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SDGs進捗状況報告

持続可能な開発目標(SDGs)報告2016

概要

持続可能な開発目標(SDGs)に関する初のグローバル報告書は、2030年に向けた私たちの集団的な取り組みの出発点として、世界の現状を把握するものです。報告書では、いくつかの深刻なギャップと課題を明らかにするための事例として、グローバル指標枠組みの中から、データが入手できる主な指標について分析を加えています。国連統計委員会が2016年3月に合意したSDG指標の一覧は、手法やデータ入手可能性の向上に合わせて精緻化、改善されることになっています。

どのような旅にも、始まりと終わりがあります。旅の行程を描き、その途中に重要な節目を設けるためには、信頼できる詳細なデータが適時に利用できなければなりません。このグローバル指標に関するデータ要件は、SDGsそれ自体とほぼ同じく、過去に類を見ないものであるため、すべての国にとって重大な課題となります。とはいえ、各国の統計能力構築を通じ、これら要件を満たすことは、現状を把握し、前途を見極め、私たちの集団的なビジョンを現実に近づけるうえで不可欠な一歩です。

目標1:あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

目標1は、今後15年間に、極度の貧困を含め、あらゆる形態の貧困に終止符を打つことを求めています。最貧層、最も脆弱な立場にある人々を含め、世界各地の人々が、基本的な生活水準と社会的保護の恩恵を受けられるようにすべきです。

  • 世界人口のうち、極度の貧困ライン未満で暮らす人々の割合は、2002年から2012年にかけて26%から13%へと半減しました。つまり、2012年の時点で、全世界の8人に1人が極度の貧困の中で暮らしていたことになります。貧困が蔓延しているサハラ以南アフリカでは、2012年になっても、1日1.90米ドル未満で暮らす人々が全人口の40%を超えています。
  • 2015年の時点で、世界の労働者とその家族の10%は、1人当たり1.90米ドル未満で暮らしていますが、2000年にはこの割合が28%に達していました。
  • ワーキングプアとなる可能性が最も高いのは、15歳から24歳の若年層です。2015年の時点において貧困ライン未満で暮らす若年被雇用者の割合は、成人の9%に対し、16%と高くなっています。
  • 低所得国で何らかの社会扶助または社会的保護を受けている人々の割合は5人に1人と、上位中所得国の3人に2人と比べて低くなっています。

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目標2:飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

目標2は2030年までに、飢餓とあらゆる形態の栄養不良に終止符を打ち、持続可能な食料生産を達成することをねらいとしています。根底にあるのは、誰もが栄養のある食料を十分に手にできるべきだという考え方ですが、そのためには、持続可能な農業を幅広く推進し、農業生産性を2倍に高め、投資を増額するとともに、食料市場を適切に機能させることが必要となります。

  • 飢餓に苦しむ人々の割合は、世界全体で2000-2002年の15%から、2014‐2016年の11%へと低下しました。それでも、全世界で依然として8億人近くが、十分な食料を手にできていません。
  • サハラ以南アフリカでは、成人の過半数が2015年時点で中度の、または深刻な食料不安を抱えています。このうち、深刻な食料不安の状態にある者は4分の1に達しています。
  • 2014年の時点で発育不全状態にある5歳未満児は1億5,860万人と、全体の4人に1人に達するものと見られています。
  • 5歳未満の肥満児の割合は、2000年から2014年にかけて20%近く上昇しました。この年齢層では、2014年の時点で約4,100万人が肥満状態にありますが、そのうちほぼ半数はアジアに暮らしています。

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目標3:あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

目標3には、リプロダクティブ・ヘルスと母子保健を増進し、主要な感染症の流行に終止符を打ち、非感染性疾患と環境要因による疾患を減らし、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを達成し、すべての人に安全で手ごろな価格の有効な医薬品とワクチンへのアクセスを確保することにより、あらゆる年齢のすべての人々の健康と福祉を確保するというねらいがあります。

