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国連平和維持サミットでの事務総長挨拶 (ニューヨーク、2014年9月26日)

プレスリリース 14-063-J 2014年09月30日

このサミットを招集していただいた米国政府の方々、とりわけ(ジョー・)バイデン副大統領と(サマンサ・)パワー大使に感謝いたします。

私たちはこの1週間、世界各地での緊張の高まりと暴力の激化を憂慮する声を多く聞いてきました。

今回のサミットは、平和のために立ち上がるという私たちの決意を固めるうえで、重要な機会となりました。

グローバルな安全保障を取り巻く環境は激変しています。内戦にテロリズムや組織犯罪、エボラ出血熱をはじめとする健康上の危機が加わり、数百万人が脅威にさらされています。しかも、こうした危険は国境を越えて広がることのほうが多くなっています。

国連の平和維持ミッションは、こうした広範な脅威への国際的な対応において、主導的な役割を果たしています。

現在展開中の兵員、警察官、文民要員の数は13万人を超え、国連史上最多となっています。しかし、平和維持活動はこうした数の問題とは別に、治安セクター改革や武装解除から、幅広い平和構築、安定化作業に至るまで、かつてなく多様な活動を求められています。平和維持要員は平和構築要員であることも、忘れないでおきましょう。

平和維持のリスクも高まっています。マリ北部からゴラン高原に至るまで、平和維持要員は自らが攻撃の対象とされる環境で活動しています。私は、世界の平和と安全を守ろうとする兵力提供国の強い決意に感謝します。私たちは、困難なだけでなく、しばしば危険な状況の下で懸命に職務を果たしている多くの女性と男性を大きな誇りとしています。

加盟国からの幅広い具体的な支援がなければ、平和維持ミッションを迅速に展開することも、安全かつ機敏な活動を行うことも、広大な険しい地域で民間人を保護することもできません。

こうした理由から、加盟国がどのような能力を提供できるかという点が、今会合の主要議題とされていることを歓迎します。現時点で特に必要とされているのは次の6つです。

第1に、迅速な対応です。その中には、兵員だけでなく、これを適切な時期に適切な場所へ展開できる能力が含まれます。

第2に、特にヘリコプターによる機動性の向上です。

第3に、医療支援の強化です。

第4に、簡易爆発物(IEDs)からの保護の向上です。

第5に、情報と分析の改善です。これには、組織犯罪に関する専門知識が含まれます。

そして第6に、地域機関との強力なパートナーシップです。特にアフリカでは、多くの国連平和維持活動がアフリカ連合(AU)や、場合によっては欧州連合(EU)のミッションと並行して展開されています。最近の米国その他6カ国による「African Peacekeeping Rapid Response Partnership(アフリカ平和維持迅速対応パートナーシップ)」の発足も、極めて明るい材料です。

各国がそれぞれ、平和維持の取り組みにどのように貢献できるのかを考えなければなりません。

兵員や警察官の提供で貢献できる国もあります。私は2日前、メキシコのエンリケ・ペニャ・ニエト大統領が国連平和維持ミッションに参加する意志を示したことを歓迎します。皆様もご存知かと思いますが、メキシコは憲法上の制約により、これまで平和維持活動に参加していませんでした。今回がメキシコにとっての初参加となります。

その他、独自の専門知識や希少な機材、または資金を提供できる国もあるでしょう。

私たちのミッションは、皆様全員からの政治的、外交的支援の持続を必要としています。

私は、国連事務局もまた、この極めて重要な手段の継続的改善に向け、その役割を果たさねばならないことを認識しています。

国連平和活動の包括的な見直しが行われてから、すでに15年が経過しました。これまでの大きな前進や得られた教訓、新たなミッション展開環境について総括を行う時期が来ています。世界が変化する中で、平和維持だけでなく、平和活動全体に対する私たちの支援も、これに合わせた進化を遂げなければならないのです。

維持すべき平和も、守るべき和平合意もなかったり、民間人に対する深刻な虐待が起きていたりする状況でミッションが展開されることも多くなっています。平和維持の重要性が高まる中で、安全保障理事会、さらには国連加盟国の間で分裂が生じれば、その代償も大きくなるおそれがあります。私たちは、国連平和維持の核心をなす集団的責任の精神をさらに強化せねばなりません。

私たちは、平和維持に何を望むのか、その成功に何が必要なのかを自らに問いかけなければならないのです。

その答えを出すための一助として、私は国連の平和活動、すなわち平和維持と政治ミッションの見直しを行うハイレベル・パネルの設置を決定しました。

私たちはこのサミットに続き、数カ月以内に軍参謀総長会議の招集も予定しています。

この2つの作業に対する皆様の貢献を心待ちにしています。

国際平和活動は、安全保障理事会の決意を表すものです。国連のすべての加盟国が、これに関わっています。平和活動は皆様のミッションであり、皆様はこれによって世界の平和と安全が実現できるよう、全力を尽くすべきなのです。

皆様のコミットメントに感謝いたします。

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