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国連の予算出典「国連の基礎知識」

国連の通常予算は総会が承認する。会計年度は2年である。予算は最初事務総長が提出し、行政予算問題諮問委員会がそれを審査する。諮問委員会は個人の資格で務める16人の専門家で構成され、それぞれの政府の指名に基づいて総会が選出する。各種の事業計画の予算は計画調整委員会の審査を受ける。委員会は、総会が選出し、自国政府の見解を代表する34人の専門家で構成される。予算は、それぞれの会計年度のための戦略的な枠組みに設定されているように、国連の主要な優先課題を反映する。2年間の会計年度においては、状況の変化を反映できるように、総会は承認された予算を調整することができる。

予算の主な財源は加盟国による分担金である。分担金は、分担金委員会の勧告に基づいて総会が承認する分担率にしたがって加盟国が支払う。分担金委員会は、行財政委員会(総会第5委員会)の勧告に基づいて総会が選出し、個人の資格で務める18人の専門家で構成される。分担率は加盟国の支払能力に基づいて決まる。全世界の国民総生産に占める加盟国の割合を出し、国民1人あたりの所得など、多くの要因を考慮に入れて調整して決定する。委員会は、分担率を公正かつ正確なものにするために、3年ごとに最新の国民所得統計に基づいて分担率の見直しを行う。いかなる国にとっても国連予算に対する分担率の上限は22パーセントである。

2012-2013年度国連予算

主要支出項目米ドル
1. 総合的政策、指示、調整721,783,300
2. 政治問題1,333,849,300
3. 国際司法と法律93,155,100
4. 開発のための国際協力436,635,700
5. 開発のための地域協力532,892,300
6. 人権と人道問題326,574,200
7. 広 報179,092,100
8. 共通支援サービス600,210,000
9. 内部監査38,254,200
10.共同予算の行政活動と特別経費131,219,100
11.資本支出64,886,900
12.安全と保安213,412,400
13.開発勘定29,243,200
14.職員課金451,086,800
合計 5,152,299,600

 

2012-2013年度の承認された通常予算は、51億5200万ドルで、この額の中にはこの会計年度に任務が延長もしくは新たに設立される特別政治ミッションの予算も含まれる。安全保障理事会および/もしくは総会の決定によるミッションの2012-2013年度予算は、4億9970万ドルであった。予算はまた、開発、広報、人権と人道問題のような領域における国連プログラムの経費も賄う。通常予算には平和維持活動や国際裁判所の経費は含まれない。これらの機関は個別の予算を持つ。加盟国は、国際刑事裁判所と平和維持活動の経費については別に割り当てられる。

2012年10月5日現在の国連通常予算の財政状況は一般的に健全である。滞納額は8億5500万ドルで、前年度に比べて1,200万ドル少なかった。同時に、2012-2013年度予算は2010-2011年の予算に比べ、0.8パーセントの減額であった。

グローバルな承認された平和維持の財源は2012-2013年度で73億ドルであった。国連コンゴ民主共和国ミッション、ダルフール国連AU合同ミッションの予算は合わせて27億ドルで、2012-2013年度の平和維持予算の37パーセント近くを占める。(注目に値することは、1年間に国連平和維持活動のために費やす合計金額は、2012年の1兆7000万ドル以上と推定される世界の1年間の軍事費の1パーセントの半分にも満たない、ということである。)

平和維持活動の予算は、7月1日から1年間の予算として総会が承認する。総会は、平和維持活動に適用される特別の分担率に従って費用を割り当てる。この分担率は加盟国の経済的豊かさを考慮に入れて決定される。安全保障理事会の常任理事国は、国際の平和と安全に対して特別の責任を持つことから、より多くの費用を分担する。分担金の受領が遅れると、部隊や装備、後方支援を提供する加盟国に対する費用の払い戻しが遅れることになる。2012年10月現在の平和維持活動への滞納額は18億5000万ドルに達した。同じく10月現在、国際刑事裁判所に対しては6,300万ドルが滞納となっているほか、長い間延び延びになっている国連本部改修工事の特別勘定に対してもおよそ460万ドルの滞納が見られた。

国連のさまざまな基金や事務所、計画―たとえば、国連児童基金(UNICEF)や国連難民高等弁務官(UNHCR)、国連開発計画(UNDP)―はそれぞれ個別の予算を持っている。その資金の大部分は政府による任意の拠出金であるが、一部は個人や団体からの寄付金である。国連の専門機関―国連教育科学文化機関(ユネスコ)や国際労働機関(ILO)など―もまた、個別の予算を持ち、各国の任意の拠出金によって補充される。