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安全保障理事会決議 1746

2007年03月23日

2007年3月23日、安全保障理事会第5645回会合で採択

安全保障理事会は、

アフガニスタンに関する安保理の従前の諸決議、とりわけ2006年3月7日の事務総長報告書(S/2006/45)に立案された国際連合アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)の職務権限を2007年3月23日まで延長する安保理決議1662(2006)およびアフガニスタン・コンパクトを支持した安保理決議1659(2006)を想起し、また、2006年11月11日から16日までの安全保障理事会アフガニスタン・ミッションの報告書(S/2006/935)も想起し、

アフガニスタンの主権、独立、領土保全および国民的統合に対する安保理の強い公約を再確認し、

国家を再建設し、持続可能な平和および立憲的な民主主義の基礎を強化し、また、国際社会における公正な地位を回復するためのアフガニスタン政府および人民に対する安保理の継続的支援を再確認し、

この文脈において、アフガン人民、アフガニスタン・コンパクト、アフガニスタン国家開発戦略(ANDS)および国家麻薬統制戦略のオーナーシップの下、その履行への安保理による支援を再確認し、全ての関係者による持続的な努力が、その履行に向けて為される進展を強固にし、かつ、現在の課題を克服するため、必要とされていることを留意し、

アフガニスタン・コンパクトは、国際連合が中心的かつ公平な調整的役割を担い、アフガン政府と国際社会との間の連携を基礎としていることを想起し、

アフガニスタンにおける課題が相互に関連している性質であることを再度認識し、治安、統治および開発ならびに麻薬対策の分野横断的問題に関する持続可能な進展は、相互に効果を高めることを再確認し、アフガニスタンコンパクトが規定した包括的枠組みを通した一貫した方法で、これらの課題に取り組む国際社会およびアフガン政府の継続的努力を歓迎し、

包括的対処方法の文脈において、UNAMAおよび国際治安支援軍(ISAF)の目的の相乗効果を留意し、各々明示された責任を十分に考慮して、継続された協力および調整の必要性を強調し、

アフガニスタンにおける治安状況、とりわけタリバン、アル-カイダ、違法武装集団による増加する暴力を伴ったテロリスト活動ならびに彼らが関与する麻薬取引、また、地域住民、国家治安部隊および国際的な軍事要員や文民要員に脅威をもたらすテロリズム活動と違法薬物との関係についての安保理の懸念を繰り返し表明し、また、国際連合および関連要員の安全の重要性を強調し、

アフガン人民に治安と基本的サービスを提供し、人権と基本的自由の十分な享受を確保するアフガン政府の能力に関わる暴動の有害な結果についての安保理の懸念をまた表明し、

善隣関係に関する2002年12月22日のカブール宣言(カブール宣言)(S/2002/1416)の重要性を想起し、2006年11月19日の第二回アフガニスタン地域経済協力会議で採択されたニューデリー宣言を歓迎し、2007年にパキスタンのイスラマバードで開催される第三回アフガニスタン地域経済協力会議を期待し、アフガニスタンにおける治安、統治および開発を促進する効果的な手段として全ての当事者が地域協力を進めることの決定的な重要性を強調し、

武力紛争における文民保護に関する安保理諸決議1265(1999)、1296(2000)、1674(2006)、1738(2006)および女性、平和と治安に関する安保理決議1325(2000)を想起し、

アフガニスタン政府と協力して、アフガニスタン・コンパクトの履行に関する努力の調整と監視を含む国際社会の努力を先導することによりアフガニスタンの平和および安定を促進することにおいて国際連合が果たし続ける中心的かつ公平な役割を強調し、事務総長、アフガニスタン事務総長特別代表およびUNAMAの要員の現在の努力に対し安保理の謝意と強い支援を表明し、

