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安全保障理事会決議 1752

2007年04月13日

2007年4月13日、安全保障理事会第5661回会合で採択

安全保障理事会は、

2006年10月13日の決議1716(S/RES/1716)を含むすべての安保理関連諸決議を想起し、

2007年1月11日の国際連合グルジア監視団の活動に関する事務総長報告書(S/2007/15)および2007年4月3日の事務総長報告書を歓迎し、

促進者としての資格のロシア連邦および事務総長の私的諮問団ならびにOSCEの支援とともに、事務総長および事務総長特別代表による継続した努力を支援し、

紛争区域における重要な安定化の役割を現在果たしているUNOMIGおよびCIS平和維持軍の間の綿密かつ効果的な協力の重要性を強調し、また紛争の永続的かつ包括的な解決のためには適切な治安の保証を必要とすることを想起し、

紛争によって影響を受けた共同体、とりわけ難民および国内避難民の暮らしを改善するために、グルジア、アブハジアにおける経済発展がただちに必要とされることを強調し、

  1. 国際的に認められた国境内でのグルジアの主権、独立および領土保全に対するすべての加盟国の公約を再確認し、平和的手段および安全保障理事会の諸決議の枠組においてのみグルジア-アブハジア紛争の解決を促進するという決意によって導かれた国際連合および事務総長の私的諮問団のすべての努力を支援する。
  2. 関連する安全保障理事会諸決議において記された全ての存在する手段を最大限活用し、対話を再開し、停戦と暴力の不使用に関する従前の諸協定を完全に履行し、また暴力の不使用ならびに難民および国内避難民の帰還に関する一括関連文書を遅滞なく完結させることを、両者に対して求める。
  3. 永続するかつ包括的な解決を達成するために、「トビリシとスフミ間の権限配分のための基本原則に関する文書」に含まれる諸原則への安保理の支援を想起し、国際連合の後援の下政治的対話を独創的かつ建設的に実施するために両者が自発的に提供するであろう追加の構想を歓迎する。
  4. グルジアおよびアブハジアの両当事者の參加の下に2007年2月12日および13日にジュネーブで開かれた会合の期間、事務総長の私的諮問団によって表明された信頼醸成措置の提案を了とし、UNOMIGおよび国際的協力者の援助ならびに事務総長の私的諮問団の支援を受けている両者に対して無条件でそれらの措置の履行に直ちに従事することを促す。
  5. 決議1716(2006)の履行に対する両者の達成状況を歓迎し、上部コドリ峡谷における事態が1994年5月14日の停戦および兵力引き離しに関するモスクワ合意に即したものとなることを確保するようにグルジア側に求め、コドリ峡谷に関してグルジアの公約に関連して抑制するようにアブハジア側に求める。
  6. 2007年3月11日夜および12日に行なわれた上部コドリ峡谷の村に対する攻撃を非難し、UNOMIGの指導の下に共同事実調査団によって実施された進行中の調査への十分な支援を提供するように両者に促す。
  7. 治安、国内避難民の帰還および社会復帰の分野における状況ならびに開発が改善されるべきことを強調し、四者会談を含む既存のすべてのメカニズムを用い、それらの分野において無条件で対話を再開することを両者に求める。
  8. 相互の正当な治安上の懸念に真剣に対処し、和平プロセスを妨げる可能性のあるいかなる行動を控え、UNOMIGおよびCIS平和維持軍との必要な協力を行うことを両者に促す。
  9. 難民および国内避難民の苦境を緩和する緊急の必要性ならびにとりわけグルジア、アブハジアの外で成長している新しい世代の安全かつ尊厳ある生活の見通しの必要性を強調し、すべての避難民のグルジア、アブハジアへの帰還の権利を想起し、まず第1にガリ地域への帰還のためのUNHCRの戦略指示書の履行を両者に求める。
  10. 両者の市民社会の代表者間に接触があることを歓迎し、引き続き接触を続けるように促す。
  11. UNOMIG、CIS平和維持軍およびその他の国際要員に適切な治安を提供しおよび移動の自由を確保することが両者の主要な責任であることを強調し、この点に関する自らの義務を実行するように両者に求める。
  12. 性的搾取・虐待を容赦なく取り締まるという国際連合のゼロ・トレランス政策のすべてのUNOMIG要員による完全な遵守を確保するために、必要な策を講じ、安全保障理事会に情報を提供し続けることを事務総長に対して要請し、兵力提供諸国に対して、自国の要員がかかる行為に関与した場合は適切な調査および処罰を確保するように促す。
  13. UNOMIGの職務権限を2007年10月15日に終了する新しい期間の間延長することを決定する。
  14. 信頼醸成を構築し集中的かつ意味のある対話を定着させるための措置を実施することについて両者を支援するために、この延長された職務権限を用いること、また、この観点から見られる進展について、グルジア、アブハジアにおける状況について次回の報告書で安保理に報告することを、事務総長に対して要請する。
  15. 事務総長特別代表の努力を強く支援し、彼に対して確固としたかつ統一的な支援を引き続き行うことを事務総長の私的諮問団に求める。
  16. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

S/RES/1752(2007)