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文明の同盟出典「国連の基礎知識」

2005年7月14日、コフィー・アナン事務総長は新しいイニシアチブ、「文明の同盟(Alliance of Civilizations)」(www.unaoc.org)を発表した。これは、もともとスペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相が提案し、トルコのレセプ・タイイプ・エルドガン首相が共同提案者の一人となったもので、過激派によってイスラム社会と西欧諸国との分裂がますます広がることへの懸念に応えるものであった。同同盟は、そうした勢力に対する同盟として設立され、宗教的信条と伝統に対する相互尊重を推進し、あらゆる分野で強まる人類の相互依存を再確認する。それは分裂をなくし、世界平和を脅かす偏見、誤認、誤解、両極性を克服しようとするものである。

同盟に指針を与えることを目的で、著名人からなるハイレベル・グループが任命された。その中には、南アフリカ共和国のデズモンド・ツツ大主教のような著名な神学者、イギリスの作家カレン・アームストロング、アメリカのユダヤ教ラビのアーサー・シュネイア、トルコのメーメト・アイデン教授、それに、エジプトのアレキサンドリア図書館長のイスマイル・セラゲルディンなどが含まれる。アイディン氏とフェデリコ・マヨール元ユネスコ事務局長が共同議長を務める。

ハイレベル・グループの最初の報告は2006年に発表された。イスラム社会と西欧社会との関係を分析し、分裂を解消し、尊重の文化を育てる目的で、教育、メディア、若者、移住の領域で幅広い勧告を行った。また、上級代表の任命も勧告した。上級代表は、文化と政治の交差で生じる危機を拡散し、中東和平プロセスを再開させる措置を採り、イスラム諸国における複数政党政治を奨励する。

2007年、藩基文事務総長は、初代の「文明の同盟」国連上級代表として、ジョルジェ・サンパイオ元ポルトガル大統領を任命した。2010年、グローバルなレベルで文化横断の理解を促進するパートナーシップを発展させる目的をもって、第3回年次フォーラムがリオデジャネイロで開かれた。