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電気通信出典「国連の基礎知識」

電気通信は、各種サービスのグローバルな提供に不可欠となった。銀行業、観光業、運輸、情報産業など、すべて迅速かつ信頼しうるグローバルな電気通信を必要とする。グローバル化、規制緩和、再編成、付加価値ネットワーク・サービス、インテリジェント・ネットワーク、地域取り決めなど、こうした大きな流れとあいまってこの部門は現在、大変革を遂げつつある。

国際電気通信連合(International Telecommunication Union: ITU)(www.itu.int)は、このますます重要性を増す産業の将来に影響を与える問題についてコンセンサスに達するために政府と産業がともに働くことのできるグローバルなフォーラムである。その使命は、電気通信と情報ネットワークの成長と持続する発展を可能にし、かつ普遍的なアクセスを容易にして世界中の人々が情報社会とグローバルな経済に参加し、そこから恩恵を受けられるようにすることである。まず優先すべきことはデジタル・ディバイドを解消することである。デジタル情報技術に効果的にアクセスできる人々とアクセスが限られているかまったくない人々の格差をなくすることである。ITUはまた、災害予防や軽減のために緊急通信を強化することにも集中的に取り組んでいる。その目標を達成するために、ITUは、グローバルな電気通信ネットワークとサービスを提供するために公共部門と民間部門の双方の活動を調整する。具体的にITUが行っていることは以下の通りである。

  • 各国の通信インフラをグローバルなネットワークに連結させる基準を発展させ、24時間の情報交換を可能にする。
  • 新しい技術をグローバルな電気通信ネットワークに取り入れ、新しい応用方法を開発する。
  • 無線周波数スペクトル帯と対地静止衛星軌道の割り当てを規制する国際規則や条約を採択する。これらはテレビ・ラジオ放送、携帯電話、人工衛星による通信システム、航空・海上航行と安全システム、無線コンピューターシステムなど、広範な設備によって利用される有限の天然資源である。
  • 開発途上国の電気通信サービスの拡大と改善に努める。そのために政策助言、技術援助、プロジェクト管理、訓練を提供し、また電気通信行政、融資機関、民間組織との間のパートナーシップを育成する。

193の加盟国に加え、ITUには科学・工業関係企業、公共および民間の業者や放送局、地域および国際の機関を代表するおよそ700を超す連合員がいる。ITU加盟国は、世界に急速な変革をもたらす技術開発に貢献するユニークな機会を政府や民間に与えている。

ITUは、情報通信技術(ICT)のための国連の専門機関として、世界情報社会サミット(World Summit on the Information Society: WSIS)の主導的な管理機関であった。サミットは2003年にジュネーブで、2005年にチュニスで開かれた。サミットでは「原則宣言と行動計画」が採択された。それは、すべての人が情報と知識を創り出し、アクセスでき、利用し、共有することができるような、人間を中心とした包括的な、開発指向の情報社会を建設することを目的としたものであった。

サミットの目標実施を先導するために、ITUは2007年にルワンダのキガリで「コネクト・アフリカ・サミット(Connect Africa Summit)」を開催した。サミットにはアフリカのICTインフラへの投資を目的に政府、民間セクター、融資機関が参加した。参加者はアフリカのすべての都市を結ぶ目標に総額550億ドルのコミットメントを行った。ITUはまた「WSISストックテーキング・データベース」を維持している。これは公的にアクセスできるシステムで、11のWSISアクション・ラインとの関連でICT関連のイニシアチブやプロジェクトについての情報を提供している。