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最近のICJ事件出典「国連の基礎知識」

2012年2月、司法裁判所は、国家の主権免除に関するヨーロッパの2つの国、ドイツとイタリア間の注目をあびた訴訟で、結審した。1943年から1945年までドイツが犯した国際人道法の侵害に対してイタリア国民がドイツに求めた損害賠償をイタリアが認めたことについて、裁判所は、ドイツが国際法のもとに享受する国家免除を尊重する義務にイタリアは違反したとの判決を行った。

2012年6月、ギニアとコンゴ民主共和国(DRC)との間の訴訟については、裁判所はDRCがギニアに対して負う損害賠償についての判決を行い、ギニア人が受けた損害に対して9万5000ドルを支払うべきだとの決定を行った。

2012年7月、イッセン・アブレ元チャド大統領を起訴もしくは引き渡す義務に関するベルギーとセネガルとの訴訟で、司法裁判所は、セネガルはハブレ氏を引き渡さないのであれば、刑事訴追のためにハブレ氏の事件を権限ある機関に付託しなければならないとの判決を行った。

領土権に関係した典型的な事件で、司法裁判所は、2012年12月、ニカラグア対コロンビアの領土・海洋紛争に関する事件に関して判決を行った。裁判所は全員一致で、係争中の領域についてはコロンビアの主権を認める判決を行った。また、裁判所は、15人の裁判官全員一致で承認した単一の海洋境界の画定をおこなった。

2013年4月、司法裁判所は、ブルキナファソとニジェールが共同で付託した国境紛争についての審理を終え、両国の係争地域に引かれるべき境界線を決定した。ブルキナファソとニジェールは判決後18カ月以内に境界線画定の作業を開始するとの正式なコミットメントを行った。

2013年5月28日現在、裁判所の事件リストには19カ国を含む11件の係争中の事件が載せられている。中南米7カ国(ペルー対チリ、エクアドル対コロンビア、コスタリカ対ニカラグア(2件)、ボリビア対チリ)、アフリカ4カ国(コンゴ民主共和国対ウガンダ、ブルキナファソ、ニジェール)、アジア・太平洋地域4カ国(カンボジア対タイ、オーストラリア対日本)、ヨーロッパ4カ国(ハンガリー対スロバキア、クロアチア対セルビア)である。