• プリント

国際刑事裁判所(ICC)出典「国連の基礎知識」

ICC

人道に対する罪を訴追する常設の国際裁判所を設立する考えは、1948年の集団殺害罪条約の採択との関連ではじめて国連で審議された。しかし、加盟国間の見解の相違から長年にわたって進展が見られなかった。1992年、国連総会はそうした裁判所の規程草案を作成するよう国際法委員会に指示した。カンボジアや旧ユーゴスラビア、ルワンで虐殺が起こったことから、緊急に裁判所を設立する必要がでてきたからであった。

「国際刑事裁判所ローマ規程(www.un.org/law/icc)は、1998年7月17日、ローマで開かれた全権大使会議で採択された。国際刑事裁判所(International Criminal Court: ICC)(www.icc-cpi.int)はローマ規程によって設立され、「集団殺害犯罪」、「戦争犯罪」、「人道に対する犯罪」を犯した個人を訴追する管轄権を有する。また、「侵略犯罪」の定義について合意が見られれば、侵略犯罪に対しても管轄権を持つことになる。刑事裁判所は法律的にも機能的にも国際連合から独立しており、国連システムの一部でもない。ローマ規程は2002年7月1日に発効した。2010年12月現在、締約国は114カ国であった。国連と刑事裁判所との協力は「交渉による関係協定」に規定されている。安全保障理事会はICCで訴訟手続きを開始することができ、またICCが管轄権を持たないような事態もICCに付託することができる。

裁判官は18人で、締約国が9年に限定された任期で選出する。ただし、裁判もしくは上訴がすでに始まっている場合は、それが終了するまでその任に就く。いかなる場合でも同じ国から2人の裁判官を選出できない。

2011年2月現在、ローマ規程の3締約国――ウガンダ、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国――が、自国領土内で起こっている事態を裁判所に付託した。さらに、安全保障理事会は締約国ではないスーダンのダルフール情勢について裁判所に付託した。検察官は入手可能な情報を十分に分析して、これらの事態すべてについて捜査を実施する。