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住み続けられるまちづくりを出典「国連の基礎知識」

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包摂的で安全かつ強靭(リジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する。現在、75億人の世界人口のうちの半数以上が都市に住んでいる。2030年までには10人に6人が都市住民となると予想される。よりよい生活を求めてより多くの人が都市へ移住し、都市人口が増える。しかし、住宅問題は厳しさを増す。2014年、都市人口の30パーセントはスラムのような状態の下に生活していた。その年、8億8000万以上の人々がスラムに住み、都市人口のおよそ半数が、全地球的に、WHO設定の安全基準のおよそ2.5倍のレベルの大気汚染にさらされていた。

都市域は世界の国内総生産の70パーセントを生み出し、温室効果ガスの39から49パーセントに貢献する。その比率は2050年までには70パーセントにまで上昇するものと予想される。都市化――町や都市が形成され、より多くの人が中心地に住んで働くようになり、人口が集中するプロセス――は、21世紀のもっとも重要なグローバルな傾向の一つとなった。それは、経済生産性、包摂的な成長、環境維持を高めるために利用しうる変革の力である。SDG 11は、革新と雇用を刺激する一方で地域の団結と個人の安全を育成するような方法で都市及び他の人間居住地を新しくし、計画することを目指す。

人間居住

国連人間居住計画(United Nations Human Settlements Programme = UN‒Habitat)(www.unhabitat.org)は、都市問題に取り組む先導的な国連システム機関である。任務は総会によって与えられ、すべての人に適切な住居を提供することを目標に、社会的に、環境的に持続可能な町や都市の建設を促進することである。1996年、ハビタット Ⅱとして知られる第2回国連人間居住会議は「ハビタット・アジェンダ」を採択した。これはグローバルな行動計画で、その中で各国政府は、すべての人に適切な住居を提供し、かつ持続可能な都市開発を進めると公約した。2016年10月20日、エクアドルのキトで開かれた「住宅と持続可能な都市開発に関する国連会議(Habitat Ⅲ)」は、「新都市アジェンダ(New Urban Agenda : NUA)」(www.unhabitat.org/new-urban-agenda-adopted-at-habitat-iii)を採択した。持続可能な都市化を最善に進めるためにいかに都市を計画し、管理するかについての新しい枠組みである。会議には167カ国からおよそ3万6000人が参加した。Habitat Ⅲの要請のもとに、UN‒HabitatはNUAの実施、フォローアップ、レビューを支援する国連システム行動を促進するメカニズムを確立し、強化する。12月、総会は、2018年を初めに、UNAの実施について4年毎に報告するよう事務総長に要請した。

UN‒Habitatは「世界都市問題キャンペーン」(https://www.worldurbancampaign.org/)の調整を行っている。グローバルな支援とパートナーシップのプラットフォームで、136のパートナーとネットワークから構成され、生産的、安全な、包摂的な、よく計画された都市を実現するために前向きの都市の変化についての認識を高める。NUAの実施を可能にする他のネットワークや支援プラットフォームには世界都市フォーラム、世界都市デー、世界ハビタットデーなどがある。UN‒Habitatは、もっとも一般的な不十分な都市化の問題に取り組むために、これまでに多くのプログラムやイニシアチブを進めてきた。例えば、以下の通りである。

  • 都市繁栄イニシアチブ(City Prosperity Initiative: CPI)は、効果的な政策介入をデザインする市当局や他のステークホルダーを支援する。また、革新的な解決のために市政機関に技術支援や実質的支援を行う。
  • 参加するスラム街改善計画(Participatory Slum Upgrading Programme)は、スラム街に代表される都市の不均等かつ不平等な開発に取り組む。主要な都市ステークホルダーや関係するコミュニティがスラム街住民の生活改善を最優先するようにする。
  • より安全な都市計画(Safer Cities Programme)はコミュニティベースかつ市全体で実施され、すべての人に安全、安心を確保できるようにステークホルダーの参加と協力を求める。地方自治体が都市や人間居住地における犯罪、暴力、対立と危険な状態と取り組むための道具となっている。
  • 都市プランニングとデザイン・ラボ(City Planning and Design Lab)は、持続可能な都市計画について地方、地域、国の政府からの支援要請に応える。空間計画を利用して都市開発の各種側面を調整し、価値、経済開発、雇用を生み出すような具体的かつ実施可能なプロジェクトを作り出す。
  • 全国都市政策(National Urban Policy)は、都市化を指示、管理する政府の道具で、新しい、生産的、包摂的かつ強靭な都市開発を進める長期的な共通のビジョンについて、一貫した決定を行えるようにする。
  • 計画都市の拡張(Planned City Extensions)は、公共空間も含む、よりよく機能し、より住みやすい都市居住地のスペースを提供できるように、都市成長を定義して、構築する。公共の基本サービスの費用を削減し、既存の都市への接続性と近接性を確立して、気候変動に強いコンパクトな、連結した、統合された、包摂的な都市をセットする。
  • 都市基本サービス計画(Urban Basic Services programmer)は、四つのプログラム・クラスターに焦点をあわせる。すなわち、都市における移動性、都市エネルギー、水と衛生、都市の廃棄物管理である。都市基本サービス信託基金が2013年12月に創設され、これら四つのクラスターにおけるSDGの実施を支援する。
  • グローバル・ランド・ツール・ネットワーク(Global Land Tool Network: DLTN)は、グローバル、地域、国家のパートナーの同盟で、土地改革、土地管理の改善、小作人の安全確保を通して貧困の解消に努める。そのために貧困層削減やジェンダー対応のランドツールを開発、周知させる。
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