News in Brief(2001年)
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2001年12月31日
- *事務総長、パキスタンの法律執行措置を歓迎
*アフガニスタン:WFPは今月、最大量の食糧を搬入
*国連に対する加盟国の分担金支払い(2001年)、記録的な額に
*事務総長、ユーロ流通開始を歓迎
*アフガニスタン:ユニセフ、はしか予防接種活動スタートへ
*アフガニスタン:国連、クラスター爆弾(不発弾)の除去作業 - *アナン事務総長はこのたび、パキスタン当局が断固とした法律執行措置を講じたことを歓迎。こうした措置が地域の緊張緩和に向けた重要なステップとなる、と述べた。また、インドとパキスタン両国の指導者がSAARC首脳会議に出席する予定であることから、両国に対し、この機会をとらえ、緊張を緩和するよう促した。
*WFPは12月中、アフガニスタンに総量11万4000トンの食糧を搬入した。これは、かつてない規模の食糧援助であり、今後2ヶ月間にわたり、600万を数えるアフガニスタンの人々の必要を満たす。
*今年、国連の通常、ならびに平和維持活動および国際刑事裁判所の今年度・前年度までの予算に対する加盟国の納付金は、42億ドルであった。この納付金額は1994年の39億9000万ドルを超える記録的な額である。
*アナン事務総長、ユーロ流通開始を歓迎。声明を発し、ユーロの導入が、分裂を超え連帯を、紛争を超え協力を、分裂の過去を超え共通の未来を、大胆かつヴィジョンをもって選択したものである、と述べた。
*ユニセフは1月1日より、アフガニスタンにおいて、900万の子どもたちを対象とした大規模なはしか予防接種活動(3ヶ月間)を開始する。同国においては、毎年、3万5000人の子どもたちが、はしかで死亡している。
*国連は現在、アフガニスタンに残るクラスター爆弾(不発弾)の除去作業を行っている。同盟軍は国連に対し、同国でクラスター爆弾を使い攻撃した103都市のリストを提供した。
2001年12月28日
- *UNMIK代表のヘケロップ氏(写真)、退任発表
*アフガニスタン:国連、女性閣僚と会談
*ユネスコ、アフガニスタン文化遺産の危機的状況に警鐘
*来年のラテンアメリカ経済見通し、明るさ見えず
*エチオピア・エリトリア間の安全地帯、静穏続く - *UNMIK代表のハンス・ヘケロップ氏はこのたび、個人的事情により、退任することになった。アナン事務総長はヘケロップ氏の退任について、残念である旨述べたが、同時に同氏がこの一年間に成し遂げた業績を賞賛し、その今後の活躍を祈念した。
*ブラヒミ事務総長特別代表は本日、カブールで、アフガニスタン女性問題担当省を担当する女性大臣Sima Samar博士と会談。Samar氏は国連に対して、同省の活動を継続的に支援するよう求めた。なお今週、WHOチームは、別の女性大臣であるSohila Sediq博士(公衆衛生担当省担当)と会談している。会談において、Sediq氏はWHOに対し、継続的な協力を要請した。
*ユネスコ幹部Martin Hadlow氏はこのたび、タリバン支配下で荒廃したアフガニスタンの文化遺産を視察。その現状について、極度の危機に瀕しているとして、警鐘を鳴らし、国際社会の支援の重要性を訴えた。
*ECLACはこのたび、「ラテンアメリカ・カリブ地域諸国の経済概況(暫定)、2001年」を発表。報告によれば、2001年、ラテンアメリカ・カリブ地域の経済成長率はわずか0.5%と低迷し、来年も1.1%程度に留まる見通しである。
*エチオピアとエリトリア両国間の暫定安全地帯の情勢は引き続き静穏かつ安定しており、和平プロセスも軌道に乗っている。UNMEEスポークスマンがこのたびアスマラで記者団に語った。安保理は1月15日、事務総長の情勢報告について検討する予定。
2001年12月27日
- *アフガニスタン:帰還難民、急増
*アフガニスタン:安保理委員会、ビンラディンにつながる4人の名前を公表
*ユネスコとUNAIDS、エイズと人権に関するパンフを作成
*UNMIBH、ワシントンポスト紙に反駁
*UNEP、開発途上国に漁業資源保護を呼びかける - *暫定行政機構が発足し、アフガニスタンの政治情勢が安定してきたことに伴い、同国に帰還する難民の数が膨れ上がっている。UNHCRが本日、記者ブリーフィングで述べた。
*安保理・アフガニスタン委員会はこのたび、オサマ・ビンラディン氏とつながる4人の名前を追加してあげた。今回、名前が明らかにされたのは、Ummah Tammer E-Nau、Majeed Sultan、 Bashir-Ud-Din Mahmood、Mohammed Abdul。
*ユネスコとUNAIDSはこのたび、エイズと人権問題に関する認識を高めるべく、情報資料を共同作成した。コミュニティーにおける差別と闘うため、草の根組織がどのように啓発キャンペーンを行ったら良いか、ヒントを提示している。
*ワシントンポスト紙は本日、UNMIBHの警察官がボスニアにおいて女性の人身売買に関与している、との記事を掲載した。UNMIBHは同日、そうした事実はないとして、この記事内容を否定した。米国国務省もUNMIBHに所属する米国警察官について独自の調査を実施した結果、そうした事実はないとの結論をだした。
*UNEPは本日、研究報告を発表し、自国の海域を外国の漁船に開放している開発途上国は厳密な保護措置を講じない限り、乱獲と収益減少を招き、失うものが大きい、と警鐘を鳴らした。
2001年12月26日
- *事務総長、インド・パキスタン指導者に対話を求める
*アフガニスタン:WFP、記録的規模の食糧搬入
*アフガニスタン:帰還難民、急増
*イラク:石油売却額、1億5800万ドル
*エボラ熱:ガボン・コンゴ共和国で27症例 - *アナン事務総長はインド首相およびパキスタン大統領に書簡を送付し、両指導者に対し、両国間の緊張を高めるような言動を避け、事態の沈静化に努めるよう呼びかけた。
*WFPは今月に入ってからこれまでに、アフガニスタンに8万トンの食糧を搬入した。これはアフガニスタンへの食糧搬入活動において、前例のない規模である。
*UNHCRによれば、近隣諸国からアフガニスタンに帰還する難民の数が11月に増加の傾向をみせていたが、この数がラマダン明けの時期から、さらに急増している。
*この1週間、イラク石油食糧交換プログラムの下、イラクは1億5800万ドルの石油を売却した。今期に入ってからプログラム下の全収入額は3億2400万ドルに達している。
*WHOによれば、ガボンとコンゴ共和国の国境地帯で最近発生したエボラ出血熱の症例が27件確認された。感染者のうち、18人が死亡している。
*UNMIKはこのたび、コソボの郵政省と協力し、プリシュティナにおいてダーダネット・ネットワーク・センターを立ち上げた。コソボのビジネスマンや住民に対し、インターネット・アクセスを提供する。
2001年12月24日
- *アフガニスタン:暫定行政機構を支持する平和デモ
*UNDPと人権高等弁務官事務所、コミュニティー人権活動支援金を提供
*第25回ECOWAS首脳会議、閉幕
*人権高等弁務官ニューヨーク事務所所長、一部の国の反テロ措置に警鐘
*特定通常兵器禁止条約・締約国会議、閉幕 - *アフガニスタンの人々は日曜日、このたび発足した暫定行政機構を支持する平和的街頭行動を行った後、国連幹部たちと会談し、国際社会による支援の継続を促した。
*第56回総会は、2002‐2003年国連予算(26億3000万ドル)を承認し、休会に入った。
*UNDPと人権高等弁務官事務所は、21カ国のコミュニティーの人権活動を支援すべく、新規援助金として、5000ドルを提供することを発表した。
*第25回ECOWAS首脳会議(ダカール)、閉幕。人身売買、腐敗、組織犯罪等に対する取り組みの決意を新たにした。
*人権高等弁務官ニューヨーク事務所・所長Bacre Ndiaye氏は今月、安保理の反テロ委に対し行った演説において、一部の国々が新規に講じた反テロ措置には行き過ぎがみられ、人権を侵害する恐れがあると指摘した。このたび、同委員会議長が安保理に対して、この演説原稿を提出した。
*特定通常兵器禁止条約の第2回締約国会議は金曜日、国際紛争ばかりでなく、国内紛争にまで、禁止対象の範囲を広げることに合意し、10日間の会期を閉じた。
2001年12月22日
- アフガニスタン暫定行政機構、発足
- *アフガニスタン暫定行政機構、発足。ブラヒミ事務総長特別代表は発足式典で演説し、アフガニスタン安定のための歴史的機会を成功させなければならないと訴えた。
2001年12月21日
- *明日、アフガニスタン暫定行政機構発足へ
*総会閉幕近づく
*総会、経済財政問題に関する包括的決議
*セネガル初代大統領、死去
*安保理・対ソマリア制裁委の委員長、制裁遵守を求める
*アンゴラ和平プロセス推進へ、好機 - *明日、アフガニスタン暫定行政機構発足へ。ブラヒミ事務総長特別代表が式典で、演説する予定。
*総会閉幕近づく。総会議長は本日、米同時多発テロが起きた翌日に開始したこと、第6委員会が包括的国際テロ条約採択に近づいたこと、また文明間の対話に関する討議を行ったことなど指摘し、今会期を振り返った。
*総会は、イスラエル占領地域におけるパレスチナ塵の恒久的地位に関する問題を含めて、広範な経済・財政問題について、40件近くの決議を採択した。
*セネガル初代大統領Leopold Sedar-senghor氏、死去。アナン事務総長は声明を発表し、弔慰を表明した。
*安保理の対ソマリア制裁委員会の委員長はすべての加盟国および国際機関などに対し、制裁遵守を呼びかけた。ニューヨーク国連本部で行った記者ブリーフィングで。
*ガンバリ事務総長特別顧問(アフリカ担当)は安保理に対するブリーフィングにおいて、アンゴラにおける人道状況の悪化を指摘しながらも、国連がよりプロアクティブな役割を演じることについて意見の一致がみられるなど、同国和平プロセスを再開する好機の窓が開いている、と述べた。
2001年12月20日
- *アフガニスタン:安保理、国際治安支援部隊を設置
*パレスチナ緊急特別総会、再開
*ECOWAS首脳会議、ダカールで開催
*中東:ラーセン調整官、地域の平和建設反転に警鐘
*アフガニスタン復興会議、ブリュッセルで開催
*クウェート人行方不明者問題:安保理議長報道声明、イラクに協力を求める - *安保理は決議を全会一致で採択し、アフガニスタンにおける政治移行のため安全な環境を確保すべく、憲章第7章の下、国際治安支援部隊の設置を承認した。
*パレスチナ領土におけるイスラエルの不法行動に関する緊急特別総会、再開。決議案の第1部(A)を賛成124、反対6、棄権25で採択し、全当事者に対し、ミッチェル勧告の実施を支援する監視団の設置を呼びかけた。決議の第2部(B)については、賛成133、反対4、棄権14で採択し、戦時下の市民保護に関するジュネーブ条約の締約国会議の宣言に全面的支持を表明した。
*ECOWASの第25回首脳会議、ダカールで開催。アナン事務総長はメッセージにおいて、国連が平和と安全保障、経済社会開発など数々の分野で西アフリカ諸国と協力関係を継続していく、と述べた。
*ラーセン中東和平プロセス特別調整官は、中東地域において死傷者が増えていること、またパレスチナ経済が落ち込んだことを示す研究報告を指摘し、同地域の平和建設が反転していることに警鐘を鳴らした。ラマラおよびエルサレムで記者団に対し、語った。
*アフガニスタン復興会議、ブリュッセルで開催。ブラウンUNDP総裁は会議の席上で演説し、国際社会に対し、アフガニスタンの長期復興に必要な資金の拠出を求めた。総裁は、アフガニスタン復興に主導的や役割を担う。
*安保理議長は報道声明を発表し、湾岸戦争後に行方不明となっているクウェート人らの問題に深い憂慮を示し、イラクに対し、すべての担当機関への協力を再開するよう促した。
2001年12月19日
- *事務総長、今年最後の記者会見。任務遂行には加盟国の支援が必要、と
*今週、アフガニスタン暫定行政機構発足へ
*アフガニスタン:WFP、ニューヨーク市消防隊から援助食糧受け取る
*反テロ:総会、安保理は強固な基盤を提供している、と事務総長
*横浜で、第2回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議
*コソボ:最高裁判所、バス襲撃事件の容疑者3人の釈放を命令 - *アナン事務総長、国連本部で今年最後の記者会見。アフガニスタン、中東、テロ、貧困、エイズなど多くの困難な問題に直面するなか、国連はノーベル平和賞を受賞し、今後の取り組みへの意欲を新たにしたと述べる一方、仕事の遂行には、資源と加盟国の支援が必要である、と訴えた。
*今週、アフガニスタン暫定行政機構が発足する。アナン事務総長は上記記者会見で、記者からの質問に答え、国連がアフガニスタン人を支援し、必要なあらゆる援助を提供する、と述べた。
*WFPは近々、ニューヨーク市の消防隊員や警察官のグループから、アフガニスタンの人々のための29トン規模の緊急援助食糧を受け取る。
*アナン事務総長は今年最後の記者会見において、安保理決議1373が国際協力、政治、外交、財政などの手段を通じたテロとの闘いのために充分な基盤を提供しているとするとともに、各国に対し、総会が承認した既存の反テロ諸条約に署名、批准するよう訴えた。
*横浜において、第2回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議が開始。キャロル・ベラミー・ユニセフ事務局長は今週、声明を発表し、売春を強制させられる子どもたちがエイズ・ウイルスに感染しやすいことに関心を喚起した。
*コソボにおいて、今年2月、公共バスが襲撃され、11人が死亡した事件の容疑者として拘留中のアルバニア系3人について、コソボ最高裁判所はこのたび、釈放命令を出した。
2001年12月18日
- *ブラヒミ特別代表、カブールへ向かう
*西アフリカ情勢、依然として不安定
*本日は国際移住者デー
*ギニアビサウ情勢に関する事務総長報告、発表
*エチオピア・エリトリア情勢、緊張高まる
*UNAMSIL活動報告、発表
*国連人道援助に、モバイル通信
*クウェート人行方不明者問題、事務総長報告発表
*UNMOVIC委員長、ニューヨーク・タイムズ投稿記事に反駁 - *ブラヒミ事務総長特別代表はアフガニスタン暫定行政機構発足式典に出席すべく、同国のカブールに向かった。なお暫定行政機構の運営を賄うため、新たな基金が設置されたが、UNDPが同機構との協議の下で、ブラヒミ氏の指示を仰ぎながら、資金配分を行うことになっている。
*フォール政治問題担当事務次長補は西アフリカ地域について、安保理にブリーフィングを行った。同氏によれば、地域情勢にいくらかの改善はみられるものの、依然、不安定な状況に変わりはなく、総合的な国際対応が必要である。
*アナン事務総長は国際移住者デーを記念し、メッセージを発信。各国に対して、国際移住労働者条約(1990年)の批准を求めた。
*ギニアビサウ情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は同国の政治状況は依然として難しく不安定であるとし、深い懸念を示した。そして全ての政治アクターに対し、同国の憲法の枠組みにおいて、また対話を通じ、対立点を解決するよう訴えた。
*エチオピア・エリトリア情勢およびUNMEEに関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、両国の間で緊張が高まっていることを指摘し、双方に対し、自制と平和の追求を促した。
*UNAMSILの活動に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、UNAMSILの全面展開により、安全な環境、移動の自由の拡大、難民の段階的帰還、経済活動の活発化がもたらされている、と述べた。
*国連はこのたび、スイスの通信企業エリクソン社との間で協定書に署名。国連人道援助活動において、「モバイル通信のためのグローバル・システム」(Switch)が使われ、災害援助での携帯電話の効果的使用が可能になる。
*アナン事務総長はこのたび安保理宛報告書において、イラクに対し、同国のクウェート侵攻(1990年)以降行方不明となっているクウェート人の問題を担当するハイレベル調整官のウォロンツォフ氏に対する非協力的な姿勢を変えるよう促した。
*UNMOVIC委員長のハンス・ブリクス氏は声明を発表し、月曜日のニューヨーク・タイムズ氏に掲載された、Khidhir Hamza氏による投稿記事に反駁。Hamza氏は、UNMOVICにはイラクにおいて、大量破壊兵器保管の疑いのある場所へのアクセスを要求する権利がないと主張したが、ブリクス氏は安保理決議の内容を示し、これを否定した。
2001年12月15日
- 安保理:中東関連決議、否決
- *安保理において、中東関連の決議案が投票にふされたが、米国が拒否権を発動し、否決された。決議案は、中東におけるあらゆる裁判外処刑、過剰な武力行使、広範な資産破壊を非難し、当事者を支援する監視メカニズムの設置を奨励するものであった。投票結果は、賛成12、反対1(米国)、棄権(ノルウェー、英国)であった。
2001年12月14日
- *アフガニスタン:ブラヒミ氏、暫定行政機構発足準備状況を説明
*事務総長、米のABM条約脱退に遺憾の意
*アフガニスタン北部への援助物資搬入について、国連とウズベキスタン合意
*UNDP、アフガニスタン暫定機構基金を設置
*テロ:総会、IAEA支援を訴える
*コンゴ:自然資源搾取に関するパネル、安保理にブリーフィング
*安保理、UNFICYP任期を延長
*UNMIK、地雷やクラスター爆弾破片の除去作業の責任を地元に移譲 - *ブラヒミ事務総長特別代表は安保理非公開協議において、アフガニスタン暫定行政機構発足への準備が順調に進んでいる状況を説明した。
*米国がABM条約からの脱退を決定。アナン事務総長は声明を発表し、遺憾の意を表明した。
*国連とウズベキスタン政府はこのたび、アフガニスタン北部への国連機関やNGOによる人道物資搬入を促進するための措置について合意し、協定書に署名した。
*国連開発計画(UNDP)は国連アフガン暫定機構基金を設置し、今後6ヶ月間にわたり、援助国が暫定機構に財政支援を行えるようにした。
*総会は決議を採択し、各国に対して、IAEAが核物質などを使ったテロ行為を防ぐのを支援するよう促した。投票結果は、賛成150、反対1(北朝鮮)、棄権2(コートジボワール、ラオス)。
*コンゴ民主共和国における自然資源の搾取に関する専門家パネルの委員長Mahmoud Kaseem氏は安保理に対し、同パネルの最新報告書について説明した。長期間にわたり、同国の紛争継続の原因となってきた自然資源搾取を禁止すべく、断固たる措置を講じる時がきた、と述べた。
*安保理は決議を全会一致で採択し、国連キプロス平和維持軍(UNFICYP)の任期を2002年6月15日まで延長した。
*コソボにおける地雷埋設地およびクラスター爆弾被弾地の爆弾除去作業が国際的に受容可能なレベルまで進んだと判断し、UNMIKは本日、除去作業の長期的責任を地元の当局に移譲する準備が整った、と発表した。
2001年12月13日
- *事務総長、中東の暴力拡大に憂慮
*ブラヒミ、アフガン訪問を終え、ニューヨークへ
*事務総長、インド国会テロ襲撃を非難
*東ティモール支援国会合、終了
*コソボ大統領選:ルゴバ氏、投票数の3分の2を獲得できず
*パレスチナ自治区:イスラエルの閉鎖措置、長期的影響も
*ブーゲンビル:安保理、和平合意の早期実施を求める
*シエラレオネ:安保理、ダイヤモンド禁輸延長の用意あり、と - *アナン事務総長はイスラエルと占領パレスチナ領土における最近の暴力拡大に深い憂慮を表明するとともに、両当事者が暴力対立を止めて、交渉のテーブルに戻るべく、必要な措置を講じるよう促した。
*ブラヒミ事務総長特別代表は、アフガニスタン訪問を終えて、ニューヨークへの帰途についた。国連本部に戻り次第、安保理に対し、アフガニスタンに派遣する多国籍治安部隊に関するブリーフィングを行う予定。なお、ベンドレル副特別代表はカブールにおいて、暫定統治機構設置の準備を進めるため、アフガン各派指導者との交渉を継続している。
*ニューデリーにおいて、インド国会がテロ攻撃にあい、銃撃戦のなか、少なくとも13人が死亡した。アナン事務総長は、このテロ攻撃を最も強い調子で非難した。
*東ティモール支援国会合(オスロ)が昨日、終了。支援国は東ティモール情勢の進展に満足の意を表明し、これまでの成果を持続する必要を強調した。
*コソボ議会はこのたび、同州大統領選を実施したが、唯一の候補者であったルゴバ氏は投票数の3分の2を得ることができなかった。次回の選挙はまだ予定されていない。
*国連中東特別調整官事務所に代わってノルウェーの研究機関FAFOが実施した調査研究によれば、イスラエルによるパレスチナ自治区に対する閉鎖措置の直接の経済的影響とは別に、長期的な影響もではじめている。
*今年に入り、12年間にわたるブーゲンビル諸島の紛争を終了するための和平合意が成立し、協定書の調印がなされたことについて、安保理議長は理事国を代表し歓迎の意を表明、当事者に対し、和平合意の内容を早急に実施に移すよう呼びかけた。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、シエラレオネの政府支援勢力と反政府勢力の双方が依然、ダイヤモンドを不正に採掘していることを指摘し、同国ダイヤモンドに関する安保理禁輸措置を延長する用意がある、と述べた。
2001年12月12日
- *事務総長、スウェーデン国会で演説
*ブラヒミ特別代表、パキスタン大統領と会談
*キプロス:安保理、両系指導者の直接交渉開始合意を歓迎
*アフガニスタン:12月に入り、国連援助活動ペース速まる
*総会、人間クローン禁止条約研究パネルを設置
*2000/2001国連予算に関する業績報告、発表 - *アナン事務総長、スウェーデン国会で演説。パレスチナとイスラエル間の和平交渉が最も必要とされるのは人々が死んでいくときであるとし、交渉は静穏の訪れるのを待たずに行われるべきである、と述べた。
*ブラヒミ事務総長特別代表はイスラマバードでパキスタン大統領と会談し、国連のアフガニスタン和平努力に対する同国の支援に謝意の念を示した。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、キプロスのギリシャ・トルコ両系の指導者がこのたび、直接交渉を来年開始することに合意したことを歓迎した。
*アフガニスタンにおいて、治安やアクセスの問題が次第に解決し、これに伴って国連の援助活動もこのところ、ペースを速めている。例えば、WFPは12月に入り、10日間で、3万4000トン以上の食糧をアフガニスタンに搬入した。
*総会は第6委員会の勧告を受け、決議を無投票で採択し、人間クローンを禁止する国際条約について研究するパネルの設置を決定した。また別の決議では、反テロ条約に関する作業を継続することを決定した。
*2000/2001年の国連活動予算に関する第2次業績報告、発表。報告によれば、2000-2001年の2年間、国連は25億6000万ドルを支出したが、この額は当初総会が見込んだ額よりも約2800万ドル多い。
2001年12月11日
- *ブラヒミ事務総長特別代表、カブール入り
*東ティモール支援国会合、ノルウェーで開催
*総会、2002年オリンピック休戦を求める
*2002年は国際山岳年
*ガンバリ事務総長特別顧問、アンゴラ入り
*特定通常兵器禁止条約締約国会議、開催
*東ティモール:重大犯罪特別パネル、併合派の10人に有罪判決 - *ブラヒミ事務総長特別代表はアフガニスタン・カブールを訪れ、来週予定されている権力委譲について、暫定行政機構の外務大臣や防衛大臣に指名された指導者たちと会談した。
*アナン事務総長はノルウェーで開かれた第5回東ティモール支援国会合で演説し、東ティモールの持続的開発をその独立後も支援し続けるよう促した。
*総会は150カ国以上が共同提案国となった決議案を採択し、来年ソールトレークシティで行われるオリンピックの期間中、オリンピック休戦を遵守するよう求めた。
*2002年の国際山岳年のスタートを記念し、国連事務総長やFAO事務局長は、紛争や環境破壊によって、かけがえのない資源が損なわれ、山の生態系の直面する危機が一層大きくなっている、と警告した。
*ガンバリ事務総長特別顧問、アンゴラ入り。1週間の滞在中、政府指導者や政治家、市民社会の代表らと会談し、国連が同国の和平プロセス再活性化にどのように支援することができるかを探る。
*特定通常兵器禁止条約・第2回見直し会議、開催。アナン事務総長はメッセージを発し、同条約の幅を広げる措置に対し、支援を表明した。
*シエラレオネにおいて、UNAMSIL軍事司令官と反政府勢力RUFの指導者はこのたび、Kailahunを訪れ、戦闘員たちに武装解除を呼びかけた。
*東ティモール重大犯罪を裁く特別パネルはこのたび、インドネシアとの併合派10人について、1999年の騒乱事態に犯した人道に対する罪を問い、有罪の判決を下した。
2001年12月10日
- *国連、事務総長、ノーベル平和賞を受賞
*アフガニスタン:ブラヒミ特別代表、カブールへ
*アフガニスタンへの新・物資供給ルート開設
*中東での暴力により平和努力が緊急課題に、と事務総長
*コソボ議会、スタート
*国連、事務総長のノーベル賞受賞記念切手発行
*12月10日は人権デー
*東ティモール支援国会合、オスロで開催へ - *国連とアナン事務総長は本日、オスロのノーベル平和賞授与式典に出席、平和賞を受賞した。アナン事務総長は演説し、21世紀においては、国連の任務は人種や宗教に関係なく、人間一人ひとりの尊厳に関する新しく、より深い認識によって定義されることになる、と述べた。
*ブラヒミ事務総長特別代表(アフガニスタン担当)は明日、カブールへ向かう。同地において、暫定行政機構の議長となるカルザイ氏など、主要な政治指導者と会談する予定。
*ウズベキスタンとアフガニスタンをつなぐ「友情の橋」、またシャーカン・バンダル川を渡り、タジキスタンとアフガニスタンをつなぐルートが最近、開設した。これにより、アフガニスタンの数百万の国内避難民に対する援助物資搬入が活発化する、とみられる。UNHCRはこのルート開設に喜びを表明した。
*日曜日、アナン事務総長はオスロで記者団に対し、最近の中東の暴力激化が地域のための平和努力の緊急性を増している、と指摘した。
*コソボ議会が本日、開幕し、国連から自治政府の暫定機構への権力移譲がスタートした。アナン事務総長はメッセージを発し、本日の出来事が民主主義への道の一里塚となるとの旨述べた。
*国連と事務総長のノーベル平和賞受賞を記念し、国連郵政局は、記念切手を発行した。図柄は、国連旗に"United for Peace"とのキャプション。
*本日は、人権デー。ロビンソン人権高等弁務官は、反テロの国際行動が講じられているなかで、差別反対の議題がこれまで以上に大切になっている、と述べた。また人権委員会の17人の独立専門家は共同声明を発し、人権の享受の権利を侵す恐れのある反テロ法を各国が採択していることについて、深い懸念を示した。
*東ティモール支援国会合が明日、オスロで開催される。これまでの会合は、東京(1999年12月)、リスボン(2000年6月)、ブリュッセル(2000年12月)、ディリ(2001年3月)、キャンベラ(2001年6月)で開かれている。
2001年12月7日
- *12月10日は人権デー
*アフガニスタン:国連援助施設、少しずつ再確立
*安保理、ブルンジ反政府勢力の襲撃を非難
*エイズ母子感染ケア。UNAIDS、一億ドルプロジェクト開始を発表
*UNRWA、2002年活動資金(3億ドル)を求める
*事務総長、セサミストリートに出演
*イタリア政府、国連兵站施設拡充経費負担 - *12月10日は、人権デー。アナン事務総長はメッセージにおいて、国連が今年ノーベル平和賞を受賞することを指摘し、今年の人権デーは特別な意味を持つ、と述べた。
*アフガニスタン副人道調整官Antonio Domini氏は、アフガニスタンのヘラトからイスラマバードに戻り、記者会見し、ヘラト西部などにおいて、国連援助職員たちがゆっくりしたペースではあるが、人道援助施設の再確立プロセスを始めている、と述べた。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、ブルンジにおいて、停戦こそが最優先事項であるとし、同国暫定政府の11月1日発足後、反政府勢力が不当な襲撃を行っていることを強く非難した。
*国連エイズ合同計画(UNAIDS)のピオット事務局長はこのたび、エイズの母子感染についてケアを施すため、ロックフェラー財団などによる一億ドル規模の5年間プロジェクトを開始する、と発表した。
*国連パレスチナ難民事業機関(UNRWA)のハンセン事務局長は年次拠出誓約会議で声明を発表し、国際社会に対して、2002年度のUNRWA活動資金として、3億ドル以上の拠出をするよう求めた。
*アナン事務総長はこのたび、米教育テレビ番組「セサミストリート」の「エルモと友達」のコーナーに出演。番組のキャラクターたちがアルファベットの歌を誰が歌うかで言い争いしている場面で、アナン氏は妥協の大切さを教え、みんなで一緒に歌わせる役を演じた。収録映像は近々、放送される予定。
*イタリア政府はこのたび、国連との間で協定書を交わし、Brindisi空港の格納施設など国連兵站基地の向上をはかり、そのため、約750万ドルを賄うことに合意した。
2001年12月6日
- *アフガニスタン:安保理、暫定政権合意を全面支持
*アフガニスタン:副緊急援助調整官、人道状況の厳しさを指摘
*報道とプロパガンダに関するフォーラム開催
*FAO、水産養殖に関する報告を刊行
*ブルキナファソ人間開発報告、刊行
*中央アフリカ共和国:安保理議長、暴力継続に懸念
*コソボ:UNMIKに白い粉の入った不審な郵便物送られる - *安保理は決議1383を全会一致で採択し、アフガニスタン各派が昨日ボンで合意に達した同国の暫定取り決めに対し、全面的な支持を表明し、暫定政権を支えるため、さらなる行動をとる意向を示した。
*副緊急援助調整官Carolyn McAskie氏は国連本部で記者会見し、アフガニスタンの人道状況は政治的合意成立にもかかわらず、依然危機的なものであり、治安の悪さが援助機関に対し、厳しい課題を付きつけている、と述べた。
*国連本部において、「報道とプロパガンダ:番人のジレンマ」とのテーマの下、フォーラムが開催された。これは、人権デーを記念するイヴェントのひとつ。国連広報局と人権高等弁務官が共催した。報道機関が国際問題を扱う際に直面する問題や、国連の諸課題をめぐる複合的問題について人々が理解する上でメディアが与える影響などについて、国連やメディアの代表らの討議が行われた。
*FAOは本日、「第3ミレニアムにおける水産養殖」と題する報告を刊行した。水産養殖は今後20年間に、世界の漁業資源供給を拡大し、貧困や食糧不安を減じるのに役立つであろう、と報告は述べる。
*UNDPの支援の下、このたび「ブルキナファソ人間開発報告」が刊行された。報告は、ブルキナファソにおいて、50万人以上(同国の成人人口の約1割)がエイズ感染者であり、世界で最もエイズ感染率の高い国となっている、と述べる。
*安保理議長は報道声明を発表し、中央アフリカ共和国における暴力行為継続に深い懸念を示し、当事者に対し、対話と宥和政策を求めた。
*UNMIKに、白い粉が入った不審な郵便物が送られてきた。現地職員がこの郵便物を開封した後、少なくとも5人が嘔吐や発疹など体調不調を訴えた。現在、調査が進められているが、職員らにそれ以上の症状はなく、白い粉は炭そ菌ではなかった模様。
2001年12月5日
- *アフガニスタン:ボン会合、ポスト・タリバンの暫定取り決めに合意
*マザリシャリフ、治安状況に改善の兆し
*アフガニスタン復興支援会議、スタート
*アフガニスタン:国連人道機関、援助活動を急ぐ
*パレスチナ領土:人権高等弁務官、ジュネーブ条約の適用を訴える
*ボランティア国際年:総会が終了式典
*ノーベル賞:事務総長と総会議長、オスロへ
*安保理、ボスニア情勢に関する公開会合
*リベリアで、反政府勢力による襲撃事件 - *アフガン各派会合(ドイツ・ボン)は本日、アフガニスタンに正式な政府が樹立されるまでの暫定取り決めについて、合意し、協定書に署名した。ブラヒミ事務総長特別代表は、この結果に喜びを表明する一方、本当の仕事は今始まったばかりである、と述べた。
*アフガニスタンの要衝マザリシャリフの治安情勢は依然として安定したものとなっていないが、改善の兆しはみせており、国際援助職員の帰還の道が開けてきた。
*アフガニスタン復興支援会議(ドイツ・ベルリン)、スタート。会期は2日間。ルベルス難民高等弁務官やロビンソン人権高等弁務官らは会議の席上、アフガニスタン復興支援の取り組みを約束した。
*アフガニスタンにおいて、治安状況が悪化し、その結果援助提供活動が難しくなっているなかで、UNHCRやWFPなど国連援助機関は同国の人々に人道援助を提供すべく活動を急いでいる。
*ロビンソン人権高等弁務官は本日、1949年ジュネーブ条約締約国会議にメッセージを送り、同条約のイスラエル占領下のパレスチナ領土への適用を訴えるとともに、同領土においてグローバルな人権基準が遵守されるよう国際監視団の設置を求めた。
*総会は、ボランティア国際年の正式な終了を記念して、式典を開催。アナン事務総長はメッセージにおいて、ボランティアが国連の理想の推進に意義深い貢献をしているとし、その貢献なしでは、国連の活動はさらに難しいものであろう、と述べた。
*アナン事務総長と総会議長(Han Seung-soo氏)は今週、ノーベル平和賞受賞のため、オスロへと向かう予定。10月12日、ノルウェー・ノーベル委員会は2001年の平和賞を国連とアナン事務総長に授与することを決定した。
*安保理、ボスニア・ヘルツェゴビナ情勢に関する公開会合を開催。アナビ平和維持活動担当事務次長補は事務総長の最新報告に関するブリーフィングを行い、UNMIBHの任期終了後、地域アクターがフォローアップ活動に責任を持つべきである旨述べた。
*リベリアにおいて、反政府勢力とみられる者らによる襲撃事件が起こり、多くの市民の生命に危険が及んでいることについて、大島緊急援助調整官は憂慮の念を表明した。
2001年12月4日
- *アフガニスタン:ボン会合、暫定機構について合意
*中東で暴力激化。事務総長、平和的解決を求める
*水曜日、アフガニスタン復興支援会議開催へ
*テロ:事務総長、反テロ決議実施における国会議員の役割を強調
*Ismat Kittani氏、追悼式典
*カナダ視察団、シエラレオネを訪問
*東ティモール、憲法に新たな条文加える - *アフガニスタン各派会合(ボン)は本日、ポスト・タリバンのアフガニスタン暫定機構に関する最終文書案に合意した。今後の焦点は、暫定機構(内閣)の閣僚29人の人選に移る。
*中東で暴力激化。アナン事務総長は声明を発表、イスラエル・パレスチナ紛争の平和的解決の必要を強調した。
*水曜日、ベルリンで、アフガニスタン復興支援会議が開催される。会期は2日間。国連からは、ブラヒミ事務総長特別代表、大島緊急援助調整官、ルベルス難民高等弁務官、ブラウンUNDP総裁らが出席の招待を受けている。
*アナン事務総長は、世界の国会議員の年次会合(ニューヨーク)で演説し、国連の反テロ決議の実施において、国会議員が主要な役割を担っている、と述べた。
*10月に死去したIsmat Kittani氏の追悼式典が行われた。アナン事務総長は式典に出席し、哀悼の意を示した。Kittani氏は、ベテランの国連職員として、アナン氏を含め、5人の歴代事務総長に仕えた。
*カナダの調査団がシエラレオネを訪問し、元兵士たちの武装解除の状況を視察中。UNAMSILの代表Oluyemi Adeniji氏は調査団に対し、元戦闘員の再統合と社会復帰が非常に重要であり、国際社会の支援を必要とする旨述べた。
*東ティモール制憲議会は初の憲法について、主権や市民権に関連する条文を新たに2つ加えた。
2001年12月3日
- *事務総長、中東における暴力激化を非難
*アフガニスタン:ドイツでの会合、各派合意に近づく
*総会、中東和平プロセスの速やかな再開を求める
*アフガニスタン:マザリシャリフで治安情勢の低下、国連援助活動能力損なう
*アフガニスタン:WFP、食糧事情調査のため女性を雇用へ
*事務総長、国連西アフリカ事務所設置を計画
*事務総長、フルブライト国際理解賞を受賞
*ジョージ・ハリスンさん死去。事務総長、深い悲しみを表明
*ソマリア、経済崩壊の危機
*UNMOVIC定期報告、発表
*UNMIBHに関する事務総長報告、発表 - *日曜日、エルサレムとハイファで自爆テロが発生。アナン事務総長は、このテロ行為を非難し、パレスチナ暫定自治政府がこの犯罪を企てた者に対して緊急の措置を講じるよう求めた。
*ドイツにおいて、アフガニスタン各派は、政治的移行に関する合意に近づいているが、現在、文書の採択を前に、翻訳テキストを検討しているところ。
*総会は本日、中東和平プロセスを速やかに再開し、プロセスを成功裡に終わらせるよう、全関係当事者に対し、呼びかけた。決議に対する投票内容は、賛成131、反対6(イスラエル、マーシャル諸島、ミクロネシア、ナウル、ツバル、米国)、棄権20。
*アフガニスタン北部の都市マザリシャリフでは、治安情勢が落ち着かないままであり、これが国連の食糧輸送能力を大幅に損ねている。
*WFPはアフガニスタン・カブールに対する大規模な食糧提供を行うべく、これまでにない数の女性を雇い、同市の食糧事情を調査する、と発表した。
*アナン事務総長は安保理議長に宛てた文書において、西アフリカにおける国連とパートナーの活動調整を向上するため、国連西アフリカ事務所を新設する意向を示唆した。安保理議長は書簡を発表し、安保理が事務総長の意向を歓迎する旨伝えた。
*アナン事務総長は本日、ワシントンで、フルブライト国際理解賞を受賞。授賞式典会場において、アナン事務総長は演説し、9月11日の米同時多発テロで受けた傷を癒すには、対話こそ肝要である旨述べた。
*元ビートルズ・メンバーのジョージ・ハリスンさん、死去。アナン事務総長は、深い悲しみを表明、ハリスンは感性豊かな音楽家として、すべての世代の心を開くのを助けたと述べた。
*ソマリア担当人道調整官のラドルフ・ケント氏は国連本部で記者会見し、ソマリアが近代始まって以来の経済的崩壊状態の危機に瀕している、と警告した。
*イラクは相変わらず、国連兵器査察への協力を拒んでいるが、国連監視検証検査委員会(UNMOVIC)は同国における検証作業にいつでも入れるよう準備を整えている。UNMOVICのブリクス委員長が安保理に対する定期報告の中で、述べた。
*国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)に関する事務総長報告書、発表。UNMIBHは来年、中核的任務を終了することになるが、報告のなかで、事務総長は、これまでの成果を維持するため、小規模の警察活動を展開するよう提案した。
2001年11月30日
- *アフガン各派会合、権力分担に関する基本合意
*12月1日は、世界エイズ・デー
*事務総長、ヒルトン人道賞で基調演説
*本日は、スタッフ・デー
*事務総長、中東の暴力拡大を非難
*事務総長、フルブライト国際理解賞を受賞
*事務総長、UNFICYPの任期延長を勧告 - *ドイツで開催されていたアフガン各派の会合において、各派の権力分担の基本原則に関する合意が成立した。しかし、誰が暫定取り決めに参加するかなど詳細についての合意はまだ成立していない。
*12月1日は、世界エイズ・デー。今年のテーマは、"I care, do you"。フレシェット副事務総長は、この国際デーを記念し国連本部で開かれたタウンホールミーティングで演説し、過去数ヶ月間のできごとにより、世界は不安定な環境に投げ込まれたが、その結果、エイズ禍と取り組む決意が減じることがあってはならない、と述べた。
*アナン事務総長はコンラド・N・ヒルトン人道賞の昼食会で基調演説し、HIV/エイズについて、世界でこれまでに4000億人以上が感染し、毎日8000人がエイズで死亡、毎時600人が新たに感染している深刻な状況を指摘した。
*本日は、国連スタッフ・デー。アナン事務総長は総会議場に集まった国連職員たちを前に演説し、世界の国連職員の貢献を称えた。そのうえで、アフガニスタンにおいて国連が主要な役割を担うようになっており、今後、国連が同国で行う活動について、業績評価を受けることになる、と述べた。
*イスラエル北部における襲撃事件、ガザにおけるパレスチナ人殺害事件など、中東での最近の暴力拡大について、アナン事務総長は非難声明を発表した。
*アナン事務総長は月曜日、ワシントンを訪問した際に、フルブライト国際理解賞を受賞する。紛争解決、国際協力と平和促進の業績について、評価を受けた。
*アナン事務総長はこのたび、安保理に報告書を提出し、国連キプロス平和維持軍(UNFICYP)の任期を2002年6月15日まで6ヶ月延長するよう勧告した。
2001年11月27日
- *アフガニスタン:ドイツで各派代表者会議
*総会、米国の対キューバ制裁解除を求める
*事務総長、ワシントン訪問へ
*アフガニスタン復興会議、スタート
*安保理、MINURSOの任期更新
*安保理、UNDOFの任期を更新
*ボスニア:IPTF、虐殺事件に関与した警察官3人を免職 - *ドイツ・ボンで、国連の主催するアフガニスタン各派代表者会議が、スタート。アナン事務総長はメッセージを送り、代表者らに対し、この歴史的な機会をとらえ、同国の平和と国民和解を実現するためのプロセスを始めるよう促した。
*総会は決議を採択し、米国がキューバに貸している経済制裁などを終わらせる必要を指摘した。投票内容は、賛成167、反対3(イスラエル、マーシャル諸島、米国)。ラトビア、ミクロネシア、ニカラグアは棄権した。
*アナン事務総長は水曜日、ワシントンを訪れ、ブッシュ米大統領らと会談し、アフガニスタンやHIV/エイズなどの問題について話し合う予定。
*アフガニスタン復興会議がイスラマバードで開始した。会議を主催する世銀、UNDP、ADBの代表はそれぞれ開幕演説において、国際社会がアフガニスタン復興を支援する用意のあることを強調した。
*安保理は決議を採択し、西サハラ紛争を持続的解決に導くため、事務総長特使および関係当事者に対し、時間的猶予を与えるべく、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の任期を2002年2月28日まで延長した。
*安保理において、平和維持活動担当事務次長はコソボ議会選挙結果について説明した。UNMIKは、この選挙結果が暴力とは無縁に、またすべての人々を包含する形で行われたことに満足している旨述べた。
*安保理は決議を採択し、国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)の任期を2002年5月31日まで延長した。
*ボスニア・ヘルツェゴビナ国際警察タスクフォース(IPTF)のVincent Coeurderoy長官はこのたび、ボスニア紛争当時、Focaにおいて、非セルビア人虐殺事件にかかわったセルビア系ボスニア人の警察官3人を免職処分にすることを決定した。
2001年11月26日
- *事務総長、総額25億ドルの人道援助要請アピール
*アフガニスタン:国連機関、人道援助を継続
*アフガニスタン:明日、各派代表者会議、ドイツで開催へ
*アフガニスタン:明日、復興会議、イスラマバードで開催へ
*事務総長、後発開発途上国問題を扱う高等代表事務所設置を勧告
*総会が、旧ユーゴ・ルワンダ国際刑事裁の年次報告を討議
*事務総長、ネパールの暴力激化に懸念 - *ニューヨーク国連本部において、アナン事務総長は、世界各地で人道援助を必要とする3,300万の人々を支援すべく、総額25億ドルの拠出金を求めるアピールを発した。
*アフガニスタンにおいて、懸念すべき治安情勢が引き続いているなか、国連の各機関は同国の人々に人道援助の提供を続けている。
*明日、ドイツにおいて、アフガニスタン各派代表による会議が開催されるが、ブラヒミ特別代表をはじめとする国連代表はすでに、同国に到着し、準備協議を進めている。
*明日、イスラマバードにおいて、アフガニスタンの復興に関する国際会議が開催される。国連開発計画、世界銀行、アジア開発銀行の共催。会期は3日間。
*今後10年間にわたる後発開発途上国のための行動計画のフォローアップ・メカニズムに関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、世界の最貧諸国や内陸開発途上諸国などの問題を担当する高等代表事務所の設置を勧告した。
*総会は本会議において、旧ユーゴ、ルワンダの各国際刑事裁判所が提出した年次報告について討議した。裁判所の所長はそれぞれ、活動の迅速化および判決数の増加を指摘した。
*ネパールにおいて、暴力が激化し、全土にわたり、緊急事態の宣言がなされた。アナン事務総長は、深い懸念を表明した。
2001年11月23日
- *アフガニスタン各派代表者会議、火曜日開催へ
*マザリシャリフの治安状況、不安定だが改善
*WFP、タジキスタンからの第1次食糧空輸開始
*ルワンダで、ホロコースト生存者会議開催へ
*土曜日、コソボ議会選開票結果発表へ - *アフガニスタン各派の代表者会議は、準備上の困難により、1日遅れて、今週火曜日に開催されることになった。この会合の成否は、アフガニスタンにおける暫定政権の形を決めることができるかどうか、にかかっている。
*アフガニスタンのマザリシャリフの治安状況は依然として不安定ではあるが、改善しており、これにより、国際援助要員が同市に戻れる状況が生まれつつある。
*アフガニスタンの北東部において食糧を必要とする27万4000人を超える人々に対し、緊急に食糧を届けるべく、WFPはタジキスタンからアフガニスタンへの第1次空輸活動を開始した。
*週末、ルワンダンにおいて、ホロコーストの生存者たちの集まりが開かれる。アナン事務総長は会議に寄せたメッセージにおいて、世界がゆっくりとではあるが、ジェノサイドやその他の戦争犯罪を止めるべく、努力を開始した、と述べた。
*土曜日、UNMIKのヘケロップ代表は先週のコソボ議会選挙の公式開票結果を発表する予定。
2001年11月20日
- *アフガニスタン各派、来週ドイツで会合開催へ
*安保理、武力紛争における子どもの保護を求める
*アフガニスタン:事務総長、全当事者に国際法の尊重を求める
*アフガニスタン復興、数十億ドル必要、とUNDP総裁
*アフガニスタン:国連機関、食糧搬送を急ぐ
*ロシアにおいて、グローバル・コンパクト初会合
*国連情報技術タスクフォース、設置
*アフガニスタン女性、和平プロセスに参画を、とアンジェラ・キング氏
*コソボ議会選一部開票:ルゴバ氏率いる政党、優勢 - *ブラヒミ事務総長特別代表はニューヨークにおいて、アフガニスタン各派および関係者が来週ドイツで会合を開く、と記者団に述べた。安保理議長は報道声明を発表、この会合開催に歓迎の意を表明した。
*安保理は決議を全会一致で採択、戦闘員、加盟国、国連システム、地域機関などに対し、武力紛争とその結末から子どもを守るため、様々な措置を講じるよう求めた。
*アナン事務総長は声明を発表し、アフガニスタンにおける一般市民の安全について憂慮を表明し、全当事者に対し、国際人道法の尊重を求めた。
*アフガニスタン復興に関する会議が本日、ワシントンで開催された。ブラウンUNDP総裁は演説し、同国復興にかかる費用は少なく見積もっても、1990年代にモザンビークでUNDPが5年間にわたり費やした65億ドルを下らない、と述べた。
*最近の軍事行動が開始する前から、干ばつや戦争により食糧生産が深刻な打撃を受けているアフガニスタンにおいて、国連人道機関は現在、広範な飢餓を防ぐべく活動している。
*ロシアにおいて、グローバル・コンパクトを支援するための会議が初めて開催された。フレシェット副事務総長は演説し、21世紀の国連は普通の人々の生活を向上すべく、グローバル・コンパクトのような形で、外部のアクターと協力していく必要がある、と述べた。
*国連は本日、デジタル革新のもたらす利益を世界の貧しい人々と共有することを目的にして、「情報コミュニケーション技術(ICT)・タスクフォース」を設置した。
*ニューヨークにおいて、アフガニスタンにおける女性をテーマにして、パネル討論会が開催された。ジェンダー問題担当のアンジェラ・キング特別顧問は討論会の席上で演説し、アフガニスタンの女性が和平プロセスにおいて重要な役割を担っている、と述べた。
*このたびのコソボ議会選挙の一部開票結果によれば、ルゴバ氏の率いる政党が優勢であるが、政権をとるのに必要な数には達していない。
2001年11月19日
- *中東:事務総長、パウエル米国務長官の演説を歓迎
*コンゴ:引き続く自然資源の搾取
*UNDP総裁、アフガニスタン復興のため早急な行動を宣言
*アフガニスタン:クンドゥスにおける投降問題。国連は仲介接触なし
*コソボ:安保理と事務総長、議会選挙の平和的実施を歓迎
*キプロス:事務総長、両系住民代表の会談合意を歓迎
*生物兵器条約締約国レビュー会議、スタート
*事務総長、UNDOFの任期延長を勧告 - *パウエル米国務長官が本日、中東に関して演説。アナン事務総長は、ブッシュ米大統領が総会一般演説において、イスラエルとパレスチナの2国がお互いに国境を確保し、共存していくというビジョンを示していたことを指摘、パウエル長官の発言はそれをさらに詳しく述べたものであり、重要なものである、と歓迎した。
*コンゴ民主共和国の自然資源等の不法搾取に関する国連専門家パネルが、安保理に報告書を提出。報告は、数多くの個人や団体がコンゴ民主共和国の自然資源を搾取、富を得ていると指摘し、ダイヤモンドなど同国の貴重資源の購入や輸入を禁止するよう勧告した。
*このたび、アナン事務総長からアフガニスタンの早期復興をめざす活動を主導するよう命じられたブラウンUNDP総裁は国連本部で記者会見し、同国の直面する諸課題に対処すべく、早急に行動を起こす旨宣言した。
*アフガニスタンのクンドゥズにおけるタリバン投降の仲介問題について、国連は直接的な接触を受けていない、と国連スポークスマンが本日、記者団に語った。
*週末、コソボ議会選挙が成功裏に行われたことについて、アナン事務総長および安保理は歓迎の意を表明した。
*キプロスのギリシャ系およびトルコ系の両指導者が12月4日、会談することに合意。アナン事務総長は本日、この会談実施合意に歓迎の意を表明した。
*生物兵器条約締約国・第5回レビュー会議、3週間にわたる会期をスタート。アナン事務総長はメッセージにおいて、米同時多発テロの後、生物兵器の脅威を予防し、生物兵器条約を履行することの重要性はますます高まっている、と述べた。
*国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長はUNDOFの任期の6ヶ月延長を勧告、同時にまた、UNDOFが財政的に厳しい状況に直面している事実を指摘した。
2001年11月16日
- *土曜日、コソボ議会選挙
*アフガニスタン:関係者代表者会議の場所と日程、まだ決まらず
*アフガニスタン:急変する情勢、援助活動にとって望ましい方向に
*国連本部での多国間条約調印イヴェント、終わる
*アフガニスタンへの食糧搬送:WFP、月間目標達成
*総会、一般演説終わる
*グローバル・コンパクト会合、ロシアで開催へ
*本日、国際寛容デー - *コソボ議会選挙を土曜日に控え、アナン事務総長は本日、声明を発表し、民主主義とはすなわち参加と包含性であると述べ、全有権者に対し、投票を呼びかけた。
*ブラヒミ事務総長特別代表は本日、アフガニスタンの将来を話し合う21カ国グループの代表者会合の準備は進んでいるが、その開催時期と場所は未定である、と述べた。
*人道問題調整部(OCHA)の人道緊急事態班のチーフKevin Kennedy氏がこのたび、国連本部で記者団に対し、アフガニスタンにおける国連の人道物資提供能力について慎重ながらも楽観的な見通しを示した。治安の問題は依然、緊急の解決を要するものであるが、急変する情勢は援助活動にとって好ましい方向に動いているように見えるとの旨述べた。
*国連本部において、1週間にわたり行われていた多国間条約調印イヴェント、終わる。78カ国が41の国際条約に署名あるいは調印した。
*バーティーニWFP事務局長はロンドンで記者会見し、WFPが治安問題などを克服し、アフガニスタンの600万人に対し、5万2000トンの食糧援助を届けるという月間目標を達成した、と述べた。
*総会、一般演説を終了。7日間にわたる一般演説において、国家元首31人、政府首班11人、副首相9人、外相96人など、188人が登壇した。本日(最終日)は、ハイチ、ロシア、フィリピン、レバノン、シエラレオネ、ルワンダなどの代表が演説した。
*月曜日、モスクワで初のグローバル・コンパクト会合が開催される。フレシェット国連副事務総長とイワノフ・ロシア外相が開幕演説を行う。
*本日は、国際寛容デー。アナン事務総長はメッセージにおいて、米同時多発テロの後、人々が結束し、人類共通の価値を表明したが、その価値の一つは寛容であり、寛容こそ、平和を可能にするものである、と述べた。
2001年11月15日
- *ベンドレル副特別代表、カブール訪問へ
*ブルンジ:安保理議長声明、マンデラ前南ア大統領の役割を称賛
*総会一般演説、残すところ後1日
*コンゴ:国連ミッション、ルワンダFDLRの兵力を検証
*WTO閣僚会合、成功裏に終了。事務総長、歓迎の意
*アルジェ洪水:事務総長、悲しみを表明
*ボランティア年:国際評価会議に108カ国が参加
*マケドニア:難民高等弁務官、強制移住の拡大を警告
*イラク賠償委、8億9200万ドルの支払い - *ブラヒミ事務総長特別代表がニューヨーク国連本部において、様々な協議を進めるなか、ベンドレル副特別代表はカブールを訪問する用意を整えている。北部同盟に対し、様々なアフガン・グループが開く会合への参加を求める。
*安保理は公開会合後に発表した議長声明において、マンデラ前南ア大統領がブルンジの政治和解のため、粘り強く揺るぎないコミットメントを払ってきたことに称賛の意を表明。しかし同時に、同国の最近の暴力事件に憂慮を示し、敵対行為の即時停止を再度求めた。
*総会一般演説の終了まで、残すところ後1日。インドネシア、イスラエル、ウズベキスタン、ナイジェリア、アンゴラ、スーダン、中央アフリカ共和国などが演説した。
*コンゴ民主共和国の南東部カタンガ州に集結したFDLRの兵力の数や状況について、MONUCが検証を開始した。
*アナン事務総長は、WTO閣僚会合が合意を成立させ成功裏に終わったことについて、マルティラテラリズムにとって重要な成果であるとして、歓迎の意を表した。
*アルジェリアにおいて、大降雨による洪水が発生し、4000人以上が被災し、建物が損壊したことについて、アナン事務総長は本日、深い悲しみを表明した。
*11月18日‐21日、ジュネーブにおいて、ボランティア国際年を評価すべく、国際会議が開かれる。108カ国の政府やボランティア代表500人以上が参加する。
*ルベルス難民高等弁務官は本日、8月13日の和平合意の実施が進まない限り、マケドニアにおける強制移住がさらに進むであろう、と警告を発した。
*国連イラク賠償委員会は本日、イラクのクウェート侵攻による損害賠償として、新たに8億9200万ドルの支払いを行った。これまでに、支払われた賠償金の合計額はこれで、約137億ドルとなった。
2001年11月14日
- *アフガニスタン:安保理決議、政治解決に向けた計画を承認
*アフガニスタン:ベンドレル事務総長副特別代表、カブール訪問を準備
*事務総長、オタワ訪問へ
*総会一般演説、5日目
*事務総長、MINURSOの任期2ヶ月延長を提案
*UNTAET要員削減へ一歩
*シエラレオネ:国民評議会、スタート
*コンゴ:11月9日の安保理決議がロードマップ、とMONUC代表
*WTO閣僚会合:UNCTAD事務局長、新ラウンドの開始を歓迎 - *アフガニスタンにおける状況の急変に対応し、安保理は決議を全会一致で採択し、同国の政治解決に向けた計画を承認した。
*パキスタンの国連広報センター所長Eric Falt氏によれば、ベンドレル事務総長副特別代表は、現地の治安状況が許し次第、政治・救援担当職員とともに、カブールを訪れる準備を整えている。
*今週末、アナン事務総長はオタワを訪問、IMFと世界銀行の委員会主催の夕食会に出席し、米同時多発テロが世界経済に与える影響について、参加者たちと意見の交換を行う。
*総会一般演説、5日目。コンゴ、イラク、シリア、アゼルバイジャン、ナミビアなどが午前の部で、キルギスタン、アルメニア、ミャンマー、リベリアなどが午後の部で演説に立った。
*アナン事務総長は安保理議長に書簡を送り、事務総長個人代表のジェームズ・ベーカー3世が枠組み合意案などについて、交渉を続けることを可能にすべく、MINURSOの任期を2ヶ月延長するよう勧告した。
*本日、UNTAETのケニア部隊264人の来たるべき撤収を記念する式典が執り行われた。こうしてUNTAETの現在の8000人体制を来年5月の独立までに5000人に減らす方向で、動きが始まった。
*シエラレオネの首都フリータウンにおいて、平和と民主主義に関する国民評議会が開始。会期は3日間。同国各地から250人以上の代表が集まり、国の再建の方法について、話し合う。
*国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)代表Amos Namanga Ngongi氏は本日、キンシャサで記者会見し、安保理が11月9日に採択した決議が、今後数ヶ月の国連活動を導くロードマップを与えている、と述べた。
*UNCTADのリキュペロ事務局長は、WTO閣僚会合がこのたび、新ラウンドの開始を決めたことに歓迎の意を表明した。
2001年11月13日
- *アフガニスタン:安保理、公開会合
*ブラヒミ特別代表、アフガニスタンの政治移行計画を示す
*カブール、タリバン支配から解放:事務総長、国際法の尊重を呼びかける
*人権高等弁務官、人権の尊重を求める
*総会一般演説、4日目
*1990年代、民主主義国家の数が倍増 - *安保理、アフガニスタン情勢に関する公開会合を開催。アナン事務総長は冒頭、演説し、アフガニスタンの問題は現在、最も緊急を要する段階にあり、国際社会はすぐにも対応をできる態勢を整えるべきである、と述べた。
*ブラヒミ事務総長特別代表は上記の安保理会合において、アフガニスタンの政治的移行プロセスに関する計画を説明し、プロセスの枠組みをつくるべく、主要な関係者を集めて、国連主催の会議を緊急開催する必要を強調した。
*アフガニスタンの首都カブール、タリバン支配から解放。アナン事務総長は本日、声明を発表し、同国のすべての勢力が国際法を尊重しなければならない、と強調した。
*アフガニスタンの情勢がめまぐるしい変化を見せるなか、ロビンソン人権高等弁務官は紛争の両当事者に対し、国際人道・人権法を尊重するよう求めた。また、アフガニスタン人道調整官付スポークスマンは、すべての当事者に対し、人道援助組織に安全を保証するよう求めた。
*総会一般演説、4日目。キューバ、ブルンジ、北朝鮮、タジキスタンなど、約30カ国の代表が参加した。
*民主主義の促進に関する事務総長報告、発表。同報告において、アナン事務総長は、1990年代の最も顕著な成果のひとつは、世界じゅうで民主主義国家の数が倍増したことである、と述べた。
2001年11月12日
- *安保理決議:テロ根絶努力拡大を求める
*事務総長、反テロ諸条約の署名、批准を求める
*アフガニスタン:「6プラス2」会合、共同宣言
*ニューヨークで民間機墜落。安保理、事務総長、心痛の意
*米国、あらたな滞納金支払い
*総会一般演説3日目
*児童権利条約議定書、発効へ - *安保理はテロに関する外相レベル会合を開催、決議を全会一致で採択し、テロ行為を21世紀における国際の平和と安全に対する最も深刻な脅威であると宣言するとともに、すべての国々に対し、テロを根絶する努力を拡大するよう求めた。
*アナン事務総長は上記の安保理会合の開幕演説を行い、テロとの闘いは国連の下で採択された反テロ諸条約を各国が遅滞なく署名、批准、実施することから始めなければならない、と訴えた。
*アフガニスタン周辺6カ国および米ロを加えた「6プラス2」会合が国連本部で開催。アナン事務総長が議長を務めた。同会合は終了にあたり共同宣言を発し、アフガニスタンにおいて、広範な基盤をもち、自由に選ばれた政府を確立する必要に合意した。
*今朝、アメリカン航空の民間機がニューヨークで墜落した事件について、安保理メンバーおよび事務総長はそれぞれ、心痛の意を表明した。
*米国は本日、国連平和維持活動分担金に対する滞納金残額のうち、4億7500万ドルを国連に納金した。これにより、通常予算、平和維持活動・国際刑事裁判所予算など、国連に対する米国の滞納金額は現在、10億6900万ドルとなった。通常予算への滞納金は2億6500万ドル、平和維持活動予算には7億8900万ドル、旧ユーゴおよびルワンダ国際刑事裁判所の活動経費には1460万ドル。
*シエラレオネの首都フリータウンにおいて、UNAMSILは本日、武器破壊の第2段階を開始し、これまでに回収した7600以上の武器を破壊する。
*総会一般演説、3日目。本日は、大統領3人と外相20人以上が演説した。ほとんどの国がテロについて意見を述べた。
*国連本部で現在、行われている多国間条約署名イヴェントにおいて、ニュージーランドは本日、児童権利条約(児童と武力紛争)・議定書の批准書を寄託した。これにより議定書の批准国が10カ国となり、同議定書は来年2月13日に発効する。また昨日、マルタは高度回遊性魚類資源協定への加入書を寄託。同協定は30カ国の批准国を得たことにより、12月11日に発効する。
2001年11月11日
- *総会、2日間にわたるテロ討論終了
*事務総長、世界貿易センター跡地訪問
*総会一般演説、2日目
*国連本部で、多国間条約調印イヴェント
*WTO閣僚会合で、FAO事務局次長演説 - *総会、2日間にわたるテロ討論を終了。テロを非難し、その脅威に対抗するための世界の行動に対する広範な支持を表明した。
*アナン事務総長はブッシュ米大統領とともに、先日のテロ攻撃で崩壊したニューヨークの世界貿易センターの跡地を訪れた。
*総会一般演説、2日目。午前の部において、5カ国の大統領が壇上に立ち、テロとの闘いや地域紛争に対する緊急行動の必要などについて演説した。
*国連本部において、総会一般演説と並行して多国間条約調印イヴェントが行われている。本日は、10カ国の首脳や外相が、テロ資金禁止条約などの条約に署名、あるいは批准書を寄託した。
*カタールで開催されているWTO閣僚会合において、FAO事務局次長Hartwig de Haen氏は声明をだし、慢性栄養不良は、貧困の極度の表れであるとし、国際社会に対し、開発途上国の農業改革プロセスにおいて、生産性向上措置の組み入れをはかるよう求めた。
2001年11月8日
- *シャー元国王、アフガニスタンにおける役割に意欲、とブラヒミ氏
*アフガニスタン難民高等弁務官、国際社会に援助を求める
*アフガニスタン:WFP、食糧搬入を急ぐ
*アフガニスタン:ポリオ予防接種、順調に進む
*シエラレオネ・国連ヘリ墜落事故:事務総長、哀悼の意
*シエラレオネ:安保理、和平プロセスへの資金援助促す
*シエラレオネ:特別法廷設置には一層の資金必要
*文明間の対話:総会、2日間の討論を開始
*CTBT発効促進会議、11月11日‐13日に開催へ
*WTO閣僚会合、ドーハで開催へ
*世界の安定には飢餓の根絶が必要、と食糧担当国連機関
*ジンバブエ:WFP、食糧援助を計画 - *水曜日にローマでザヒル・シャー元アフガニスタン国王と会談したブラヒミ事務総長特別代表は、元国王がアフガニスタンに対する役割を担うことに意欲を示していると示唆した。
*ルベルス難民高等弁務官は国際社会に対し、アフガニスタンの人々に対する援助の約束を果たすよう訴えるとともに、近隣諸国がアフガニスタン難民に対して、国境を開放するよう求めた。
*アフガニスタンにおいて冬が迫り、救援活動が難しくなっていくことが予想されるなか、WFPは現在、アフガニスタンへの食糧搬入を急いでいる。
*アフガニスタンにおいて、悪質な治安情勢が続いているが、子どもを対象にしたポリオ予防接種活動は順調に進んでいる。
*シエラレオネにおいて、国連ヘリが墜落し、搭乗員7人が犠牲となったが、アナン事務総長は本日、哀悼の意を表明した。これまでの事故原因究明では、原因は純粋に技術的なものであるとみられている。
*安保理、シエラレオネ情勢に関する非公開会合を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同国においてみられる数々の前向きな政治的動きに留意するとともに、同国の和平努力を支援すべく、国際社会が資金援助を行うよう促した。
*安保理議長は報道声明において、戦争犯罪、人道に対する罪を裁くためのシエラレオネ特別法廷の設置には一層の資金が必要であると指摘。シエラレオネの人々のなかに正義と和解をもたらすのを遅らせてはならない旨述べた。
*総会、文明間の対話年に関し、2日間にわたる討論を開始した。本日演説した国々は、米同時多発テロを至らしめた極端主義者の信念や不寛容を非難し、あるいは国連に対し、文明間の対話をはかり、民主主義と平等の原則を促進するよう促すなどした。
*CTBT発効促進会議が11月11日‐13日、国連本部で開かれる。すでに批准を済ませた国々の大多数の要請を受け、アナン事務総長が、条約の寄託を受けた者として、会議を招請した。
*第4回WTO閣僚会議が11月9日‐13日、カタールのドーハで開催される。ブラウンUNDP総裁は本日、この会議に集まる各国の閣僚たちが開発途上国を真に利する結果をださなければならないと述べた。
*"Working together to fight hunger and poverty 2001"、発行。WFP、FAOおよびIFADの事務局長は序文において、飢餓の根絶を急ぐことが世界の政治的・経済的安定に対する脅威を回避するために必要であると訴えた。
*ジンバブエで飢餓の危機に直面する人々が増えている事態を受け、WFPは現在、同国の50万の人々に対し、大規模な食糧援助活動を開始することを計画している。
2001年11月7日
- *アフガニスタン:ブラヒミ特別代表、ザヒル・シャー元国王と会談
*アフガニスタン:政治的解決の鍵は国連、とシラク大統領
*WFP、アフガニスタンに食糧空輸を開始
*アフガニスタン人権状況、報告書発表
*安保理、対リベリア制裁に関する非公開協議
*シエラレオネで、国連ヘリ墜落
*2001年世界人口白書、発表
*大湖地域:ルワンダ、ウガンダ両大統領、会談
*国連機関、ソマリア南部洪水被害に対応
*気候変動は単なる環境問題ではない、と事務総長
*文明間の対話年に関する事務総長報告、発表
*国連財団、3500万ドルの新拠出を発表 - *ブラヒミ事務総長特別代表は本日、テヘランからローマに入り、そこでアフガニスタン元国王のザヒル・シャー氏と会談した。同地で、特別代表はまた、イタリア外相ら、同国政府高官とも会談をもった。
*火曜日夜、シラク仏大統領は国連本部で記者会見し、アフガニスタンおよび周辺諸国にとって適切なシステムを同国に確立するうえで、政治的行動が不可欠であると述べたうえで、国連がアフガニスタン問題の政治的解決を支援する重要性を強調した。
*WFPはパキスタン南西部から、2000トンを超える食糧を空輸し、アフガニスタン北部の遠隔地に搬送した。
*アフガニスタン人権状況に関する報告書、発表。アフガニスタンにおいて、タリバン後の政治的空白状況において、人権侵害が起らないよう、様々な提案を行っている。同報告は、今年8月の報告書に続く附属文書の形で発行された。
*安保理、対リベリア制裁に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同国およびその人々に関与を続ける旨再確認するとともに、同地域における前向きな動きに期待を表明した。
*シエラレオネで活動するUNAMSILのヘリコプターが首都フリータウン沖に墜落した。国連スポークスマンによれば、7人の国連要員が搭乗していた。そのうち、1人の遺体が回収されたものの、残りの要員については依然として行方がわからず、捜索作業が続いている。
*UNFPA、2001年世界人口白書を発行。世界人口は現在、61億人。貧困をなくすためには環境破壊を止めるべきである、と報告は訴えた。
2001年11月6日
- *テロとの闘いに関する中東欧サミット、開催
*人権高等弁務官、総会第3委員会に年次報告提出
*アフガニスタン情勢:安保理、非公式協議
*アフガニスタン:ブラヒミ特別代表、シャー元国王と会談の意向
*アフガニスタン:食糧搬入、ますます困難に
*アフガニスタン:ポリオ予防接種活動、開始
*食糧に対する権利:特別報告者、飢餓根絶に向けた結束を求める
*コソボ:UNMIK、ベオグラードがセルビア系住民の投票参加に関する合意
*石油食糧交換プログラム:今期のイラク収入、わずかに約50億ドル
*シエラレオネ:UNAMSIL、全当事者に対し、武装解除への協力促す
*UNHCR、タンザニア難民をケニアに送還開始
*口蹄疫(FMD):FAO、疾病管理を呼びかける - *テロとの闘いに関する中東欧・首脳会議、ワルシャワで開催。アナン事務総長は会議にメッセージを送り、テロへの世界的対応は分断してはならず、真に普遍的なものでなければならない、と述べた。
*ロビンソン人権高等弁務官は総会第3委員会に年次報告を提出し、米同時多発テロ後の各国のテロとの闘いに対する取り組みには勇気付けられるとしながらも、各国政府は無辜の人々をテロ対策の犠牲者にしてはならない、と注意を喚起した。
*安保理、アフガニスタン情勢に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同国の人道状況の悪化に深刻な懸念を示し、状況の根本的原因はタリバンの悪政にある、と述べた。
*ブラヒミ事務総長特別代表(アフガニスタン担当)はイランで記者会見し、ニューヨークに戻る途中、ローマに立ち寄り、ザヒル・シャー元アフガニスタン国王と会談する意向を示唆した。
*大島人道問題担当事務次長は安保理非公式協議で、アフガニスタンにおける援助食糧の搬入が難しくなっており、冬季の到来とともに、同国の人々のニーズ充足が不可能となる見込みが高いとの旨述べた。
*国連の各援助機関およびロータリー・インターナショナルなどのパートナー組織はこのたび、アフガニスタンにおいて、子どもたちのポリオ予防接種活動を開始した。
*食糧に対する権利に関する初報告を準備している特別報告者Jean Ziegler氏は国連本部で記者会見し、テロとの世界的闘いをすすめるためには、あわせて飢餓根絶に向けた国際社会の結束が必要であるとの旨訴えた。
*コソボの選挙実施を前に、UNMIKのヘケロップ代表はユーゴスラビア連邦共和国政府との間で、コソボにおけるセルビア系住民の安全等を保証することについて、合意、署名した。
*国連イラク・プログラム部によれば、今期の石油食糧交換プログラム期間中(7月4日から今月末まで)、イラクの石油輸出による収入はわずか54億ドルと見積もられる。
*シエラレオネ南東部において、武装解除プロセスが開始するのを10日後に控えて、UNAMSILのMartin Agwai副軍事司令官は同地域を訪れ、すべての当事者に対し、協力を求めた。
*今年に入ってからケニアの内戦を逃れ、タンザニアに流出した難民たちの最後のグループが本日、祖国への帰還を開始した。
