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女性に対する暴力撤廃の国際デー(11月25日)事務総長メッセージ

プレスリリース 12-057-J 2012年11月22日

世界中で何百万もの女性と女児が、ひどい人権侵害にさらされて暴力を受け、殴打され、レイプされ、手足を切断され、そして命を奪われています。戦場、家庭、町中、学校、職場、あるいは自分たちのコミュニティにおいて、生涯のいずれかの時点で身体的、または性的暴力を受けた経験のある女性は7割にも達しています。全ての妊産婦の4分の1が何らかの被害を受けています。

大抵の場合、加害者は罰を免れています。女性と女児は、処罰されない文化のせいで声を上げることを恐れています。私たちは、すでに犯罪の被害を受け、今度は不名誉に耐えなければならない被害者を苦しめる恐怖心や羞恥心といった問題に取り組まなければなりません。恥辱を感じるべきは被害者ではなく、加害者なのです。

UNiTE to End Violence against Women(団結しよう、女性への暴力を終わらせるために)キャンペーンには、各国政府、国際機関、市民社会団体、メディア、そして一般の市民が関わっています。昨年UNiTEが世界中の若い人たちに、この重要な大義をどのように推し進めようとしているのか問いかけたとき、彼らの答えを聞いて私は大いに勇気づけられました。多くの若者が無知をなくすべきだと言ってくれたのです。否定的態度を許すべきではないと言ったのです。人権を促進するために声を上げ、力を合わせて被害者を助けることを彼らは要求しました。ある青年は、男児が「責任感と敬意を持った父親、そして夫となる」ことで、女性に対する暴力と闘うことができると話してくれました。

国連はあらゆる分野で活動を行っています。アウトリーチプログラムにより意識の向上に努めています。国連女性に対する暴力撤廃信託基金(United Nations Trust Fund to End Violence against Women)は今月、18カ国における国内事業に800万ドルを拠出する計画を発表したところです。男性指導者ネットワーク(Network of Men Leaders)のメンバーは意識向上による暴力撲滅を目指し、法制度整備と政府の説明責任の必要を訴えています。

これらの取り組みを進めるにあたり、私たちが根本的に立ち向かう必要があるのは、暴力が続くことを許す差別の文化です。国際デーにあたり、私はすべての国に対し、世界中の女性と女児に対するあらゆる形態の暴力を撤廃するという約束を遂行するよう求め、また世界中の人々にこの重要な目標を支援するよう呼びかけます。

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