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安全保障理事会決議 1782

2007年10月29日

2007年10月29日、安全保障理事会第5772回会合で採択

安全保障理事会は、

コートジボワールの状況に関連する安保理の従前の諸決議および安保理議長諸声明を想起し、

コートジボワールの主権、独立、領土保全および統一に関する安保理の強い公約を再確認し、また善隣、不干渉および地域協力の諸原則の重要性を想起し、

2007年10月1日付事務総長報告書(S/2007/593)、2007年6月11日付(S/2007/349,annex)および2007年9月21日付(S/2007/611, annex)コートジボワールに関する国際連合専門家集団の諸報告書を留意し、

2007年3月4日にワガドゥグにおいてローラン・バボ大統領およびギヨーム・ソロ氏によって署名された協定(「ワガドゥグ政治協定」、S/2007/144)を了とし、またギヨーム・ソロ氏の首相任命を支持したことを想起し、

とりわけワガドゥグ政治協定の署名をもたらしたコートジボワール国民間の直接対話を促進する、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)議長であるブルキナファソのブレーズ・コンパオレ大統領(促進者)による、継続した努力に対して再び敬意を払い、またアビジャンにおいて、促進者の特別代表としてのブレイマ・バディーニ氏の任命を歓迎し、

武力により和平プロセスを不安定化させようとするあらゆる試み、とりわけ2007年6月29日にブアケで発生し、数名の死者をもたらした、コートジボワール共和国首相ギヨーム・ソロ氏に対して行われた攻撃、に安保理の強い非難を繰り返し表明し、そのような犯罪行為を行なった者は訴追されなければならないことを強調し、

ワガドゥグ政治協定を履行する当初の措置を歓迎し、完全にまた誠実に協定の下に自らの公約を履行するとのコートジボワールの当事者に対する安保理の要請を想起し、彼らに対して、とくに選挙人の身元確認と登録、民兵の武装解除および解体、武装解除、動員解除および社会復帰プログラム、防衛および治安軍の統一および再構築ならびに全土に及ぶ国家権力の回復の進展に必要となる特別な措置を、遅滞なく取ることを促し、

選挙プロセスのすべての段階が国際的な水準に従い、公開、自由、公正および透明な大統領および議会選挙の実施において、すべての必要な保障を提供することを、コートジボワール事務総長特別代表が保証することを想起し、

コートジボワールにおける人権および国際人道法へのすべての違反に対する安保理の強い非難を繰り返して表明し、子どもと武力紛争に関する安保理決議1460(2003)および1612(2005)、また女性、平和および安全に関する安保理決議1325(2000)を想起し、

決議1572(2004)の第14項によって設立された委員会(委員会)が、委員会によって採択された指針に基づいて提出された決議1572(2004)の第8項、第10項、第12項に示された免除の要請について審議し決定することを想起し、委員会および専門家集団が、必要とされる技術説明を行う可能性を表明し、

コートジボワールの状況が、同地域における国際の平和と安全に対する脅威を引き起こし続けていることを決定し、

国際連合憲章第7章にもとづいて行動して、

  1. 決議1572(2004)の第7項から第12項および決議1643(2005)の第6項の規定を、2008年10月31日まで更新することを決定する。
  2. 上記第1項に示された時期の終了までに、決議1765(2007)に言及された和平プロセスの主要な措置の履行において達成される進展に照らして、決議1572(2004)とりわけ第7項、第9項および第11項ならびに決議1643(2005)第6項により課された措置を再検討することを決定し、また上記第1項に示された時期の間、措置の再検討を実行することをさらに決定する。