*FAO管理理事会の会期中、口蹄疫(FMD)の経験に関する閣僚会議が開催された。FAO事務局長は開幕演説し、貿易のグローバル化により、FMDのような深刻な疫病が蔓延する危険性が高まったとして、開発途上国において、こうした疾病を管理する世界的努力が求められている、と述べた。
2001年11月5日
- *テロ包括条約案:事務総長、各国大使と協議へ
*ビンラディン:事務総長、その発言に異議
*ブラヒミ特別代表、イランで集中協議
*アフガニスタン:国連各機関、援助を急ぐ
*対リベリア制裁監視委、安保理に報告
*世界雇用フォーラム、十項目プランを採択
*CTBT発効促進会議、スタートへ
*東ティモール:体験帰還で難民200人超が帰還
*INCB開催:グローバリゼーションと新技術について討論へ
*国連地雷除去活動、事務総長報告発表
*FAO事務局長、豊さのなかの飢餓を嘆く
*事務総長、西サハラ事務総長特別代表を任命
*ユーゴの劣化ウラン弾被弾個所調査、終了
*ユネスコ、文化の多様性に関する世界宣言を採択 - *総会一般演説のスタートを前に、アナン事務総長は国際テロリズムに関する包括的条約案について合意成立をはかるべく、条約草案を作成する作業部会で主要な役割を担う各国大使と協議を行う予定。ハンス・コレル法務担当事務次長がきょう国連本部で行った記者会見で述べた。
*オサマ・ビンラディン氏のこのたびの国連に関する発言について、アナン事務総長は、その意見を認めることはできず、また、世界の人々もそれに惑わされるべきではない、とした。事務総長付スポークスマンが述べた。
*ブラヒミ事務総長特別代表はイランにおいて、同国外相やその他の政府高官と3日間にわたり集中的な協議を行った。その中で、ブラヒミ氏はアフガニスタンの国内問題に干渉することなく、同国の人々を意思を尊重しながら、支援する重要性を強調した。
*アフガニスタンの一部地域において降雪がみられるなか、WFPなど国連人道援助機関やパートナー組織は、援助を緊急に必要とする脆弱な立場の人々に対し、食糧や救援物資の搬送を急いでいる。
*リベリアに対する武器やダイヤモンド取引の禁止決議の実施状況について調査を行っている専門家パネルはきょう、安保理に報告書を提出し、リベリアがシエラレオネへの関与を確実になくすことの重要性を指摘した。
*土曜日、世界雇用フォーラムは、世界で拡大する労働問題への緊急対応をはかる必要を指摘し、失業や貧困の解決をめざすため、10項目からなる「雇用のための地球的課題」を採択した。
*今週日曜日、包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効促進会議がスタートする。アナン事務総長が冒頭、議長を務める。会期は、11月13日まで。最終日には、最終文書が採択される予定。
*東ティモールの和解プロセスの一環として実施されている体験帰還で、200人を超える難民が西ティモールから一時帰還した。UNTAETが本日、発表した。
*国際麻薬統制委員会(INCB)、ウィーンで開催中。会期は11月15日まで。グローバリゼーションや新技術が、薬物取引問題にどのように影響を及ぼしているか検討する。
*地雷除去に対する国連の取り組みに関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、過去1年間における国連の地雷除去活動の進展を指摘しながらも、依然として世界各地に新たな地雷が埋設されており、その中で国際ドナー・コミュニティーの資金拠出の拡大が求められている、と述べた。
*土曜日、ジャック・ディウフFAO事務局長は総会(隔年開催)で演説し、豊さと浪費の世界において、飢餓の悲劇が存在することは悩ましい現実であるとして、その不条理を嘆いた。
*アナン事務総長は、William Eagleton氏の後任として、西サハラ担当事務総長特別代表(12月1日辞令発効)に、Willam Lacy Swing氏を任命することを決めた。
*ユーゴスラビア連邦共和国において、コソボ紛争における劣化ウラン弾(DU)の着弾地点6箇所を調査のため訪れていたUNEP専門家チームは昨日、訪問を終了。同チームによれば、6箇所のうち、4箇所でDUが発見されたが、いずれにおいても地域における広範な汚染はみられなかった。
*第31回ユネスコ総会は最終日の11月2日、「文化の多様性に関する世界宣言」を採択した。文化の多様性を人類共通の遺産のレベルにまで押し上げ、包括的な基準を設定した条約がつくられたのは、これが初めて。
2001年11月2日
- *事務総長、国連職員の安全の重要性訴える
*IAEA特別会合:核物質・施設を犯罪者から守るには
*総会テロ討議、11月8日と9日
*ブラヒミ特別代表、イランへ向かう
*欧州の庇護申請者のほとんどアフガニスタン人、とUNHCR
*リベリア、シエラレオネ反政府勢力支援停止決議に従うべき、と安保理
*安保理、ブルンジ暫定政府樹立を歓迎
*レバノン:国連特使、イスラエルに侵犯行為の停止を求める
*事務総長特使、キプロス入り
*旧ユーゴ国際刑事裁、5人のセルビア系ボスニア人を有罪
*COP7、交渉に進展あり
*UNHCR、アンゴラ人難民1000人を移送
*FAO総会、開幕
*世界雇用フォーラム、2日目 - *アナン事務総長は本日、ジュネーブ国連事務所で、国連職員に対する演説を行い、国連職員の安全が最大の関心事項であるとの旨述べた。なお9月11日以降、事務総長の海外訪問はこれが初めて。
*IAEAは本日ウィーンにおいて、特別会合を開き、核物質が犯罪者の手に渡ったり、核施設が攻撃に晒されたりするのを防ぐ方策について話し合った。
*文明間の対話年担当の事務総長個人代表Giandomenico Picco氏は、米同時多発テロによって、11月8日、9日に予定された総会のテロ討議の重要性が増したとの認識を示した。きょうニューヨーク国連本部で行った記者ブリーフィングで。
*ブラヒミ事務総長特別代表(アフガニスタン担当)は本日、パキスタン訪問を終えて、イランへと向かった。土曜日に到着する予定。
*UNHCRが本日発表したところによれば、今年度の欧州における庇護申請者の数は昨年同時期に比べ、14%増加した。また、そのほとんどはアフガニスタンあるいはイラクから出国した人々である。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、リベリアのシエラレオネ反政府勢力支援停止を求める決議1343について、リベリア当局が遵守する必要を再確認した。
*安保理は理事国を代表して報道声明を発表し、ブルンジにおける暫定政府の樹立を歓迎するとともに、この平和的解決に対するアフリカ指導者たちの貢献を称賛した。
*イスラエルによる最近のレバノン空域侵犯について、レバノン南部担当の事務総長個人代表Staffan de Mistura氏は声明を発表し、イスラエルに対し、侵犯行為を即時停止するよう求めた。
*デソト事務総長特別顧問は本日、キプロスのLarnaca空港に到着、記者団に対し、事務総長の斡旋活動を進め、当事者との協議を行うためにやってきた、と述べた。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所はきょう、5人のセルビア系ボスニア人について、3つの拘留施設での迫害、殺害、拷問において役割を果たしたとし、有罪の判決を下した。
*COP7、開幕から1週間。気候変動枠組条約担当事務局長Michael Zammit Cutajar氏は、会議が順調に運んでいるとの旨述べた。
*UNHCRはこのたびアンゴラ人難民キャンプの文民的性格を保持すべく、難民キャンプに滞在していた1000人を超える元アンゴラ反政府勢力戦闘要員とその家族を、昨年設置されたザンビア東部特別キャンプへと移送した。
*FAOの第31回総会、開幕。チリの元大統領Patricio Aylwin氏はMcDougall記念講演で演説し、飢餓の問題は農業生産のみによって解決されるものでなく、所得や雇用、貧困の問題解決が肝要であるとの旨述べた。
*世界雇用フォーラム、2日目。ノーベル経済学賞の受賞者Joseph E.Stiglitz氏は演説し、世界の政治経済指導者に対して、完全雇用、より良い労働環境をめざすILOの目標を支援するよう促した。
2001年11月1日
- *アフガニスタン:事務総長、国連の役割拡大を示唆
*ブラヒミ特別代表、イスラマバードで記者会見
*アフガニスタン:大島事務次長、中央アジア歴訪から戻る
*世界雇用フォーラム:事務総長、雇用問題に対する行動を求める
*IAEA事務局長、核テロの危険増大を警告
*ブルンジ暫定政府、樹立
*キプロス:事務総長特別顧問、キプロス地域へ
*人身売買は成長著しい組織犯罪、とUNDCP事務局長
*WHO、煙草宣伝に反対する行動を呼びかける
*アジア太平洋:国連主催会議、人々を中心に据えた都市をめざし、行動を求める - *アナン事務総長はジュネーブで行った記者会見において、アフガニスタンの人々がより包括的な政府をつくるのを手助けするうえで国連がより大きい役割を与えられる可能性があると示唆するとともに、また軍事攻撃の早急な終結により、国連がその援助活動を拡大することが可能になると強調した。
*ブラヒミ事務総長特別代表はイスラマバードで記者団に対し、国際社会が今や、アフガニスタンの復興・開発の支援に全力で取り組む姿勢を示している、との旨述べた。
*中央アジア諸国訪問から戻った大島人道問題担当事務次長は国連本部で記者会見し、アフガニスタンの北に位置する国々が同国への人道物資搬送を向上する手段に合意したことを明らかにした。
*世界雇用フォーラムにおいて、アナン事務総長は演説し、共通の大義をもつ人々が結束し、米同時多発テロの影響による失業の拡大を防ぐよう求めた。
*IAEA事務局長は声明を発表し、米同時多発テロにより、世界の人々は核テロの可能性に目を開かされたと述べた。
*ブルンジ暫定政府、樹立。これについて、アナン事務総長は祝賀メッセージにおいて、ブルンジの歴史に残る出来事であり、アフリカの問題の解決をはかるアフリカ人の能力を示すものであると述べた。
*デソト事務総長特別顧問(キプロス担当)は、当事者と協議し、事務総長の斡旋努力を推進するため、地域を訪問する。
*アルラッキUNDCP事務局長は本日、OSCE常設理事会で演説し、人身売買が組織犯罪の最も拡大している分野であると指摘し、安全の問題について、国際社会が個人の安全を脅かす諸課題に直面している旨述べた。
*WHOは、世界の法律作成者に対して、煙草の害から老若男女の健康を守るため、その宣伝や生産に反対する行動を取るよう促した。
*タイのバンコクで、CityNet Bangkok Congress2001が開催中。日程は10月29日から31日まで。シティネット、バンコク・メトロポリタン・アドミニストレーション、国連アジア太平洋経済社会委員会が組織、運営した。人々を中心に据え、より住みやすい環境をつくるため、単なる交渉ではなく、行動が必要であると訴える声が聞かれている。
2001年10月31日
- *東ティモール:安保理、国連プレゼンスの継続を支持
*ソマリア:安保理、公式会合
*安保理、平和創造における女性の役割強化を支持
*ブラヒミ特別代表、アフガン女性の声を聞く
*アフガニスタン:難民高等弁務官、イラン大統領に国境開放を求める
*アフガニスタン:WFP、食糧援助活動を継続
*アフガニスタン:ポリオ予防接種活動、開始へ
*テロ:人権高等弁務官、人権活動への影響を指摘 - *安保理、東ティモールに関する公式会合。会合後、安保理は議長声明を発表し、東ティモールが来年5月20日に独立を果たした後も、UNTAETのこれまでの成果を生かした形で、国連プレゼンスを継続させるとの事務総長勧告を全面的に支持した。
*安保理は公式会合で議長声明を発表、ソマリア問題の包括的かつ永続的な解決に対する取り組みを再確認するとともに、アルタ和平プロセスが依然、同国の平和、国民和解に向けて最も有効な基盤である、と述べた。
*安保理が、平和創造における女性の役割拡大の促進について、初の決議を採択してから1年が過ぎた。安保理は本日、公式会合で議長声明を発表し、紛争予防、解決への女性の役割強化に対する強い支持を再確認した。
*ブラヒミ事務総長特別代表は本日、パキスタンにおいて、アフガニスタン人女性グループと会談し、アフガニスタンの将来について、その意見を聴取した。
*ルベルス難民高等弁務官はイランにおいて、同国のハタミ大統領と会談し、アフガニスタン難民に対して、同国の国境を開放するよう促した。
*アフガニスタンの首都カブールの治安情勢がますます悪化するなか、WFPは引き続き、食糧援助活動を行っている。
*アフガニスタンにおいて、冬の到来が近づくなか、WHOやユニセフは11月6日‐8日、同国の子どもに対するポリオ予防接種活動を行うべく、準備を進めている。
*ロビンソン人権高等弁務官はこのたび、総会に対する年次報告において、米同時多発テロ、および、その後の世界の危機事態は今後の人権活動に広範な影響を及ぼすだろう、と警告した。
2001年10月30日
- *ブラヒミ特別代表、パキスタン大統領と会談
*ルベルス難民高等弁務官もまた、パキスタン大統領と会談
*ノーベル平和賞:事務総長、賞金の使途について主要機関の長と話し合う
*アブハジアの地位に関する交渉必要、と事務総長特使
*「持続可能な開発に関する地球サミット」準備、グローバルに
*対リベリア制裁委、報告書
*女性の和平プロセスへの参加:安保理、女性活動たちの意見聴取 - *ブラヒミ事務総長特別代表はきょうイスラマバードで、ムシャラフ・パキスタン大統領と会談し、アフがニスタン紛争を解決に導くうえでの基本的原則に合意した。
*ルベルス難民高等弁務官もまた、パキスタン大統領と会談し、アフガニスタン難民の問題について話し合った。
*アナン事務総長は、総会、安保理など国連6主要機関の長と会談し、ノーベル平和賞の賞金の使途について話し合った。
*事務総長特別代表Dieter Boden氏は、グルジア、アブハジアの紛争の悪化を阻止したいのであれば、アブハジアの将来の地位に関する交渉を行うことが必要である、と強調。安保理非公式会合に対するブリーフィング後、記者団に述べた。
*来年の「持続可能な開発に関する地球サミット」に焦点を当てた、環境と開発の問題について、総会第1委員会が今週討議を開始。また、事務総長が任命したハイレベル諮問委の初会合も月曜日に開催された。デサイ事務次長は国連本部で記者会見し、同サミットに向けた準備は今週、地域的なものからグローバルなものへと移行した、と述べた。
*対リベリア制裁委員会の報告書、発表。同委員会は安保理に対し、武器およびダイヤモンド原石の取引に対する禁輸措置を延長するよう勧告した。
*女性・平和・安全保障に関する決議1325の採択1周年を記念して、安保理はきょう、女性平和活動家たちの意見を聴取した。平和の構築における女性の貢献がみられるが、国際社会および紛争当事者は、和平プロセスへの女性の参加をはかる努力を怠っている、と女性活動家たち。
2001年10月29日
- *ブラヒミ特別代表、パキスタン入り
*ルベルス難民高等弁務官、パキスタン大統領らと会談
*パキスタン教会殺害事件:事務総長、強く非難
*ブルンジ:安保理、暫定的な多国籍治安部隊の設置を支持
*グルジア、アブハジア:事務総長報告、発表
*事務総長、対UNITA制裁監視委員4人を指名
*レバノン南部:事務総長特使、地方議員と会談へ
*UNRWA事務局長、安定した財政基盤の必要訴える
*東ティモール:西ティモールから600人難民帰還
*旧ユーゴ国際刑事裁:ミロシェビッチ、クロアチア犯罪初公判
*グローバル・コンパクト:ロンドンで会議開催
*劣化ウラン弾:UNEPチーム、セルビア・モンテネグロ調査へ
*COP7、マラケシュでスタート
*アジア太平洋:サブ地域機関とESCAP、諮問会議を開催
*WTO閣僚会議に向け、アラブ地域会合
*ギニア:人道ニーズ、依然満たされず
*持続可能な開発に関する地球サミットは具体的な措置を、と国連高官 - *ブラヒミ事務総長特別代表、パキスタン入り。アフガニスタン危機の解決努力の一環として、パキスタン政府高官と会談。
*ルベルス難民高等弁務官はきょう、イスラマバードにおいて、アフガニスタンを逃れてパキスタンに流入する人々に対し、パキスタンが国境を開く可能性について、ムシャラフ大統領らと話し合った。
*パキスタン東部のキリスト教会でこのたび起きた殺害事件について、アナン事務総長は声明を発表し、強く非難するとともに、同国当局に対して、犯人を裁き、全宗教の信者を守るよう促した。
*安保理は決議1375を全会一致で採択し、11月1日に樹立となるブルンジの移行政権に対する強い支持を示すとともに、同国における暫定的な多国籍治安プレゼンスの設置にも強固な支持を表明した。
*グルジア、アブハジア情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、10月8日の国連ヘリ撃墜事件に言及し、こうした最近の情勢は、アブハジアの将来の政治的地位に関して有意義な交渉が再開しない限り、和平プロセス全体が崩壊する危険を示している、と述べた。
*アナン事務総長はこのたび、アンゴラ反政府勢力UNITAに対する制裁を監視する委員会の委員4人を指名した。この4人は、Christine Gordon(英国)、Wilson Chisala Kalumba(ザンビア)、Juan Larrain(チリ)、Ismaila Seck(セネガル)。同委員会は、安保理が2000年4月18日、決議1295を採択し、設置。今年10月19日、安保理は決議1374を採択し、その任期を2002年4月19日まで、6ヶ月間延長している。
*火曜日と水曜日、レバノン南部担当事務総長個人代表Staffan de Mistura氏はレバノン南部を訪問し、現地の情勢を視察する。9月の選挙で選出された地方議員たちとの会談も予定されている。
*ハンセンUNRWA事務局長は総会第4委員会で演説し、UNRWAに対し、健全な財政基盤を与えるよう訴えた。UNRWAは現在の予算3億110万ドルに対し、2600万ドルの赤字を抱えている。
*土曜日、西ティモールから約600人の難民が東ティモールに帰還した。過去1ヶ月間、UNHCR、IOM、UNTAETの支援を得て、3233人の難民が帰還した。
*ミロシェビッチ前ユーゴ大統領はきょう、同氏がクロアチアで犯した犯罪について、旧ユーゴ国際刑事裁判所の初公判に臨んだ。
*ロンドンにおいて、アナン事務総長提唱のグローバル・コンパクトに関する会議が開始。大企業、学界、労働界などの代表約80人が参加。
*UNEPの専門家チームは今週、ユーゴ連邦共和国を訪れ、セルビア・モンテネグロでコソボ紛争時に使用された劣化ウラン弾(DU)の被弾地域の調査を実施する。
*COP7がモロッコのマラケシュでスタート。会期は11月9日まで。164カ国が参加、ボン会合で達成した政治的原則をもとに、京都議定書の詳細な運用ルールを決める。
*本日、バヌアツのPort Vilaにおいて、ASEANやSAARCなどアジア太平洋地域のサブ地域機関の代表とESCAPが会合。議題のトップは、貧困や衛生問題。
*来月のWTO閣僚会合を前に、本日、アラブ諸国の貿易・財務大臣がベイルートの国連ハウスに集まり、共通の立場を探った。ESCWAがWTO、UNCTAD、アラブ連盟と協力して開催した。
*OCHAがきょう発表したところによれば、ギニア西部における先月の大洪水発生以降、同国の人道ニーズが充足されない状態が続いている。
*デサイ事務次長(経済社会問題担当)は総会第2委員会で演説し、来たる「持続可能な開発に関する国際会議」について、経済成長維持の具体的な措置を打ち出せなければ信頼は勝ち取れない、と述べた。
2001年10月26日
- *ブラヒミ特別代表、パキスタン訪問へ
*不処罰の環境、アフガニスタンの人権侵害を生む
*安保理議長、イスラエルにパレスチナ占領地域からの撤退求める
*事務総長、世界雇用フォーラムに出席へ
*テロを超えた連帯の広がりを希望:副事務総長
*経社理、18カ国改選
*コソボ選挙:UNMIK代表、ユーゴ指導者と会談
*東ティモール、防衛軍の立ち上げ
*シエラレオネ:元子ども兵士95人、家族と再開
*国際刑事裁:元ルワンダ州知事、無罪の主張
*ルワンダ国際刑事裁、年次報告
*ソマリアで、国連主催のスポーツ競技
*炭疽菌:国連本部で発見の白色物質、「シロ」の判定
*WHO、不必要な天然痘ワクチン投与に警告
*北朝鮮、6年ぶりの収穫。しかし依然、外部援助必要
*ナミビア:アンゴラ国境沿いで厳戒態勢
*事務総長上級顧問、ノルウェー赤十字社のトップに - *ブラヒミ事務総長特別代表はアフガニスタンの将来について、地域の国々の高官と一連の協議を行うべく、きょう、ニューヨークを出発する。月曜日には、パキスタンに到着、1週間滞在し、その後、イランに向かう。
*国連特別報告者Kamal Hossain氏はこのたび総会に報告書を提出し、アフガニスタンで再発する虐殺に関心を喚起し、そうした残虐行為の発生を許す不処罰の環境を正す措置を求めた。
*木曜日夜遅く、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、中東における暴力の拡大に深い懸念を示し、イスラエルに対し、パレスチナ占領地域からの即時撤退を求めた。
*アナン事務総長は来週、ILO主催の世界雇用フォーラムに出席し、冒頭演説するため、ジュネーブを訪問する。フォーラムの日程は、来週木曜日から3日間。
*フレシェット副事務総長はこのたび、Queen's University(オンタリオのキングストン)で法学名誉博士号を授与された。その席上行った演説において、副事務総長は、米同時多発テロによって生まれた人々の連帯の波が、反テロというばかりでなく、人々の生活向上の援助へと向かっていくよう希望を表明した。
*総会は、経済社会理事会の理事国3分の1を改選し、オーストラリア、ブータン、ブルンジ、チリ、中国、エルサルバドル、フィンランド、ガーナ、グアテマラ、ハンガリー、インド、リビア、カタール、ロシア連邦、スウェーデン、ウクライナ、英国、ジンバブエの18カ国を選出した。任期は来年1日1日から3年間。また、同時に実施した補欠選挙において、2002年、ポルトガルの議席を継承する国として、スペインを選出した。
*昨日、UNMIKのヘケロップ代表はベオグラードでユーゴ高官と会談し、来たるコソボの選挙にできるだけ多くのセルビア系住民が参加するよう、共同宣言をだす可能性について話し合った。
*東ティモール防衛軍(ETDF)の初部隊、立ち上げ。きょう、記念式典が行われ、オーストラリアが建設した施設が正式に東ティモールの人々に引き渡された。
*UNAMISLがきょう発表したところによれば、シエラレオネ北部マケニにおいて、元・子ども兵士95人がこのたび、家族との再会を果たした。さらに130人の元子ども兵士の家族への引き渡しが来週、予定されている。
*ルワンダ国際刑事裁判所において、元ルワンダ州知事のFrancois Karera被告の初公判が行われた。公判において、同被告はジェノサイドおよび人道に対する罪の容疑について、無罪を主張した。
*ルワンダ国際刑事裁判所の過去1年間の活動について、裁判所所長Navanethem Pillay氏はこのたび、報告書にまとめ、安保理および総会に提出した。報告において、同氏は、裁判に顕著な改善がみられたことを指摘した。報告によれば、対象報告期間中、15人の被告について、6つの裁判が進行し、3つの審理法廷すべてが活発に関与した。
*ソマリア南部において、同国の紛争地域から競技選手を招いて、サッカー、バスケットボールの試合が2日間にわたって行われた。競技会場には、千人単位の観衆が集まった。主催は、平和のためのスポーツ・国連プログラムと、ソマリア・オリンピック委員会。今年8月にスタートした同プログラムの目的は、スポーツにより、同国国民の融和をはかること。
*10月18日に国連本部で見つかった白色の物質はこのたび、炭疽菌検査の結果、「シロ」と判明。なお発見場所の近くにいた一部の国連職員はすでに、予防措置として、抗生物質の接種を受けている。
*WHOはきょう、天然痘ワクチンに関して、新たなガイドラインを発表し、天然痘に罹患する危険のない場合、むやみに予防接種を受けるべきでない、と指摘。既存のワクチンは、効果がある一方で、副作用の危険も高い、と述べた。
*FAOとWFPは新たな報告書を発表し、北朝鮮の穀物生産高がこの6年間で最高を記録したと指摘したが、一方、依然として、平均以下の収穫量であり、外部からの援助が必要である旨述べた。
*ナミビア政府は10月17日、アンゴラと接する同国北東部の国境について、厳戒態勢を敷いたが、この措置によって、アンゴラから、政府と反政府勢力との戦闘を逃れる難民の流入が阻まれている。UNHCRがきょう、記者ブリーフィングで指摘した。
*事務総長上級顧問(コロンビア担当)のJan Egeland氏がこのたび、ノルウェー赤十字社のトップに任命された。就任は、2002年1月に予定されている。アナン事務総長は、この任命に祝福の意を表明した。
2001年10月25日
- *アフガニスタン援助:国連とウズベキスタン、テルメズ川の利用に合意
*アフガニスタンに飢餓の恐れ
*安保理、制裁措置に関する公開会合
*中東:ラーセン調整官、各国高官と会談
*テロと大量破壊兵器に関するシンポ開催
*レバノン地雷除去加速化
*シエラレオネ:UNAMSIL、Kailahunに展開へ
*国連の効率性向上に貢献した国連職員、表彰
*コソボ:UNMIK代表、コシュトニツァ大統領と会談へ
*ILOがUNAIDSに加わる - *ウズベキスタン政府は1998年以降初めて、国連がテルメズ川を使い、アフガニスタンに人道物資を移送することに合意した。大島緊急援助調整官はタシュケントで記者会見し、発表した。
*FAOがこのたび発表した特別報告によれば、アフガニスタンにおいて、食糧危機が深刻化し、大規模な飢餓状況が起こる恐れがある。周辺国においても、干ばつによる食糧供給事情が深刻である。
*安保理、制裁措置に関する公開会合(2日間)を終了。安保理の科した制裁措置の実施を監視し、制裁の効率向上をはかる機関の設置を求める意見が多くあがった。
*中東歴訪中のラーセン中東和平プロセス特別調整官はきょう、ガザにおいて、米国、EU、ロシア連邦の各国特使、ドイツ外相のフィッシャー氏やEUのソラナ氏と会談した。
*国連本部において、きょう、国連軍縮局主催で、テロおよび大量破壊兵器の専門家たちを集めたシンポジウムが開かれた。
*国連、アラブ首長国連合、レバノンはきょう、レバノン内の地雷を除去すべく、5000万ドル規模の活動"Operation Emirates Solidarity"を開始した。アラブ首長国連合が資金を拠出した。
*UNAMSILは来週、反政府勢力下にある、ギニアとの東部国境沿いKailahunに初めて兵力を配備する。この展開準備のため、きょう、先遣隊が陸路、同地に向かった。
*このたび、国連の効率性向上に対する貢献を認められた国連職員たちに対し、UN21賞(2000年)が贈られた。この賞は1996年、事務総長が、国連のマネジメント改革努力の一環として、スタートしたもの。今年は、統合管理情報システム(IMIS)、国連ガイド・ツアー・プログラムなどに関与した職員チーム5つ、66人に贈られた。
*UNMIKのヘケロップ代表は今週、コシュトニツァ・ユーゴ大統領を訪ね、11月17日のコソボ選挙へのセルビア系住民の参加に対する支持を求める。
*ILOは今後、ユニセフなど他の7つの国連機関に加わり、他の国連エイズ合同計画(UNAIDS)に参加して、エイズの蔓延防止に協力していく。
2001年10月24日
- *西岸:事務総長、イスラエルに攻撃停止を促す
*コンゴ:安保理、MONUCの西部展開を支持
*アフガニスタン:ヘラト空爆で市民流出
*アフガニスタン:WFPとNGO、食糧送達について合意
*きょうは国連デー
*事務総長、IRA武装解除発表を歓迎
*国連内部監査で数千万ドル節約
*東ティモール:UNTAETとインドネシア、法的問題に関する建設的な話し合い
*Ismat Kittani氏死去。事務総長、哀悼の意
*メキシコ人権活動家殺害、人権専門家4人が憤りを表明
*持続可能な開発世界サミット:UNDPの来年の最大の優先課題、とブラウン総裁
*米テロで観光産業打撃:失業者大量発生も
*UNV、ボランティア年を記念し、音楽アルバムをリリース - *イスラエルが国際社会による呼びかけを無視して、西岸のパレスチナ自治地域から撤退せず、逆に攻撃をしかけていることについて、アナン事務総長は不快感を表明し、同国に対して、同地域への攻撃の停止と、医療救済活動従事者による負傷者へのアクセスを確保するよう求めた。
*安保理、コンゴ民主共和国情勢に関する公開会合を開催し、事務総長特別代表Amos Namanga Ngongi氏からブリーフィングを聴取した。この中で紹介されたアナン事務総長の報告書が国連コンゴ・ミッション(MONUC)の国連兵力、軍事監視員の同国西部への展開を提案していることについて、安保理は議長声明において、支持を表明した。
*国連がきょう発表したところによれば、月曜日夜から火曜日朝にかけて、アフガニスタンのヘラト市において、集束爆弾による空爆が行われ、同市の住民の約70%が近郊の村落に逃げ出した。
*WFPはこのたび、アフガニスタン内で活動する19のNGOと合意書に調印し、同国における食糧送達への道を敷いた。今後、食糧援助は都市部のWFP兵站拠点を通過せず、援助を要する人々に対して行える。
*きょうは、第56回目の国連デー。アナン事務総長は、国連および事務総長がノーベル賞を受賞したことは、国連の目標達成の努力への励ましとなり、我々の任務遂行の決意を強くした、との旨述べた。
*アナン事務総長はきょう、IRA武装解除の発表を歓迎し、全当事者に対し、Good Friday Agreementを強固なものにすべく、この機会を逃さないよう呼びかけた。
*国連内部監査に関する報告書、発表。内部監査局(OIOS)トップの事務次長Dileep Nair氏は国連本部で記者会見し、内部監査を通じて、5800万ドルの節約ができた旨述べた。
*UNTAET副代表Dennis McNamara氏はきょうディリで記者会見し、最近ジャカルタで行ったインドネシア司法長官との会談が建設的であったこと、しかし、未解決の法的問題をめぐり、多くの問題が残存していることを指摘した。
*このたび、長きにわたり国連に務め、5人の事務総長に仕えたIsmat Kittani氏が死去。アナン事務総長はきょう、哀悼の意を表明した。
*メキシコで先週、著名な人権活動家Digna Ochao y Placido氏が殺害されたことについて、国連人権専門家4人はきょう、共同声明を発表し、深い悲しみと憤りを表明し、メキシコ政府が犯人を法の裁きにかけるべく、早急に徹底調査を行うよう求めた。この4人は、事務総長特別代表(人権擁護活動家問題担当)のHina Jilani氏、特別報告者(裁判外、略式、恣意的処刑問題担当)のAsma Jahangir氏、特別報告者(拷問問題担当)のSir Nigel Rodley氏、特別報告者(判事、法律家の独立問題担当)のParam Cumaraswamy氏。
*マーロック・ブラウンUNDP総裁は火曜日、持続可能な開発に関する世界サミットが来年のUNDPの最大の優先事項となる、と述べた。同サミットの地域準備委員会が開催中のリオデジャネイロで語った。
*ILOがこのたび発表した報告書によれば、米テロ事件による経済的打撃を受けるホテル・観光産業において、900万近くの労働者が失業する恐れがある。
*ボランティア国際年を記念して、UNVと18カ国出身のミュージシャンたちはきょう、サルサやテクノなど、多様な音楽27曲を収録した2枚組アルバムを発表した。この作成は日本政府の支援を得て行われ、また、すべての曲をアーティストたちが無料で提供した。
2001年10月23日
- *安保理、アフガニスタン情勢に関する非公開協議
*アフガニスタン:UNHCR、資金不足の状態続く
*中東:過去10年で最も危険な時期、と国連特使
*持続可能な開発に関する世界サミット、特使にプロンク環境相
*スーダン人道援助:事務総長報告、発表
*UNHCR、米テロ事件が難民受け入れに及ぼすマイナス影響を指摘
*メキシコ人権活動家殺害:人権高等弁務官、懸念表明
*インドネシア沖で難民を乗せた船転覆
*児童権利条約選択議定書、発効へ
*イラク石油輸出、微増
*ソマリア、食糧事情悪化
*旧ユーゴ国際刑事裁判所、3人のボスニア系クロアチア人の有罪判決を翻す - *安保理、アフガニスタン情勢に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同国の人道状況に憂慮を示すとともに、ブラヒミ事務総長特別代表の政治解決模索努力に全面的支持を表明した。
*UNHCRは週末、アフガニスタンにおける活動第1段階に対し、米国、ドイツなどから1900万ドル以上の拠出を受け、これまでの拠出総額は3100万ドルとなった。しかし、それでもなお、活動第1段階に必要な5000万ドルの3分の2にも満たない。
*ラーセン中東担当特別調整官はきょうガザで声明を発表し、中東が現在、この10年間で最も危険な時期にあるとし、パレスチナ、イスラエル双方に対して、勇気あるリーダーシップを求めた。
*アナン事務総長はきょう、持続可能な開発に関する世界サミットの特使に、オランダの環境大臣Jan Pronk氏を任命した。世界サミットは2002年9月2日‐11日、南アフリカのヨハネスブルクで開催が予定されている。1992年地球サミットから10年後のフォローアップとして開かれるもの。
*スーダン人道援助に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は40年にわたる内戦により、スーダンは劣悪な人道状況にあり、人々の生命を救うには、援助要員による無制限のアクセスが重要である、と強調した。
*UNHCRはきょう声明を発表し、米テロ事件の余波を受けて、本当に庇護を必要とする人々までもが各国において、偏見や不必要な法規制などにさらされ、綿密につくられた難民保護基準が壊れる危険性に懸念を表明した。
*先週金曜日、メキシコにおいて、人権活動家Digna Ochoa氏が殺害された。ロビンソン人権高等弁務官はきょう、この殺害を非難し、同国当局に対し、この殺害事件の徹底究明を求めた。
*中米情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、中米諸国において、民主的な政治文化を築くうえで、貧困対策は、良い統治の基盤を確保することと同様に重要である旨指摘した。
*先週金曜日、インドネシア沖において、数百人の難民を乗せた船が転覆、360人が死亡した。その多くは女性や子どもであった。UNHCRは、この事件に衝撃を受けたとして、悲しみの念を表明した。
*先週木曜日、ルーマニアが児童権利条約の選択議定書(商業的、性的搾取に関する)の10番目の批准国として、批准書を提出したことから、同議定書は2002年1月18日に、発効することになった。他の批准国は、アンドラ、バングラデシュ、キューバ、アイスランド、カザフスタン、パナマ、シエラレオネ、ノルウェー、モロッコの9カ国。
*イラク石油食糧交換プログラムの下、この1週間、イラクの石油輸出量は多少増加し、1590万バレルを輸出し、3億1000万ユーロ(2億8000万ドル)の収入を得た。
*ソマリアにおいて、春および秋の雨量が少なかったために深刻な干ばつが発生し、食糧事情が悪化している事態について、大島人道問題担当事務次長は深い懸念を表明した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の上訴審部は、人道に対する罪で昨年有罪となった3人のボスニア系クロアチア人について、きょう、その判決を翻し、即時釈放を命じた。
2001年10月22日
- *ブラヒミ特別代表、ニューヨークでOIC大使らと会談
*大島事務次長、トルクメニスタン入り
*ラーセン調整官、アラファト議長と会談
*レバノン南部:事務総長、ヒズボラとイスラエル衝突に懸念
*安保理、ギニアビサウ情勢に懸念表明
*安保理、制裁措置に関する公開会合
*東ティモール:事務総長、UNTAET後のプランを提示
*東ティモール:制憲議会、国連の権限移譲日を5月20日に決定
*安保理、国連リベリア事務所の任期延長
*イラク人権報告者、イラクに対し、人権尊重を求める
*ILO、米テロ事件の航空産業への打撃について会議開催へ
*国連システムにおける女性の地位に関する事務総長報告、発表
*北朝鮮:WFP、洪水犠牲者への援助を急ぐ
*ルワンダ国際刑事裁判所:元ルワンダ州知事、逮捕、拘留施設へ移送 - *週末、ワシントンを訪れ、アフガニスタンにおける国連の役割などについて米政権高官と協議したブラヒミ事務総長特別代表(アフガニスタン担当)はきょう、ニューヨークに戻り、イスラム会議機構(OIC)の大使たちと会談した。
*大島賢三人道問題担当事務次長、トルクメニスタン入り、きょう、同国大統領らと会談した。アフガニスタンに対する人道援助を提供するうえで、同国の協力を拡大する方策について話し合った。この後、ウズベキスタン、タジキスタンを訪問し、同様の会談をもつ予定。
*今朝、ラーセン国連中東担当特別調整官はガザにおいて、米国、ロシア、EUの高官とともに、アラファト・パレスチナ自治政府議長と会談し、厳格なテロ取り締まりを求めた。一方、前日の日曜日には、アナン事務総長がペレス・イスラエル外相と会談、ミッチェル報告に基づき、交渉のテーブルに戻る方法を見つける必要性を強調した。
*レバノン南部において、ヒズボラとイスラエルの兵士が衝突。レバノン南部担当事務総長個人代表のStaffan de Mistura氏は声明を発表し、衝突事件が地域の緊張状態をさらに緊迫させているとし、深刻な憂慮を表明した。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、ギニアビサウの最近の情勢に憂慮を表明し、すべての政府機関に対し、現在の状況から抜け出す方法を探るべく、対話に関与し、憲法を尊重し、国民和解を促進するよう呼びかけた。
*安保理、制裁措置に関する公開会合。制裁措置実施の監視について、改善をはかる必要などが指摘された。
*東ティモールの独立移行に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は東ティモールが独立を果たし、UNTAETが終了した後の国連ミッションについて詳述している。この活動の主要目的は、東ティモールの安全と政府機構の安定を確実なものにすることである旨述べた。
*東ティモール制憲議会の議長はきょう、議会が金曜日に採択した決議に署名し、UNTAETがその権限を東ティモール政府に移譲する日を、2002年5月20日とする旨勧告した。
*安保理はこのたび、国連リベリア事務所の任期を2002年12月まで1年間延長することを決定した。アナン事務総長が安保理に書簡を送り、同事務所が同国における国民和解、人権尊重、法の支配に価値ある貢献をしているとし、その延長を勧告していた。
*イラク担当人権特別報告者Andreas Mavrommatis氏はこのたび、最新の報告において、イラク政府に対し、信仰の自由、強制移動、死刑、女性の権利などについて、同国の人々の人権を保護するよう、これまでの呼びかけを再度繰り返した。
*米テロ事件により、航空産業が激しい経済的打撃を受け、レイオフが増えるなか、国際労働機関(ILO)は今後、一連の会議を開催し、この危機的事態を乗り越える方策などについて話し合う。
*国連システムにおける女性の地位に関する事務総長報告、発表。同報告において、事務総長は、この1年間、女性職員の登用が多少増え、地域配分ポストで初めて40%を占めた、と述べる一方、平和維持活動の分野においては男性が75%を占めている、と指摘した。
*北朝鮮南西部において、異常豪雨による洪水が発生し、10万を超える人々が被害を受けた。WFPは現在、これらの被害者に対し、食糧援助を急いでいる。
*国際刑事裁判所からジェノサイドの罪で起訴されていたルワンダ元州知事Fracois Karera氏が10月20日、ケニアで逮捕され、同裁判所の拘留施設(アルーシャ)に移送された。
2001年10月19日
- *アフガニスタン難民3500人がパキスタンへ流入
*アフガニスタン:地域諸国の協力が必要と、UNHCR
*アフガニスタン:地雷除去プログラム、未爆発物に注意を呼びかける
*安保理テロ対策委員会、順調に作業進行
*ソマリア:国連特使、過剰なイニシアチブに警告
*安保理、対UNITA制裁委の任期を延長
*開発の目標がグローバリゼーションの枠組みを決めるべき、と事務総長
*東ティモール:西ティモールから難民500人以上帰還
*UNHCR、スーダンからエリトリア難民の帰還を再開
*アンゴラ:新たな戦闘により、ザンビアへ難民流出
*持続可能な開発に関する世界サミット・地域準備委、ケニアで
*WFP親善大使(飢餓担当)に、マクガバン米国上院議員
*スリランカ:WFP、食糧援助をスタート
*コンゴ:Robert Garreton人権報告者、退任
*ルワンダ・ジェノサイド:元ルワンダ財務大臣、無罪を主張
*西アフリカ:国連ポリオ予防接種スタートへ - *UNHCRによれば、金曜日、アフガニスタンから、3500人の難民が隣国パキスタンに流出した。これら難民たちはカンダハルの空爆を逃れ、食糧も身の回りの物も持たず流出した。空爆開始以降、1日の単位では最大規模の難民流出となった。
*ルベルス難民高等弁務官は、アフガニスタン難民に対する援助活動を行う用意はあるが、活動成功のためには、地域諸国の協力が欠かせない、と述べた。きょう国連本部で記者団に語った。
*国連アフガニスタン地雷除去プログラムの統括責任者Dan Kelly氏はイスラマバードで記者会見し、アフガニスタンにおける最近の空爆で使われた爆発物が同国の様々な場所に未爆発のまま残っているとし、地雷に加えて、同国の人々が直面する危険を指摘した。
*安保理が決議1373を採択し、設置したテロ対策監視委員会はこれまでに、手続き規則や活動計画などの採択を終えるなど、順調に作業を進めている。グリーンストック安保理議長(イギリス)がきょう、国連本部で行った記者ブリーフィングで明らかにした。
*安保理、ソマリア情勢に関する公開討論を開催。事務総長代表David Stephen氏(国連ソマリア政治事務所代表)はブリーフィングにおいて、同国の様々な指導者たちが各々、ソマリア国民の真の代表であると主張して、国外で支援を求めている状況に警戒の念を示した。
*安保理は決議を採択し、アンゴラ反政府勢力UNITAに対する制裁措置を延長するとともに、同委に対し、60日以内に今後の活動計画を提出するよう求めた。
*開発促進における国連の役割に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、来るWTO閣僚会議や開発資金国際会議などにおいては、開発の問題を中心に据えるべきであるとの旨述べた。
*UNTAETによれば、今朝、西ティモールから東ティモールに500人以上の難民が帰還した。木曜日にも、370人を超える数の難民が西ティモールから帰還した。
*UNHCRならびに、スーダンおよびエリトリア両政府は今週、1960年代以降スーダンに流出し、滞在していた16万人を超えるエリトリア難民の帰還を再開する予定。
*アンゴラに雨季が近づくなか、同国政府で新たな戦闘が勃発し、千人単位の人々がザンビアに流出した。UNHCRがきょう、発表した。
*ナイロビ(ケニア)において、持続可能な開発に関する世界サミット・地域準備委員会がこのたび開催され、木曜日には、閣僚宣言が採択された。このサミットは地球サミットから10年後のフォローアップとして、2002年9月2日から11日まで、ヨハネスブルク(南アフリカ)で開催されることになっている。
*世界食糧計画(WFP)事務局長はきょう、米国上院議員George McGovern氏を飢餓に関する親善大使に任命した。
*WFPは、今年10月から来年3月にかけて、スリランカの30万人に対し、820万ドル規模の緊急食糧援助を開始する、と発表。同国では、深刻かつ長期にわたる干ばつにより、現在、多くの人々が窮状に陥っている。
*コンゴ民主共和国担当の人権特別報告者Robert Garreton氏はこのたび、辞表を提出。ラテンアメリカ経済共同体の人権高等弁務官の顧問を引き受けたことから、現職に留まり、職務を遂行することが困難となったため。
*ルワンダ国際刑事裁判所からジェノサイドの罪で起訴、逮捕され、現在、その拘留施設に入っている元ルワンダ財務大臣Emmanuel Ndindabahizi氏はきょう、声明を発表し、無罪を主張した。
*西アフリカ諸国において、国連ポリオ予防接種活動がスタート。10月20日から26日まで、地域の16ヶ国において、それぞれ、「国内予防接種の日々」が指定され、5歳未満の子ども8000万人の予防接種が行われる。
2001年10月18日
- *アフガニスタン:事務総長、ブラヒミ特別代表、米政府幹部と会談
*アフガニスタン:厳冬を前に、人道援助機関、様々な障害に直面
*コンゴ:事務総長、MONUCを次段階へ進めるよう勧告
*炭そ菌:WHO、公衆衛生部門に対し、警戒態勢の継続を求める
*反テロ条約起草交渉、順調に進行中
*米テロは人道に対する罪、と人権高等弁務官
*コロンビア和平プロセス、崩壊の危機
*開発資金国際会議・準備委:UNCTAD事務局長、演説
*人権特別報告者、ミャンマー訪問を終了
*行政調整委員会、あしたスタート
*グローバル・コンパクト:ブラジル会合、500人参加 - *アナン事務総長とブラヒミ事務総長特別代表(アフガニスタン担当)はきょう国連本部において、米国のネグロポンテ国連大使、ハ‐ス国務長官個人代表(アフガニスタン担当)と会談し、アフガニスタン情勢について話し合った。
*アフガニスタンに厳冬が近づくなか、人道援助機関は現在、同国において援助を必要としながらも搬送が難しい地域に滞在する600万の人々に対して、人道物資を届けるべく、様々な障害に対峙している。
*MONUCに関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、コンゴ民主共和国における和平プロセスへの機運を維持すべく、MONUCが次の段階へと進み、戦闘員の武装解除プロセスを開始できるよう、安保理の承認を求めた。
*米国などにおける炭そ菌事件を受けて、ブルントラントWHO事務局長はきょう、各国の公衆衛生システムがこの脅威に対し、引き続き警戒態勢をとるよう訴えた。
*総会の下に設置されたテロに関するアドホック委員会の議長Rohan Perera氏はきょう国連本部で記者会見し、米国同時多発テロ事件の後、2つの反テロ条約の起草交渉が順調に進んでいる、と述べた。
*ロビンソン人権高等弁務官はきょう、国連ラジオとのインタビューにおいて、先月の米テロは人道に対する罪の定義に当てはまるものであり、犯人を法の裁きにかけなければならない、と述べた。
*事務総長特別顧問(コロンビア担当)のJan Egeland氏はきょう国連本部で記者ブリーフィングし、コロンビア政府と反政府勢力FARC間の交渉が行き詰まり、和平プロセスが崩壊の危機にあるとして、警告を発した。
*開発資金国際会議・準備委において、リキュペロUNCTAD事務局長は今朝、演説し、同会議の目的は、米国テロ事件のような危機的事態に際し、後発開発途上国などの国々が効率的な対応をはかるうえで、一連の経済手段にアクセスできるよう手助けすることにある、と述べた。
*人権状況視察のため、ミャンマーを訪れていた人権特別報告者Paul Sergio Pinheiro氏は政府および野党の代表らと会談したほか、地方視察などを行い、訪問を終了した。なお、健康上の理由から、当初の滞在予定を短く切り上げ、Kachin州、Insein刑務所などへの訪問予定はキャンセルした。
*あした、行政調整委員会(ACC)がニューヨークで開催される。国連の専門機関、基金、プログラムなど25の国連機関の長が一堂に会し、アフリカ支援、国連職員の安全、ミレニアム宣言の実施について話し合う。日程は2日間。
*ブラジルにおいて、ビジネス界、政府、市民社会などの代表500人が集まり、事務総長の提唱したグローバル・コンパクトについて討論した。このイヴェントは開発途上諸国や移行経済諸国において、グローバル・コンパクトを広げるための活動の一環。これまでに、同様の会合が、タイ、フィリピン、チュニジア、南アフリカ、シンガポール、ポーランド、チリで開かれた。
2001年10月17日
- *事務総長、イスラエル閣僚暗殺を非難
*アフガニスタン:国連は暫定統治などの役割を担わず、と特別代表
*アフガニスタン:パキスタンに流出する難民、急増
*アフガニスタンにおけるケシ栽培が急減、とUNDCP
*事務総長、アフリカ諸国首脳に反テロ条約批准を求める
*米テロ、国連による貧困対策活動にマイナスの影響
*安保理、国連アンゴラ事務所の任期延長に合意
*ブルンジ:安保理、和平プロセスの包括的実施を促す
*ガンビア:事務総長、大統領選挙を前に特使を派遣
*シエラレオネ:UNAMSIL、コノの人々に警察官への協力を促す - *イスラエル観光大臣Rehavam Zeevi氏、暗殺される。アナン事務総長はこのテロ行為を強く非難し、すべての関係当事者に対し、自制を促した。
*アフガニスタン担当事務総長特別代表Lakhdar Brahimi氏は国連本部で記者会見し、アフガニスタンにおいて、国連が平和維持、国家建設、暫定統治などの役割を担うことははない、とした。その代わり、国連は同国の人々に対する人道援助、紛争解決の手助けといった分野で活動を継続する、と強調した。
*UNHCRが発表したところによれば、アフガニスタンから国境を超えパキスタンに流出する人々が急増している。Chaman地帯だけでも、この4日間で、約8000人のアフガン難民が国境を超えた、とみられる。
*UNDCPがこのたび発表したところによれば、今年、アフガニスタンにおけるケシ生産は大きく減少した。今年の総生産量は185トンで、昨年の94%。UNDCPはこの減少について、明らかにケシ生産禁止措置のたまものである、と述べた。
*アナン事務総長はきょう、ダカールで開催された「反テロアフリカン協定サミット」にメッセージを送り、アフリカ諸国首脳に対し、全ての反テロ諸条約に批准するよう促した。
*きょうは、貧困撲滅のための国際デー。アナン事務総長は、先月の米国同時多発テロが世界経済に与える悪影響について指摘し、人々の生活水準の向上をはかる国連活動が重要性を増した、と述べた。
*安保理議長はきょう、理事国を代表して報道声明を発表し、アンゴラにおける紛争継続に深い懸念を示し、アナン事務総長がこのたび勧告した国連アンゴラ事務所(UNOA)の6ヶ月延長(2002年4月中旬まで)に同意する旨述べた。
*安保理、ブルンジ情勢について非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表。11月1日の暫定政権発足を控え、ブルンジの当事者に対し、すべての残る問題について、解決をはかるよう促した。
*あした、ガンビアにおいて、大統領選挙が実施される。アナン事務総長は同国の民主化プロセスを支援するとし、政府、政治指導者、候補者、国民全般に対して、自由かつ公正な選挙のため、全力を尽くすことを求めるべく、James Victor Gbeho特使を同国に派遣した。
*シエラレオネのダイヤモンド生産地、コノに警察官が初めて展開。UNAMSILは同国の人々に対し、これら警察官への協力を求めた。
2001年10月16日
- *アフガニスタン:安保理、国連の役割について協議
*アフガニスタン:国連人道援助機関、資金援助を求めアピール
*アフガニスタン:麻薬取引とテロ資金の関係について会合
*世界食糧サミット、延期へ
*きょうは世界食糧デー
*事務総長、人権侵害と避難民との関係に関心喚起
*総会、安保理年次報告について討論
*開発資金、人間の尊厳確保の鍵
*WFP、対タジキスタン援助資金を求める - *安保理、アフガニスタンにおける国連の役割について非公開協議。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、ブラヒミ氏がアフガニスタンの人道的、政治的側面の担当に再任されたことに支持を表明し、また各国に対し、国連の緊急人道アピールに応じて、資金を拠出するよう求めるなどした。
*アフガニスタンにおける人道活動を遂行しているUNHCR、WFP、ユニセフはきょう、各国政府に対し、それぞれの国連機関の緊急援助アピールに応じて、資金拠出を行うよう求めた。UNHCRの場合、活動に必要な5000万ドルに対し、これまでに拠出されたのは1200万ドル。WFPは、要請額2億5700万ドルに対し、拠出額は6%未満。ユニセフは3600万ドルに対し、約50%。
*UNDCPの枠組みにおいて、17の援助国とアフガニスタン周辺の9カ国、欧州委員会の担当者が一堂に会し、アフガニスタンの麻薬取引とテロ資金の関係について話し合った。同会議議長は声明を発表し、同国のヘロイン取引は取り締まりもなく続いているとして、テロ対策の観点から、緊急の対応が必要である旨述べた。
*ジャック・ディウフFAO事務局長はきょう、声明を発表、米テロ事件、その後の状況から、来月予定された世界食糧サミットを延期する方針を明らかにした。
*きょうは、世界食糧デー。テーマは、「飢餓と闘い、貧困削減を」。アナン事務総長はメッセージを発し、加盟諸国に対し、2015年までに世界の貧困を半減するという目標を達成するため、政治的、財政的取り組みを新たにするよう促した。
*アナン事務総長は報告書を発表し、大量避難民発生の結果、また原因でもある人権侵害に対処すべく、国連の能力を強化するための一連の提案を示した。
*総会は、安保理の年次報告について、討論を継続。安保理の活動方法に改善がみられたとの指摘がなされたほか、年次報告については、一層具体的な内容や分析を求める向きもあった。
*開発資金国際会議・準備委、2日目。ロビンソン人権高等弁務官は同委で演説し、開発資金は、すべての人々の安全と人間としての尊厳を確保するうえで、最良の投資である、と訴えた。
*国連イラク石油食糧交換プログラムの下、この1週間のイラクの石油輸出量は1470万バレル、収入は2億660万ドルで、前週に比べて多少の落ち込みを記録した。
*中央アフリカ共和国において、今年5月クーデター未遂事件が起こってから、難民や元兵士がコンゴ民主共和国に流出し、国境沿いの町Zongoに滞在しているが、MONUCはこのたび、難民キャンプの文民的性格を維持したいとするUNHCRの要請を受け、1250人の元兵士の引き離しをはかり、きょう、まず65人の元兵士を内陸部Bokilioに移送した。水曜日には、引き続き、400人から600人に及ぶ元兵士の移送を行う予定。これら元兵士の移送が完了した後、一般の難民たちをさらに内陸のMoleに移送する。
*WFPはきょう、タジキスタンで2年間に及ぶ干ばつに苦しむ100万人に緊急食糧援助を行うべく、国際社会に対し、3600万ドル規模の援助を求めアピールを発した。
2001年10月15日
- *アフガニスタン:事務総長、民間人の犠牲を最小化するよう求める
*アフガニスタン国連特使、ニューヨークで協議
*アフガニスタン:国連高官、民間人や人道援助活動家の保護を求める
*アフガニスタン:密輸組織による出国増える
*事務総長、2年間予算を総会第2委に提出
*米国分担金支払い、国連財政健全化へ
*開発資金国際会議、準備委再開
*ギニアビサウ:事務総長、UNOGBISの任期延長を勧告
*レバノン:国連特使、イスラエルに対し、撤退ラインの飛行停止を求める
*ソマリア:事務総長、友人委員会の設置検討
*アンゴラ:毎日、100万㌦以上のダイヤ、密輸
*国連本部に届いた不審郵便物、炭そ菌検査で陰性と判定
*リベリア:民間航空管理、改革進む
*B規約人権委、スタート
*ノーベル平和賞:事務総長に各国首脳、祝福のメッセージ
*コンゴ:国連特使、国内対話会議に出席
*飢餓削減率、緩慢に
*学校での食事提供、飢餓に対する主要な武器、とWFP - *アフガニスタンにおいて、紛争の拡大により、民間人に負傷者が出始めているとの報道を受け、アナン事務総長は遺憾の意を表明するとともに、すべての関係当事者に対し、罪のない市民や人道援助活動家を保護するよう求めた。
*アフガニスタン担当の国連特使2人が国連本部において、幹部たちとの協議をするため、ニューヨーク入り。この2人は、事務総長特別代表Lakhdar Brahimi氏と事務総長個人代表Francesc Vendrell氏。ブラヒミ氏は、同国における国連の人道・政治活動を全般にわたって担当すべく、つい最近再任されていた。ベンドレル氏は2000年1月に任命され、国連アフガニスタン特別ミッションの代表を兼任する。
*アフガニスタンにおいて、軍事行動が継続するなか、国連アフガニスタン人道調整官はきょう、すべての関係当事者に対し、民間人や援助活動家の保護を訴えた。またWFPは、カブール北端の食糧倉庫近くで爆弾が破裂し、1人の臨時雇い職員が負傷したことを明らかにし、同様の訴えを発した。
*UNHCRがきょう発表したところによると、アフガニスタン国境が閉鎖されている状況のなか、不法密輸組織に法外な金銭を支払って同国を脱出する人々が増えている。
*アナン事務総長は総会第2委員会に対し、25億1900万ドルの規模の2年間予算を提出。国連への要求が高まるなか、過去6年間、予算はゼロ成長であったとしたうえで、国連が改革を進めながら、より少ない資源でより多くのことを成し遂げてきたことを指摘した。しかし、これ以上、予算の制約が続けば、いずれ国連の活動の質は低下する、と述べた。そして予算の制約のなか、加盟国が国連に課す任務や会合のそれぞれに真の必要性があるかどうか、加盟国自身が十分に考えるよう訴えた。
*コナー管理担当事務次長はきょう、国連本部で記者ブリーフィングし、米国がこのたび、国連に5億ドル以上の分担金支払いを行ったことにより、国連財政はこれまでにない健全な状況となった、と述べた。
*開発資金国際会議・準備委員会は月曜日、1週間にわたる会期を再開した。同会議は2002年3月18日‐22日にメキシコのモントレーで開催される。
*アナン事務総長は、安保理議長宛書簡(10月12日付)において、ギニアビサウ情勢が依然、不安定で危険度が高いとし、安保理が国連ギニアビサウ平和建設支援事務所(UNOGBIS)の任期を延長するよう勧告した。
*レバノン南部担当事務総長個人代表Staffan de Mistura氏は、レバノン空域侵犯が地域の緊張を激化させる恐れがあるとし、イスラエルに対して、撤退ラインを超える同国機の飛行をやめるよう求めた。
*ソマリア情勢に関する事務総長定期報告、発表。報告において、アナン事務総長はソマリアの和平プロセスが進展していないこと、人道状況が悪化していることに懸念を示し、同国のための「友人委員会(Committee of Friends)」の設置を考えていることを明らかにした。
*アンゴラ反政府勢力UNITAに対する制裁に関する安保理監視委員会がきょう、報告書を発表。報告によれば、安保理が禁輸としたダイヤモンドが毎日、100万ドル以上の規模でアンゴラから密輸されている。昨年の世界供給量の5%にも及ぶと推計される。
*先週、国連ビルに炭そ菌が入った疑いのある不審な郵便物が届いたが、検査の結果は、陰性であった。国連本部には、毎日、2万通以上の郵便物が届けられている。
*対リベリア制裁に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、リベリア政府が現在、ICAOの協力を得て民間航空管理の改革に努力している、と述べた。同報告は、安保理決議1343(2001年3月)がリベリアに科した制裁措置に沿い、リベリアがどのように航空輸送管理や監視の向上をはかっているか、安保理が情報を求めたことに応じて、作成された。
*B規約人権委員会、第73会期をスタート。日程は3週間。ウクライナ、英国、スイス、アフガニスタン、アゼルバイジャンの提出した国別報告書の審議などを行う。
*国連およびアナン事務総長がこのたびノーベル平和賞受賞したことについて、各国首脳から祝福のメッセージが続々と寄せられている。国連スポークスマンFred Eckhardが、記者団に語った。
*コンゴ民主共和国(DRC)担当の事務総長特別代表Amos Namanga Ngongi氏はこのたび、コンゴ内対話会合に出席するため、アディスアベバ入り。この会議には、DRCの各グループ代表が参加、ボツワナの元大統領Sir Ketumile Masireが和平プロセス促進者として加わっている。
*世界食糧デー(16日)を翌日に控えたきょう、FAOは、「2001年 世界の食糧不安定事情」を発表。世界じゅうで飢餓に苦しむ人々の減少のペースが緩慢になっており、実際、開発途上国のほとんどにおいては、飢える人々の数が増えている、と述べた。
*WFPのバーティーニ事務局長はきょう、各国政府、人道援助コミュニティーに対して、豊かな者と貧しい者の格差を解消するうえで、栄養不良の子どもたちに学校で食糧を提供することが有効な手段となる旨述べた。
2001年10月12日
- *国連とアナン事務総長、ノーベル平和賞を受賞
*ノーベル平和賞の提示した課題に挑戦を、と事務総長
*国連幹部、事務総長のリーダーシップを称賛
*反テロ同盟は持続する、と事務総長
*事務総長、アフガニスタンの国連活動拡充を示唆
*中東:事務総長、国連の和平努力継続を約束
*アンゴラ:UNOAは国際社会の取り組みの象徴、と事務総長
*グアテマラ:事務総長、MINUGUAの任期延長を勧告
*シエラレオネ:政府とRUF、武装解除加速化に合意
*ICJ:エジプト人の判事、選出
*コートジボワール:事務総長、国民和解会議を称賛
*世界食糧デー:FAO、新大使任命
*UNOPS、ロシア石油企業、協力合意 - *国連とアナン事務総長、ノーベル平和賞を受賞。アナン事務総長は記者団に対し、同賞受賞は個人的に、また世界じゅうの国連職員にとって、大きな励ましになる、と述べた。国連事務総長がノーベル平和賞を受賞するのは、ハマーショルド氏(1961年、死後)以来2人目。
*アナン事務総長はきょう、ニューヨーク国連本部で国連職員に対し、ノーベル平和賞が国連に提示した課題の解決に挑戦するよう促した。国連は過去5回、ノーベル平和賞を受賞している - 国連平和維持活動(1988年)、UNHCR(1954年、1981年)、ユニセフ(1965年)、ILO(1969年)。
*国連およびアナン事務総長がノーベル平和賞を受賞したことについて、安保理議長、WHO事務局長、人権高等弁務官、難民高等弁務官など、国連高官は歓迎の意を表明し、アナン事務総長のリーダーシップを称えた。
*アナン事務総長は国連本部で記者会見を行い、テロとの闘いのための世界的な同盟は、長期的に維持され、最後には勝利を得るであろう、と述べた。
*アナン事務総長は国連本部で行った記者会見で、安保理が将来、アフガニスタンにおける国連の役割を拡大する見込みを示唆した。
*アナン事務総長は国連本部での記者会見で、中東和平を実現すべく、国連が世界の指導者と協力し、暴力を終わらせ、当事者を交渉のテーブルにつかせるため、努力を続ける、との旨述べた。
*国連アンゴラ事務所(UNOA)に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、UNOAはアンゴラの平和や繁栄に対する国際社会のコミットメント継続の象徴であるとし、その任期を2002年4月中旬まで6ヶ月間延長するよう勧告した。
*国連グアテマラ検証団(MINUGUA)について、総会宛て事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長はグアテマラ和平合意実施のうえで、来年が重要な年になるとし、MINUGUAの任期を来年末まで1年間延長するよう勧告した。
*きのう、シエラレオネのフリータウンにおいて、武装解除・解体・再統合・共同委員会(DDR)が開催され、同国政府と反政府勢力RUFは和平プロセスへのコミットメントを再確認し、これまでの会合で成立した決定事項を誠実に実施していくことに合意した。
*先月30日付でMohammed Bedjaoui氏が辞職し、空席となっていた国際司法裁判所の判事職に、エジプトのNabil Elaraby氏が、総会および安保理の双方で絶対多数の投票を獲得し、選出された。同氏は現在、国際法委員会の国連賠償委員会のメンバーを務めている。
*コートジボワール政府および同国の市民社会組織がきょう、和平プロセスを進めるべく、国民和解に関する会議を開催。アナン事務総長はメッセージを送り、この会議開催を歓迎するとともに、開放、寛容、妥協の精神で会議を行うよう促した。
*エジプトのMagida Al Roumiさん、ブラジルのGilberto Gilさん、ギニアのMory Kanteさん、イタリアのAl Bano Carrisiさん(全員歌手)はこのたび、FAO大使に任命され、今年10月16日の世界食糧デー記念式典に参加する。
*UNOPSとロシア第2位の石油企業YUKOSはきょう、グローバル・コンパクトを支持し、合意文書に署名した。合意の下、紛争後の社会投資、教育文化交流、デジタルデバイド解消など、のプロジェクトが実施される。
2001年10月11日
- *米テロから1ヶ月。事務総長、タウンホールミーティングに参加
*アフガニスタン:UNHCR、パキスタン国境地帯にアクセスできず
*対リベリア制裁強化は弱い市民を苦しめる、と事務総長
*コンゴ:安保理、当事者に戦闘をやめるよう促す
*事務総長、国連職員の安全強化策を提案
*国連特使、イスラエルにブルーライン侵犯停止を求める
*シエラレオネ政府、RUF政党事務所を提供
*軍縮問題諮問委員会、核兵器の危険削減の手段を提案
*危険化学物質の国際取引に関する会合、ローマで
*貧困国は子宮頚部癌の早期発見・治療を、とWHO - *米国テロ事件発生からちょうど1ヶ月。米国のアトランタ、ボストン、シカゴなどの各都市で開かれたタウンホールミーティングに衛星放送を通じて参加したアナン事務総長は、テロに関係する広範な問題について、市民参加者からの質問に応じた。
*パキスタンにおいて、アフガニスタンと国境を接する地域にアクセスができない状況が4日間続いており、UNHCRによるアフガニスタン人道援助活動を妨げている。
*リベリア情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、今年3月にリベリアに科した制裁をさらに強化した場合、同国経済をさらに弱め、最も弱い立場の人々が被害を受けることになる、と述べた。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、コンゴ民主共和国の和平プロセスが新しい国内対話の段階を迎えているときに敵対行為が拡大してとし懸念を表明、全当事者に対し、自制を求めた。
*国連職員の保護に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、1992年以降、201人の国連職員が殺害され、1994年以降、255人が人質にされたことを指摘し、職員の安全をはかるべく、様々な提案を行った。
*レバノンのブルーライン上空をイスラエル機が飛行したことについて、レバノン南部担当事務総長個人代表Staffan de Mistura氏はきょう声明を発表、地域の緊張を引き起こす恐れがあるとし、イスラエルに対し、こうした侵犯行為を止めるよう求めた。
*シエラレオネ政府は、反政府勢力RUFの政党に事務所を提供。このたび、事務所の鍵を渡した。武装解除・解体・再統合に関する第6回共同委員会において、RUFの政党化について議論される予定。
*軍縮問題諮問委員会はこのたび、核兵器の危険を減らすべく、総会に対し、様々な提言を行った。
*国際貿易における危険化学物質や殺虫剤の扱いに関する国際条約、Rotterdam Conventionについて、ローマで100カ国以上の政府代表が参加して、1週間に及ぶ会合が続いている。明日が最終日。同条約は1998年9月11日に採択された。50カ国目の批准から90日後に発効する。現在、73カ国が署名、16カ国が批准している。
*WHOはきょう、開発途上諸国が、子宮頚部癌を早期のうちに発見し、治療する能力を強化しなければならない、と述べた。
2001年10月10日
- *OIC、緊急外相会議
*パキスタン治安不安定。難民キャンプ設営に障害
*地雷除去NGO要員に対するタリバン攻撃拡大
*安保理、ブルンジ人道状況に憂慮
*今年、国連財政は明るい見通し
*グルジア:国連特使、暴力的環境の改善を求める
*米国テロ、経済的影響大
*きょうは国際防災デー
*東ティモール制憲議会、憲法の主要テーマを決める
*FAO、世界食糧サミット開催場所にローマを希望
*チリ、グローバル・コンパクトを開始
*携帯電話の安全性については、一層の研究が必要:WHO - *イスラム会議機構(OIC)、カタールのドーハで緊急外相会議を開催。アナン事務総長はメッセージを送り、同機構がテロとの闘いにおいて鍵となる役割を担っている、と述べた。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、パキスタンにおける困難な治安情勢が地域の人道活動に深刻な支障を及ぼし、クエッタとペシャワルの難民キャンプの作業が3日間、中断している。
*国連スポークスマンがきょう発表したところによれば、国連アフガニスタン地雷除去プログラムの下、地雷除去作業にあたっているNGO要員に対して、タリバンの攻撃が拡大している。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、ブルンジの人道状況に深い憂慮の念を示し、紛争当事者に対し、敵対的行為をやめ、停戦に向けた交渉に入るよう求めた。
*ジョセフ・コナー事務次長(管理担当)はきょう、総会第5委員会で演説し、国連は長きにわたり、厳しい財政状況に苦しんでいるが、今年初めて、明るい財政展望の下、資金不足、平和維持活動資金からの借り入れ、兵力提供国への償還といった問題に向き合える、と述べた。
*グルジアにおいて、国連ヘリが撃墜され搭乗していた9人が死亡した事件を受け、事務総長特別代表Dieter Boden氏はこのたび、アブハジア側およびグルジア側の双方に対し、この事件を生み出すような暴力的状況を改善するよう促した。
*「世界経済社会報告2001年」のアップデート報告、発表。報告によれば、米国テロ事件が経済に及ぼす影響は大きく、最低の世界経済成長をさらに減速させる。2001年の経済成長はわずか1.4%、来年は多少回復するが、それでも2%に留まるであろう。
*きょうは、国際防災デー。アナン事務総長はメッセージを発し、自然災害に対する戦略的対応をはかる必要を強調した。
*東ティモール制憲議会は、東ティモールの初の憲法起草に向けて、人権、市民の自由、財政など主要テーマを設定し、4つの作業部会に割り振った。作業部会は今後、10日間でこれらのテーマについて討論する。
*イタリア政府から先週、FAOに対し、FAO会議(11月5日‐9日)の一部の開催場所をローマからリミニに変更したい旨要請。FAOとしては、やはりローマでの開催を希望するとし、その方向で、理事会のメンバーの合意をとりつけている。
*チリはこのたび、ラテンアメリカ諸国のなかで初めて、グローバル・コンパクトを支持し、具体的活動を開始した。UNDPがきょう、発表した。UNDPによれば、先週、サンティエゴにおいて、グローバル・コンパクトを開始すべく、セミナーが開催され、政府、市民社会、民間セクターから350人が参加した。
*最近、世界保健機関(WHO)が携帯電話の安全を宣言したとの報道が流れたことについて、WHOはその報道がゆがめられたものであると否定し、的確な評価を下すためには、さらに3、4年の研究が必要である、と述べた。
2001年10月9日
- *アフガニスタン:米空爆で、NGO職員死亡