  • 1990年から2015年にかけ、世界の妊産婦死亡率は44%減少したほか、5歳未満児の死亡率も半分以下に低下しました。とはいえ、2015年の時点でも、5歳未満児590万人が死亡し、そのほとんどが予防可能な原因によって命を失ったと見られています。
  • HIV、マラリアおよび結核の感染者数は、全世界で2000年から2015年にかけて減少しました。しかし、2015年の時点でも、210万人がHIVに新たに感染し、2億1,400万人がマラリアを発症したものと見られています。世界人口のほぼ半数がマラリア感染のリスクにさらされていますが、サハラ以南アフリカは2015年の全症例の89%を占めています。
  • 全世界で婚姻または内縁関係にある再生産年齢(15歳から49歳)の女性のうち、約4人に3人は、2015年の時点で近代的な避妊法を用いて家族計画の必要性を満たしています。
  • 2012年の時点で、非感染性疾病による70歳未満の死者のほぼ3分の2は、循環器疾患と癌により死亡しています。

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目標4:すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

目標4は、基本的な能力とより高次の能力の習得、技術・職業教育と訓練、高等教育へのアクセスの拡大と公平化、生涯訓練、 および、十分な役割を果たし、社会に貢献するために必要な知識、能力、価値観に焦点を絞るものです。

  • 2013の時点で、小学校就学年齢の子ども5,900万人が学校に通えていません。
  • 2008年から2012年にかけて、63の低・中所得国で実施された調査を見ると、最貧層20%の世帯の子どもは、最富裕層の子どもよりも学校に通えない可能性が4倍以上高くなっています。
  • 先進地域38カ国のデータによると、これら諸国の大半では、75%以上の若者が最低限の識字および/または算数の能力を備えていますが、データが入手できる開発途上国22カ国のうちの5カ国にすぎません。
  • 2013年の時点でも、7億5,700万人の成人(15歳以上)が読み書きできない状態にありますが、その3分の2が女性です。

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目標5:ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

目標5のねらいは、女性と女児がその潜在能力を十分に発揮できるよう、そのエンパワーメントを図ることにありますが、そのためには、有害な慣行を含め、女性と女児に対するあらゆる形態の差別と暴力をなくさねばなりません。女性と女児が、性と生殖に関する健康やリプロダクティブ・ライツを手に入れるためのあらゆる機会を与えられ、その無給労働に対する正当な認識を獲得し、生産資源を十分に利用し、かつ、政治、経済、公的生活に男性と平等に参加できるようにすることが、この目的の趣旨といえます。

  • 全世界の20歳から24歳までの女性のうち、18歳の誕生日を迎える前に結婚していたと報告する者の割合は、1990年頃の32%から、2015年頃の26%へと低下しています。
  • 女性器切除が集中的に見られる30カ国では、15歳から19歳の少女の半数以上が施術を受けています。
  • 2000年から2014年にかけて59カ国で行われた時間の使い方に関する調査によると、女性が1日のうち無給労働に費やす時間の割合は、男性の8%に対し、19%に上っています。
  • 2016年の時点で、一院制の議会または二院制の下院に女性議員が占める割合は23%と、過去10年間に比べて6%上昇しています。

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目標6:すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

目標6は飲料水、衛生施設、衛生状態の領域を越え、水源の質と持続可能性にも取り組むものとなっています。この目標の達成は、人間と地球の生存に欠かせませんが、そのためには、水と衛生の管理改善のための国際協力を拡大し、地域社会の支援を取り付けることが必要となります。

  • 2015年の時点で、世界人口全体の91%にあたる66億人が、改良飲料水源を利用していますが、2000年にはこの割合が82%にすぎませんでした。しかし、2015年になっても、6億6,300万人が依然として未改良の水源または地表水を利用しています。
  • 2000年から2015年にかけ、改良衛生施設を利用する人々の割合は、世界人口の59%から68%へと上昇しました。それでも、24億人が置き去りにされています。その中には、まったく衛生施設を使えず、依然として屋外で排せつしている9億4,600万人が含まれています。
  • 水ストレスは全世界で20億人以上に影響を与えていますが、この数字は今後、さらに上昇するものと予測されています。
  • 世界のあらゆる地域で、統合水資源管理計画が進められています。

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目標7:すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

目標7は、国際協力の強化や、クリーンエネルギーに関するインフラと技術の拡大などを通じ、エネルギーへのアクセス拡大と、再生可能エネルギーの使用増大を推進しようとするものです。

