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平和と安全

1.平和と安全の維持

国連は過去60年間にわたり、世界中の紛争地域に計64の平和維持・監視団を派遣することにより、平穏を回復し、多くの国々が紛争から復興することを可能にしてきました。現在は、115カ国の勇敢な男女約12万人が、誰も行けない、または行くことがないであろう世界の各地で、15件の平和維持活動を展開中です。

2.和平仲介

1990年代以来、国連の調停、または、国連の支援を受けた第三者の行動を通じ、多くの紛争が終結しています。具体的にはエルサルバドル、グアテマラ、ナミビア、カンボジア、モザンビーク、アフガニスタン、シエラレオネ、ブルンジ、スーダンの南北紛争などがあげられます。1990年代以来、全世界での紛争の件数は40%減少しており、国連による和平仲介、平和維持および紛争予防活動をその大きな要因と認める研究もあります。国連の予防外交をはじめとする予防的行動は、多くの紛争の火種を摘み取ってきました。また、フィールドに展開する国連平和ミッションは、紛争終結後の状況に取り組み、平和構築のための措置も講じています。

3.核拡散防止

国際原子力機関(IAEA)はこれまで50年以上にわたり、世界の核査察機関としての役割を果たしてきました。IAEAの専門家は、セーフガード(保障措置)の対象となった核物質が平和目的でのみ利用されていることの検証に努めています。IAEAはこれまで、145カ国とセーフガード協定を結んでいます。

4.地雷の除去

国連はアフガニスタン、アンゴラ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、イラク、モザンビーク、スーダンなど30の国と地域で、地雷の除去を行っています。毎年、地雷によって死傷する民間人は数千人に及びます。国連はまた、危険の避け方を人々に教え、被害者の自立を助け、各国による備蓄地雷の廃棄を支援する活動を行うとともに、すべての国々の地雷関連条約加入を働きかけています。

5.テロ対策

各国政府は国連を通じ、テロ対策の調整を行っています。世界の国々は2006年国連において、初のグローバルなテロ対策戦略を採択しました。国連機関と計画は、法的支援の提供と国際的なテロ対策協力の促進により、各国による共通戦略の実施に助力してきました。国連はまた、テロ対策のための法的枠組みも導入しています。人質事件、ハイジャック、爆弾テロ、テロ資金供与、さらに最近では核テロに対処する条約を含め、16件の国際協定が国連の傘下で成立しました。