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国連人権高等弁務官出典「国連の基礎知識」

UN Photo/Mark Garten

国連人権高等弁務官(United Nations High Commissioner for Human Rights)は、国連の人権活動に主要な責任を持つ。任期は4年で、多くの任務をまかされている。たとえば、すべての人がすべての人権を効果的に享受できるよう人権の促進と擁護を図り、人権の状況を改善するよう国連システムの諸機関に勧告し、人権活動について助言と援助を提供し、人権教育と広報活動との調整を図る。人権実現の障害を取り除き、人権侵害の継続を防止し、政府との対話や人権のための国際協力を進め、国連システムの中にあって人権に関する行動を活性化し、かつ調整し、また新しい人権基準の発展を支援し、人権条約の批准を促進する。

事務総長の指示と権限の下に、高等弁務官はその活動を人権理事会と総会に報告する。人権が尊重されるようにし、かつ人権侵害を防止する目的で政府との話し合いを行う。国連システムの中にあって、高等弁務官は国連の人権機関の効果と効率を高めるために、国連人権関連機関の強化と円滑化を進める。

国連人権高等弁務官事務所(Office of the High Commissioner for Human Rights: OHCHR)(www.ohchr.org)は、国連の人権活動の中心となる機関である。人権理事会、条約によって設けられた機関(条約の順守状況を監視する専門家委員会)、その他の人権機関の事務局を務める。また、人権状況を監視、報告し、諮問サービスを提供し、技術援助活動を行い、世界や国が人権の規範や基準を採択、順守するよう促進する。OHCHRはまた、国際人権機構や機関とともに、国際人権基準を発展させ、監視し、同時にこれらの基準を実際に実施する国々の努力を支援する。