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世界貿易機関出典「国連の基礎知識」

World Trade Organization(WTO)

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世界貿易機関は、国家間のグローバルな貿易の規則を取り上げる唯一の国際機関である。1995年に設立され、全加盟国が合意する多国間規則に基づくシステムの中で貿易が円滑に行われるように支援し、政府間の貿易に関する紛争を公平に解決し、個々の加盟国の貿易政策を検討し、貿易に関する交渉のためのフォーラムを提供する。その中心にあるのが、世界の貿易国の大多数の国が交渉し、署名したWTO協定や合意で、国際取引と貿易政策に関する基本原則を決めている。これらの協定の基本的な原則は無差別、透明性、より開かれた貿易、競争の奨励、開発の遅れた途上国のための特別規定である。

WTOは、障壁の引き下げや貿易規定の改定を通して国際貿易システムを改革する目的をもって加盟国が交渉を進めるためのフォーラムである。グローバルな取引システムにおける重大な改革は、貿易円滑化協定や情報技術協定、農業における貿易補助金を廃止することなどにみられる。補助金廃止の問題は、国連持続可能な開発目標の重要な目標であった。他方、2001年に始まった「ドーハ開発アジェンダ」として知られる交渉は、現在も続けられている。WTOはまた、「1986‒1994ウルグアイ・ラウンド」の世界貿易交渉で合意に達した協定の実施を引き続き監視している。1995年以降、500件を超える貿易紛争がWTOの紛争解決機構に付託された。

加盟国は164カ国である。管理機関は「閣僚会議」である。日常の業務は「一般理事会」が行う。