*安保理、アフガニスタン人道状況に懸念
*国連は人道援助を継続中、と事務総長
*パキスタンでの援助物資の備え、進行中
*事務総長、米国タウンホール・ミーティングで国連活動を説明へ
*大島事務次長、スーダンに市民攻撃をやめるよう促す
*旧ユーゴ刑事裁、ミロシェビッチ氏によるクロアチアでの犯罪起訴を確認
*イラク、石油輸出量急増
*COP7、10月29日にマラケシュでスタート
*ミャンマー人権特別報告者、ミャンマー入り
*黒海の環境を救う緊急行動、必要 - *アフガニスタンにおいて、国連傘下で活動する地雷除去NGO、アフガン・テクニカル・コンサルタンツ(ATC)の事務所が昨夜、米軍空爆を受け、現地職員4人が死亡、4人が負傷した。
*安保理、アフガニスタンの人道状況に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表し報道声明を発表、アフガニスタンの人道状況に重大な懸念を表明し、同国における救済努力の必要性を強調した。また同国で活動する人道援助職員を称賛し、昨夜空爆で地雷除去NGOの現地職員が死亡したことについて、英米とともに遺憾の意を表明した。
*上記の安保理協議の後、アナン事務総長は記者団に対し、国連がアフガニスタンで活動する職員を保護すべく尽力するとともに、人々に対する援助努力を継続している旨述べた。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、パキスタンにおいて、アフガニスタンと国境を接する地域の治安状況は不安定であるが、難民に対する人道物資の備えは進んでいる。
*米国テロ事件発生から1ヶ月後の10月11日、アナン事務総長はニューヨーク国連本部から衛星放送を通じて、アトランタ、ボストン、シカゴなど10の都市で同時開催されるタウンホール・ミーティングに参加し、国連によるテロ対策支援について、米市民に説明する。
*大島緊急援助調整官は、スーダン政府軍が最近、同国南部Mangayatを攻撃し、市民を死亡させたことを非難し、同国政府に対して、さらなる軍事行動を控えるよう促した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所はきのう、ミロシェビッチ氏がクロアチアで1991年‐92年に犯した罪を問い、デルポンテ主任検察官が9月27日に発行した起訴状を確認した。
*イラク石油食糧交換プログラムの下、この1週間、イラクの石油輸出量は急増し、3億2800万ドルの収入を得た。
*10月29日‐11月9日、気候変動枠組み条約の第7回締約国会議がモロッコ(マラケシュ)で開催される。7月、成立した京都議定書に関するボン合意について、さらに、その運用規則の完成をめざす。
*ミャンマーの人権状況に関する特別報告者Paulo Sergio Pinheiro氏がきょう、ミャンマーに入った。10日間にわたり、政府、司法当局、宗教関係者、市民社会の代表らと会談するなどし、同国の人権状況をみる。
*UNEPはきょう声明を発表、黒海における乱獲による汚染について警告を発した。
2001年10月8日
- *安保理、アフガニスタン人道状況に憂慮
*対アフガニスタン軍事攻撃:安保理決定の文脈で捉えるべき、と事務総長
*総会議長、テロに対する団結を促す
*ICAO総会、テロ対策会議開催を促す
*アフガニスタン:国連諸機関、援助を活発化する、と大島人道援助調整官
*駐パキスタン国連事務所、襲撃される
*アフガニスタンの人間開発状況、最悪
*グルジア:安保理、国連ヘリに対する襲撃を非難
*グルジア、国連ヘリ襲撃:事務総長、衝撃を受ける
*安保理5非常任理事国、選出
*難民孤児:ニーズ満たされず、と事務総長
*核兵器廃絶、遅遅として進まず
*スーダン南部:爆弾攻撃事件で、人道援助活動に影響
*世界社会概況2001年、発表 - *米国と英国の要請を受け、安保理は非公開協議を開催、昨日のアフガニスタンに対する軍事攻撃について、両国から事情説明を聞いた。安保理メンバーは、アフガニスタンの人道状況に深い懸念を示すとともに、救済援助を行う多くの国々に対し謝意を表明した。
*アナン事務総長は声明を発表し、今回のアフガニスタンに対する軍事攻撃は、国連憲章に沿った個別的・集団的自衛権を再確認した安保理の決定の文脈で捉えるべきである旨述べた。
*総会議長は声明を発表し、テロに対する世界の団結とともに、アフガニスタンの人々に対する援助提供を求めた。
*ICAO総会は金曜日、今会期を終了するにあたり、決議を採択し、空におけるテロ対策を講じるための国際会議の早期開催を求めた。
*アフガニスタン周辺地域から戻った大島人道援助調整官はきょう、記者ブリーフィングし、条件が整い次第、国連諸機関が今後、アフガニスタンにおける活動を強化していく旨述べた。
*アフガニスタンに対する空爆が行われた後、パキスタンにあるユニセフやUNHCRなどの事務所が群集に襲われた。負傷者はなかった。
*UNDPがきょう発表したところによると、アフガニスタンにおける平均寿命は約40歳、5歳未満の子どもの死亡率は26%であり、世界でも最悪のレベルにある。
*グルジアにおいて、きょう、UNOMIGのヘリが襲撃され、墜落。搭乗していた9人が死亡した。安保理議長は、理事国を代表して報道声明を発表し、この襲撃を強く非難するとともに、責任ある者を速やかに見つけ出し、裁きにかけるよう訴えた。
*UNOMIGのヘリが襲撃され、9人が死亡したとの知らせを受けたアナン事務総長は、声明を発表し、衝撃を表明した。
*総会はきょう、ブルガリア、カメルーン、ギニア、メキシコ、シリアの5カ国を安保理の非常任理事国(来年1月から2年間の任期)に選出した。バングラデシュ、ジャマイカ、マリ、チュニジア、ウクライナの5カ国の任期は年末まで。
*難民孤児に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、これら難民孤児のニーズが満たされていないことを指摘するとともに、コミュニティーをベースとした戦略の必要性を論じ、全ての国に対し、児童権利条約の選択議定書を批准するよう訴えた。
*アナン事務総長は総会に対し、文書を提出し、核兵器など、大量破壊兵器の廃絶が進展をみせていないことに憂慮を表明した。
*スーダン南部Mangayathにおける一連の爆弾攻撃事件について、WFPはきょう、憂慮を表明した。WFPはRajaの戦闘を逃れてきた難民に対し、食糧援助活動を行っているが、これらの襲撃事件により、その活動に支障がでている。
*国連経済社会局はこのたび、「世界社会概況2001年」を作成した。自由市場によって、世界の経済問題がすべて解決されるということはなく、成長を促進し国民所得を拡大するためには、政府の役割も重要である旨指摘した。
2001年10月5日
- *総会、テロ討議を終了
*難民高等弁務官、年次執行委員会で演説
*米テロでアジア貧困削減努力に影響、とESCAP事務局長
*コソボ:安保理、アルバニア系指導者に治安努力支援を求める
*事務総長、MRU諸国の安定促進努力を支持
*アフガニスタン:国連に支援申し出殺到
*ブラヒミ事務総長特別代表、ジュネーブ入り
*モノや労働に対する制約、パレスチナ経済に打撃
*エイズ対策:事務総長と主要製薬会社、協力を再確認
*生物多様性:国連、アニマル・プラネット・テレビと協力 - *総会、テロ討議を終了。167の加盟国と4つのオブザーバーが参加。一つの議題の討論において、これだけの数の参加をみたのは、国連史上初めて。
*総会テロ討議、最終日。ナウル、バルバドス、ボツワナ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、トルクメニスタン、OICなどの代表が意見を述べた。
*ルベルス難民高等弁務官はUNHCRの年次執行委員会で閉幕演説を行い、各国政府に対し、難民とテロ、あるいは難民と犯罪を無用に関連付けないよう、そしてテロとの闘いが難民保護の態勢を弱めることにならないよう警告を発した。
*木曜日、ESCAP事務局長のKim Hak-Su氏はバンコクで記者ブリーフィングを行い、米国同時多発テロによって、アジア太平洋地域の経済は減速し、貧困削減の活動が影響を受ける、と述べた。
*11月17日のコソボ総選挙に向け、安保理は議長声明を発表し、コソボのアルバニア系指導者たちに対して、治安確保、テロなど極端主義への対処をはかるうえで、積極的な支援を行うよう求めた。
*ギニア、リベリア、シエラレオネの「マノ川連合(MRU)」3カ国の首脳会議の開催に向けた動きについて、アナン事務総長はきょう、地域の国々の関係改善への画期的な進展であるとして、期待を表明した。
*イスラマバードの国連広報センター所長Eric Falt氏は記者団に対し、各国政府および個人から地域の人道活動を支援支援の申し出が殺到している旨述べた。支援を希望する場合、国連各機関の活動を支援するか、あるいは人道問題調整部(OCHA)が管理する国連アフガン緊急信託基金に支援金を拠出できる。またNETAIDを通じて、募金することもできる。アドレスは、www.netaid.org
*アフガニスタン担当事務総長特別代表Lakhdar Brahimi氏、ジュネーブ入り。難民・避難民に関するアフガン・フォーラムと、アフガニスタンの政治的解決に関する会議に出席する。
*UNCTADがこのたび、パレスチナの人々に対する支援に関する年次報告を発表した。2000年10月以降、モノ、労働、財政資源の流れに対する制約が課せられた結果、パレスチナ経済が大きな打撃を受けている、と指摘。
*アナン事務総長と世界の7主要製薬会社トップは木曜日、国連本部で会談し、エイズとの闘いで協力していく旨再確認した。
*国連はきょう、生物の多様性に関する人々の関心を高めるため、アニマル・プラネット・テレビと協力していく、と発表した。10月7日に放送予定の特別番組、ワールド・アニマル・デーに焦点を当て、お互いの資源や知識を利用する。
2001年10月4日
- *総会、テロ討議4日目
*英国大使、安保理テロ決議実施委員会・委員長に
*UNHCR、アフガン難民流出に備え
*アフガニスタン難民:WFP、国際社会に対し、寛大なる援助を求める
*アフガニスタン人道援助:日本、2割を負担へ
*コソボ選挙:事務総長、全コミュニティーの平和的参加を求める
*レバノン撤退ラインで侵犯行為
*ロシア民間航空機、墜落
*アジアの国々、エイズの爆発的蔓延の恐れ
*世界人口の4人に1人が精神疾患
*東ティモール:UNTAET、元民兵と会合
*国連専門家、宗教的極端主義への対処促す
*事務総長報告、非国家アクターの活躍を論じる
*世界宇宙週間、10日まで
*スペイン皇太子妃、世界高齢者会議・親善大使に - *総会、テロ討議4日目。フィジー、マルタ、ポルトガル、スワジランド、ガーナ、カナダ、イラク、ドミニカ共和国の代表が演説し、国際的連帯の必要を訴えた。
*英国のジェリミー・グリーンストック国連大使がこのたび、安保理の対テロ決議1373の実施監視委員会の委員長に任命された。また、副議長として、コロンビア、モーリシャス、ロシアのそれぞれの国連大使を任命した。
*UNHCRは現在、アフガニスタン難民の流出に備え、対策を講じている。パキスタンの難民キャンプ設営地として、すでに28個所を指定したが、今朝、ペシャワルから20キロ地点にあるKhyber地域のMalkanoにおいて、キャンプ設営準備を開始した。
*WFPはきょう、厳冬期の到来によるアフガニスタン状況悪化の恐れを指摘、国際社会に対し、同国および周辺諸国の人道危機に対し、十分な援助を行うよう訴えた。
*アナン事務総長が先週木曜日、国際社会に対し、アピールを発信して求めた5億8400万ドルの人道援助要請を受けて、日本政府はきょう、その20%を負担する、と発表した。
*国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)に関する事務総長報告、発表。総選挙を6週間後に控え、アナン事務総長はこのたび、コソボの全コミュニティーに対して、国連主導の選挙プロセスへの平和的参加を求めた。
*レバノン南部のイスラエル撤退ラインにおいて、一連の侵犯行為が発生。レバノン南部担当・事務総長個人代表Staffan de Mistura氏は当事者に対し、最大限の自制を求めた。
*ロシア民間航空機が、テルアビブからシベリアのノボシビルスクに向かう途中、墜落。アナン事務総長は、犠牲者に対し、哀悼の意を表明した。
*エイズ専門家の国際的ネットワークであるMonitoring the AIDS Pandemicがこのたび、「アジア太平洋地域におけるエイズの現状と傾向」と題する報告を発表。アジア地域における予防対策が十分に、また速やかに行われない場合、エイズの蔓延の恐れがある、と警告した。あした、第6回アジア太平洋地域・エイズ国際会議が、オーストラリア(メルボルン)で開始する。
*WHOはこのたび、精神疾患に関して、「新しい理解、新しい希望」と題する報告を発表。世界人口の4分の1、約4億5000万人が人生のいずれかの時点で、何らかの精神疾患を患っているとし、各国政府に対して、大規模精神病施設からコミュニティ・ケアへの移行など、様々な対処を講じるよう促した。
*UNTAETの参謀長および検察長官はに西ティモールのクパングで、元民兵90人と会合をもち、それら難民の東ティモールへの帰還問題について話し合った。UNTAET側は、すべての難民の帰還を歓迎する意を示したが、同時に、1999年当時の犯罪については、誰に対しても恩赦措置が講じられることはなく、容疑者はすべて特別法廷で裁かれる旨説明した。
*宗教あるいは信仰の自由に関する特別報告者Abdelfattah Amor氏は報告書を発表し、宗教的極端主義の増長に対処するため、広く共有できる原則を作成するよう促した。
*アナン事務総長はこのたび、非国家アクターについて、報告書を発表。国連のほとんどの活動分野において、非国家アクターによるかつてないレベルの関与がみられ、国連の効率性向上の機会をもたらしている、と述べた。
*きょうから10月10日までの1週間は、世界宇宙週間。アナン事務総長はメッセージを発し、宇宙空間の探査は人々に刺激を与え、全ての人々を利する技術をもたらしている、と述べた。
*国連がきょう発表したところによれば、スペインのInfanta Dona Cristina妃が、2002年4月8日から12日まで開催される第2回世界高齢者会議の親善大使を務める。
2001年10月3日
- *総会、テロ討議3日目
*総会一般演説、11月中旬に
*テロ:UNHCR、難民を犯罪者扱いしないよう訴える
*アフガニスタン人道状況、危機に直面の恐れ
*ブラヒミ氏、アフガニスタン担当事務総長特別代表に - *総会、テロ討議3日目。モーリシャス、コンゴ共和国、ブラジル、パラグアイ、ジャマイカ、シリア、カザフスタンなどが演説し、テロとの闘いのため、新しい条約作成などを求めた。
*米国同時多発テロ事件のため、延期となっていた総会の一般演説が今年11月10日‐16日に開催される予定となった。
*UNHCRの国際保護部長Erika Feller氏はきょう、執行委員会で各国政府に向けて演説、テロに対する治安対策の観点から、難民に紛れ込んだ犯罪者は除外することは当然だが、難民保護との間のバランスを十分はかるよう訴えた。
*緊急援助副調整官Carolyn McAskie氏はニューヨークで記者団に対し、アフガニスタンにおいて、冬の到来が近づくなか、同国の人道状況の悪化により、人々が窮状に直面する恐れに警告を発した。
*アフガニスタンおよび周辺地域における深刻な人道・政治状況に対応すべく、アナン事務総長はきょう、Lakhdar Brahimi氏をアフガニスタン担当の事務総長特別代表に再任命る意向を示唆した。安保理宛書簡において、事務総長は、同氏にその任務を与えたが、1999年、進展が全くない状況を判断し、その任務を凍結していた。
2001年10月2日
- *総会、テロ討議2日目
*今月の安保理議長国はアイルランド
*事務総長、カシミールでの自爆テロを非難
*UNCTAD:米国テロの影響で、米国、欧州、日本がリセッションの恐れ
*事務総長、グッドモーニング・アメリカに出演
*UNHCR、アフガニスタン難民流出に備え
*旧ユーゴ国際刑事裁、ユーゴの非協力を指摘し、4人の軍人起訴を公表
*イラク石油輸出、激減 - *総会、テロ討議2日目。イエメン、マレーシア、リビア(アラブ・グループ代表)、イラン、パキスタンなどの国々が発言し、テロの定義の必要性を訴えた。
*10月の安保理議長国はアイルランド。同国の国連大使Richard Ryan氏はきょう、国連本部で記者会見し、アフリカとテロの問題が今月の安保理の主要議題である旨述べた。
*月曜日、インド北部カシミールのSrinagarにおいて、自爆テロが発生。アナン事務総長は声明を発表し、このテロ行為を強く非難し、長期にわたるカシミール紛争政治解決の必要性を強調した。
*国連貿易開発会議(UNCTAD)は"Global Economic Trends and Prospects"を発表。米国テロ事件の影響により、米国、欧州、日本の経済がリセッションの恐れがある、と警告した。
*アナン事務総長、米国ABCテレビの番組グッドモーニング・アメリカに出演し、アフガニスタンにまもなく冬が到来し、人道援助が難しくなることに視聴者の注意を促した。
*UNHCRは現在、アフガニスタンからの難民流入への備えを続けている。きょう、第2次緊急援助物資として、UNHCR機が毛布や防水シート(45トン相当)をパキスタンに空輸した。
*UNHCRによれば、アンゴラ北部で新たな戦闘が起こり、数多くの難民がコンゴ民主共和国に流出している。すでに、3000人以上が同国のKimvulaに到着し、現在も、毎日、約250人の難民が流れ込んでいる。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所はこのたび、1991年当時、クロアチアのDubrovnik攻囲における戦争犯罪を問い、当初名前を伏せて起訴した4人のユーゴ軍人の逮捕について、ユーゴ政府が7ヶ月の間、協力を拒否したとして、これら4人の名前を公開とした。これら4人は、Pavle Strugar、Miodrag Jokic、Milan Zec、Vladimir Kovacevic。
*イラク・プログラム部によれば、イラク石油食糧交換プログラムの下、実施されているイラク石油の輸出量がこの1週間、前週と比べると、700万バレル以上減少した。
2001年10月1日
- *総会、テロ討議をスタート
*事務総長、ニューヨーク市長、総会演説
*加盟各国、テロに対する断固たる措置を講じる決意
*化学兵器禁止機構・執行理事会、条約の普遍性確保を訴える
*世銀、米テロ事件の経済的影響について報告
*特別報告者、傭兵のテロ関与について認識するよう促す
*人道問題事務次長、パキスタン大統領と会談
*UPFPA、アフガニスタン妊娠女性への緊急支援
*イラク石油食糧交換プログラムに進展、と事務総長
*事務総長、UNIKOMの任期延長を勧告
*アルラッキ氏、来年退任へ
*ギニアビサウ情勢、不安定、と事務総長報告
*コンゴ:人権促進と経済回復の機が熟す
*ミャンマー:人権状況に進展あり
*きょうは、国際高齢者デー
*きょうは世界ハビタットデー
*漁業資源の管理改善、必要
*砂漠化防止条約・締約国会議、スタート - *総会、テロに関する討議を開始。アナン事務総長は冒頭、演説し、世界の国々に対し、テロとの国際的な闘いに参加するよう促した。また結束した国際行動がない限り、その努力は失敗に終わる、と警告した。
*総会がテロ討議を開始するにあたり、ジュリアーニ・ニューヨーク市長も総会演説し、このたびの米国テロは国連の原則に反するものであるとし、テロに対する断固たる措置を講じるよう訴えた。
*総会において、加盟各国がテロ討議に参加し、テロを非難し、その根絶のため、具体的かつ断固たる措置を講じていく決意を述べた。
*金曜日、国連化学兵器禁止機構(OPCW)の執行理事会は声明を発表し、9月11日の米国テロを非難するとともに、各国に対し、化学兵器禁止条約の普遍性を確保するため、一層の努力を払うよう促した。
*世界銀行はきょう、このたびの米国テロ事件の経済的影響について、暫定的な評価報告を発表。このテロ事件の影響によって、来年、開発途上国の経済成長はダメージを受け、1000億人の貧困層の生活状況はさらに悪くなり、子どもの疾病や栄養不良への対策事業も打撃を受けるであろう、としている。
*特別報告者Enrique Bernales Baleesteros氏は総会に報告を提出し、テロに関する国連の分析、フォローアップ、決議、さらには、国内法において、テロ行為における傭兵の関与の問題を取り扱う必要を訴えた。
*大島人道問題担当事務次長はきょう、パキスタンのムシャラフ大統領と会談し、パキスタン政府がアフガニスタンおよび周辺諸国における国連人道活動に対して協力を行ってきたことに謝意を表明。また、同国に対して、アフガニスタン難民の受け入れを求めるアナン事務総長からの書簡を大統領に手渡した。
*国連人口基金(UNFPA)はイランに対し、援助物資提供を開始。また、地域のUNFPA事務所に対し、緊急援助資金の提供をスタートした。UNFPAはアフガニスタン避難民の妊娠女性に保健サービスを提供すべく、450万ドルの人道活動を展開している。
*イラク石油食糧交換プログラムに関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長はこの数ヶ月間に相当な進展があったと述べたが、同時に、プログラム実施において数多くの障害があることを指摘した。
*国連イラク・クウェート監視団(UNIKOM)に関する事務総長報告、発表。同報告において、アナン事務総長は、UNIKOMが任務を円滑に遂行し、国境地帯の安定の維持に寄与していることを指摘し、その任期延長を勧告した。
*アルラッキ薬物統制犯罪防止事務所・事務局長が来年、退任。2002年2月に任期切れとなる同氏は金曜日、アナン事務総長と会談し、退任の意思を伝えた。
*ギニアビサウ情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、同国情勢について、多少進展があったことは指摘しながらも、依然、安定を欠き、その度合いは危険な域に達している旨述べた。
*コンゴ民主共和国の人権状況に関する特別報告者Roberto Garreton氏の報告、ならびに、同国に対する経済支援に関する事務総長の報告がきょう、同日発表された。両報告は、同国における人権促進と経済回復をはかるうえで、機が熟している、と述べた。
*ミャンマーの人権状況に関する特別報告者Paulo Sergio Pinheiro氏の報告書、発表。報告において、Pinheiro氏は、ミャンマー政府が公務員に人権基準文書を配布したり、国内人権委員会の活動を進めるなど、人権促進努力を図っていることを示唆する兆候がみられる、と述べた。
*きょうは、国際高齢者デー。アナン事務総長はメッセージを発し、世界各国において、平均寿命が伸びつづけていることから、高齢者に関する政策や姿勢は進化し、より良い形で開発努力に組み込まれなければならない、と訴えた。
*きょうは、世界ハビタット・デー。福岡県で行われた今年の記念式典において、ハビタット事務局長Anna Kajumulo Tibaijuka氏は開幕演説し、人類の半数以上が都市部に住んでいる状況において、その課題は貧しい人々の生活環境を改善することにある旨訴えた。今年のテーマは、「スラムのない都市」。
*「海洋生態系の責任ある漁業に関するレイクジャビク会議」、アイスランドで開幕。FAO事務局長のジャック・ディウフ氏は開幕演説し、乱獲をなくし、海洋資源の管理改善に務めるよう訴えた。
*砂漠化防止条約の締約会議、スタート。日程は12日まで。176締約国が一堂に会し、条約の能力強化を通じ、最貧国の生活条件や政治的安定の向上をはかることについて、話し合う。
2001年9月29日
- *安保理決議、テロ支援者に対する資金凍結など求める
- *28日深夜、安保理は決議を全会一致で採択し、9月11日の米国テロを非難、国際テロと闘うため、テロ支援者に対する資金凍結など、広範な戦略を打ち出した。また決議の実施監視委員会を設置、すべての国に対し、その目的達成のために講じた措置について、90日以内に報告するよう求めた。
2001年9月28日
- *安保理、対スーダン制裁を解除
*総会、テロ討論へ
*コンゴ東部紛争:事務総長、ルワンダとコンゴに終結働きかけを促す
*アフガン難民、パキスタンに流出
*ユニセフ、アフガニスタンに援助物資トラック輸送を開始へ
*旧ユーゴ国際刑事裁判所、ミロシェビッチ氏を追起訴
*対外債務に関する事務総長報告、発表
*難民高等弁務官、マケドニア和平への取り組み維持を訴える
*アジアの食糧事情、天候の被害 - *安保理は決議を賛成14、棄権1(米国)で採択、スーダンが反テロ諸条約に加入したことを歓迎し、同国に対する制裁措置を解除した。安保理は1996年、決議1070を採択し、同国がエジプトのムバラク大統領暗殺事件に関連し、容疑者3人の引き渡しを求めて、制裁を科していた。
*月曜日、総会は反テロ対策に関する討論を開始する。アナン事務総長とジュリアーニ・ニューヨーク市長も討論に参加する。
*アナン事務総長は声明を発表し、ルワンダ、コンゴ民主共和国(DRC)の指導者に対し、DRC東部における武力紛争が和平プロセスを崩壊の危機に追いやっているとし、紛争の停止のため、影響力を行使するよう促した。
*UNHCRによれば、パキスタンの国境は依然、閉鎖されているが、この1週間で、1万人から2万人の難民がパキスタンのクウェッタに到着した。これら難民のほとんどは、女性や子どもである。
*ユニセフはあした、トラックやろばなどを使って、アフガニスタンの山岳地帯で援助を必要とする人々に届けるべく、200トンに及ぶ物資を搬入する。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所のデルポンテ主任検察官はこのたび、ミロシェビッチ前ユーゴ大統領を、クロアチアで犯した罪について、追起訴した。ミロシェビッチ氏は現在、コソボで犯した人道に対する罪に問われている。
*対外債務に関する事務総長報告、発表。開発途上および経済移行諸国の対外債務状況に改善はみられるが、サブサハラやラテンアメリカの地域諸国など、多くの開発途上国にとって、債務返済は依然、たいへんな重荷となっていることを指摘した。
*ルベルス難民高等弁務官はきょう、マケドニア訪問を終えるにあたり、国際社会に対し、テロとの闘いに備えながらもマケドニア支援を忘れずに、和平構築に対する取り組みを維持するよう促し、UNHCRの活動資金の不足を補うため、800万ドルを拠出するよう訴えた。
*FAOはきょう、「食糧穀物事情」(9月号)を発表。この報告によれば、アジアにおいて、数百万人が大雨や洪水の被害を受ける一方、中央アジア、近東においては、3年連続の干ばつの被害が続いている。
2001年9月27日
- *アフガニスタン人道支援:事務総長、5億8400万ドルの拠出要請
*安保理、アフガニスタン人道状況悪化に憂慮表明
*WFP、アフガン難民に緊急物資空輸
*アフガニスタン:UNHCR、同国の医療インフラ整備
*現在の国際環境はアフガニスタンの将来にとって望ましい、と国連特使
*アフガニスタン:アンジェリーナ・ジョリーさん、100万ドルを寄付
*総会テロ討論、100カ国以上が参加へ
*事務総長、貧困削減に向けた具体的提言
*コンゴ:各派間の戦闘激化
*東ティモール:UNTAET、Oecussiでの殺害事件容疑者を起訴
*イラン人権状況、改善あり。ただし、問題は残る
*イラク賠償委理事会、3億6500万ドルの賠償金支払いを承認
*エストニア、児童労働禁止条約に批准 - *アナン事務総長はきょう、長年にわたる紛争と干ばつで疲弊したアフガニスタンの約750万人に人道援助を提供するため、国際社会に向けて、5億8400万ドルの資金援助を求めるアピールを発した。
*安保理議長はきょう、理事国を代表して、声明を発表、アフガニスタン人道危機の悪化に深い憂慮を示し、国際社会が同国および周辺諸国に対し、必要な援助を提供する用意と決意がある旨述べた。
*WFPはきょう、アフガニスタンからの大量の難民流出に備え、イタリアの国連人道備蓄倉庫から、パキスタン、イラン、トルクメニスタンの各備蓄倉庫へと援助物資を移送するため、緊急空輸を開始する、と発表した。
*WHOは現在、アフガニスタンにおける大量避難民の発生を回避するため、同国の医療インフラ整備を強化し、人々が故郷に留まるよう尽力している。WHOがきょう、発表。
*ベンドレル事務総長個人代表はきょう、イスラマバードで記者会見、世界各国がテロに対抗すべく連帯している現在、国際社会がアフガニスタン人をパートナーとし、同時にアフガニスタン人もまた国際社会を支援するなら、同国にとっては、より良い未来を拓く好機になるかもしれない、との旨述べた。
*先月、UNHCR親善大使に任命された女優のアンジェリーナ・ジョリーさんはきょう、UNHCRの対アフタニスタン緊急支援アピールに応える初の個人として、100万ドルを寄付した。
*総会は10月1日、テロに関する討論をスタートする予定であるが、現在のところ、主に大使級の代表136人の参加登録がなされている。
*ミレニアム・サミット宣言がうたう目標実現に向けた進捗状況について、事務総長報告が発表となった。報告において、事務総長は、2015年までに1ドル未満で生活する人々の半減をねらう目標の実現は容易でないとし、各国に対し、貧困削減の目標を国内開発プランに組み入れることなど、数々の具体的な提言を行った。
*MONUCがきょう発表したところによれば、コンゴ民主共和国東部において、外国軍隊も含めた、各武装グループ間の戦闘が激化している。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)の検察長官はきょう、西ティモールにある東ティモールの飛び地Oecussiにおいて1999年人道に対する罪を犯した容疑で、併合派民兵など、11人を起訴した。
*人権委員会特別代表Maurice Copithorne氏はきょう、イランにおける人権状況について、報告書を発表。報告書によれば、イランの人権状況には改善がみられるが、反体制派に対する差別や抑圧などの問題は依然、残っている。
*国連イラク賠償委員会の管理理事会はきょう、3億6500万ドルを超える額の補償金の支払いを承認した。このうち、1億1720万ドルは、各企業の代わりに政府が賠償請求を行っていた石油関連分野への補償金である。
*エストニア、児童労働禁止条約に批准。同国が100番目の批准国。同条約は2年前、国際労働総会が全会一致で採択し、2000年11月19日に発効した。
2001年9月26日
- *アラファト=ペレス会談。事務総長、歓迎を表明
*事務総長、テロに対する広範な連合の必要を訴える
*アフガニスタン人難民750万人への援助必要、国連発表
*アフガニスタン人道危機:UNHCR、2億5200万ドルの資金援助を求める
*アフガニスタン人難民:パキスタン、難民流入に備え
*ICAO、航空安全に関する国際会議開催を検討
*米国テロ:国連ツアーガイド、ニューヨークで援助活動
*キプロス:安保理、事務総長への支持表明
*マケドニア:安保理、加盟国による和平協定実施努力を支持
*中央アフリカ共和国:安保理、国内対話を求める
*ブルンジ:安保理、暫定政府を支持
*UHHCR、殉死した職員の冥福祈る
*ラテンアメリカ:所得格差は世界で最大、とECLAC報告
*ルワンダ:ジェノサイド罪に問われた元財務相、アルーシャへ移送
*IMF:ジンバブエについて、一般財源借り入れ不適格と宣言 - *ペレス・イスラエル外相とアラファト・パレスチナ自治政府議長がきょう、ガザで会談。アナン事務総長はこの会談実現に歓迎の意を表明した。
*アナン事務総長はテロとの闘いに向け、加盟諸国が広範な連合を組むよう訴えた。今朝、国連本部に入る際、記者団の質問に答え、述べた。
*国連アフガニスタン人道調整官付きスポークスマンによれば、アフガニスタンにおける情勢の悪化により、約750万の人々に対する資金援助が必要となる。国連諸機関は明日、ベルリンで開かれるアフガン支援グループ会合において、緊急資金援助を求める予定。
*UNHCRはきょう援助国会合において、アフガニスタン内外の大規模な人道危機に備え、2億5200万ドルを必要とする旨訴えた。
*パキスタン当局はきょう、しかるべき渡航文書をもたずにアフガニスタンを流出する人々に対して、国境封鎖を継続する一方で、国境を超える難民についてはキャンプ収容をはかり、支援する旨述べた。
*米国テロ事件を受け、今週火曜日にスタートしたICAOの第33回総会において、現在、航空の安全に関するハイレベル国際会議の開催を求める決議案づくりが進んでいる。
*きのうから、30人を超える国連ガイドたちは、米赤十字がニューヨーク各地に設置した米国テロ犠牲者の救済活動情報窓口において、ボランティア活動に従事している。テロ事件を受け、現在、国連本部ガイドツアーは停止を余儀なくされている。
*安保理、キプロス情勢に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、包括的解決をめざす事務総長に対する全面的支持を表明するとともに、全当事者の協力を促した。
*安保理は決議を全会一致で採択し、マケドニア枠組み合意(8月13日)の実施をはかる加盟国の努力を支持するとともに、マケドニア政府の要請により、多国籍の治安部隊を配置することに強い支持を表明した。
*安保理は議長声明を発表し、中央アフリカの不安定な情勢に深い憂慮を表明するとともに、同国の全当事者に対し、政治対話、国民和解、人権尊重を求めた。
*安保理は議長声明を発表し、11月1日に成立するブルンジ暫定政権に対し、強固な支持を表明。広範な支持を得た包括的な政権の設置は、同国の和平プロセスの重要な転換点となるであろう、と述べた。
*UNHCRはきょう、ジュネーブにおいて、援助活動遂行中に死亡した職員たちの冥福を祈り、援助活動に携わる人々と援助を受ける人々の安全を確保するための国際努力拡大を求めた。
*ラテンアメリカ・カリブ地域経済委員会(ECLAC)、"Social Panorama of Latin Amerika 2000-2001"を発表。同報告によれば、1990年代、ラテンアメリカ・カリブ地域の所得配分構造に改善はみられず、貧しい層と豊かな層との所得差は依然、世界最大となっている。
*1994年当時、ルワンダ元財務大臣で、ジェノサイド罪に問われ、7月12日逮捕されたEmmanuel Ndindabahizi氏(51)はこのたび、ベルギーからタンザニア(アルーシャ)の国連勾留施設に移送された。
*IMFはこのたび、ジンバブエについて、その支払い義務の遅れを指摘し、同基金の一般財源からの借り入れには不適格である旨宣言した。
2001年9月25日
- *アフガニスタン:事務総長、人道災害の回避を訴える
*UNHCR、大量難民流出に備える
*大島人道問題担当事務次長、一層の援助を促す
*米国テロは人道に対する罪、と人権高等弁務官
*WHO事務局長、生物・化学兵器の備えを訴える
*総会、予防外交における国連の役割を討論
*米国、滞納金のうち5億8200万ドル支払いを決定
*マケドニア:安全上の懸念から、コソボからの帰還難民、1日200人に減る
*米国市場へのイラク石油価格決まらず
*旧ユーゴ刑事裁判所:ボスニア軍事指導者、出頭
*EU、イスラエルに対し、UNRWAへの制約緩和促す
*シエラレオネ:武装解除、さらに2地区で開始
*平和維持活動局の内部監査報告、発表 - *アナン事務総長はきょう、国連援助諸機関によるアフガニスタンに対する人道支援要請を支持し、国際社会に対して、同国の一般市民や難民を巻き込む人道災害の発生を防ぐよう訴えた。
*アフガニスタンから周辺諸国への難民大量流出の事態に備え、UNHCRは現在、準備を続けている。周辺諸国を支援するため、これまでに700万ドルの資金拠出が誓約された。
*大島賢三人道問題担当事務次長は国連本部で記者ブリ‐フィングし、アフガニスタンの人々に対する緊急援助の必要性を強調するとともに、いかなるテロ対策も人道的配慮を怠ることないよう訴えた。
*WFPはきょう、米国で発生したテロ事件の影響で中断していたアフガニスタン食糧援助活動を再開する旨発表した。
*ロビンソン人権高等弁務官はきょう、ジュネーブで記者ブリーフィングし、米国テロ事件を「人道に対する罪」であるとし、すべての国が犯人を裁きにかける義務を負っている、と述べた。
*ブルントラントWHO事務局長は月曜日、ワシントンで開催された西半球保健担当閣僚会合で演説し、各国に対し、生物・化学兵器に対する備えの必要を訴えた。
*総会、事務総長年次報告について討論を継続。多くの国々が、予防外交における国連の役割に対する広範な支援を促した。
*米国はこのたび、国連に対する滞納金のうち5億8,200万ドルを支払うことを決定。アナン事務総長は声明を発表し、歓迎の意を表した。
*NATOが水曜日、マケドニアにおける武器回収作業を終了し、治安低下の恐れがでる中、コソボから同国に帰還する難民の数が1日200人を下回るようになった。
*安保理において、イラク石油価格の見直し頻度の問題について意見がまとまらず、イラク石油の米国市場への輸出価格が設定できずにいる。イラク・プログラム部が発表した。
*1993年当時、ボスニアの軍事指導者を務め、旧ユーゴ国際刑事裁判所から起訴されたSefer Halilovic氏がこのたび、同裁判所に自発的に出頭した。裁判所は歓迎の意を表明。
*EUはイスラエルに対し、同国がUNRWAに課している様々な制約要件を緩和するよう促した。アンマン(ヨルダン)で開催された援助国会合の席上、述べた。
*シエラレオネのBoおよびBombali両地区において、CDFとRUFの武装解除が開始し、70人以上の戦闘員がUNAMSILに武器を引き渡した。
*内部監査部(OIOS)はこのたび、平和維持活動局の監査報告を発表。平和維持活動における人材登用について、ガイドラインを示した文書がつくられたことがなく、適切な人材の選考が行われていなかった疑いがあると指摘した。
2001年9月24日
- *事務総長、総会演説
*アフガニスタン:国連諸機関、人道危機を警告
*総会一般演説、10月下旬以前開催の見通しなし
*アフガニスタン:タリバン、国連事務所を閉鎖
*米国テロ:犠牲者に対する国連職員寄付金、10万ドルに
*事務総長、宗教・民族差別の台頭に警告
*イスラエル、占領地域に軍事地帯を設置
*UNRWA、資金不足を訴える
*児童権利条約委員会、スタート
*国際刑事裁判所設立準備委、はじまる
*東ティモール:閣僚評議会、初会合
*FAOと英国、貧困国の家畜生産拡充へ協力
*WHO年次報告、精神障害をテーマに
*UNHCR、アフガニスタン難民審査を開始へ
*国際職員、ソマリアから一時引き揚げ
*イタリア、食糧サミットの開催場所変更を提案
*ルワンダ国際刑事裁判所、短期の訴訟判事任命を要請
*グアテマラ:MINUGUA報告書、発表 - *アナン事務総長は今朝、総会で演説、先日米国で起こったテロは、国連が守ろうとする平和、自由、寛容、人権、人類連帯という考えそのものに対する攻撃である、と訴えた。本来、きょう、総会一般演説が開始する予定であったが、米テロ事件の発生により延期となった。
*ユニセフ、UNHCR、UNHCHR、WFP、OCHA、UNDPはきょう、共同声明を発し、アフガニスタンにおける甚大なる人道危機が発生する可能性について警告し、国際社会に対し、同国に対する援助提供を求めるとともに、テロ問題に対処するうえで、国際法の原則に配慮し、子どもや女性など、一般市民を保護するため、あらゆる措置を講じるよう訴えた。
*きょうからスタートする予定だった総会の一般演説はテロ事件の影響により、早くても10月下旬あるいは11月上旬より前に開かれることはない見通しとなった。アナン事務総長がきょう、ジュリアーニ・ニューヨーク市長に対し、各国の元首を受け入れることができる時期を確認したところ、治安対策上、少なくとも、10月下旬あるいは11月上旬までは無理であるとの返答であった。
*アフガニスタンにおいて、タリバン当局は各国連事務所の通信設備を封鎖し、外部との交信を不可能にした。このため、援助活動に困難が生じ、一部では全面停止を余儀なくされた。
*米国テロの犠牲者に対する募金のため、国連職員組合が設置した特別基金に合計10万ドルが集まった。同基金は10月24日まで、募金を受け付けている。
*米国テロ事件後の先週土曜日、シーク教徒コミュニティーに住むBalbir Singh Sodhi氏が殺害された。アナン事務総長は追悼式典において、同氏に哀悼の意を表明するとともに、宗教や民族を理由にした差別意識の台頭に対し、警鐘を鳴らした。
*イスラエル防衛軍(IDF)はきょう、パレスチナ占領地域北部に軍事地帯を設置したとの旨発表。アナン事務総長は声明を発表し、この動きが一方的、挑発的行動であるとし、憂慮を表明した。
*ハンセンUNRWA事務局長は、アンマンで開かれた援助国会合において、同機関の資金不足が危機的なレベルに達している旨訴えた。
*児童権利条約委員会、3週間の会期をスタート。モーリタニア、ケニア、オマーン、カタール、ウズベキスタン、ガンビア、カメルーン、カーボベルデ、パラグアイ、ポルトガルの10カ国の条約実施状況について審議する。
*国際刑事裁判所の設立準備委員会が、2週間の会期を開始。きょうの会合においては、裁判所規程にテロを扱う条文を入れるよう求める発言もみられた。裁判所規程の締約国は現在、38カ国。規約の発効には、60カ国の批准が必要。
*東ティモール閣僚評議会がきょう、初の正式会合を開催。UNTAETのデメロ代表は同評議会に対する支援の姿勢を表明した。
*開発途上国における家畜の必要性増大に対応し、FAOと英国はきょう、安全な家畜生産を促進し、貧困を緩和するための共同プロジェクトの開始を発表した。英国国際開発省は6年間に及ぶこのプロジェクトに対し、1300万ドルを無償援助する。
*WHOは10月4日、世界保健報告(World Health Report)を発表する。今年の報告は、WHOが1年間にわたって啓発活動を進めてきた精神障害の問題について、様々な情報を提供する。
*UNHCRはきょう、パキスタン国境沿いの難民キャンプにいるアフガニスタン人の難民審査を開始する用意が整い、明日からでも登録作業を開始できる旨発表した。
*国連空輸機の事故補償について、国連と契約を交わしている保険会社が、このたび米国テロの犠牲者や遺族からの莫大な保険請求が殺到したとして、戦争リスク保険を停止。このため、国連は一時的に、ソマリアに駐在する国際職員全員を引き揚げることとした。
*イタリア政府はこのたび、「世界食糧サミット:5年後」会議(11月5日‐9日)の開催場所を当初のローマからリミニに移すことを提案した。同提案は、来週のFAO理事会で採択に付される。
*ルワンダ国際刑事裁判所はこのたび、安保理と総会に対し、迅速な裁判を進めるため、旧ユーゴ裁判所と同様、短期の訴訟判事18人を任命するよう求めた。
*国連グアテマラ検証団(MINUGUA)に関する報告、発表。報告によれば、グアテマラ和平合意がうたう主要な取り組みが実施に移されていないことにより、経済、社会、文化の権利の広範な享受が阻害されている。
2001年9月21日
- *安保理、国際テロに関する非公開協議
*アフガニスタン:UNHCR、大規模な援助活動実施計画を発表
*ボスニア:安保理、公開討論を実施
*中央アフリカ共和国:事務総長特別代表、援助を促す
*IAEA総会、核テロに対する防御を促す
*アルラッキ氏、テロ関連条約批准を求める
*総会、開発協力ハイレベル対話を終了
*UNEP事務局長、テロの根本的原因への取り組みを求める
*東ティモール:和解委パネル、初会合
*イスラエル、パレスチナ間の新規会合の日程決まらず
*ルワンダ国際刑事裁判所:元ルワンダ牧師、アルーシャ拘留施設に移送
*UNHCR、マケドニア避難民へのバス輸送業務を開始
*ICAO総会、開始へ
*海洋エコシステムのより良い管理が必要、とFAO
*UNVがホームページを改訂 - *安保理、国際テロに関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、国連がテロ対策に全力を尽くさなければならない、と述べた。
*UNHCRはきょう、アフガニスタンを流出する人々に対して、大規模な援助活動を行う計画を発表した。
*安保理、ボスニア・ヘルツェゴビナ情勢に関する公開討論を実施。事務総長特別代表Jacques Paul氏は情勢についてブリーフィングし、先週の米国テロ事件発生を受けて、同国に多民族共存社会をつくろうとする国際社会の取り組みの重要性が一層増してきた、との旨述べた。
*中央アフリカ共和国の情勢について、事務総長特別代表Lamine Cisse氏は安保理に対するブリーフィングを行い、国際社会に対して、5月28日のクーデター未遂事件以降、建て直しをはかる同国への支援を促した。
*IAEA年次総会はきょう、全会一致で決議を採択し、核物質の不正使用および核施設の破壊工作に対する確実な防御を行うよう促した。
*薬物統制犯罪防止事務所のアルラッキ事務局長はウィーン国連事務所で記者会見し、各国に対し、既存のテロ関連条約の早期批准と完全実施を行うよう訴えた。
*総会、開発協力に関するハイレベル対話(2日間)を終了。ハン・スンス総会議長は、新しい開発戦略を練るうえで、大きな進展がはかられた、と指摘した。会合は、1997年に総会が採択した「開発への課題」のフォローアップの一環として開かれたもの。
*テプファーUNEP事務局長はきょう、カザフスタンにおいて、中央アジアのための地域環境行動計画を発表。国際社会に対して国際テロばかりでなく、貧困、環境悪化、また不寛容を生み、原理主義やテロ行為につながる憎しみの問題に取り組むよう訴えた。
*東ティモールにおいて、真実和解委員会選考パネル・運営委員会(13人構成)がきのう、初会合を開き、真実和解委のメンバーのうち、ひとりは独立派組織の代表とする旨決定した。
*ラーセン中東特別調整官はきょう、中東情勢について、現在、比較的静穏である旨述べるとともに、イスラエルとパレスチナ間の新たな会合の日程については、まだ何の報告も入っていないことを明らかにした。
*ルワンダ国際刑事裁判所は声明を発表、7月12日にジュネーブで逮捕された元ルワンダ牧師Emmanuel Rukundo氏がこのたび、国連拘留施設(アルーシャ)に移送された、と明らかにした。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において、UNHCRは移動の自由を促進する努力の一環として、北部のテトボ地域のバス運行業務を開始。アルバニア系、マケドニア系の人々の検問所間の安全な移動を保証する。
*国際民間航空機関(ICAO)の総会が9月25日―10月5日、開催する。場所はモントリオール。航空輸送の安全が中心的議題となる。
*FAOはきょう、声明を発表、漁業資源の減少、食糧需要拡大、環境保護への市民社会の圧力拡大に取り組むために、海洋エコシステムのより良い管理が緊急に必要である、と訴えた。
*国連ボランティア計画(UNV)はこのたび、インターネット・ホームページ(www.unvolunteers.org)を改訂。ボランティア・プログラム、ボランティア国際年に関する情報を掲載する。また、地雷除去サービスがこのたび、ホームページを開設した。インターネットを通じ、国連の地雷除去活動に関する情報提供をはじめた。アドレスは、www.mineaction.org。
2001年9月20日
- *総会、開発協力ハイレベル対話をスタート
*安保理議長声明、UNITAによるテロを非難
*事務総長、対タリバン制裁監視グループの専門家を指名
*難民高等弁務官、アフガニスタン周辺諸国に国境開放の維持を促す
*総会、10月1日にテロ討議へ
*米国テロ:国連職員組合、寄付金8万7000ドルに
*中央アフリカ共和国:事務総長、BONUCAの任期延長を勧告
*CTBT締約諸国、発効促進会議の延期を求める
*副事務総長、エイズに対する偏見をなくすよう訴える
*東ティモール:第2次暫定政府、閣僚就任
*事務総長特使、スーダンに対し、避難民の問題解決を主導するよう訴える
*グアテマラ:先住民、広範な差別に直面
*拷問犠牲者:基金に対する援助要請、増加
*ルワンダ、旧ユーゴ両国際刑事刑事裁判所、協力に合意
*コソボ:100万人以上が住民登録 - *総会は、開発協力に関するハイレベル対話(2日間)を開始。ハン・スンス総会議長は開幕演説において、この会合が各国に対して、開発協力について創造的に考える機会を与えるべきである、と指摘した。
*安保理は公開会合において、議長声明を発表し、アンゴラにおける反政府勢力UNITAのテロ襲撃を非難するとともに、諸決議が規定した条件が満たさなれない限り、UNITAに対する制裁を続ける旨述べた。
*アナン事務総長は安保理議長宛て書簡において、対タリバン制裁の実施を確保すべく、安保理の設置した監視グループに5人の専門家を指名したことを明らかにした。安保理は7月、タリバン制圧下のアフガニスタン周辺諸国を支援すべく、事務総長に対して、監視グループおよび制裁実施支援チームの設置を求めていた。
*ルベルス難民高等弁務官はきょう、声明を発表、アフガニスタンを流出する人々に対し、周辺諸国が国境を開放し続けるよう促した。
*総会はこのたび、テロに関する討議を10月1日に行うことを決めた。開催期間は2‐3日の予定。
*国連職員組合が米テロ犠牲者支援のため設置した基金に対し、アナン事務総長が2万5000ドルを寄付。同基金にこれまでに寄せられた寄付金は、8万7000ドルとなった。
*国連中央アフリカ共和国平和建設支援事務所(BONUCA)に関する事務総長報告が、発表された。報告において、アナン事務総長は、BONUCAの任期を2002年12月まで延長するよう勧告した。
*総会一般演説の延期決定を受けて、CTBT締約諸国はこのたび、事務総長に書簡を送り、CTBT発効促進会議を延期するよう求めた。当初、同会議は9月25日‐27日に開催が予定されていた。
*フレシェット副事務総長はきょう、Carnegie Council Worldview Breakfastに対する演説において、エイズに関する偏見をなくすよう訴えるとともに、潤沢な対策資金の必要を指摘した。
*東ティモールにおいて、第2次暫定政府の閣僚24人が就任。UNTAETがきょう、発表した。
*9月11日‐18日、スーダンを訪問した国内避難民担当事務総長代表Francis M.Deng氏はこのたび、世界最多の避難民を抱える同国に対し、この問題について、国内および国際的なレベルで、先頭に立つよう訴えた。
*MINUGUAがきょう発表した報告書によれば、グアテマラは7年以上前に人権合意に署名したが、同国の先住民は依然として、人種的、民族的、文化的差別を受けている。
*拷問犠牲者のための国連自発的基金に関する事務総長報告、発表。報告によれば、ここ数年の間に、援助要請の額は毎年、100万ドルずつ増え、2002年には約1200万ドルに達すると見られる。現在、基金は昨年より100万ドル増え、総額800万ドルとなったが、犠牲者支援のための要請総額1100万ドルには届かない。
*ルワンダ、旧ユーゴの両国際刑事裁判所はきょう、裁判運営、法律諮問などにおいて、協力していくことに合意した。
*UNMIKがこのたび発表したところによると、コソボにおいて、これまでに、100万人以上が住民登録した。
2001年9月19日
- *米国テロ:事務総長、シラク仏大統領と会談
*ターナー氏、国連に3100万ドルを寄付。
*総会、176件議題を採択
*対タリバン:アフガニスタン政府、安保理会合開催を要請
*アフガニスタン:600万人が人道状況悪化に直面
*米国テロ:軍縮事務次長、核軍縮の必要を強調
*ミレニアム宣言履行の工程表、発表
*シエラレオネ:武装解除に関する3者会合開催
*マケドニア:UNHCR、NATO撤退後の治安部隊展開を求める
*東ティモール:西ティモール難民300人、帰還
*中米:FAO、干ばつの被災農民への緊急援助
*UNITeS、ストックホルム・チャレンジ賞受賞候補者に - *アナン事務総長、シラク仏大統領と会談。会談後、両者は共同記者会見を行い、テロとの闘いを進めるうえで、世界の国々ができる限り幅広い連合を構築する重要性を強調した。
*アナン事務総長は米国の新しい国連大使ジョン・ネグロポンテ氏の信任状を受け取った。なお、きょう、民間人のテッド・ターナー氏が米国の対国連滞納金による予算不足分を補うべく、3100万ドルを超える金額を国連に寄付したが、アナン事務総長と同大使は、この寄付金贈呈式の場に出席し、謝意を示した。
*総会はきょう、176件の議題を採択。また、今期総会は12月11日より前に休会に入ること、その後、来年9月9日をもって閉会とすることを決定した。
*アフガニスタン政府のラバニ大統領はこのたび、事務総長および安保理に対して、同一書簡を送付し、タリバンが地域に及ぼす脅威について議論すべく、安保理会合を開くよう要請した。
*アフガニスタンにおいて、国連輸送機による援助活動が停止となり、援助活動員も退避したことから、外部からの援助に頼りきる600万のアフガニスタン人は、厳しい状況に直面している。
*ダナパラ軍縮担当事務次長はきょう、米国でのテロ事件が世界軍縮の必要性を示したとの旨述べた。ワールド・クロニクル(国連テレビ制作)の番組撮影を終えた後、記者からの質問に対し語った。
*「国連ミレニアム宣言の履行に向けた工程表(Road Map towards the implementation of the United Nations Millennium Declaration)」と題する事務総長報告(59頁)、発表。ミレニアム宣言の8つの目標の実現をはかるため、具体的な戦略を打ち出した。
*火曜日、シエラレオネのマケニにおいて、武装解除に関する3者会合が成功裏に開かれた。当初、2週間前に予定されていたが、反政府勢力RUFが参加を拒否し、延期となっていた。
*マケドニアにおける武器回収作業を終え、4700人構成のNATO軍が9月26日、同国を離れる。UNHCRは、同国への難民・避難民の安全な帰還を保証すべく、NATO撤退後に、暫定的な治安部隊が展開するよう求めた。
*UNTAETがきょう発表したところによれば、西ティモールの難民キャンプからきょう、300人以上の難民があらたに、東ティモールに帰還した。
*グアテマラ、ニカラグア、エルサルバドルが今夏、干ばつに襲われ、農民たちが甚大な被害を受けたことから、国連食糧農業機関(FAO)はこのたび、これら農民たちを救済すべく、緊急援助を開始した。
*国連情報技術サービス(UNITeS)はこのたび、1999年サイクロンに襲われたインドのオリッサの復興を支援した活動を認められ、ストックホルム・チャレンジ賞の受賞候補にあがった。UNITeSは、事務総長が2000年ミレニアム報告で設置を発表し、UNVが運営している。
2001年9月18日
- *事務総長、米国テロ現場を訪れる
*安保理、アフガニスタン情勢に関する非公開協議
*総会、一般演説開始を延期
*パレスチナ自治政府、イスラエルが暴力自制を表明
*アフガニスタン:カンダハルやカブールから人々が流出
*UNMOVIC代表、安保理にブリーフィング
*シエラレオネ:安保理、反政府勢力に襲撃停止を要求
*韓国・北朝鮮の閣僚級協議:アナン事務総長が歓迎
*対人地雷条約締約国会議、開催
*東ティモール:憲法委報告を議会に提出
*ルワンダ国際刑事裁判所:ルワンダ人牧師と息子、初公判
*シエラレオネ:子ども兵士、家族との再開
*ハマーショルド特集HP開設 - *アナン事務総長はきょう、テロ襲撃の惨劇の地、崩壊した世界貿易センター跡地を訪問。視察後、ニューヨークの市長、州知事と共同記者会見に臨み、被害の大きさをあらためて指摘するとともに、ニューヨークの人々に対する支援を表明した。
*安保理、アフガニスタン情勢に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、タリバンに対して、オサマ・ビンラディンの引き渡しを求める等の安保理諸決議を即時に履行するよう訴えた。
*総会はきょう、9月24日から10月5日まで予定されていた一般演説の開催を延期することを決定した。新たな日程については、決まり次第発表される。
*パレスチナ自治政府のアラファト議長およびイスラエルのシャロン首相が、暴力を自制する旨発表したことについて、アナン事務総長は歓迎声明を発表し、両当事者に対して、交渉を再開するよう促した。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、アフガニスタンのカンダハルやカブールといった中心都市から、万単位の人々が流出し、村落地域に向かっている。
*国連検証監視検査委員会(UNMOVIC)のブリクス事務局長はきょう、安保理に対するブリーフィングにおいて、同委がイラクの大量破壊兵器の解体監視任務を開始する用意がある状況について説明した。
*安保理はきょう、決議を全会一致で採択し、RUFなど、シエラレオネの反政府武装勢力に対して、襲撃行為を即時停止するとともに、女性や子どもなど民間人の人権侵害をやめるよう求めた。また、同決議の下、UNAMSILの任期を2002年3月まで延長した。
*韓国と北朝鮮の閣僚級協議がこのたび再開したことについて、アナン事務総長は声明を発表し、歓迎の意を表した。
*対人地雷禁止条約の第3回締約国会議、ニカラグアのマナグアで開催。アナン事務総長はメッセージを発し、地雷禁止に向けた国際的努力により、地雷の生産や使用が世界的に減少する一方で、より多くの人々が地雷埋設地域について認識を高めている、との旨指摘した。
*UNTAETのデメロ代表はきょう、政府体系、元首、税金など、新たに起草する憲法の内容に関して、東ティモールの3万8000を数える人々の意見をまとめた憲法委報告書を制憲議会に提出した。
*UNCTADはきょう、「世界投資報告2001」を発表。同報告によれば、世界の海外直接投資は今年、40%減少する見込み。これは、1991年以降、初の減少であるばかりでなく、過去30年で最大規模の減少である。
*ルワンダ国際刑事裁判所において、ジェノサイド罪で起訴されたルワンダ人牧師とその息子の共同公判が始まった。被告は、Kibuyeの安息日再臨派教団の牧師Elizaphan Ntakirutimana(77)とその息子で医者Gerard Ntakirutimanaの2人。
*シエラレオネ北部の町Kabalaにおいて、10人余を超える元子ども兵士が家族の再会を果たした。
*ハマーショルド第2代事務総長の死去40周年を記念して、国連本部のハマーショルド図書館はきょう、同事務総長を特集したホームページを開設した。アドレスは、http://www.un.org/Depts/dh/dag
2001年9月17日
- *米国テロ:事務総長、消防員たちとの連帯を示す
*イラン大統領、テロ反対のグローバル・サミットを提唱
*アフガニスタン:事務総長、マスード氏暗殺に悲しみ表明
*アフガニスタン:人々が大都市を流出、とUNHCR
*IAEA総会、開幕
*シエラレオネ:反政府勢力RUF、3者会合参加に合意
*東ティモール:フレティリン代表、制憲議会議長に
*エチオピア・エリトリア:UNAMSIL、安全地帯での襲撃事件調査
*ミャンマー:ILO派遣団、強制労働の調査へ
*FAO、世界に対し、飢餓による死者をださないよう訴える
*オゾン層破壊:UNEP、新しい化学物質の危険性を警告 - *先週火曜日の米国テロ襲撃事件後、現場に駆けつけた多くの消防員たちが依然として、行方不明となっている中、アナン事務総長はきょう、国連本部ビル近くの消防署を訪れ、哀悼の意を表明するとともに、消防員たちの勇気に賛辞を呈した。
*イランのハタミ大統領はこのたび、アナン事務総長に書簡を送付し、米国に対するテロ行為を非難するとともに、テロに反対するグローバル・サミットの開催を提唱した。
*アフガニスタンの副大統領兼防衛大臣のマスード氏が暗殺されたことについて、アナン事務総長はきょう、声明を発表し、テロ行為によって、同国の紛争の政治解決に向けた交渉への参加の用意を繰り返し示していた主要な指導者が抹殺されたとして、悲しみを表明した。
*UNHCRはきょう、アフガニスタン情勢に関する最新報告を発表。それによれば、同国の人々はカンダハル、カブール、ジャララバードといった大都市を逃げ出し、避難民は小さな村落、あるいはイランとパキスタンへと向かっている。
*IAEA総会、開幕。アナン事務総長はメッセージを送り、米国でのテロ事件が核軍縮の進展の必要性を高めた、と訴えた。
*シエラレオネにおいて、反政府勢力RUFはこのたび、同国政府とUNAMSILとの3者会合への参加を再開することに合意した。UNAMSILがきょう、明らかにした。
*東ティモールにおいて、制憲議会はきょう、初会合を開き、圧倒的多数(賛成68、反対1、棄権17、欠席2)で、フレティリンの代表Franscico Guterres氏を議長に選出した。
*9月5日、エチオピア・エリトリア間の暫定安全地帯の検問所において、エリトリアの警察官が襲われ、1人が銃撃で足を負傷、病院に担ぎ込まれた。UNMEEは現在、この襲撃事件について調査を進めている。
*ILOの高位級派遣団はミャンマーが強制労働に関して講じた措置について3週間に及ぶ調査を実施するため、きょう、同国に向けて出発した。
*ジャック・ディウフFAO事務局長はきょう、ローマで開かれている国際セミナーにメッセージを送り、栄養不良や飢餓は甚大な人権侵害以外の何者でもない、との旨訴えた。
*9月16日の国際オゾン・デーを記念し、UNEPは声明を発表し、消火器や洗浄液などに使用されている、モントリオール議定書の対象以外の化学物質がオゾン層を破壊する危険性に警鐘を鳴らした。
2001年9月14日
- *国連職員、米国テロ事件との連帯を示す
*国際平和デー:3日遅れの平和の鐘式典実施
*安保理、UNMEEの任期延長
*アフガニスタン:人道状況は悲惨
*東ティモール難民600人以上、帰還
*国連合同監査団(JIU)、国連ビルの健全な維持のため提言 - *国連職員組合は、米国でのテロ事件の犠牲者に哀悼の意を示し、米国政府および人々との連帯を表明すべく、総会ホールで式典を催した。
*国際平和デーを記念し、アナン事務総長はきょう、平和の鐘をついた。テロ事件発生のため、平和デーの火曜日から3日遅れの式典実施となった。
*安保理は決議を全会一致で採択し、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)の任期を2002年3月15日まで延長した。
*アフガニスタンにおいて、人道状況は悲惨なものになっている。主に、女性や子どもなど、百万単位の人々はあまりにも貧しく、また、武力紛争のため、自分たちの村落から動くこともできずにいる。国連アフガニスタン調整官事務所がきょう、発表した。
*東ティモールの独立指導者シャナナ・グスマン氏と元民兵指導者らが促進する難民帰還プロセスにより、600人以上がきょう、西ティモールの難民キャンプから東ティモールに帰還した。
*国連合同監査団(JIU)の報告書(総会宛)、発表。国連ビルを構造的に健全に維持することをねらい、一連の提言を行った。
2001年9月13日
- *米国の連続テロ:事務総長、米大統領に哀悼の意
*連続テロ:事務総長、犯人特定について性急な結論に警鐘
*ICAO、各国に対し、テロ根絶のための団結を呼びかける
*国連職員、哀悼の意
*イラク石油食糧交換プログラム、影響受けず
*総会一般演説、予定どおり、9月24日から
*ユニセフ、子供白書を発行
*エチオピア・エリトリア、関係改善はかどらず
*アフガニスタン:国連職員、退避完了
*MONUC、ルワンダ軍兵士武装解除を視察
*UNVとエネルギー企業Suez、開発途上国支援で協力 - *アナン事務総長は、ブッシュ米国大統領およびジュリアーニ・ニューヨーク市長に書簡を送り、このたびの同時多発テロで犠牲となった人々に哀悼の意を表明した。
*アナン事務総長は今朝、聖バルトロメオ教会で宗教界に対する演説を行い、このたびの米国でのテロ事件の犯人を特定するうえで、性急な結論に飛びつかないよう訴えた。
*国際民間航空機関(ICAO)の長を務めるコタイテ博士はこのたびの米国でのテロ事件に衝撃を表明するとともに、各国に対し、テロとの闘いのため団結するよう促した。
*国連ウィーン事務所において、国連職員2000人以上がきょう、米国でのテロ犠牲者の冥福を祈り、1分間の黙祷を捧げた。
*国連イラク石油食糧交換プログラムにおいて、米国でのテロ事件による影響はない、と国連スポークスマンが発表。
*国連スポークスマンによれば、総会の一般演説は予定どおり、9月24日から10月5日まで行われる。なお昨年、ミレニアム総会開催期間中、NHKから貸与されたハイ・デフィニション・テレビが総会議場に装着され、演説する各国代表の姿を映し出したが、このテレビが今期総会から恒久的に提供されることが決まり、議場に取りつけらた。
*ユニセフ、子供白書2002年を発行。白書は、紛争、HIV/エイズ、貧困が子どもの権利実現を阻む最大の障害である、と訴える。
*事務総長特別代表Legwaila Joseph Legwaila氏はニューヨーク国連本部で記者会見し、エチオピアとエリトリアの関係改善がはかどっていない旨指摘した。
*アフガニスタンにおいて、国連はきょう、国際職員75人の一時退避を完了した。同国から国際職員は全員引き揚げたが、アフガニスタン人の現地スタッフは残留し、基本的援助物資の提供を続けている。
*コンゴ民主共和国において、MONUC司令官がこのたび、南東部のKaminaを訪れ、同国政府が行ったルワンダ軍兵士の武装解除について、調査を実施した。
*国連ボランティア計画(UNV)と欧州エネルギー企業Suezはきょう、開発途上国での民間企業ボランティア参加を促進すべく、広範な協力を行っていく、と発表した。
2001年9月12日
- *第56回総会、開幕。初決議、米国での同時多発テロを非難
*安保理、米国同時多発テロを非難
*事務総長、衝撃と不快感を示す
*子ども特別総会、延期決定
*テプファー事務次長、ナイロビ国連事務所を代表し非難声明
*コソボ:UNMIK代表ら、米国でのテロを非難
*アフガニスタン:国連職員、一時退避
*中東:ラーセン特使、エジプト入り
*UNRWA事務局長、地域の緊張緩和のため人道援助拡大を求める
*東ティモール指導層、インドネシア大統領と初会談
*サブサハラ地域、20年前より貧しく
- *第56回総会、開幕。総会は初決議を採択し、米国で起こった同時多発テロに憤りを表明するとともに、テロ行為者を法の裁きにかけるため、国際協力を求めた。
*安保理は決議を満場一致で採択し、米国で起こった同時多発テロを強く非難するとともに、あらゆるテロ行為に対して、すべての必要な措置を講じる用意がある旨表明した。
*アナン事務総長は冷血卑劣なテロ行為に衝撃と不快感を示し、すべての国々に対して、力をあわせ、実行犯らを探しだし、裁きにかけるよう訴えた。
*米国での同時多発テロ発生を受け、総会はきょう、子ども特別総会の開会を延期することを決定。あらたな開催日程は後日、決めることとした。
*ナイロビ国連事務局のテプファー事務局長はきょう、23の駐ナイロビ国連事務所を代表して声明を発表し、米国での同時多発テロを非難した。
*UNTAETのヘケロップ代表およびコソボ暫定評議会はきょう、米国で起きた同時多発テロに憤りを表明した。コソボの中心都市プリシュティナにおいては、犠牲者との連帯を示す街頭行動が行われた。
*国際情勢に鑑みて、国連は13日までに、アフガニスタンで働く国際職員80人を一時的を退避させる。国連アフガニスタン調整官事務所がきょう、発表した。
*中東和平プロセス特別調整官のラーセン氏、エジプト入り。同氏は現在、中東情勢について、地域の指導者の見解を聞くべく、地域諸国を訪問している。
*ハンセンUNRWA事務局長は、中東で激化する緊張を緩和すべく、地域に対する一層の人道援助を求めた。
*UNTAETのデメロ代表、ホルタ外相、独立指導者グスマン氏ら、東ティモール指導者はきょう、インドネシアのメガワティ大統領と初会談し、東ティモールとインドネシアの関係、難民問題、経済問題などについて話し合った。
*UNCTADはこのたび、「アフリカにおける経済開発:パーフォーマンス、見通し、政策」と題する報告書を発表。報告によれば、援助額減少や貿易条件の低下、債務拡大、非効率な調整政策により、サブサハラ地域の貧困は20年前より進んだ。
2001年9月11日
- *安保理報道声明、米国での同時多発テロを非難
*事務総長、米国で起ったテロ事件を強く非難 - *安保理議長はきょう、理事国を代表して報道声明を発表し、米国で起きた同時多発テロを非難し、実行犯やその支援者らを裁きにかけるよう求めた。
*米国で同時多発テロ事件。アナン事務総長はきょう、声明を発表し、このテロ行為を強く非難した。
2001年9月10日
- *反人種主義世界会議、宣言・行動計画を採択して終了
*安保理、対ユーゴ武器禁輸を解除
*東ティモール:安保理、制憲議会選挙を歓迎
*安保理、UNMEE兵力提供国との会合を開催
*シエラレオネ:安保理、UNAMSILの任期延長を勧告
*事務総長年次報告、発表
*第55回総会閉幕。議長、1年の総括演説
*緊急援助調整官、タリバンによる援助機関職員拘束を懸念
*旧ユーゴ国際刑事裁判所、3つの裁判を同時開始
*UNMIK代表とKFOR司令官、セルビア副首相と会談
*フィジー総選挙:投票結果はフィジーの人々の意思を反映、と監視団
*情報委員会、国連ラジオ放送拡充について決議採択
*農村女性の地位向上に関する事務総長報告、発表
*フレシェット副事務総長、トリノ大学で名誉学位を授与される
*国連人口部・部長、人口動態変容の諸課題に備える必要を指摘
*東ティモール難民:UNHCR、インドネシア政府高官と会談
*COP7、アフリカで開催へ - *土曜日、反人種主義世界会議は、宣言および行動計画を採択し、国際社会が人種差別や排外主義などと闘うための取り組みを行うよう求めた。
*安保理はきょう、決議を採択、ユーゴスラビア連邦共和国に対する武器禁輸を解除した。
*安保理は議長声明において、8月30日に行われた東ティモールの制憲議会選挙を歓迎し、全当事者に対し、人々の意思を反映する憲法を起草するため協力するよう促した。
*安保理は、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)の兵力提供国との非公開会合を開催した。安保理が平和維持活動の兵力提供国と公式会合を持つのは、これが初めてのことである。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、戦闘員の武装解除や子ども兵士解放などにみられるような同国の和平プロセスの進展により、UNAMSILの役割が拡大したとし、その任期を2002年3月まで6ヶ月間延長するよう勧告した。
*事務総長年次報告、発表。報告において、アナン事務総長は、台頭する諸課題に対し、国連は備える一方で、基本原則をしっかり厳守しなければならない、と述べた。
*55回総会がきょう、閉幕した。ホルケリ総会議長は閉幕演説において、国連改革の進展やそこに横たわる障害など、この1年間に遭遇した事柄について総括した。
*アフガニスタンのカブールにおいて、タリバンがきょう、援助団体IAMのアフガニスタン人職員10人を拘束。大島賢三国連緊急援助調整官は懸念を表明するとともに、タリバンに対し、国際法に沿って、すべての援助活動家の安全と活動の自由を保証するため、具体的な措置を講じるよう訴えた。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所はきょう、3つの裁判を同時に開始した。3つの裁判が同時に行われるのは初めて。2人のクロアチア系ボスニア人とセルビア系ボスニア人5人が3つの別々の公判で裁かれる。こうして同時に3つの裁判が行えるようになった背景には、6人の訴訟判事(短期)が任命されたこともある。