  • 世界人口のうち、電力を利用できる人々の割合は、2000年の79%から2012年の85%へと、着実に上昇しています。こうした改善にもかかわらず、2012年になっても依然として11億人が、この必須のサービスを受けられていません。
  • 2014年の時点で、世界人口の40%を超える約30億人が、汚染につながる不健康な燃料を用いて調理を行っています。
  • 近代的な再生可能エネルギーは2010年から2012年にかけ、年率4%という急速な成長を遂げました。
  • 全世界のエネルギー強度は、2000年から2012年にかけて年率1.3%の改善を遂げました。2010年から2012年にかけてのエネルギー節約量の約68%は、開発途上地域で得られていますが、特に東アジアの貢献が大きくなっています。

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目標8:すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する

継続的、包摂的かつ持続可能な経済成長は、グローバルな繁栄の前提条件です。目標8は、すべての人々に生産的な完全雇用とディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会を提供しつつ、強制労働や人身取引、児童労働を根絶することをねらいとしています。

  • 後発開発途上国(LDCs)の1人当たり国内総生産(GDP)の年平均成長率は、2005-2009年の4.7%から2010-2014年の2.6%へと低下しました。これは目標成長率7%の半分にも満たない数字です。
  • 2005年から2015年にかけ、開発途上地域では労働生産性が向上しているものの、先進地域の労働生産性は依然として、どの開発途上地域と比べても2倍を超えており、サハラ以南アフリカや南アジアの20倍程度に達しています。
  • 2015年の失業率は、男性の5.8%に対し、女性は6.7%となっています。ジェンダーの不平等が際立っている西アジアと北アフリカでは、女性の失業率が男性の2倍を超えています。
  • 銀行口座を保有する成人の割合は、4年間で20%上昇しましたが、依然として約20億人がこの重要な金融サービスを受けていません。

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目標9:レジリエントなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る

目標9は、インフラ整備と産業化、イノベーションに焦点を置くものです。この目標は、国際的、国内的な金融、技術支援、研究とイノベーション、情報通信技術へのアクセス拡大を通じて達成することができます。

  • 2015年の時点で、LDCsにおける1人当たり製造業付加価値は100米ドルに満たないのに対し、先進地域ではこれが5,000米ドル近くに達しています。
  • 全世界で、省エネや燃料と技術のクリーン化により、付加価値1単位当たり二酸化炭素(CO2)は、2000年から2013年にかけて13%減少しました。
  • 2013年の全世界の研究開発(R&D)投資は1.7兆米ドル(購買力平価(PPP)ベース)と、2000年の7,320億米ドルを上回っています。先進地域は2013年の時点で、GDPのほぼ2.4%をR&D投資に費やしていますが、LDCsや内陸開発途上国では、この割合が平均で0.3%に達していません。
  • 第3世代(3G)モバイルブロードバンドは、2015年時点で都市人口の89%に普及していますが、農村部での普及率は29%にすぎません。

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目標10:国内および国家間の不平等を是正する

目標10は、国内および国家間の所得の不平等だけでなく、性別、年齢、障害、人種、階級、民族、宗教、機会に基づく不平等の是正も求めています。また、安全で秩序ある正規の移住の確保を目指すとともに、グローバルな政策決定と開発援助における開発途上国の発言力に関連する問題にも取り組むものとなっています。

  • 2007年から2012年にかけてのデータが入手可能な94カ国のうち56カ国では、最貧世帯40%の1人当たり所得が全国平均を上回る増大を示しています。
  • 先進国の後発開発途上国および開発途上国全体からの輸入品のうち、無税で輸入されているものの割合は2000年から2014年にかけ、それぞれ70%から84%、65%から79%へと増大しました。
  • 国際送金の費用は、2015年の時点で送金額の平均7.5%と、3%という目標値の2倍を上回っています。

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目標11:都市と人間の居住地を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする

目標11のねらいは、コミュニティーの絆と個人の安全を強化しつつ、イノベーションや雇用を刺激する形で、都市その他の人間居住地の再生と計画を図ることにあります。

  • 2014年の都市部スラム居住者は8億8,000万人と、世界の都市人口全体の30%を占めていますが、2000年にはこの割合が39%に上っていました。
  • 全世界で急成長を続ける都市の多くでは、人口の増大が行政区分を越え、市外にも及んでいます。
  • 2014年の時点で、全世界の都市住民の約半数は、世界保健機関(WHO)が定める安全基準の少なくとも2.5倍以上の大気汚染にさらされています。
  • 2015年の時点で、142カ国が全国レベルで都市政策を策定していますが、このうち82カ国はすでに政策を実施中であり、23カ国は政策のモニタリングと評価の段階に達しています。

