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安全保障理事会出典「国連の基礎知識」

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UN Photo/Evan Schneider

国連憲章――国際条約――は、平和的手段、すなわち国際の平和と安全、正義を危うくしない方法で紛争を解決する義務を加盟国に課している。加盟国はいかなる国に対しても武力による威嚇または武力の行使を控え、いかなる紛争も安全保障理事会に付託しなければならない。安全保障理事会は、平和と安全を維持することに主要な責任を負う国連の機関である。国連憲章のもとに、加盟国は理事会の決定を受諾し、実施する義務を有する。その他の機関の勧告は、安全保障理事会が持つ強制力を持たない。しかし、国際社会の意思の表れとして情勢に影響を与えることはできる。

紛争に理事会の注意が喚起されると、理事会はまず紛争を平和的に解決するよう当事国に勧告する。平和的解決のための勧告を当事者に行うこともできる。また、特別代表を任命し、事務総長にあっせんを求めることもある。場合によっては、理事会自身が調査や仲介を行う。紛争が戦闘に発展すると、理事会は戦闘をできるだけ早く終わらせることに努める。理事会はしばしば停戦の指示を出し、それが敵対行為の拡大の防止に役立ってきた。和平プロセスを支援して、紛争地帯に監視団や平和維持軍を展開させることもある。

国連憲章第7章のもとに、理事会はその決定を強制する権限を与えられている。したがってその任務達成のために禁輸や制裁を実施し、武力を行使することもできる。ある場合には、理事会は、憲章第7章の規定に基づいて、加盟国の連合軍や地域機関もしくは地域的取り決めによる軍事力の行使も承認する。しかし、理事会がそうした行動をとるのは、紛争解決の平和的手段が使い尽くされ、なおかつ平和への脅威、平和の破壊もしくは侵略行為が存在すると決定した後である。最近設立された平和維持活動の多くはこのようにして承認された。このことは、平和維持要員はその任務を遂行するために必要な場合は武力も行使することを意味する。また、同じく憲章第7章のもとに、理事会は人権の著しい侵害や集団殺害も含め、国際人道法の重大な違反のために起訴された容疑者を訴追するために国際刑事裁判所を設立した。