*UNMIKのヘケロップ代表とKFOR司令官はプリシュティナで、セルビア副首相と会談し、分断都市ミトロビツァの問題について話し合った。
*フィジーで9月3日‐7日に行われた総選挙の開票プロセスの監視にあたった国連フィジー選挙監視団(UNFEOM)はきょう、その投票結果がフィジーの人々の意思を反映している、との結論をだした。
*DPI/NGO年次会議、開幕。今年は、NGOボランティアの経験の多様性がテーマ。アナン事務総長は開幕演説において、エイズや貧困対策、環境保護など、今日の主要課題に取り組むうえで、ボランティアが果たす役割について、関心を喚起した。
*情報委員会はこのたび、国連ラジオ放送の拡充をはかるための決議を採択、第56回総会に送付した。
*農村地域における女性の地位向上に関する事務総長報告、発表。報告は、モンゴルで今年6月開かれた専門家会議の内容をまとめたものである。グローバリゼーションにより、農村の女性たちは新しい機会に恵まれる一方、厳しい状況に直面するようになった、と述べた。
*フレシェット副事務総長はきょう、イタリアのトリノ大学で名誉学位を授与されるにあたり演説し、連帯、寛容、人権尊重を育むためには、世界の経済相互依存関係が「価値のグローバリゼーション」により補完されることが必要である旨述べた。
*「アジアの将来サミット」が香港で開催。日程は2日間。国連人口部のJoseph Chamie部長は基調演説し、人口増大、緩慢な成長、人口高齢化など、今後予想される人口動態の変容は各国政府および国際社会に対し、重大な課題を突き付けることになるであろう、と述べた。
*難民高等弁務官補Jessen-Petersen氏はきょう、インドネシアのジャカルタ入り。同国の高官らと会談し、東ティモール難民8万人の帰還について話し合う。
*モロッコ政府と気候変動枠組条約事務局はきょう、第7回締約国会議を今年10月29日‐11月9日、マラケシュで開催すべく、接受国協定に署名した。アフリカ大陸で同締約国会議が開催されるのは初めてのことである。
2001年9月7日
- *UNMEEに関する事務総長報告、発表
*武力紛争と子ども:事務総長、具体的措置を講じるよう求める
*事務総長、対ユーゴ武器禁輸解除を提案
*レバノン・ブルーライン:国連は抑止力、情勢悪化防止は当事者の責任
*ジンバブエ土地改革:UNDP、合意を歓迎
*反人種主義会議:最終宣言、最後の詰め
*東ティモール:来週、難民2000人が帰還へ
*イラク:4月以降、国連職員10人が引き揚げ
*9月8日は国際識字デー
*DPI/NGO年次会議、9月10日-12日開催へ
*カンボジア:WFP、洪水被害の4万人に食糧援助
*援助資金拠出なしでは、100万人のアンゴラ人が栄養不良の恐れも
*副事務総長、イタリアの国連機関を訪問へ - *国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、この1年間、数々の困難があったものの、UNMEEがエチオピア・エリトリア間の平和維持を助けるうえで歩みを進めてきた旨述べるとともに、その任期を2002年3月15日まで延長するよう勧告した。
*武力紛争と子どもに関する事務総長報告(安保理宛)、発表。報告において、事務総長は国際社会に対し、戦争の影響をうける地域の子どもたちを保護するための具体的措置を講じるよう勧告した。
*アナン事務総長は安保理議長宛書簡において、ユーゴスラビア連邦共和国の情勢変化を指摘し、安保理が同国に対する武器禁輸措置の解除を検討するよう提案した。
*平和維持活動担当事務次長Jean-Marie Guehenno氏はこのたび、安保理議長に書簡に送付し、レバノンのイスラエル撤退ライン地域の情勢に関して、国連は地域の抑止力を提供することはできるが、情勢の悪化を防ぐのはあくまでも当事者である旨指摘。これより前、イスラエル国連大使は安保理議長に書簡を送り、UNIFILがGhajarからAbbasiyehに至る道路に一時的に置いていた複数のコンテナを取り払ったことについて、検問所を空にし、地域を襲撃行為の脅威に晒すものであると抗議、国連に対し、検問所に戻るよう求めていた。これに対し、事務次長は、これらコンテナが置かれていた場所は検問所ではない、と述べた。
*きのう、ナイジェリアのアブジャにおいて、コモンウェルス閣僚会合が、ジンバブエの土地改革に関する合意を成立させた。UNDPはきょう、この合意成立に歓迎の意を表明した。
*タリバンがアフガニスタン上空飛行を禁止しようとする動きを見せていることを受けて、国連アフガニスタン人道調整事務所はきょう、声明を発表し、同国の人々に対する緊急人道援助を維持するうえでの航空輸送の重要性を強調した。
*きょう閉幕を迎える予定の反人種主義世界会議は、中東情勢に関する言葉使いの問題を含め、最終宣言の文面に関して、最終的な調整を行っている。
*西ティモールに滞在する難民約2000人が9月12日、東ティモールに帰還する。UNTAETはこの5日間、難民帰還について、これら難民の指導者との交渉を続けていた。
*国連職員がイラクで不正をはたらいているとの訴えを同国から受けるなか、国連は4月以降合計10人の職員を引き揚げたことを確認した。このうち数人が、UNIKOM職員。非武装地帯のイラク側の写真を撮ったことが活動規則に違反したとの理由で、引き揚げとなった。
*9月8日は国際識字デー。アナン事務総長はメッセージにおいて、「貧困と不安定な情勢に対する闘いにおける重要な武器」としての教育に対し、一層の投資を行うよう促した。
*第54回DPI/NGO年次会議、9月10日-12日に開催へ。今年のテーマは、「今日のNGO:ボランティアの経験の多様性」。90カ国の600を超える団体から2000人以上が、すでに参加登録している。
*カンボジアに新たな洪水被害の季節が到来。WFPはきょう、声明を発表し、同国で、家や食糧備蓄を洪水で失った4万人に対し、緊急食糧援助を行っている旨述べた。
*WFPは、今後4週間以内に、アンゴラの救済活動に対する資金拠出がない場合、同国の人々に対する援助食糧が底をつき、最低100万のアンゴラ人が栄養不良となるおそれがある、と警告した。
*フレシェット副事務総長は来週、イタリアのトリノを訪問。国連スタッフ・カレッジ、ILO国際訓練センター国連地域間犯罪司法研究所(UNICRI)を訪れる。
2001年9月6日
- *事務総長、スウェーデン訪問初日
*反人種主義世界会議:問題認識の向上をはかるチャンス、と事務総長
*イラク:安保理、国連職員引き揚げを支持
*東ティモール:国連、最終結果を発表
*コンゴ:安保理、開かれた自由な対話を促す
*旧ユーゴ国際刑事裁:ミロシェビッチ裁判の法廷助言者チームを任命
*アフガニスタン:国連特使、拘束下の援助職員について、タリバンと会談
*マケドニア:安定のため、国際治安部隊が必要、とUNHCR
*シエラレオネ:RUF、3者会合に欠席
*情報委員会:DPIの長、国連ラジオ・ライブ放送の意義を強調 - *アナン事務総長は、スウェーデン訪問初日のきょう、ウプサラで講演を行い、同国出身の故ハマーショルド事務総長について、同氏ほど国連に影響を与えた人物は他にいないと述べ、その偉業を称えた。
*反人種主義世界会議において、参加国の間に様々な緊張や齟齬が浮上するなか、アナン事務総長はきょう、訪問先のスウェーデンで記者団からの質問に答え、会議開催は誤りではなく、問題の認識向上をはかり、政府に行動を促す機会となった旨述べた。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、イラクが同国に駐在する国連職員を好ましからざる人物と指定したことを受けて、国連がこれら職員を安全上の理由から、引き揚げたことを支持する旨表明した。
*UNTAETは、東ティモールでこのたび実施された制憲議会選挙の結果を発表。それによれば、フレティリンが制憲議会の88議席のうち、55議席を獲得した(比例代表75議席のうち43、小選挙区13議席のうち12議席)。これに続く民主党は7議席を獲得。なお、全議員88人の4分の1、24人が女性議員。
*占領地域における特別調整官事務所はきょう、報告書を発表し、西岸およびガザ地区におけるイスラエルの抑圧政策は、パレスチナ経済に悲惨な影響を及ぼしている、と述べた。
*安保理はきのう議長声明を発表し、最近のコンゴ民主共和国内対話に向けた準備の成功を歓迎するとともに、話し合いに対し外部からの干渉が行われないことの重要性を強調した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の書記はきょう、ミロシェビッチ前大統領の裁判を支援する法廷助言者チームのメンバーを任命した。このメンバーは、Steven Kay氏、Branislav Tapuskovic氏、Mischa Wladimiroff氏の3人。
*事務総長個人代表Francesc Vendrell氏はアフガニスタンを訪れ、タリバン高官と会談し、同国の情勢について話し合い、拘束下にある援助職員へのアクセスを求めた。
*UNHCRはきょう、国際社会に対し、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の情勢を安定させ、難民および避難民の帰還を可能にするため、国際治安部隊を投入し、安全対策を緊急にはかるよう訴えた。
*シエラレオネにおいて、反政府勢力RUFがきょう、国連および政府との間で予定されていた会談をボイコットした。UNAMSILのアデニジ代表は遺憾の意を表明した。
*国連広報局の暫定局長Shashi Tharoor氏はきのう、情報委員会の再開会期で演説し、国連ラジオの毎日のニュース放送(ライブ)が革新的な成功をおさめている、と述べた。しかし、広報局としては来年引き続き、継続する任務がなく、また次の2年間会計年度の予算も組まれていないと指摘したうえで、加盟国に対し、このニュース放送を今後も続けていくかどうか決めるよう求めた。
2001年9月5日
- *今月の安保理議長はフランス
*国連、イラクから職員を引き揚げ
*キプロス:事務総長特別顧問、解決への模索再開を呼びかける
*反人種主義世界会議:行動計画・最終宣言起草、進展をみせる
*UNAIDS事務局長、エイズに対する差別と偏見との闘いが肝要
*事務総長、スウェーデン入り
*WHO、コートジボワールの黄熱病ワクチンのための拠出を求める
*UNMEE、不正行為調査委を設置
*女性に対する紛争の影響:専門家、現地視察開始
*モザンビーク洪水:再建活動、成功裏に進む
*国際刑事裁判所初年度経費見積もり発表
*スーダン:国連高官、人道援助アクセスを要求 - *安保理において、今月の議長フランス大使Jean-David Levitte氏は、9月中にスーダンおよびユーゴスラビア連邦共和国に対する制裁を解除する方向で努力する旨述べた。
*国連はこのたび、イラクに派遣している職員を安全のため引き揚げた。9月2日、イラク外相は駐イラク人道調整事務所に対し、駐イラク国連職員が同国の安全を侵す活動に関与しており、同国にとって好ましい者ではない旨伝えていた。
*キプロス担当事務総長特別顧問Alvaro de Soto氏はきょう、で記者会見し、ギリシャ系指導者およびトルコ系指導者の双方に対して、包括的解決に向けた交渉を再開するよう呼びかけた。
*反人種主義世界会議において、各国代表たちは引き続き、人種差別反対行動計画や最終宣言の草案に関して、最終調整を行い、進展をはかっている。
*インドとウガンダにおけるエイズ症例を集めた報告、"UNAIDS Compendium on Discrimination, Stigmatization and Denial"が発表された。国連エイズ合同計画(UNAIDS)のピオット事務局長は、報告発表式典において、エイズ/HIVへの効率的な対応をはかるうえで、差別や偏見との闘いが不可欠である旨述べた。
*アナン事務総長、スウェーデン訪問。あす、同国の国会議長、外相、首相らと会談する。
*コートジボワールの首都アビジャンで黄熱病の症例20件が確認されたことから、WHOはきょう、その蔓延のおそれに対処すべく、国際社会に対し、290万ドルの緊急資金拠出を求めた。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)はこのたび、同活動に参加する平和維持兵が未成年者に対する性的行為など、重大な不正行為をはたらいたと疑われる場合、その容疑について調べるべく、「調査委員会」を設置した。
*UNIFEMがこのたび発表したところによれば、3人の独立専門家がきょう、女性に対する武力紛争の影響、平和建設における女性の役割について調べるため、現地訪問を開始した。9月5日から9日までソマリアとルワンダ、9月10日から15日までコンゴ民主共和国を訪れる。
*昨年、洪水の発生による被害を受け、23万3000人が家を追われたモザンビークのガザ州において、外部からの援助の下、再建活動が成功裏に進んでいる。ブラウンUNDP総裁が先週、同地を訪れ、確認した。
*国際刑事裁判所(ICC)が始動した場合、初年度の必要経費はおよそ1570万ドル程度となるであろう。ただし、実際に係争事件が持ちこまれ、裁判が始まれば、経費は倍増する可能性もある。国連がきょう、報告書を発表し、明らかにした。
*UNTAETはきょう、東ティモール13選挙区のうち、ディリを残し、残りの2つの地区(ManufahiとBaucau)の開票結果を発表した。いずれの地区においても、フレティリンが過半数の議席を得ている。
*事務総長特使Tom Eric Vraalsen、および大島緊急援助調整官は今週、スーダンを訪れ、政府および反政府勢力の双方に対し、人道援助を必要としている百万単位の人々へのアクセスを可能とするよう訴える。
2001年9月4日
- *反人種主義世界会議:米国とイスラエルが離脱を決定
*事務総長、ルワンダ訪問
*ジュネーブ軍縮会議:ABM条約は時代遅れ、と米国代表
*東ティモール選挙結果、フレティリン優勢
*国際刑事裁:ルワンダ元教育大臣、裁判再開
*ボスニア・セルビア人被告2人、裁判所へ戻る
*UNMOVIC、活動準備整う
*アフガニスタン難民:UNHCR、パキスタンでの審査再開
*スーダン:大雨で道路遮断、WFP空輸拡充
*中米、干ばつ被害で食糧不足
*シエラレオネ:大統領がRUF指導者の和平への貢献称える
*WHO、洪水と干ばつの健康への影響への対応を求める - *米国とイスラエルが反人種主義世界会議に派遣している代表団を引き揚げることを決定。アナン事務総長とロビンソン人権高等弁務官はともに、遺憾の意を表明した。
*アナン事務総長、ルワンダ訪問。同国RuhengeriのNkumbaキャンプで、元兵士たちを前に演説し、ジェノサイドの再発を防ぐべく、ともに協力していくよう促した。
*ジュネーブ軍縮会議において、ロバート・グレイ米国大使はきょう、中国代表が先週行った声明に応える形で演説し、ABM条約は時代遅れのものになったとの訴えを行った。
*東ティモールでこのたび実施された制憲議会選挙の結果は、これまでのところ、フレティリンが優勢となっている。UNTAETがきょう、発表した。
*ルワンダ国際刑事裁判所において、きのう、ジェノサイド罪等の容疑で起訴されている、ルワンダの元教育大臣Jean de Dieu Kamuhanda被告の裁判が再開した。
*"Bosanski Samac"事件の被告Simo ZaricとMiroslav Tadicの2人がこのたび、9月10日の再開公判のため、旧ユーゴ国際刑事裁判所の勾留施設に戻った。2人は一時的に釈放され、ボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア共和国に戻っていた。
*国連監視検証検査委員会(UNMOVIC)の最新活動報告、発表。報告は、イラクが国連の兵器査察に同意すれば、すぐにでも活動を開始できる態勢にある、と述べた。
*UNHCRは、パキスタン北西部のJalozaiおよびNasir Baghキャンプにおいて、数千人のアフガニスタン難民の難民審査を再開した。これより前、UNHCRは、パキスタンが先週、数世帯家族を強制送還した問題について、同国高官と会談、審査実施期間中は同国が強制送還を行わないとの約束を取りつけた。
*スーダンにおいて、大雨のため、多くの道路が通行不可能となったことから、WFPは外部からの援助から遮断された20万の人々に物資を輸送するため、空輸作業を拡充した。
*1998年のハリケーンや今年の地震、コーヒー農場閉鎖後の雇用喪失の影響から抜けきれず苦労している中米において、最近干ばつが発生し、160万人が食糧を必要としている状態にある、とFAOが警告を発した。
*シエラレオネ大統領のAhmad Tejan Kabbah氏はこのたび、Koidu地区において住民らを前に演説し、RUF指導者のIssay Sesay将軍による和平への貢献を称賛した。
*地震や火山噴火、土砂崩れなどの災害は劇的で、人命も多く失われるが、一方で、洪水や干ばつが被災者の健康に及ぼす影響はより長期的かつ多大なものである、とWHOが警告した。
2001年8月31日
- *反人種主義世界会議、開幕
*事務総長、人権高等弁務官、人種差別と闘うための戦略を練るよう訴える
*小型武器:安保理、事務総長に対し、対処方法に提案を行うよう要請
*東ティモール選挙:開票作業開始
*アフガニスタン:タリバンが援助職員を拘束
*クリスマス島沖ボートピープル:UNHCR、解決案を示す
*安保理、今月の活動について総括討論
*パキスタン、アフガニスタン難民を送還
*マケドニア:コソボから難民帰還継続
*UNHCR、ベネズエラ事務所を開設。コロンビア人難民を保護へ
*ICJ:イラン、米国との係争事件に関する追加文書提出を許される - *反人種主義世界会議がきょう、南アフリカのダーバンで開幕。アナン事務総長は会議の冒頭演説において、国際社会に対し、個別の相違点を脇に置き、人種差別と闘うための世界的プランを練るよう訴えた。
*ロビンソン人権高等弁務官はきょう、反人種主義世界会議で演説し、同会議がその基本的目的に焦点を絞り、人種差別のもたらす惨禍と闘うための新戦略を練るよう訴えた。
*安保理は議長声明を発表し、事務総長に対して、小型武器の不正取引問題への安保理の対処方法について、提案を行うよう要請した。
*きのう初の民主選挙が実施された東ティモールにおいて、開票作業がきょう、開始した。今回の選挙の投票率は91%。
*アフガニスタンにおいて、タリバンが国際援助NGOの職員らを拘束したと伝えられる。アナン事務総長は声明を発表し、タリバンに対し、同国における人道要員の安全を確保するよう訴えた。
*オーストラリア領クリスマス島沖で、庇護を求める人々を乗せたまま立ち往生しているノルウェー貨物船の問題を解決すべく、UNHCRはきょう、オーストラリア、インドネシア、ノルウェーの3者協議の場で提案を行った。提案は、人道目的のために、これらの人々をクリスマス島に一時寄港させ、直後から難民審査を実施し、第3国への移送をはかるというもの。
*安保理はきょう、今月の自らの活動内容に関する公開総括討議を行った。今月、安保理は武力紛争における安保理の役割について決議を採択したほか、小型武器問題について議長声明を出すなどした。月の活動について、こうした総括討議を行うのは、これで2回目。なお、今月の議長国は、コロンビアが務めた。
*パキスタンはこのたび、同国に滞在する28世帯、132人のアフガニスタン難民を祖国に送還した。これについて、UNHCRは遺憾の意を表すとともに、パキスタンにおけるアフガニスタン難民審査を一時中断することとした。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において、マケドニア系の人々がアルバニア系の人々の帰還に反対し、主要道路を封鎖し続けているが、コソボに流出していたアルバニア系の人々は脇道などを使い、1日2000人の割合で帰還している。
*コロンビアから武力紛争を逃れ、流出する人々を保護すべく、UNHCRはベネズエラのサンクリストバルに現地事務所を開設した。
*イランが国際司法裁判所(ICJ)に対し、米国を提訴している係争事件について、ICJはこのたび、イランが追加的な文書を提出するのを承認した。同係争事件は、米国の海軍戦艦が1987年および88年、2国間条約に違反し、イランの石油生産施設を破壊したとして、イランが1992年にICJに提訴したもの。
2001年8月30日
- *東ティモール:選挙が平和的に実施される
*安保理、武力紛争予防に関する決議採択
*安保理、コンゴ情勢に関する公開会合
*反人種主義世界会議:事務総長、NGOフォーラムで演説
*イスラエル、難民キャンプに向かうUNRWA車両を阻む
*西サハラ:米国での話し合い、終了
*事務総長、ブーゲンビルに関する合意を歓迎
*旧ユーゴ国際刑事裁判所検事、ミロシェビッチを新たにジェノサイド罪で起訴
*ミャンマー:国連特使、当事者の和解への取り組みを確認
*ムベキ大統領の父、死去
*クリスマス島沖停泊船:人権高等弁務官、オーストリアに寛大さを求める - *東ティモールにおいて、初の民主選挙が平和裏に実施された。40万を超える有権者の約93%が票を投じた。あす、集計作業が開始し、最終結果は9月10日にUNTAET代表に伝えられる。
*安保理は、紛争予防に関する事務総長報告を検討し、全会一致で決議を採択。潜在的な紛争地域に対して、受け入れ国の同意の下、国連ミッションを派遣することも含めて、あらゆる適切な手段を通じて、早期かつ効果的行動を取り、武力紛争の予防に全力をあげる旨決定した。
*安保理、コンゴ民主共和国に関する公開会合を開催。平和維持活動担当事務次長補Hedi Annabi氏がブリーフィングを行い、同国の情勢は多くの点で良好であるが、人権については深刻な侵害事件が依然として起こっている旨指摘した。
*アナン事務総長は反人種主義世界会議をあすに控え、NGOフォーラムで演説し、会議で合意が採択された後、市民社会が各国政府と一緒に積極的にフォローアップしていくよう求めた。
*ガザの難民キャンプへと向かうUNRWA車両がきょう、2回にわたり、新設の検問所において、イスラエル兵に行く手を遮られ、引き返すことを余儀なくされた。この後、UNRWAはイスラエルに対し、UNRWAに対し、難民キャンプへの人道アクセスを可能とするよう求めた。
*事務総長個人代表の主宰し、ポリサリオ戦線、アルジェリア、モーリタニアの参加の下、米国で開かれていた西サハラ情勢に関する話し合いが、終了した。
*パプアニューギニアとブーゲンビル島の指導者の間で、きょう、自治、住民投票、武器廃棄といった問題をカバーする包括的政治合意が成立した。アナン事務総長はこの合意を称賛するとともに、戦闘者に対し、武器の引き渡しを促した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の主任検察官Carla Del Ponte氏は今年10月、ミロシェビッチ前ユーゴ大統領を、クロアチア、ボスニアにおける戦争犯罪、およびボスニアにおけるジェノサイド罪の容疑で、新たに起訴する、と発表。
*事務総長特別顧問Razali Ismail氏は4日間にわたるミャンマー訪問を終えるにあたり、全当事者が国民和解プロセスに引き続き取り組んでいることを確認し、同国政府とNLDの間で現在続く交渉におけるさらなる進展の可能性に希望を表明した。
*南アフリカのムベキ大統領の父親ゴバン・ムベキ氏が死去。南アを訪問中のアナン事務総長、ロビンソン人権高等弁務官らは哀悼の意を表明した。
*ロビンソン人権高等弁務官はきょう、オーストリアの人々に対して、オーストリア領のクリスマス島沖に停泊中のノルウェー貨物船に乗船する400人以上の庇護を求める人々に寛大さを示し、問題解決に向け、救いの手を差し伸べるよう求めた。
2001年8月29日
- *安保理、アフガニスタンの戦闘終結を求める
*事務総長、イスラエルに対し、パレスチナ自治政府管理地域からの撤退求める
*反人種主義世界会議:ダーバンで、開催記念式典
*UNTAET代表、ヘラルド・トリビューン紙に寄稿
*コロンビア:事務総長特使、和平交渉再開を促す
*事務総長特別顧問、キプロス入り
*ノルウェー貨物船、移民を乗せオーストラリア沖に立ち往生
*スーダン:ユニセフ、数千の元子ども兵士を故郷に帰還させる
*シエラレオネ:UNAMSIL、真実委員会に関するホームページ立ち上げ
*NetAidがDigiGlobe2001賞を受賞 - *安保理、アフガニスタン情勢に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、タリバンなど紛争当事者に対し、停戦を維持し、紛争解決のための交渉を再開するよう求めた。
*アナン事務総長は声明を発表し、中東におけるイスラエルの行動が地域の緊張を高めていることに憂慮を示し、同国に対し、パレスチナ自治政府の管理下にある地域からの撤退を促した。
*南アフリカのダーバンにおいて、反人種主義世界会議の開催記念式典が行われ、国連旗および南アフリカ国旗が会議場に掲げられた。アナン事務総長もきょう、ダーバン入りした。
*UNTAETのデメロ代表はインターナショナル・ヘラルド・トリビューン紙に寄稿し、明日、東ティモールで実施される初の民主選挙は、同領土の自決への長く苦しい模索において重要な分岐点となる旨述べた。
*コロンビア担当事務総長特別顧問Jan Egeland氏はきょう、ボゴタで報道声明を発表し、コロンビア内戦の全当事者に対し、市民の殺傷を止め、全面戦争を回避すべく交渉再開に向けて全力を尽くすよう訴えた。
*キプロス担当事務総長特別顧問アルバロ・デソト氏がきょう、キプロス入り。高いレベルで、両当事者との会談を持つ予定。
*オーストラリア沖の海上で、ノルウェーの貨物船が400人以上の移民を乗せたまま、立ち往生している問題について、UNHCRはきょう、これらの人々の中に難民などが含まれている可能性があるとして懸念を表明した。
*スーダンにおいて、ユニセフの支援の下、子ども兵士として内戦に参加した約3500人が同国南部の故郷に戻った。
*UNAMSILはこのたび、シエラレオネ真実和解委員会に関する認識の向上をはかるべく、ホームページを立ち上げた。
*国連支援のウェブ・プロジェクトNetAidがこのたび、DigiGlobe2001賞(社会と現代生活部門)を受賞した。NetAidは、UNDPとシスコ・システムズが協力して立ち上げたプロジェクトで、ネットを通じて、個人や企業などが地域開発プロジェクトに対し、直接寄付できるようにした。
2001年8月28日
- *安保理、コソボ情勢に関する公開会合
*反人種主義世界会議:過去と向き合い、未来への道筋を、と事務総長
*反人種主義世界会議:人権高等弁務官、NGOフォーラムで演説
*キプロス:事務総長、トルコ系住民指導者と会談
*コロンビア:紛争の悪化で、数千の人々が難民に
*東ティモール:UNTAET代表、暴力のない選挙運動を称賛
*アンゴラ難民:UNHCR、難民をコンゴ内移送
*マケドニア:きのう、コソボから難民900人が帰還
*シエラレオネ:クマラスワミ特別報告者、避難民女性の支援を求める
*アフガン難民:UNHCR、パキスタンが第2次共同難民審査へ
*イラク石油食糧交換プログラム:3億6200万ドルの収入
*モザンビーク:UNDP総裁、洪水被害地域を視察
*UNCTAD、国際投資協定に関する報告を発表 - *安保理、コソボ情勢に関する公開会合を開催。平和維持活動担当事務次長Jean-Marie Guehenno氏はブリーフィングにおいて、ユーゴスラビア連邦共和国に対して、コソボのセルビア系住民の選挙参加を奨励する国連の努力を全面的に支持するよう促した。
*アナン事務総長はきょう、オーストリアで開かれた文明間対話に関する会議で演説し、来る反人種主義世界会議は未来の惨禍と闘うための新たな道筋をつくるとともに、過去と向きあうものでなければならない、と述べた。
*反人種主義世界会議の前に開催されたNGOフォーラムにおいて、ロビンソン人権高等弁務官は演説し、人種差別との闘いを進めるうえで、意見が異なる人々も含めて、社会のすべてのセクターを巻き込むよう促した。
*アナン事務総長はきょう、キプロスのトルコ系住民指導者Rauf Denktash氏と会談し、有益な話し合いを行った。事務総長はデソト特別顧問に対し、明日キプロスを訪れ、トルコ・ギリシャ両系住民指導者と協議するよう指示している。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、この数ヶ月間、コロンビア内戦が悪化したことにともなって、数千人が周辺諸国を超えて各国に流出した。
*東ティモール選挙運動、最終日。UNTAETのデメロ代表はディリで記者会見し、選挙運動において暴力事件が起こらなかったことについて、同領土の人々を称賛すとともに、アナン事務総長および安保理の訴えを繰り返し、すべての住民が投票の権利を行使するよう促した。
*UNHCRはきょう、アンゴラからコンゴ民主共和国に流出し、国境地帯に滞在する約1万人のアンゴラ難民を、国境から50キロ程離れた8村落に移送する作業を開始した。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において、NATOが武器回収作業を開始するなか、きのう、コソボから、ここ数日間で最多の約900人の難民が同国に帰還した。
*女性に対する暴力に関する特別報告者、ラドヒカ・クマラスワミ氏はきょう、1週間のシエラレオネ訪問を終えるにあたり、フリータウンで記者会見し、同国の女性、特に、家を追われた女性たちを支援すべく、援助コミュニティーがより一層の支援をするよう求めた。
*ここ数ヶ月の間にアフガニスタンを逃れ、パキスタン北西部に流出した難民について、UNHCRとパキスタンはその難民の地位を決定すべく、第2次共同難民審査を実施する用意を整えている。第1次審査においては、2万1000人以上の難民世帯の家族がいたが、この中から1万4564の世帯が明日、第2次審査を受ける。保護が必要であると判定された者はパキスタンにおいて暫定的に難民の地位を与えられ、UNHCRらの支援を受けることになる。
*この1週間、石油食糧交換プログラムの下、イラクは1680万バレルの石油を輸出し、3億9700ユーロ(3億6200万ドル)の収入を得た。
*UNDPのブラウン総裁はモザンビークを公式訪問。同国において、洪水の被害を受ける地域を訪れ、住民を安全な地域へと移送するUNHCRの活動を視察した。
*UNCTADは「国際投資協定における諸問題」と題する報告書を発表。多国籍企業が社会的責任を果たすうえでの基準は、保護主義擁護のために使われてはならない、とした。
2001年8月27日
- *中東:事務総長、当事者に交渉を促す
*反人種主義世界会議:人権高等弁務官、会議結果に自信
*コンゴ:事務総長、対話開始合意を歓迎
*東ティモール:選挙運動、平和的に進む
*フィジー:総選挙、秩序正しく行われる
*コソボ:UNMIK代表、セルビア副首相と会談
*西サハラ:米国で、国連特使が会合をスタート
*エチオピア・エリトリア:元国連兵士の違反行為を調査へ
*国連ボランティア、バングラデシュ選挙監視に参加 - *アナン事務総長はきょう、オーストリアでプレスエンカウンターを行い、中東における暴力が拡大するおそれを指摘し、当事者間の話し合いを繰り返し求めた。
*ロビンソン人権高等弁務官はヨハネスブルクにおいて、反人種主義世界会議がより良い未来を築くため、過去の過ちへの対処の問題について、新たな理解を生むであろう、と述べた。
*コンゴ民主共和国の内戦当事者の対話実現をめざす準備会合はこのたび、合意に達し、10月15日にエチオピアで正式な協議を行うことになった。これについて、アナン事務総長はきょう、声明を発表し、歓迎の意を表明した。
*UNTAET選挙担当部長はきょう、東ティモールの中心都市ディリにおいて、8月30日の制憲議会選挙に向けた選挙運動が平和的かつ秩序をもって実施されたことについて、称賛の念を表明した。
*国連フィジー監視団(UNFEOM)によれば、フィジーにおいて、25日に開始した総選挙はこれまでのところ、秩序を保って実施されている。
*UNMIKのヘケロップ代表はきょう、セルビア副首相Nebojsa Covic氏と会談、長時間にわたり、建設的な話し合いを行った。
*米国ワイオミング州において、西サハラ担当事務総長個人特使の主宰の下、ポリサリオ戦線、アルジェリア、モーリタニアの代表が集まり、3日間にわたる会合を開始した。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)に参加していたイタリア兵が、展開地域において、行動綱領に背き、未成年の少女と性交渉をもったとの容疑について、UNMEEは声明を発表し、この問題の重大さを指摘し、調査の実施を約束した。
*西ヨーロッパ諸国から集まった、20人余の国連ボランティアがきょう、バングラデシュの議会選挙(10月1日)に向けた準備のため、長期的な監視員としての仕事をスタートした。
2001年8月24日
- *安保理、ブルンジ情勢に関する非公式協議
*事務総長特使、西サハラに関する会合を来週開催
*マケドニア:テトボ周辺で高い緊張
*シエラレオネ、進む武装解除
*コンゴ:当事者対話、10月15日にスタートへ
*エチオピア・エリトリア:暫定安全地帯、静穏な状態継続
*事務総長特使、ミャンマー訪問へ
*コソボ:UNMIK、民族混在地域での資産売却監視へ
*今週、エチオピアからソマリア難民5000人帰還
*UNTAET文民警察官、レイプで起訴される - *安保理、ブルンジ情勢に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、同国の政党間の関係改善を指摘し、これら政党に対し、11月1日の暫定政権樹立のため協力を継続するよう促した。
*ベーカー3世・西サハラ担当事務総長個人特使は8月27‐29日、米国ワイオミング州において、ポリサリオ戦線および、アルジェリア、モーリタニア両国政府の代表と会談する。この会談は、安保理決議1359が西サハラの地域に関する枠組合意案討議のため、個人特使の下の当事者会合開催を要請する事務総長提案を支持したのを受けて行われる。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の町、テトボでは静穏が戻り、正常な商業活動が行われるようになったが、依然として、周辺地域においては緊張が高く、安定さを欠いた状態である。
*シエラレオネにおいて、UNAMSILの司令官代行Martin Luther Agwai少将はKonoおよびKoinadugu両地区を訪れ、武装解除の進展状況を見た。Konoでは、きのう武装解除が成功裏に完了するのを視察した。
*ボツワナのGaboroneで行われていたコンゴ民主共和国内の紛争当事者間対話実現に向けた準備交渉がきょう、終了した。交渉においては、10月15日に対話を開始することで合意が成立した。場所と議題は未定であり、今後15日以内に決めることになった。
*UNMEEスポークスマンがきょう記者ブリーフィングしたところによれば、エチオピア・エリトリア間の暫定安全地帯の情勢は引き続き、静穏であり、特に問題はない。
*ミャンマー担当事務総長個人特使Razali Ismail氏は来週、ミャンマーを訪問し、同国政府とアウン・サン・スー・チーさんとの対話促進をはかる。
*UNMIKのヘケロップ代表は新しい法令に署名し、コソボの民族混在地域における資産売却契約すべてについて、その承認には自治体の長による徹底的な見直しがなされるようにした。
*今週、エチオピア東部の難民キャンプから、ソマリア難民5000人近くがソマリア北西部に帰還した。今年に入ってから、同様にソマリアに帰還した難民は3万5000人となった。
*東ティモールにおいて、現地の女性をレイプした容疑で逮捕されていたUNTAET文民警察官の公判が近々、ディリ地区裁判所で行われる。UNTAETがきょう、発表した。
2001年8月23日
- *安保理、東ティモール選挙での高い投票率を期待
*東ティモール:和解努力にはずみ
*パレスチナ経済、前例のない深刻な落ち込み
*コソボ=マケドニア境界閉鎖続く
*アフガニスタン帰還難民増える
*きょうは、奴隷取引廃止デー
*WHO、イラクにおける非伝染病研究の用意
*ILO、ウクライナの劣悪な労働条件を報告
*女優アンジェリーナ・ジョリーさん、UNHCR親善大使に - *安保理はきょう、非公開会合を開催し、理事国以外の17カ国を交え、東ティモール情勢について話し合った。この会合の後、安保理議長はコミュニケを発表し、東ティモールで行われている選挙運動に対する支持を表明、高い投票率となるよう希望した。
*東ティモールにおいて、UNTAETは西ティモールから難民を帰還させるべく努力しているなか、併合派リーダーHelio Moniz氏はきょう、民兵組織のかつての拠点Covalima地区を訪れ、200人以上の住民代表と和解委員会の設置問題などについて話し合った。
*中東特別調整官事務所はきょう、パレスチナ経済に関する報告書を発表。同経済が前例のない深刻な事態に陥っており、たとえ現在の政治的問題が解決し、正常な経済活動が再開したとしても、純粋に経済が回復するためには何年もかかり、また資金も相当な額が必要である旨述べた。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国とコソボの越境地点がマケドニア側で、街頭デモによって阻まれてから6日目。コソボからの難民帰還者の数は低いままで推移。UNMIKは燃料の配給を余儀なくされている。
*6週間前、UNHCRの帰還プログラムが開始してから、1万1000人近いアフガニスタン人難民がパキスタンから帰還した。
*きょうは、奴隷取引の想起およびその廃止のための国際デー。松浦ユネスコ事務局長はメッセ‐ジを発し、国際社会に対して、奴隷制度と人種主義の関連について深く考えるよう求めた。
*WHO専門家チームは、非伝染病および先天的奇形に関する研究の提案を煮詰めるべく、来週イラクを訪問する。
*独立後10年を経たウクライナにおいて、数千万人は依然として、無賃労働に携わり、また7人に1人は非常に危険な労働条件の下で働いている。ILOはこのたび、同国の1800を超える工場を調査して、その結果をまとめた報告書を作成し、その労働環境を明らかにした。
*女優のアンジェリーナ・ジョリーさんがこのたび、UNHCRの親善大使に任命されることになった。今年3月以降、アンジェリーナさんはシエラレオネ、タンザニア、カンボジア、パキスタンの難民キャンプを自費で視察訪問した。この訪問の様子はwww.usforunhcr.orgに掲載されている。
2001年8月22日
- *アフガニスタン情勢に関する事務総長報告、発表。
*WFP、タリバンに対し、根拠のない非難をやめるよう求める
*シエラレオネ:今年に入り、UNAMSILは兵士1万6000人を武装解除
*ソマリア:50万人以上が飢餓のおそれ
*東ティモール:選挙に向けて、国連ボランティアが最終準備
*コソボ:暫定評議会、UNMIK代表とセルビア副首相の対話を支持
*スーダン北部で洪水発生、食糧事情深刻に - *アフガニスタン情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、同国の紛争解決のため、20年以上も実りのない努力が払われてきたとし、安保理に対し、内紛解決のための包括的アプローチを講じるよう促した。
*WFPをアフガニスタンで布教活動を行っているとのタリバンからの非難に対し、WFPはきょう、声明を発表し、根拠のない非難をやめるよう求めた。
*UNAMISLの広報部長Margaret Novicki氏はきょう、国連本部で記者ブリーフィングし、今年に入ってから、UNAMSILが1万6000人の兵士の武装解除を支援し、交渉を通じて、約2600人の子ども兵士の解放をもたらした、と述べた。
*ソマリア南部において、降雨量が不足していることから、50万以上の人々が深刻な食糧危機に直面している。WFPがきょう、声明をだし、警告を発した。
*東ティモールにおいて、国連ボランティア計画(UNV)の284人がきょう、8月30日の選挙に向けた最終準備のため、各地に展開した。UNTAETの活動には、合計820人の国連ボランティアが従事している。
*UNMIKのヘケロップ代表はコソボ暫定評議会(KTC)に対し、8月15日にセルビア副首相Nebosja Covic氏と行った会談について、説明した。KTCの多くのメンバーは、UNMIK代表と副首相の会談に対し、支援的姿勢を示した。
*スーダン北部において、大洪水が発生。数万人が避難を余儀なくされ、穀物は壊滅状態となり、不安定な食料事情をさらに悪化させている。WFPがこのたび、ローマ本部で特別警戒を発した。同地域では、ここ2年ほど、深刻な干ばつが記録されていた。
2001年8月21日
- *事務総長、中東交渉の可能性を歓迎
*クウェート人行方不明者:安保理、イラクに対し、問題解決への協力を促す
*安保理、ソマリア人紛争当事者に対し、援助職員保護を求める
*エイズ:事務総長、エイズへの長期的取り組みを促す
*イスラエル兵士拉致事件ビデオ:イスラエル代表、ジュネーブで2度目の視聴
*東ティモール:事務総長、住民に投票を促す
*コソボ:UNMIK代表、アルバニア人家族の殺害事件を非難
*マケドニア:スラブ民族、流出を続ける
*シエラレオネ北部で武装解除スタート
*ILOチーム、ミャンマー訪問へ
*子ども特別総会:子ども100人以上が参加へ
*UNHCR、アンゴラ人難民をコンゴ共和国から送還 - *ドイツのフィッシャー外相が、中東における暴力継続を終結させるべく、イスラエルとパレスチナの高位級会合開催に向け、努力を払っていることについて、アナン事務総長は支援する旨表明した。
*安保理、イラクに関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、湾岸戦争後に行方不明となったクウェート人やその他の国籍の人々が引き続き窮状にあることに深い憂慮を示し、イラク政府に対し、この問題の解決のため、事務総長の任命したハイレベル調整官であるユリ・ウォロンツォフ氏に協力するよう促した。
*安保理、ソマリア情勢について非公開協議を開催。協議後、同国の紛争当事者に対し、国際人道法を尊重し、援助職員の安全を確保するよう求めた。
*アナン事務総長、ノルウェー訪問最終日。事務総長は同国国際開発相との昼食会の後、記者団に対し、エイズとの闘い、特にアフリカなどにおいて、増えつづけるエイズ孤児の数を減らすことは、長期的な努力を要するものであり、成果をあげるためには、すべての人々が関与しなければならない、と述べた。
*イスラエル代表団は明日、ジュネーブ国連事務所において、昨年のイスラエル兵3人の拉致事件後に撮影されたビデオおよび拉致に使用された車で発見された証拠品を見る。イスラエル代表がこれらを見るのは2度目。
*アナン事務総長は、制憲議会選挙を30日に控えた東ティモールの人々に対し、ビデオ・メッセージを送り、投票する権利と責任を果たすよう促すとともに、国連が現地の人々が生活を再建しようとする勇敢な努力を支援する旨述べた。
*コソボのGllogavc/Glogovacで昨夜起こったアルバニア人家族5人の殺害事件について、UNMIKのヘケロップ代表は声明を発表し、非難した。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において、包括的和平合意が署名されてから1週間が過ぎたが、テトボでは週末から迫撃砲による交戦が発生し、マケドニア人は同地からの流出を続けている。
*シエラレオネ北部のKoinadugu地区において、武装解除プロセスがスタート。CDFの政府系兵士45人が武装解除し、子ども兵士39人の引き渡しが行われた。
*ILOは来月、ハイレベル・チームをミャンマーに派遣し、強制労働について同国政府が講じた措置について調査する。
*来月開かれる子ども特別総会において、100人以上の子どもが参加する。これだけの数の子どもが国連の主要会議に会議に出席するのは初めてのこと。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、コンゴ共和国のPointe Noireから、600人を超えるアンゴラ人帰還難民を乗せたUNHCR輸送車列がアンゴラの飛び地Cabindaに向けて、出発する用意を整えた。
2001年8月20日
- *中東:安保理、公開会合を開催。
*コンゴ民主共和国:ボツワナで、対話のための準備会合
*民主原則が国内・国際レベルで行き渡るべき、と事務総長
*グローバリゼーションはもっと包括的に、とUNDP総裁
*東ティモール:投票用紙が到着
*森林保護の努力、少数国に集中すべき
*東南アジアで、予防接種活動スタート
*コソボ:UNMIK警察官、性的犯罪で逮捕
*子ども兵士、ルワンダでリハビリを開始 - *中東情勢における緊張激化の事態を受け、安保理はきょう、パレスチナ問題を含む地域の状況に関して、公開会合を開催した。マリとカタールがイスラム諸国グループを代表して、開催を要請した。
*ボツワナのGaboroneにおいて、コンゴ民主共和国内紛当事者の対話のための準備会合がスタートした。安保理は「対話促進者」を務めるKetumile Masire氏への書簡(8月17日付)において、同準備会合の開催を歓迎し、当事者に対し、その成功のため全力を尽くすよう求めた。また、安保理は準備プロセスにおいて、同国の女性の十分な参加を保証する必要を強調した。
*事務総長は、ノルウェー訪問初日のきょう、「グローバル化する世界における民主統治の挑戦」と題する会議に出席。事務総長は演説において、今日の相互に結びつく世界で、すべての人々が繁栄するためには、民主的原則こそが国内・国際機関の指針とならなければならない旨述べた。。
*ブラウンUNDP総裁はきのう、「グループ77」開発途上諸国に対する演説を行い、グローバリゼーションを一層包括的なものとし、すべての国がその利益を受けるようにすることこそ、国連の主要な目的である、と述べた。
*東ティモールの制憲議会選挙で使用される投票用紙が17日、厳重な警戒の下、同領土に届いた。UNTAETの独立選挙委員会によれば、合計60万3250枚の投票用紙は8月30日の投票日まで安全な場所に保管される。
*UNEPの支援を受け、「世界に残る閉鎖林の現状評価」と題する報告書が出版された。報告書は、閉鎖林の8割以上が15カ国に集中しているとして、これら少数国の森林保全策に焦点を絞るよう訴えた。
*「予防接種・グローバル同盟(GAVI)」による予防接種活動がきのう、カンボジアで始まった。今後5年間にわたって、東南アジア地域諸国の子どもたちに予防接種を行う。GAVIは、開発途上国における予防接種率の伸び悩みの事態に対応し、2000年1月に発足した。
*コソボのミトロビツァに派遣されていたUNMIKの警察官がこのたび、性的犯罪の容疑で逮捕された。
*ユニセフがきょう発表したところによれば、ルワンダのキガリ郊外にあるリハビリ施設に、今夏初めに同国北西部で捕らえられ、拘束されていた子ども兵士227人が到着した。これら子ども兵士の85%はルワンダ人で、年令は10歳から18歳。コンゴ民主共和国の西部で強制徴兵され、軍事訓練を受けていた。
2001年8月17日
- *アフガニスタン:事務総長、援助職員拘束問題の速やかな解決求める
*コンゴ民主共和国:コンゴ内対話の準備を称賛
*安保理、中東情勢に関する公開会合開催へ
*マケドニア:UNHCR、より多くの国際監視員の展開を促す
*東ティモール:UNTAET代表、平和的な選挙運動を称賛
*イラン:UNHCR、洪水被害地域にシェルター物資を搬送へ
*クウェート人行方不明者問題解決の鍵、イラクの協力にあり、と事務総長
*UNMIK幹部、ユーゴ副首相と会談
*ここ数日間で、アンゴラ難民2000人以上、コンゴに流出
*第59回人種差別撤廃委、終了
*ブルンジ:ポリオ予防接種のため、ユニセフが一時停戦を促す
*タイで洪水。ESCAp、予防措置の必要性を強調
*ウガンダで、アフリカの女児教育会議
*WHO、空の旅と血栓症の関係の研究へ - *アフガニスタンにおいて、援助職員(国際職員8人、現地職員16人)が拘束されている問題について、アナン事務総長は憂慮を表明し、タリバン当局に対し、速やかな解決を求めた。
*コンゴ民主共和国において、内紛当事者の対話に向けた準備が進んでいることについて、アナン事務総長は勇気付けられると述べるとともに、準備プロセスに女性の参加が十分に行われるよう促した。
*安保理は木曜日、非公式協議を行い、8月20日にパレスチナ問題など中東情勢について公開会合を開催することを決めた。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の和平案合意成立から4日目。UNHCRはきょう、NATOの先遣隊に加えて、さらに多くの国際監視員が地域に展開する必要性を訴えた。
*UNTAETのデメロ代表はディリで記者会見し、東ティモールの来たる制憲議会選挙に向けて、選挙運動が平和的に進んでいるとし、また住民がこの政治プロセスを熱心に決意をもって受け入れていることに称賛の意を表明した。
*1週間前、イランにおいて記録的な大雨が降り、北部のGorganで、多くの人々が洪水などによる被害を受けたことから、UNHCRはきょう、同州に対するシェルター物資搬送を開始した。
*1990年のイラクによるクウェート侵攻時からの懸案事項であるクウェート人などの行方不明者問題が依然として解決を見ないなか、アナン事務総長はこのたび、安保理宛報告において、イラク政府の国連特使への協力が解決への鍵を握る、と述べた。
*UNMIKの幹部職員はきょう、ユーゴスラビア副首相と会談し、コソボの司法システムや、拘禁者16人が行っているハンガーストライキについて、話し合った。
*この数日間で、アンゴラから2000人以上の難民がコンゴ民主共和国に流出した。今月に入り、アンゴラにおいて、反政府勢力による襲撃事件が発生してから、隣国に流出したアンゴラ人は約1万人を数える。
*人種差別撤廃条約監視委はきょう、9カ国の履行状況報告書の検討を終え、第59回会期を終了した。9カ国の内訳は、イタリア、中国、トリニダード・トバゴ、キプロス、米国、スリランカ、ベトナム、ウクライナ、エジプト。
*今月、ブルンジにおいて、ポリオ予防接種活動が予定されているが、ユニセフはきょう、声明を発表し、同国における紛争の継続によって、この活動が阻害されることを憂慮し、全当事者に対し、一時的停戦を遵守し、援助職員の安全な通過を確保するよう求めた。
*週末、タイ北部を台風が襲い、洪水の被害にあって、100人以上が死亡した。ESCAP事務局長Kim Hak-Su氏は声明を発表し、約10年前にESCAPが同国に提案した災害予防措置に言及し、それらを実際に講じる必要を強調した。
*ウガンダにおいて、アフリカ各国から集まった150人の若者が参加し、女児教育運動の立ち上げをめざし開催された会議(3日間)が行動計画を採択し、終了した。行動計画は9月の子ども特別総会に提出される。
*WHOはきょう声明を発表し、飛行機に長時間同じ姿勢で座っていることにより、健康に影響があるかどうかを調査すべく、1200万ユーロの拠出を求めた。
2001年8月16日
- *安保理、リベリア紛争に懸念
*アンゴラ:安保理、UNITAによる列車攻撃を非難
*シエラレオネ:UNAMISL、武装解除プロセスを報告
*反人主義世界会議:人権高等弁務官、ロサンジェルス・タイムズ紙に寄稿
*東ティモール:UNTAET代表、憲法起草プロセスへの住民参加を称賛
*ジュネーブ軍縮会議議長、活動プログラムに関する合意成立難しそう
*サッカーのRonald選手、UNDP親善大使として試合に復帰 - *安保理、リベリア情勢に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、リベリアにおける紛争継続に懸念を表明し、関係当事者に対し、自制とともに、対話への参加を促した。
*8月10日、アンゴラにおいて、UNITAによる列車襲撃事件が発生したが、安保理議長はきょう、報道声明を発表し、このテロ攻撃を強く非難し、UNITAに対し、1994年のルサカ合意を尊重するよう求めた。
*シエラレオネ南部のMoyamba地区において、CDFが武器返還を開始し、和平プロセスが一歩前進した。UNAMSILが発表した。
*ロビンソン人権高等弁務官はこのたび、反人種主義世界会議について、ロサンジェルス・タイムズ紙に寄稿し、この会議が提供するユニークな機会を生かそうとするのであれば、この惑星において、私たちがこれまでお互いにもたらしあった苛酷な痛みについて話し合わなければならない旨述べた。
*東ティモール憲法委員たちはデメロ事務総長特別代表に対し、憲法起草の際に検討されるべき問題について、東ティモール住民の意見をまとめた詳細な報告書を提出した。これらの住民意見は、東ティモール全土で行われた200の公開ヒアリングで表明された。特別代表は、ヒアリングに参加した3万8000人の住民に対して、称賛の念を表明した。
*ジュネーブ軍縮会議の議長を務めるCarlos Amat Foresキューバ大使は近く、任期期限を迎えるが、きょう会議に対し、活動プログラムに関して、今期も加盟国の合意が成立する見込みは薄い旨述べた。ここ数年連続で、活動プログラムがつくれず、実質討論に入れない状態が続いている。
*UNDP親善大使(貧困根絶キャンペーン担当)を努めるサッカーのRonald選手は8月19日、San Siroスタジアムで行われるInterMilan/Enyimba戦で、昨年4月膝を故障してから初めての試合に臨む。この試合の収益金は、貧困対策の一環として、UNDPプロジェクト実施に使われる。
2001年8月15日
- *パレスチナ、安保理緊急会合を要請
*ボスニア・セルビア人将校、旧ユーゴ刑事裁判所に出頭
*国連財政危機。平和維持予算からの資金借用
*アフガニスタン、人権小委で一般演説
*世銀、ウルグアイの口蹄病対策に1850万ドル融資
*UNMIK代表、ユーゴ副首相と会談 - *パレスチナ(国連常駐オブザーバー)はこのたび、事務総長および安保理議長に書簡を送り、ジェニンにおけるイスラエルの行動について、同国が昨年9月からパレスチナの人々に対し行っている軍事攻撃の質的拡大であるとし、安保理緊急会合を要請するとともに、必要な措置を速やかに講じるよう求めた。
*スレブレニツァにおいてボスニア・ムスリム人が数千人単位で略式刑に処された事件に関連して、旧ユーゴ国際刑事裁判所から殺害および政治的迫害の容疑で起訴されていたボスニア・セルビア人将校がきょう、ブンジャルカの同裁判所検察官事務所に出頭した。
*国連スポークスマンによれば、これまでに、103の加盟国が2001年度通常予算の分担金を完納した。しかし分担率の大きい数カ国の支払いが依然なされていないため、資金状況は極めて厳しいものとなっており、今月終わりには7500万ドルの資金不足が生じると思われる。国連はこの資金不足を補って、職員の給与を支払うべく、平和維持活動予算からの資金借用を余儀なくされる。
*アフガニスタン政府代表はきょう、人権小委員会で一般演説を行い、同国において民兵たちがもたらしている男女差別の状況は同国の文化でもなければ、政府の政策でもなく、同国の人々はその終わりを望んでいる旨述べた。
*国内避難民問題に関する事務総長代表は総会に対し、第5回報告書を提出。国内避難民に関する指導的原則の促進などにより、避難民の保護や支援において顕著な進展がみられたとする一方、その危機的状況は8年前と変わらず深刻である、と指摘した。
*ウガンダにおいて、アフリカ各地から少女が集まり、各国の教育大臣とともに討論会に参加し、若年層の女性が教育を受けるうえで障害となっている問題について話し合った。3日間にわたるこの討論会は「女児教育運動」の一環であり、ユニセフが開催した。
*世界銀行はこのたび、ウルグアイに対し、口蹄病緊急復興プロジェクト支援のため、1850万ドルを融資することを決めた。
*国連コソボ暫定行政機構(UNMIK)のヘケロップ代表はきょう、ユーゴスラビア副首相Nebojsa Covic氏と会談し、コソボの現状について広範な話し合いを行った。
2001年8月14日
- *安保理、ブーゲンビル問題の政治的解決を促す
*アンゴラ:事務総長、UNITAによる列車襲撃を非難
*マケドニア:事務総長、和平合意を歓迎
*旧ユーゴ刑事裁判所:ボスニア・セルビア人被告、勾留施設に戻る
*アフガニスタン難民:パキスタン内の難民審査登録者増える
*UNDP、貧困国における民主的なインターネットの普及を支援
*イラクが今週、2億6500万ドルの石油収入
*ReliefWebアジア事務所開設へ - *ブーゲンビル問題について、安保理が非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、パプアニューギニアとブーゲンビル島が8月17日、包括的政治解決の原則に合意するなど、両当事者間で和平交渉が進んでいることを歓迎した。また当事者に対して、柔軟に、協力的な精神の下、残る問題を解決し、できるだけ早急に、和平に合意し、実施をはかるよう求めた。
*先週金曜日、アンゴラにおいて、反政府勢力UNITAが列車を襲撃、100人以上の市民が死亡した。アナン事務総長はきょう、声明を発表し、この襲撃を非難した。
*きのう、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において、和平枠組合意が成立したことについて、アナン事務総長は歓迎声明を発表し、同国の危機を解決するには、政治的解決以外に選択肢はない、と強調した。
*イスラエルによるガザ・西岸の封鎖により、食糧ニーズの充足がもはや不可能となった約27万人のパレスチナ人に対し、WFPはきょう、緊急食糧援助活動をスタートした。
*太平洋諸島フォーラムがきょう、ナウルで開始した。会期は1週間。アナン事務総長は声明において、フォーラムに対する国連の支援の継続を約束した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の勾留施設から一時釈放されていたボスニア・ヘルツェゴビナ人被告Milan Simicがこのたび、裁判を受けるため、施設に戻った。被告は、ボスニア・ヘルツェゴビナのBosanski Samac市において戦争犯罪を犯した容疑で起訴されたが、同じ容疑で勾留された他の被告2人とともに、昨年、公判の始まるまでに戻る条件で、釈放された。他の2人もその公判の開始日までには戻る予定。
*UNHCRによれば、パキスタン北西部の2つの難民審査施設に登録するアフガニスタン人が増えている。施設は今後数週間以内に、これらの人々を審査し、難民認定するか、そうでない場合、帰還させることになる。
*国連開発計画(UNDP)はきょう、グローバル・インターネット・ポリシー・イニシアチブ(GIPI)との間で、途上国における開放的かつ民主的なインターネットのための法的かつ政策枠組づくりを支援していく旨合意した。
*イラク石油食糧交換プログラムの下、この1週間で、イラク政府は石油1390万バレルを輸出し、2億9600万ユーロ(2億6500万ドル)の収入を得た。
*今週木曜日、大島賢三人道問題担当事務次長は神戸(日本)にReliefWebのアジア事務所を開設する。ReliefWebは国連人道問題調整部(OCHA)のプロジェクトとして、1994年に立ち上げられたオンライン情報システム。
2001年8月13日
- *マケドニア:安保理が、大統領と4政党代表の枠組合意を歓迎
*東エルサレム:イスラエルがオリエント・ハウスを占領
*タリバン、拘束外国人の国の外交官にビザ発給へ
*事務総長、洪水被害を受けたイランを支援する用意表明
*WFP、コンゴの戦争被害者への援助拡大
*タイ中将、UNTAET司令官に
*シエラレオネ:政府、RUFは2州の武装解除スタートを約束
*コソボ:UNMIK警察官2人、行動綱領違反で自国へ送還
*UNEP報告:メソポタミアの湿地帯、ダム建設で消失、と警告
*世銀:中国が環境を考慮した開発戦略をとるよう示唆
*UNDP、ガーナでIT導入のための対策
*人道援助の兵站協力の改善について、ワークショップ - *マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の首都スコピエにおいて、同国のBoris Trajkovski大統領と4政党指導者がきょう、和平枠組合意に署名した。安保理は議長声明を発表し、この合意を歓迎するとともに、合意の完全実施を求め、地域のアルバニア指導者に対し、暴力を公に非難し、平和を確保するため影響力を行使するよう促した。
*東エルサレムにおいて、イスラエルがこのたび、オリエント・ハウスなどのパレスチナ施設を占領した。アナン事務総長は、こうした行動による事態の緊張を指摘し、イスラエル当局に対し、占領の停止を促した。
*タリバンはこのたび、アフガニスタンにおいて改宗活動を行った容疑で拘束しているNGO要員の属するそれぞれの国の外交官に対して、ビザを発給することに合意した。これら外交官は、カブールを訪問し、タリバン当局とこの拘束問題について話し合う。拘束されているのは、ドイツ(4人)、オーストラリア(2人)、米国(2人)のあわせて8人。
*この数日間、イラン北東部において、洪水が発生し、相当の被害がでた。アナン事務総長はきょう、声明を発表し、国連がいつでも、イラン政府の救済復興活動を援助する用意がある旨述べた.
*コンゴ民主共和国において、世界食糧計画(WFP)は人道的危機事態への緊急対応を続けている。WFPはきょう、政府の掌握地域で、これまで援助の提供ができずにいた4万人に対し、食糧提供を開始した旨を明らかにした。
*アナン事務総長はこのたび、Boonsrang Niumpradit中将の後任として、Winai Phattiyakul中将(タイ)を国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)の軍事司令官に任命した。
*UNAMSILがきょう発表したコミュニケによれば、シエラレオネの政府と反政府勢力RUFはこのたび、同国のMoyambaとKoinaduguにおいて、武装解除を開始し、今月末までに完了することに合意した。
*コソボにおいて、UNMIK警察官4人が売春目的の女性移送に関わった問題について、調査が終了した。この結果、警察官2人が行動綱領に違反したとし、自国に送還された。
*国連環境計画(UNEP)はこのたび、「メソポタミアの湿地帯:エコシステムの消失」と題する報告書を発表。メソポタミアは中東で最大の湿地帯、また世界でも有数な淡水系エコシステムであるが、この約85%が主に灌漑とダム建設により失われている、と警告した。
*世界銀行はこのたび、「中国:大気・土地・水、新千年紀の環境優先課題」と題する報告書を発表。過去20年にわたる中国の驚異的な経済成長の時代において、深刻な環境被害が起こったとし、環境的に持続的な将来を構築するためには、その開発戦略を変えるしかない、と訴えている。
*国連開発計画(UNDP)は、ガーナの学校や診療所などに情報技術(IT)を導入すべく、モバイル・テレセンターと銘打ちIT装備を施したバスを走らせて、同国の地方の教員、子ども、農民などに対し、IT訓練を開始する旨発表した。
*救済援助活動において、国連、政府機関、NGO、援助国の間の兵站協力の改善に関するワークショップが先週、ジュネーブで開催された。
2001年8月10日
- *反人種主義世界会議・準備委、最終日
*NHCR、マケドニアの戦闘拡大に懸念
*カンボジア:ポルポト派を裁く特別法廷設置
*英国で、庇護を求める人々に対する襲撃事件相次ぐ
*東ティモール:UNTAET、インドネシア兵銃撃事件の調査委設置を提案
*コンゴ民主共和国担当特使、副難民高等弁務官に
*シエラレオネ:UNAMSIL、政府、反政府勢力が武装解除プロセスを検討
*UNIFEM、21カ国の対女性暴力撤廃プログラムに10万ドルを無償援助
*人権A規約の監視委員会、スタートへ
*12日は、国際青年デー - *反人種主義世界会議の準備委員会、最終日。ロビンソン人権高等弁務官は記者会見し、この数日間で会議の雰囲気が大分変わり、各国が合意に向けて積極的になっている旨指摘した。
*UNHCRはきょう、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国における戦闘の拡大に深い懸念を示し、同国で闘いを続ける者に対し、市民の間に犠牲者をださないよう促した。
*カンボジアにおいて、シアヌーク国王がきょう、ポルポト派を裁く特別法廷を設置する法律に署名。これにより、この法律は発効した。国連としては、この法律を受け取った後、それが国連とカンボジアが交わした合意覚書に即した内容となっているかどうかを検討することになる。
*英国において、この1週間、トルコのクルド人やイラン人など、同国に庇護を求める人々が襲撃される事件が相次いでいることについて、UNHCRは深い憂慮の念を表明し、政治家やメディアに対し、責任ある態度でこの問題に対応するよう促した。
*東ティモールにおいて、先月、UNTAETの下に活動するニュージーランド兵がインドネシア兵を銃撃した事件について、UNTAETはこのたび、調査委員会の設置を提案した。
*ルベルス人権高等弁務官はきょう、Soren Jessen Petersen氏の後任として、コンゴ民主共和国担当事務総長特別代表を務めたチュニジアのKamel Morjane氏を、副高等弁務官に任命する旨発表した。同氏は、10月1日に任務に就く予定。
*シエラレオネにおいて、「武装解除、軍隊解体、再統合に関する共同委員会」がきょう、第4回会合を開催。UNAMSIL、政府および反政府勢力の代表は武装解除プロセスの進展状況とともに、全体的な和平努力を進める方策について検討した。
*国連婦人開発基金(UNIFEM)は声明を発表し、今年、21カ国における対女性暴力撤廃プログラムに対し、100万ドルの無償援助を提供する、と明らかにした。
*月曜日、「経済的、社会的、文化的権利に関する国際規約」の履行監視委員会が、2週間の会期をスタートする。今会期においては、セネガル、シリア、パナマ、ウクライナ、日本、ネパール、ドイツの7カ国の定期報告書が審議される。なお、日本の第1回報告書が審議されたのは1984年であったが、そのときは委員会の結論や勧告はなかった。
*8月12日は、国際青年デー。アナン事務総長はメッセージにおいて、各国政府がエイズと失業という、今日の若者が直面する深刻な問題に対し、これまでの誓約を守り取り組むよう促した。
2001年8月9日
- *事務総長、エルサレムでの自爆テロを非難
*シエラレオネ:安保理、武装解除進展を賞賛
*反人種主義世界会議、準備が大詰めに
*エチオピア・エリトリア、信頼醸成措置に合意
*多くの難民がコソボからマケドニアに帰還
*旧ユーゴ国際刑事裁判所、ボスニア・ムスリム人被告、無罪を主張
*きょうは、世界の先住民の国際デー
*総会一般委員会、人間クローン問題について検討へ
*イタリア、ユニセフに100万ドル拠出。コンゴの子供支援へ
*スーダン:青ナイル氾濫、大洪水発生
*UNDP、世銀が技術協力改革のあり方に関する調査を開始 - *アナン事務総長はきょう、エルサレムで起こった自爆テロについて、非難声明を発表。声明において、事務総長はすべてのテロ行為を嘆くとともに、生命が無残な形で失われることに深い遺憾の意を示した。
*安保理、シエラレオネ情勢に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同国における武装解除プロセスの進展を歓迎すると同時に、信頼性の高い選挙の実施のためには、その他の分野においても実質的な進展が必要である旨指摘した。
*反人種主義世界会議の準備が大詰めを迎えるなか、ロビンソン人権高等弁務官はきょう、準備委員会のビュアローに対し、困難な問題の解決が視野に入ってきた旨述べた。
*きのう、エチオピアとエリトリア間の第8回軍事調整委員会(ナイロビ)において、両国の軍人幹部は相互の信頼を醸成するために、地方レベルでの接触を確立することなど、新しい措置を講じることに合意した。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、この3日間、多くの難民がコソボからマケドニア旧ユーゴスラビア共和国への帰還を続けている。ただし、きのうになって、帰還のペースは緩慢になった。
*1993年および94年当時、ボスニア・ヘルツェゴビナにおいて、戦争犯罪を犯した容疑で旧ユーゴ国際刑事裁判所に起訴されたボスニア・ムスリム人被告3人がきょう、初公判で無罪を主張した。
*きょうは、世界の先住民の国際デー。アナン事務総長はメッセージにおいて、最近設置が決まった先住民問題に関する常設フォーラムに関して、準備作業が進んでいる旨指摘し、フォーラムは先住民に対し、その懸念に国際社会の関心を喚起するチャンスを与える先駆的なイニシアチブである、と述べた。
*フランスおよびドイツ両政府はこのたび、9月から始まる次期国連総会が人間クローンの問題を議題とし扱うよう提案した。総会スポークスマンによれば、56会期開幕後すぐ、総会一般委員会が、この提案について検討する。
*イタリア政府はきょう、コンゴ民主共和国の子どもたちに対する支援のため、ユニセフに対し、約100万ドルの資金を拠出する旨誓約した。
*スーダン東部において、青ナイルが氾濫し、10年ぶりの大洪水を引き起こした。人道問題調整部がきょう、発表した。死傷者は報告されておらず、また避難した人々の正確な数も今のところわからない。
*国連開発計画(UNDP)と世界銀行は、技術協力の改善に向けて、きょう、"Ready for Change"と銘打った、1年間にわたる調査活動を開始した。
2001年8月8日
- *イスラエル代表、イスラエル兵拉致事件関連のビデオ視聴
*アフリカ紛争への地域アプローチについて、安保理が非公式会議
*反人種主義会議:人権高等弁務官、インターネット・チャットに参加へ
*人口調査に関する専門家会合、開催
*コンゴ民主共和国:MONUC司令官、英国閣僚が反政府勢力指導者と面会へ
*ルワンダ国際刑事裁判所:ルワンダのルカラ市幹部、初公判
*東ティモール:UNTAET、民兵4人を人道に対する罪で起訴
*日本政府、アフガニスタンへの人道援助を誓約 - *イスラエル代表はきょう、ニューヨーク国連本部を訪れ、昨年10月イスラエル兵3人の拉致後に撮影されたビデオ映像を視聴した。代表団を率いたイスラエル大使は視聴後、国連側が示した協力的姿勢を評価するとともに、視聴したビデオが拉致された兵士の状況に光をあてるものと確信している旨述べた。
*安保理はきょう、プリンストンクラブで、非公式会議を開催し、アフリカの紛争に対する地域的アプローチについて協議した。特に、西アフリカと大湖地域に焦点を当てた同会合は、今月の安保理議長のコロンビア外相が招請した。同外相は、国際平和アカデミーの現会長。
*木曜日、反人種主義世界会議の議長を務めるロビンソン人権高等弁務官は、インターネット・チャットに参加し、同会議について世界中の人々と意見を交わす。このチャット・プログラムは、ニューヨーク時間午前11時にスタートする。
*人口調査に関する国際的会合がこのたび、国連本部で、4日間の日程を開始した。1995年に開始し、2004年までの予定で、世界各国で行われる現人口調査の問題点を検討する。会議の正式名称は、”Symposium on Global Review of 2000 Round of Population and Housing Censuses: Mid-Decade Assessment and Future Prospects”.
*コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)がきょう発表したところによれば、MONUC司令官は、英国のショート国際協力大臣とともに、コンゴ民主共和国北部Gbadoliteに向かった。反政府勢力MLCの指導者Jean-Pierre Bembaと面会し、ルサカ停戦協定の下の和平プロセス等について話し合う。
*ルワンダ国際刑事裁判所において、きょう、ルワンダ・ジェノサイドの罪に問われている同国ルカラ市の幹部Jean Mpambaraの初公判が行われた。同被告は無罪を主張した。
*UNTAETはこのたび、1999年の東ティモール住民投票後の騒乱事態において、人道に対する罪を犯した容疑で、4人の民兵を起訴した。UNTAET検察長官によれば、この犯罪は、東ティモールのManufahi地区において、独立派民兵の一派Tim Sasurut Ablaiのメンバーが犯した。
*日本政府はこのたび、国連の人道援助アピールに応じ、アフガニスタンの人々の基礎的生活条件の向上のため、40万ドル以上の資金援助を誓約した。この資金は、コミュニティーのエンパワーメント、水、衛生といった分野に対象を絞って使われる。国連アフガニスタン調整官事務所がきょう、発表した。
2001年8月7日
- *コソボ:今朝、セルビア人車列、襲撃受ける
*UNHCR、マケドニア避難民の流出問題解決のため、国際努力を促す
*事務総長、UNIFIL司令官後任を指名
*反人種主義会議:最終文書作成交渉に進展
*カンボジア、ポルポト派を裁く法廷設置を承認
*イラク、石油輸出堅調
*アフガニスタン:援助要員拘束について、国連がタリバンに憂慮表明
*UNHCR、リベリア人難民をコートジボワール西部に移送
*クウェート、エイズ基金に100万ドル拠出
*アフリカ中部において、ポリオ予防接種活動
*西アフリカの海がめ、乱獲 - *今朝、コソボにおいて、セルビア人のグループの車列がセルビアへ向かう途中、待ち伏せ襲撃を受け、3人が負傷した。UNMIK副代表は、この襲撃を強く非難した。
*ルベルス難民高等弁務官はこのたび、ロバートソンNATO事務総長とソラナEU高等代表に書簡を送付し、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国内の紛争のもたらす避難民の流出問題を解決すべく、一層の国際努力を行うよう促した。
*アナン事務総長はこのたび、ガーナのSeth KofiObeng将軍の後任として、インドのLalit Mohan Tewari将軍を、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の司令官に任命した。
*反人種主義世界会議の準備委員会は現在、最終文書に関する交渉を継続しているが、人権高等弁務官スポークスマンによれば、今週に入り、交渉にある程度進展が見られ、各国代表団も幾分、文書作成の見通しに楽観的になってきた。
*カンボジア制憲評議会がこのたび、ポルポト派を人道の罪で裁く法廷を設置する法案を承認したことについて、国連は歓迎の意を表明。国連スポークスマンは、同国の国王がこの法案を承認した後、国連は公式訳を受け取り、分析することになる旨述べた。
*イラク石油食糧交換プログラムの下、イラクはこの1週間、1700万バレルの石油を輸出し、4億400万ユーロ(3億5600万ドル)の収入を得た。
*国連アフガニスタン調整官事務所はきょう、タリバン幹部と会談し、24人の人道援助活動家が逮捕され、拘束を受けていることに深刻な憂慮を伝えた。
*UNHCRはこのたび、リベリアからコートジボワールに新たに流入してきた難民たちを同国西部の難民キャンプに移送する作業を開始した。この2週間で、計428人のリベリア難民を、Niclaキャンプに移送した。
*クウェート政府はこのたび、グローバル・エイズ基金に対し、100万ドルの拠出を誓約した。同基金には、これまで13億9500万ドルの拠出誓約がなされた。
*アフリカ中部において、子どものポリオ予防接種活動(2回目)が開始する。紛争の影響が強い国々での活動は困難が多いが、数千人の予防接種チームが戸別訪問し、数百万人の子どもの予防接種を実施する。
*移住性の種に関する条約(CMS)の事務局の委託を受けた研究報告が発表された。題名は、”Biogeography and Conservation of MarineTurtles of the Atlantic Coast of Africa"。西アフリカの海がめの繁殖地が危機に瀕している、と報告。この研究報告を受けて、UNEPとCMSは海がめの保護のための緊急の努力を促した。
*国連開発計画(UNDP)とウガンダはこのたび、同国の貧困根絶を支援するため、6年間にわたる新規プログラムの実施協定に署名した。
2001年8月6日
- *事務総長、中東におけるテロ行為に遺憾の意を表明
*イスラエル代表団、国連高官と会談。ビデオ視聴を検討
*広島原爆記念日。事務総長は紛争予防の必要性を強調
*反人種主義世界会議:国連、南アフリカと会議の法的責任協定に署名
*ティモール海:オーストラリアが不服申し立て
*事務総長、市長会議へのメッセージ。都市は「民主主義のエンジン」と
*国連ミッション、シエラレオネ東部に平和維持活動を展開
*UNHCRはセルビア南部における警察襲撃を非難
*ユニセフ事務局長、アンゴラとコンゴ訪問へ
*アフガニスタン:国連、国際援助要員の拘束に懸念表明 - *アナン事務総長は激化する中東での暴力行為に衝撃を受け、イスラエル人とパレスチナ人双方に対し、破壊主義的な暴力行為の悪循環を断ち、和平への話し合いを再開するよう訴えた。
*イスラエルの軍部首脳代表団はきょう、国連のアナビ平和維持活動担当事務次長およびフォード軍事顧問と会談し、昨年10月のイスラエル兵3人の拉致事件関連のビデオテープをめぐり話し合った。
*アナン事務総長はきょう、第56回広島原爆記念式典へのメッセージの中で、大量破壊兵器を除去するため、国連ミレニアム宣言の履行を強く促した。
*国連はきょう、来る反人種主義世界会議の最終準備を進めるなか、主催国の南アフリカとの間で、会議の法的責任に関する協定に署名した。
*オーストラリア政府と同国石油企業はこのたび、東ティモールがティモール海峡の石油探査事業の経済的インセンティブに変更を加えたことを批判し、不服申し立てを行った。UNTAETのデメロ代表は、この批判が不均衡かつ不正確なものである、と述べた。
*アナン事務総長は広島と長崎で行われた市長会議にメッセージを送り、科学や技術がすべての人々の役に立つようにするうえで、都市にはきわめて重要な役割がある、と語った。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)は、東部のコノ地区への平和維持部隊展開を開始した.同国全土に平和維持活動の展開を図る努力の一環である。
*コソボ国境付近のセルビア南部で先週金曜日、警察官駐在所が何者かによって襲撃された事件について、UNHCRは強く非難した。この襲撃で警察官2名が射殺され、2名が重傷を負った。
*ユニセフのベラミー事務局長は今週、アンゴラとコンゴ民主共和国を訪問し、ポリオ予防接種活動を視察する。
*アフガニスタン人道調整官事務所はきょう、カブールで8名の国際援助要員が拘束されたことについて、懸念を表明した。
2001年8月3日
- *イスラエル兵拉致事件ビデオ:国連が内部調査結果を発表
*反人種主義世界会議:識者による支援会合、開催
*マケドニア:UNHCR、Aracinovo村に緊急援助
*ボスニア、国際刑事裁の起訴した3人を逮捕
*シエラレオネ:UNAMSIL、真実和解委について啓発活動
*東ティモール:国連兵による職務に悖る性的行為を調査
*アフリカ南部:難民が増加の一途
*ラテンアメリカ:経済成長率、落ち込む
*米国下院で、難民の処遇改善法案される - *昨年10月のイスラエル兵拉致事件の関連ビデオの扱いについて、国連はきょう、内部調査結果を公表した。アナン事務総長は、数人の国連幹部がビデオの扱いに関して重大な判断ミスを犯したことに遺憾を表明し、指令系統における情報伝達の乱れが二度と起こることがないよう措置を講じる旨約束した。
*金曜日、反人種主義世界会議を支援する識者会合(9人構成)が開かれた。会合において、識者たちは、国際社会は過去の人種主義や偏見を認知する必要があるが、同時に、過去の過ちを繰り返さないよう前向きの解決策を模索しなければならない、と強調した。
*UNHCRはこのたび、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の村、Aracinovoに戻る難民5000人に届けるべく、緊急援助物資を載せた車列を派遣した。同国政府は日曜日、この村を再開した。
*ボスニア・ヘルツェゴビナ当局はこのたび、旧ユーゴ国際刑事裁判所が、1993年1月から翌94年1月までの間にボスニア中部での戦争犯罪を問い起訴していた3人の元軍人を逮捕した。3人は、いずれもボスニア軍の幹部要員で、General Enver Hadzihansanovic、General Mehmed Alagic、Colonel Amir Kubura。
*シエラレオネ北部において、UNAMSILはきょう、同国の和平プロセスにおける真実和解委員会(TRC)の役割について、人々の啓発活動を開始した。
*東ティモールの飛び地Oecussiにおいて、国連兵士が5月27日夜、職務に悖り、性的に不埒な行為をしたとの容疑について、UNTAETは調査を行った結果、確かにそうした行為があった、との結論に達した。今後、東ティモール検察長官の事務所が、この兵士を派遣した国の当局の参加と協力を得て、調査を行う。
*アフリカ南部における危機的事態がなかなか解決をみず、また解決の兆しもみえないなか、今年に入ってから、庇護を求めるひとの数は増加の一途を辿っている。
*ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)はこのたび、「ラテンアメリカ・カリブ地域の経済報告2000-2001」を発表。2001年、成長率は2%(昨年の約半分)に減少し、地域の国々にとっては失望の年となる、とした。
*米国下院において、きのう、難民や庇護を求める人々の処遇の改善をめざす法案が提出されたことについて、UNHCRは歓迎声明を発表した。
2001年8月2日
- *安保理、小型武器に関する公開会合
*事務総長、キプロスのトルコ系住民指導者と会談へ
*レバノン:イスラエル兵拉致事件の関連テープ、安保理へ
*UNHCRとパキスタン、アフガン難民審査に関する合意
*カンボジア:国連特使、選挙前の暴力に懸念
*イラク石油食糧交換プログラム:事務総長、今期の配分計画を承認
*反人種主義世界会議:過去ではなく、今の問題を扱うべき、と事務総長
*コンゴ民主共和国:事務総長、カメルーン外交官を特使に
*東ティモール:選挙報道をめぐる対立解決のため、委員会を設置
*中米:WFP、旱魃被害者4万人に食糧提供へ
*UNCTAD:2000年の世界海外直接投資は18%拡大 - *安保理、小型武器に関する公開会合を開催。アナン事務総長は冒頭演説し、先月の国連小型武器会議での成果に続いて、小型武器の不正取引を禁じるべく、法的拘束力を有する基準を確立するなどの措置を講じなければならない、と述べた。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所はきょう、元セルビア人勢力のラディスラフ・クルスティッチ司令官をジェノサイドの罪に問い、禁固46年とする有罪判決を下した。同裁判所がジェノサイド罪を適用した判決を下すのは初めて。
*国連スポークスマンがきょう発表したところによると、アナン事務総長とキプロスのトルコ系住民代表Rauf Denktash氏が今月28日、Salzburgで会談する予定。
*昨年10月イスラエル=レバノン国境地帯でイスラエル兵が拉致された事件の関連ビデオテープの扱いをめぐる問題について、コナー事務次長が作成した報告書が今週、アナン事務総長に提出された。アナン事務総長はこのたび、この報告書の検討を終え、事務次長に対し、明朝、安保理にブリーフィングを行うよう要請した。
*干ばつと紛争を逃れ、パキスタンに流出したアフガニスタン難民について、UNHCRとパキスタン政府はきょう、共同審査プロセスを確立することに合意した。
*カンボジアにおいて、来年2月の地方選挙が行われる予定であるが、最近、選挙立候補者や政党メンバーが襲撃を受けている。カンボジア担当事務総長特別代表Peter Leuprecht氏はプノンペンで声明を発表し、この事態は選挙に対する国民の信頼を損ねる、と懸念を表明した。
2001年8月1日
- *サブサハラ17カ国:FAOが緊急食糧事態を警告
*平和維持活動特別委員会、2001年会期を終了
*ILO、西アフリカの児童労働を調査へ
*東ティモール:住民登録、再開
*ITU、アジア太平洋のIT強化のため、早稲田大学と提携
*ESCAPワークショップ、アジア経済の新課題を討議
*カナダ、ナイジェリア公衆衛生を支援
*国連郵政部、日本の世界遺産を切手に - *FAOはきょう、「アフリカ・サブサハラ地域の食糧事情と穀物生産予測」と題する報告書を発表。厳しい悪天候、執拗に続く内戦などにより、サブサハラ地域の17カ国は、緊急食糧事態に直面している、と警告した。17カ国は、アンゴラ、ブルキナファソ、ブルンジ、チャド、コンゴ民主共和国、エリトリア、エチオピア、ギニア、ケニア、リベリア、ニジェール、ルワンダ、シエラレオネ、ソマリア、スーダン、タンザニア、ウガンダ。
*平和維持活動特別委員会はきのう、平和維持活動の全側面の包括的見直しに関する報告を採択し、2001年会期を終了した。同報告は、平和維持活動局の管理、企画、活動支援の機能を強化すべく、事務次長室に管理部長職を創設し、また「平和維持活動・最善慣行班」を強化するなど、様々な措置を提言した。
*国際労働機関(ILO)は今年9月から、米国国際開発庁(USAID)と協力し、西アフリカのココア生産国5カ国の児童労働状況を調査する。5カ国の内訳は、カメルーン、コートジボワール、ガーナ、ギニア、ナイジェリア。ILOがきょう、発表した。
*東ティモールにおいて、きょう、住民登録作業が再開した。きのうまで、8月30日選挙の有権者リストを確定すべく、住民登録は一時中断していた。なお、きょうから住民登録を行う人々は、8月30日で投票することはできない。
*国際電気通信連合(ITU)は、アジア太平洋地域のITセクターにおいて、官民の双方で人材育成を図っていくうえで、早稲田大学と協力していく。ITUはきょう、早稲田大学と合意覚書に署名した。
*アジア太平洋地域における主要産業の国際生産ネットワーク、および地域経済協力への影響について検討すべく、ESCAP主催のワークショップが開始した。会期は2日間。地域の専門家が参加し、話し合う。ワークショップの正式名称は、"Emerging Economic Map of Asia: Regional Production Restructuring, Asian Integration and Sustainable Development"。
*カナダ国際開発庁(CIDA)はこのたび、2年間にわたり、ナイジェリアのリプロダクティブ・ヘルスおよびエイズ予防活動に対し、総額660万米ドルの無償援助を行う旨決定。国連人口基金(UNFPA)はきょう、歓迎声明を発表した。
*国連郵政部はきょう、日本の6つの世界遺産を記念した、6枚一組の切手を発行した。
2001年7月31日
- *安保理、UNIFILの任期延長
*安保理、UNOMIGの任期延長
*人権高等弁務官、イスラエルのナブルス攻撃に深い憂慮
*事務総長、反人種主義世界会議で開幕演説へ
*グローバル・コンパクト立ち上げから1年
*イスラエル兵拉致事件:コナー事務次長、ビデオテープ調査を終了
*ボスニア:旧ユーゴ刑事裁判所、元警察署長に10年の禁固刑
*シエラレオネ:Kono地区において、村の長老たちが武装解除活動に協力
*コンゴ民主共和国:UNHCR、中央アフリカ共和国からの難民に援助提供
*イラク:この一週間の石油収入、2億8700万ユーロ
*マケドニア:コソボからの帰還難民急増
*パキスタン洪水被害:国連機関、援助物資提供 - *安保理は決議を全会一致で採択、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の任期を来年1月末まで延長した。
*アブハジアの紛争地帯の情勢悪化を受け、安保理は決議を全会一致で採択し、国連グルジア監視団(UNOMIG)の任期を来年1月末まで6ヶ月間延長した。
*イスラエルがこのたび、占領地域のナブルスを攻撃、2人の子どもを含み、少なくとも8人が死亡した。ロビンソン人権高等弁務官はきょう、ジュネーブで声明を発表し、同地域における暴力の拡大に深い憂慮の念を示した。
*アナン事務総長は今月、欧州およびアフリカの6カ国を歴訪する。この訪問の途中には、南アフリカのダーバンで行われる反人種主義世界会議に参加し、開幕演説を行う予定。
*アナン事務総長が昨年1月ダボスで提唱した「グローバル・コンパクト」が同年7月26日、正式に立ち上げとなってから、1年が過ぎた。事務総長室の幹部職員Georg Kell氏はきょう、記者ブリーフィングを行い、このグローバル・コンパクトは様々な分野に浸透し始めている、と語った。
*昨年のイスラエル兵3人の拉致事件関連場面を撮影したビデオ・テープの扱いについて調査を進めていたコナー事務次長はこのたび、この調査を終了した。きょう午後には、この調査報告を事務総長に提出する。国連スポークスマンがきょう発表した。
*旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所はきょう、1992年および93年当時、ボスニア・ヘルツェゴビナにおいて、人道に対する罪を犯したとして、同国のBosanski Samac市で元警察署長を務めていたStevan Todorovicを10年の禁固刑に処するとの判決を下した。
*シエラレオネのダイヤモンド産出地域、Konoにおいて、村落の長老たちが国連の武装解除努力に関与、協力し始めたことから、武装解除する兵士の数が増えてきた。UNAMSILがきょう、報告した。
*中央アフリカ共和国から流出し、コンゴ民主共和国北西部の町Zongoに滞在する難民2万5000人以上に対し、UNHCRはきょう、援助物資の緊急空輸・第1段階を終了した。
*イラク石油食糧交換プログラムの下、イラクは先週、1200万バレルの石油を輸出し、2億8700万ユーロ(2億5200万ドル)の追加的収入を得た。
*マケドニア当局が日曜日、Aracinovo村を帰還難民に再開したことから、コソボから同国へと戻るアルバニア人難民の数がこの数日間で急増した。
*洪水の被害を受けるパキスタンの2地域に対し、国連援助機関が食糧などの援助物資を提供している。
2001年7月30日
- *安保理、東ティモール情勢に関する公開会合。
*安保理、対タリバン制裁強化メカニズム設置へ
*反人種主義会議:事務総長、過去と向き合う必要を指摘
*反人種主義会議:会議の真価は人種主義との闘いの進展にあり、と人権高等弁務官
*中東:事務総長、最近の襲撃事件に遺憾の意
*エイズ:アフリカ3国、エイズとの闘いに覚悟、と国連特使
*コンゴ民主共和国において、停戦継続
*人権小委、スタート
*東ティモール:インドネシア兵、死亡。国連、遺憾の意
*小型武器:ケニアの小型武器調査のため、国連調査団派遣 - *安保理、東ティモール情勢に関する公開会合を開催。同会合において、UNTAETのデメロ代表は演説し、東ティモールの独立はすでに視野に入ったとしたが、一方で、この目的を達成するには、更なる活動が必要となる、と述べた。
*安保理は決議を全会一致で採択し、事務総長に対し、対タリバン制裁を強化するメカニズムを設置するよう要請した。このメカニズムは、アフガニスタンのタリバンに対する制裁措置を強化し、同国のテロリスト訓練キャンプの動向を調査し、内紛を煽る麻薬取引に対する措置を講じることをねらう。
*アナン事務総長はワシントンを訪問、「全米都市同盟」で演説し、反人種主義国連会議では今後進むべき方向を示すとともに、過去の結果についても扱うべきである旨述べた。同団体は、米国の最古かつ最大の、地域社会を基盤にしたアフリカ系米国人を支援する活動団体。
*ロビンソン人権高等弁務官は、きょうスタートした反人種主義世界会議・準備委員会にで開幕演説し、同会議の真価は、その成果が果たして人種差別に対する闘いにおける今後の進展を保証することになるかどうかで決まる旨指摘した。
*アナン事務総長は、中東における最近の衝突事件発生について、遺憾の意を表明するとともに、当事者に対し、行動を自制し、交渉のテーブルに戻るよう求めた。
*アフリカ・エイズ担当事務総長特使のステファン・ルイス氏はこのたび、ケニア、ルワンダ、ナイジェリアのアフリカ3国歴訪から戻り、国連本部で記者会見。特使は、これら3国が現在、エイズ対策に覚悟を決めて取り組んでいるとし、エイズ対策の成功の可能性に期待を示した。
*MONUCがこのたび発表したところによれば、コンゴ民主共和国において、紛争当事者間で、停戦および兵力引き離し協定の遵守が継続している。
*人権小委員会がきょうジュネーブで、年次会期をスタート。日程は8月17日まで。女性の権利、性的奴隷、先住民差別などの問題について検討する。
*東西ティモール境界地域において、国連のニュージーランド部隊がこのたび、民間人の服装の男に銃撃され、その後の銃撃戦において、インドネシア兵が死亡した。UNTAETは遺憾の意を表明した。
*国連はこのたび、ケニア政府の要請を受け、同国における小型武器の拡散状況の調査を行うため、調査団を派遣した。
2001年7月27日
- *事務総長、スリランカ空港襲撃事件を非難
*反人種主義世界会議:人権高等弁務官、合意成立を呼びかける
*経社理、今会期を終了
*ボスニア:UNMIBH、人身売買対策を発表
*ルワンダ:戦争犯罪容疑者、逮捕
*イラク、石油食料交換プログラム下、人道物資配給計画を提出
*シエラレオネ:UNAMSIL、戦闘員に対し武装解除を呼びかけ
*トルコ=ギリシャ国境:アフリカ人集団遺棄報道を受け、UNHCRが両国と接触
*コンゴ:UNHCR、中央アフリカ共和国難民に緊急援助
*北朝鮮:旱魃による食料事情悪化
*WHO、インフルエンザ対策
*COP6合意:アフリカ、貧困対策に新しいチャンス
*黒柳・ユニセフ親善大使、アフガニスタン訪問
- *このたび、スリランカの首都コロンボの国際空港において、タミル・タイガー(LTTE)による襲撃事件が発生。アナン事務総長は声明を発表し、このテロ行為を非難するとともに、同国の全セクターに対し、平和のために全力を尽くすよう促した。
*来る反人種主義世界会議の準備委員会の準備委員会は来週月曜日、宣言および行動計画の草案を仕上げるべく、2週間にわたる会期をスタートする。ロビンソン人権高等弁務官はきょう、同準備委の直面する困難を認知しながらも、人種主義との闘いに関して、合意に達する必要を強調した。
*今週木曜日夜、経済社会理事会は、4週間に及んだ年次会期を終了した。今会期では、閣僚級会合がアフリカ開発に焦点を当て、アフリカ諸国の対外債務処理への支援を呼びかけ、エイズの影響に深い懸念を表明するなどの閣僚宣言をだした。
*国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)はこのたび、同国における人身売買や売春、こうした犯罪に関与する者が摘発を逃れる手口を向上させている状況に対し、さらに積極的な対策を講じるべく、"STOP"と銘打ったプログラムをスタートさせる。"STOP"は、Special Trafficking Operations Programmeの略称。
*1994年ルワンダ大虐殺において、人道に対する罪を犯したとし、起訴されていたProtais Zigiranyirazoがきのう、ベルギーで逮捕された。同容疑者は元ルワンダ大統領Juvel Habyarimanaの妻の弟。ルワンダ国際刑事裁判所がきょう、発表した。
*イラク政府はこのたび、石油食料交換プログラムの下、総額55億ドル相当の人道物資の配給計画を提出した。この計画について、アナン事務総長が現在、検討を進めている。
*シエラレオネにおいて、UNAMSILの軍事司令官らはきょう、戦闘員たちに対し、武装解除プロセスへの参加を促すため、コノ地区へ向かった。
*最近、250人以上のアフリカ人集団がトルコとギリシャの国境沿いに置き去りにされた、との報道があったことについて、UNHCRは驚愕を表し、両国の当局と接触している、と発表した。
*コンゴ民主共和国の北東部において、UNHCRは現在、中央アフリカ共和国難民に対し、緊急援助物資を提供している。今年に入り、中央アフリカでクーデター未遂事件が発生し、それ以降、同国から数万人の難民がコンゴに流出している。
*朝鮮民主主義人民共和国において、この春、3ヶ月間にわたる旱魃が続き、同国の不安定な食料事情を悪化させている。FAOとWFPがきょう、共同発表し、国際社会の支援を求めた。
*WHOはきょうジュネーブで声明を発表、インフルエンザが毎年、北半球だけで、1億もの人々に感染しているとされていることから、現在、対策を練っている、と明らかにした。年内には「インフルエンザに関するグローバル・アジェンダ」をインターネット上で公開し、公の議論に付す予定。
*このたび終了したCOP6再開会合において、京都議定書の運用ルールに関する包括的な合意が成立し、アフリカ諸国などの貧困、環境悪化、エネルギー不足への対策資金を創ることが承認された。UNEPがきょう、発表した。
*ユニセフ親善大使の黒柳徹子さんは7月21日から、6日間にわたりアフガニスタンを訪れている。同国の女性や子どもの窮状について、世界の関心を高める。
2001年7月26日
- *コソボ情勢について、安保理公開会合。
*リベリア:国連、追加制裁の影響調査
*旧ユーゴ国際刑事裁判所:クロアチア人退役将軍に対する起訴状を公表
*フィジー選挙監視団、設置
*COP6、京都議定書運用ルールに合意
*難民の地位に関する条約、50周年へ
*東ティモール:17万3000人以上の住民が投票者リストを確認
*イラク石油食糧交換プログラム:7500万ドルを管理予算から人道物資購入予算に
*マイケル・ダグラスさんら、子ども支援キャンペーンの輪に加わる - *安保理、コソボ情勢について公開会合を開催。平和維持活動担当事務次長Jean-Marie Guehenno氏はブリーフィングにおいて、セルビア人政党がコソボ選挙に向け登録申請を行ったことに歓迎の意を表明した。
*国連はこのたび、安保理の要請を受けて、リベリアに3人の調査派遣団を送り、同国に対する追加制裁実施により予想される人道的、社会的、経済的影響について事前調査を行う。この派遣団は、国連人道問題調整部(OCHA)および経済社会問題局の担当職員3人で構成する。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の主任検察官Carla Del Ponte氏は、クロアチアの退役将軍Ante Gotovina氏に対する起訴状を公開し、クロアチア政府に対し、同氏の即時逮捕を促した。
*昨日の総会決議を受けて、国連は、フィジーで来月行われる総選挙および選挙後の状況を監視する国連ミッションを派遣する、と発表した。
*今週水曜日夜、気候変動枠組み条約の締約国会議において、京都議定書の運用ルール、「ブエノスアイレス行動計画」を採択した。今回の締約国会議は今週金曜日に終了する予定。次回締約国会議は10月29日から11月9日まで、モロッコで行われる。
*今週土曜日、「難民の地位に関する条約」が採択50周年を迎える。ルベルス難民高等弁務官はきょう、難民たちを生命に危険が及ぶ領土に帰還させることを禁じる条約33条に違反する国が増えていることなど指摘し、懸念を表明した。
*東ティモールにおいて、住民たちが自身の名前が投票者リストに誤りなく記載されているかどうか確認できる期間が明日、終了する。これまでに17万3000人がチェックし、また同時に、自身の投票地区を確認した。
*国連はこのたび、イラクの石油収入のうち、管理コストに配分されていた余剰金7500万ドルを人道物資購入予算に移した。イラクプログラム部のベノン・セバン事務局長が、イラク大使と対イラク制裁監視委・委員長宛ての書簡で明らかにした。
*モハメド・アリさん、マイケル・ダグラスさん、アントニオ・バンデラスさん、メラニー・グリフィスさんがきょう、「子どもにYesと言おう」と銘打ったキャンペーンの誓いの輪に加わり、世界の指導者たちにも参加を呼びかけた。今年4月にスタートした、このキャンペーンにはこれまでに、芸能人、国家元首などを含めて、320万人が参加し、誓いを表明している。この誓いは、9月に開催される国連子ども特別総会に提出される。
2001年7月25日
- *安保理、ブルンジの暫定政権合意を歓迎
*総会、フィジー選挙監視団を承認
*東ティモール:事務総長、独立に向けた進展を報告
*生物兵器条約:事務総長、議定書に関する合意促す
*経社理、自然災害について討論
*クロアチア人将軍、旧ユーゴ刑事裁判所に出頭
*コソボ:UNMIK、行方不明者のDNA鑑定に合意
*イスラエルがミッチェル報告を無力化、とパレスチナ委員長
*イスラエルの慣行に関する委員会、エジプト、ヨルダン、シリアへ
*国連、誤報記事に反駁。事務総長、UNDCP事務局長に離職要請していない
*化学物質の安全に関するホームページ開設
*技術協力のあり方は改革されるべき、とUNDP総裁 - *安保理、ブルンジ情勢に関する非公開協議開催。協議後、安保理議長は全理事国を代表して報道声明を発表し、ブルンジの暫定政権に関する合意を歓迎する意を示した。合意は、現大統領とフツ族代表が交代で、3年間の暫定政府の長を務めることとした。
*総会は無投票で決議を採択し、事務総長に対して、フィジーの総選挙(8月25日‐9月1日)および選挙後の状況を監視するミッションを設置する権限を承認した。
*UNTAETに関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、この半年間は、東ティモールにとって最も生産的な期間であり、この間に、同領土が独立、自治に向けて大きな歩みを進めた、と述べた。
*生物兵器禁止条約締約国アドホックグループの第24回会議、3日目。同会議に出席したダナパラ軍縮担当事務次長は、アナン事務総長のメッセージを代読、交渉者たちに対し、条約を強化すべく、検証措置を確立する議定書に関する合意成立をはかるよう求めた。
*経社理はきょう、広範な環境問題について、討論を開始。自然災害の防止や、貧困国や脆弱国などに対するその影響についても、活発に議論された。
*クロアチアのRahim Ademi将軍はきょう、旧ユーゴ国際刑事裁判所に自発的に出頭。同将軍は裁判所から、人道に対する罪で起訴されていた。
*UNMIKはきょう、国際行方不明者委員会(ICMP)と合意覚書に署名、コソボで発見された身元不明の遺体と、行方不明者の家族とのDNA照合鑑定を始めることとした。
*パレスチナ委員会・委員長は、ミッチェル報告について、その提言は袋小路からの脱出を可能にするはずのものであったが、イスラエルがその実施を拒み、無効なものにした、と述べた。
*占領地のパレスチナ人の人権に影響を及ぼすイスラエルの慣行を調査する特別委員会(3人構成)、エジプト、ヨルダン、シリア訪問をスタート。
*フィナンシャル・タイムズ(ロンドン)はこのたび、アナン事務総長が、アルラッキUNDCP事務局長に対し、今期限りで事務局長の職を離れるよう要請した、と報じた。国連スポークスマンはきょう、この報道は誤りである、と反駁した。スポークスマンによれば、内部監査部がこのたび、アルラッキ氏の運営方法を批判的に指摘したことから、事務総長はコナー事務次長に対し、同問題の調査を要請したが、この調査は現在、進んでいる段階であり、結論がでないうちは、何の決定もあり得ない。
*WHOはILO、UNEPとともに「化学物資の安全に関する国際プログラム」を共同開発し、このたび、そのホームページにおいて、化学物質の安全に関する文書数千点を入手可能なものとした旨発表した。アドレスは、www.inchem.org。
*ブラウンUNDP総裁はこのたび、ジュネーブで開催された技術協力に関する円卓会議で演説し、技術協力の供与は、受益国に対し、専門技術を選ばせる形で改革されるべきである、と述べた。
2001年7月24日
- *コンゴ:安保理議長声明、当事者に和平プロセス尊重を求める
*シエラレオネ:安保理、特別法廷の設置プランを歓迎
*コソボ:ブッシュ米大統領、国連活動を支持
*マケドニア:UNHCR、民族分断の動きに懸念
*反人種主義世界会議:人権高等弁務官、各国に合意達成を促す
*UNHCR、イラン在住のアフガニスタン人に対する暴力に懸念
*イラク石油輸出、拡大
*レバノンのビデオテープ論争:調査報告、まもなく発表へ
*シエラレオネ:UNAMSILとRUF、警察の展開に合意
*モントリオール議定書:作業部会会合、強化をめざす
*東ティモール:投票者リスト確認締め切り、7月27日
*エイズ基金:これまでに14億ドル拠出誓約
*エチオピア・エリトリア:UNMEE、隊員のエイズ教育をスタート
*ベルギー実業家、ユニセフに芸術作品を寄贈 - *コンゴ民主共和国情勢について、安保理が公開会合。安保理議長は議長声明を発表し、同国の全当事者に対して、和平プロセスを尊重し、敵対的行為の終結をめざし、建設的対話を行うべく、努力するよう求めた。
*安保理はこのたび、シエラレオネ特別法廷の設置に向けて、信託基金をつくり、同国に調査団を派遣し、同国との間で法的枠組みに関する合意を締結するとの事務局の提案を慎重に検討した。安保理議長は事務総長に書簡を送り、この提案に対し、理事国が歓迎の意を表明した旨明らかにした。
*ブッシュ米大統領、コソボを訪問。大統領はUNMIKおよびKFOR担当者に対し、米国部隊はNATO部隊とともにコソボに入ったが、撤収のときもいっしょである旨述べた。
*マケドニアのスラブ民族が最近、マケドニアのアルバニア人地域から流出し始めていることについて、UNHCRは深い懸念を表明した。
*ロビンソン人権高等弁務官はきょう、経済社会理事会で演説し、反人種主義世界会議は人種主義の問題に対する見方を恒久的に変える重要な機会であるとし、その意義を強調した。
*テヘラン郊外において、イランに在住するアフガニスタン人たちを敵視する街頭デモが行われ、その際に起きた衝突事件で多くの負傷者がでた。UNHCRは、同国の経済緊張状態により、イラン人がアフガニスタン人に雇用を奪われたと感じていることに原因のひとつがあるとし、こうした事態に懸念を表明した。
*この1週間、石油食糧交換プログラムの下、イラクは石油1590万バレルを輸出し、3億4200万ドルの収入を得た。この額は、前週の収入の2倍である。
*昨年のイスラエル兵3人の拉致事件に関するビデオテープの扱いについて調査するため、レバノンを訪れたコナー事務次長はきょう平和維持兵の面接調査を終え、ニューヨークへの帰国の途についた。
*シエラレオネにおいて、UNAMSILと反政府勢力RUFの代表が会談。会談において、同国中心部のMakeniとMagburakaに同国の警察SLPを展開することについて、合意が成立した。
*モントリオール議定書締約国の開放型作業部会、開催。会期は3日間。同議定書の強化をめざし、複数の選択肢について検討する。なお、この再検討の結果報告については、10月にスリランカで開催予定の第13回締約国会議に提出される。
*UNTAETがきょう発表したところによれば、東ティモールにおいて、選挙登録を済ませた住民たちは7月27日まで、自身の名前が投票者リストに掲載されているかどうか確認することができる。
*事務総長付きスポークスマン室がきょう発表したところによれば、グローバル・エイズ基金に対し、世界各国から、これまでに14億ドル近くの拠出金誓約が行われた。
*UNMEEはこのたび、軍事および文民要員に対し、エイズ禍に関する訓練を施し、これらの要員が他の隊員たちにエイズ教育を行えるようにした。
*ベルギーの実業家、故Rene Gaffe氏の遺言で、このたび同氏が所蔵していたピカソ、ミロなどの芸術作品がユニセフに寄贈されることになった。これらの作品は11月6日、ロックフェラー・センターでオークションにかけられるが、推計4000万ドルの価値がある、とされている。
2001年7月23日
- *京都議定書:事務総長、ボンでの合意を歓迎
*国連小型武器会議、不正取引対策に合意
*事務総長、UNIFILの6ヶ月間延長を勧告
*グルジア:事務総長、UNOMIGの6ヶ月間延長を勧告
*事務総長、パレスチナ人に対する経済支援を訴える
*インドネシア:事務総長、政治プロセスの平和的継続を希望
*ブルンジ:地域サミット、終了
*事務総長特使、ナイジェリア訪問
*総会、9月11日開幕へ。185議題
*UNAMSIL:ロシア兵に国連メダル
*ソマリア:UNDP、3つのプロジェクトを立ち上げ
*生物兵器禁止条約、議定書作成をめざす - *COP6再開会合において、京都議定書の運用ルールに関する広範な政治合意が成立した。アナン事務総長はきょう、この合意を歓迎する声明を発表した。
*先週土曜日の午後、国連小型武器会議は、小型武器の不正取引を防止し、なくすための行動計画を採択した。ただし、小型武器の個人所有や移転の規制については合意をみることができなかった。なお行動計画の実施状況については、2006年までに、見直し会議を開催することが決まった。
*国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、地域の全当事者に対して、イスラエル撤退ラインを尊重するよう求めるとともに、UNIFILの任期を2002年1月まで6ヶ月間延長するよう勧告した。
*グルジア情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長はアブハジアにおける紛争当事者間の和平プロセスが脆弱である旨指摘し、国連グルジア監視団(UNOMIG)の任期を来年1月まで6ヶ月間延長した。
*対パレスチナ人支援に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、パレスチナ領土のGDPが紛争の勃発以降、大幅に減少したことを指摘し、国際社会に対し、同地域での国連救援活動への支援を拡大するよう促した。
*インドネシアにおいて、ワヒド大統領が罷免となり、メガワティ氏が大統領に就任。アナン事務総長は同国における政治プロセスが平和的に継続するよう希望を表明した。
*タンザニアのアルーシャにおいて、ブルンジ和平プロセスに関して、ウガンダ、タンザニア、ケニア、ルワンダの首脳会議が行われ、全首脳が、「ブルンジ和平プロセス促進者」を務めるマンデラ氏の提案に合意した。提案によれば、3年間の暫定政府において、ブルンジの現大統領Pierre Buyoya氏が1年半、その後、フツ族の代表が次の1年半、大統領職を務めることになる。
*アフリカ・エイズ担当事務総長特使のステファン・ルイス氏は週末、ナイジェリア訪問。ナイジェリアは、同特使アフリカ歴訪の最後の国。最初の訪問国はケニア、その後は、ルワンダを訪れた。
*第56回総会、9月11日に開始予定。きょう、暫定議題が発表されたが、それによれば、全部で、185の議題があがっている。前回総会の議題数は171であった。
*週末、シエラレオネにおいて、UNAMSILに従事したロシア航空部隊要員たちに対し、国連メダルの贈呈式が行われた。UNAMSILのアデニジ代表は演説し、これら要員たちの大きな貢献を称えるとともに、ロシア政府が要員および航空機をUNAMSILに提供していることに対し、称賛の辞を述べた。
*ソマリアにおいて、国連開発計画(UNDP)は先週、貧困削減、ガバナンス、難民再統合などの3つのプロジェクトを立ち上げた。
*ジュネーブにおいて、生物兵器禁止条約の締約国アドホックグループ会合が開始した。次の条約見直し会議は11月19日から12月7日まで行われるが、その前に、検証について規定する議定書を完成させるべく、4週間の交渉を行う。
2001年7月20日
- *アナン総長、「G8の取り組みはエイズとの闘いに勝つための鍵」と
*国連小型武器会議、閉幕が近づき、行動計画合意に向け、最後の努力
*「国連小型武器会議は法的拘束力のある条約を起草してはいない」軍縮事務次長
*国連特使が、拘束されたコロンビア前州知事の解放を要求
*国際調査委、コートジボアールに対し、不罰に対する闘いの強化を促す
*COP6再開会合:いくつかの局面で進歩、と主要参加者
*UNHCR、マケドニアのアルバニア系住民の窮状に懸念を表明
*豪雨により、スーダン国内のエリトリア難民の本国帰還、一時中断
*シエラレオネ:元戦闘員ら、国連派遣団への武器引渡しを再開
*WHO職員に対し国連のイラク入国許可が下りなかった、とするイラクの非難を国連が否認
*新たな大規模埋葬地は見つからず、とコソボの国連派遣団語る
*UNICEF、スリランカでの少年兵募集をやめるよう訴える
*東ティモール:国連とインドネシア、境界協定に関する委員会を設置へ
*UNHCR、コロンビアからの避難民に対処するエクアドルを支援
*ラオス:国連の調査、ケシ栽培の継続的減少を確認 - *アナン事務総長はジェノバ・サミットで演説、G8各国の参加と資源がエイズとの闘いに勝つために必要不可欠である旨訴えた。
*小型武器に関する国連会議は、終わりに近づき、小型武器によって生み出される脅威を抑制するための行動計画に関して、合意に達するため、交渉者らが、なお一層の努力を重ねている。
*米国のワシントン・タイムズ紙の最近の社説に答えるかたちで、ダナパラ軍縮担当事務次長は、ニューヨークで開かれている国連小型武器会議は、法的拘束力のある条約を起草しているわけではいない、と述べた。
*コロンビア担当事務総長特別顧問Jan Egeland氏は、今週初めに反政府勢力に誘拐された前州知事Alan Jara氏の即時開放を要求した。
*国際調査委員会は、コートジボワール政府に対し、不当に刑罰を逃れる者への闘いを強化し、深刻な人権侵害についての責任を負う者を、裁判にかけて処罰するため、必要な手段をとるよう促した。
*ボンで開かれているCOP6再開会合の議長を務めるプロンク・オランダ環境相は昨夜、ここ数日間で、いくつかの分野において一定の進歩があった旨語った。
*国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国における、政府とアルバニア系住民との間の交渉の行き詰まりに関して、懸念を表明した。
*国連難民高等弁務官事務所はこのたび、豪雨によって、スーダン西部のキャンプからの道路が完全に遮断されたため、スーダン国内にいる、17万4千人以上にのぼるエリトリア難民の帰還を、一時中断した。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)は、ダイヤモンド産地のコノ地方における、武装解除プロセスが、今週初めに結ばれた協定に続いて再開された、と伝えた。
*イラクはこのたび、WHO職員が同国に入国するために必要な安全保障上の許可を国連から得られなかった、と主張。これに対し、国連安全調整官およびイラク・プログラム事務所・事務局長ベノン・セバン氏は、国連安全調整官事務所にしても、イラク人道調整官事務所にしても、そうした安全上のクリアランスを求める要請を受け取ったことはない、と述べた。
*UNMIKはきょう、ユーゴスラビアの各報道記事に反駁し、スバ・レカもしくは、その他の地域のどこにも、新たな大規模な死体埋葬地はなかった、と語った。
*国連児童基金(UNICEF)は、スリランカのタミル・イーラム解放の虎(LTTE)に対し、子どもを兵士として軍に入れない、という約束を守るよう訴えるとともに、スリランカ政府に対し、人道的活動に対する制限を緩め、紛争地域での深刻な教師不足に対処するよう促した。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)とインドネシア政府は、境界問題に関して結ばれた協定の履行を支援する委員会を、国家のレベルで設置することを決定した。
*国連難民高等弁務官事務所は現在、戦闘を逃れ、エクアドルに保護を求める多数のコロンビア人に対処するための、エクアドルの努力を支援している。
*国連薬物統制計画(UNDCP)は「ラオスのけし栽培報告2001」を発表、世界第3のアヘン生産国であるラオスでのケシの栽培は現在、この10年近くで最低の水準である、と明らかにした。
2001年7月19日
- *安保理、アフガンの人道上の窮状に関して、更なる援助を求める。
*アナン事務総長、G8での演説で、グローバル・エイズ基金に焦点
*各国環境閣僚ら、国連気候変動枠組み条約に関する話し合いのため、ボンへ
*国連、エイズ対策における大幅な前進を報告
*小型武器会議、終盤に入り、集中討議
*イラク賠償委、イラクのクウェート侵攻による損失に5億1300万ドルの支払い承認
*アナン総長、武力紛争における文民保護の向上に向け、国連二機関の協調促す
*オーストリア人将校、インド・パキスタンにおける国連軍監視団トップに
*国連高官、東ティモール人指導者ら、ASEAN会合出席者として招待される
*国連担当者、イランにて“自由なマスメディアだけが国益を高められる”と
*UNDP、害の少ないエネルギーのため、レバノンに3400万ドルの資金援助 - *安保理は全理事国を代表して報道声明を発表、国際社会に対し、戦争と干ばつの二重の災禍によって荒廃したアフガニスタンへ、援助を提供するよう主張した。
*エイズとその他の伝染病に立ち向かうための、グローバル・エイズ基金の設立は、明日のイタリア・ジェノバでのG8サミットにおける、アナン事務総長の演説の主題となるであろう、と事務総長付報道官Fred Eckhard氏は語った。
*国連気候変動枠組み条約に基づき、温室効果ガス排出削減目標を含む京都議定書を、実行可能なものとするため、各国環境閣僚らはボンに集まり、今日、閣僚級会合が開始された。
*国連エイズ合同計画(UNAIDS)のピオット事務局長は経社理で演説し、エイズと闘うための世界的な運動がここ数年広がりを見せており、このことが世界的疫病の克服に向け、希望を与えてくれる、と述べた。
*小型武器に関する国連会議は、最終段階に入り、行動計画に関する集中的な折衝によって、一定の成果が上がっているものの、テキストのいくつかの部分における相違の解決のためには、更なる作業が必要、と国連担当者はニューヨークにて語った。
*1990年のイラクのクウェート侵攻と、それに続く占領から生じた損失に対する賠償金を支出している、国連イラク賠償委員会はきょう、5億1300万ドルを超える支払いを承認した。
*アナン事務総長は、人道問題調整事務所(OCHA)と平和維持活動局に対して、武力紛争における文民保護にあたって、より協調的な努力をするための計画を策定するよう求めた旨語った。
*アナン事務総長は今日、オーストリア人少将を、国連インド・パキスタン軍監視団(UNMOGIP)の団長として任命した。
*UNTAETと東ティモール人指導者らは、来週ハノイで開催されるASEAN閣僚級会合に招待され、出席することとなった。
*広報局(DPI)のニュース・メディア部長Salim Lone氏は、イラン報道協会の会合で演説し、、強力なグローバル化の流れに背を向ける国家は自らの政治的、経済的、文化的な力が衰退してゆくのを見ることになるだろう、と強調した。
*国連開発計画(UNDP)は今日、レバノンに対し、エネルギー効率の向上と環境保護を目指す、新たな試みに融資するため、340万ドルの資金援助をすることを発表した。
2001年7月18日
- *経社理・閣僚級会議:アフリカのオーナーシップこそ、開発の成功の鍵
*中東:事務総長、ラーセン特使と協議
*小型武器会議:OAU代表が演説
*コンゴ:停戦は継続、しかし情勢は不安定、と国連特使
*シエラレオネ:反政府勢力、武装解除再開に合意
*コソボ:UNMIK、民族間の財産売却に関する法令案承認を促す
*東ティモール:国連とインドネシア、境界問題を協議へ
*ミロシェビッチの妻、国際刑事裁判所勾留施設で夫と面会へ
*WHO、有害紫外線の子どもに及ぼす危険を警告 - *経済社会理事会・閣僚級会議、3日目。各国政府代表は、アフリカが開発プログラムを自身で創り、運営することが成功の鍵である旨述べた。
*アナン事務総長はきょうジュネーブにおいて、ラーセン中東和平プロセス担当特使から、同氏が最近、パレスチナ自治政府のアラファト議長、ロシアのブドビン特使、EUのモラチノス特使と行った一連の会談の内容について、説明を受けた。
*小型武器に関する国連会議において、OAU代表はきょう、国際社会に対し、アフリカでの小型武器拡散を抑える努力を支援するよう訴えた。
*安保理、コンゴ民主共和国の情勢に関して、非公式協議を開催。協議後、事務総長特別代表のKamel Morjane氏は記者会見し、停戦は6ヶ月間継続しているものの、同国の情勢は依然不安定である旨述べた。
*きのう、シエラレオネ政府と反政府勢力、国連は共同武装解除委員会で、ダイヤモンド産地のコノにおいて続く停戦違反を解決すべく、武装解除の即時再開など、一連の措置を講じることに合意した。
*UNMIK幹部はこのたび、コソボ暫定行政評議会に対して、異なる民族が混在する地域からのマイノリティの流出やその財産の強制売却を抑えるための法令案を採択するよう促した。
*UNTAETとインドネシア政府は今週木曜日、ジャカルタで、ティモール島の境界問題を解決すべく、2日間にわたる共同境界委員会を開催する。
*ミロシェビッチ被告の妻、Mira Markovicが近日中に、旧ユーゴ国際刑事裁判所に勾留中の夫を訪ねる予定。これは私的訪問であり、また安全上の問題もあるため、詳細について明らかにはされない。
*WHOはきょう、ファクト・シートを発表し、オゾン層の破壊が進んでいることから、子どもたちがますます、有害な紫外線に晒される、と警告した
2001年7月17日
- *安保理、中央アフリカの不安定な情勢に憂慮を表明
*安保理、ブルンジ和平案を支持
*経社理・閣僚級会合:アフリカ開発への取り組みを支持
*経社理・閣僚級会合:OAUの新アフリカイニシアチブを支持
*インド・パキスタン:事務総長、対話継続を求める
*中東:事務総長、脆弱な停戦の強化を促す
*G8を前に、事務総長、国連幹部と会談
*国連小型武器会議、最終週。
*マケドニア:難民の流出、不安定な情勢を反映
*シエラレオネ:反政府勢力、100人の子どもを解放
*東ティモール:国連要員を殺害した民兵に禁固刑
*UNEP、G8タスクフォース報告を歓迎
*UNAIDSとIFAD、農村地域のエイズ対策に協力
*FAO、イラクにおけるリフトバレー熱発生防止プロジェクト
*石油食糧交換プログラム:イラク、1億2900万ドルの収入
*エチオピア・エリトリア:UNMEEが小学校を再建
*UNCITRAL、電子署名に関するモデル法を採択し、終了 - *安保理は議長声明を発表し、地域の安定に対する中央アフリカ共和国の重要性を認識し、同国の不安定な情勢に深い憂慮を示すとともに、同国政府に対して、執拗に続く暴力に終止符を打つべく対策を講じるよう促した。
*安保理、ブルンジ情勢に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、ブルンジ和平促進者のネルソン・マンデラ氏の和平案に対する支持を表明するとともに、同国の全当事者に対し、敵対行為を停止するよう促した。
*経済社会理事会の閣僚級会合、2日目。多くの国々の代表が、アフリカ統一機構(OAU)がこのたび発表した新アフリカ・イニシアチブに対する支持を表明した。
*マンデラ前南ア大統領、緒方・前難民高等弁務官、ガンバリ・アフリカ特命顧問、オトゥヌ事務総長特別代表(子どもと武力紛争担当)が経社理・閣僚級会合に参加し、演説した。
*このたびのインド・パキスタン首脳会談について、アナン事務総長は声明を発表。両国首脳に対し、会談が両国および南アジア全体の利益のため、両国の対立点解決に向けたプロセスの第1歩となったと考え、辛抱強く持続的な対話を進めるよう求めた。
*アナン事務総長はパレスチナ問題に関する国連会議(マドリッド)にメッセージを送り、中東における脆弱な停戦を強化し、当事者を交渉のテーブルに戻すことをめざし、対策を講じるよう求めた。
*G8サミットを前に、アナン事務総長はきょう、ジュネーブにおいて、ECA、UNAIDS、UNDP、WHO、WTO、UNHCRの長と会談した。
*小型武器に関する国連会議、最終週。月曜日には、初めて、夜会合を開催。行動計画の改訂版の前文について、第1読会を終了した。またテキスト全文について、段落ごとの見直しを開始した。
*コソボとマケドニア間の不安定な情勢において和平の展望が見えないなか、コソボから、約300人がマケドニアに帰還し、また逆に、200人近くがきょう、マケドニアを流出し、コソボに向かった。
*シエラレオネにおいて、反政府勢力RUFがきょう、100人を超す子どもたちを解放し、UNAMSILに引き渡した。この200人のなかには、2年以上も前に拉致された子どももいる。
*東ティモールの中心都市ディリにおいて、重大犯罪パネルはきのう、199年の住民投票後の騒乱時にUNAMETの現地スタッフを殺害した罪で、元民兵のAgustinho da Costaを15年の禁固刑に処した。
*G8再生可能エネルギー・タスクフォースがこのたび、G8サミットに提出すべく、エネルギーに関する報告書を作成した。テプファーUNEP事務局長は、同報告書が再生可能エネルギー技術について、ビジョンのある目標を打ち出したことを評価、歓迎した。
*UNAIDSとIFADはきょう、合意覚書に署名し、農村地域におけるエイズ対策のため、協力を図っていくことに合意した。
*イエメン、サウジアラビアなど、中東において、リフトバレー熱が流行し、同国の家畜や人々に脅威を与えていることから、FAOはきょう、同感染症のイラクにおける発生を防ぐべく、新しいプロジェクトを開始した。
*イラク石油食糧交換プログラムの下、イラクはこの1週間で、680万バレルを輸出し、1億5100万ユーロ(1億2900万ドル)の収入を得た。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)はこのたび、Senafeにおいて、小学校の修復工事を行った。
*国際商取引法委員会(UNCITRAL)は先週金曜日、「電子署名に関するモデル法」を採択し、3週間にわたる年次会期を終了した。
2001年7月16日
- *事務総長、経社理でアフリカに関する演説。
*事務総長、G8にエイズを議題に含めるよう求める
*小型武器会議:NGO代表が演説
*COP6、ボンで再開
*コロンビア:事務総長、元州知事の拉致を非難
*対タリバン制裁の効果は限定的
*シエラレオネ特別法廷:事務総長報告、発表
*アフリカ・エイズ担当特使、ケニア大統領と会談
*ルワンダ刑事裁判所:ジェノサイド容疑者として、弁護側調査員の雇用契約を打ちきり
*コソボ:UNMIK、セルビア輸送団を支援
*東ティモール内閣メンバー、選挙立候補のため辞任
*事務総長、中央アフリカ共和国担当特使を任命 - *アナン事務総長、経済社会理事会・実質会期で演説。アフリカ人は今や、指導的立場に立つ人々も含め、外部の者を責める傾向を薄め、自ら未来を切り開いていく覚悟を大きくしている旨述べた。その上で、事務総長は、国際社会がアフリカに対する支持を拡大するよう求めるとともに、支持の動員・提供において、国連システムが担う役割の重要性を強調した。
*アナン事務総長はジュネーブで記者会見し、エイズは世界の全地域に影響を及ぼす恐るべき問題であるとし、来るG8サミットの議題にエイズの問題を含めるよう希望を表明した。
*小型武器に関する国連会議、2週目。会議の公式プログラムの一環として、42のNGO代表がきょう、小型武器の文脈において、傷害や健康、社会的弱者、コミュニティーや開発への影響等に関する演説を行った。
*COP6再開会合、ボンでスタート。プロンク議長は今週木曜日に始まる閣僚級会合の前に、可能な限り多くの問題について、解決をみることを希望する旨述べた。
*コロンビアにおいて、反政府勢力がこのたび、元・メタ州知事のAlan Jara Urzola氏を拉致。アナン事務総長はきょう声明を発表し、この拉致事件を強く非難するとともに、Jara氏の即時解放を求めた。
*アフガニスタンのタリバンに対する制裁措置の人道的影響に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、同制裁措置が市民に大きい犠牲を強いていること、一方で、干ばつや紛争継続等の影響に比較して、同制裁措置の効果が限定的であることを指摘した。
*シエラレオネ特別法廷に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、同法廷の活動に十分な資金を得るための努力を行ってきた旨指摘。そのうえで、法廷の設置後12ヶ月間の活動に必要な資金、その後の24ヶ月間の活動に必要な資金の拠出の誓約を受けた後に、法廷を創設する旨述べた。事務局は先月、加盟国に対して、必要経費の改訂版を提出した。これによれば、最初の1年間に1680万ドル、最初の3年間に約5700万ドルが必要となる。
*アフリカのエイズ担当事務総長特使を務めるステファン・ルイス氏はきょう、ナイロビにおいて、ケニアのモイ大統領と会談し、グローバル・エイズ基金や同基金・理事会におけるアフリカ代表の問題、エイズ孤児、エイズ薬輸入に関する国内法などについて、話し合った。
*ルワンダ国際刑事裁判所はこのたび、1994年のルワンダ・ジェノサイドに関与した疑いにより、弁護側調査員1人の雇用契約を中止し、他の3人の調査員についても、契約の更新をしない旨発表した。
*300人を乗せたバス10台、援助物資を運ぶトラック5台で構成するセルビアの輸送団が土曜日、コソボに到着した。この輸送団の到着について、UNMIKに通知があったのは到着間近の7月12日ではあったが、UNMIKとKFORは同輸送団を助け、セルビア人居住区に対する人道援助を行った。
*東ティモールにおいて、8月の選挙に立候補のため内閣閣僚たちが、合意にしたがって、そのポストを辞している。これまでに、インフラ担当のJoao Carrascalao氏、Ana Pessoa氏、Mari Alkatiri氏の3人が辞任した。
*アナン事務総長はこのたび、セネガルの元内務大臣Lamine Cisse将軍を中央アフリカ共和国担当特使および同国の平和建設支援事務所(BONUCA)の代表に任命した。
2001年7月13日
- *事務総長、ドイツ訪問を終えジェノヴァへ
*イラクの非難に対し、国連イラク・プログラムが反論
*UNDPトップ、“軍縮は貧困の原因への取り組みなくして成り立たず”と語る
*東ティモール、初の憲法公聴会に3万人を越す人々
*ボン気候会合、温室効果ガス削減ルールが焦点に - *アナン事務総長は、1億3100万USドルにのぼる、グローバル・エイズ基金への資金援助の約束を取り付けたドイツへの公式訪問を概括した後、ジェノバへと向かった。
*イラク・プログラムのベノン・セヴァン担当事務局長は、人権問題に関する同プログラムの業績などを挙げ、さきに表明されたイラクの国連事務局への非難に対し、反論した。
*“持続的な軍縮は、貧困の根本的原因への取り組みと、貧困層への真の機会提供なくしては成り立たない”とUNDPのブラウン総裁は、国連小型武器会議会合において語った。
*東ティモールにおいて、UNTAETの支援を受けて開かれた、1ヶ月間の憲法公聴会には、合わせて3万人を越す人々が詰めかけ、初の憲法制定に向け、意見を披露した。
*各国閣僚、外交官らは、国連気候変動枠組み条約に基づく京都議定書の、実行にあたってのルールを完成させるため、今後2週間に渡り、ボンにて会合を開く。
2001年7月12日
- *総会、武力紛争防止に関する事務総長報告を討議
*事務総長、ドイツ外相と会談
*国連小型武器会議、4日目。
*第41回総会議長、死去
*国連人道機関、資金不足の解消を訴える
*「世界経済社会報告2001年」、発表
*東ティモール:UNTAET代表、安全を約束
*コソボ:マケドニアへの帰還難民、入国拒否
*COP6:UNEP事務局長、長期的解決策の必要を訴える
*ルワンダ:ジェノサイド罪容疑者3人、逮捕
*ボスニア:スレブレニツァ近くで、16歳少女、殺害 - *総会はきょう、武力紛争の防止に関する事務総長報告について討論。事務総長は、報告において、紛争予防をめざし、数々の提言を行った。
*アナン事務総長はベルリンにおいて、フィッシャー・ドイツ外相と会談し、バルカン、中東の問題について話し合った。
*小型武器に関する国連会議、4日目。ユニセフは本会議で演説し、同会議が小型武器の脅威から子どもを守る具体策を講じるよう訴えた。
*7月10日、第41回総会議長を務めたバングラデシュのHumayun Rasheed Choudhury氏(72)が死去した。総会はきょう、会議冒頭で、同氏の冥福を祈って、1分間の黙祷を捧げた。
*国連の4人道機関の長はきょう、合同声明を発表し、資金不足と安全の欠如が世界中で人道活動家に脅威を与えている、と訴えた。合同声明に加わったのは、大島賢三・人道問題事務次長、ベラミー・ユニセフ事務局長、バーティーニWFP事務局長、ルベルス難民高等弁務官。経社理・年次会合に参加していたジュネーブで、発表した。
*「世界経済社会報告2001年」、発表。報告によれば、世界主要国の経済は、米国経済の減速により、大きく低下しており、その結果、開発途上国および経済移行国の成長の足を引っ張っている。この状況は、2001年後半も続く恐れが大である。
*東ティモール国民評議会において、UNTAETのデメロ代表はきょう、選挙プロセス、安全、独立以降、教育政策などについて、3時間にわたり、各委員からの質問に応じた。同代表は、来る制憲議会選挙の妨害行為を防ぐべく、あらゆる策を講じる、と述べた。
*有効なパスポートを持たずにコソボからマケドニアに帰還しようとする難民たちが、マケドニア検問所で入国を拒否されている問題について、UNHCRはきょう、懸念を表明した。
*来週ボンで再開されるCOP6を前に、UNEPのテプファー事務局長はきょう、各国政府に対し、京都議定書プロセスを維持すべく、長期的な解決策を模索し、行動を調整するよう促した。
*ジェノサイド罪などの容疑で、ルワンダ国際刑事裁判所によって起訴された3人がこのたび、欧州の各地で逮捕された。Emmanuel Ndinabahiziはブリュッセル、Emmanuel Rudundoはジュネーブ、Simon Bikindiはレイデンでそれぞれ逮捕された。
*ボスニア・ヘルツェゴビナのスレブレニツァ近くにおいて、ボスニア人の家族が住む家が銃撃を受け、16歳の少女が死亡した。
2001年7月11日
- *事務総長、イスラエルに対し、パレスチナ人住居破壊活動の停止を求める
*安保理、ソマリアに関する非公開協議。
*国連小型武器会議、3日目。
*安保理、UNMOPの任期延長
*スレブレニツァ虐殺事件6周年
*きょうは、世界人口デー
*イスラエルのビデオ視聴問題:事務総長、内部調査を要請
*ハイチ:政治危機の解決が、開発資金入手の前提
*東ティモール:選挙候補者リストの意義申したて期限、過ぎる
*コンゴ:MONUC、健康や復興プロジェクトに100万ドル充当へ
*WHO、民間セクターに対し、貧困国への安価な補聴器提供を促す - *イスラエルはこのたび、パレスチナ人たちの住居を複数破壊。アナン事務総長はきょう、声明を発表し、イスラエル当局に対し、こうした行動を停止するよう求めるとともに、同国、パレスチナ双方に対し、行動を自制し、平和のための努力を再開するよう訴えた。
*安保理、ソマリアに関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は報道声明を発表し、近隣諸国に対して、同国の和平プロセスを阻害しないよう求めるとともに、同国の武装勢力に対して、武器を捨て、暫定政府との平和的対話を行うよう訴えた。
*小型武器に関する国連会議、3日目。ダナパラ軍縮担当事務次長は本会議で行った演説において、国連は同会議の終わりに採択される予定の行動計画の実現を図っていく用意がある、と述べた。
*安保理は決議を全会一致で採択し、国連プレブラカ監視団(UNMOP)の任期を2002年1月15日まで延長するとともに、紛争当事者に対し、非武装地帯の侵犯行為を停止し、国連軍事監視員に全面協力するよう求めた。
*ボスニア・ヘルツェゴビナのスレブレニツァ虐殺事件から6年。当地において、6周年を記念する数々の催しが行われた。国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)は、これらの催しが平和的に行われたことに深い満足の意を表した。
*きょうは、世界人口デー。アナン事務総長は声明を発表、女性の地位向上が貧困と環境悪化の問題を解決するうえで肝要である旨訴えた。
*イスラエルが、昨年のイスラエル兵士の拉致事件の関連場面を撮影したビデオ(無編集)の視聴を求めている件で、アナン事務総長はこのビデオの扱いをめぐる問題について、内部調査を行うよう指示した。
*ハイチ情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、ハイチのの長期的開発プログラムの作成および実施のためには、同国の政治や選挙、制度をめぐる危機を解決することが先決である、と指摘した。
*東ティモールの制憲選挙(8月30日)の候補者リストへの意義申し立て期限が過ぎた。UNTAETによれば、16政党ならびに独立候補17人(全国・地区)、あわせて1000人近くの候補者が、正式に選挙委員会に登録された。制憲議会の議席数は88(75の全国議席と13の地区議席)である。
*コンゴ民主共和国において、MONUCは、衛生、健康、水、電気供給など、同国の人々の基礎的ニーズに対応すべく、小規模で早い効果を期待できる複数の開発プロジェクトの実施(100万ドル相当)に着手した。
*ジュネーブにおいて、補聴器製造企業や援助国の代表らの参加の下、官民協力の可能性を探る会合が開催した。WHOは、民間セクターが、貧困国の難聴者に対して、補聴器を安価に提供するよう促した。
2001年7月10日
- *安保理、ギニアビサウ状況について非公開協議。
*OAU事務総長にエシー氏
*小型武器に関する国連会議、2日目。
*イラク、石油輸出を再開
*シエラレオネ:武装勢力、武装解除への取り組みをあらたに
*東ティモール、16政党が選挙登録を終了
*人間開発報告、貧困緩和への新技術の役割を強調
*チェチェンからイングーシェチアへの難民流出はみられない、とUNHCR
*アフガニスタン難民に対する敵意、拡大:UNHCR - *安保理、ギニアビサウ情勢に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、国家資金の不正流用問題、同国の北部国境沿いの緊張激化など、ギニアビサウの不安定な政治・経済・社会状況に対し、憂慮を表明した。
*コートジボワールの外交官アマラ・エシー氏が、サリム・アーメド・サリム氏の後任として、OAU事務総長に任命された。アナン事務総長は声明を発表し、この任命を歓迎した。エシー氏はこれまでに、第49回国連総会議長を務めた他、昨年は中央アフリカ共和国担当の国連事務総長特使として活躍した。
*小型武器に関する国連会議、2日目。本日午後、公開会合において、行動計画の草案について、真剣な討議が開始した。この討論は明日午後には、非公開会合に場所を移して、行われる予定である。
*国連石油食糧交換プログラムの下、イラクはこのたび、6週間停止していた石油輸出を再開した。これにより、同国は石油輸出の収益を使い、人道物資の購入を継続できる。
*シエラレオネにおいて、RUFsとCDF双方の指導者は、きのう開催した会合において、武装解除プロセスへの取り組みをあらためて公約した。国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)がきょう、発表した。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)がきょう発表したところによれば、東ティモールで8月30日に実施される制憲議会選挙に向け、このたび、16政党すべてが選挙登録を済ませた。
*国連開発計画(UNDP)の委託で作成された「人間開発報告」、発表された。今年度の報告の題名は、「人間開発のために新技術を役立てる(Making New Technologies Work for Human Development)」。同報告は、情報技術やバイオ技術の発展が貧困緩和に資する旨述べている。
*チェチェンから2万人に及ぶ難民がイングーシェチアに向かっているとの噂が流れていたが、UNHCRイングーシェチア事務所によれば、それほど大規模な難民の流入は、見られない。先週木曜日には、750人ほどがイングーシェチアに入ったが、7月7日‐9日に流入したのは、あわせて、わずか170人ほど。
*UNHCRはきょう、アフガニスタン周辺地域ばかりでなく、世界各地において、庇護を求めるアフガニスタン人に対する処遇が悪化しており、敵意を向けられることある状況について、憂慮を表明した。
2001年7月9日
- *OAUサミット開幕。アナン事務総長、冒頭演説
*小型武器に関する国連会議、開幕
*きょうは、「小型武器破壊の日」
*国連とイラク、石油食料交換プログラム延長に合意
*エチオピア・エリトリア:UNMEE、両国にまたがる橋を再開
*イスラエル兵拉致事件:イスラエル、国連に無編集ビデオを要求
*東ティモール:人道に対する罪に問われた被告11人の初公判
*ハマーショルド事務総長の死後、40年
*WHOと雑誌発行者、開発途上国の医療科学者にインターネット情報提供 - *OAUサミット開幕。アナン事務総長は冒頭演説において、将来、アフリカ連合が成功するためには、武力紛争の終結とエイズ対策が肝要であるとし、アフリカ諸国指導者に対し、これらの取り組みへの断固たる決意を示すよう訴えた。
*小型武器に関する国連会議、スタート。会期は2週間。会議の終わりには、小火器や軽兵器の不正取引の防止や取り締まりのための政治宣言および行動計画を採択する予定。
*きょうは、「小型武器破壊の日」。小型武器に関する国連会議のスタートを記念し、世界中で、小型武器の脅威に対する認識を高めるべく、小型武器を破壊する催しが行われた。
*国連とイラクはきょう,国連イラク石油食糧交換プログラム(の合意覚書)を延長した。これにより、イラクは石油を輸出し、その収益を使った人道物資購入を続けられる。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)は土曜日、エチオピアとエリトリアに流れるメレブ川に架かる橋を再開し、エチオピアのRamaとエリトリアのAdi Qualaを結んだ。これにより、UNMEEは同地域において、監視業務を円滑に実施することができる。
*イスラエルはこのたび、国連に対し、昨年のイスラエル兵3人の拉致事件の関連映像をおさめたビデオテープ(無編集版)を提供するよう要求した。国連側は目下、この要求について検討中。国連はこれまで、編集した映像の視聴を許可する旨主張している。
*東ティモールの中心都市ディリに設置された「重大な犯罪の特別パネル」において、1999年の住民投票前後の騒乱事態に関連して、人道に対する罪に問われ起訴された11人の被告の初公判が行われた。
*ダグ・ハマーショルド第2代事務総長がザンビアでの飛行機墜落事故で死去してから、40年目。土曜日、Ndolaにおいて、記念式典が行われた。アモアコECA事務局長は、アナン事務総長のメッセージを代読し、ハマーショルドは今もなお世界の人々に勇気を与えつづけている、と述べた。
*世界保健機関(WHO)と世界の6大医療雑誌発行社はこのたび、およそ100カ国の開発途上国の医療学校や研究機関に対し、重要な医療情報へのインターネット・アクセスを無償あるいは低価格で提供していくことに合意、発表した。
2001年7月6日
- *安保理、中央アフリカ共和国の政治的対話を求める
*コンゴ:安保理、全勢力に対し、合意地点までの兵力引き離しを促す
*イスラエル:国連、昨年の拉致事件関連テープの視聴を認める
*事務総長、スーダン南部の軍事攻撃の市民への影響に憂慮
*事務総長、アフリカ中部でのポリオ予防接種に支持表明
*事務総長、UNMOPの半年間延長を勧告
*小型武器に関する国連会議、9日に開催へ
*エチオピア・エリトリア両国を結ぶ橋、あす再開へ
*移民:UNHCR、ドイツ報告を歓迎
*東ティモール:国連警察官、レイプ容疑で逮捕
*コーデックス委、遺伝子組替え食物の安全原則に合意 - *安保理は、中央アフリカ共和国情勢に関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、中央アフリカ共和国で5月に発生したクーデター未遂事件を非難するとともに、同国における人権尊重、国民和解、政治的対話を求めた。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、コンゴ民主共和国における兵力引き離しプロセスの状況に憂慮を示すとともに、同国に展開する全勢力がそれぞれ合意した地点まで緊急に撤退するよう求めた。
*昨年10月7日、3人のイスラエル兵が拉致された事件の関連で、イスラエル政府が国連に求めていたビデオテープについて、平和維持活動担当事務次長のJean-Marie Guehenno氏はきょう、イスラエルとレバノン両国に視聴する機会を与える旨明らかにした。同氏によれば、ビデオには、拉致事件に使用されたと思われる2台の車両が発見された翌8日の朝、UNIFILが車両の移動作業に従事している場面が撮影されているが、特に拉致現場や拘束された兵士の状況を明らかにするものではない。
*アナン事務総長は声明を発表し、スーダン南部で起こった軍事攻撃が一般市民に及ぼす影響に憂慮を示し、紛争当事者に対し、対立点を平和的に解決するよう求めた。
*先週木曜日、アンゴラ、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、ガボンの4カ国において、ポリオ予防接種キャンペーンが開始。アナン事務総長は声明を発表し、これらの国々の指導者および紛争当事者に対し、人道活動家たちの安全な通行を保証するよう求めた。
*プレブラカ半島に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、国連プレブラカ監視団(UNMOP)の任期を2002年1月15日まで延長するよう勧告した。
*来週月曜日、小型武器の不正取引に関する国連会議が開始する。会期は2週間。会議の終わりに、政治宣言および行動計画を採択する予定。
*2年間にわたる紛争で破壊されたエチオピア・エリトリア間を結ぶ橋が明日、再開する。UNMEEがきょう、発表した。
*ドイツにおいて、独立移民委員会がこのたび、移民に関する報告書を出版した。UNHCRはきょう、この報告にみられる積極的なアプローチを称えるとともに、この報告が一国を超えて、庇護を求めるすべての人々に良い影響を及ぼすよう希望を表明した。
*昨日、東ティモールの中心都市ディリのホテルにおいて、国連警察官2人が、掃除婦の女性を強姦したとの容疑で、逮捕・拘束された。この事件を受け、UNTAETのデメロ代表はきょう、警察官2人が罪を免れることは決してなく、それこそ、東ティモールにおいては誰も法律を無視できないことの証である、と述べた。
*コーデックス委員会はこのたび、遺伝子組替え食物について、原則として、市場に出す前に、各国政府がその安全を計測し、承認すべきである旨合意した。同委員会は明日、1週間の会期を終了する。
2001年7月5日
- *安保理、シエラレオネ産ダイアモンドの不法取引禁止措置を歓迎
*事務総長、イスラエルに対し、暗殺行為の停止を要求
*事務総長、中央アフリカ共和国に対する緊急援助の必要を指摘
*アフリカの安定化の必要、事務総長・OAU指導者との会談で主要議題に
*小型武器会議:多面的なグローバル危機に対する具体策を講じるチャンス
*アフリカ開発:最新事務総長報告、アフリカのための前向きな課題設定を訴える
*東ティモール:ティモール海に関する協定、署名
*国際刑事裁判所検察官、セルビア人共和国指導者に容疑者引き渡しを求める
*国連、アフリカ中部4カ国でポリオ予防接種活動を開始
*コンゴ民主共和国とウガンダの首脳会談、正しい方向への大きな一歩:国連特使 - *シエラレオネ産のダイアモンド不法取引に関して、安保理が非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、安保理が講じた不法取引防止措置を全加盟国が実施することの重要性を指摘するとともに、不法取引防止におけるこれまでの進展について歓迎の意を表明した。
*アナン事務総長は声明を発表し、イスラエルに対し、暗殺行為を停止するよう求めるとともに、イスラエルおよびパレスチナの双方に対し、暴力を拒否し、対立の政治的解決を図るよう促した。
*アナン事務総長は安保理宛て報告書において、5月にクーデター未遂事件が起きた中央アフリカ共和国が現在、危機的事態に陥っており、緊急に国際支援を必要としている、と警告した。
*来るOAUサミットに出席するため、今週後半ルサカに向かうアナン事務総長はルサカで行われる自身とアフリカ各国首脳との会談について、アフリカの安定化の問題が主要議題となるであろう、との見通しを示した。今朝、国連本部登庁時、記者団に語った。
*ダナパラ軍縮問題担当事務次長は国連本部で記者会見し、7月9日に開始する小型武器に関する国連会議は国際社会に対し、多面的な地球的危機に対応すべく、具体的な措置を講じるチャンスを与えるものである、と述べた。
*アナン事務総長はこのたび、経社理閣僚会合での検討にふすべく、作成、発表した報告において、アフリカ開発を促進するためには、現在のように困難な問題に焦点を当てるばかりではなく、もっと前向きな課題を考えていくべきである旨指摘した。
*東ティモールとオーストラリアはきょう、ティモール海底資源に関する協定に署名した。協定の下、石油やガスの収益の90%は、東ティモールに配分される。ディリで行われた署名式典には、フレシェット副事務総長も出席した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所のデルポンテ主任検察官はきょう、ボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア人共和国首相らとの会談し、同国当局がムラジッチやカラジッチなどの戦争犯罪容疑者を同裁判所に引き渡すよう求めた。
*アンゴラ、コンゴ、コンゴ民主共和国、ガボンのアフリカ中部4カ国において、1600万人の子どもを対象にしたポリオ予防接種活動(5日間)がきょう、スタートした。WHO、ユニセフなどの人道機関の長は、全ての子どもが保護されるためには、この活動期間中、平和が尊重されなければならない、と警告を発した。
*コンゴ民主共和国とウガンダの両大統領による首脳会談について、コンゴ民主共和国を担当する事務総長特別代表Kamel Morjane氏は歓迎の声明を発表し、同会談はルサカ和平合意の実施を促進するものである、と述べた。
2001年7月4日
- *事務総長、フィラデルフィア・リバティ賞を受賞
- *アナン事務総長はきょう、フィラデルフィアにおいて、フィラデルフィア・リバティ賞を受賞。賞金10万ドルをグローバル・エイズ基金に寄付した。
2001年7月3日
- *安保理、イラク石油食糧交換プログラムを延長
*安保理、レバノン南部情勢に関する非公開協議。
*事務総長、OAUサミット、G8サミットに出席へ
*東ティモール内閣、ティモール海に関する取り決めを承認
*シエラレオネ:新しい武装解除センター、開設
*コソボ=マケドニア境界地帯:静穏が続き、難民の流出減る
*国連財団、エイズ基金への寄付をオンラインで受けつけへ
*UNHCR、コンゴの難民支援準備
*世界の33カ国、緊急の食糧不足事態:FAO
*薬物統制犯罪防止事務所、「世界不法薬物報告2001」を発表 - *安保理は決議を全会一致で採択し、イラクの人道状況を改善することを決意し、イラク石油食糧交換プログラムを150日間(7月4日から)延長した。
*レバノン南部の情勢について、安保理が非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同地域の最近の情勢に懸念を示し、事態の悪化を回避すべく、当事者が行動を自制するよう希望を表明した。
*アナン事務総長は今週金曜日、2週間にわたり、ザンビア、ドイツ、スイス、イタリアの4カ国を歴訪する旅に出発する。ルサカ(ザンビア)ではOAUサミット、ジュネーブ(スイス)では、経済社会理事会の高位級会合に出席する。またジェノバ(イタリア)においては、G8サミットに出席する予定。
*東ティモール内閣はきょう、ティモール海で産出される石油やガスの収入の90%を東ティモールに与える趣旨の取り決めを承認した。この取り決めは、東ティモール暫定行政機構とオーストラリア政府が2000年3月以降、交渉を続けてまとめあげた。
*今週月曜日、シエラレオネのKoidu近くにおいて、イェンゲマ武装解除センターが開設した。開設式典において、30人のRUF兵士と8人のCDF兵士が武装解除した。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国とコソボの境界地帯において、静穏な状態が続いている。このため、マケドニアを流出する人の数が減るとともに、同国に帰還する難民もみられるようになっている。
*国連財団はこのたび、グローバル・エイズ基金に寄付をするためのメカニズムを創設した。ホームページからオンラインで、あるいは電話で、寄付することができる。
*中央アフリカ共和国からコンゴ民主共和国に流出した難民たちに対し、雨季が来る前に援助物資を提供すべく、UNHCRは現在、コンゴ民主共和国に援助物資を運び入れる準備を始めている。
*国連食糧農業機関(FAO)はきょう、世界の穀物事情に関する最新報告を発表し、世界の33カ国が内戦や干ばつが原因で緊急の食糧不足事態に陥っている、と警告した。
*薬物統制犯罪防止事務所(ODCCP)はきょう、「世界不法薬物報告 2001年」を発表。世界のけし栽培が著しく減少したが、これは主に、アフガニスタンのけし栽培の禁止に負うところが大きい、と述べた。
2001年7月2日
- *中東:事務総長、当事者の自制を求める
*イラク:石油食糧交換プログラム、延長の見通し
*経社理、今年の実質会期を開始
*事務総長、ルーズベルト国際障害者賞をタイに
*東ティモール:住民の93%が選挙登録を完了
*ミロシェビッチ、国際刑事裁判所に初出廷へ
*庇護を求める7人の北朝鮮人、ソウルに到着