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目標12:持続可能な消費と生産のパターンを確保する

目標12には、環境に害を及ぼす物質の管理に関する具体的な政策や国際協定などの措置を通じ、持続可能な消費と生産のパターンを推進するねらいがあります。

  • 2010年の先進地域のマテリアル・フットプリント(一次産品使用量)はGDP1単位当たり23.6キログラムと、開発途上地域のGDP1単位当たり14.5キログラムを大きく上回っています。
  • 同年の先進地域における1人当たり国内物質消費量は、開発途上地域を72%上回っています。
  • 6カ国を除く国連全加盟国は、有害廃棄物その他の化学品の管理に関するいずれかの条約(バーゼル、ロッテルダムまたはストックホルム)の締約国となっています。

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目標13:気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る

気候変動は開発にとって最大の脅威であり、その広範な未曽有の影響は、最貧層と最も脆弱な立場にある人々に不当に重くのしかかっています。気候変動とその影響に対処するだけでなく、気候関連の危険や自然災害に対応できるレジリエンスを構築するためにも、緊急の対策が必要です。

  • 2016年4月、175の加盟国は歴史的な「パリ協定」に署名し、地球の気温上昇が摂氏2度を超えないよう確実に抑えるべく、すべての国が野心的な対策を講じるための土台ができ上がりました。
  • 2000年から2013年にかけて生じた自然災害により、毎年平均で8万3,000人が命を失ったほか、2億1,100万人が被災しています。
  • 2015年の時点で、災害リスク管理のための法規制措置を導入したことを報告しているのは、わずか83カ国にすぎません。

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目標14:海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する

この目標は、海洋・沿岸生態系の保全と持続可能な利用を推進し、海洋汚染を予防するとともに、海洋資源の持続可能な利用によって小島嶼開発途上国とLDCsの経済的利益を増大させようとするものです。

  • 海洋資源は、2010年の時点で世界人口の37%を占める沿岸コミュニティーの住民にとって、特に重要です。
  • 世界の海洋魚種資源のうち、生物学的に持続可能な水準にあるものの割合は、1974年の90%から2013年の69%へと低下しています。
  • 2014年には、各国の法的管轄下にある海洋環境(沿岸から200カイリ以内)の8.4%が、保護の対象となっています。2000年から2016年にかけ、生物多様性にとって重要な海域のうち、完全に保護の対象となっているものの割合は、15%から19%に増大しました。
  • 沿岸部の富栄養化で最も大きなリスクにさらされている海洋生態系は、ベンガル湾、東シナ海、メキシコ湾、ブラジル北部大陸棚、南シナ海の5つですが、これら海域は2010年の時点で、沿岸住民計7億8,100万人に生態系サービスを提供しています。

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目標15:陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る

目標15は、持続可能な形で森林を管理し、劣化した土地を回復し、砂漠化対策を成功させ、自然の生息地の劣化を食い止め、生物多様性の損失に終止符を打つことに注力するものです。これらの取り組みをすべて組み合わせれば、森林その他の生態系に直接依存する人々の生計を守り、生物多様性を豊かにし、これら天然資源の恩恵を将来の世代に与えることに役立つことでしょう。

  • 世界の森林面積の純減は、1990年代の730万ヘクタールから2010‐2015年の330万ヘクタールへと縮小しました。
  • 世界の生物多様性上重要な陸域、内淡水域および山岳域のうち、保護対象となっているものの割合は2000年から2016年にかけ、それぞれ16.5%から19.3%、13.8%から16.6%、18.1%から20.1%へと拡大しました。
  • 2015年の時点で、2万3,000を超える植物種、菌種および動物種が絶滅の危機に瀕していることが知られています。人間の活動によって、生物種の絶滅は、地球の歴史を通じてこれまでに比べ3倍もの規模で進んでいます。
  • 1999年以来、7,000以上の動植物が不法取引の対象となっていることが発見されており、その影響は120カ国に及んでいます。

