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国際法

39.戦犯の訴追

旧ユーゴスラビアとルワンダについて設置された国連裁判所は、戦犯を訴追し、これに有罪判決を下すことにより、ジェノサイドその他の国際法違反に対処する国際人道法と国際刑法の発展に役立ちました。両裁判所は、被災国と近隣地域で平和と正義を回復することに寄与しています。国際刑事裁判所は独立の常設裁判所で、国内当局にその意志も能力もない場合、ジェノサイド、人道に対する罪、戦争犯罪など、最も深刻な国際犯罪の被疑者に関する調査と訴追を行います。同裁判所は5つの国に関する事案の付託を受け、すでに国際刑事司法制度における中心的な地位を確立しています。カンボジアとシエラレオネでは、国連の支援を受けた裁判所が大量虐殺や戦争犯罪を含め、深刻な国際法違反を訴追する責任を担っています。

40.国際法の強化

人権、テロ、グローバル犯罪、難民、軍縮、貿易、一次産品、海洋その他多くの事項に関し、510件を越える多国間条約が国連の努力によって交渉、締結されています。

41.主要な国際紛争の解決支援

国際司法裁判所(ICJ)は判決と勧告的意見を通じ、領土問題、領海、外交関係、国家の責任、外国人の処遇、武力行使などにかかわる国際紛争の解決に助力しています。

42.世界の海の安定と秩序の向上

国連は、単一の条約で海の利用を規制しようとする国際的取り組みを先頭に立って進めてきました。ほとんどの国々が締約国となっている1982年の「国連海洋法条約」は、海洋や海域でのあらゆる活動に関する法的枠組みを提供するものです。海洋法条約は海域の確定、航行に関するものを含む沿岸国と内陸国の権利と義務、海洋環境の保全、海洋学術調査、および、海洋生物資源の保全と持続可能な利用に関するルールを定めています。また、紛争解決のためのメカニズムも盛り込まれています。

43.国際犯罪対策

国連薬物犯罪事務所(UNODC)は腐敗、マネー・ローンダリング、薬物密売、移住者の密航仲介を取り締まる法的・技術的援助の提供や、刑事司法制度の強化を通じて各国その他の機関と協力し、越境組織犯罪対策に努めています。また、各国によるテロ防止を助け、人身取引へのグローバルな対策を先頭に立って進めるとともに、世界銀行と連携し、腐敗した指導者が横領した資産を各国が回収する手助けも行っています。UNODCはさらに、国連腐敗防止条約や国際組織犯罪防止条約など、関連する国際条約の策定と実施に対する援助という点でも、重要な役割を果たしてきました。

44.世界薬物問題への対応

国連薬物犯罪事務所(UNODC)は、薬物統制に関する3つの主要国連条約に基づき、不正薬物の供給と需要の削減に取り組んでいます。UNODCはまた、薬物乱用の予防、治療および取り締まりを行うため、各国と協力し、公衆衛生と治安の改善にも取り組んでいます。グローバルな薬物問題に対処する取り組みにより、25年間続いた薬物乱用の拡大はようやく峠を越え、まん延を阻止することができました。とはいえ、薬物の栽培や密売により不安定な状態に陥りやすい国と地域もまだいくつかあります。UNODCはこのため、特にアフガニスタン、アンデス諸国、中央アジア、ミャンマーおよび西アフリカでの薬物統制に深くかかわっています。

45.創造と革新の奨励

世界知的所有権機関(WIPO)は、知的所有権の保護を促進するとともに、すべての国々が有効な知的所有権制度の恩恵を活用できるようにしています。発明者や創作者の創意工夫を認識し、これに報いつつ、公益を守るためのメカニズムを中心に据えた知的所有権制度は、開発の推進と富の創造に役立ちます。知的財産権制度に盛り込まれたインセンティブは、科学技術の領域を広げ、文学と芸術の世界を豊かにすることで、人間の創造性を発揮させる役割を果たしています。