*WHOとFAO、食糧の安全に関する国際協力を促す
*アフガニスタン:地雷除去キャンペーン、成果をあげる - *アナン事務総長は声明を発表し、中東紛争の当事者に対し、停戦合意の崩壊を回避すべく、行動を最大限自制するよう求めた。
*イラク石油食糧交換プログラムについて、安保理が非公開協議。協議後、安保理議長は報道声明を発表し、同プログラムが延長されるであろう、との見通しを示した。
*経済社会理事会はきょう、今年の実質会期を開始した。アフリカにおける貧困対策が、大きな議題である。
*アナン事務総長はきょう、タイが障害者対策でめざましい成果をあげたと評価、フランクリン・D・ルーズベルト国際障害者賞を同国に授与した。
*UNTAETがきょう発表したところによれば、東ティモールにおいて、およそ93%の住民が、来る選挙のための登録を済ませた。
*人道に対する罪に問われている前ユーゴ大統領のミロシェビッチ氏は火曜日朝、旧ユーゴ国際刑事裁判所に初出廷する。
*UNHCRの北京事務所に庇護を求めた7人の朝鮮民主主義人民共和国人について、UNHCRはこのたび、これら7人が土曜日、ソウルに無事到着した、と発表した。
*WHOとFAOの両機関はきょう、コーデックス委員会において、各国政府に対し、食糧の安全と質の国際的基準を遵守し、消費者の信頼を回復するとともに、貿易と健康を保護するよう求めた。
*国連アフガニスタン調整官によれば、米国国連協会の地雷除去キャンペーン“Adopt-a-Minefield”はこれまでに62万ドルの資金を集め、アフガニスタンの22個所において、地雷除去を終え、大きな成果をあげた。 - *総会、アナン事務総長の再選を承認
*加盟国、アナン事務総長の続投を支持
*西サハラ:安保理、事務総長の提案を支持
*安保理、先月の活動評価会合を初開催
*旧ユーゴ国際刑事裁、ミロシェビッチ氏移送を歓迎
*安保理、ブルンジ敵対行為の終結を求める
*ルワンダ国際刑事裁:ルワンダの元次席検察官、無罪を主張
*イスラエル、レバノン領空飛行停止の約束:国連特使
*UNMIK代表、コソボのセルビア人帰還のための資金を求める
*中央アフリカ共和国:クーデター未遂事件後、7万5000人の避難民
*国連財団、グローバル・エイズ基金への寄付金受け入れへ - *総会はきょう、コフィー・アナン事務総長の再選を全会一致で承認した。水曜日には、安保理が全会一致で同氏の再選を勧告していた。
*総会がアナン事務総長の再選を承認した後、各地域グループの代表はアナン氏に対する強い支持を表明した。
*安保理はきょう、決議を全会一致で採択し、西サハラに関する新しい交渉についてアナン事務総長が行った提案に全面的な支持を表明するとともに、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の任期を5ヶ月間延長した。
*安保理はきょう、過去1ヶ月間の同理事会の活動を評価するための公式会合を開催した。こうした会合が開かれるのは、今回が初めて。
*ベオグラード当局がこのたび、ミロシェビッチ前大統領を旧ユーゴ国際刑事裁判所に移送することを決定した。国際刑事裁判所はきょう、これを歓迎する意を表明。
*安保理は議長声明を発表し、ブルンジにおける敵対行為の即時停止を求めるとともに、武装グループに対し、交渉を開始するよう要求した。
*ルワンダの元次席検察官Simeon Nshamihigo氏はきょう、ルワンダ国際刑事裁判所での初公判において、ジェノサイド罪などの起訴事実を否認し、無罪を主張した。
*レバノン南部担当事務総長個人代表Staffan de Mistura氏がきょう、報告したところによれば、イスラエルはこのたび、国連代表との会談を行い、そのなかで、イスラエル機のレバノン領空飛行を即時に停止するとの公約を確認した。
*UNMIKのヘケロップ代表はきょう、プリシュティナで開催された援助国会合で演説し、国際社会に対し、コソボのセルビア人が安全かつ持続可能な形で帰還できるよう、資源を提供するよう呼びかけた。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、中央アフリカ共和国において、先月、クーデター未遂事件が起こり、同国政府が反政府勢力の一掃作戦をはじめてから、これまでに、7万5000人以上が避難民となった。
*国連財団は、グローバル・エイズ基金に対する寄付金を受け入れる特別口座を開設し、きょう、個人の寄付のしかたの詳細を発表した。問い合わせは、AIDSFUND@unfoundation.orgまで。
2001年6月28日
- *安保理、エイズ特別総会のコミットメント宣言を歓迎
*安保理、シエラレオネ情勢に関する公開会合
*安保理、イラク石油食糧交換プログラムに関する公開会合
*ミロシェビッチ前ユーゴ大統領、国際刑事裁判所に引き渡し
*7月4日、事務総長がフィラデルフィア・リバティ賞を受賞へ
*事務総長、加盟国に対し、国連要員の保護を訴える
*開発財政ハイレベル・パネルが提言をまとめ、報告を事務総長に提出
*コンゴ天然資源不法開発パネル:事務総長、エジプト外交官を委員長に推薦
*エチオピア・エリトリア:軍事調整委員会、建設的な話し合い
*東ティモール:UNTAET代表が国民協議会で、初の施政方針演説
*事務総長、UNFPA事務局長とジョイセフに2001年UNFPA賞を授与 - *安保理は議長声明を発表し、エイズ特別総会が採択したコミットメント宣言を歓迎し、同宣言がうちだした目的の達成に資する意向を表明した。
*安保理、シエラレオネに関する公開会合を開催。UNAMSILのアデニジ代表が今年3月からの情勢についてブリーフィング。この数ヶ月間、同国の和平プロセスが大きく進展した、と述べた。
*イラク石油食糧交換プログラムについて、安保理が公開会合を開催し、討論を継続。同討論は、ロシア連邦の要請により、今週火曜日にスタートした。6月1日、安保理は、今期プログラムを7月3日まで延長するとともに、現行の制裁レジームに変更を加えることに合意する意向を示していた。
*ミロシェビッチ前ユーゴ大統領がこのたび、旧ユーゴ国際刑事裁判所に引き渡された。アナン事務総長は歓迎声明を発表、ユーゴの人々にとって、この日が過去と真に決別し、ユーゴ全土において、共存という新しい精神の始まりの日となるよう期待を表明した。
*米独立記念日の7月4日、アナン事務総長はフィラデルフィア入り、2001年フィラデルフィア・リバティ賞および賞金10万ドルを受ける予定。アナン事務総長は、賞金をグロバール・エイズ基金に拠出する意向を示している。
*国際職員の安全に関する第4回サミットにおいて、アナン事務総長は、国連要員の保護に関する条約の締約国がまだ、189加盟国の3分の1にも満たない状況に遺憾を示し、加盟国に対し、条約を遅滞なく批准するとともに、その適用を全国連活動および要員に広げる議定書を承認するよう促した。
*開発財政に関するハイレベル・パネルはこのたび、安定した地球規模の開発を確保し、貧困を根絶するための諸提案を報告書にまとめ、事務総長に提出した。
*アナン事務総長はこのたび、安保理に送付した書簡において、Safiatou Ba-N'Daw氏の後任として、エジプト外交官のMahmoud Kassem氏を、コンゴ民主共和国の天然資源の不法開発を調査する専門家パネルの委員長に推薦した。
*今週水曜日、エチオピア・エリトリアの両軍、UNMEEの代表の参加の下、軍事調整委員会(MCC)がナイロビで開かれ、同国の和平に関し、建設的な話し合いが行われた。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)のデメロ代表はきょう、東ティモール国民協議会において、初の施政方針演説を行い、これまでの進捗状況や今後の課題について、見解を述べた。
*アナン事務総長はきょう、2001年度国連人口基金賞をナフィス・サディク前UNFPA事務局長(個人部門)、日本のNGOジョイセフ(団体部門)に授与した。
2001年6月27日
- *エイズ特別総会、「コミットメント宣言」を採択し、終了
*エイズ特別総会:150カ国以上の代表が参加、演説
*エイズ特別総会:アナン事務総長が、記者会見
*エイズ特別総会:グローバル・エイズ基金、年内に発足へ
*エイズ特別総会:エイズ基金の早期設置に広範な支持
*安保理がアナン事務総長続投を支持、勧告決議
*コロンビア:事務総長、250人の人質解放を歓迎
*中央アフリカ共和国:事務総長、国民和解努力を称賛
*シエラレオネ:事務総長報告、最近の進展を指摘
*ポルポト派指導層裁判:国連・カンボジアの合意覚書、批准が済んでから
*グアテマラ:事務総長報告、貧困と差別の解消を訴える
*ICJ:死刑判決を受けたドイツ人兄弟について、米国がウィーン条約違反
*東ティモール:16政党、制憲議会選挙立候補者選出を終える - *エイズ特別総会はきょう、「コミットメント宣言」を採択して、3日間の会期を終了した。「グローバルな危機―グローバルな行動」と銘打った16ページに及ぶ宣言は、リーダーシップ、予防、ケア、サポートと治療、エイズと人権など、広範にわたるエイズ対策の目標を打ちだした。宣言はまた、2005年までに、年間にエイズにかける費用を70億ドルから100億ドルにする、あるいは、2003年までに、各国がエイズ国内戦略を採択するなど、様々な目標の到達期限も明示した。
*エイズ特別総会の3日間にわたる本会議において、150カ国以上の代表が参加、演説した。このなかで、国家元首は26人を数えた。また、およそ500のNGOから、代表700人が参加したほか、250人以上のジャーナリストが会議場で取材にあたった。
*アナン事務総長は国連本部で記者会見し、エイズ特別総会のコミットメント宣言について、エイズというグローバルな課題に対し、人類がグローバルな対応をはかるための青写真となる旨述べた。
*上記記者会見において、事務総長はまた、自身が4月に創設を提案したグローバル・エイズ基金について、年内には立ち上がるだろうとの見通しを示した。
*エイズ特別総会において、「国際的な資金提供および協力」とのテーマの下、円卓討論会が行われた。議長を務めたタンザニア大統領のBenjamin Mkapa氏は討論の内容をまとめ、事務総長の提案したエイズ基金の創設は、エイズ対策に必要な資金を引き出す効率的な方策である、との旨述べた。
*安保理は全会一致で決議を採択し、コフィー・アナン氏が国連事務総長として2期目を務めるよう勧告した。総会は今週金曜日、この勧告を承認する予定。
*コロンビアにおいて、反政府勢力FARCが250人以上の兵士や警官を解放する、と発表。アナン事務総長は歓迎声明を発表した。これら250人のなかには、3年近く人質として拘束されていた者もいる。
*中央アフリカ共和国における最近の進展を受け、アナン事務総長は、同国の国民和解と安定を促進するすべての努力を歓迎する意を表明。国民議会が先週、特別審議において、採択した決議について、正しい方向への一歩である、と述べた。
*シエラレオネ情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長はこの8週間、シエラレオネにおいて、前向きな動きがでてきており、同国が平和に向けた道を進んでいると、慎重な姿勢を保ちながらも楽観視できる状況となっている旨指摘した。
*カンボジアにおいてクメール・ルージュ指導者たちの裁判が年内に開始するとの報道がなされていることについて、アナン事務総長は声明を発表、カンボジア政府が特別法廷設置について、国連との関係に関する合意覚書を署名・批准しないうちは、いかなる裁判も始まらない、と述べた。
*国連グアテマラ検証団(MINUGUA)に関する事務総長報告、発表。同報告において、アナン事務総長は、グアテマラにおいて多くの進展があったとしながらも、国民の多くは貧困や差別などの問題に直面しており、この問題の解決が同国の平和を保証する前提である旨指摘した。
*国際司法裁判所は、米国が、同国で死刑を宣告されたドイツ人のLaGrand兄弟に対し、1963年のウィーン条約で保証された権利を知らせなかったことについて、条約の義務に反するものであるとの判決を下した。また1999年3月3日、同裁判所は、最終判決を下すまでは、米国が2人の処刑を行うべきではないとの暫定措置(provisional measure)を講じたが、裁判所はきょう、同暫定措置には法的拘束力があった、との裁定を行った。兄弟のひとり、Walter LeGrandはこの暫定措置が講じられた日に、処刑されていた。
*東ティモールにおいて、16政党が制憲議会選挙(8月30日)の立候補者選出を終えた。今週の水曜日が選出締め切り日となっていた。
2001年6月26日
- *エイズ特別総会、2日目。
*特別総会:人権とエイズについて、円卓討論会
*特別総会:コミットメント宣言草案、最終合意成立
*特別総会:社会的弱者へのエイズの広がりの防止について、円卓討論会
*事務総長、エイズ患者・感染者の貢献の重要性を指摘
*エイズ:事務総長、ビジネス界指導者に対し、リーダーシップ発揮を求める
*イラク石油食糧交換プログラムについて、安保理が公開討論
*マケドニア:事務総長、当事者に対し、停戦協定の尊重を求める
*西サハラ:新規提案のねらいは当事者を交渉に戻すこと、と国連特使
*きょうは、拷問被害者を支援する国際デー
*きょうは、国際薬物乱用・不正取引防止デー
*ペルー地震で、97人が死亡
*UNHCR、西アフリカ沿岸沖を漂う船に乗るリベリア人の面接調査へ
*UNHCR、北京事務所に庇護を求める北朝鮮の家族を支援へ
*ルワンダ国際刑事裁判所:ルワンダの元市長、容疑を否認
*東ティモール援助国会合、終了
*UNEP、貿易と環境のルールの整合性を探る
*きょうは、国連憲章デー - *エイズ特別総会、2日目。タンザニア、アイルランド、ベナン、チャド、カメルーン、ブルキナファソ、バルバドス、ギニアビサウなどの国々の代表が演説した。
*エイズ特別総会において、人権とエイズの関連に焦点を当て、ハイレベル円卓討論会が開かれた。議長を務めたポーランドの保健担当大臣は討論会の後、記者団に対し、人権が尊重されていないことでエイズ禍は広がっており、これは包括的なエイズ対策のなかで対処すべき問題である、との旨述べた。
*エイズ特別総会で採択される予定のコミットメント宣言草案に関し、最終合意が成立。ホルケリ総会議長は、この草案を加盟各国に配布した。
*特別総会の一環として、社会的弱者へのエイズの広がりの防止をテーマに円卓討論会が開催された。セントキッツネイビス首相が議長を務めた。月曜日夜、討論会が終了した後、同議長は記者団に対し、予防は費用対効果が高く、また実現可能であり、エイズに対する総合的戦略に組み入れられなければならない、との旨述べた。
*アナン事務総長は、「赤十字・赤新月社連盟」および「エイズ患者グローバル・ネットワーク」との対話イベントで演説し、エイズとの闘いを進めるうえで、エイズ患者・感染者が、意思決定者に対し、差別や偏見の問題を訴えるなど、貴重な貢献をしていることを強調した。
*アナン事務総長はグローバル・ビジネス・カウンシルの代表と会談し、エイズとの闘いに対する企業の貢献を称える一方で、より積極的な関与を促した。
*イラク石油食糧交換プログラムに関して、安保理が公開討論を開催。対イラク制裁レジームの変更の問題をどう扱うべきかについて、討論した。ロシア連邦が開催を要請したこの公開討論には、30カ国以上が参加した。
*アナン事務総長は声明を発表し、マケドニア危機の当事者に対し、停戦合意を尊重し、政治的解決に向けた努力を活発化するよう求めた。
*安保理、西サハラ情勢に関する非公開協議を開催。西サハラ担当事務総長個人特使のジェームズ・ベーカー3世はブリーフィングにおいて、西サハラ問題に関する最新の事務総長報告に盛りこまれた提案のねらい、は両当事者を交渉のテーブルにつかせることであり、現在の解決案を放棄するつもりはない、と説明した。
*きょうは、拷問被害者を支援する国際デー。アナン事務総長はメッセージを発し、拷問は人間の尊厳を無残に壊すものであり、拷問からの自由は、どのような環境においても守られなければならない基本的人権である、と述べた。この国際デーは1997年12月12日、総会が宣言したもので、1987年のこの日、拷問禁止条約が発効したのを記念する。
*きょうは、国際薬物乱用・不正取引防止デー。国連薬物統制計画(UNDCP)はウィーン本部において、インターナショナル・スクールの子どもたち300人のために、スポーツ・イヴェントを企画した。タイ、ミャンマー、コロンビアなどにおいても、UNDCPは同様に、スポーツ・イヴェントを行った。UNDCPでは、有名なスポーツ選手たちの協力を得て、「薬物ではなく、スポーツを」と題したメディア・キャンペーンを展開している。
*日曜日、ペルー南部において、地震が発生し、97人が死亡した。国連人道問題調整部(OCHA)が発表した。
*国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、この1ヶ月間、西アフリカ沿岸沖を漂った後、今週火曜日にナイジェリアのラゴスにようやく寄港できることになったスウェーデン船籍を有する船舶に乗った150人のリベリア人の面接調査を実施する予定。
*今朝、北朝鮮の一家族(7人構成)がUNDPの北京事務所を訪れ、庇護を要請。UNHCRによれば、北朝鮮の生活を描いた17歳の芸術家も含むこの家族は祖国に帰れば、刑罰を受ける可能性が高い。そこで、UNHCRは庇護が必要と判断し、支援策を探っている。
*ルワンダのキブンゴ州の市長Sylvestre Gacumbitsi氏(54)は、ルワンダ国際刑事裁判所の初公判において、ジェノサイドや人道に対する罪など、5つの容疑を否認した。
*2日間にわたり、ディリで開かれていた東ティモール援助国会合がきょう、終了した。オーストラリア、ブラジル、日本など、会合に参加した13カ国は東ティモール防衛軍(ETDF)に対し、継続的な支援を提供することを示唆した。
*国連環境計画(UNEP)は、世界貿易の諸規則と国際環境諸条約が適合したものとなることを確実なものにすべく、必要な措置を明確にすることをめざし、ジュネーブで会合を開催した。会期は1日。
*きょうは、国連憲章デー。各加盟国の代表や国連職員はニューヨーク国連本部で、平和行進を行った。国連憲章は1945年6月26日、サンフランシスコで、50カ国が署名した。
2001年6月25日
- *エイズ特別総会、開幕。
*エイズ特別総会において、3本会議が行われ、各国首脳70人が演説。
*UNAIDS:70カ国近くが、エイズのケア・治療の強化を計画
*エイズに関する宣言草案、交渉が終了
*エイズ・キルト、国連本部で披露
*国連本部ビル、赤いエイズ・リボンが浮かび上がる
*事務総長、G8首脳に対し、エイズ・貧困・環境対策を促す - *エイズ特別総会、開幕。会期は3日間。健康問題について、特別総会が開催されるのは初めて。
*特別総会において、きょう、3つの本会議が開かれ、国家元首、政府首班、健康問題担当大臣ら、70人が演説した。ガボン、ボツワナ、セントキッツネイビス、セネガル、ガーナ、モザンビーク、ナイジェリア、ポルトガル、ケニア、ルワンダ、バハマ、レソト、マリなど。
*国連エイズ合同計画(UNAIDS)によれば、同計画と協力して、エイズ治療薬を安価に入手することについて、これまでに、58カ国が関心を示している。安価な治療薬へのアクセスは、昨年、5つの大手製薬会社と5つの国連機関がはじめた官民パートナーシップにより、可能になりつつある。
*エイズ特別総会で採択するコミットメント宣言に関する交渉が終わった。イスラム諸国グループだけは依然、宣言草案に対する対応を検討している。
*エイズ特別総会の開幕を記念して、国連本部において、きょう、エイズで死亡した人々への思いを織り込んだキルトが披露された。
*エイズ特別総会のスタートを記念して、23日から2夜にわたり、ニューヨーク国連本部ビルに、照明を利用して、エイズとの闘いのうえでの連帯を象徴する赤いリボンが浮かび上がった。
*イタリアのジェノアで開かれるG8サミットを前に、アナン事務総長はこのたび、G8首脳に対し、書簡を送り、昨年のミレニアム・サミットで約束したエイズや貧困対策、環境保護に取り組むよう促した。
2001年6月21日
- *安保理、武力紛争に関する事務総長提言について、討論
*事務総長、英首相と会談
*エイズ特別総会を前に、UNAIDSが報告書を発表
*安保理、UNMIBHの任期延長
*UNV創設、30周年
*アンゴラ:WFP、人道物資空輸を再開
*アフガニスタン北部:国連、避難民キャンプを設営へ
*ODCCP事務局長、越境犯罪の増加について警告
*イラク賠償委、8億4200万ドルの支払いを承認
*国際労働総会、今期の審議を終了
*30カ国以上が狂牛病対策。一層の防止が必要:FAO - *武力紛争予防に関する事務総長の提言報告について、安保理がきょう、公開討論を開催。30ヶ国以上の代表が討論に加わった。報告において、アナン事務総長は今後の紛争予防のあり方を指し示す10の原則をうちだした。
*アナン事務総長はロンドンで、ブレア英首相らと会談、中東情勢について話し合った。イラク、バルカン地域、エイズ対策、アフリカ支援、シエラレオネ情勢などにも話しが及んだ。
*国連エイズ合同計画(UNAIDS)は“Together We Can”と題する報告書を発表。報告は、エイズとの闘いに勝利するためには、強力なリーダーシップと追加的資金が不可欠である旨訴えた。
*安保理は決議を全会一致で採択し、国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)の任期を12ヶ月間延長するとともに、NATO主導の安定化部隊(SFOR)に対しても、引き続き、同一期間、ボスニア・ヘルツェゴビナに展開する権限を与えた。
*ミャンマー政府はきょう、国民民主同盟(NLD)に所属する5人の国会議員を解放した。アナン事務総長は歓迎声明を発表し、同国の民主化と国民和解に向けた政府とアウン・サン・スー・チーさんとの交渉に弾みがつくよう希望を表明した。
*国連ボランティア計画(UNV)の創設30周年。国連本部で開催され記念イベントで、フレシェット副事務総長は冒頭演説し、世界じゅうでボランティアとして活動する人々の献身的貢献と勇気を称えた。
*世界食糧計画(WFP)はきょう、アンゴラにおいて、人道援助物資輸送機に対する襲撃事件発生後、6日間にわたり停止していた物資空輸を再開した。
*アフガニスタン北部において、およそ15万を数える人々が避難民となり、窮状に喘いでいる事態を受け、国連アフガニスタン調整官事務所は、同地域に難民キャンプを設営する、と発表した。同事務所は当初、できるだけ、アフガニスタン人がこの地域に集まらないようにする方針をとっていた。
*オーストラリアのキャンベラで、犯罪に関するシンポジウムが開催された。薬物統制犯罪防止事務所(ODCCP)のアルラッキ事務局長は、グローバリゼーションが主な原因となり、この25年間で国境を越える犯罪が増大しており、地域と世界の安定が脅威を受けるようになった、と警告。しかし、同時に、昨年12月には、124カ国が越境組織犯罪条約に署名し、それ以降、総会が腐敗防止条約の交渉を進めるなど、追加的な国際条約が準備されていることを指摘し、これに一定の評価を与える旨述べた。
*イラク賠償委員会はきょう、第40回会合において、8億4200万ドルを超える賠償金の支払いを承認した。このなかには、イラン、ヨルダン、クウェート、サウジアラビア、シリアの5カ国の環境モニター評価に対する支払い額2億4300万ドルが含まれる。なお、これまでに、同委は総額350億ドルを超える賠償金の支払いを承認した。
*東ティモールの東部地域において、今週に入り、大洪水が3日間続き、推計1000人が家を失った。UNTAETがきょう、発表した。
*国際労働総会、今会期を終了。ソマビア事務局長は会期中の討論を“Reducing the Decent Work Deficit”と題する報告書にまとめ、討論の内容を一言で言い表すとしたら、適正な労働という課題について、我々は熱望したり考えたりする段階から、実際に取り組みを行う段階へと移さなければならない、ということである旨述べた。
*FAOは、これまでに30カ国以上が狂牛病に対して、何らかの対策を講じたが、その蔓延を防ぐためにはさらなる予防措置が必要となる、と警告した。
2001年6月20日
- *エイズ特別総会、今月25日から。
*安保理、イラクによるクウェート資産返還問題を協議
*エチオピア・エリトリア情勢に関する事務総長報告、発表
*きょうは、世界難民デー
*事務総長、オックスフォードから名誉博士号授与される
*UNAIDS、コカコーラ・アフリカ財団と協力
*東ティモール国民評議会、真実和解委を設置
*旧ユーゴ国際刑事裁判所:主任検察官のベオグラード訪問、延期
*UNOPS、セミナー開催
*FAO、MITと協力し、貧困国の農村の食糧生産向上をねらう - *今月25日にスタートするエイズ特別総会を前に、フレシェット副事務総長は国連本部で記者会見し、特別総会はエイズと闘う国連の努力の重要な一環であり、この疾病に対する人々の認識を高めるうえで大きな歩みを進めるものである、と訴えた。
*イラクによるクウェート資産返還問題について、安保理が非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、事務総長が問題の解決に進展がないとして示した憂慮を共有し、イラクに対して、すべての資産の返還を求めるとともに、すべての残る問題の解決をめざす事務総長特使への協力を求めた。
*エチオピア・エリトリア情勢に関する事務総長報告、発表される。報告において、事務総長は両国関係の改善を指摘し、和平プロセスへの双方のコミットメントを称賛。一方、困難な状況も残っていると警告し、未解決の問題に取り組む必要を強調した。
*きょうは、初の世界難民デー。1951年ジュネーブ条約の採択50周年を記念する。2000年12月の総会で、この世界デーの祝賀が決まった。
*アナン事務総長はきょう、オックスフォード大学から名誉法学博士号を授与された。同大学の代表弁士Jasper Griffin氏は、アナン氏を評して、次のように述べた。「アナン氏は困難な、あるいは危険な問題を回避するような人物ではない。何か問題が起こった場合は、いつでも自ら率先して問題に立ち向かう用意がある人物であり、その面で実に際立っている。よくありがちな官僚的不明瞭さに逃避し、責任を逃れたり、部下に非難の矛先を向けさせたりするというようなことがない」。
*国連エイズ合同計画(UNAIDS)はきょう、コカコーラ・アフリカ財団と3年間に及ぶ協力協定に締結し、アフリカにおいて、エイズ教育、防止、治療プログラムを協力して実施していくことに合意した。
*東ティモール国民評議会は、真実和解委員会を設置する改正法令を採択。また関連した動きとして、UNTAETのデメロ代表に対して、東ティモールで重大な人権侵害をおかした者を訴追する裁判所を設置するよう求めた。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の主任検察官Carla del Ponte氏のベオグラード訪問が延期となった。裁判所がきょう発表した。当初、同氏の訪問は6月22日に予定されていた。
*国連プロジェクト・サービス機間(UNOPS)はきょう、ニューヨークにおいて、2日間のセミナーを開始。企業に国連とのビジネスのしかたを説明し、国際機関において、サプライヤーとバイヤーを結びつけるのが目的。
*FAOはきょう、マサチューセッツ工科大学のメディア・ラボラトリーと協力協定を締結。先進国の豊かな農民と開発途上国の貧しい農村のデジタル・デバイドを解消して、技術利用を通じた食糧生産拡大をねらう。
2001年6月19日
- *安保理、コソボ情勢に関する公開会合
*ソマリア:安保理、援助要員保護の決議採択
*事務総長、オックスフォード大学で講演
*ビル&メリンダ・ゲイツ財団、エイズ基金に1億ドル拠出
*UNHCR、マケドニアからの難民流出に憂慮
*対イラク制裁監視委、ワクチン数種供給の4契約を承認
*東ティモール:UNTAET、住民登録期間を延長
*UNHCR、エリトリアに滞在するソマリア難民の帰還作業を開始
*UNHCR、西アフリカ沖の船に乗るリベリア人の窮状に憂慮
*UNIFEM事務局長:女性こそ、エイズ対策戦略の中心に
*スイス、アフガニスタンに対する長期開発に資金援助 - *安保理、コソボ情勢に関する公開会合を開催。今月16日から18日にかけて、UNMIK活動および現地情勢を視察した安保理代表団は、訪問結果をまとめた報告書を提出した。コソボにおける現在の政治的プロセスは極端主義を排するうえで非常に重要である旨、報告は指摘した。
*安保理は決議を全会一致で採択し、1992年1月の対ソマリア武器禁輸決議について、人道援助要員が必要とする防弾チョッキやヘルメットなどは適用除外とすることを決定した。
*アナン事務総長はオックスフォード大学において講演し、成熟した民主主義国家では、開放的で説明責任を有した政府は武力を使う可能性は少なく、そうした国家群の間で、紛争の起こる確率は非常に小さい、と指摘した。
*ビル&メリンダ・ゲイツ財団はこのたび、グローバル・エイズ保健基金に対し、1億ドルを拠出する、と発表。アナン事務総長は、この拠出は画期的であり、エイズの蔓延を食い止める地球的努力において分水嶺となるものである、と述べた。また、国連エイズ合同計画(UNAIDS)、ユニセフ、UNDP、WHOの代表たちも、それぞれ歓迎の意を表明。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国から、紛争を逃れて流出する人々の数は減っているものの、依然として、流出は止まらない。UNHCRは憂慮を示し、状況の推移を注視している。
*国連のイラク石油食糧交換プログラムの下、安保理の対イラク制裁委はこのたび、1048万ドル相当のワクチン数種供給の4契約を承認した。ただし、国連がこれらの供給物資の使用状況を緊密にモニターすることが条件。
*東ティモールにおいて、UNTAETは、総選挙に向けた住民登録作業を6月22日まで、当初の予定より2日間延長することを決定した。今朝の時点で、76万2000人、約94%の住民が登録を済ませた。
*1990年代初頭以来、エリトリアに滞在するソマリア難民について、UNHCRは明日、初の帰還をはかる旨発表した。明日は、UNHCRに対しソマリアへの帰還希望を願いでた1230人の難民のうち、25世帯を故郷に送り帰す。
*先々週、モンロビアを出港した船がその後、ガーナやナイジェリアへの寄港を拒否され、現在、西アフリカの海岸沖に留まり、乗客を陸にあげる許可を待っている件で、UNHCRは、150人のリベリア人乗客の窮状に思いを馳せ、憂慮を表明した。UNHCRによれば、これら乗客の一部は難民であると思われる。
*エイズ特別総会を前に、国連婦人開発基金(UNIFEM)の事務局長Noeleen Heyzer氏は世界各国の指導者に対し、エイズとの闘いにおいて、女性こそがすべての戦略の中心に置かれなければならない、と訴えた。
*スイス開発協力庁はこのたび、アフガニスタンに対する国連開発計画(UNDP)の長期開発プロジェクト“PEACE II”に対し、215万ドルの資金拠出を行った。PEACEとは、「貧困根絶・コミュニティー・エンパワーメント・プログラム(Poverty Elimination and Community Empowerment Programme)」の略称であり、1997年から2000年までの間、実施されたもの。PEACE IIは、同プロジェクトの第2段階のことを指す。
2001年6月18日
- *中東:事務総長、当事者に平和の好機を逃さないよう促す
*安保理代表団とユーゴ大統領、多民族共存のコソボをめざすことに合意
*アンゴラ:事務総長、WFP機に対する攻撃を非難
*平和維持活動特別委、年次会期をスタート
*アフガニスタン:WFPとタリバン、パン配給に関する合意
*パレスチナ問題:メディア・エンカウンター、パリで開始
*シエラレオネ:UNAMSILとRUF、会談
*UNV、年次報告を発表 - *アナン事務総長は土曜日、パレスチナ自治政府のアラファト議長との会談後、ラマラで記者会見し、中東紛争に関与するすべての人々に対し、現在訪れている平和への好機を逃さないよう訴えた。
*安保理代表団はきょう、ベオグラードにおいて、コシュトニツァ・ユーゴ大統領と会談。団長を務めるバングラデシュ国連大使のAnwarul Karim Chowdhury氏は記者団に対し、コソボを多民族の共存できる社会とするため、国連とユーゴの双方が協力していくことに合意した、と述べた。
*6月15日、アンゴラにおいてWFP機2機が襲撃された事件について、アナン事務総長は、これを強く非難する声明を発表した。同国においてWFP機が攻撃を受けたのは、この10日間で2回目。
*平和維持活動特別委員会、年次会期をスタート。紛争地域における平和活動を実施する国連の能力を向上する必要について、検討する。
*アフガニスタンにおいて、WFPのパン配給が再開することになった。パン配給プロジェクトに関する調査を女性が実施する問題で、WFPとタリバンが対立したことから、一時的に配給が中断していたが、このたび、両者はこの問題について、双方に受け入れ可能な合意に達した。
*パレスチナ問題に関するメディア・エンカウンターがパリのユネスコ本部でスタート。会期は2日間。主催は、国連広報局。
*土曜日、シエラレオネのマケニにおいて、国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)と反政府勢力RUFの代表が会談、安全の問題、武装解除・再統合プロセス、真実和解委員会の設置提案について話し合った。
*国連ボランティア計画(UNV)の事務局長、Sharon-Capeling-Alakija氏はきょう、UNV年次報告を発表。同氏は記者会見において、UNVが30年前、活動を開始したときには41人のボランティアを配置したに過ぎなかったが、昨年は5000人近くとなったこと、また地理的な活動範囲も非常に広がったことなど、指摘した。
2001年6月17日
- *きょうは、砂漠化と闘う世界デー
*コソボ:安保理代表団、極端主義回避を訴える - *きょうは、砂漠化と闘う世界デー。アナン事務総長はメッセージを発信し、砂漠化防止条約は砂漠化と闘い、干ばつの影響を緩和するための「グローバルな道具」であるとし、また多くの開発途上国が国内行動計画を採択している旨述べる一方、財政資源の動員の難しさがこれらの多くの国々にとって大きな障害となっている、と指摘した。この世界デーは、1994年の6月17日、砂漠化防止条約が採択されたのを記念する日である。
*安保理代表団は2日間のコソボ訪問を終え、プリシュティナで記者会見。アルバニア系、セルビア系の両住民の指導者たちに対し、極端主義を避け、多民族共存の社会をつくる努力をするよう訴えた。
2001年6月15日
- *安保理、MONUCの強化、任期延長決議を採択
*安保理、UNFICYPの任期を延長
*事務総長、レバノン大統領らと会談
*事務総長特別代表、ボスニアを見捨てないよう促す
*事務総長、紛争予防の具体策を提言
*ミャンマー:事務総長、政治犯解放を歓迎
*アフガニスタン:事務総長、一般市民襲撃事件に憂慮
*事務総長、英国訪問へ
*シエラレオネ:カンビアで、武装解除・国軍配備が完了
*中央アフリカ共和国:事務総長特使が大統領と、同国の人権侵害について会談
*マケドニア:アルバニア人の流出続く
*アンゴラ:WFP機、銃撃を受ける
*UNDP総裁、ビジネス界指導者にエイズ対策支援を呼びかける
*米国大統領、精神障害者への死刑適用に反対を表明
*東ティモール:住民の90%以上、選挙登録完了
*エリトリア:数万人の国内避難民、故郷へ帰還
*アフリカ西部・中部で、子ども人身売買、増加
*総会、平和維持活動予算決議を採択 - *安保理は決議を全会一致で採択し、コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)の強化をねらい、文民警察部門ならびに武装解除および再統合活動を調整する文民軍事統合計画部門を設置することを決定。またミッションの任期を2002年6月15日まで延長した。
*安保理は決議1354を全会一致で採択、国連キプロス平和維持軍(UNFICYP)の任期を12月15日まで延長した。
*アナン事務総長はレバノンにおいて、ラフード大統領やハリリ首相らと会談。首相との会談後、事務総長は記者団に対し、すべての当事者がブルーラインを尊重するよう希望を表明、この後、イスラエルに入っても、同様のメッセージを発する旨述べた。
*安保理、ボスニア・ヘルツェゴビナ情勢について、公開会合を開催。事務総長特別代表、Jacques Klein氏はブリーフィングにおいて、ボスニア・ヘルツェゴビナを見捨てれば、民族浄化に対する将来の介入の道義的・政治的基盤が弱まり、同国の人々ばかりでなく、地域や国際社会にとって、ためにならないであろう、と述べた。
*アナン事務総長はこのたび、暴力の発生を防止するための一連の提言を報告書にまとめ、総会と安保理に対し提出した。総会、安保理、国際司法裁、経社理、様々な開発機関、NGO、地域グループ、民間セクターなどが予防の文化の構築にどのように貢献できるか詳述している。
*ミャンマー政府がこのたび、多くの政治犯を解放。アナン事務総長はこの解放を歓迎し、政府と野党が国民和解交渉を継続することの必要を強調した。
*6月11日、アフガニスタンにおいて、タリバン勢力がYakawlangを襲撃した際、病院や援助機関施設、一般市民に対し、無差別攻撃が行われた。アナン事務総長はこの襲撃事件に憂慮の念を表明し、国際社会や人権団体に対し、人権侵害を防ぎ、不処罰の環境に終止符を打つため、新たなアプローチを探るよう促した。
*アナン事務総長は火曜日、オックスフォード大学で民主主義に関する講演を行うため、英国へ向かう。木曜日には、同国のブレア首相らと会談する予定。
*シエラレオネのKambiaにおいて、武装解除プロセスが完了し、その後、国軍が同地に展開した。UNAMSILのアデニジ代表は満足の意を表明した。
*中央アフリカ共和国の首都バンギにおいて、事務総長特使General Amadou Toumani Toureは同国大統領Ange-Felix Patasse氏と会談し、クーデター未遂事件後、首謀者と関連する民族グループを対象にし、裁判外処刑や人権侵害が行われていると伝えられる問題について話し合う。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国から、主として、アルバニア人たちが戦闘を逃れて、コソボやセルビア南部に流出し続けている。木曜日には、2600人が境界を越え、コソボに、数百人がセルビア南部に流出した。この1週間で、2万8000人以上がマケドニアを離れた。このうち、2万5000人がコソボに、3,500人がセルビア南部に流出した。
*アンゴラにおいて、クイトに向かけ飛行していたWFPの食糧輸送機2機が襲撃された。パイロットによれば、ミサイルが飛来し、空中で爆発した。WFPは事件の調査が済むまでの間、すべての食糧空輸を停止。
*フランスのベルサイユにおいて、UNDPのブラウン総裁は、仏・米商工会議所の会合に出席、演説し、エイズ危機に対し、寄付、唱道、行動などを通じ、官民合同で取り組んでいく必要を強調した。
*ブッシュ米大統領はこのたび、精神障害者に死刑が適用されるべきではないとの趣旨の発言を行った。ロビンソン人権高等弁務官はこれを歓迎し、同大統領に対して、米国において現在、死刑判決を受けた精神障害者の裁判事例に介入するよう促した。
*東ティモールにおいて、住民の91%(73万8000人)以上が、来る選挙のための登録を済ませた。
*エリトリアにおいて、これまでに8万1468人の国内避難民が難民キャンプから故郷に帰還した。UNMEEがきょう、同国政府の報告を発表した。
*ILOはこのたび、米国労働省の資金援助を受け作成した新しい報告書を発表、アフリカ西部・中部において、子どもの人身売買が増加していることを指摘、この問題に対して、地域が協調し解決をはかるよう促した。
*きのう、総会は、第5委員会の勧告を受けて、中東、コンゴ、シエラレオネ、コソボ、東ティモールなど、平和維持活動の予算に関連して、25件の決議と9件の決定を採択した。
2001年6月14日
- *事務総長、シリアおよびヨルダン首脳と会談
*安保理代表団、コソボとベオグラードへ出発
*イラク石油産業の生産能力低下。専門家グループが資金注入を提言
*イラクによるクウェート資産返還に進展なし
*アフガニスタン:国連とタリバン、パン配給プロジェクトについて交渉
*東ティモール支援国会合、開催
*「子ども兵士に関するグローバル報告」出版
*ICAO、空の交通状態の過密化を予測
*スーダン:避難民支援のための緊急対応チーム、設置
*IAEA理事会、現事務局長を再任
*ジュネーブ軍縮会議、膠着状態を解決すべく調整官を任命へ - *アナン事務総長はきょう、シリア、その後、ヨルダンに入り、両国の大統領らと会談し、イスラエル・パレスチナ和平の展望や対イラク制裁について話し合った。
*明日、安保理の15理事国で構成する代表団は、コソボおよびベオグラードに向けて、出発する。代表団は地域の状況を視察するとともに、コシュトニツァ大統領ら、ユーゴ政府首脳と会談する予定。
*イラク石油産業の生産能力が最近、急激に低化している状況を改善すべく、国連専門家グループはこのたび、イラク石油食糧交換プログラムの収益の一部(上限6億ユーロ)を利用するよう提言した。アナン事務総長は安保理に対して、この提言を承認するよう勧告した。
*イラクがクウェートに侵攻した際に強奪した財産の返還問題について、事務総長報告が発表された。報告において、アナン事務総長は、返還が全く進んでいないとし、イラク政府に対し、同問題の担当調整官ユリ・ウォロンツォフ氏に協力するよう促した。
*アフガニスタンにおいて、世界食糧計画(WFP)が現地女性を雇い、パン配給を受ける人々に関する調査を実施しようとしているが、これをタリバンが認めないことから、WFPは明日をもって、パン配給プロジェクトを中止する。この問題の解決を図るべく、国連とタリバンは現在、交渉を継続中。
*東ティモール支援国会合、オーストラリアのキャンベラで開催。UNTAETのデメロ代表は演説し、来る会計年度において必要な資金額は6500万ドルとなる、と述べた。
*「子ども兵士の使用をストップさせる同盟」がこのたび、「子ども兵士に関するグローバル報告」を出版した。ロビンソン人権高等弁務官は、この報告書出版を歓迎するとともに、各国政府に対し、18未満の子どもを子ども兵士とすることを禁ずる、児童の権利条約議定書を早期に批准するよう求めた。現在のところ、同議定書の署名国は76カ国、批准国は4カ国。議定書が発効するためには、あと6カ国の批准が必要である。
*国際民間航空機関(ICAO)がこのたび発表した最新統計によれば、空の交通状態は、毎年4.5%過密化しており、10年後にはかなりの混雑が見込まれる。
*スーダンにおいて、Bahr el Ghazal州西部の戦闘を逃れて避難民となったおよそ3万の人々が危機的な状況に置かれていることから、国連ではこのたび、同国政府を支援し、これらの人々を助けるべく、WFP、ユニセフ、NGOなどの代表で構成する緊急対応チームを設置した。
*国際原子力機関(IAEA)の理事会はこのたび、現事務局長を務めるMohamed ElBaradei氏の再任を決めた。理事会の決定は、11月下旬に開催されるIAEA総会の承認を得て、発効することになる。
*ジュネーブ軍縮会議はきょう、議題の再検討、加盟国の拡大、機能の効率性向上の3つの個別の問題について、それぞれ担当する特別調整官を任命することを決定した。会議が現在直面する膠着状態の解決をめざす。これら調整官は2001年の会期終了時までに報告を提出することになる。
2001年6月13日
- *中東:事務総長、ムバラク・エジプト大統領と会談
*安保理、平和維持活動の兵力提供国と関係強化
*安保理、コンゴ情勢を討議
*東ティモール:民兵30人以上が投降
*アフリカ・エイズ特使、ボツワナ訪問終了
*ジェノサイド条約発効、50周年
*総会、旧ユーゴ裁判所の訴訟判事を選出
*中央アフリカ共和国:国連特使、人道アクセスの必要を強調
*パレスチナ問題:メディア・エンカウンター、パリで開催
*アフガニスタン:ドイツ政府、国連に援助資金を拠出 - *アナン事務総長はカイロにおいて、ムバラク・エジプト大統領と会談し、イスラエル・パレスチナ間の停戦合意が政治的プロセスに組み込まれることが必要である旨合意した。
*安保理は、平和維持活動に対する兵力提供国との協力関係拡大をねらい、それらの国々が平和維持活動の任務や内容などについて討議する非公式会議への参加を求めるなど、具体的な措置を打ち出した。この決議は全会一致で採択された。ブラヒミ報告の提言に沿った、平和維持活動の効率性を求める努力の一環である。
*安保理、コンゴ民主共和国の情勢について、非公開協議開催。平和維持活動担当事務次長Jean-Marie Guehenno氏は、国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)に関する第8次事務総長報告を提出、事務総長がその任期延長を提案したことについて、大湖地域の紛争解決に対する安保理のコミットメントを示すことが目的である旨説明した。
*UNTAETがきょう発表したところによると、東ティモール東部地域において、このたび、元民兵34人が国連文民警察に自発的に投降した。
*アフリカのエイズを担当する事務総長特使として、ボツワナを4日間にわたり訪問したステファン・ルイス氏は最終日のきょう、同国のGabaroneを訪れ、かつて性産業に従事していた若い女性たちのためのUNDPプロジェクトを視察した。
*ジェノサイド条約発効、50周年。ジェノサイドという言葉を創り、ジェノサイド条約の草案をほとんど1人で練り上げたRaphael Lemkin氏を称える記念式典がきょう、国連本部で開催された。アナン事務総長は各国政府やNGOに対し、同氏の精神を継承していくよう訴えた。
*総会は、旧ユーゴ国際刑事裁判所の訴訟判事27人を選出した。安保理が、裁判の迅速化のため、その都度、裁判所が召集できる臨時判事のプールの設置を決定していた。
*中央アフリカ共和国でクーデター未遂事件が発生したことを受け、事務総長特使として同国を訪れた Amadou Toumani Toure将軍は昨夜、大統領のAnge-Felix Patasse氏と会談し、同国における平和と対話を求め、援助要員が窮状にある人々に物資を提供できるようにする必要を強調した。
*国連広報局(DPI)は6月18日‐19日、パリのユネスコ本部において、パレスチナ問題に関するメディア・エンカウンターを開催する。中東和平プロセスの現状、メディア報道、国連の役割などについて討論する。
*ドイツ政府はこのたび、アフガニスタンの干ばつの被害に苦しむ農家を支援する国連の取り組みに対し、23万2000ドルを拠出する、と発表した。
2001年6月12日
- *事務総長、カイロ入り。
*安保理、MONUCの新段階について討議
*イラク、石油輸出停止を続行
*UNMIK、長期的目標に向けて活動を遂行
*マケドニアから、アルバニア人の流出続く
*事務総長、UNMIBHの任期延長を勧告
*ブルンジ:避難民に対する緊急援助が必要
*シエラレオネ:RUF兵士1500人以上、武装解除スタート
*OAS、ハイチ人に対し、政治的解決への取り組みを訴える
*UNEP、北極の開発に警鐘を鳴らす
*貧困国:妊娠・出産に伴い、50万以上の女性が死亡
*航空会社、2000年度の収支はプラス:ICAO
*パバロッティさん、アフガニスタン子ども難民のためチャリティー・コンサート - *アナン事務総長、カイロ入り。事務総長はカイロ空港で記者団に対し発言、米国、EU、ロシア、アラブ諸国、国連の間でミッチェル報告への幅広い支持があるとしたうえで、自身の訪問が和平プロセスの前進に貢献することを望む、と述べた。
*安保理、コンゴ情勢に関して非公開協議を開催。国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)に関する事務総長報告について、討議した。報告において、事務総長はMONUCが第3段階に移行し、武装解除や武装勢力の社会への再統合などに関与するよう提案した。
*イラク・プログラム部によれば、イラクが石油輸出を引き続き停止している。イラクが石油輸出の停止を発表したのは、6月4日。
*国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、コソボ総選挙を実施し、憲法枠組みを履行し、コソボの自治・経済発展の道を敷くという目標に向け、UNMIKが着実に活動を進めている旨述べた。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国における戦闘、民族間の緊張を逃れ、数千人のアルバニア人がコソボに流出を続けている。月曜日だけで、主に、スコピエやその周辺地域から、およそ5300人がBlaceの越境地点を越え、コソボに入った。
*アナン事務総長は、国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)の活動報告を安保理に提出、同ミッションの任期を1年間延長するよう勧告した。
*ロス・マウンテン人道問題調整事務所所長、ブルンジ視察訪問を終了。同国において、戦闘により家を追われた50万以上の人々が国際社会の緊急援助を必要としている、と同所長は述べた。
*シエラレオネのLunsarにおいて、反政府勢力の兵士1500人以上がきょう、武装解除を開始した。
*米州機構(OAS)とカリブ共同体(CARICOM)がこのたび、共同で、ハイチを訪問し、その報告をOAS総会に提出した。この報告に基づき、OASは決議を採択し、すべてのハイチ人に対し、同国の政治的危機の解決に取り組むよう呼びかけた。アナン事務総長は、OASとCARICOMの努力を全面的に支持する旨表明した。
*フィンランドのRovaniemiで、北極の環境に関する協力をテーマにした国際会議が開催された。国連環境計画(UNEP)は会議に報告書を提出し、北極において、鉱山や石油採掘などの開発がこのまま続けば、2050年までに同地のおよそ80%が影響を受けるであろう、と警鐘を鳴らした。
*世界保健機関(WHO)はこのたび、WHOブレティンの最新号において、開発途上国において、妊娠や出産に関連した原因で死亡する女性が依然、年間50万人以上いる、と報告した。
*国際民間航空機関(ICAO)はこのたび、最新の統計を発表し、世界の航空会社の2000年度の収支状況について報告、燃料費が昨年に比べて、約3分の1以上跳ね上ったにもかかわらず、収入が支出を上回った旨指摘した。
*5月29日、テノール歌手のパバロッティさんらはイタリアのModenaで、パキスタンで避難生活を送るアフガニスタン難民の子どもたちへの募金のために、チャリティー・コンサートを行い、200万ドル以上が集まった。募金は、UNHCRに贈られた。
2001年6月11日
- *キプロス:安保理、事務総長の努力に支持表明
*事務総長、中東歴訪に向けて出発
*子ども特別総会、最終準備委スタート
*マケドニア:千人単位のアルバニア人がコソボに流出
*事務総長、MONUCの任期を1年延長するよう勧告
*中央アフリカ共和国:国連人道機関、援助活動を開始
*アフリカ・エイズ特使、ボツワナ大統領と会談
*人間居住に関する特別総会、宣言を採択
*国連内部監査部、ODCCPについて報告
*シエラレオネ:RUFが子ども兵士59人を引き渡し
*森林フォーラム、初会期スタート
*東ティモールで、CNRT解体式典 - *安保理、キプロス情勢に関する非公式協議を開催。アルバロ・デソト事務総長特別顧問が現状を説明した。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、キプロス問題の包括的解決に向けたアナン事務総長の努力を全面的に支持する旨を再度表明した。
*アナン事務総長、中東に向けて、ニューヨークを出発。カイロ、ダマスカス、アンマン、テルアビブ、エルサレムなどを歴訪、地域各国の指導者と会談し、中東和平プロセスについて話し合う。
*子どもに関する特別総会の最終準備委員会、開始。フレシェット副事務総長はその演説において、1990年の子どもサミット以降の進展を検討する事務総長報告“We the Children”を紹介し、今後、さらに多くのことをしなければならない、と述べた。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国から、数千人のアルバニア人が国内の戦闘を逃れ、コソボに流出。金曜日から4日間で、女性や子どもを中心に、あわせて1万2000人が流出した。
*国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)に関する事務総長報告、発表。コンゴの情勢について、武装グループが国内を東に向けて移動し、さらに、ルワンダ、ブルンジ、タンザニアに侵入していると伝えられることに懸念を示すとともに、これらグループが武装解除プロセスへの参加を回避すべく、コンゴから脱出しているのではないかとの疑念を示した。こうしたなかで、MONUCの重要性は高いとし、その任期を2002年6月15日まで1年間延長するよう勧告した。
*中央アフリカ共和国において、先月のクーデター未遂事件の影響で避難民となった8万から10万の人々に対し、ユニセフを中心とする国連人道機関は援助活動をはじめている。衛生・水供給設備30トンを積んだ国連機がきょう、キンシャサから到着する予定。
*アフリカのエイズを担当する事務総長特使、ステファン・ルイス氏はきょう、エイズの最大被害国のひとつであるボツワナにおいて、大統領らと会談し、エイズ対策について話し合った。
*人間居住に関する特別総会はこのたび、新世紀における都市などの人間居住に関する宣言を無投票で採択し、幕を閉じた。1週間の会期中、171人が本会議で演説。そのうち、2人が副大統領、3人が副首相、69人が大臣、20人が副大臣。3つの国連機関と11のNGOも演説した。170のNGOから450人の代表、67人の市長が出席した。
*国連内部監査部(OIOS)はこのたび、薬物統制犯罪防止事務所(ODCCP)に関する報告を発表。ODCCP上層部の意思決定が特に人事において透明性に欠けている、と指摘した。
*シエラレオネ東部のKailahunにおいて、反政府勢力RUFは59人の子ども兵士をさらに国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)に引き渡した。これで、5月25日以降、RUFがUNAMSILに引き渡した子どもの数は、あわせて828人となった。
*森林フォーラムが国連本部で、初会期をスタート。世界の森林に関して、今後5年間にわたる議題を設定する。同フォーラムは、アジェンダ21の遺産として、経済社会理事会により2000年10月に設置されたもの。
*土曜日、東ティモールのディリにおいて、抵抗組織CNRTの解体式典が行われた。UNTAETのデメロ代表は式典で演説し、民族解放運動が自身を解体し、権限を人々に譲与することを決めるのは歴史的に珍しく、困難で苦しい決定であったろうが、政治的には、勇敢かつ賢明で時機を得た決定である旨述べ、称賛の辞を呈した。
2001年6月8日
- *事務総長、中東訪問へ
*保険会社Winterthur、エイズ基金に100万ドルを拠出
*コンゴ:MONUC高速船、コンゴ川の安全性を調査
*難民高等弁務官、バルカン地域訪問中
*アンゴラ:WFP機、対空ミサイルに撃たれる
*イスタンブール+5:3日目、紛争や自然災害の影響を討議
*イスタンブール+5:テーマ別委員会、終わる
*オトゥヌ事務総長特別代表、コンゴ訪問から戻る
*UNHCR、WFP:アルジェリアに滞在する西サハラ難民支援拠出を求める
*アフガニスタン:百万単位の人々が飢餓に直面へ
*大島人道問題事務次長:スーダン紛争における市民保護を促す
*UNMIK、テロ禁止令を布告へ
*シエラレオネ:パキスタン兵の先遣隊、到着
*東ティモール:防衛軍に関する国際会議、6月25日‐26日開催へ
*パキスタン音楽家Salman Ahmadさん、エイズ・キャンペーンに参加
*「UNCTAD、世界第1次産品概況を発表」
*「子どもたちにイエスと言おう」:キャンペーン250万人署名
*CNN世界報道会議、UNTVのレポートを表彰
*変容する家族の役割に関する刊行物“FAMILIES AS WE ARE”、発表 - *アナン事務総長はきょう国連本部で記者会見し、来週、中東地域を訪れ、現在の危機的事態に対する政治的解決を模索する、と発表した。
*Credit Suisse Group傘下の保険会社、Winterthur Insuranceがこのたび、グローバル・エイズ基金に対し、100万ドルを拠出すると発表した。国連エイズ合同計画(UNAIDS)や世界保健機関(WHO)などの国連機関は歓迎の意を表明。民間企業が同基金に資金拠出を行うのは、これが初めて。
*国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)は現在、過去2年間閉鎖していたコンゴ川を開放するにあたり、その安全性を確認すべく、2隻の高速船をキンシャサからムバンダカに向けて航行させているところ。7日以内には、ムバンダカに到着する予定。
*ルベルス難民高等弁務官は現在、バルカン地域を訪問中。きょう、サラエボから空路、コソボに入った。次ぎの目的地は、マケドニアの首都スコピエ。
*アンゴラにおいて、WFP機のボーイング727が、ルエナ空港に向かう途中、対空ミサイルで撃たれた。同機はこの攻撃で、第2エンジンを損壊されたものの、機長が上手く操縦し、ルエナに無事着陸した。WFPは調査を開始し、とりあえず、きょう1日は、ルエナへの空中輸送を停止した。WFPによれば、ルエナには、4、5日分はカバーできる食料が備蓄してある。
*人間居住に関する特別総会、3日目。きょうは、紛争や自然災害のマイナス効果などについて話し合われた。
*人間居住に関する特別総会のテーマ別委員会がきょう、終了。同委は1996年のハビタットII以降得られた経験や教訓について、各国の情報を交換するフォーラムとして、設置された。きょうは、タイ、エルサルバドル、ペルー、モロッコなどに関するケース・スタディが行われた。
*武力紛争を担当する事務総長特別代表、オララ・オトゥヌ氏はこのたび、コンゴ民主共和国の視察訪問(10日間)を終え、ニューヨークに戻り、国連本部で記者会見を行い、戦争の被害を受ける子どもの保護とリハビリが同国の最重要項目となるよう訴えた。なお、オトゥヌ代表の訪問最後の日、同国は、18歳未満の子どもの戦争参加を禁止した児童権利条約の議定書に批准した、と発表。
*UNHCRとWFPは援助国に対し、アルジェリア南西部の難民キャンプに滞在する西サハラ難民15万5000人を支援すべく、少なくとも1ヶ月に120万ドルを拠出するよう訴えた。
*FAOとWFPはきょう、アフガニスタンの状況について特別警戒報告を発表、干ばつと経済崩壊の影響により、同国の食糧事情はさらに悪化し、百万単位の人々が飢餓に直面することになるであろう、と述べた。
*スーダン南部において、SPLAが最近、襲撃をしかけたことにより、戦闘が激化し、千人単位の人々が避難民となっている。大島賢三人道問題担当事務次長はきょう、この人道事態に深い憂慮を示し、武力紛争当事者に対し、一般市民の生命を脅かすことのないよう、各勢力の兵士の抑制を求めた。
*コソボ暫定行政評議会・臨時審議の後、UNMIKのヘケロップ代表は、テロリズムおよび関連犯罪の禁止令を布告する旨表明した。
*UNAMSILに参加することになっている4000人以上のパキスタン兵の先遣隊として、265人の同国兵士がこのたび、シエラレオネに到着した。今後8月22日までに、段階的に同国に入る予定。
*6月25日‐26日、東ティモール防衛軍(ETDF)の組織支援に関する国際会議が、ディリで開催される。これまでに、14カ国が参加の意向を確認している。第1回会議は2000年11月20日‐21日に開催された。
*パキスタンのギタリストであり、また音楽グループJunoonの作曲家であるSalman Ahmadさんがこのたび、祖国パキスタンにおいて、UNAIDSの進めるグローバル・エイズ・キャンペーンに参加し、若い人々にエイズの脅威を語りかけていくことが決まった。
*UNCTADはこのたび、「世界1次産品概況2000年‐2001年」を発表。急速に統合する世界経済において、世界の1次産品市場が劇的な変容を遂げている、と指摘した。
*「子どもたちにイエスと言おう」と銘打ち、子どもの保護をめざす10原則への誓いを促す署名キャンペーンが進んでいるが、現在までに250万人の署名が集まった。これらの署名は9月の子ども特別総会において、世界の指導者たちに提出される。
*第12回CNN世界報道年次会議(5月28日―6月1日)において、国連テレビ(UNTV)が制作した「モンゴルとe-world」と題するレポートがこのたび、表彰された。UNTVはこれまでに、同会議の表彰を9回にわたり受けている。
*きのう、“FAMILIES AS WE ARE: Conversations arom Around the World”と題する刊行物が発表された。著者は、Perdita Huston氏。288ページ。米国、バングラデシュ、日本など、各国の家族構造や関係の進化に関して詳述している。
2001年6月7日
- *イラク:安保理、非公式協議を開催
*イスタンブール+5、2日目。
*住宅に関する特別報告者、国連本部で記者会見
*平和維持活動に関する安保理作業部会、初の報告書を発表
*大島事務次長、アフガニスタン援助アピールへの対応を求める
*ルワンダ国際刑事裁判所、初の無罪判決
*事務総長特使、中央アフリカ共和国を訪問へ
*ユニセフ、We the Childrenと題する報告書を発表
*東ティモール:ティモール化プロセス着実に進展
*ユニセフ親善大使、ベラフォンテさん、南アフリカを訪問へ - *イラク石油食糧交換プログラムについて、安保理が非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、今月末までに、プログラムに関する決議案(英国案、仏案)の交渉を終えるべく、全力を尽くすべきである、と述べた。
*人間居住に関する特別総会、2日目。テーマ別委員会において、環境計画、管理復興、コンパクトな都市開発などに関して、タンザニア、スウェーデン、中国、ポーランドのケース・スタディが発表された。
*適切な住宅に関する特別報告者Miloon Kathari氏は国連本部で記者会見し、世界のほとんどの国々は、1996年のハビタットIIで行った誓約に背いている、と指摘した。
*平和維持活動に関する安保理作業部会、初の報告書を発表し、国連平和活動を強化する方策として、安保理と兵力提供国の間の協議を改善したり、地域平和維持訓練センターの設置を支持したりするよう提案した。
*大島賢三・人道問題担当事務次長はきょう、UNDP・世界銀行が主催するアフガニスタン支援グループ会合において、援助国に対し、アフガニスタン援助要請に早急に応じ、資金拠出を行うよう訴えた。アフガニスタンでは今年、1日80万ドルの援助が必要となるであろう、と見込まれている。
*ルワンダ国際刑事裁判所はきょう、ジェノサイドや人道に対する罪などを犯した容疑で起訴されていたルワンダの元市長Ignace Bagilishema氏に対し、無罪判決を下した。同裁判所が無罪の判決を下したのはこれが初めて。
*事務総長特使Toumani Tour試≠ェ週末、中央アフリカ共和国に入る予定。同国大統領Ange-Felix Patass試≠轤ニ会談し、5月末のクーデター未遂事件以降継続している暴力の沈静化のため、話し合いを行う。
*ユニセフはきょう、“We the Children”と題する報告書を発表。報告書は、1990年の世界子どもサミット以降の成果を見なおし、この10年間に大きな進展があったとする一方、サミットの目標の多くが依然、実現していないと指摘した。
*東ティモールの独立移行期間において、現在、東ティモール人を公務員として採用する、いわゆるティモール化プロセスが円滑に進んでいる。すでに、1万554人の職員枠のなか、9000人以上の人々が採用された。
*ユニセフ親善大使のハリー・ベラフォンテさんとジュリー夫人は6月11日から19日にかけて、南アフリカを訪れ、エイズ対策キャンペーンに対する支援を動員する。
2001年6月6日
- *イスタンブール+5、開幕
*ハビタット・アジェンダ、いまだ実現せず:ハビタット事務局長
*製薬会社ファイザー、エイズ患者に治療薬を無償提供
*安保理、シエラレオネ難民に対する援助資金拡大を求める
*安保理、ブルンジ紛争当事者に停戦を求める
*安保理、イラク問題協議へ
*アフガニスタンのシャー元国王、同国民への援助を求める
*UNDCP事務局長、ロシアのマネーローンダリング対策を称賛
*今週、セネガルのCasamance州から難民1000人が流出
*キプロス:仲介活動を今年末まで継続、と事務総長が通告
*東ティモール:西ティモールの難民、選挙民登録
*ESCAP報告:アジア太平洋、増大する環境問題に直面
*UNFPAとロータリー・インターナショナル、開発促進で協力
*コソボ:出血熱で3人が死亡 - *人間居住に関する特別総会(イスタンブール+5)がきょう、開幕した。1996年の第2回国連人間居住会議で採択された行動計画、ハビタット・アジェンダの実施状況を検討する。
*イスタンブール+5開幕日のきょう、ハビタット事務局長のAnna Tibaijuka氏は共同記者会見において、世界の12億人が適切な住居を持たず、ハビタット・アジェンダの目標は依然、実現していない、と指摘した。
*製薬会社ファイザーはこのたび、50カ国の貧困国のエイズ患者に対し、抗真菌薬を無償提供する、と発表した。国連エイズ合同計画(UNAIDS)、世界保健機関(WHO)は歓迎の意を表明。
*シエラレオネ情勢、ならびにギニア・シエラレオネ・リベリアにおける難民・避難民の状況に関して、安保理協議が開催された。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、国際社会がこれら難民・避難民の援助活動に対し、資金拠出を拡大するよう求めた。
*安保理、ブルンジ情勢に関する協議開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同国内戦の全当事者が即時に戦闘を止め、人権および国際法を尊重するよう求めた。
*安保理は木曜日、非公式協議を開催し、国連監視検証検査委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長による報告を聴取するとともに、イラク石油食糧交換プログラムの週間レビューを行う。
*アフガニスタンのシャー元国王はこのたび、アナン事務総長に書簡を送り、同国の人々および近隣諸国の難民キャンプに滞在する同国民に対し、人道援助を緊急に拡大するよう要請した。
*不正経済・マネーローンダリングに関する国際会議(サンクトペテルブルク)、閉会。国連薬物統制犯罪防止事務所(UNDCP)のアルラッキ事務局長は会議の閉幕にあたり、ロシア連邦のマネーローンダリング対策について、称賛の辞を述べた。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、今週、セネガルのCasamance州における反政府勢力の襲撃を逃れて、1000人以上がガンビアに流出した。今年5月中旬に戦闘が発生して以来、ガンビアに流出したセネガル難民は3500人となった。
*アナン事務総長はこのたび、安保理議長に書簡を送付し、キプロスの仲介活動を2001年末まで続ける旨通告した。
*西ティモールに滞在する東ティモール難民の選挙民登録が行われた。緩慢なペースではありながらも、事故もなく進み、成功した、とUNTAETが報告した。
*アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)はきょう、「アジア太平洋環境報告」を発表。アジア太平洋地域の直面する環境問題は厳しいものであり、緊急の国際的対応を要する、と報告書は訴えている。
*国連人口基金(UNFPA)とロータリー・インターナショナルはきょう、広範な開発プロジェクトの実施において、協力していくことに合意した。
*コソボ合同暫定行政機構の健康・社会福祉局はきょう、コソボで発生したクリミア・コンゴ出血熱(CCHF)の20症例について報告。同局によれば、罹患した3人が死亡。コソボにおいては、1986年以来、定期的にCCHFが発生しており、1996年から2000年の間には、43件の症例(そのうち6人が死亡)が散発的に報告されている。
2001年6月5日
- *きょうは、世界環境デー
*対タリバン制裁監視メカニズムの設置について、安保理が討論
*事務総長、ブラヒミ勧告のフォローアップ報告を提出へ
*ジュネーブで、世界エイズ基金に関する協議開催
*エイズの初症例報告から20年
*事務総長、中央アフリカ共和国に特使を派遣へ
*対リベリア制裁委、渡航禁止対象のリベリア高官名簿を発表
*イラク、石油輸出を停止
*事務総長、ペルー新大統領を祝福
*WFP、アンゴラ中部に緊急食糧提供
*東ティモール:75%以上が選挙民登録を完了 - *きょうは、世界環境デー。この日、国連は世界の主要な生態系を評価するプロジェクト、「ミレニアム生態系評価(Millennium Ecosystem Assessment)」を開始した。4年間にわたる総額2100万ドルをかけたプロジェクトで、1500人の科学者が関与し、政府、NGO、財団、学界、民間セクターの協力を得て、実施されるもの。
*アフガニスタンのタリバンに対する制裁監視メカニズムの創設を提案する専門家パネル(5人構成)の報告書について、安保理の公開討論が行われた。対アフガニスタン制裁委員会の委員長、コロンビア大使Alfonso Vladivieso氏が報告書を紹介、安保理が早急な対応を図ることの重要性について強調した。
*アナン事務総長はまもなく、総会に対し、「ブラヒミ報告書」のフォローアップ報告を提出する。平和維持活動担当事務次長はきょう、国連本部で記者会見し、この報告書について事前説明を行い、国連加盟国が平和維持活動を短期的な視点で捉えることなく、同活動が現在および将来の課題に対処できるよう、支援を拡大するよう訴えた。
*世界エイズ基金に関する協議(2日間)がジュネーブで開催された。政府、多国間機関、NGO、民間財団などの代表200人が参加、同基金に対する支持を表明した。同基金は、事務総長が設置を提案したもの。
*エイズに関する初の症例報告から20年が経過した。1981年6月5日、米国の疾病管理センターが世界ではじめて、エイズの症例5件を報告した。
*中央アフリカ共和国において暴力事件が引き続いている事態を受け、アナン事務総長はきょう、自身の特使を同国に派遣し、大統領らと緊急会談を持たせることを決定した。
*安保理の対リベリア制裁委員会はこのたび、3月7日の安保理に決議に沿って、海外渡航を禁止されたリベリア政府および軍隊の幹部の名簿を承認、発表した。
*国連イラク・プログラムの下の石油輸出を停止すると発表していたイラクは予定どおり、パイプラインを使った石油の輸出を停止した。
*ペルーにおいて、Alejandro Toledo Manrique氏が大統領選に勝利。アナン事務総長は声明を発表、同氏を祝福し、同国の民主制度の再建と強化の取り組みの成功を祈った。
*アンゴラ中部のCamacupaにおいて、数千人の避難民が流入していることを受け、世界食糧計画(WFP)は週末、同地域に対し、食糧の緊急配給を開始した。
*UNTAETがきょう発表したところによれば、東ティモールにおいて、75%以上の住民が8月の制憲議会選挙に向けて、選挙民登録を済ませた。昨日の時点で、61万5000人(76%)が登録している。
2001年6月4日
- *事務総長、中東の停戦宣言を歓迎
*安保理:バングラデシュが6月の議長国に
*イラク:米国が410件の人道物資契約保留を解除
*イラク、石油輸出を停止
*事務総長特使、ミャンマー訪問を終了
*エイズの初の症例報告から20年
*ネパール王族殺害事件:事務総長、静穏を呼びかける
*事務総長、UNFICYPの任期延長を勧告
*コソボ:武器恩赦期間、終了
*ハビタット、世界の都市の現状に関する報告書を発表
*東ティモール:UNTAET、公聴会開催のため全土に専門家配置
*シエラレオネ:RUFが子ども兵士引き渡し
*FAO、都市の貧困者の栄養不良の拡大を警告
*事務総長、テルアビブの自爆テロを非難 - *イスラエル、パレスチナ自治政府の双方が停戦を宣言。アナン事務総長は、この進展を歓迎する意を表明した。今朝、国連本部に登庁する際、記者団に語った。
*安保理、今月の活動プログラムに関して、協議開催。協議後、今月の議長を務めるバングラデシュ大使Anwarul K. Chowdhury氏は記者ブリーフィングを行い、この1ヶ月の間、行動志向かつ開放的なアプローチを取る意向である、と述べた。
*米国は先週金曜日、イラクに対する人道物資売却申請410件(7億350万ドル相当)について、保留を解除することを決定した。アナン事務総長は、米国の決定を歓迎するとともに、安保理の全理事国に対し、申請の承認を迅速化し、保留を解除するよう訴えた。
*イラクがこのたび、石油輸出を停止。国連はきょう、これを確認した。安保理議長は、記者ブリーフィングにおいて、この動きに憂慮を表明した。イラクの石油輸出は、石油食糧交換プログラムの下に行われ、これにより得られた収入により、同国のための人道物資が購入されている。
*ラザリ事務総長特使はきょう、ミャンマー訪問を終了した。滞在中、国家平和発展評議会(SPDC)のキンニュン第1書記や、NLD指導者のアウン・サン・スー・チーさんと会談した。
*1981年6月5日にエイズの初の症例が報告されてから、20年目を迎える。アナン事務総長は声明を発表し、エイズとの取り組みに全力を尽くす意向を示すとともに、社会のすべてのセクターに対し、役割を果たすよう求めた。
*ネパールの王族殺害事件を受け、アナン事務総長は、ネパールの人々に哀悼の意を表明するととともに、静穏と安定を呼びかけた。
*アナン事務総長はこのたび、安保理宛報告において、国連キプロス暫定軍(UNFICYP)の任期を12月15日まで半年間延長するよう勧告した。
*UNMIKはきょう、コソボにおける武器恩赦期間の終了を発表した。期間中、不法武器を引き渡せば、罪に問われることはなかったが、今後、不法武器を所持する者は、上限10年の禁固刑や罰金に処せられる。
*ハビタットはきょう、世界の都市の現状に関する初の報告書を発表。既存の都市管理の制度が十分でない旨訴えた。
*UNTAETは、東ティモールにおいて、公聴会を開き、憲法問題に関する人々の意見を聴取するため、全土に選挙の専門家を配置した。
*シエラレオネにおいて、反政府勢力RUFが子ども兵士150人を解放し、UNAMSILに引き渡した。UNAMSILは歓迎の意を表明。
*FAOはきょう声明を発表、開発途上国のほとんどの都市が住民に対し、十分かつ安全な食糧の入手を確実なものにしていかなければ、栄養不良や健康リスクが拡大する恐れがある、と警告した。
*金曜日夜、イスラエルのテルアビブにおいて、自爆テロ事件が発生。アナン事務総長は、この無差別テロを最も強い調子で非難、緊急に暴力の連鎖を断ち切る必要を訴えた。
2001年6月1日
- *事務総長、米ビジネス界にエイズとの闘いへの参加を奨励
*安保理、イラク石油食糧交換プログラムを1ヶ月間延長
*事務総長、アフリカのエイズ担当特使を任命
*エイズ患者のヌコシ君(12歳)、死去
*反人種主義世界会議の第2回準備委、終了
*ロビンソン人権高等弁務官、総会による任期延長決定に謝意
*UNHCR、活動予算カットを発表
*日本、ポリオ根絶事業に3000万ドルを拠出
*ソマリアで飢餓の恐れ:WFP
*FAO、食糧の安全向上を図る新規措置を発表
*ILO、雇用不足問題の解決努力を促す
*東ティモール:手榴弾襲撃事件の原因は個人的争い
*世界気象機関、今後6年間に発生する熱帯低気圧の呼称を発表 - *アナン事務総長はワシントンで、米国商工会議所の朝食会で演説、ビジネス界の指導者たちに対し、エイズとの世界的闘いに加わるよう促した。
*安保理は決議1352を全会一致で採択し、国連イラク石油食糧交換プログラムを7月3日まで1ヶ月間延長した。また、この延長期間を利用して、現行の制裁レジームの変更の可能性について必要な討論を行う。
*アナン事務総長はこのたび、カナダの外交官ステファン・ルイス氏を、アフリカのエイズ担当特使に任命した。同氏はきょう、ニューヨークで記者会見し、エイズとの闘いにみられる最近のはずみを利用し、特使の務めを果たしていく旨述べた。
*南アフリカにおいて、エイズ患者に対する差別をなくすよう訴え、エイズ差別との闘いの象徴となっていたヌコシ・ジョンソン君(12)が、死去した。国連エイズ合同プログラム(UNAIDS)やユニセフは、哀悼の意を表明した。
*反人種主義世界会議の第2回準備委員会はきょう、会議で採択される宣言草案の前文に関する作業を完了し、2週間の会期を終えた。同準備委員会は7月30日‐8月10日、再開する予定。世界会議は8月31日から9月7日まで、南アフリカのダーバンで開催される。
*ロビンソン人権高等弁務官は、このたび総会が自身の任期延長を決定したことに謝意を示すとともに、その期待に応えるべく力を尽くす決意を表明した。
*UNHCRはきょう、2002年の活動予算を14%削減し、8億2500万ドルとする、と発表した。同予算の下、UNHCRの職員は年末までに、4828人から4065人に削減される。
*ユニセフがきょう発表したところによれば、日本政府はこのたび、「グローバル・ポリオ根絶イニシアチブ」と銘打った事業に対して、3000万ドルの資金拠出を行った。これで、同事業に対する今年の日本政府の拠出は合計で、4000万ドルとなった。昨年の日本の拠出は、3500万ドルであった。
*ソマリアの中南部において、降雨量の不足による不作で、多くの人々が飢餓に直面する恐れが高い、と世界食糧計画(WFP)がきょう、警告。
*国連食糧農業機関(FAO)はきょう、食糧の安全と質の向上を図るべく、新たに一連の措置を講じる、と発表した。その一つの措置として、2001年10月、食糧の安全規制に関するグローバルフォーラムを開催。
*国際労働機関(ILO)のソマビア事務局長は、このたびILOの発表した報告書において、世界的に雇用の機会が不足している状況について深い懸念を表明、貧困の根絶のためには、雇用問題の解決が不可欠である旨訴えた。報告によれば、現在、世界の失業人口は1億6000万人だが、不完全就業人口も含めると、この数は10億人にまで跳ね上る。
*先週、東西ティモールの境界地帯において手榴弾襲撃が発生し、5人が死亡した事件について、UNTAETはきょう、民兵と賭博組織との個人的な争いが発端で起こった、と調査結果を発表した。
*世界気象機関(WMO)はきょう、2006年までの間に発生する熱帯低気圧につける呼称の一覧を発表した。
2001年5月31日
- *安保理、中央アフリカ共和国のクーデター未遂事件を非難
*総会、信仰の地の破壊行為を非難
*フセイニPLO幹部、死去。事務総長が哀悼の意。
*事務総長、ビジネス界指導者にエイズ対策への関与奨励へ
*マケドニア:UNHCR、戦闘の被害を受ける人々の窮状に憂慮
*総会、ロビンソン人権高等弁務官の任期延長を承認
*UNMOVIC事務局長、イラク入国許可を待つ
*シエラレオネ:RUF、武器を国連に返却
*人間居住に関する特別総会、来週開催へ
*きょうは、世界禁煙デー
*国連の知的歴史に関する刊行物、発表
*UNEP、ハロンの使用をやめた国々の事例研究を発表 - *安保理、中央アフリカ共和国情勢に関して、ブリーフィングを受ける。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、首都バンギで最近起きたクーデター未遂事件を強く非難するとともに、実行犯に対し、無益な試みを止めるよう促した。
*総会は「国連文明間の対話年」に関する決議を採択し、信仰の地に対する破壊活動等を非難、国際社会やメディアに対し、宗教的多様性に関する寛容の文化を促進するよう奨励した。
*パレスチナ解放機構(PLO)の幹部ファイサル・フセイニ氏が心臓発作で急死。アナン事務総長は深い悲しみを表明した。
*アナン事務総長はきょう、ワシントンを訪問。金曜日、米国商工会議所の朝食会で演説し、ビジネス界の指導者たちがエイズとの闘いに加わるよう訴える。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において継続する戦闘の影響を受ける人々の窮状について、UNHCRはきょう、憂慮を表明した。
*総会は、事務総長の勧告にしたがい、ロビンソン人権高等弁務官の任期を来年9月11日まで1年間延長した。
*国連監視検証検査委員会(UNMOVIC)のブリクス事務局長は安保理に宛てた報告書において、イラクに入国する許可が得られさえすれば、UNMOVICはすぐにでも現地での活動を全面的に展開できる態勢にある、と述べた。
*シエラレオネにおいて、反政府勢力RUFはこのたび、昨年UNAMSILから奪った武器を返還した。兵站上の問題で今回返すことができなかった武器についても、将来、返還することを約束した。
*人間居住に関する特別総会が来週水曜日、開始する。会期は3日間。5年前に採択されたハビタット・アジェンダの実施状況について検討する。
*きょうは、世界禁煙デー。喫煙者はまわりの非喫煙者を受動喫煙の危険にさらすとして、WHOは公の場所での禁煙を促した。
*“Ahead of the Curve? UN Ideas and Global Challenges”と題する刊行物がこのたび、発表された。同書は、経済社会開発の概念発展に対する国連の貢献について分析。United Nations Intellectual History Projectの一環としてだされる刊行物の第1巻。
*国連環境計画(UNEP)はきょう、「ハロンへの依存を断ち切る:事例研究」と題する研究書を発表した。どのようにしたら、オゾン層を破壊するハロンの使用を止めることができるのか。開発途上国に対し、他の諸国の事例研究を紹介する。インターネット上で、無料で、同書へのアクセスが可能。http://www.uneptie.org/ozonaction.html
2001年5月29日
- *中央アフリカ共和国大統領官邸襲撃事件に事務総長が憂慮表明
*安保理はイラクの人々の窮状に関心を向けるべき:セバン事務局長
*シエラレオネ:難民帰還の時期にあらず、と事務総長報告