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目標16:持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

目標16は、人権の尊重、法の支配、あらゆるレベルでのグッド・ガバナンス(良い統治)、および、透明かつ効果的で責任ある制度に基づく平和で包括的な社会を目指しています。依然として長引く暴力や武力紛争に直面する国が多いほか、脆弱な制度によってほとんど支援が受けられず、司法や情報にもアクセスできず、その他の基本的自由も享受できない人々があまりにも多くなっています。

  • 2008年から2014年の開発途上国における殺人発生率は、先進国の2倍に上っています。
  • 2011年にピークを迎えた全世界の人身取引犠牲者のうち、子どもの割合は34%と、2004年の13%を大きく上回っています。
  • 2012年から2014年にかけて、全世界で拘留されている人々の30%は、判決を受けていません。
  • 世界で、5歳未満児の4人に1人以上は出生が記録されていません。LDCsでは、子どもの2人に1人が5歳の誕生日を迎えた時点で住民登録を受けていません。

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目標17:持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

2030アジェンダは、グローバル・パートナーシップの活性化と強化により、各国政府、市民社会、民間セクター、国連システムその他の主体から、利用可能な資源を動員することを求めています。LDCs、内陸開発途上国、小島嶼開発途上国をはじめとする開発途上国に対する支援の増大は、すべての人々にとって公平な前進の基盤となります。

  • 政府開発援助(ODA)の総額は2015年、1,316億ドルと、2014年を実質ベースで6.9%上回り、記録を更新しました。
  • 債務輸出比率は、2000年の11.7倍から2012年には2.7倍未満へと大きく減少しました。
  • 2015年には、固定ブロードバンド・インターネットの普及率が先進地域で29%に達していますが、開発途上地域ではこの割合が7.1%、LDCsではわずか0.5%にとどまっています。
  • 輸出全体に占めるLDCの製品輸出の割合は、2000年から2014年にかけてほぼ倍増したものの、2014年の世界輸出比で1.1%と、依然として低い割合にとどまっています。
  • 2006年から2015年にかけ、開発途上国の88%を含む90%の国々が、必須データの主要な源となる人口・住宅国勢調査を実施しています。

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誰も置き去りにしないために

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」発足の際、加盟国は、個人の尊厳を基盤とすること、および、すべての国と人々、社会各層について、アジェンダの目標とターゲットを達成すべきことを認識しました。また、最後尾にいる人々にまず手を差し伸べるよう努めることとしました。この点で言葉を実行に移すことは容易ではありません。なぜなら、詳細なデータを見ると、開発の恩恵が公平に分配されていると言うには程遠い状況にあるからです。

  • 2015年の全世界の若年失業率(15歳から24歳の年齢層)は15%と、成人失業率(4.6%)の3倍を超えています。
  • 2015年の時点で、全世界の最富裕世帯20%は最貧世帯20%に比べて、熟練医療従事者の診療を受けられる可能性が2倍以上高くなっています(89%に対し43%)。
  • 最貧層世帯の子どもは、最富裕層世帯の子どもよりも発育不全に陥る確率が2倍以上高くなっています。
  • 都市住民のほぼ80%は水道水を利用できますが、農村部ではこの割合が3分の1にとどまっています。
  • LDCs、内陸開発途上国、小島嶼開発途上国は2014年から2016年にかけ、いずれも開発途上地域全体をはるかに上回る栄養不良率を報告しています(それぞれ13.6ポイント、9.8ポイント、5.1ポイントの差)。

誰も置き去りにしないことは、2030アジェンダの根本的原則です。しかし、最も脆弱な立場にある人々を含め、具体的な人口集団を取り扱うデータや指標がなければ、SDGsでなされた約束を完全に果たすことはできません。データソース統合の改善を通じたものを含め、データの入手可能性と利用を改善するためのグローバルな取り組みは、すでに始まってはいるものの、まだ多くの作業が残っています。グローバルな統計関係者は、現在のニーズを満たすとともに、将来の世代に対する私たちの約束を果たすため、この作業のやり方を転換、近代化するための準備を整えています。

呉紅波(ウ・ホンボ)
経済社会問題担当 国連事務次長