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経済開発出典「国連の基礎知識」

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UN Photo/Eskinder Debebe

世界ではこの数十年間に経済開発は大きく進んだ。しかし、富と繁栄にはあまりにもばらつきが多い。そのため、経済的不均衡が世界のほとんどすべての地域において社会問題と政治的不安定をさらに悪化させているように見える。冷戦の終焉や加速するグローバル経済の統合は、極度の貧困、債務、低開発、貿易の不均衡など、頑迷な問題を解決するまでには至らなかった。

国連が創設された原則の1つは、世界のすべての人民の経済開発は政治的、経済的、社会的安全保障を達成するためのもっとも確実な方法であるとの信念であった。世界人口の半数近くが1日2ドル以下で生活しなければならないということが、国連にとって最大の関心事である。そうした人々のほとんどがアフリカ、アジア、ラテン・アメリカやカリブ海域に住んでいる。2009年、世界全体でおよそ2億1,200万人の労働者は失業し、「ワーキング・プア」――1日の収入が2ドル以下の人――の数は、21億人に達したと推定された。開発途上国の栄養不良の人の数は2009年にはおよそ10億人で、2010年には少し下がって9億2,500万人になったと推定された。

今後も人間の福祉、持続可能な開発、貧困の撲滅、公正な貿易政策、対外債務の軽減を実現する政策が経済の拡大とグローバル化の指針とならなければならない。国連はこうしたことを実現するための方法を見出すことに専念する唯一の機関である。

国連は、マクロ経済政策の採択を求めている。それは、現在見られる不均衡、とくに南北間の増大する格差を解消し、後発開発途上国の慢性的な問題を解決し、中央計画経済から市場経済へと移行する国々の未曾有のニーズを満たす政策である。世界のあらゆるところで、国連は貧困の削減と子どもたちの生存、環境保全、女性の進歩、人権を促進するために多くの支援計画を実施している。 貧しい国の何百万の人々にとって、こうした活動こそが国連なのである。