*シエラレオネ西部2地区において、武装解除が完了
*アフガニスタン:タリバンが援助活動を阻害
*ギニア:UNHCR、「オウムのくちばし」から内陸部への難民搬送を完了
*東西ティモール境界沿いで、3人の難民殺害される
*UNHCR、マケドニア北部の戦闘に憂慮を表明
*総会第5委、世界各地の平和維持活動予算18億ドルを勧告
*事務総長、イスラム諸国外相に対し、中東和平プロセス再開への役割求める
*ロビンソン人権高等弁務官、ユネスコの平和賞を受賞へ
*エチオピア:WFP、トラック運転手にエイズ教育を開始
*非植民地セミナー(ハバナ)、終了
*NGO委、44のNGOについて、経社理との協議関係を勧告 - *中央アフリカ共和国において、大統領官邸および国営ラジオがこのたび、武装集団による襲撃を受けた。その後、落ち着きをみせているが、散発的な発砲があるなど、依然、情勢は不安定。アナン事務総長は月曜日、声明を発表し、民主的に選ばれた政府を武力で倒す試みを非難した。
*安保理非公開協議において、イラク・プログラム部担当のベノン・セバン事務局長は、イラク石油食糧交換プログラムの状況について説明し、各理事国に対し、イラクの人々の窮状に関心の焦点を当てるよう促した。
*シエラレオネおよびその周辺の難民・避難民の状況に関する事務総長報告、発表。報告によれば、シエラレオネは現在、難民の即時帰還を許すような状況にはない。シエラレオネのほとんどの地域は、反政府勢力の支配化にあり、人道援助や政府サービスの提供が不可能な状況にある。
*UNAMSILがきょう発表したところによれば、シエラレオネ西部の2地区、KambiaとPort Lokoにおいて、3300以上の兵士の武装解除が完了した。なお、Makeniにおいては、反政府勢力RUFが600人を超える子ども兵士をUNAMSILに引き渡した。
*アフガニスタンにおいて、この数週間、タリバンがWFP援助活動を阻害していることについて、国連アフガニスタン調整官事務所はきょう、非難声明を発表した。
*UNHCRはこのたび、ギニアの「オウムのくちばし」地域に滞在する計5万4000人のシエラレオネ難民を、内陸部のより安全な地域に搬送する作業を終了した。
*西ティモールにおいて、今朝、爆弾が破裂する事件が起き、3人が死亡した。場所は、東西ティモールの境界線近くのBalibo南東7キロ。インドネシア軍と国連治安警察が現在、この事件について調査中。
*UNHCRはきょう、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国北部において、5000人から1万人の人々が、同国軍隊とアルバニア民族反政府勢力との間の戦闘による脅威に晒さらされたまま、身動きできずにいるとして、その窮状に憂慮を表明した。
*総会第5委員会は金曜日、3週間にわたる第2回再開審議を終了。世界各地の平和維持活動の予算として、約18億ドルを承認するよう、総会に勧告した。
*土曜日、イスラム会議機構(OIC)の外相緊急会議、開催。アナン事務総長はメッセージを発し、会議参加者に対し、中東和平交渉の再開のため、積極的な役割を果たすよう求めた。
*ロビンソン人権高等弁務官がこのたび、2000年Felix Houphouet-Boigny平和賞の受賞者に決まった。コートジボアールの初代大統領の名前を冠した同賞は、ユネスコが1989年に創設した。
*エチオピアにおいて、エイズが蔓延するのを食い止める努力の一環として、世界食糧計画(WFP)はきょう、同機関の雇用するトラック運転手2300人に対し、一連のエイズ教育を開始した。トラック運転手たちは、家族と長期間、離れて生活し、またリスクの高い性行動をとる機会も多く、エイズが感染する危険が高い。
*先週金曜日、ハバナで行われていた3日間の国連非植民地化セミナーが、総会の24カ国特別委員会に対する一連の提案を採択して、終了した。参加者は、これまでのセミナーで最大の124人。
*スウェーデンにおいて、「環境および持続可能な開発のためのボリホルム青年会議」(5月23日‐27日)が開催され、109カ国から約250人の若者が参加した。この会議開催により、2002年の持続可能な開発に関する世界会議に向けた、若者による準備プロセスが開始した。
*NGO委員会は先週金曜日、経社理との協議関係を求める44のNGOからの申請を承認し、3週間の会期を終えた。
2001年5月25日
- *事務総長、ワシントンから戻る
*アフガニスタン:専門家、対タリバン制裁監視事務所設置を提案
*イスラエルのレバノンからの撤退1周年
*スーダン:政府が南部空爆停止を発表
*安保理代表団、ウガンダ訪問
*シエラレオネ:CDFが停戦違反
*シエラレオネ:RUFが子ども兵士400人を解放
*エイズ対策のための行動計画の完成、間近
*約2000人がマケドニアからセルビア南部に流出
*児童権利条約議定書、採択1周年
*WFP、タジキスタン国境のアフガニスタン人たちに食糧支援再開
*強制労働や人身売買が増加:ILO
*パナマで放射線事故。IAEAが専門家派遣
*UNDP、バングラデシュ農村部に太陽エネルギーを導入 - *ワシントンから戻った事務総長は今朝、国連本部に登庁した際、記者団に対し、米両院議員と建設的な話し合いを行った旨語った。
*アフガニスタンのタリバンに対する武器禁輸の強化、同国のテロリスト訓練キャンプの継続調査のため、国連専門家委員会はこのたび、国連アフガニスタン制裁監視調整事務所(本部:ウィーン)を設置するよう提案した。きょう発表した報告書において、勧告を行った。委員会は5人構成で、安保理の要請を受けて、事務総長が設置したもの。
*イスラエルがレバノンから撤退後、1年が過ぎた。レバノン南部担当事務総長個人代表のStaffan de Mistura氏はベイルートで記者会見し、この1年間の進展を指摘する一方、情勢は緊張しており、緊張激化および暴力拡大の恐れが大きくなっている、と警告した。
*スーダン政府はこのたび、同国南部やヌバ山脈における空爆を一切止めると発表した。アナン事務総長はこれを歓迎、この前向きな措置により、地域の人々の苦しみが和らぎ、平和の見込みが高まるよう希望を述べた。
*大湖地域・安保理訪問団はきょう、ルワンダからウガンダに入り、MLC指導者やウガンダ大統領と会談、コンゴ民主共和国の紛争をめぐる状況について話し合った。
*きのう、シエラレオネのKoidu地域において、政府の支援するCDFが、反政府勢力RUFの拠点を攻撃、停戦違反を犯した。UNAMSILがきょう、報告した。
*シエラレオネにおいて、反政府勢力RUFがこのたび、約400人の子ども兵士を解放。ユニセフとUNAMSILはきょう、それぞれ歓迎声明を発表した。
*来月のエイズ特別総会に向けて進んでいる、国際的な行動計画の草案作成協議が明日、終了する。協議にあたっているオーストリアとセネガルの両大使は、リーダーシップ、エイズに感染した子ども、研究開発などの主要な項目について、最終調整がまもなく、完了すると指摘した。
*マケドニアの軍隊とアルバニア勢力の戦闘が激化するなか、約2000人がこのたび、マケドニア同国北部の村落を流出し、セルビア南部に入った。UNHCRがきょう発表した。
*児童権利条約の2つの議定書(武力紛争下の子ども、子どもの人身売買)、採択1周年。ベラミー・ユニセフ事務局長は各国政府に対し、両議定書を発効させ、法的な遵守義務を生じさせるよう、批准を急ぐよう促した。武力紛争下の子どもに関する議定書は、79カ国が署名、4カ国が批准。子どもの人身売買に関する議定書は、72カ国が署名、3カ国が批准。両議定書ともに、発効には、10カ国の批准が必要である。
*WFPはこのたび、アフガニスタンとタジキスタン間の国境地帯のPianj川にある州に滞在しているアフガニスタン人に対し、食糧物資の搬送活動を再開した。
*ILOはこのたび、「強制労働を止めるために」を題する研究報告を発表し、世界中で、特に女性や子どもを対象にした強制労働、人身売買犯罪などが、新しい狡猾な形態をとって、増加している状況を明らかにした。
*パナマの国立腫瘍学研究所において、このたび、放射線事故が発生し、28人が放射能を浴びた。IAEAは土曜日、同国に専門家チームを派遣する。
*UNDPは、「持続可能な農村エネルギープロジェクト」の一環として、バングラデシュの小さな村落に太陽エネルギーを導入した。貧しい人々の収入および生活の質を高めることをねらう。
2001年5月24日
- *レバノン民間機撃墜事件発生。国連特使、当事者に自制を促す
*事務総長、ワシントン訪問
*インド・パキスタン首脳会談に向けた動き。事務総長、歓迎の意
*安保理視察団、ルワンダを訪問
*OAU創設38周年。OAUはアフリカの声、とアナン事務総長
*コソボ:ユーゴ大統領、セルビア系住民に選挙登録を促す
*UNIFEMとUNAIDS、女性・女児間のエイズ蔓延阻止のため協力
*OAUが子どもに関するフォーラムを開催へ
*飢餓根絶:開発途上国、先進国の双方が努力不足、とFAO
*エリトリア:100万人に食糧援助の必要、とWFP
*ラテンアメリカ:エコツーリズムに関する国連セミナー、開催へ - *イスラエル空軍はきょう、自国空域に入ったレバノンの小型民間航空機を撃墜。これを受け、レバノン南部担当事務総長個人代表Staffan de Mistura氏は、すべての当事者に対し、行動を自制するよう促すとともに、イスラエルによる度重なるブルーライン侵犯が地域の緊張を高めていることを指摘した。
*アナン事務総長はワシントンを訪問し、米議会の主要メンバーと会談し、イラク、バルカン半島、エイズ、国連予算などの問題について話し合った。
*インド政府がこのたび、パキスタンのムシャラフ行政長官をニューデリーに招請。ムシャラフ氏もこれに前向きに対応した。事務総長は、両国の首脳会談への動きを歓迎し、会談が不必要に遅滞することなく行われるよう希望を表明した。
*安保理メンバーで構成する大湖地域視察団はきょう、ルワンダに入り、1994年の大虐殺の犠牲者を埋葬した記念墓地を訪れたほか、同国のカガメ大統領や政府高官と会談した。
*アフリカ統一機構(OAU)、創設38周年。アナン事務総長はメッセージを発し、OAUがアフリカの国々を代表して声を発し、地域協力の重要なフォーラムとなってきたことを称えた。
*ユーゴスラビア連邦共和国のコシュトニツァ大統領がセルビア政府とともに、コソボのセルビア系住民に対し、コソボの11月17日選挙に参加、投票すべく、選挙登録を行うよう促したと報じられたことについて、国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)は歓迎の意を表明した。
*国連婦人開発基金(UNIFEM)と国連エイズ合同プログラム(UNAIDS)はきょう、エイズが女性や女児の間に蔓延している事態に対処すべく、様々なプログラムを共同で実施していくことに合意した。
*OAUはこのたび、アフリカの子どもたちの置かれた状況を検討し、これら子どもたちの権利の完全実現をはかるための提案を練るべく、アフリカの子どもの将来に関する汎アフリカ・フォーラムをカイロで、5月28日から31日まで開催することを決めた。ベラミー・ユニセフ事務局長は、この動きが子どもの福祉に対するOAUの継続的な取り組みを強化するものである、と歓迎の意を表明した。
*第27回世界食糧安全保障委員会が、5月28日から6月1日まで開催される。FAOは同委員会に提出するペーパーにおいて、開発途上国と先進国の双方が、飢餓根絶に向けて必要な資金を割り当てるというコミットメントを怠っている、と指摘した。
*WFPはきょう、隣国エチオピアとの国境紛争終了から1年経った今もなお、基礎食糧を確保することができないエリトリア人100万人に対し、今年5月から来年2月までの期間、10万2000トン以上の食糧を提供すべく、4,400万ドルの援助資金拠出を求める緊急アピールを発した。
*ラテンアメリカ・カリブ地域におけるエコ・ツーリズムに関する国連セミナー、開始。場所は、チリのサンティアゴ。日程は2日間。専門家が集まり、地域の自然環境を保護しながら、エコツーリズムの発展を促進する方策を考える。
2001年5月23日
- *タリバン、非イスラム教徒に識別表の着用を命じる布告
*安保理・大湖地域訪問団、ブルンジ指導者と会談
*残留性有機汚染物質禁止条約、署名のため開放
*事務総長特使が来週、ミャンマーを訪問
*WHOとスイス製薬会社Novartis、マラリアとの闘いのため協力
*難民高等弁務官、国内避難民の具体的支援策を明示
*事務総長が木曜日、ワシントンを訪問
*軍縮会議:会議プログラムに関するコンセンサス形成、困難
*エリトリア、独立10周年
*セネガルから、ガンビアへ難民流出
*パキスタンで、7万人のアフガニスタン難民に緊急援助
*非植民地化セミナー、ハバナで開催
*東ティモール:UNTAETと経営者・労働者が労働法に合意 - *アフガニスタンにおいて、タリバンがこのたび、非イスラム教徒の人々に対し、イスラム教徒と見分けられるよう識別表を身につけることを命じる布告をだしたことについて、アナン事務総長は、重大な人権侵害であるとして、遺憾の意を示した。ロビンソン人権高等弁務官および松浦ユネスコ事務局長もまた、この命令に対し、怒りを表明した。
*大湖地域を訪問中の安保理代表団はきょう、ブジュンブラで、ブルンジ指導者と会談し、同国とコンゴ民主共和国の情勢が相互に関係していることに対する安保理の認識を強調した。
*残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約がこのたび、ストックホルムにおいて、署名のため開放された。きょう、90ヶ国が署名、カナダが批准した。条約の発効には、50カ国の批准が必要である。
*ミャンマー担当事務総長特使のRazali Ismail氏は6月1日から4日まで、ミャンマーを訪問し、政府担当者や、アウン・サン・スーチーさんなどNLD代表と会談する。
*スイスの製薬会社Novartisはきょう、開発途上国での使用のため、WHOにマラリア薬のCoartemを原価で提供することに合意、署名した。薬1錠の値段が10セントであることから、2.50ドルあれば、成人を完全に回復させることができる。これまで、クロロキンが使われていたが、多くの開発途上国において、原虫がクロロキンに耐性をもってしまったため、新しい治療薬が必要となっていた。
*オスロにおいて、国内避難民に関する国際会議、開催。ルベルス難民高等弁務官は演説し、世界に推計2000‐2500万いるとされる国内避難民支援の国際活動調整のために、具体的な方法を明示した。
*アナン事務総長は木曜日、ワシントンを訪問し、主要な米議員らと会談する。
*ジュネーブ軍縮会議の議長、中国大使Hu Xiaodi氏はきょう、4週間の任期を終えるにあたり、現在の国際安全保障の環境は軍縮会議の活動にとって好ましいものではなく、会議プログラムについてのコンセンサス形成は依然、困難である、と述べた。
*きょうは、エリトリアの独立10周年。事務総長特別代表Legwaila Joseph Legwaila氏は声明において、同国に対する祝辞を述べ、平和を強固なものとすべく、国連が支援していく旨約束した。
*UNHCRによれば、セネガルのCasamance州において、このたび、政府軍と反政府勢力MFDC間の戦闘が発生、激化。この数日間、同州から、2200人を超える人々が隣国ガンビアに流出した。
*パキスタン国連現地調整官Onder Yucerがきょう発表したところによれば、UNHCR、WFPなどの国連援助機関は、パキスタンの北西部Jalozaiの難民キャンプに滞在する7万人のアフガニスタン難民の窮状に憂慮し、緊急援助の提供を開始した。
*非植民地化委員会はきょう、ハバナで、非植民地化に関するセミナーが開始した。日程は3日間。第2次国際植民地主義撤廃の10年(2001‐2010年)の枠組みにおいて、また、5月25日にはじまる植民地人民との連帯週間にあわせて、開催されるもの。現在、残る非自治地域は17。西サハラ、米領サモア、東ティモール、グアム、ニューカレドニア、ピトケアン、トケラウ、アンギラ、バミューダ、英領バージン諸島、ケイマン諸島、フォークランド諸島(マルビナス)、ジブラルタル、モントセラト、セントヘレナ、タークス・カイコス諸島、米領バージン諸島である。
*東ティモールの企業経営者、労働者の代表とUNTAETはこのたび、3日間にわたる協議を行い、最低賃金、職業訓練、安全などの問題をカバーする労働法案に合意した。最終案は来月半ばまでに、東ティモール暫定内閣に提出され、そこで承認を得た後、国民評議会の審議にかけられる。
2001年5月22日
- *中東:安保理、ミッチェル委の報告を支持
*事務総長、UNDOFの任期延長を勧告
*アンゴラ:安保理、UNITAによる襲撃事件を非難
*コンゴ内対話のための第1回準備会合、7月に開催
*シエラレオネ:1700人以上の兵士が武装解除
*エチオピアとエリトリア:新たな合意が成立
*残留性有機汚染物質禁止条約の署名式典、開始:事務総長が歓迎
*イラク石油食糧交換プログラム、進展と障害
*東ティモール、50万人近くが選挙登録終了
*国連統合援助資金アピール:これまでの受領額、わずか23%
*世界保健総会、終了
*UNHCR:タンザニア難民667人をケニアから帰還
*カンボジアがベトナム人を強制送還。UNHCRが憂慮
*きょうは、生物多様性のための国際デー
*FAOとオランダ、食糧安全保障のために協力
*UNDCPとUPU、郵便を通じた薬物取引と闘うため協力 - *安保理、非公式協議。ミッチェル調査委員会の報告書に関して、事務総長からのブリーフィングを受けた。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、当事者に対し、同委員会の勧告を真剣に検討し、信頼醸成措置など、勧告の実施に必要な措置を即時に開始するよう求めた。
*国連兵力引き離し監視軍(UNDOF)に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、中東の包括的解決が達成しないなか、地域の潜在的な危険性は高いとして、UNDOFの任期を11月30日まで6ヶ月間延長するよう勧告した。
*アンゴラ訪問を終えて、このたび国連本部に戻った事務総長顧問Ibrahim Gambari氏が安保理でブリーフィング。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同国の反政府勢力UNITAによる最近の襲撃事件を非難するとともに、5月5日のCaxito襲撃事件の際に拉致された大人と子ども全員の解放を促した。
*大湖地域を訪れている安保理代表団は今朝、ザンビアのルサカで、コンゴ内対話促進者のKetsumile Masire氏と1時間の会談を行った。その後、団長のJean-David Levitte仏大使は記者団に対し、同対話のための第1回準備協議が7月16日に開催される、と発表。
*UNAMSILは声明を発表し、シエラレオネのKambiaとPort Locoの2地区において、反政府勢力RUFの兵士813人、政府の支援を受けた民間防衛軍(CDF)の兵士915人、あわせて1700人以上が武装解除し、UNAMSILに武器を引き渡した、と述べた。
*きのう、エチオピアとエリトリア両軍の代表の参加を得て、軍事調整委員会(MCC)がナイロビで開催された。この会合において、セクター別のMCCを設置し、地方の安全や軍事的懸念の問題を扱えるようにすることなど、様々な措置を講じることに合意した。
*ストックホルムにおいて、残留性有機汚染物質に関する条約の署名式典、開催。100カ国以上が参集。アナン事務総長はメッセージを発し、これらの国々に祝福の意を表するとともに、条約の早期発効のため、その他の国々の支持と批准を求めた。
*イラク石油食糧交換プログラム第9期(180日間)に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、過去4年間、この人道プログラムにより、イラクの一般市民の生活状況が向上した、と述べた。しかし、ニーズを十分に満たすためにはさらに多くのことがなされなければならない、と付け加えた。
*UNTAETがきょう発表したところによれば、東ティモールの制憲議会選挙(8月30日)に向け、選挙登録を終えた住民は、昨日の時点で、住民の54%、計43万5000人。
*人道問題調整官事務所(OCHA)はきょう発表したところによれば、2001年の世界の人道援助プロジェクト実施に必要な資金28億ドルを求めて、事務総長が今年はじめに行った国連システム統合アピールに対して、現在、集まったのは、わずか6億2500万ドル(23%)だけ。
*世界保健総会はきょう、エイズ対策危機の設置を促すとともに、抗ウイルス治療や他の医薬品の提供において、民間セクターとの協力を求めるなどして、年次会期を終了した。
*1月下旬、タンザニアのPemba島を流出し、ケニアのShimoniに滞在していたタンザニア難民667人について、UNHCRはこのたび、その帰還作業を終了した。
*ベトナムを逃れ、カンボジアで庇護を求めていた複数のベトナム人がこのたび、祖国に強制送還されたと伝えられることについて、UNHCRはきょう、深い憂慮を表明した。先週、UNHCRの地域代表は、カンボジアの副首相と会談し、同国が1951年難民条約を尊重する義務を確認していた。またそれ以前にも、フンセン首相が、自国に庇護を求めるベトナム人の滞在を許可する旨発表していた。
*きょうは、生物多様性のための国際デー。国連各機関の代表は、外から入ってくる生物種が、そこに以前から生息していた種に害を与え、絶滅させる恐れがあることを指摘した。
*FAOとオランダは、食糧安全保障の促進をめざし、新しい協定に署名した。この協定の下、食糧および農業に関連する地域間、あるいは地球規模の重要な活動を進めるため、同国はFAOに対し、2002年末までに、900万ドルの資金拠出を行う。
*国連薬物統制プログラム(UNDCP)と世界郵便連合(UPU)は、郵政サービスを通じた薬物取引と闘うため、郵便統制、検閲システム、法執行機関との協力の強化をめざした共同プロジェクトを開始した。
2001年5月21日
- *中東:ミッチェル委員会の報告、発表
*コンゴ:紛争解決の兆し、と安保理代表団
*事務総長:気候変動を止めるため、米国が先頭を
*シエラレオネ:1000人以上の元兵士、武器引き渡し
*国連後発開発途上国会議、閉幕
*6月のエイズ特別総会に向け、非公式会合開始
*反人種主義世界会議の最終準備委員会、スタート
*レバノンの地雷除去について、国際ワークショップ
*ルワンダ国際刑事裁判所:弁護団調査官、逮捕
*アフガニスタン:タリバン、4つの国連事務所を閉鎖
*FAO事務局長:飢えをなくすため、農業への投資を
*核施設事故に備えた訓練、開始 - *現在の中東危機を引き起こした事件を調査するため、昨年のシャルムエルシャイク・サミットの要請を受けて設置された「ミッチェル委員会」の報告書がきょう、発表された。アナン事務総長は、この報告書のなかには、当事者が冷静さを取り戻し、停戦および信頼醸成措置を講じ、交渉のテーブルに戻ることを考えさせる要素が入っている、とし希望を表明した。今朝、ニューヨーク国連本部登庁の際、記者団に語った。
*安保理代表団はコンゴ民主共和国訪問を終えるにあたり、声明を発表し、同国における紛争解決が初めて、視野に入ってきた、と述べた。声明は、ルサカ停戦合意を全面的に支持し、すべての当事者に対し、その尊重を求めるとともに、平和回復に必要なものとして、経済復興の重要性を指摘した。
*日曜日、アナン事務総長は、Fletcher School of Law and Diplomacyの学位授与式典において、演説し、米国の「京都議定書」への反対姿勢について国際的な懸念があることを指摘し、米国などの先進国が地球の気候変動を止めるために先頭に立たなければならない、と述べた。
*シエラレオネにおいて、先週金曜日にはじまった武装解除プログラムの下、これまでに、1000人を超える元兵士たちが、UNAMSILに武器を引き渡した。なお、この武装解除の状況等について、安保理はきょう、平和維持活動事務次長補Hedi Annabi氏のブリーフィングを受けた。その後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、この武装解除を歓迎する意を表明したが、同時にまた、RUFが信頼性を欠くとして、約束の履行を求めた。
*日曜日、第3回国連後発開発途上国会議は、政治宣言と行動計画を採択し、閉幕した。政治宣言は、透明で、差別が無く、ルールに基づいた多角的貿易システムを通じて、貧困国がグローバリゼーションの恩恵を得るのを支援する必要を強調。LDCのWTOへのアクセスを促進するよう求め、貿易の開発側面を発展させるため、ドーハで11月に開催されるWHO会合が利用されるべきである、と述べた。行動計画(2001‐2010年)は、世界のLDCの疎外化を止めることは倫理的な課題であるとし、良い統治、貿易、財政資源の動員など、先進国およびLDCの双方が講じるべき広範な措置をあげた。
*エイズ特別総会で採択する宣言を完成するため、きょう、各国政府代表参加の下、1週間にわたる非公式会合が国連本部でスタートした。同特別総会は、6月25日から3日間の日程で開催される。
*反人種主義世界会議の最終準備委員会がきょう、ジュネーブで開始した。日程は2週間。最終宣言および行動計画に盛りこむ内容について、コンセンサスの成立をはかる。
*レバノンに埋設された大量の地雷の除去に関するワークショップ(2日間)がきょう、ベイルートで開始。ワークショップに参加したアラブ首長国連邦は、レバノン地雷除去のため、5000万ドルを拠出する意向を示した。レバノン南部担当事務総長個人代表のSteffan de Mistura氏は、アラブ首長国連邦の偉大なビジョンと寛大さを称えるとともに、レバノン政府の地雷除去活動を国連が支援する旨表明した。
*ルワンダ国際刑事裁判所(ICTR)の弁護団調査官がこのたび、タンザニア当局によって逮捕された。同裁判所の主任検察官Carla del Ponte氏が要請した。逮捕されたのは、Simeon Nshamihigo氏。同氏は、1994年のルワンダ・ジェノサイドの当時、Cyangugu州で副検察官を務めていた。Sammy Bahati Wezaの偽名で、コンゴ民主共和国の発効したパスポートを使い、移動していた。今後、ICTRに引き渡されるまで、タンザニア当局の拘留下に置かれる。なお弁護団の調査官の立場について、裁判所は声明を発表し、調査官はICTRの職員ではなく、被告側に雇われた契約者である、と述べた。
*アフガニスタンにおいて、タリバンはこのたび、Mazar-I-Sharif、Herat、Jalalabad、Kandaharの4つの国連事務所を閉鎖した。今月はじめ、これらの事務所を5月20日までに閉鎖することが決まっていた。これで、国連の政治的プレゼンスがあるのは、KabulとFaizabadだけとなった。
*世界農業フォーラムが週末、米国の都市セントルイスで開催。FAOのディウフ事務局長はその演説において、すべての人々が安全で栄養価の高い食糧を恒常的に入手できるようにするため、国際社会が一層の努力を払うよう求めた。
*核施設事故に備えた訓練(2日間)がきょう、IAEAなどの5つの国際機関と54カ国の参加の下、フランス北部のGravelines原子力発電所で開始した。原発で事故が発生し、環境への影響が予想されるとの状況を想定して、行われる。
2001年5月18日
- *事務総長、イスラエルの過度な報復攻撃に遺憾表明
*東ティモールの治安情勢、良好:安保理ブリーフィング
*後発開発途上国会議で、2国間投資協定署名式典
*コンゴの政治的自由への動き、みられる:安保理代表団
*タリバンによる援助妨害活動、頻発
*シエラレオネ:武装解除プロセス、スタート
*ブルンジ:拉致された援助要員6人、解放
*ハイチへの国際援助には政治的安定必要:事務総長
*スーダンに滞在するエリトリア難民の帰還作業、順調
*中国とILO、労働者の権利促進のため協力
*東ティモール:UNTAETとインドネシア、重要問題に関して合意
*UNHCR、ギニアの難民キャンプを閉鎖
*WHO、ポリオ根絶のための緊急資金を求める
*持続可能開発世界サミットに向け、アジア太平洋が準備開始
*世銀とUNEP、残留性有機汚染物質禁止条約に関する合意
*WHO:暴力を止めるために各国は協力を
*メソポタミアの湿地帯、9割失われる:UNEP
*欧州と中央アジアが子ども支援を約束。ユニセフが歓迎 - *イスラエルの沿岸都市ネタニヤで、きょう、自爆テロが発生。イスラエルは報復措置を講じ、パレスチナ自治政府を武力で攻撃した。アナン事務総長はこのイスラエルの攻撃が度を越えたものであるとし、遺憾の意を表明した。
*安保理、東ティモール情勢に関する公開会合を開催。平和維持活動事務次長補のHedi Annabi氏はブリーフィングを行い、8月30日の制憲議会選挙に向けた準備が進むなか、同領土の治安情勢は落ち着いていることを報告した。
*第3回国連後発開発途上国会議において、2国間投資協定の署名式典が開かれ、計29件の協定の署名が行われた。ベナン、ブルキナファソ、コモロ、カンボジア、ブルンジ、チャド、マリ、ギニア、モーリタニアの9カ国の閣僚が参加し、署名した。
*コンゴ民主共和国を訪れた安保理代表団はきょう、同国大統領および外相と会談した。会談後、英国のグリーンストック国連大使は記者団に対し、カビラ大統領が国民の表現の自由を認める意向を明確に示した、と述べた。
*アフガニスタンにおける援助活動の実施に際して、最近、タリバンによる妨害事件が、相次いで起こっている。特にハザラジャトで頻発している。国連アフガニスタン調整官が発表した。また、国連は1998年以降、タリバンと交わした合意覚書に基づき、援助活動を行っているが、最近の妨害行動は、この覚書に違反するものである、と述べた。
*シエラレオネにおいて、反政府勢力RUFと政府の支援する民間防衛軍(CDF)の双方の武装解除プロセスが、開始した。UNAMSILのアデニジ代表はKambiaとPort Locoを訪れ、両兵力の武装解除に立ち会った。
*ブルンジにおいて、今月反政府勢力に拉致され、拘束されていたNGO援助職員6人が水曜日、無事解放された。大島賢三緊急援助調整官は声明を発表し、歓迎の意を表するとともに、世界じゅうの援助要員を保護する措置を講じる必要を強調した。
*2月6日に任務を終えた国際ハイチ文民支援団(MICAH)に関する事務総長の最終報告、発表。アナン事務総長は、ハイチの民主化および開発支援に対する国連のコミットメントを確認すると同時に、同国の貧困対策を講じ、国際社会からの援助を受けるうえで、政治和解こそが鍵となる、と述べた。
*スーダンにいるエリトリア難民の帰還作業は、これまでのところ、大きな事故もなく、円滑に進んでいる。UNHCRによるこの帰還作業は5月12日に開始、1回に1000人から1500人の難民のペースで、週に2回の搬送が行われる。これまでに、3000人以上が帰還した。UNHCRによれば、スーダンには現在、約17万4000人以上のエリトリア難民が滞在しており、そのうちの一部の滞在期間は、すでに30年を超える。
*ILOのソマビア事務局長は、中国政府との間で合意覚書を交わし、雇用、社会的対話、社会的保護に関する同国の政策を国際的な労働基準に沿ったものにしていくことに合意した。
*UNTAETとインドネシア政府は今週、インドネシアのデンパサールで協議。この協議において、インドネシアは、元同国公務員で、現在東ティモールに在住する者に対して、年金支払いを行うことなどに合意した。
*UNHCRはこのたび、ギニア南東部のMassakoundou難民キャンプに滞在していた難民227人を同国中部のより安全な地域に搬送する作業を終え、同キャンプを閉鎖した。同キャンプへの反政府勢力の浸透を恐れる同国政府が、閉鎖を要請していた。
*WHOのポリオ専門諮問グループはきょう、世界保健総会に報告書を提出し、ポリオの予防接種活動が成功を収めていることを説明するとともに、その根絶のためには資金が不足している、と訴えた。
*国連環境計画(UNEP)、アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)、アジア開発銀行(ADB)は、2002年9月に南アフリカで開催される「持続可能な開発に関する世界サミット」に向けて、アジア太平洋地域の準備を開始した。きょう、3機関は声明を発表し、政府、市民社会組織との一連の地域協議を開くため、資金をプールする、と発表。
*世界銀行とUNEPはこのたび、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約」の履行にあたり、各国を共同で支援していくことに合意し、合意覚書に署名した。
*WHOはこのたび、1999年に世界じゅうで、他殺あるいは自殺により命を落としたひとは約170万を数えた、と発表。殺人事件は、日本で10万人中0.6人のところ、米国では7人、ブラジルでは25人と、地域により違いがあることを指摘し、異なる文化間で学びあうことにより、予防と事後策を講じることができる、と指摘した。
*UNEPはこのたび、「肥沃な三日月地帯」として知られる、メソポタミア湿地帯の9割近くが、排水やダムによって、失われた、と発表した。年内に刊行される同研究報告によれば、かつて、同湿地帯は、1万5000平方キロメートルから2万平方キロメートルの面積に広がっていたが、現在は10分の1に縮小した。
*欧州・中央アジア51カ国とバチカンの参加の下、ベルリンで開催されていた「欧州・中央アジアの子どもに関する会議」がきょう、終了。ユニセフは声明を発表し、地域諸国の政府が地域の若者のため、児童権利条約の履行を進めるべく、国内法を整備するなどの目標を示したことを歓迎した。
2001年5月17日
- *安保理、中東情勢に関する非公式協議を開催、継続へ。
*事務総長、エイズ対策基金の具体案を提示
*コンゴ政党活動禁止解除、安保理が歓迎
*対イラク制裁:事務総長、民間人への影響緩和措置を歓迎する意向
*イラクのクウェート侵攻:7億6000万ドルの賠償金支払い
*UNHCR、ギニアに対し、国境開放とリベリア難民受け入れを求める
*シエラレオネ:RUFがCDFの停戦違反を報告
*安保理、6月15日‐19日にコソボを視察へ
*きょうは、世界電気通信デー
*「世界貿易大学」、立ち上げ
*トルコとギリシャ、対人地雷禁止条約批准の意向
*カンボジアがベトナム難民受け入れを決定。UNHCRが歓迎
*FAOとアフリカ地域グループCEN-SADが食糧安保、環境協定に署名 - *イスラエル占領下にあるパレスチナ領土の情勢に関して、安保理、非公式協議を開催。アラブ諸国による緊急公開会合開催の要請を受けて、行われた同協議において、理事国は同情勢に関する討議を継続することに合意した。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、暴力の継続に深い憂慮を表明し、対話の再開および情勢の安定を促進するため最善を尽くす意向を表明した。
*アナン事務総長は世界保健総会で演説、自身が先月提唱したエイズ対策基金の重要性を強調し、その運営方法などについて具体的な内容を説明した。
*コンゴ民主共和国のカビラ大統領がこのたび、同国の政党活動の禁止解除を発表。大湖地域和平プロセス促進のために南アフリカを訪問中の安保理代表団はきょう、歓迎の意を表明した。
*アナン事務総長は、ジュネーブで行われた記者会見において、対イラク制裁緩和を提案する英国の決議案について記者団から問われ、いかなるものであれ、一般市民に与える影響を緩和する措置を歓迎する、と述べた。ただし、制裁緩和については、あくまでも安保理が決める問題である、と強調した。
*国連イラク賠償委員会はきょう、1990年のクウェート侵攻により生じた損害に対する賠償請求に対して、7億6000万ドルの支払いを行った。この賠償金は、16カ国政府を通じて、311件の賠償請求者に配られる。これまでに、賠償委員会が支払った賠償金は、総額120億2311万3100ドル。イラク石油食糧交換プログラムの下で、イラクが石油を輸出して得た収入の25%が国連賠償基金に入っているが、賠償金は、この基金から引き出して行われる。
*リベリア内の戦闘を逃れ流出しようとする難民に対し、ギニアが国境封鎖を続けていることについて、UNHCRはきょう、深い憂慮を表明した。
*UNAMSILによれば、シエラレオネの反政府勢力RUFはこのたび、同勢力の支配化にある2つの村において、政府の支援する民間防衛軍(CDF)による停戦違反があった、と報告した。
*安保理理事国によるコソボ視察が、6月15日から19日まで行われる予定。代表団は、コソボを訪問し、地域情勢のUNMIKへの影響を調査し、またコソボの指導者たち対し、暴力否定、過激派やテロ行為の非難、民族和解の促進、決議1244の実施などを呼びかける。バングラデシュの国連大使Anwarul Karim Chowdhury氏が団長を務める。
*きょうは、世界電気通信デー。今年のテーマは、「インターネット:挑戦、機会、展望」。ホルケリ総会議長はメッセージにおいて、インターネットが教育、環境、保健衛生など広範な問題に影響を及ぼしていると述べたうえで、インターネットを利用できるのは、世界人口のわずか5%である事実を指摘し、各国に対し、インフラ整備を行い、新技術への投資をする政治的意思を示すよう促した。
*ブリュッセルで開催中の第3回国連後発開発途上国会議において、「世界貿易大学」が立ち上げられた。若い人々の間に、多角的貿易システムに関する広範な理解を育むための高等教育機関となる同大学はトロントに本部を置き、アジアとアフリカにキャンパスを開く。
*ジュネーブ軍縮会議、今年度の第2会期をスタート。トルコの代表は、同国とギリシャがこのたび、対人地雷禁止条約に批准し、締約国となるためのプロセスを共同で開始した、と発表した。
*今年2月以降、ベトナムから数百人の難民がカンボジアに流入している。UNHCRはきょう、この事態に憂慮を示すとともに、カンボジアがこのたび、これら難民の受け入れを決めたことについて、歓迎の意を表明した。
*FAOはきょう、ローマで、サヘルーサハラ諸国共同体(Community of Sahel-Saharian States =CEN-SAD)との協定に署名し、貧困対策や食糧安全保障を促進するうえで、共同体諸国を支援していくことに合意した。1998年2月に設置された共同体の加盟国は、リビア、エジプト、スーダン、チュニジア、モロッコ、ジブチ、エリトリア、ガンビア、セネガル、マリ、ブルキナファソ、ナイジェリア、ニジェール、チャド、中央アフリカ共和国、ソマリアの16カ国。
2001年5月16日
- *レバノン:安保理、ブルーライン侵犯に憂慮
*事務総長、モスクワ訪問終了
*安保理代表団、大湖地域和平交渉のため、アフリカ訪問
*第3回国連後発開発途上国会議、3日目。
*セルビア南部からコソボに流出する人々増加:UNHCR
*ルワンダ国際刑事裁判所:人事に対するメディア批判に論駁
*米国経済の減速により、ラテンアメリカの成長率緩慢に
*欧州、中央アジアの子どもの6割、家庭内暴力に晒される:ユニセフ調査
*結核の最大被害国において、15億ドルの対策費が必要
*ハンセン病患者9割削減の目標、達成:WHO - *安保理、レバノン情勢に関して、非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、最近、レバノンからのイスラエル撤退境界線(ブルーライン)の侵犯行為があったことに憂慮を表明し、レバノンとイスラエルの双方に対し、ブルーラインを尊重し、同地域における行動を自制するよう促した。また、UNIFILの機能を段階的に変更していくことを提案する事務総長報告について、レバノンが急激な変化に反対し、懸念を示していることに留意しながらも、全体としては、事務総長の意向に支持を表明した。
*アナン事務総長は、ロシア議会の両院議長、外相らとの会談を終え、ロシア訪問を終了した。会談後、イワノフ外相は記者会見し、アナン事務総長の再選に支持を表明した。
*安保理代表団、南アフリカ入り。大湖地域の和平プロセス促進のため、9カ国歴訪を開始。団長は、フランスの国連大使Jean-David Levitte氏。代表団は、12理事国で構成。
*国連の立会いの下、シエラレオネ政府と反政府勢力RUFは今週火曜日、会合を開き、RUFと政府の支援する民間防衛軍(CDF)の双方の武装解除プロセスを5月18日に開始することに合意した。また合意においては、拉致した子ども、そして子ども兵士の解放を5月25日に開始することが決まった。
*第3回国連後発開発途上国会議、3日目。会議の一環として開かれた「生産能力向上における健康の役割」に関するインタラクティブ・セッションにおいて、多くの参加者が、アナン事務総長が提唱したエイズ対策基金の設置に支持を表明した。
*セルビア南部のプレセボ峡谷の戦闘を逃れて、約550人のアルバニア系住民がコソボに流出した。これにより、5月13日以降、同峡谷からコソボに入った人々は、3000人を超えた。
*ルワンダ国際刑事裁判所の検察官人事に人種差別がみられるとのメディア報道に対して、主任検察官Carla del Ponte氏はきょう、同裁判所スポークスマンを通じ、反駁。人事は、純粋に効率性に基づいて行われた、と述べた。最近、1人の検察官(ヨーロッパ系アメリカ人)の任期更新が行われず、また異動対象となった検察官がいたことについて、メディアに取り上げられた。
*国連ラテンアメリカ経済委員会(ECLAC)はきょう、「新しい国際的文脈におけるラテンアメリカの展望、2001」と題する報告書を発表。報告書によれば、米国経済の急速な減速により、ラテンアメリカの経済成長率も緩慢となる見通し。
*ユニセフは、昨年12月から今年2月にかけて、欧州と中央アジアの子ども(9歳から17歳)、1万5200人の面談調査を行い、きょう、その調査結果を発表した。欧州および中央アジアにおいて、10人中6人の子どもが、なんらかの家庭内暴力を受けていることが明らかになった。
*WHOはきょう、“The Global DOTS Expansion Plan, Progress in TB control in 22 high burden countries 2001”と題する報告書を発表。結核による最大の被害を受ける22カ国において、数年のうちに、対策費用15億ドルが必要となる、と指摘した。
*世界のハンセン病患者の割合を90%以上減少するとの目標がこのたび、達成された。WHOがきょう、発表した。この目標は、1991年にWHO加盟国が設定した。
2001年5月15日
- *安保理、エチオピア・エリトリア制裁措置を更新せず
*事務総長、ロシア大統領と会談
*シエラレオネ:政府とRUF、戦闘停止に合意
*コソボ暫定自治政府法的枠組み、完成
*後発開発途上国会議、2日目。
*きょうは、国際家族デー
*東ティモール全土の42%の人々、住民登録を完了
*イラク:制裁監視委、より多くの人道物資契約を保留
*ユニセフ、貧困と子どもに関する報告書を発表
*WHO、エイズ基金に対する米国の拠出を歓迎
*ソマリア難民:国連、地雷の危険を教える
*WHO、煙草規制措置の改善を求める - *安保理は議長声明を採択し、エチオピアとエリトリアに対する武器禁輸を5月16日の期限を越えて延長しないことを決定した。また、両国に対し、武器調達などの軍事活動に払っていた努力を、「アフリカの角」の安定達成に向けて、両国の経済の再建や発展、地域和解に振り向けるよう促した。
*アナン事務総長、2日間の日程で、ロシアを訪問。きょう、プーチン大統領と会談し、バルカン、中東、イラクなど、世界の地域紛争について話し合った。
*シエラレオネ政府と反政府勢力RUF双方の代表はきょう、フリータウンで行われた、国連立会いの交渉の席で、初会談し、戦闘の停止を誓約した。
*コソボ暫定自治政府の法的枠組み、完成。UNMIKのヘケロップ代表がきょう、歓迎の意を表明し、この文書に署名した。同代表は、すべてのコミュニティーに対し、選挙プロセスおよびその結果できあがる暫定政権に参加するよう呼びかけた。特に、セルビア系住民に対し、選挙への登録と参加を求めた。
*第3回国連後発開発途上国会議、2日目。FAO事務局次長Hartwig da Haen氏は、LDC諸国における食糧の安全と質を高めるため、9800万ドル規模の基金の創設を提案。
*ユニセフはこのたび、国連後発開発途上国会議にあわせて、「貧困と子どもたち:後発開発途上国の90年代の教訓」と題する報告書を発表した。報告は、LDC諸国は90年代、他の開発途上国に大きく取り残され、そのため、子どもを中心に、数億の人々が極貧に苦しむ結果となっている、と述べた。
*世界保健総会、開幕。ブルントラントWHO事務局長は開幕演説し、アナン事務総長が提案したエイズ対策基金に対し、米国が2億ドルの拠出誓約を行ったことを歓迎する意を表明した。
*きょう、国際家族デー。今年のテーマは、「家族とボランティア:社会的結合の構築」。アナン事務総長はメッセージを発信、相互関係、奉仕、連帯といった価値観は、家族とボランティアが共有するものであり、それぞれがその役割を果たせるよう、必要な資源を提供するよう訴えた。
*UNTAETがきょう発表したところによると、これまでに、東ティモールの住民のうち、42%以上(約34万6000人)が、8月30日選挙の投票に必要な登録を済ませた。
*イラクプログラム部によると、この1週間、対イラク制裁監視委員会が保留した人道物資契約は、解除した数よりも多い。具体的には、総額4200万ドルに上る24件の契約が解除されたのに比べ、総額2億3840万ドルに上る24件が保留となった。
*ジブチの2つの難民キャンプに滞在するソマリア人難民数万人に対して、地雷の危険や安全措置に関する講習が行われた。UNDP、UNHCR、WFP、ユネスコが支援した。
*WHOはきょう、「煙草産品の規制に関する知識を進めるために」と題する研究書を発表。現在の煙草の規制手段は公衆衛生を守るのに不十分であるとし、その改善を求めた。WHOの推計によれば、現在、400万人が毎年、煙草が原因で死亡しており、何の手段も講じられなければ、2030年までに、その数は、1000万人にまで上昇する。
2001年5月14日
- *第3回国連後発開発途上国会議、スタート
*LDC会議において、UNDP総裁ら、貧困対策を論じる
*安保理で、西アフリカ諸国情勢を事務局が説明
*中東:事務総長、ミッチェル議員の率いるパネル報告を評価
*コソボ:総選挙、11月17日実施へ
*安保理代表団、アフリカ訪問へ
*事務総長、OPCWへの支援を訴える
*事務総長、マケドニアの挙国一致内閣樹立を歓迎
*WFP、チェチェン食糧危機回避のため資金を求める
*シエラレオネ:UNAMSIL、回収武器の破壊をはじめる
*東アジア・太平洋地域の子ども、エイズの知識に乏しい、とユニセフ
*スーダン:300万人、食糧支援が必要
*ボスニア:警察タスクフォース、行動綱領違反の警察官を処分
*FAO事務局長、バイオ技術の恩恵はすべての人々に - *第3回国連後発開発途上国会議がきょう、ブリュッセルではじまった。アナン事務総長は開幕演説を行い、参加各国に対し、世界の貧困問題を解決するため、具体的な行動計画をたてるよう促した。
*上記の後発開発途上国会議の初日、ブラウンUNDP総裁はその演説において、民主統治信託基金の設置を表明。ロビンソン人権高等弁務官やルベルス難民高等弁務官も演説し、それぞれの貧困対策活動について説明した。また総会議長は、LDC支援のためには、多面的かつ総合的なアプローチが必要である旨指摘した。
*シエラレオネ、ギニア、リベリア、コートジボワール、ギニアビサウなど、西アフリカ諸国の情勢について、安保理が公開ブリーフィングを開催。平和維持活動担当事務次長、緊急援助調整官代行、政治問題担当事務次長補など、事務局から状況説明を行った。
*シャルムエルシャイク調査委員会の報告書がこのたび、発表された。アナン事務総長は、この報告書が公正かつ均衡のとれたものであると評価し、同委員会を率いたミッチェル米上院議員および各委員に謝意を表明した。
*UNMIKのヘケロップ代表はきょう、テレビとラジオを通じて、コソボ総選挙が11月17日に実施される、と発表した。120人構成の議会選挙は比例代表制度を使って行われる。得票数の多い政党順に100議席が配分され、残りの20議席は少数派のセルビア人やその他のコミュニティー代表に割り振られる。
*安保理代表団(12人構成)は明日、南部および中部アフリカの9カ国を訪問するため、ニューヨークを出発する。コンゴ民主共和国の紛争に関与する国々の首脳と会談し、ルサカ合意の実施を支援する。
*第6回化学兵器条約締約国会議、スタート。アナン事務総長はメッセージを発し、締約国が、財政支援などを通じて、化学兵器禁止機構(OPCW)を全面支援するよう求めた。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において、このたび、挙国一致内閣が樹立したことについて、アナン事務総長は歓迎の意を表明。同国が直面する困難な状況について、持続可能な解決をはかるために、こうした政府の樹立は不可欠である、と指摘した。
*世界食糧計画(WFP)はきょう、チェチェンにおける食糧危機事態を回避するため必要な資金拠出を求め、緊急アピールを発した。WFPは1月、2400万ドル相当のチェチェン緊急活動を開始したが、援助国の反応が悪く、必要な資金が78%不足する事態に陥っている。
*シエラレオネにおいて、軍縮・武装解除・再統合に関する国内委員会(NCDDR)を通じて、これまでに1万個近くの武器が回収された。UNAMSILによれば、きょうから、同国各地において、約1ヶ月かけて、これら武器の破壊・リサイクル活動を行う。
*ユニセフはきょう、「声をあげて! 東アジア・太平洋地域の子どもたち(Speaking Out! Voices of Children and Adolescents in East Asia and the Pacific)」と題する調査報告を発表した。この地域の子どもたちがエイズに関する知識に乏しい実態を明らかにしている。
*国連食糧農業機関(FAO)はきょう、報告書を発表し、スーダンにおいて、2年連続の不作と同国南部の紛争が原因で、約297万人が国際援助を必要とする状況になっている、と指摘した。
*ボスニア・ヘルツェゴビナで活動する国際警察タスクフォースの長、Vincent Coeurderoy氏はきょう、警察官行動綱領に違反したクロアチア系の警察官16人に対し、厳しい懲戒処分を講じた。このうち6人は免職処分となった。これら警察官は、ボスニア連邦の権限を否定し、連邦離脱を狙う不法なクロアチア自治政府に対する忠誠を誓ったとされる。
*FAO事務局長はきょう、スウェーデンで開催された遺伝子組替え作物(GMO)に関する会議に出席、演説し、GMOのリスクについては無視してはならないが、バイオ技術の利用により、貧富の格差が広がる事態を許してはならず、すべての人々がその恩恵を受けるようにしなければならないとの趣旨の発言を行った。
2001年5月11日
- *事務総長、エイズ基金に対する米国の拠出を歓迎
*米国、分担金支払いの意向あり、と事務総長
*KFOR、コソボで大量の武器押収
*安保理改革作業部会、建設的討議
*コンゴ:明るい兆しがみえるが、状況厳しい、と事務総長
*UNHCR:2000年は、難民など2100万人
*子ども特別総会:今月、4つの地域会合開催
*マラリア研究報告、発表
*西ティモール殺害事件:総会議長ら、ジャカルタ地裁の判決に失望
*国連後発開発途上国会議、来週開催へ
*銃による暴力に反対、母親たちが行進 - *アナン事務総長が先月、提案したエイズ地球基金に対し、ブッシュ米大統領はこのたび、米国政府が2億ドルの拠出を行う、と発表した。事務総長はワシントンで記者会見し、ブッシュ大統領に謝意を示した。
*アナン事務総長はきょう、ワシントンでブッシュ米大統領やパウエル国務長官と会談。ワシントンから戻った事務総長は記者団に対し、大統領らが米国の国連分担金の支払い義務を果たす意向を示した旨述べた。
*コソボ西部のPecにおいて、KFORはこのたび、トラック1台と車両3台を止め、大量の武器を押収、7人を尋問のため逮捕した。これらの武器は、セルビア南部のプレセボ峡谷のアルバニア系抵抗勢力に届けるため、輸送していたと思われる。
*総会議長スポークスマンがきょう記者団に述べたところによれば、ホルケリ総会議長は、今週の安保理改革作業部会が建設的な討議を行っている、と考えている。
*アナン事務総長はきょう、国連本部で記者団に対し、コンゴ民主共和国の情勢について、明るい兆しが見えているが、まだ状況は厳しい、との見方を示した。今月、安保理の代表団が同地域を訪れ、当事者たちと話し合い、和平プロセスのための妥協を求めることになっているが、事務総長はこの訪問の重要性を指摘した。
*UNHCRがきょう、発表した統計によれば、昨年、世界じゅうで、難民、庇護を求める人々など、UNHCRの懸念の対象となった人々は、約2110万人(284人に1人の割合)を数えた。昨年、最も難民の数が増えたのはパキスタンで、アフガニスタンからの難民が一挙に80万人増えた。UNHCRが扱う難民のなかで、アフガニスタン難民は最大で、推計360万人、世界の難民の30%を占めている。
*子ども特別総会(今年9月)の準備の一環として、今月、4つの地域会合が開催される。北京で5月14日‐16日、ベルリンで5月16日‐18日、カトマンズーで5月19日‐24日、カイロで5月28日‐31日。ユニセフのベラミー事務局長は、今日の健康な子どもと明日の健康な世界のつながりを強調することこそ、子ども特別総会の目的である、と述べた。
*WHO、UNDP、世界銀行の支援を受け行われたマラリアに関する研究結果をまとめた“Lancet”と題する報告書が、発表された。WHOは声明を発表し、同研究がマラリアの犠牲となって死亡する子どもの数を減らす可能性を拓く、として歓迎の意を表明した。
*西ティモールで昨年起こった殺害事件の犯人に対し、ジャカルタ地裁がこのたび、非常に軽い刑罰を下したことについて、ホルケリ総会議長とルベルス難民高等弁務官はそれぞれ、失望の念を表明した。
*国連後発開発途上国会議が5月14日‐20日、ブリュッセルで開幕する。アナン事務総長はこのたび、会議に寄せてメッセージを発し、恵まれない地域が先進国に追いつくのを支援するための「グローバル・ニューディール」を求めた。
*銃による暴力に反対する世界の母親たちの運動、「母親たちの行進(“billion mom march”)」の開始宣言がきょう、国連本部で行われた。ダナパラ軍縮担当事務次長は、この運動に対する支持を表明し、世界の街頭を行進し、現在および将来の世代のために声をあげる女性たちは、悲しみを表すばかりでなく、その悲しみを超え、世界の行動を促すよう務めてほしい、との趣旨の発言を行った。今年7月には、小型武器に関する国連会議が開催される。
2001年5月10日
- *人権委・米国落選:事務総長、意趣返しをしないよう訴える
*エイズ対策・事務総長、米国とナイジェリアの大統領と会談へ
*エイズ専門家会合、各国政府に対し、具体的行動と資金拠出を求める
*ドナー、UNRWA支持を再確認
*コンゴ民主共和国:モロッコ兵士、MONUC参加のため到着
*シエラレオネ:UNAMSIL司令官、RUFと会談
*アフガニスタン避難民に対する援助資金
*国際刑事裁判所主任検察官、ワシントンで米国政府高官と会談
*コソボ:マケドニアからコソボへの避難民移動がストップ
*ESCWA、地域輸送協定を採択
*最貧国に対する海外直接投資、増加
*アフリカ諸国で、エイズによる労働力減少
*国連ドキュメンタリー、表彰される - *人権委改選での米国落選について、アナン事務総長は、来年は米国が人権委にメンバーとして戻れることを確信しているとしたうえで、同国が滞納金支払いに条件をつける等の意趣返しをしないよう求めた。今朝、国連本部登庁の際、記者団からの質問に答えて。
*金曜日、アナン事務総長はワシントンで、ブッシュ米大統領およびオバサンジョ・ナイジェリア大統領と会談し、地球的基金の設置など、エイズに対する国際的行動の強化策について話し合う。
*スイスのMont Pelerinで開催されたエイズ対策専門家会議に参加した約30人の専門家たちは、各国政府に対し、来るエイズ特別総会を利用し、具体的な行動とそれに必要な資金提供を誓約するよう求めた。この会議は、国連エイズ合同計画(UNAIDS)、国際エイズ協会、ビル&メリンダ・ゲイツ財団が主催した。
*アンマンのヨルダンで開催されていたUNRWA援助国・非公式会合が、閉会。2日間の会議を終了するにあたり、参加者たちはUNRWAに対する強い支持を表明した。
*コンゴ民主共和国の平和維持活動に参加すべく、モロッコから軍事要員118人がきょう、ゴマに到着した。これで、同国に展開するMONUCの兵力は1300人を超えた。
*シエラレオネのカンビアにおいて、UNAMSIL司令官と反政府勢力RUFの代表者間の会合が開かれた。この会合で、RUF代表は、UNAMSILに対し、ギニア国境地帯への兵力展開を求めた。
*アフガニスタン視察訪問を終え、国連本部に戻ったマクナマラ国内避難民特別調整官は記者ブリーフィングを行い、同国において、深刻な干ばつと内戦の悪化によって、避難民の数が急増していることから、援助資金が緊急に必要である、と訴えた。
*このたびワシントンを訪問し、米国高官との一連の会談を行った旧ユーゴおよびルワンダ国際刑事裁判所の主任検察官Carla del Ponte氏はきょう、国連本部で記者会見し、パウエル国務長官らとの会談に満足しているとしたうえで、近い将来、裁判所の目的達成において良い結果が得られるであろう、と自信をみせた。
*この2日間、マケドニアから戦闘を逃れて、コソボに入る人々が減り、大きな人の移動がみられなくなった。UNHCRは、紛争地域に残る人々の状況について憂慮を表明し、すべての当事者に対し、戦闘を逃れ流出する移動の自由を認めるよう訴えた。
*西アジア経済社会委員会(ESCWA)はきょう、地域の国際道路の開発・調整を行い、地域統合を図るべく、“Agreement on International Roads in Arab Mashrek”を採択した。事務総長はメッセージを発し、国境を超える協力と商業活動のためには、輸送が非常に重要であるとし、この地域輸送協定が同委員会の活動の金字塔になるであろう、と述べた。
*国連貿易開発会議(UNCTAD)はきょう、「後発開発途上国における海外直接投資(FDI in Least Developed Countries at a Glance)」と題する報告書を発表。報告によれば、49の後発開発途上国の海外直接投資は1990年の6億ドルから、1999には52億ドルへと増加した。アフリカLDCにおいてはフランスと英国が最大の海外直接投資国となっている。また、アフリカLDCに対する日本のほとんどの直接投資はリベリアに集中している。だが、投資額の増加などの改善がみられているものの、トータルで見ると、世界のFDIのうちLDCに向かうのは0.5%のみ。加えて、ODAも減少の傾向にある。
*FAOがこのたび発表した報告書によれば、エイズによる死亡者の数が最も多いアフリカ10カ国においては、2002年までに、労働力人口が26%程度減少することが予想される。この報告書は、今月ローマで開かれるFAO世界食糧安全保障委員会のために準備された。
*ドイツのハンブルグで開催されたWorld Media Festivalにおいて、このたび、国連の制作したドキュメンタリー、“Armed to the Teeth”と“Legacies of War”がそれぞれ、金賞、銀賞を受賞した。
2001年5月9日
- *人権委改選での米国落選、上級管理グループで討議
*コソボ:自治政府法的枠組み、進展
*UNRWA、緊急資金拠出を求める
*タジキスタン:国連平和建設活動、継続へ
*ボスニア:対ムスリム暴力事件に抗議し、平和的デモ
*シエラレオネ:東部で戦闘再発
*世界の砒素汚染の脅威:ESCAPフォーラムで指摘
*FAO、廃棄農薬の早期処理を求める
*国連広報局高官、メディアによる世界の諸問題報道の必要を指摘
*スーダン:ICRCパイロット、銃撃を受け死亡
*ADBとUNDP、貧困対策のため協力を強化
*残留性有機汚染物質に関する条約、署名のため開放へ - *先週、人権委員会のメンバー改選で、米国が落選したことについて、事務総長が議長を務める「上級管理グループ」(閣議にあたる)が話し合った。事務総長は、米国議会において、国連への対抗措置を講じることを考える向きがあることに憂慮を表明した。
*UNMIKのヘケロップ代表は国連本部で記者会見し、コソボのセルビア・アルバニアの両系コミュニティーが暫定自治政府のための法的枠組みに関して、完全ではないものの、文書の98%について、合意している旨述べた。
*ヨルダンの首都アンマンで開催された主要ドナーの非公式会合において、ピーター・ハンセンUNRWA事務局長は、西岸とガザに対する援助を求めた昨年10月の緊急援助アピールに対する資金拠出状況に関して、報告した。報告によれば、今年6月から12月までの緊急活動実施のため、推計8000万ドルが必要である。
*タジキスタン情勢に関する事務総長報告、発表。同報告において、アナン事務総長は、国連タジキスタン平和建設事務所(UNTOP)が重要で積極的な役割を果たしているとし、その活動を2002年6月まで継続する意向を示した。
*ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボにおいて、ムスリムを中心とする1000人を超す人々が街頭デモを行い、セルビア人によるBanja LukaおよびTrebinjeでの暴力事件に抗議の意を示した。デモは平和的に行われ、負傷者はでなかった。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)はきょう、声明を発表し、シエラレオネ東部における戦闘の再発を確認するとともに、すべての当事者に対し、暴力の自制を求めた。
*このたび、バンコクにおいて、「地質学と健康:砒素による危機を解決する」と題するフォーラムが開催された。アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)が主催した。アジアの多くの国々において、飲料水が砒素で汚染され、人々の健康に被害の恐れがあるとし、警鐘を鳴らした。
*FAOがきょう発表した報告書によれば、世界じゅうで、50万トン以上の廃棄農薬が、未処理の状態にあり、ほとんどの開発途上国や経済移行国において、人々の健康や環境が深刻な脅威を受けている。
*きょう、シンガポールにおいて、アジア諸国のジャーナリストの参加を得て、第1回NewsWorld Asia 年次会議が開催された。国連広報局ニューズ・メディア部のサリム・ローン部長はこの会議に出席し、各国において平和と民主主義のために、自由で十分な情報をもつ国内メディアが必要であるのと同様、グローバルなレベルにおいても、国際ニュースが適正で、バランスのとれた情報を提供することが重要であるとの趣旨の発言を行った。
*スーダン南部において、赤十字国際委員会(ICRC)の人道物資輸送機が銃撃を受け、オランダ人のパイロット1人が死亡した。大島賢三緊急援助調整官はきょう、悲しみを表明するとともに、人道援助要員が直面する危険を指摘した。
*アジア開発銀行(ADB)の理事会、ホノルルで開幕。この日、ADBとUNDPは了解覚書に署名し、アジア太平洋地域における貧困削減努力を強化すべく、新しい戦略的パートナーシップを構築していくことに合意した。
*国連環境計画(UNEP)によれば、今月22日と23日、ストックホルム会合において、残留性有機汚染物質(POPs)に関する条約が署名のため、開放される。UNEPのテプファー事務局長はきょう、声明を発表し、各国が批准を急ぎ、遅くても2004年までには同条約を発効させるよう訴えた。
2001年5月8日
- *エチオピア・エリトリア:安保理、国連兵士の移動の自由制限に憂慮
*ボスニア:セルビア正教会、襲撃を受ける
*アフガニスタン:タリバン支配地域の国連事務所、閉鎖へ
*マケドニアからコソボに難民流出、数千人単位
*中東:国連特使、暴力の終結を求める
*IOC、エイズ基金に10万ドルを寄付
*対イラク制裁監視委員会、保留契約を解除
*ギニア:UNHCR、シエラレオネ難民が約4000人を内陸部へ移送
*アンゴラ:国連、拉致された子どもの解放を求める
*コンゴ:WFP、食糧不足を警告
*ケニア:UNHCR、タンザニア難民の帰還作業開始へ
*犯罪予防刑事司法委、スタート
*地雷の社会的影響に配慮を:UNDP
*核物質の安全について討議:国連会議 - *安保理、エチオピア・エリトリア情勢に関する協議を行った。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)が暫定安全地帯(TSZ)において移動の自由を与えられず、平和維持活動に支障が生じている事態に憂慮を表明した。
*ボスニア・ヘルツェゴビナにおいて、Sanski Mostのセルビア正教会が手榴弾を使った襲撃を受けた。月曜日夜、ムスリム人の男性2人がこの襲撃事件の犯行容疑者として、逮捕され、そのうち1人は犯行を認めた。
*アフガニスタンのタリバン支配地域にある国連政治事務所が近く、閉鎖される。今月、ベンドレル事務総長個人代表がタリバン外相と会談した際、タリバン外相から事務所閉鎖の要請を受け、5月20日までに閉鎖することが決まった。閉鎖されるのは、Heart、Jalalabad、Kandahar、Mazar-I-Sharifの4個所の事務所。
*UNHCRがこのたび発表したところによると、5月3日以降、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国から、同国の治安部隊とアルバニア系武装勢力との間の戦闘を逃れて、約6,600人がコソボに流出した。月曜日だけで、推計3,000人が国境を越えて、コソボに入った。
*きのう、イスラエルの襲撃によって、民間人の命が失われたこと、特に4ヶ月の女児が死亡したことについて、ラーセン中東和平プロセス特別調整官は声明を発表し、遺憾の意を示した。そして、中東地域における危機的事態の解決には、政治的進展とともに、パレスチナ人の直面する状況を改善する努力が欠かせない、と強調した。
*国際オリンピック委員会(IOC)のサマランチ会長はきょう、エイズ対策のための地球的基金に対し、委員会が10万ドルを拠出する、と国連本部で発表した。この基金は、先月、アナン事務総長が設置を提案したもの。
*安保理の対イラク制裁監視委員会は、食料石油交換プログラムの下、保留状態にあった人道物資の購入契約を執行、これにより、保留契約金の総額が減少した。
*UNHCRは、ギニアの「オウムのくちばし」地域から、シエラレオネ難民4000人以上を、内陸部のより安全な地域に移送した。
*週末、アンゴラの首都ルアンダ北東部において、60人の子どもたちが、武装勢力により拉致された。ユニセフ現地事務所代表とアンゴラ人道調整官は、声明を発表し、子どもたちの解放を求めた。
*WFPはきょう、コンゴ民主共和国において人道危機の事態が発生している、と警鐘を鳴らした。WFPによれば、多くの人々が飢え、栄養不良の状態に苦しみながら、避難生活を強いられている。
*UNHCRは、来週にも、ケニア沿岸の町Shimoniに滞在するタンザニア人難民の帰還作業を開始する、と発表した。PembaおよびZanzibar両島への帰還を希望する680人の登録がこれまでに、完了した。
*犯罪予防刑事司法委員会がきょう、年次会期をスタート。討論において、腐敗防止措置の進展状況に焦点が当てられる。
*地雷に関し、このたびUNDPの委託を受けて作成された報告書が発表された。報告は、地雷除去にあたって、単純に、除去した地雷の数や面積に満足するのではなく、地雷の経済的、社会的影響に焦点を当てるべきである、と指摘した。
*月曜日、ストックホルムで、世界の核物質の不法使用に関する会議が開催された。不法使用を予防、停止すべく、国際努力を強化する必要性に焦点が当てられた。主催は、IAEA。
2001年5月7日
- *事務総長、マケドニアにおける暴力停止を促す
*ボスニア:モスク修復妨害事件発生
*マケドニア:UNHCR、紛争の影響を受ける人々の窮状に憂慮
*対リベリア制裁、発効
*ECA報告、アフリカの新開発プラン提示
*西アフリカ:暴力停止のためサブ地域アプローチを
*ルワンダ刑事裁判所の初代所長、死去
*東ティモール:制憲議会選挙に向け政党登録開始
*国連パネル、海洋技術、海賊問題を議論
*UNV事務局長、地方政府業務の経験豊かなボランティアの必要訴える
*米国企業、薬物対策イヴェントを共催
*Netaid.org、ギニア、コンゴ、東ティモールの子どもを支援へ - *アナン事務総長は声明を発表し、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国における暴力の完全終結を改めて求めるとともに、民族間の関係、民主的基準を強化し、安定を回復することをめざし、同国の政治指導者間の対話継続が重要である、と訴えた。スポークスマンによれば、事務総長は、EUのソラナ高等代表、NATOのロバートソン事務総長と密接に連絡をとっており、この2人が同国の危機回避をめざす一環で行っている現在の活動を全面的に支持している。
*ボスニア・ヘルツェゴビナのBanja LukaおよびTrebinjaにおいて、それぞれモスクの再建開始式が行われていたところ、セルビア人の群集による暴力的な妨害行為が、発生した。UNMIBHは、非難声明をだし、セルビア人共和国の警察に対し、犯人を明らかにし、裁きにかけるよう求めた。
*UNHCRの旧ユーゴおよびアルバニア担当特使Eric Morris氏はプリシュティナで声明を発表し、マケドニアの紛争の影響を受ける人々の窮状に懸念を示した。プリシュティナのUNHCR事務所によれば、5月3日以降、マケドニアの戦闘を逃れて、3000人を超える人々がコソボに流入した。当初は、戦闘地域のKumanovo周辺地域から逃れてくる人々がほとんどであったが、週末には、1500人以上がTetovo地域から流出した。
*今年3月に安保理が決議1343を採択し決定した対リビア制裁がきょう、自動的に発効した。先週金曜日、安保理議長は理事国を代表し、リベリアがシエラレオネ反政府勢力の支援を停止せず、安保理決議の十分な遵守がみられなかった、としていた。
*アフリカ経済委員会(ECA)はこのたび、「アフリカの経済を変容する(Transforming Africa's Economies)」と題する報告書を発表した。アフリカ諸国は近年、めざましい経済成長を記録しているが、この成果を強固なものにするためには、新しい開発プランが必要である、と報告は指摘した。なお、明日から5月10日まで、アルジェで、ECA主催の「アフリカの蔵相、企画・経済開発相の第9回合同会議」が開催される
*アナン事務総長はこのたび、3月に西アフリカの11カ国を視察訪問した国連機関合同調査団の報告を、安保理および経済社会理事会に提出した。調査団は、国際社会が西アフリカにおける新たな紛争の発生防止、平和と安定の回復、経済社会開発の促進のため、統合的なサブ地域アプローチをとるよう提案した。
*ルワンダ国際刑事裁判所の初代所長を務めたセネガルのLaity Kama判事が日曜日、死去した。事務総長は、哀悼の意を表明、同裁判所の活動および人権全般に対する判事のビジョン、コミットメントにいつも感銘を受けていた、と述べた。
*東ティモールにおいて、8月30日の制憲議会選挙に向けた、政党および独立候補の登録作業が開始した。
*「海洋問題に関する開放型非公式協議プロセス」が、国連本部で開始。会期は1週間。海洋科学技術の促進、海賊の問題などについて話し合う。
*UNVのアラキジャ事務局長は先週金曜日、リオデジャネイロで開かれた“International Union of Local Authorities”の会議で演説し、国連平和維持活動などが展開する貧しい国々の市町村において、地方政府の業務遂行の経験を有する短期ボランティアが死活的に必要である旨訴えた。
*NBAの選手が参加し、旧ユーゴ諸国の若者たちの友好を深め、薬物の危険について教育する「国境なきバスケットボール」と銘打ったイヴェントが6月29日から7月2日まで、イタリアで行われる。きょう、米国企業Tahoe Trading LLCがこのイヴェントの共同スポンサーとなることが発表された。なお、国際バスケット連盟、NBA、Blu(イタリアの携帯電話会社)、ベネトンも、同イヴェントのスポンサーとなっている。
*UNDPとシスコシステムズの共同事業であるホームページNetaid.orgはこのたび、ギニア、コンゴ共和国、東ティモールにおける紛争で家族と離れ離れになった子どもを支援し、家族を探し出し、再会できるよう助けるプロジェクトを立ち上げた。このサイトを訪れた人々は、様々なキットを購入し、金銭を寄付できる。
2001年5月4日
- *対リベリア制裁、来週発効へ
*米国、人権委メンバー改選で落選。事務総長、米国の関与継続を希望
*エイズ特別総会に向けて、タスクフォース設置
*事務総長、ジャカルタ地裁による援助職員殺害犯に対する量刑に不満
*難民高等弁務官、パキスタンを訪問
*UNHCR、ギニアのシエラレオネ難民搬送を活発化
*日本政府、ボスニアの民族融和プロジェクトに40万ドルの拠出
*LDCコーディネーター、第3回後発開発途上国会議について記者会見
*WHO、煙草と子どもの権利に関する報告書発表
*ルフトハンザの野生生物輸送ボイコット、CITESが再考を要請
*欧州、原子力エネルギー使用率で北米を凌ぐ
*オリンピック休戦財団が来週、理事会を予定 - *安保理、リベリアに関する事務総長報告について、非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、RUF支援を禁じた安保理決議1343に対するリベリア政府の遵守状況は、制裁実施の延長を決定するには不十分なものである、と述べた。これにより、対リベリア制裁は5月7日、自動的に発効することになる。
*人権委員会のメンバー改選において、米国が落選したことを受けて、アナン事務総長はきょう、人権委でメンバーとしての席を失うことに対する米国の失望に理解を示したうえで、同国が長年、世界人権宣言などの文書の起草で主導的役割を演じるなど、委員会において重要なメンバーを務めてきたとして、今後も、人権分野における国連の活動に関与し続けるよう希望を表明した。
*アナン事務総長は、6月のエイズ特別総会に向けて高まる弾みを生かすことをねらい、エイズ問題に関するタスクフォースを設置した。フレシェット副事務総長が、タスクフォースの長を務め、週一回会合を開く。
*昨年、西ティモールで起こった援助職員6人の殺害事件の犯人に対し、ジャカルタ地裁がこのたび、10ヶ月から20ヶ月の禁固刑を下したが、アナン事務総長は、罪の重さに比べて量刑があまりにも軽いとして、衝撃を表明した。
*ルベルス難民高等弁務官はきょう、パキスタンにおいて、Moin-ud-Din Haider内相や、Abbas Sarfraz Khan難民問題担当相と会談し、アフガニスタン難民に対する援助活動の改善方策について、話し合う。
*UNHCRは現在、ギニアの「オウムのくちばし」地域から、シエラレオネ難民を安全な地域に搬送する活動を活発化させている。UNHCRスポークスマンによれば、すでに、百人単位の難民をKatkamaの一時滞在キャンプに移送したが、次は、これらの人々をギニア内陸部のより安全なキャンプに搬送する予定。
*日本政府がこのたび、ボスニア・ヘルツェゴビナの異なる民族に属する若者の間の信頼を情勢するプロジェクトに対し、40万ドルの資金拠出を誓約した。このプロジェクトの実施機関は、国連ボランティアおよび国連開発計画(UNDP)。
*後発開発途上国(LDCs)グループのコーディネーターを務めるAnwarul Karim Chowdhury氏(バングラデシュ)はきのう、第3回後発開発途上国会議(5月14日‐20日)に関する記者会見において、過去2回の会議にもかかわらず、LDCは依然として、開発の側面で取り残されたままである、と述べた。
*WHOはこのたび、「煙草と子どもの権利」と題する報告書を発表。煙草は子どもの基本的な健康と福祉を損ね、世界の多くの場所で児童労働の危険に晒すなど、子どもの権利の大きな障害となっている、と指摘した。
*ドイツのルフトハンザ航空がこのたび、合法的に取引される野生生物の輸送をボイコットするとの方針を打ち出したことを受け、「絶滅の危機に瀕する野生動植物の種の国際取引に関する条約(CITES)」のWillem Wijnestekers事務局長は、多くの開発途上国の経済が野生生物などの自然資源に依存しており、こうしたボイコットは、輸送条件の悪い航空会社やチャーター便へのシフトを起こすだけであるとして、同社の再考を求めた。
*IAEAが発表した最新の統計によれば、世界の電力に占める原子力エネルギーの割合は現在、16%。欧州諸国の原子力利用率が最も高い。フランスは自国電力の76.4でトップ、リトアニアがそれに次いで、73.7%である。
*国際オリンピック休戦財団の理事会が来週火曜日、ニューヨーク国連本部で開かれる。アナン事務総長が出席し、演説する予定。サマランチIOC会長と、2004年のオリンピック主催国であるギリシャノパパンドレウ外相も出席する。
2001年5月3日
- *コンゴ:安保理、自然資源搾取を非難
*事務総長、フィラデルフィア・リバティ賞を受賞
*きょうは、世界報道自由デー
*世界情報デーを記念し、国連本部でパネル討論会開催
*事務総長、米国大使評議会で演説
*シェラレオネ:和平プロセス評価会議、開催
*経済社会理事会、人権委の14メンバーを選出
*レバノン:事務総長個人代表、レバノン外相と会談
*エイズ防止のための避妊具提供資金が不足
*コソボ:UNMIK代表、法的枠組みに関するメディア報道に反論
*製薬会社Aventis、WHOの眠り病対策事業に資金提供
*遺伝子組替え食物に倫理基準を:FAO
*ユーゴ政府、旧ユーゴ裁判所のミロシェビッチに対する逮捕状を執行
*アフガニスタン:タリバン、難民高等弁務官の停戦要求を拒否
*欧州委、開発問題において、国連との協力を強化 - *コンゴ民主共和国の自然資源搾取に関する独立パネルの調査報告について、安保理が、公開会合を開催。丸一日に及ぶ討論の後、安保理は議長声明を発表、コンゴ民主共和国の紛争に関与する個人、政府、武装グループがその自然資源を不法搾取していることを非難した。
*アナン事務総長はこのたび、市民社会、政府、ビジネス界の指導者らに対し、その貢献を称えて贈られるフィラデルフィア・リバティ賞を受賞した。事務総長は、賞金10万ドルを、先月、エイズ・アフリカサミットで自らが提案したエイズ対策の地球的基金に対して寄付する意向を示した。
*きょうは、世界報道自由デー。アナン事務総長、松浦ユネスコ事務局長、ロビンソン人権高等弁務官の3人は、共同声明を発表、言論の自由が政治、経済、軍事、宗教、犯罪などの脅威に晒されているとし、ジャーナリストの保護を強化するよう促した。
*世界報道自由デーを記念して、国連本部で、パネル討論会が開催され、多くの国連幹部が出席した。アナン事務総長はこの席上、今年は反人種主義世界会議の開催年でもあり、人種主義の恐怖に光を当て、世界じゅうの人々が人種主義や差別などの犠牲者のために行動するよう促すうえで、自由かつ活発な報道が果たす役割を評価する重要性を指摘した。
*アナン事務総長は、歴代米国大使によって組織される「米国大使評議会」主催の昼食会で演説し、滞納金問題の解決により、米国と国連は今後、協力関係拡大の道を進める、と述べた。そして、政権移行にともなって退任したホルブルック大使に対して、同問題の解決のうえで役割を果たしたとして、敬意を表明した。
*きのう、ナイジェリアのアブジャに置いて、UNAMSIL、シエラレオネ政府、反政府勢力の代表が集まり、会合をもち、同国の和平プロセスの再検討を行なった。この数ヶ月間、紛争当事者は実質的に戦闘を停止しているが、政府、反政府勢力の両者ともに、停戦合意の内容の実施が遅々として進まない。
*経済社会理事国において、人権委員会のメンバー改選を行い、14の新メンバーを選出した。アフリカ、ラテンアメリカ・カリブ地域から、無投票で、トーゴ、シエラレオネ、スーダン、ウガンダ、チリ、メキシコが選ばれた。また、そのほかの地域については、秘密投票が行なわれ、アジアからは、バーレーン、韓国、パキスタン、東欧からは、クロアチア、アルメニアを、西欧・その他からは、フランス、スウェーデン、オーストリアが選出された。米国は投票が足りず落選したが、米国が人権委員会のメンバーに選ばれないのは、1947年の人権委設置以来初めてである。
*事務総長個人代表Staffan de Mistura氏はきょう、レバノン外相と会談し、レバノン南部の情勢や、UNIFILに関する最新の事務総長報告について意見を交換した。
*家族計画、エイズ防止のための避妊具供給に関する国際援助国会合、イスタンブールで開始。日程は、3日間。ビル&メリンダ・ゲイツ財団の資金提供を受け、米国に本部を置くNGOなどが主催した。国連人口基金(UNFPA)のThoraya Obaid事務局長は、開幕演説し、エイズ対策のための避妊具提供資金が著しく不足している状況を指摘し、警鐘を鳴らした。
*このたび完成したコソボ暫定自治政府に関する法的枠組みについて、ユーゴスラビアのメディアがその報道記事において、セルビア系住民の懸念を含んでいない、と非難した。これに反論し、UNMIKのヘケロップ代表はきょう記者団に対し、事実は全く逆であり、コソボの政治代表および国際社会との会合が継続的に行われてきた、と述べた。また、最終文書には、セルビア系住民の提案のいくつかを含むものにする意向を強調した。
*世界保健機関(WHO)はきょう、声明を発表し、Aventis Pharma AG製薬会社が今後5年間に、WHOによる嗜眠性脳炎(眠り病)対策事業に対し、2500万ドル規模の資金を提供する旨誓約した、と発表した。
*国連食糧農業機関(FAO)はこのたび、遺伝子組替え作物に関して、「食糧と農業における倫理問題」と「遺伝子組替え食物、消費者、食糧の安全、環境」の2冊の本を出版した。ジャック・ディウフFAO事務局長は、これら刊行物の出版に際し、バイオ技術の利用が人類に利益をもたらし、決して危害をもたらすことのないようにするため、利用にあたっては倫理基準を適用することが重要である、と述べた。
*ユーゴスラビア政府はこのたび、ミロシェビッチ氏に対する旧ユーゴ国際刑事裁判所の逮捕状を執行した、と同裁判所に通告した。国連スポークスマンによれば、逮捕状は、同国政府が裁判所書記Hans Holthuisから、同国の逮捕状執行義務を指摘した書簡を受け取った翌日の木曜日、執行された。