  1. 2007年3月15日の事務総長報告書(S/2007/152)を歓迎する。
  2. アフガニスタン政府および人民と協働する国際連合の長期の公約に安保理の謝意を表明する。
  3. 決議1662(2006)により設立されたUNAMAの職務権限を、2008年3月23日まで延長することを決定する。
  4. アフガニスタンへの支援においてより一貫した国際的な参加を促進し、アフガニスタン全土にわたる周旋を拡張し、アフガニスタンコンパクトの文脈において地域協力を支援し、人道的調整を促進しまた武力紛争における文民の状況を監視することを含む人権の保護と促進に継続して貢献するUNAMAの役割を強調する。
  5. 地域や地方の事務所を通して、アフガニスタン・コンパクトの履行を調整し監視する中央レベルでの努力を支援し同国全土のアフガン国民に役務の提供を向上させることにアフガニスタン政府および国際パートナーの努力を援助する地方でのUNAMAの拡大された現地関与を歓迎し、また、治安状況が許す限り、南部および東部地方を含むこの点に関するさらなる成果を促す。
  6. アフガニスタン・コンパクトおよびその付属文書を全面的に履行することを、アフガン政府および国際社会の全構成員ならびに国際機構に求める安保理の要求を繰り返し表明する。
  7. 治安、統治および開発ならびに麻薬対策の分野横断的問題に関する進展のためのアフガニスタン・コンパクトの指標と予定を合わせることおよびアフガニスタンに対する支援に関する効果と協力を増大させることの重要性を強調する。
  8. アフガニスタン・コンパクトの履行の支援と監視における合同調整監視理事会が果たす中心的役割を承認し、アフガニスタン支援、なかんずく、国際的支援および復興計画の調整における同理事会の役割を強調し、同理事会事務局の強化への努力を奨励し、2007年1月30日および31日にベルリンで開催された上級官僚級の同理事会会合の結果を歓迎し、適切な高水準の政治的指針を提供しかつより一貫した国際的取組を促進する更なる努力を促す。
  9. アフガン憲法およびアフガン主導の和解計画の枠内において、包括的な政治的対話および同国の社会的発展に建設的に取り組むことを、すべてのアフガニスタンの当事者および集団に求め、治安と安定を高めるためのこれら要素の重要性を強調する。
  10. 治安部門改革の更なる進展、なかんずく、治安をもたらし、同国全土に法の支配を確保する民族的に均衡のとれたアフガン治安部隊という目標に向けて前進するための必要性を強調し、この点に関して、合衆国およびその他のパートナーにより最近提案された貢献を含む、アフガン国軍およびアフガン国家警察を含む治安部門の機能性、専門性およびアカウンタビリティを増進する進行中の努力を歓迎し、中央当局に対するそのアカウンタビリティを確保するため予備警察の配置への適切な監視を要請する。
  11. より広範な法の支配および麻薬対策と、中央および地方レベルにおける警察改革の分野における現在の努力を支援しかつ高めることに関連する警察分野におけるミッションを設立するヨーロッパ連合の決定を歓迎し、また、同ミッションの早期の始動を期待する。
  12. 2003年10月に開始された武装解除、動員解除および社会復帰(DDR)過程の成功裡の終結、また違法武装集団の解体(DIAG)計画の始動および2006年7月5日のアフガニスタンの平和定着に関する第二回東京会議でこの点に関してなされた公約を歓迎し、新たに採択された行動計画の履行を通して、あらゆるレベルにおける全土にわたる計画の時宜を得た履行を進めるアフガン政府による断固たる努力を求め、UNAMAによる指針を十分に考慮し、これらの努力に対する更なる支援を拡大することを国際社会に要請する。
  13. 責任の確定と適切な資源の供給を通して、アフガニスタン・コンパクトの枠組みにおける司法改革のための10年戦略の履行における加速化された進展の必要性を強調し、国際社会の支援の下で、アフガン政府に対し同国全土に法の支配を強化しおよび不処罰を除去するため、矯正制度の再建と改革を含む、公正かつ透明な司法制度の確立に向けて活動を継続することを招請し、また、司法部門改革へのアフガンと国際的な公約を強化するためアフガニスタンにおける法の支配に関する会議をローマにおいて計画するという発議に関心を示しつつ留意する。
  14. 立法改革を促進するアフガン当局による継続された努力を歓迎し、また、そのような改革およびその履行における能力構築のための国際的支援の重要性を強調する。
  15. アフガン憲法に従った地方議会の創設を歓迎し、あらゆる諸機関が協力の精神によって活動することを奨励し、良い統治、国家と地方の両レベルにおける完全な代表制とアカウンタビリティを確保するため社会全体に関わる行政改革を進めることをアフガン政府に求め、また、この点に関して、とりわけ現地レベルにおける技術的支援を提供する更なる国際的な努力の必要性を強調する。
