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国連デー(10月24日)に寄せる事務総長メッセージ

プレスリリース 12-053-J 2012年10月24日

私たちは混乱、移行、そして変容が入り混じる激動の時代に生きています。不安や不平等、不寛容が広がっています。国際的、国内的な制度がいずれも試練にさらされています。国連は平和、開発、人権、法の支配、世界の女性と若者のエンパワーメントをはじめ、その活動のあらゆる領域で、こうした重大な事態に対応していかなければなりません。

大きな進歩が達成された分野も数多くあります。極度の貧困は2000年に比べて半減しました。多くの国々では民主化が進みつつあります。開発途上地域全体で、心強い経済成長の兆しが見られます。

今こそ私たちの熱意を一つにする時です。ミレニアム開発目標(MDGs)の達成期限である2015年を間近に控え、人命にかかわるこれらの目標をすべて達成すべく、さらに努力を重ねなければなりません。国連は2015年以降についても、大胆かつ現実的な開発アジェンダを策定する必要があります。また、不寛容と闘い、紛争に巻き込まれた人々を救い、恒久的平和を確立することも続けなければなりません。

国連は単なる外交官の話し合いの場ではありません。戦闘員の武装解除を行う平和維持要員、薬を配給する医療従事者、難民を助ける救援チーム、公正な裁きを支援する人権専門家もまた、国連の姿なのです。

数限りない友人や支持者の力を借りながら、私たちはこうしたグローバルな使命を果たしています。非政府組織(NGO)や科学者、学識者、慈善家、宗教指導者、企業幹部、関心を寄せる一般市民はいずれも、私たちの成功に欠かせない存在です。いかなる指導者も、いかなる国も、いかなる機関も、独力ですべてを成し遂げることはできません。しかし、私たち一人ひとりが、それぞれのやり方で、何かを成し遂げることは可能です。

今年の国連デーにあたり、国連憲章の理想を実現し、すべての人にとってよりよい世界をつくるという私たち一人ひとりの約束と、全世界の決意をともに新たにしようではありませんか。

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