    (a)ワガドゥグ政治協定を当事者が完全に履行し、また国際的な基準に基づいて、公開、自由、公正および透明な大統領および議会選挙が行なわれた場合、または

    (b)2008年4月30日以前、

  3. とりわけコートジボワール当局に対して、2007年9月21日付専門家集団の報告書(S/2007/611)に記された違反を含む、決議1572(2004)の第11項によって課された措置の違反を直ちに終了することを求める。
  4. 決議1643(2005)第9項に従い設立された専門家集団に対して、決議1584(2005)第2項(a)に言及された施設、場所および設備について、また決議1739(2007)の第2項、第8項に示されまた決議1765(2007)において更新された各職務権限を実行するために、国際連合コートジボワール活動(UNOCI)および同活動を支援するフランス軍に対して、ワガドゥグ政治協定のすべてのコートジボワール当事者、とりわけコートジボワール当局が、支障のないアクセスを提供するという安保理の要求を繰り返し表明する。
  5. UNOCIおよび同活動を支援するフランス軍の移動の自由に対する深刻な障害、またはUNOCI、フランス軍、事務総長特別代表、決議1765(2007)の第10項に記されている促進者またはコートジボワールの特別代表の行動に対するあらゆる攻撃または妨害が、平和および、決議1572(2004)の第9項および第11項の目的である国民和解に対する脅威を構成することを決定する。
  6. 事務総長およびフランス政府に対して、委員会を通じて、責任を有する者の氏名を含む、UNOCIおよび同活動を支援するフランス軍の移動の自由への深刻な障害について、即座に報告を行うことを要請し、また事務総長特別代表、促進者またはコートジボワールにおける特別代表に対して、委員会を通して、彼らの行動へのあらゆる攻撃または妨害について即座に報告を行うことを要請する。
  7. 関係する全ての国家、とりわけ同地域における国家に対して、委員会に十分に協力することを要請し、また必要と考えられる、あらゆる一層の情報を要請する権限を委員会に与える。
  8. 決議1727(2006)の第7項に記された専門家集団の職務権限を2008年10月31日まで延長することを決定し、事務総長に対して、必要な行政上の措置を取ることを要請する。
  9. すべてのコートジボワールの当事者に対して、とりわけコートジボワールの民間および軍当局に対して、専門家集団とより積極的に協力すること、またその職務権限の履行のために、求められた情報および文書を提供することを促す。
  10. 専門家集団が2008年4月15日までに委員会に対して中間報告書を準備すること、また、決議1572(2004)の第7項、第9項および第11項ならびに決議1643(2005)の第6項によって課された措置の履行とこれに関する勧告について、最終の書面報告書を、委員会を通じて職務権限時期終了の15日前に、安全保障理事会に対して提出することを専門家集団に要請する。
  11. UNOCIによって収集された情報について、また可能であれば、専門家集団によって検討されたコートジボワールへの武器および関連物資の供給に関する情報について、委員会を通じて、適宜、安全保障理事会に伝達することを、事務総長に対して要請する。
  12. また、コートジボワールの武器および関連物資の供給に関して、フランス軍を通じて収集され、可能な場合には、専門家集団によって検討された情報を、適宜、委員会を通じて安全保障理事会に通達することをフランス政府に要請する。
  13. また、ダイヤモンドの生産と違法輸出に関して、専門家集団によって検討された情報について、可能な場合には、委員会を通じて、適宜、安全保障理事会に伝達することをキンバリープロセスに対して要請する。
  14. すべての国家、関連する国際連合機関およびその他の機構、キンバリープロセスを含む関係当事者に対して、とりわけ彼らの自由となる、決議1572(2004)の第7項、第9項および第11項、決議1643(2005)の第6項で課されまた上記第1項で繰り返し表明された措置の可能な違反に関するあらゆる情報の提供について、委員会、専門家集団、UNOCIおよびフランス軍と十分に協力することを促す。
  15. 委員会によって、とりわけ後述の事項を行うことが指定された者に対して、特定の措置を課す十分な準備が整っていることを強調する。

    (a)  とくにワガドゥグ政治協定に言及された和平プロセスの履行阻止による、コートジボワールの平和と国民和解プロセスに対する脅威;

    (b) UNOCIおよび同活動を支援するフランス軍、事務総長特別代表、促進者またはコートジボワールにおける特別代表の活動への攻撃または妨害;

    (c) UNOCIおよび同活動を支援するフランス軍の移動の自由に対する妨害に責任を有する者;

    (d) コートジボワールにおける人権および国際人道法の重大な違反に責任を有する者;

    (e) 憎悪および暴力を公に煽動した者;

    (f) 決議1572(2004)の第7項によって課せられた措置に違反する行為を行なった者;

  16. この問題に引き続き積極的に取り組むことを決定する。

S/RES/1782(2007)