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国連人権高等弁務官事務所の優先課題出典「国連の基礎知識」

国連の努力にもかかわらず、依然として世界の各地で重大かつ広範な人権侵害が続いている。世界人権宣言が採択されて60年以上、さまざまな人権侵害が未だに世界のニュースを支配しつづけている。少なくともその背景の一部として人権意識が高まったことや、問題の領域における監視機能が向上したことが挙げられる。こうしたことには、とくに子どもの虐待、女性に対する暴力、それにごく最近まで伝統的な基準から許容されてきた行為などが含まれる。

事実、人権を促進かつ保護する措置はこれまでに比べより強力となり、ますます社会正義、経済開発、民主主義のための闘いに結び付けられるようになった。人権問題は今や国連のすべての政策やプログラムにおいて部門横断的なテーマである。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)の積極的な行動は、国連のパートナーの中での協力や調整の向上とあいまって、国連システムは人権のために闘う強力な能力を持つものであることを実証した。

OHCHRが管理する「人権技術協力計画(Programme of Technical Cooperation for Human Rights)」は、広範なプロジェクトを通して民主主義、開発、人権を促進し、そうした権利が法律や慣行に取り入れられるように国家の能力を強化する。国際的な人権文書の批准と支持を奨励する。また、4つの重点的な領域に力を入れている。すなわち、司法の運営、人権教育、国家機関、国家行動計画である。同計画はおもに「人権分野における技術協力任意基金」からの拠出金によって賄われる(http://www.ohchr.org/EN/Countries/VFTC/Pages/VoluntaryFund.aspx)。

OHCHR の「2012-2013年管理計画」は以下のテーマ別優先事項を載せている。

  • 差別の問題、とくに人種差別、性や宗教による差別、社会から取り残された人々への差別の問題に取り組む。
  • 刑事免責との闘い、説明責任、法の支配、民主主義社会を強化する。
  • 経済的、社会的、文化的権利を求め、経済、食糧、気候の危機との文脈の中で不平等と貧困と闘う。
  • 移住との関連で人権を擁護する。
  • 武力紛争、暴力、危険な状況において人権を保護する。
  • 人権機構を強化し、国際人権法の漸進的発達を進める。