  16. 国際社会の支援の下で、アフガニスタン・コンパクトで要請されている常設の有権者登録機関(CVR)の創設、最新の選挙法の通過と履行および必要とする資源を所有することを確保し、またアフガニスタンが自由、公平かつ透明な選挙に貢献できる経済的に維持され持続可能な制度の創設への方針を整えることを確保できる、独立選挙委員会(IEC)に対する財政的および政治的支援を含む、アフガニスタンの次の選挙に向けた計画と準備を開始するようにアフガン政府に求める。
  17. 治安、良い統治および麻薬対策の努力に関する政治的腐敗の広がりの影響に懸念をもって留意し、また、国際社会の支援の下で、政治的腐敗に対する戦いを強力に進めることおよびより効果的で責任ある透明な行政を確立する努力を維持することをアフガン政府に求め、また、この点に関してアフガン政府による最近の措置を歓迎する。
  18. アフガニスタン全土における人権および国際人道法の完全な尊重を呼びかけ、国際連合人権高等弁務官事務所の支援の下で、アフガン憲法およびアフガニスタンが当事国である国際条約の人権条項、とりわけ女性が人権を完全に享受することに関する条項、の完全な履行について支援を継続することをUNAMAに要請し、アフガニスタンにおける人権の尊重の監視およびそれら諸権利を促進し保護するアフガン独立人権委員会の勇気ある努力に対して同委員会を賞賛する。
  19. アフガニスタン政府により取られた進行中の国民和解プロセスの重要性を強調し、また、国際的な支援の下で、1999年10月15日の安保理決議1267(1999)および安全保障理事会の他の関連諸決議で安全保障理事会により導入された措置の履行に不利益を与えることなしに、アフガニスタン・コンパクトに従った平和、公正および和解に関する行動計画の完全かつ時宜を得た履行を促す。
  20. 決議1735(2006)の履行において、決議1267(1999)に基づき設立された安全保障理事会委員会とアフガン政府およびUNAMAとの協力を歓迎し、またその協力関係の継続を促す。
  21. ANDSの履行において為された進展を歓迎し、その履行におけるアフガン政府による継続的指導に対する必要性を強調し、また、ロンドン会議の参加者に、同戦略の履行に対する財政的支援を含む、その誓約を増大することを実行し考慮し続けることを促す。
  22. アヘンの栽培、生産および取引の増加が、アフガニスタンならびに地域と国際的な治安、開発と統治に対する深刻な害の原因となっていることに対し安保理の懸念を表明し、国際社会の支援の下で、国家麻薬統制戦略の効果的履行を進めることをアフガン政府に求め、また、麻薬対策信託基金への拠出また薬物やその精製前の物質の違法取引との闘いおよびそのような取引に連関するマネーロンダリングとの戦いに対する継続的な地域協力を含む、同戦略において明らかにされた四つの優先課題への追加の国際支援を促す。
  23. パリ条約イニシャティブの枠内で、国際連合薬物犯罪事務所の協力の下で2006年6月26日から28日までモスクワで開催されたロシア連邦政府により準備された、アフガニスタンからの麻薬取引に関する第二回閣僚会議の成果文書(S/2006/598)を歓迎し、また、アフガニスタンに由来する麻薬の違法な生産と取引により引き起こされる国際社会に対する脅威に対抗するため国際的および地域的協力を強化することを各国に求める。
  24. UNAMAがその職務権限を履行しまた国際連合および関連要員の同国全土での安全と移動の自由を促進するための努力においてUNAMAとの協力を継続することを全てのアフガンおよび国際的な当事者に求める。
  25. 各々に与えられ発展してきた責任に従って、国際治安支援軍および不朽の自由同盟を含む国際社会の支援の下で、タリバン、アル-カイダ、その他の過激集団および犯罪活動により引き起こされたアフガニスタンの治安および安定に対する脅威に対処し続けることをアフガン政府に求め、アフガニスタン全土にISAFの展開が完了したことを歓迎しまた国際人道法および人権法を守ることおよび文民の生命の保護を確保することを全ての当事者に求める。
  26. アフガニスタン政府および隣国ならびに地域パートナーによる相互に信頼と協力を促進するための進行中の努力を歓迎し、アフガニスタンにおける平和と繁栄を促進することおよび地域の成長と世界経済へのアフガニスタンの完全な統合を成し遂げる方法として経済と発展の部門における協力を促進することで、タリバン、アル-カイダ、その他の過激集団に対するアフガニスタンとパートナーとの協力を増大することの重要性を強調し、この点に関する進展を更に歓迎する。
  27. 同国および同地方の安定のために残っているアフガン難民の自発的、安全、秩序ある帰還および持続可能な再統合の重要性を認識し、この点に関して継続かつ拡大した国際支援を呼びかける。
  28. アフガニスタンにおける進展について六カ月毎に安保理に報告することを事務総長に要請する。
  29. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

S/RES/1746(2007)