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持続可能な開発目標6:水と衛生

プレスリリース 18-015-J 2018年03月21日

193の国連加盟国は2015年、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を採択するにあたり、「これらの目標とターゲットによって、我々は最高に野心的かつ大きな変革をもたらすビジョンを定めている」ことを強調しました。アジェンダには、あらゆる人に安全な飲料水と衛生へのアクセスを提供するという目標が含まれていました。

アジェンダは次のように述べています。「我々は、安全な飲料水と衛生に関する人権を再確認し、衛生状態が改善している世界…を思い描く」

「すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する」という持続可能な開発目標(SDG)6は、豊かさの促進や不平等への取り組み、さらには気候変動への対処において、水が果たせる重要な役割を認識するものとなっています。

この独立した目標は、2000年から2015年にかけての「ミレニアム開発目標(MDGs)」の時代よりもさらに、水の状況を改善するための取り組みの強化を求めています。水の問題はMDG7「環境の持続可能性の確保」の一部として取り組みがなされたものの、この目標はSDG6ほど広範囲で厳格なものではなく、飲料水と衛生施設へのアクセスという2つのターゲットのみを測定していました。

これらのMDGターゲットは、ある程度の成果を上げました。2015年までに、世界人口の90%が改良型飲料水源を利用できるようになりましたが、この割合は1990年の時点で4分の3にすぎませんでした。また、全世界で21億人が、改良型衛生施設を利用できるようになりました。

8つのターゲット

8つのターゲットからなるSDG6は、安全な水や下水・衛生施設へのアクセスを可能にすることから、水関連生態系を復旧、保護し、持続可能な形で管理することまで、幅広い淡水関連問題への取り組みを目指しています。

目標6のターゲットは、下記のとおりです。

• 2030年までに、すべての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ衡平なアクセスを達成する。

• 2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び女児、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う。

• 2030年までに、汚染の減少、投棄の廃絶と有害な化学物・物質の放出の最小化、未処理の排水の割合半減及び再生利用と安全な再利用の世界的規模で大幅に増加させることにより、水質を改善する。

• 2030年までに、全セクターにおいて水利用の効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取及び供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させる。

• 2030年までに、国境を越えた適切な協力を含む、あらゆるレベルでの統合水資源管理を実施する。

• 2020年までに、山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼を含む水に関連する生態系の保護・回復を行う。

• 2030年までに、集水、海水淡水化、水の効率的利用、排水処理、リサイクル・再利用技術を含む開発途上国における水と衛生分野での活動と計画を対象とした国際協力と能力構築支援を拡大する。

• 水と衛生の管理向上における地域コミュニティの参加を支援・強化する。

 

起こりつつある世界的な水危機を回避するためには、一層の取り組みが必要であることがますます明らかになっています。グローバルな課題は山積しています。洪水や干ばつは全世界で、甚大な経済的、社会的被害を及ぼしています。過度の水ストレスを抱える国には、20億人以上が暮らしています。北アフリカや西アジアに加え、中央アジアと南アジアも、水ストレスのレベルが60%を超え、将来的な水不足に陥る可能性が高くなっています。最も重要かつ広範に利用される再生可能エネルギー源である水力発電は、2011年の時点で、全世界の総発電量の16%を占めています。2015年の時点で8億9,200万人(世界人口の12%)が行っている野外での排泄は、依然として深刻な健康上のリスクとなっています。

こうした課題に対処するためには、各国政府や民間セクター、コミュニティ、研究者による大胆なコミットメントが求められます。さらに連携を深め、知識の共有やイノベーション、投資を促進することが必要となるでしょう。

水に関するハイレベル・パネル

11カ国の首脳と1名の元首相は、リーダーシップの必要性を認識し、全世界の指導者に緊急の水対策を呼びかける報告書を発表しました。国連事務総長と世界銀行総裁が招集した「水に関するハイレベル・パネル」のメンバーであるリーダーたちは、迫りくるグローバルな水危機を回避するために、世界は新たな方法で水資源を理解、評価、管理する必要性があるという判断を下しました。

これらリーダーは公開状で、「水に関するハイレベル・パネルは、私たちの水関連の課題を機会へと変えるため、新たな『水行動アジェンダ(Agenda for Water Action)』の採択を提案します。私たちは一滴一滴の水を大切にする必要があります。私たちは、貴重な資源である水を理解、評価、管理する方法を変え、変化を誘発し、持続可能な開発のための2030アジェンダの水関連目標達成に向けてパートナーシップを構築するという、新たなアプローチの採用を強く促します」と述べています。

ハイレベル・パネルは、水が社会にもたらす社会的、文化的、経済的、環境的価値を再評価することが必要であるとともに、きれいな飲料水、食料とエネルギーの生産、さらには健全な川や湖沼、帯水層、湿地から得られる便益を含め、全体的な利益を最大限に高める方法で、水を配分する必要があるという判断を下しました。

参加したリーダーたちは、「要求される変革を達成することは簡単ではありませんが、私たちに他の選択肢はありません。私たちは仲間のリーダーに対し、今すぐに行動を起こし、連携を促すとともに、政府全体で統合的なアプローチを推進するよう呼びかけます」と付け加えています。

2018年7月に予定されている「持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム」で詳しく検討される6つの目標の中には、SDG6も含まれています。2030年までに目標6を達成するための取り組みを加速するため、2018年3月22日には国際行動の10年「持続可能な開発のための水」(水の国際行動の10年)が幕を開けます。

さらに詳しい情報については、下記をご覧ください。

持続可能な開発目標6:http://www.un.org/sustainabledevelopment/water-and-sanitation/

国連水関連機関調整委員会(UN-Water):http://www.unwater.org/

水に関するハイレベル・パネル:https://sustainabledevelopment.un.org/HLPWater
• 水に関するハイレベル・パネル成果報告書「一滴一滴の水を大切に:水行動アジェンダ」
• 水に関するハイレベル・パネル公開状
• 水に関するハイレベル・パネル動画:水との約束:一滴一滴を大切に
• メンバーのリーダーによるビデオ・メッセージ

国際行動の10年「持続可能な開発のための水」2018-2028:
https://www.un.org/pga/72/event-latest/launch-of-the-international-decade-of-water-for-sustainable-development-2018-2028/

世界水の日:http://worldwaterday.org/

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