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移住労働者出典「国連の基礎知識」

1億7,500万人以上の人々が、移住労働者、難民、亡命希望者、永住移民、その他とともに、出生国もしくは市民権を有する国とは異なる国で生活し、働いている。その多くは移住労働者である。「移住労働者」とは、「すべての移住労働者とその家族の権利の保護に関する国際条約(International Convention on the Protection of the Rights of All Migrant Workers and Members of Their Families)」の第2条で「国籍を有しない国で、有給の活動に従事する予定であるか、またはこれに従事している者」として定義づけられている。条約は、越境労働者、季節労働者、海員、海上施設労働者、巡回労働者、特定事業労働者、自営就業者など、特別の形態の移住労働者とその家族に適用される権利を明らかにすることで新生面を切り開いた。

移住労働者権利条約は、10年に及ぶ交渉の末に1990年に総会によって採択された。条約は適法状態、非適法状態を問わず、すべての移住労働者とその家族の権利をカバーしている。また、移住労働者を集団で追放すること、もしくは彼らの身分を証明する文書や労働許可書、パスポートを破棄することを違法とする。移住労働者はその国の労働者と同一の報酬、社会福祉、医療サービスを受け、労働組合に加入もしくは参加し、また雇用の終了に伴っては所得や貯蓄を送金し、個人の身の回り品を移転させる権利を有する。移住労働者の子どもは、出生と国籍の登録および教育を受ける権利を有する。条約は2003年に発効した。締約国は、移住労働者委員会(Committee on Migrant Workers)を通して条約の実施状況を監視する。

グローバル移住問題グループ(Global Migration Group)は、14のパートナー(12の国連機関と世界銀行、国際移住機関)からなる機関間グループで、移住に関する国際文書や規範の適用を推進し、国際移住問題に対して一貫した、包括的、より調整のとれたアプローチを行うよう奨励する。2010年、同グループは、不規則な事態における国際移住者の権利について深い懸念を表明し、その法律と規則が条約に準拠したものにするようすべての国に要請し、移住手続のあらゆる段階で適用可能な国際人権基準と保証が適用されるように努めた。