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女性の権利出典「国連の基礎知識」

1945年に国連が創設されて以来、女性の平等という問題は国連の重要な活動の1つとなってきた。女性の権利の促進と擁護や女性に対するあらゆる形態の差別と暴力の撤廃を目指したグローバルな闘いの中で、国連は常に主導的な役割を果たしてきた。また、女性が経済社会開発や政策決定など、政治や公的な活動に完全かつ平等にアクセスし、かつ参加の機会を与えられるように国連は努力を続けてきた。

2010年、総会は「UN Women、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関(UN Women, United Nations Entity for Gender Equality and the Empowerment of Women: UN-Women)」(www.unwomen.org)を設置した。これは国連改革の一環として行われ、これまでの各種機関と任務を1つにまとめてその影響力を大きくするためのものであった。UN-Womenは女性や少女のための機会を拡大し、世界中の差別の問題に取り組むことを目的としている。グローバルな基準と規範の制定に関与することは、UN-Womenの主要な役割の1つである。

女性の地位委員会(Commission on the Status of Women)は、女性の平等と差別撤廃のための国際的なガイドラインや法律を作成してきた。その顕著な例が1979年の「女子に対するあらゆる形態の差別撤廃に関する条約(Convention on the Elimination of All Forms of Discrimination against Women)」である。また、1993年に総会が採択した「女性に対するあらゆる形態の暴力の撤廃に関する宣言(Declaration on the Elimination of All Forms of Violence against Women)」も作成した。宣言は、暴力とは家庭内もしくは地域社会で起こり、国家によって容認されてきた身体的、性的、心理的暴力である、と明確な定義を行った。

女子に対する差別撤廃委員会(Committee on the Elimination of Discrimination against Women)は23人の独立した専門家で構成され、1979年の「女子のあらゆる形態の差別撤廃に関する条約」を締約国が実施しているかを監視する。委員会は、締約国が提出する報告書を検討し、男女の平等の原則がどの程度実現されているかの進捗状況を評価する。委員会はまた、条約の選択議定書の規定のもとに、個々の通報を取り上げ、問い合わせを行う。また、女性に対する暴力のような問題など、当事国がより以上の注意を払うべきだと信じる、女性に影響を及ぼす問題について、勧告を行う。

国際的な人権基準の線に沿って、事務総長が進める「団結しよう、女性への暴力を終わらせるために(UNiTE to End Violence against Women)」キャンペーン(http://www.un.org/en/women/endviolence/index.shtml)は、世界のすべての地域において女性や女児に対するあらゆる形態の暴力を防止し、終わらせるために世論を喚起し、政治的意思の強化を図ることに努める。UNiTEは女性の組織や市民社会の団体の活動を支持し、民間部門が2015年までに以下の5つの目標を達成できるように支援する:女性および女児に対するあらゆる形態の暴力を取り上げ、処罰するために国内法を整備し、施行すること;国内行動計画を採択すること;女性および女児に対する暴力の状況に関するデータの収集すること;暴力を防止し、虐待されてきた女性や女児を支援する国家および地方のキャンペーンを実施すること;そして、紛争時における性的暴力の問題に取り組むこと、である。