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国際法の発達と法典化出典「国連の基礎知識」

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UN Photo/Patrick Bertschmann

国際法委員会(International Law Commission)(www.un.org/law/ilc)は1947年、国際法の漸進的発達と法典化を促進する目的で総会によって設置された。委員会は、総会が5年の任期で選ぶ34人の委員で構成され、毎年開かれる。集団的には、各委員は世界の主要な法体系を代表し、自国政府の代表としてではなく個人の資格の専門家として務める。委員会は、国家間の関係を規制する国際法の広範な事項を取り上げ、検討する。議題によっては赤十字国際委員会や国際司法裁判所、国連専門機関としばしば協議する。

委員会の作業のほとんどは、国際法のさまざまな側面に関して草案を作成することである。いくつかの項目は委員会自身が選ぶが、他は総会から委員会に付託される。委員会がある項目についての作業を終了すると、総会が全権大使による国際会議を開き、草案を条約の形にする。条約は、締約国になるように諸国家に開放される。締約国になることは、条約の規定に拘束されることに正式に同意することを意味する。これらの条約のいくつかは、国家間の関係を規制する法律のまさに基礎を形成する。以下はその例である。

  • 外交関係に関する条約(Convention on Diplomatic Relations、1961年)および領事関係に関する条約(Convention on Consular Relations、1963年)ウィーンで開かれた会議で採択。
  • 条約法に関する条約(Convention on the Law of Treaties)1969年にウィーンで開かれた会議で採択。
  • 外交官も含む国際的に保護される者に対する犯罪の防止および処罰に関する条約(Convention on the Prevention and Punishment of Crimes against Internationally Protected Persons, including Diplomatic Agents)総会が1973年に採択。
  • 国家の財産、公文書および債務に関する国家承継に関する条約(Convention on the Succession of States in Respect of State Property, Archives and Debts)1983年にウィーンで開かれた会議で採択。
  • 国と国際機関との間又は国際機関相互の間の条約法に関する条約(Convention on the Law of Treaties between States and International Organizations or between International Organizations)1986年にウィーンで開かれた会議で採択された。
  • 国際水路の非航行利用に関する条約(Convention on the Non-navigational Use of International Watercourses)総会が1997年に採択したもので、2カ国以上の国が利用する水路の公平かつ合理的な利用を定めている。

1949年以来、国家の責任が委員会の主要な研究テーマとなってきた。1999年、国際法委員会は国家の解体もしくは領土の分離などの際に無国籍者にならないようにする宣言案を採択した。2001年、委員会は危険な活動から生じる越境損害の防止に関する条文案を採択した。2008年、2つのセットの条文案を採択した。1つは条約への留保、2つ目は越境帯水層に関する法律であった。2009年、委員会は、国際機関の責任に関する条文案を採択した。2011年には「条約の留保慣行の手引き」、それに国際機関の責任や武力紛争が条約に及ぼす影響に関する条項案を採択した。委員会が2012年に取り上げている問題には、外国人の追放、引渡しまたは訴追の義務、災害時の人々の保護、公務員の外国の刑事裁判の免除、オーバータイムに関する条約、最恵国待遇条項などがある。