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米州出典「国連の基礎知識」

国連は中米に平和をもたらした。コスタリカ、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグアの国々である。国連のもっとも複雑かつ成功した活動のいくつかはこの地域で行われた。ハイチの平和と安全への支援は現在も続いている。

ハイチ

ハイチは2004年1月1日、建国200周年を祝った。しかし深刻な政治的こう着状態によってハイチの安定が脅かされていた。親政府民兵と反政府民兵との間に激しい衝突が生じ、暴力激化の連鎖が始まった。その結果、2001年以来2期目を務めていたアリスティド大統領は辞任し、ハイチから出国した。安全保障理事会は、新しく就任したボニファース・アレクサンドル大統領の支援要請を受けて多国籍暫定軍(Multinational Interim Force: MIF)の即時展開を承認した。アメリカ主導の多国籍軍は直ちにハイチへ展開された。2004年4月、理事会は国連ハイチ安定化ミッション(United Nations Stabilization Mission in Haiti: MINUSTAH)を設立した。安全かつ安定した環境の中で平和的な、立憲政治プロセスが続けられるよう支援することになった。それに続く数年の間に、政治、治安、経済社会情勢によって変化する現地の状況や新たに出てくる要請に応えることができるように、MINUSTAHの任務、活動のコンセプト、承認された兵力は数回にわたって理事会の調整を受けた。

2010年1月の壊滅的な地震後、理事会はMINUSTAHの総合的な兵力のレベルを増強し、復興、再建、安定のための努力も支援することにした。MINUSTAHは、国連人道問題調整官事務所(OCHA)や国連国別チームとともに、人道支援や復興支援活動を行った。また、政府の避難民の再定住戦略について政府を支援した。国連は、また、他の国際機関との協力で、ハイチに対する国際的な選挙支援の調整を図った。

2011年3月20日の大統領選挙の決選投票で、ミシェル・マルテリーが勝利を収めた。ハイチの歴史上初めて1人の民主的に選ばれた大統領から野党出身の大統領へ権力が平和的に委譲された。2012年10月、安全保障理事会は、この2年間にハイチ情勢が相当に改善されたことを認めて、MINUSTAHの期限を2013年10月15日まで延長し、同時に、部隊の兵力を6,270人、警察要員の数を2,601人まで削減した。