*ルベルス難民高等弁務官、アフガニスタンのタリバン外相Wakil Ahmed Muttawakil氏とカブールで会談し、援助要員の提供が困難になっている地域に援助物資を届けるため、一時休戦を求めた。しかし、外相はこれを拒否した。
*欧州委員会(EC)はこのたび、「開発および人道問題の分野における国連との効率的なパートナーシップを築くために」と題した新しいコミュニケーションを発表し、開発、人道援助の分野において、ECと国連との協力関係を改善する方針を打ち出した。
2001年5月2日
- *コンゴ:安保理、ICRC職員殺害事件に憂慮表明
*事務総長、UNIFILの機能変更を提案
*アフガニスタン:難民高等弁務官、戦闘の停止を求める
*世銀総裁、エイズ対策・地球基金の設置に賛意
*シエラレオネ人道情勢、改善の兆し
*UNHCR、ギニア産西部からシエラレオネ難民の搬送開始
*国際開発財政会議、メキシコのモンテレーで開催
*UNDP、アラブ人間開発報告を刊行予定
*東ティモール:国連検察、人道に対する罪を起訴
*ルワンダ刑事裁判所:元・英国国教会主教、ジェノサイド罪容疑を否認
*UNU、国連改革に関する研究報告を発表 - *赤十字国際委員会(ICRC)の職員6人が先月26日、コンゴ民主共和国北東部において何者かに襲われ殺害された事件について、安保理議長はきょう、理事国を代表し、報道声明を発表、憂慮を示すとともに、犯罪者が法の裁きにかけられるよう希望を表明した。
*アナン事務総長はこのたび、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に関する報告書を安保理に提出し、その兵力を5,800人から3600人にまで削減し、情勢にあわせて、機能を変更、機動性を高めるよう勧告した。
*アフガニスタン訪問中のルベルス難民高等弁務官はファイサバードでラバニ大統領と会談し、同国で窮状にある人々に救済援助物資を届けられるよう戦闘の停止を求めた。
*世界銀行のウォルフェンソン総裁は、米国のNewsday紙(本日付)に投稿し、アナン事務総長がこのたび提案したエイズ対策のための地球的基金の設置に賛意を示した。
*副・緊急援助調整官のCarolyn McAskie氏はこのたび、シエラレオネおよび周辺諸国の視察訪問から戻り、きょう、国連本部で記者会見、ギニアやリベリアの人道情勢が悪化しているのに対比し、シエラレオネにおいては、RUFの弱体化の兆し、またUNAMSILの展開本格化などにより、その人道情勢が改善してきた様子である、と述べた。
*UNHCRはきょう、ギニアの「オウムのくちばし」地域から、シエラレオネ難民数千人を同国北部のより安全な地域に移すべく、トラックでの搬送作業を開始した。「オウムのくちばし」は、昨年9月以降、戦闘激化のため、人道援助物資が難民に届かない状態が続いている。
*「開発のための財政に関する国際会議」の第3回準備委員会、開始。メキシコ代表は、同委員会の席上、この国際会議をメキシコのモンテレーで開催すると発表した。また、同代表は、同国が、開発財政におけるビジネス界、市民社会、その他の関連のアクターの間に、開放的かつ広範な対話を築くことに貢献する決意である、と述べた。
*国連開発計画(UNDP)は年末に、アラブ地域22カ国の生活の質に焦点を当て、初の「アラブ地域人間開発報告」を刊行する予定である旨発表した。
*UNTAETの検察庁長官はきょう、1999年9月の住民投票後の騒乱時、人道に対する罪を犯した容疑で、民兵2人を起訴した。
*ルワンダ国際刑事裁判所において、元・英国国教会主教のSamuel Musabyimana氏はきょう、罪状認否を行い、1994年のルワンダ虐殺事件において、同氏が人道に対する罪を犯したとの疑いを否認した。
*国連大学(UNU)はこのたび、「国連およびブレトンウッズ機構の新しい役割と機能」と題する研究報告を発表。グローバリゼーションが危機的事態を招いて、国連の変容が要求されるより前に、オーバーホールを行うことが必要だとし、国連機能を大きく改革するよう訴えた。国連に対する大国の圧力を弱めるべく、国連の独立資金源をつくることや、市民社会の声を反映させるため、現行の総会のほかに、地球市民総会を設置することなど、提案している。
2001年5月1日
- *経社理とブレトンウッズ機構の合同会議、開催
*ペレス・イスラエル外相、パレスチナ生活条件緩和措置を示す
*米国、防衛政策に関して他国と協議の用意。事務総長が歓迎
*ボスニア:Vitezで爆弾攻撃、建造物損壊
*リベリアの安保理決議遵守状況に関する事務総長報告、発表
*国連と西アフリカ諸国、シエラレオネ停戦合意実施評価のため会合
*ナミビア:WFP、難民キャンプへの援助資金求める
*難民高等弁務官、アフガニスタン当事者に停戦を求める
*UNHCR、予算不足による人員カットの恐れ
*イラク、石油食糧交換プログラムの下、3億5400万ユーロの収入
*東ティモール:制憲議会選挙に向けて、女性候補者の訓練開始 - *経済社会理事会とブレトンウッズ機構(世界銀行・IMF)の合同会合、開催。アナン事務総長は会議に出席、演説し、会議参加者に対し、世界の貧困と債務の問題を最優先の議題とするよう促した。
*アナン事務総長は声明を発表し、ペレス・イスラエル外相との会談(月曜日)において、同外相が停戦やパレスチナ領土の人々への圧力緩和に向けて真剣に取り組んでいる、としたことを明らかにした。事務総長は、同領土の厳しい生活条件を緩和するようなものであれば、いかなる措置でも歓迎する旨述べるとともに、その実施を求めた。
*ブッシュ米大統領がこのたび、ミサイル防衛の確立など、新しい防衛構想を示したことを受け、アナン事務総長は、そのプランが地球の安全保障および戦略的安定に対し必然的に影響を与えると述べるとともに、同国が国際社会の他のメンバーとの協議の用意があるとの姿勢を示していることに歓迎の意を表明した。
*ボスニア・ヘルツェゴビナ中部の町Vitezにおいて、社会民主党の支部をねらった爆弾攻撃が発生し、建造物が損壊した。負傷者はいなかった。国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)は、この爆弾攻撃を非難した。
*シエラレオネ反政府勢力への支援禁止を求める安保理決議に対するリベリアの遵守状況について、事務総長がこのたび、初の報告書を安保理に提出した。報告において、事務総長は、安保理がどのような判断を下すにしても、国際社会がリベリアとその人々への関与を続けるよう強く求めた。3月7日、安保理は決議1343を採択、リベリアに対して、シエラレオネ反政府勢力に対する支援停止を求めた。同決議の下、新たな決定がない限り、対リベリア制裁は5月7日に発効することになる。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)、シエラレオネ政府、RUFの各代表は、ECOWASの立会いの下で、2000年11月のアブジャ合意の実施状況評価を行うべく、ナイジェリアに集まった。
*アンゴラとコンゴ民主共和国から、ナミビアのOsire難民キャンプに夥しい数の難民が流入しており、食糧が不足する事態となっている。この数ヶ月間、同キャンプに対する食糧援助を削減している世界食糧計画(WFP)は、今年必要な資金のうち、これまでに30%しか受け取っていないとし、援助資金を求める緊急アピールを発した。
*ルベルス難民高等弁務官は、アフガニスタンにおいて、全ての紛争当事者に対し、戦闘停止を促し、救済活動家が窮状にある人々に援助を提供できるようにするため、同国を訪問した。きのう、イランから同国のヘラトに入った。
*UNHCRは、今年の予算において、1億4000万ドルの不足が予想されるとし、職員数を削減せざるを得ない状況にある、と訴えた。UNHCRスポークスマンがきょう、ジュネーブで発表した。57カ国政府でつくるUNHCR執行委員会は、今年の予算として、9億5470万ドルを承認したのに対し、実際には、8億1000万ドルの収入しか見込まれていない。
*イラク・プログラム部によれば、石油食糧交換プログラムの下、イラクはこの1週間、1日平均208万バレルを輸出し、3億5400万ユーロの収入を得た。
*東ティモールの制憲議会選挙に向けて、UNTAETはきょう、女性候補者に対し、政治参加、意思決定、8月30日に向けた選挙活動について、1ヶ月間の訓練を施すプログラムを開始した。
2001年4月30日
- *マケドニアで襲撃事件。安保理、事務総長が非難声明
*ウガンダ、ルサカ協定から脱退
*中東危機:事務総長、全当事者に対し、協力を求める
*アブハジア:事務総長、和平プロセス崩壊の恐れを指摘
*事務総長、米国の財団に対し、エイズ地球基金への支援を求める
*事務総長、平和維持活動の終結に関する報告を発表
*持続可能な開発に関する世界サミット、希望の創出をめざす
*軍縮担当事務次長、核軍縮に向けた具体的措置を求める
*事務総長、ドナウ川保護の支援を約束
*情報委、開始
*UNAMSIL、シエラレオネ東部に人権事務所設置へ
*コトヌーに入港した船、子ども人身売買への関与を確認
*拷問禁止委員会、開始
*インド:耐震シェルター建設、定礎式
*東ティモール:訓練生77人、警察学校を卒業 - *土曜日、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において、襲撃事件が発生し、8人の兵士が死亡し、6人の兵士が負傷した。安保理議長はきょう、報道声明を発表、この襲撃事件を非難、暴力停止を求めた。アナン事務総長も同様に、非難声明を発表した。
*コンゴ民主共和国国境地帯の情勢の平常化に関して、同国、周辺諸国、反政府勢力らによる合意事項を規定したルサカ協定から、ウガンダがこのたび脱退する旨を表明した。これを受け、アナン事務総長は、ウガンダが協定の精神を尊重するということであれば、ルサカ協定からの同国の脱退は必ずしも後退とは言えない、と述べた。また報道を通じてこの発表を知った事務総長は、同国大統領から直接に詳細を入手する必要がある、とした。
*アナン事務総長、イスラエルのペレス外相と会談。会談にのぞむ前、アナン事務総長は記者団に対し、中東地域は危機的事態にあるとし、すべての関係当事者が力をあわせて、暴力を終わらせ、交渉の再開を手助けしなければならない、との趣旨の発言をした。
*グルジアのアブハジア情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、先月、両当事者による信頼醸成会合を前向きな動きであるとしたが、両当事者間の権限の配分に関する提案が実施されなければ、和平プロセスが崩れるであろう、と警鐘を鳴らした。
*アナン事務総長夫妻はきょう、米国フィラデルフィアを訪れ、財団連合会(Council of Foundations)の主催する昼食会に出席。事務総長はこの席で演説し、エイズ対策のため、地球的基金の設置を支援するよう訴えた。先週、事務総長は、エイズに関するアフリカ首脳会議において、エイズとの闘いのためには毎年、最低70億ドルから100億ドル必要であるとし、同基金の設置を提案した。
*平和維持活動の終結に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、平和維持活動を成功裏に終結するうえで、武装解除や兵士の社会復帰、あるいは国境画定などの活動に必要な資金が不足していることが、最大の阻害要因となっている、と述べた。昨年11月、安保理が事務総長に対し、平和維持活動の終結について、この報告作成を委託していた。
*経済社会問題担当事務次長のニティン・デサイ氏はきょう、国連本部で記者ブリーフィングし、2002年秋に開催予定の「持続可能な開発に関する世界サミット」について、世界経済、生活条件、環境の将来に対する希望を生み出すことが目標である、と述べた。
*昨年のNPT再検討会議の最終文書で打ち出した核兵器廃絶までの13の措置について検討する会議がきょう、開始した。日程は2日間。NGOの“Middle Powers Initiative”が主催した。ダナパラ軍縮担当事務次長は開幕演説し、この13の具体的措置の実施を求めた。
*アナン事務総長は、ブカレストで開催中の「「ドナウ‐カルパチア地域における環境および持続可能な開発に関するサミット」に対するメッセージを送り、汚染などの脅威に晒されているドナウ川を保護する努力を国連が支持していく、と述べた。
*情報委員会(Committee on Information)、開始。広報局担当事務次長代行Shashi Tharoor氏は演説し、国連広報活動において、インターネットなど、最新の情報技術を利用していくとともに、開発途上国に対する情報提供においては、従来の紙メディアも継続して大事にしていく、と述べた。
*5月2日、国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)は、「真実和解委員会」の活動を促進し、同国に人権の文化を浸透させるため、シエラレオネ東部に人権事務所を設置する予定。
*4月17日にコトヌーに入港した船は、奴隷船として、子どもの人身売買に使われていたことが確認された。乗船していた子ども43人のうち、5人については、その家族と仲介者の間で、何らかの金銭の授受が行なわれており、その他の8人の子どもについても、同行していたのは無関係の他人であったことが判明。きょう、ベナン政府とユニセフが共同声明を発表し、明らかにした。
*拷問禁止委員会、開始。日程は3週間。グルジア、ギリシャ、ボリビア、スロバキア、チェコ、ブラジル、カザフスタン、コスタリカの8カ国について、拷問禁止条約の履行状況について、検討する。同条約の締約国は現在、123カ国。
*インド・グジャラート州当局はこのたび、地震災害に襲われたKutch地区のRajansar村において、UNDP支援の下、耐震シェルター建設などのシェルター・プロジェクトを開始すべく、定礎式を行なった。
*東ティモールのディリにあるLorosa'e警察学校において、人権、火器、自衛などに関する訓練を終えた元インドネシア警察官77人がこのたび、卒業した。これで、同領土で活動する警察官の数は、計706人となった。UNTAETがきょう、発表した。
2001年4月27日
- *事務総長、安保理:コンゴで起った援助要員殺害事件を非難
*安保理、MINURSOの任期更新を決議
*大湖地域:安保理代表団、平和に向けた進展状況を視察へ
*コモロ:事務総長、全当事者に対し、和解合意の遵守を求める
*事務総長、アブジャを発つ
*UNHCR、「オウムのくちばし」から難民搬送を開始
*農村開発と市場アクセスこそ、アフリカの飢餓克服の鍵:FAO
*ダイアモンド不正取引防止に向け、大きな進展
*難民高等弁務官、アフガニスタン、イラン、パキスタンを訪問へ
*人権委員会、環境と人権の関係について初決議
*WFP、エリトリアの人々に対する緊急援助のための資金を求める
*ルワンダの元司祭、ジェノサイド罪の容疑で逮捕
*子どもの権利に関するシンポ(ベイルート)、終了
*東ティモール、市民教育プログラムが終了 - *きのう、コンゴ民主共和国において、赤十字国際委員会(ICRC)の職員6人が何者かによって襲われ、殺害された。アナン事務総長は声明を発表し、この殺害事件に遺憾の意を表明、全紛争当事者に対し、脆弱な人々への完全かつ安全なアクセス確保を訴えるとともに、責任当局に対し、調査を進めて、犯罪者を裁きにかけるよう求めた。また、安保理はきょう、午後の協議開始の際、1分間の黙とうを行ない、これら殺害された人々の冥福を祈った。協議後、安保理議長は理事国を代表し、殺害事件を非難する報道声明を発表した。
*安保理は決議1349を全会一致で採択し、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の任期を6月30日まで2ヶ月間延長した。安保理きょう、決議1350を全会一致で採択し、旧ユーゴ国際刑事裁判所の予備判事候補者64人のリストを承認し、総会に送付した。総会は、この候補者の中から、最終的に27人を選ぶことになる。
*コンゴ民主共和国およびブルンジの和平に向けた進展状況を視察するため、安保理代表団が来月、大湖地域を訪問する。国連スポークスマンがきょう、発表した。
*アナン事務総長は声明を発表し、コモロの全当事者に対し、「和解のための枠組み合意」を遵守するよう訴えた。この合意は、Anjouan島が同国からの分離を試みたことにより生まれた危機の解決をめざし、全当事者が今年2月に署名した。
*エイズ、結核、その他の感染症に関するアフリカ首脳会議、エイズ対策の拡充を求める宣言をだし、終了。木曜日、同会議で演説し、70-100億ドル規模の基金の設置を促したアナン事務総長はきょう、アブジャを離れた。
*UNHCRは来週月曜日、ギニア南部の「オウムのくちばし」地域から、数万人の難民を安全な地域に搬送する。現在、同地域には、推定3万人の難民がおり、そのほとんどがシエラレオネ人である。
*「アフリカの農業及び持続可能な食糧安全保障:基礎的ニーズの充足」と題するパネル討論会、ニューヨーク本部で開催。討論会で議長を務めたジャック・ディウフFAO事務局長は、農業及び農村開発への投資に対する確固たるコミットメントこそが、アフリカの飢餓と貧困の緩和をめざすうえで鍵となる、と述べた。
*ダイアモンド不正取引防止のための認可制度創設をめざして、ベルギー政府が主催し、開催した会議がきょう、終了した。38カ国の政府のほか、世界ダイヤモンド評議会、南部アフリカ開発コミュニティー(SADC)、欧州委員会などの代表が参加した。この会議は、キンバリー・プロセスの一環として開かれたもので、今年7月にモスクワの本会議に向けて、大きな成果があった。
*ルベルス難民高等弁務官は、今週土曜日からアフガニスタン、イラン、パキスタンを10日間にわたり訪問する。アフガニスタンは、「現在世界で最も破滅的な人道危機に見舞われている国」であり、パキスタンとイランはその人道危機の影響を受けており、4百万にも上る難民を抱えている。
*国連人権委員会は、今会期を終了するにあたり、環境と人権の関係を扱う決議を初めて採択、全ての人々が、大気汚染や環境悪化の影響を受けずに生活する権利がある、とした。これを受け、UNEPのテプファー事務局長は、国際的な環境条約の成功裏に実施することが人権保護に大きく貢献することになる、と述べた。
*国連食糧計画(WFP)はきょう、3年にわたる干ばつと作物の不作による窮状に苦しむ73万8000人のエリトリア人に対し、5月から来年2月まで、緊急食糧援助を提供するため、3300万ドルの資金を求めるアピールを発した。
*きのう、ルワンダ中部、Gitarama県Shyogwe の、an Anglican Diocese(英国国教管区)の元司祭、Samuel Musabyimanaがジェノサイド罪などの容疑で逮捕され、アルーシャのルワンダ国際刑事裁判所拘留施設に移送された。
*ベイルートで4日間にわたり開かれていた、子どもの権利に関する国連シンポジウムが終了、アラブ諸国に対して、開発、社会保障においての子どもの権利を強化するよう、呼びかけた。ユニセフ、アラブ連盟、国際西アジア経済社会委員会が主催した。
*東ティモールにおいて、市民教育者を訓練するプログラムが終了した。同領土の13の地区すべてから52人の代表が参加した同プログラムは、来たる制憲議会選挙、人権、平和、安定、治安と民主主義に焦点を当てた。
2001年4月26日
- *事務総長、エイズに関するアフリカ首脳会議で演説
*事務総長、アフリカサミットを終え、米国のフィラデルフィアへ向かう
*アフガニスタン:予想される戦闘再開に、安保理が衝撃を表明
*西サハラ:安保理、進展がないことに憂慮を表明
*中国、アナン事務総長2期目を支持
*チェルノブイリ原発事故から15年目
*WHO、劣化ウラン弾の健康への影響についてガイドライン
*「子どもにイエスと言おう」キャンペーン、開始
*東ティモール:真実委員会に関し、市民社会からの意見を募る特別委設置
*きょうは、世界知的所有権デー
*パントマイムの名手、世界高齢化会議の親善大使に
*ESCAP、人権としての開発を促進するビデオを発表
*パキスタン人学生、アフガニスタンの地雷犠牲者の子どものために寄付 - *けさ、アナン事務総長は、エイズ、結核、その他の感染症に関するアフリカ首脳会議で、冒頭演説し、予防、母子感染、ケアと治療など、エイズ対策における5つの目標を打ち出した。また、エイズとの闘いには毎年、最低70億ドルから100億ドル規模の資金が必要であるとし、地球的基金の設置を提案した。
*上記の演説を終えたアナン事務総長は来週月曜日、米国のフィラデルフィアへに入り、米国に本部を置く約2000の財団をメンバーとして抱える財団連合会(Council of Foundations)で演説する。世界的なエイズ対策を開始するため、同連合会が、6月のエイズ特別総会において、政府、NGO、民間セクターに加わるよう訴える。
*安保理、アフガニスタン情勢に関して、非公開協議を開催。協議後、安保理議長は報道声明を発表し、予想される戦闘の再開に対して衝撃を表明するとともに、平和的な交渉を通じた政治解決こそが紛争の永続的解決にいたる唯一の方法である、と述べた。
*安保理、西サハラ情勢に関して、非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、同地域をめぐる紛争解決に向けた動きがないこと、また難民や行方不明者、戦争捕虜などの人道問題においても進展がみられないことについて、憂慮を表明した。
*中国政府は、コフィー・アナン氏が、事務総長として2期目を務めることを支持する、と発表した。これより前、中国外相は事務総長に書簡(4月20日付)を送付、アナン氏に対する同国の支持を正式に表明していた。
*チェルノブイリ原発事故から15年目を迎え、総会議長はきょう、将来、同様の事故が起きることがないよう、十分な予防と管理を行なう重要性を強調した。
*WHOはきょう、劣化ウラン弾の健康に対する影響に関するガイドラインを盛り込んだ報告書を発表した。報告の題名は、“Depleted Uranium: Sources, Exposure and Health Effects”。
*「子どもたちにイエスと言おう」と銘打ったキャンペーンの開始式典がきょう、ロンドンやその他の都市で行われた。同キャンペーンは、子どもの権利条約、世界子どもサミットなどの精神を生かし、戦争からの保護や環境保護など、10の原則を打ち出し、人々の結集をはかる。
*東ティモール国民評議会はきょう、「真実委員会」の設置をめざす努力の一環として、公聴会などを開催し、市民社会などからの意見を集めるべく、15人構成の特別委員会を設置した。同特別委は5月28日、国民評議会に報告書を提出する予定。
*きょうは、世界知的所有権デー。この国際デーが記念されるのは、今年が初めて。世界知的所有権機関(WIPO)を設置する条約が1970年のこの日、発効したことに因んで、WIPO加盟国が、この国際デーを決めた。
*パントマイムの世界的名手、マルセル・マルソーさん(仏)がきょう、来年マドリッドで開催される第2回世界高齢化会議の親善大使に任命された。マルソーさんは国連本部で記者会見し、高齢化問題に対する世界的取り組みを支援できることは光栄である旨述べた。
*ESCAPはきょう、人権としての開発の側面をさぐる初のビデオ・フィルムのシリーズ“A Matter of Rights”を発表した。「このビデオが発するメッセージは、栄養や適正な所得など、基本的なニーズに対する一般市民のアクセスは、自由や表現の自由に対する権利と同様に、人権の大事な部分である、ということ」とESCAP事務局長は述べた。
*パキスタンのファイサラバードにあるLa Salle高校の30人の生徒と教員はきょう、アフガニスタンのイスラマバードにある国連広報センターを通じて、地雷の犠牲となったアフガニスタンの子どもたちに義足を贈るべく、10万ルピー(1600ドル)を寄付した。
2001年4月25日
- *アナン事務総長、エイズに関するアフリカサミットで演説へ
*アンゴラ:安保理、UNITA側の努力を求める
*コンゴ民主共和国:安保理、人道援助資金の必要を指摘
*チェルノブイリ原発事故から15年、一層の援助資金が必要
*サリバン師死去。事務総長、哀悼の意表明
*きょうは、初のアフリカ・マラリア・デー
*人権委員会、拷問を非難
*ESCAP、年次会合を終了
*東ティモール国民評議会、真実委員会に関する法令案を承認
*旧ユーゴ刑事裁判所検察官、ユーゴ政府にミロシェビッチ逮捕状執行に関する質問
*コソボのアルバニア系住民、セルビア刑務所から釈放
*アフガニスタン:今年の作物収穫、暗い見通し
*ソマリア:多くの元民兵、警察学校で訓練へ - *アナン事務総長、ナイジェリアの首都アブジャに到着。明日、エイズ、結核などの感染症に関するアフリカ首脳会議に出席し、演説する予定。
*安保理、アンゴラ情勢に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、アンゴラ政府が最近、和解・恩赦プロセスを開始したことに留意し、反政府勢力UNITAの側も関与を拡大するよう希望を表明した。
*安保理、コンゴ民主共和国に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、同国の悲惨な人道状況と資金不足に憂慮を示し、ドナーに対し、資金拠出を求めた。
*チェルノブイリ原発事故から15年を迎えるにあたり、アナン事務総長は声明を発表し、悲惨な事故は依然として、多くの人々に影響を与えつづけており、国際社会は人道活動を支援するため、より多くのことをしなければならない、と述べた。
*きのう、レオン・サリバン師が78歳で死去。アナン事務総長は、深い悲しみを表明した。1977年、同師は、7つの「サリバン原則」をつくり、アパルトヘイト政権下の南アフリカとの取引に関心ある企業や政府に対し、ガイドラインを打ちたてて、アパルトヘイト終結を助けた。
*きょう、「アフリカ・マラリア・デー」が初めて、記念された。マラリアの予防、治療について、コミュニティーを啓発すべく、各地でさまざまな行事が行われる。マラリアにより、毎年、100万人が死亡し、そのうち10分の9の犠牲者はアフリカに集中しており、ほとんどは5歳未満の子どもである。
*人権委員会はきょう、決議を無投票で採択し、各国政府に対し、拷問禁止を求めるとともに、国家あるいは公務にある者による拷問合法化の試みを非難した。
*アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)はきょう、年次会期を終了。報告書を採択し、加盟国に対し、開発を持続し、富の公正に配分すべく、協調努力を行うよう奨励した。
*東ティモール国民評議会は、真実委員会の設置に関する法令案を承認した。同委員会は、1974年4月25日から1999年10月25日の間にあった人権侵害の記録をつくることを使命とする。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の主任検察官Carla del Ponte氏はユーゴ政府に書簡を送付、ミロシェビッチに対する逮捕状の執行状況を尋ねた。今月、同裁判所書記Hans Holthuis氏がユーゴ法務大臣と会談した際、大臣は逮捕状執行を約束していた。
*セルビア刑務所に収監されていたコソボのアルバニア系住民143人が釈放され、きょう、コソボに到着した。UNMIKのヘケロップ代表は出迎え、依然として収監されているすべての人々の釈放と帰還を求めた。
*アフガニスタンにおいて、作物の種や水の不足が激しく、植え付けが済んだ農地が通常の40%のみに留まっていることから、数百万の貧しいアフガニスタン人は再び、少ない収穫に苦しむことになるであろう。WFPがきょう、警鐘を鳴らした。
*UNDPの支援の下、ソマリア警察訓練学校において、新たな訓練生350人がきのう、4ヶ月のプログラムを開始した。刑法、人権尊重、職場での女性の権利などを学ぶほか、騒乱事態や交通整理などの訓練を受ける。これらの訓練生の多くは、元民兵であった。
2001年4月24日
- *安保理、アブハジア内紛解決の進展がないことに遺憾を表明
*事務総長、エイズに関するアフリカ・サミットの意義を強調
*安保理、プレブラカ紛争解決に向けた信頼情勢措置を促す
*コンゴ民主共和国指導者の変化に明るい兆しがみえる、と事務総長
*クリナ地区の長が殺害される。UNMIK代表、遺憾を表明
*事務総長、MINURSOの任期延長を勧告
*アフガニスタン:国内避難民調整官、視察から戻り記者会見
*貿易開発報告2001、発行
*ラーセン調整官、シリア外相と会談
*中国、バンコク協定に批准
*Pemba、Zanzibar両島を流出した難民、帰還の用意あり:UNHCR
*石油食糧交換プログラム:先週、イラクの収入は3億7000万ユーロ
*UNDP、パレスチナ人学生を支援する基金への拠出呼びかけ
*総会、ルワンダ刑事裁判所の判事2人を選出
*UNTAET、UNAMSILがエイズ班を設置
*1998年国連年鑑、出版 - *安保理は議長声明を発表し、アブハジア紛争の包括的解決に向けた進展が依然として、みられないことについて、遺憾の意を表明した。
*アナン事務総長は、今週開かれるエイズに関するアフリカ首脳会議について、アフリカの指導者たちがともに、エイズと闘う機会を提供する、とその意義を強調した。月曜日、同会議に出席すべく、ナイジェリアに向かう途中、ガーナに立ち寄り、記者団に語った。
*プレブラカ半島をめぐるクロアチアとユーゴスラビア連邦共和国の紛争に関し、安保理が、非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、政治的解決に向けた進展がみられないことを指摘し、当事者に対し、信頼情勢措置を迅速に講じるよう促した。
*アナン事務総長は昨夜、ガーナのコタカ国際空港に到着した。その際、記者団に対し、コンゴ民主共和国情勢について発言し、同国の指導者が変わったことにより、同国紛争の平和的解決に向けた明るい兆しがみえてきた、と述べた。
*コソボにおいて、クリナ地区代表Ismet Raci氏がこのたび、何者かによって殺害された。この殺害事件について、UNMIKのヘケロップ代表はきょう、遺憾の意を示すとともに、治安情勢に憂慮を示した。
*国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)に関する事務総長報告、発表。報告において、アナン事務総長は、解決案の実施に全く進展がみられないとし、当事者に解決の方策を探らせる時間的余裕を与えるべく、MINURSOの任期を2ヶ月間延長するよう勧告した。
*人道問題調整事務所(OCHA)の国内避難民特別調整官を務めるデニス・マクナマラ氏はこのたび、アフガニスタン視察から戻り、記者会見し、同国において、国内避難民が急激に増大している、と警鐘を鳴らした。
*UNCTAD、「貿易開発報告2001年」を発表。昨年の世界経済は、約10年ぶりに好調であったが、2000年第4四半期には米国経済が急激に減速し、楽観主義者の予想を越えたハード・ランディングとなる恐れが大きい、と報告は指摘した。
*ラーセン中東和平プロセス特別調整官はダマスカスで、シリア外相Farouk al-Shara氏と会談した。
*中国、バンコク協定に批准。これで、アジアで最も古い協定のひとつである同協定は、25億人の市場を抱えた、世界で最も大きい地域貿易協定となった。この協定の下、メンバーは、634の産品を低い関税で中国に輸出することができるようになる。ESCAPがきょう、発表した。
*PembaおよびZanzibar両島からケニアに流出したタンザニア難民はきょう、UNHCRに対し、タンザニア政府と野党が、両島の緊張を緩和するような共同宣言をだすことになれば、帰還する用意がある、と述べた。
*イラク・プログラム部によれば、この1週間、石油食糧交換プログラムの下、イラクは石油1490万バレルを輸出し、3億7000万ユーロの収入を得た。
*多くのパレスチナ人青少年の教育事情が悪化している事態を受け、国連計画(UNDP)は現在、ガザおよび海外の学生が大学に通えるようにするため、緊急基金への資金提供を求めている。
*総会はきょう、ルワンダ国際刑事裁判所の判事として、Winston Churchill Matanzima Maqutu氏(レソト)とArlette Ramaroson(マダガスカル)の2人を選出した。これで、同裁判所の判事は合計16人となった。昨年11月、安保理は、裁判所の負担を軽くし、審議を早めるため、判事2人を追加することを決定した。
*UNTAETとUNAMSILの2つの平和維持活動はこのたび、それぞれエイズ班を設置。今後、エイズの予防と治療について、平和維持兵、国連職員、展開地域住民らの認識を高めていく。
*国連広報局はこのたび、国連年鑑1998年版を刊行。1998年の国連活動すべてをカバー。1500ページ。
2001年4月23日
- *安保理、武力紛争下の文民保護に関し、公開会合。
*米州サミット、貧困削減目標を設定。国連が歓迎
*アフリカの結核罹患者、HIVの広がりとともに増大の恐れ
*アフガニスタン、「飢餓の季節」に戦闘激化の恐れ
*中東:ラーセン特使、アラファト自治政府議長らと会談
*東ティモール:ラモス=ホルタ氏、国民評議会を退く
*KFOR新司令官、コソボの人々に協力を求める
*事務総長、旧ユーゴ刑事裁判所・臨時判事候補者リストを提出
*気候変動枠組み条約締約国会議議長、非公式会議を招請
*ナーネ・アナン夫人、「子どもたちにイエスと言おう」欧州キャンペーンを開始
*ケニア:UNHCR現地職員、公金横領疑惑を否認
*シエラレオネ:国連平和維持兵、村民たちに無料医療支援 - *安保理、武力紛争下の文民保護に関して、公開会合を開催。約40カ国の代表が参加した。フレシェット副事務総長は冒頭演説し、紛争状況において、脆弱な人々へのアクセスを確保すること、難民キャンプにおいて、文民を武装グループから引き離すことの重要性を訴えた。
*きのう、米州サミット(ケベック)が、2015年までに、貧しい人々の数を半減するとの目標を定めた。国連は、米州各国の指導者によるこのコミットメントに歓迎の意を表明した。
*WHOと国連エイズ合同計画(UNAIDS)はこのたび、アフリカにおいて、結核罹患者の数が、2005年までに330万人にまで達し、その後すぐに、400万人をも越えることになる、と警鐘を鳴らした。
*アフガニスタン情勢に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、すでに人道危機の事態に直面しているアフガニスタンにおいて、夏にかけて戦闘が激化すると予想。また、降雨量の減少、種の不足により、植え付けは例年より少なくなっており、同国の「飢餓の季節」である6、7月には最悪の時期を迎えることになろう、と警鐘を鳴らした。
*ラーセン中東プロセス特別調整官はラマラにおいて、パレスチナ自治政府のアラファト議長らと会談し、建設的な話し合いを行った。ラーセン氏は、今夜、アンマンに入り、ヨルダン外相と会談する予定。
*ホセ・ラモス=ホルタ氏はきょう、東ティモール国民評議会を退くにあたり、すべての東ティモール人に対し、UNTAETのプレゼンスを支持するよう訴えた。同氏は今後、東ティモール内閣の外相のポストに戻る。
*KFORの新司令官、Thorstein Skiaker将軍はプリシュティナで記者会見し、コソボの人々に対し、KFORおよび国連に協力し、過激派の孤立化をはかるよう促した。
*アナン事務総長はきょう、安保理に対し、旧ユーゴ国際刑事裁判所・臨時判事の候補者60人のリストを提出した。安保理は60人のなかから少なくとも54人を選び、これを受けて総会が最終的に、27人を選出する。これら27人の任期は4年間。この臨時判事制度は、安保理が11月30日につくったもので、裁判所の要請があったとき、これらの判事は裁判所の負担を減らし、審議の迅速化を助ける。
*気候変動枠組み条約の締約国会議のプロンク議長は週末、ニューヨークで非公式会議を召集。参加した40ヶ国の政府高官は、ボンで7月に第6回締約国会議を再開することに支持を表明した。
*トルコで、「子どもたちにイエスと言おう」キャンペーン開始式典。このキャンペーンは、教育を受ける権利など、子どもの権利保護を促すもので、このたび開始したのは、この中東欧およびバルカン諸国版。事務総長夫人のナーネ・アナン氏が式典に参加し、その意義を訴えた。
*公金横領の疑いで起訴されたケニアのUNHCR現地職員3人はきょう、ナイロビの裁判所での初公判において、横領容疑を否認した。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)のヨルダン医療班は週末、シエラレオネの4000人の村民に対し、無料の医療支援を行った。
2001年4月20日
- *中東:アナン事務総長、当事者交渉の必要を訴える
*レバノン特使、イスラエルによるブルーライン侵犯の停止を求める
*コンゴ民主共和国:反政府勢力支援を止めよ、と安保理
*安保理、イラクに対し、クウェート人行方不明者に関する協力を求める
*事務総長:薬だけで貧困国のエイズは止まらない
*事務総長、ロシア訪問へ
*アフガニスタン特使、カザフ訪問を終了
*UNMIK、法的枠組みパネルに対するメディア非難に失望を表明
*ブラザビル武器焼却式典、平和の炎をともす
*事務総長、ニエレレ・タンザニア大統領を追悼 - *中東における不安定情勢の継続を受けて、アナン事務総長はきょう、暴力、経済悪化、政治プロセスの相互関連性と、柔軟な対応の必要性を認識することの必要を強調した。今朝、国連本部に登庁する際、記者団に語った。
*南部レバノンのための事務総長個人代表Staffan de Mistura氏は、ラフード・レバノン大統領と会談し、イスラエル空軍機による最近のレバノン空域侵犯について話し合った。その後、個人代表は声明を発表、これら侵犯行為がいわゆるブルーライン、安保理決議の明らかな侵害にあたるとして、その停止を求めた。
*コンゴ民主共和国、特にその東部地域において、暴力事件の発生が伝えられるなか、安保理はきょう、同国の和平プロセスに関する非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、ルサカ停戦協定のすべての当事者に対し、反政府武装勢力に対する支援の停止を促し、それぞれの誓約を忠実に守るよう訴えた。
*イラクによるクウェート侵攻(1990年)により、行方不明となっているクウェート人、および第3国人問題について、安保理は、非公開協議を開催。協議後、安保理議長は、理事国を代表して報道声明を発表し、これら行方不明者の問題に懸念を示すとともに、イラク政府に対し、この問題を担当する「イラクに関する事務総長ハイレベル調整官」のユリ・ウォロンツォフ氏への協力を求めた。
*アナン事務総長は、エイズと闘う開発途上諸国を助けるためには、薬だけでは足りないとし、これら諸国の保健衛生インフラを整備するため、追加的資金の注入が必要である、と述べた。今朝、国連本部登庁時、このたび製薬企業39社が南アフリカへの訴訟を取り下げたことについて記者から問われ、答えた。
*アナン事務総長は来月15日‐17日、ロシアを訪問し、プーチン大統領らと会談する。14日には、ブリュッセルで、第3回後発開発途上国会議に出席し、演説する予定。
*事務総長個人代表Francesc Vendrell氏はきょう、カザフスタンへの2日間にわたる訪問を終了。同国滞在中、大統領や外相と会談し、アフガニスタン内紛の包括的政治解決の方策にについて話し合った。
*「コソボ暫定自治政府のための法的枠組みに関する合同作業部会」のメンバーに対するメディア非難について、国連コソボ暫定統治ミッション(UNMIK)はきょう、声明を発表し、失望の念を表明。すべてのメンバーは偉大な専門性と、コソボの将来に向けてすばらしいコミットメントを示している、と述べた。
*4月14日、コンゴ共和国のブラザビルにおいて、国連開発計画(UNDP)の主宰の下、武器焼却式典が行われ、元民兵たちから集めた武器が焼却された。UNDP現地事務所のWilliam Paton所長はきょう、これが、武器を返却した元民兵たちに新しい生活を拓くことにつながる、と述べた。
*1999年10月に死去したニエレレ・タンザニア大統領の追悼式典において、アナン事務総長は、同大統領について、「疲れを知らない自由、正義、平和の戦士」と形容し、国際社会に対し、その遺産を引き継いでいくよう促した。
2001年4月19日
- *安保理、対アンゴラ制裁委員会の任期を更新
*国連、エチオピア・エリトリア間の暫定安全地帯を確認
*エイズ:事務総長、製薬会社による南アフリカ提訴取り下げを歓迎
*イスラエルの国連職員に対する制限措置、国際義務に違反:国連特使
*ブルンジ:事務総長、クーデーター未遂収束を歓迎
*コソボ:安保理、プリシュティナの爆弾攻撃を非難
*再生可能エネルギーへのアクセス拡大により、貧困解消を:GEF
*ソマリアから、1万人を超える難民がケニアに流入
*ウガンダにおける誘拐事件被害者の3分の1は18歳未満の子ども
*エルサルバドルの食糧援助活動、資金難 - *安保理は決議1345を全会一致で採択し、対アンゴラ制裁監視委員会の任期を今年10月半ばまで延長した。
*平和維持活動担当事務次長、安保理に対し、エチオピアとエリトリア情勢について説明。両国間に暫定安全地帯(TSZ)が設置されたことを確認した。
*エイズ薬に関する南アフリカ国内法のあり方を問い、同国政府を訴えていた製薬会社のグループがこのたび、訴訟を取り下げた。アナン事務総長はこれを歓迎し、この動きが感染者・患者の薬へのアクセス拡大につながるよう希望を表明した。
*ラーセン中東和平プロセス特別調整者はきょう、イスラエルのペレス外相と会談、西岸およびガザにおいて、国連職員の移動の自由を制限することは国際義務違反にあたる、と述べた。
*きのう、ブルンジでクーデーターを試み、ラジオ・テレビ局を占拠していた反乱勢力が投降した。このクーデター未遂事件において、銃撃戦はみられなかった。アナン事務総長は、事件収束を歓迎するとともに、このクーデターによって、同国の静穏化の必要が浮かび上がった、と述べた。けさ、ニューヨーク国連本部に登庁する際、記者団に語った。
*きのう、コソボの中心都市プリシュティナにおいて、セルビア系住民をねらった爆弾攻撃が発生し、1人が死亡、1人が重傷を負った。きょう、安保理理事国は、この卑劣なテロ攻撃を非難し、犯人を早急に裁きにかける必要を強調した。安保理議長が、理事国を代表して報道声明を発表し、述べた。
*きのう、持続可能開発委員会・閣僚会合において、地球環境ファシリティー(GEF)の長、Mohamed El-Ashry氏は、エネルギーおよび情報技術の双方における格差を解消していくため、官民のドナーに対し、GEFと協力し、使用再生可能エネルギーへのアクセス拡大をはかるよう求めた。
*この2週間、ソマリアから、1万人を越える難民が国内紛争を逃れ、ケニアとの国境沿いの町マンデラに流入した。UNHCRがきょう、発表した。
*ロビンソン人権高等弁務官はきょう、人権委員会で演説、ウガンダでこれまでに、2万6000件の誘拐事件が起きており、そのうち、およそ3分の1が18歳未満の子どもを対象にしたものである、と報告した。
*エルサルバドルで発生した地震の被災者に対する食糧援助活動が現在、資金難に直面している。WFPがきょう、発表した。今後6ヶ月間の活動に必要な1000万ドルのうち、これまで拠出されたのは300万ドルに過ぎず、このため、1ヶ月の間に提供する食糧の配給量の半減を余儀なくされる状態となっている。
2001年4月18日
- *安保理、イスラエル・レバノン境界線での暴力事件を非難
*人権委、パレスチナ占領地におけるイスラエル武力行使を非難
*国連、エチオピア・エリトリア間に暫定安全地帯を設置
*ブルンジでクーデター発生が伝えられる。安保理が憂慮
*事務総長、ギニア、シエラレオネ、リベリアに紛争解決のための対話促す
*アンゴラ:制裁監視委、制裁破り対策を勧告
*アフリカ・エイズ首脳会議、4月26日‐27日に開催
*高位級パネル、再生可能エネルギー技術使用戦略を議論へ
*コンゴ:国連、キサンガニへの平和維持兵の展開を再開へ
*ルワンダ刑事裁判所、ルワンダ元教育相の初公判
*UNMIK、プリシュティナでの車爆発を非難
*住民投票は国際的支持を欠く、とUNMIK代表
*チェルノブイリ事故のようなケースでは、効率的緊急対応が重要
*ボスニア:SFORが腐敗疑惑でゆれる銀行を捜査
*飢餓をなくすため、新たな世界的取り組みを:FAO
*マラリア対策会議、ワシントンで開始 - *安保理、緊張する中東情勢に関して、非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、イスラエルとレバノン間のブルーラインの侵害を非難し、すべての当事者に対し、侵害行為を止めるよう求めた。
*人権委員会は決議を賛成28、反対2(グアテマラ、米国)、棄権22で採択し、パレスチナ占領地において、イスラエル政府が国際基準を無視した無差別な武力を行使していることを非難した。同委員会は、占領地域における人権侵害について、このほか3件の決議を採択したが、いずれにも米国は反対票を投じた。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)はきょう、エチオピアとエリトリアの間に正式に暫定安全地帯(TSZ)を設置した。UNMEEの代表Legwaila Joseph Legwaila氏は声明を発表、TSZの設定が2国間の紛争解決の分水嶺となる、と述べた。
*安保理、ブルンジ情勢に関して、非公式協議を開催。協議途中、安保理議長は休憩時間に記者団からの質問に答え、ブルンジでクーデターが発生したと伝えられることに対し、理事国が憂慮を示している旨明らかにした。
*ギニア、リベリア、シエラレオネの間の国境地帯において、人道および治安状態が悪化していることを受け、アナン事務総長はスポークスマンを通じ声明を発表、紛争当事者に対し、会合をもち、紛争の根本原因について話し合うよう促した。
*対アンゴラ制裁監視委はこのたび、安保理に報告書を提出し、武器仲買人規制の強化、制裁違反企業の国際登録の確立を勧告した。同委員会は昨年12月、最終報告をだしたが、今回の報告書はその追加文書として提出された。
*4月26日‐27日、エイズ、結核、その他の関連感染症に関するアフリカ首脳会議が、開催される。昨年12月、アフリカ経済委員会(ECA)は、アフリカ開発フォーラム・コンセンサスと行動計画を採択したが、今月の首脳会議では、これを支持、承認することになる。ECAがきょう、発表した。
*再生可能なエネルギ技術の使用を加速化する戦略の構築をめざし、きょう、専門家および政府担当者がニューヨーク国連本部に集まり、話し合った。このパネル討論を後援した地球環境ファシリティーの長Mohamed El-Ashry氏はその演説において、「各国に対し、化石燃料を燃やしてエネルギーをつくるよう奨励し続ければ、それらの国々をさらなる債務に追いこむばかりでなく、空気を汚し、地球温暖化を悪化することになる」と述べた。
*この前の日曜日、コンゴ民主共和国において、キサンガニへのモロッコ部隊120人の展開が反政府勢力RCDにより阻止されたが、このたび、国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)と反政府勢力RCDの間で合意が成立し、金曜日、平和維持兵の同地への展開が再開することになった。
*ルワンダ国際刑事裁判所はこのたび、ジェノサイドなどの罪で起訴されたルワンダの元教育大臣Jean de Dieu Kamuhanda氏の公判を開始した。
*コソボのプリシュティナ中心部において、車が爆発し、1人が死亡、4人が負傷した。UNMIKのヘケロップ代表は、引き続く暴力事件に対し、深い悲しみを表明した。
*UNMIKのヘケロップ代表はきょう、コソボ暫定評議会の席上、コソボ住民投票を実施するという考えは、国際社会の支持を得られないし、コソボの最終地位は将来、コソボの人々が選んだ代表が国際社会とともに決める問題である、との趣旨の見解を示した。
*チェルノブイリ原発事故の教訓に関する国際会議、キエフで3日間の会期を開始。大島賢三人道問題担当事務次長は演説し、チェルノブイリ事故のような技術的災害の影響を緩和するためには、効率的な緊急対応メカニズムが不可欠である、と述べた。
*ボスニア・ヘルツェゴビナにおいて、NATO主体のSFORはきょう、汚職疑惑にゆれるHerzegovacka銀行本店から文書を押収した。前回、4月6日に、同銀行の家宅捜査が行われたときには、クロアチア人たちによる暴力的な抗議デモが発生し、SFORや国連と衝突事件が起こったが、今回、こうした抗議行動はみられなかった。
*1996年食糧サミットから5年が経過したことから、今年11月、サミットの見直し会議が予定されている。これに向けた準備の一環として、FAOはきょう、一連の政策報告を発表、そのなかで、飢餓や栄養不良の問題を解決するための国際行動の活発化を求めた。
*第4回マラリア撲滅グローバルパートナーシップ会合、世銀の主宰の下、ワシントンで開始。会期は2日間。マラリアの影響を受ける21カ国、NGO、企業、民間セクターなどの代表が参加し、マラリア対策を拡大する方策について、議論し、合意の成立をはかる。
2001年4月17日
- *コンゴ紛争当事者は兵力引き離しを予定どおり実施せよ:安保理
*UNMEE、エリトリアとの間で、民兵や警察に関する協定に署名
*ケニア:難民キャンプでの衝突、スーダン人が7人死亡
*UNHCR、ギニアの「オウムのくちばし」からシエラレオネ難民を移送へ
*シエラレオネ:国連平和維持兵、反政府勢力支配地域に展開へ
*コソボ:セルビア系住民、国連の税金徴収所の設置に抗議
*スレブレニツァ虐殺事件容疑者、旧ユーゴ刑事裁判所で初公判
*東ティモール:国連平和維持兵、Viqueque殺害事件の容疑者を逮捕
*西アフリカ:ユニセフ、奴隷船に乗ったと思われる子どもの行方を調査
*イラク、石油食糧交換プログラムの下、4億1800万ユーロの収入
*アフリカの劣悪な保健衛生の改善には大規模な資金援助が必要、と専門家
*気候変動に関する非公式協議、ニューヨークで開催
*コロンビアで、基本的人権は継続的に侵害の危機:人権高等弁務官 - *安保理、コンゴ民主共和国に関する非公式協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表。同国反政府勢力RCDがこのたび、MONUCのキサンガニへの展開を阻止したことに憂慮を示した。そして、紛争当事者の兵力引き離しについて、他の当事者による実施に対する懸念とは無関係に、予定どおり行うよう促した。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)はきょう、エリトリアとの間で、暫定安全地帯における平和維持兵の移動の自由保証、民兵や警察の携行する武器の種類などについて規定する協定に合意、署名した。
*日曜日、ケニア北部のカクマ難民キャンプにおいて、対立するBorとBahr el Ghazalのスーダン人難民が衝突し、7人が死亡し、多くの負傷者がでた。衝突は昨日も続き、UNHCRや非政府組織は同地域から一時的に撤収した。現在、同地には、静穏な状態が戻っている。
*UNHCRは、ギニアの「オウムのくちばし」地域から、シエラレオネ難民数万人を内陸部のより安全なキャンプに移送すべく、準備を整えている。UNHCRスポークスマンKris Janowski氏がきょう、発表した。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)は、反政府勢力支配下の領土への展開を進める一環として、シエラレオネ中部のマケニ、マグブラカにおける駐留を開始した。
*コソボ北部に税金徴収センターが設置されたことについて、セルビア系住民らが抗議の意を示し、一連のデモ行為を行った。この事態に対して、UNMIKはこれらセンターの設置は特に目新しいものではなく、コソボのすべての人々が税収入の恩恵を受けることになるものだ、と訴えた。
*スレブレニツァ虐殺事件を首謀した罪を問われ、起訴・逮捕されたDragan Obrenovic氏が今週水曜日、旧ユーゴ国際刑事裁判所において、初公判に臨む。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)および国際警察はこのたび、3月12日のViqueque騒乱事態における殺害事件の容疑者3人を逮捕した。この騒乱事態においては、同地の2つの村出身の青年グループが衝突し、2人が死亡、40棟の家が焼かれ、25棟が損壊していた。
*奴隷として売られる子どもたちを乗せたと思われる船が昨夜、ベナンに入港したが145人の乗客はほとんど大人で、子どもは28人しかいなかった。ユニセフはきょう、子どもたちの行方について懸念し、情報収集に務めている。
*イラク・プログラム部によれば、イラク石油食糧交換プログラムの下、イラクは、この1週間、1740万バレルの石油を輸出し、4億1800万ユーロの収入を得た。
*経済社会理事会と事務局(経済社会局)は国連本部で、「アフリカの保健衛生経済」に関するパネル討論会を開催した。ハーバード大学教授のJeffrey Sachs氏はこの席上、アフリカが劣悪な保健衛生状況を改善できるよう、大規模な支援を行うよう訴えた。同討論会は、経社理・高位級会合(7月16日‐18日)に向けた、準備の一環として開催されたもの。
*今週土曜日、気候変動政府間パネルのプロンク議長の招請で、約40人の政府閣僚らが、ニューヨークに集まり、非公式協議を開催、現在の政治的状況について分析する。7月16日から27日まで、第6回気候変動枠組み条約締約国会議の再開審議が開始することから、その準備の一環として、行われるもの。
*ロビンソン人権高等弁務官はきょう、人権委員会に対して、コロンビア情勢に関する第4次報告書を提出、同国において、生命や個人の安全に対する権利など、基本的人権が継続的に侵害される危険がある旨訴えた。
2001年4月16日
- *中東:事務総長、ブルーラインを超える攻撃激化に憂慮
*金・ダイヤモンド、コンゴ紛争の主要因:国連報告
*事務総長、国連アンゴラ事務所の任期延長を勧告
*アフリカ:ユニセフ、奴隷船に乗る子どもたち支援へ
*中央アフリカの安全保障に関する委員会、ブジュンブラでスタート
*スレブレニツァ虐殺の首謀者、ハーグへ移送
*持続可能開発委、スタート
*東ティモール:国連チーム、西ティモールを訪れて帰還促す
*アフガニスタン:紛争当事者がポリオ予防接種のための停戦に合意
*ESCAP年次会期、スタート
*北海:魚網で死ぬイルカの数を制限すべき、とUNEP - *アナン事務総長は声明を発表し、レバノンとシリア間のブルーラインを超える軍事行動が激化したことに憂慮を示し、このラインを尊重する必要を強調するとともに、紛争当事者に対し、最大限の自制を求めた。
*コンゴ民主共和国の自然資源の不正搾取に関する報告がきょう、発表された。この報告作成は、安保理が昨年6月に要請したもので、5人構成の専門家パネルが準備した。コンゴの豊富な鉱物資源に対するアクセスが同国内の紛争を引き起こす原因となっている、と報告は指摘した。
*アナン事務総長は安保理に報告書を提出し、アンゴラの武力紛争が依然として収束せず、多くの地域の状況は不安定なままであると指摘。そして「国連アンゴラ事務所」の任期を今年10月中旬まで延長するよう勧告した。
*ユニセフはベナンのコトヌーに特別事務所を設置し、奴隷として売られるべく船に乗せられたと疑われる子どもたちを支援する。この船は、ガボンとカメルーン当局に入港を拒否された後、4日間行方がわからなかくなっていた。
*中央アフリカ安全保障問題に関する常設諮問委員会がブルンジのブジュンブラにおいて、閣僚レベルで、1週間の会期を開始した。この委員会は、中央アフリカ地域の信頼情勢構築、軍事抑制や開発の促進のため、総会が1992年に設置したもの。
*このたび、スレブレ二ツァ虐殺事件を主導したとされる容疑者Dragan ObrenovicがSFOR部隊により逮捕され、旧ユーゴ国際刑事裁判所の施設に収監された。同裁判所の主任検察官Carla del Ponte氏はきょう、歓迎の意を表明した。
*持続可能開発委員会、2週間の会期をスタート。化石燃料の消費削減と代替エネルギーの開発などに焦点を当てる。
*国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)はこのたび、西ティモールに数人のチームを派遣。難民らと面会し、東ティモールの状況を伝え、帰還を促した。
*アフガニスタンの紛争当事者はこのたび、子どもたちへのポリオ予防接種のため、明日から3日間、停戦することに合意した。昨年、5歳未満の子ども540万人が予防接種を受けたが、今年は、570万人への接種をねらう。
*アジア太平洋経済社会委員会の年次会期、19日から23日まで開催。61カ国の閣僚らが参加し、貧困、都市化、エイズなど、人間の安全に脅威を及ぼす問題について話し合う。
*北海において、数多くのイルカが魚網に巻き込まれて死んでいるが、国連環境計画(UNEP)はこのたび、この事態に憂慮を示し、魚網の犠牲となって死ぬイルカの数に上限を設けることに支持を表明した
2001年4月12日
- *安保理、ブルンジ紛争当事者に対話を呼びかける
*安保理、コソボにおけるロシア兵殺害を非難
*事務総長、プレブラカ半島の安全レジーム違反の終わりを求める
*アナン事務総長、エイズに関するアフリカ首脳会議出席へ
*国内避難民事務総長特別代表、国別訪問調査の重要性を訴える
*北朝鮮:政治情勢の改善にもかかわらず、救済援助が依然必要
*ティモール海をめぐる対立において、東ティモールは柔軟姿勢
*ガガーリン宇宙飛行40周年、宇宙探査は万人に恩恵を:事務総長
*人種主義特別報告者、オーストラリア訪問へ
*総会、セネガルを49カ国目の後発開発途上国に認定
*ラテンアメリカ、社会的発展の遅れのあるまま、21世紀突入
*タンザニア、エイズに対する国内委員会設置。国連が支援
*世界銀行:腐敗対策局長を任命
*国連機関、遺伝子改変食物のリスクを防ぐ方法を提案 - *安保理、ブルンジ情勢に関して、非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、同国で引き続く暴力に憂慮を示し、紛争当事者に対し、すべての攻撃行動を停止し、紛争終結をめざした対話プロセスを追求するよう促した。
*KFORによると、きのう、コソボの村Zujaにおいて、コソボ=セルビア境界画定作業を行っていたロシア人兵士が何者かに襲われ、死亡した。安保理議長はきょう、理事国を代表して報道声明を発表、この殺害事件を非難し、実行犯を裁きにかけるよう求めた。
*国連プレブラカ監視団(UNMOP)に関する事務総長報告、発表。報告において、事務総長は、過去3ヶ月の間、プレブラカ半島において大きな事件がなかったことを指摘、そのうえで、クロアチア、ユーゴスラビア連邦共和国の両国がこの平穏な状況を、紛争の政治解決に向けた動きのために利用しなかったことを遺憾とした。
*エイズ・結核・その他の感染症に関するアフリカ首脳会議が26日‐27日、アブジャで開催される。アナン事務総長は、ナイジェリアを訪問し、この会議に出席する。
*国内避難民に関する事務総長特別代表Francis Deng氏はきょう、人権委員会で演説し、国別調査訪問が自らの活動にとって非常に重要である、と述べた。そして、国連の訪問を拒否する国々の政府当局の関与を導く方策を考えるよう促した。
*朝鮮民主主義人民共和国の政治状況において、最近、明るい動きがでてきたことは確かだが、長引く経済低迷や一連の自然災害に襲われた同国の人道状況には、こうした政治状況の大きな影響が依然として、みられない。国連人道問題調整部(OCHA)はきょう、同国に対する国連援助アピールを更新、発表したが、これによれば、依然として、同国の約800万人に対し、1300万トンの食糧が必要である。
*4月4日‐6日、UNTAETと東ティモール暫定行政機構(ETTA)の代表は、オーストラリアを訪問、ティモール海資源をめぐり同国と対立している問題について、同国代表との交渉を行った。UNTAET上級職員によれば、東ティモール側は柔軟な姿勢で交渉に臨んだ。
*ガガーリン宇宙飛行40周年、ならびに、初のスペースシャトル打ち上げ20周年を記念して、アナン事務総長はメッセージを発し、宇宙探査が、国際の平和と安全の維持と、国際協力の促進という2つの目的を進めるべき旨述べた。
*人種主義、人種差別、排外主義の現代の形態に関する特別報告者Maurice-Ahanhanzo氏は、4月22日から5月10日まで、オーストラリアを訪問し、先住民の権利の状況について調査する。
*総会はきょう、セネガルを後発開発途上国に認定することを決定した。、これで、後発開発途上国は、全部で49カ国となった。
*ラテンアメリカ・カリブ地域経済社会委員会(ECLAC)がこのたび発表した研究報告によれば、ラテンアメリカは社会的発展な遅れを取り戻せないまま、21世紀に突入した。
*いくつかの国連機関はこのたび、協力し、タンザニア政府がエイズ対策の調整をはかる国内委員会を設置するのを支援することを決めた。国連開発計画(UNDP)がきのう、声明を通じて、発表した。
*世界銀行はこのたび、機構内部の職員あるいはプロジェクトの腐敗調査を担当する新設の局(Department of Institutional Integrity)の長として、オランダ人のMaarten de Jong氏を任命した。
*FAOとWHOはこのたび、遺伝子改変食物がアレルギーを引き起こすリスクから消費者を保護するための提案を行った。
2001年4月11日
- *中東:事務総長、暴力停止の緊急措置を求める
*事務総長、米中対立の終結を歓迎
*大島援助調整官、コンゴの援助ニーズの大きさを指摘
*コソボ:セルビア人代表、自治政府の法的枠組みパネルに戻る
*旧ユーゴ刑事裁判所、ミロシェビッチの即時移送を求める
*貧困国のための安価な医薬品、実現可能:WHO/WTO専門家
*主要援助団体、ケニア援助アピール支援
*人権専門家、ブラジルの広範かつ組織的拷問について報告
*マレーシア企業、アフリカでのビジネス展開の用意示す:UNDP
*ナイジェリア:HABITAT、都市統治促進キャンペーン
*FAO、世界穀物生産の拡大を予測 - *イスラエル・パレスチナ間の暴力激化を受けて、アナン事務総長はきょう、スポークスマンを通じ声明を発表、事態を収拾し、当事者を交渉のテーブルに戻すための緊急措置を求めた。
*中国による米偵察機乗員拘束問題が解決したことについて、アナン事務総長は歓迎の意を表明した。すでに、パウエル国務長官とは接触し、ブッシュ大統領らに祝意を伝えたが、まもなく中国とも連絡をとる旨述べた。今朝、ニューヨーク国連本部に登庁する際、記者団に対し、語った。
*大島賢三人道問題担当事務次長は、6日間にわたるコンゴ民主共和国訪問を終了。事務次長はきょう、キンシャサで記者会見、コンゴにおける援助ニーズの規模は、同国で活動する援助団体が入手できる資源の量に比べてはるかに大きい、と述べた。
*コソボのセルビア系住民代表Alexandar Simic氏はこのたび、コソボ暫定自治政府の法的枠組みに関する合同作業部会に戻った。4月5日、ユーゴのコシュトニツァ大統領は、ヘケロップUNMIK代表と会談し、コソボ・セルビア人たちの同プロセスへの復帰を促すことに合意していた。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の検察官顧問Jean-Jacques Joris氏はきょう、ハーグで記者会見し、スロボダン・ミロシェビッチ氏のハーグへの即時移送を繰り返し求めた。
*医薬品価格に関するWHO/WTO合同ワークショップ、閉会。参加した専門家たちは、貧困国において、マラリアやエイズなどの疾病治療薬の価格を下げることは、公衆衛生改善の前提条件であるばかりでなく、現実的な目標でもある、との意見を共有した。
*ケニアで人道開発援助活動を行う主要42団体は、ナイロビで声明を発表し、各国政府およびドナーに対し、ケニア政府およびWFPが2月に発した援助要請アピール(8900万ドル)に応じるよう促した。
*拷問問題担当特別報告者Sir Nigel Rodley氏はきょう、人権委員会で報告発表し、同氏が昨年8月-9月に訪れたブラジルの多くの警察や拘束施設において、広範かつ組織的な拷問が行われている、と述べた。
*先週、クアラルンプールにおいて、UNDP主催で、アフリカのサブサハラ地域に関するワークショップが開催された。参加したマレーシア企業の代表たちは、アフリカ大陸でのビジネス展開に関心を表明した。このワークショップは、今年7月の第2回アフリカ・アジア・ビジネスフォーラム(ダーバン)に向けた準備の一環として開かれた。
*HABITATはきのう、アブジャで、都市の良い統治のためのグローバル・キャンペーンを開始した。都市の統治における透明性および説明責任の促進をめざす。
*FAOはきょう、世界の食糧事情に関する最新報告を発表。今年の世界穀物生産が昨年に比べて2%拡大し、18億8900万トンになるとの見通しを示したが、一方、この供給量では世界の需要を満たすことができない、と警告した。
2001年4月10日
- *武力紛争における文民保護に関する事務総長報告、発表
*ボスニア:セルビア帰還を阻害する襲撃事件にUNHCR憂慮
*コソボ:国連ヘリ墜落事故、敵対攻撃が原因とはみられず
*マケドニア大統領、コソボ国境の厳しい管理を要求
*ギニア:UNHCR、シエラレオネ難民2万7000人を安全地域に移送
*イラク石油輸出が増大
*WFP、エチオピア農民に対する緊急食糧援助を開始
*「世界経済見通し」報告、発表
*宗教的不寛容に関する特別報告者、アルゼンチン訪問へ
*総会第5委、第1回再開審議を終了
*総会一般委、アフリカのマラリアを議題に
*国連、フランス語圏機構がメディアを対象に、インターネット・セミナー - *アナン事務総長はこのたび、安保理に対し、武力紛争における文民保護に関して、第2次報告書を提出した。報告には、安保理や総会に対する14の勧告が盛りこまれている。同テーマに関して、事務総長は1999年9月に第1次報告書を提出、40の勧告を行っている。
*ボスニア・ヘルツェゴビナのクロアチア人支配地域において、セルビア人の帰還阻止を狙った襲撃事件が多発していることについて、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はきょう、懸念を表明した。
*コソボにおいて、きのう、マケドニアとの境界近くを飛行していた国連ヘリが墜落し、搭乗していたKFORの英国人兵士2人が死亡、5人が負傷した。国連スポークスマンによれば、この墜落事故は、敵対的な攻撃によって引き起こされたものにはみえない。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の大統領Boris Trajkovski氏はきょう、人権委員会で演説し、KFORおよびUNMIKに対し、同国北部の国境地帯の管理をより厳しくし、アルバニア人過激派の侵入を防ぐよう促した。
*UNHCRはこのたび、ギニアにいる2万7000人以上のシエラレオネ人難民を、危険の大きい境界沿いキャンプから、より内陸部に移送した。UNHCRスポークスマンがきょう、ジュネーブで発表した。
*イラク・プログラム部によれば、イラクの石油輸出量が先週、増加し、1日あたり平均229万バレルに達した。先々週の輸出量は、180万バレルであった。3月31日から4月6日までの1週間で、1600万バレルを売却し、現在の価格で、3億5600万ユーロの収入を得た。
*WFPはきょう、エチオピアで小規模農業に従事する250万人に対し、食糧を提供すべく、8970万ドル相当の緊急活動を開始した。
*国連経済社会局・開発政策分析部はきょう、「世界経済見通し(Global Economic Outlook)」を発表。今年の世界経済成長率は、昨年の4%から減速し、2.4%となる、と予測。米国など先進国の経済成長鈍化が、世界経済のスローダウンを加速した、と指摘した。
*宗教的不寛容に関する特別報告者Abdelfattah Amor氏は今月中に、アルゼンチン政府の招請を受け、同国を訪問し、政府担当者、宗教団体、先住民コミュニティー、NGOなどの代表と会談する。
*総会第5委員会はきのう、第1回再開審議(3月13日‐4月9日)を終了。なお、人的資源管理に関する決議案については、全体の200のパラグラフのうち、20について、加盟国のコンセンサスが成立せず、採決を延期した。第2回再開審議は、5月7日に開始する。
*総会一般委員会は、OAUを代表するトーゴの要請を受け、第55回総会の議題のなかに、アフリカのマラリア撲滅問題を含めることを決定した。
*国連広報局とフランス語圏国際機構は、ESCWA本部(ベイルート)において、ベイルートで活動するメディア代表者約30人を対象とし、「インターネット利用とメディア」のテーマの下、4日間の訓練セミナーを共催。
2001年4月9日
- *中東の暴力により、交渉の必要はより緊急化:事務総長
*UNMIK、最優先分野で進展:安保理
*アフリカの2800万人、深刻な食糧不足に直面へ
*シエラレオネ反政府勢力、UNAMSILへの協力を表明
*ボスニア:国連、最近の騒乱事件における現地警察の行動を非難
*アフガニスタン北部、高い乳幼児死亡率を記録
*IAEA、イラクでの検証活動を再開する用意あり
*ダナパラ事務次長、軍縮委に対し、核兵器問題への対処を促す
*強国こそ、国際法支援の努力を主導するべき:法務担当事務次長
*コソボ:集束爆弾破裂、援助要員が死傷
*東ティモール国民評議会、民間代表を議長に選出
*UNEP:温暖化ガス、エアゾール、オゾンの関係調査の必要指摘
*WHOとWTO、貧困国の医薬品入手に関して、合同ワークショップ
*UNCDF、ニカラグアの貧民への融資プロジェクト更新に合意 - *アナン事務総長は、中東で引き続く暴力事件により、和平交渉の必要がより緊急なものとなった、と指摘。そして中東での衝突を終わらせ、交渉を再開すべく、すべての関係当事者と接触を続けている、とした。(中東、アフリカ、欧州への歴訪から戻り、今朝、国連本部に登庁する際、記者団に語った)
*安保理、コソボ情勢に関する公開会合を開催。平和維持活動担当事務次長Jean Marie Guehenno氏はそのブリーフィングにおいて、マケドニアとセルビア南部における紛争の否定的影響にもかかわらず、UNMIKが主な優先事項において進展を遂げつつある、と指摘した。
*FAOはきょう、「アフリカのサブサハラ地域の食糧供給事情および穀物収穫見とおし」と題する報告書を発表。この報告書によれば、アフリカにおいて、約2800万人が今年、深刻な食糧不足に直面する。その多くは、紛争や悪天候に襲われた国々に住んでいる。
*シエラレオネのLunsarにおいて、反政府勢力RUF幹部がきょう、同国訪問中のフレシェット副事務総長と短時間会談し、和平プロセス進展のため、同勢力がUNAMSILに協力する意欲を示した。
*国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMIBH)の代表Jacques Paul Klein氏はきょう、ボスニア・ヘルツェゴビナの警察が最近起こった騒乱事件を画策したとし、非難声明を発表した。Herzegovacka銀行の腐敗を一掃すべく、Wolfgang Petritsch高等代表が暫定的に銀行総裁を任命したことに対して、先週金曜日、暴力的なデモ行為が行われ、国連警察官に負傷者がでていた。
*国連アフガニスタン調整官事務所が最近、干ばつや紛争の影響を受けるBadakhshan州のShar-i-BuzurgおよびRagh地区を視察調査したところ、はしかや呼吸器感染症などの疾病により、乳幼児の死亡率が高くなっていることが明らかになった。
*国際原子力機関(IAEA)はこのたび、安保理に報告書を提出し、同機関においては、イラクの秘密核兵器プログラムの実態を検証するため、いつでも同国における検査を再開する用意がある、と述べた。
*軍縮委員会、年次会期スタート。日程は3週間。ダナパラ軍縮担当事務次長はきょう、同委員会で演説し、世界的核軍縮という重要な目的を可能な限り早急に達成することに活動の焦点を絞るよう促した。
*コレル法務担当事務次長は「国際法アメリカン・ソサイエティ」で演説し、国際的法律の枠組みは全体として遵守される必要があり、また強い国々がこの共通の努力に対する貢献を主導すべきである、と強調した。
*コソボ西部Grebnikにおいて、金曜日、ハロー・トラスト職員2人が、NATOの使用した集束爆弾の除去作業に従事していたところ、この爆弾が破裂し、1人が死亡、1人が負傷した。
*東ティモール国民評議会はきょう、民間セクター代表のManuel Carrascal黍氏をシャナナ・グスマン氏の後任として、議長に選出した。
*テプファーUNEP事務局長はきょう、温暖化ガス、エアゾール、オゾンの相関関係について、より詳しく調査する必要がある旨強調した。
*WHOとWTOがきのう、開発途上国の医薬品入手に関する合同ワークショップを開始。水曜日までの日程。貧困国が医薬品入手する際に直面する問題、これを解決する方策を検討する。
*ニカラグア北部において、国連資本開発基金(UNCDF)はこれまで3年間、貧困緩和をめざし、零細企業や小規模農村事業に対する融資を行ってきたが、このプロジェクトが成功していることを受け、UNCDFはこのたび、同国の金融機関Financieras Nicaraguense de Inversionesとの協定を更新し、2003年まで、175万ドルの回転融資を支援し続けることを決定した。
2001年4月6日
- *事務総長特別代表、ボスニアの騒乱を非難
*シエラレオネ:副事務総長、カバー大統領と会談
*コンゴ民主共和国:国連兵士、500人に達する
*エチオピアとエリトリア、国連兵士の移動の自由の確保へ
*ユーゴ法務大臣、ミロシェビッチ逮捕状執行を約束
*EU、UNMIK代表とコシュトニツァ大統領の会談を歓迎
*ギニア:UNHCR、国境地帯から難民移送を活発化
*B規約人権委、会期終了
*国連地域調整グループ、地域開発、平和建設を討議
*アフガニスタン西部、状況悪化
*ミャンマー人権特別報告者:慎重な楽観主義、当事者に見られる
*4月7日、世界保健デー。
*アフリカで、最初の世界予防接種キャンペーン
*アフリカ人歌手、モザンビーク洪水被災者の援助活動を支援 - *ボスニア・ヘルツェゴビナにおいて、Herzgovacka銀行の腐敗疑惑。これを受けて、SFORと国連警察タスクフォースが、同銀行の調査に入ったところ、クロアチア人の群集が抗議し、破壊活動を行った。事務総長特別代表Jacques Paul Klein氏は、この騒乱事態を強く非難する声明を発表した。
*シエラレオネにおいて、カバー大統領は、同国訪問中のフレシェット副事務総長と会談し、現政権がUNAMSILと非常に良い協力関係にあることを指摘するとともに、UNAMSILが開発に力点を置いていることに謝意を示した。
*コンゴ民主共和国において、国連施設などの警備を担当するセネガル兵部隊がきょう、カナンガに到着。現地に展開するMONUC兵力は、500人に達した。
*エチオピアとエリトリアの軍事代表、およびUNMEE代表の参加を得て、軍事調整委員会がジブチで開催。委員会において、UNMEE司令官は、平和維持活動地域における移動の自由の重要性を強調。両国代表は、この目的に対する取り組みを再度表明した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の書記官は、ユーゴ法務大臣らと会談し、ミロシェビッチ氏に対する同裁判所の逮捕状を手渡したが、その際、逮捕状の迅速な執行の確約を得た。
*欧州連合(EU)は、このたび行われたUNMIKのヘケロップ代表とコシュトニツァ大統領との会談について、UNMIKとユーゴ政府との建設的関係発展に向けた重要な一歩であるとして、歓迎の意を表明した。
*UNHCRは現在、ギニア南西部の国境地帯から、1万人単位のシエラレオネ難民を同国内部のより安全な地域に移動すべく、活動を強化している。UNHCRスポークスマンがきょう、ジュネーブで記者団に発表した。
*B規約人権委員会、3週間の会期を終了。会期中、クロアチア、ドミニカ共和国、シリア、ウズベキスタン、ベネズエラの人権状況を検討した。
*国連地域調整グループの年次会合が、国連西アジア経済社会委員会(ESCWA)のベイルート本部で開催。13の国連機関が、地域の平和建設努力の強化に向けた、経済社会開発の必要性について討議した。
*国連アフガニスタン調整官事務所によれば、アフガニスタン西部の状況は、夏が近づくにつれ、悪化している。1日に約1000人が干ばつ、紛争などを逃れるため、故郷を離れている。
*国連特別報告者Paulo Sergio Pinheiro氏は、ミャンマーの政府や野党指導者との会談(3日間)を終え、同国からジュネーブに戻った。同氏が本日、記者団に語ったところによれば、同国の最近の情勢において、当事者の間で、慎重な楽観主義がみられる。
*4月7日は、世界保健デー。世界じゅうに、精神的な病を患う人々が約4億人いることを背景にして、WHOは、精神的健康の懸念に対しオープンかつ率直に対処する必要を強調する。
*「ワクチンと予防接種のための地球連合(GAVI)」と「子どものワクチンのための地球基金」による予防接種キャンペーンがきょう、モザンビークで開始。ユニセフがきょう、声明を発表し、明らかにした。
*アフリカ人歌手Miriam Makebaさんはこのたび、FAO大使として、昨年発生したサイクロンや洪水で被害を受けたモザンビークの漁民に対し、新しい船や網を提供する活動に加わった。Makebaさんは1999年にFAO大使に任命されている。
2001年4月5日
- *世界の6主要製薬会社、エイズ薬の安価な提供を約束
*安保理、東ティモール情勢について、公開会合開催
*UNMIK代表、ユーゴ大統領と会談
*パキスタン、UNAMSILに自国兵士4000人を提供へ
*人口開発委、人口と環境悪化の関係で議論対立
*旧ユーゴ裁判所、ユーゴ当局にミロシェビッチ氏起訴状を渡す
*世銀プロジェクト、アフリカ貿易を政治リスクから保護
*列国議会同盟で、UNV事務局長演説
*国連開発計画のIAPSO、結核治療薬配布の契約を受注 - *アナン事務総長、世界の主要製薬会社6社のCEOと会談。会談において、これら製薬会社は今後、アフリカの後発開発途上国などのため、エイズ薬値下げを継続、加速していくことなどを約束した。きょうの会談に出席した6社は、Abbott Laboratories、Boehringer Ingelheim、Bristol-Myers Squibb、Glaxo Smith Kline、Hoffman-La Roche、Pfizer。
*安保理、公開会合を開催し、東ティモール情勢に関し、アンナビ平和維持活動担当事務次長補から説明を受けた。会合において、理事国は、東ティモールにおける暴力事件、8月30日の選挙、グスマン国民評議会議長の辞任などの問題について意見を述べ合った。
*UNMIKのヘケロップ代表、コシュトニツァ・ユーゴ大統領と会談し、1時間におよぶ建設的な話し合いを行った。両者は、協力関係を今後も継続していく旨合意した。
*パキスタン政府はこのたび、国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)に対し、4000人以上の兵力を提供することを決定した。装備、兵站、輸送など、展開に関する詳細を今後、煮詰めていくことになる。
*人口開発委員会の委員長を務めるMakoto Atoh氏(日本)は国連本部で記者会見し、現在開催中の委員会において、人口問題と環境悪化の関係について、委員国の議論が対立している様子を説明した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の書記官はベオグラードで、ユーゴ当局者に対し、前大統領のミロシェビッチ氏の起訴状を手渡した。
*世界銀行は、アフリカ7カ国に対し、政治リスク保険へのアクセス提供を通じて、貧困削減を支援すべく、1億1000万ドルの融資を承認した。一般的に、アフリカ諸国は、地域全体として、政治的リスクが高いという認識が強く、それが生産活動への融資を制約していることから、この政治リスクによる損失に対し、信頼性の高い保険メカニズムを作る。
*列国議会同盟(IPU)、ハバナ(キューバ)で開催。国連ボランティア計画(UNV)の事務局長はその演説において、各国政府に対し、市民がボランティアとして活発に社会参加することが、良い統治の非常に重要な側面であることを認識するよう求めた。
*国連開発計画(UNDP)の機関間調達サービス事務所(IAPSO)がこのたび、民間会社も参加した入札の結果、世界結核治療薬ファシリティーの調達契約を受注。今後、5000万ドル相当の結核治療薬の配布を支援する。今回、IAPSOが受注を果たした大きな要因として、同事務所が物資管理において、効率的なインターネット・システムを構築していることがあげられる。
2001年4月4日
- *ソマリア:国連職員、無事解放
*ブルンジ:大島緊急援助調整官、援助活動家襲撃を非難
*旧ユーゴ刑事裁判所書記官、ユーゴ訪問
*コンゴ:セネガル部隊第1陣到着
*シエラレオネ:副事務総長、大統領らと会談へ
*コソボ:NATO代表団、アルバニア人過激派に警告
*アフガニスタン:日本が700万ドルの援助資金拠出
*東ティモール内閣、警察を設置
*アフリカ:奇跡の米、収穫高に期待
*人権高等弁務官、精神病に対する偏見をなくすよう訴える
*癲癇を患う人々の大半が治療受けられず:WHO研究 - *ソマリアで先週、武装集団に誘拐され、最後まで身柄を拘束されていた国連職員2人がきょう、無条件解放された、国連機でナイロビまで搬送された。この2人はBill Condie氏(61)とRoger Carter(41)。両氏ともに英国人。
*月曜日、ブルンジで武装集団がWFP援助物資輸送トラックを襲撃し、4人が軽傷、1人が重傷を負った事件について、大島賢三緊急援助調整官は非難声明を発表した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の書記官は、ユーゴスラビア政府当局関係者と面会し、スロボダン・ミロシェビッチ氏の逮捕状を同国当局に手渡すべく、ベオグラードを訪れた。
*セネガルから、MONUCの警護部隊に参加する兵力の第1陣130人が、コンゴ民主共和国中部のKasai Occidental州に到着。MONUC代表は、これを歓迎した。今週金曜日には、同国から、残る130人も到着する予定である。
*フレシェット副事務総長はきょう、国連平和維持活動が展開中のシエラレオネを訪れた。4日間の滞在中、同国の大統領や外相、UNAMSIL幹部らと会談する予定。
*NATOのロバートソン事務総長と19理事国代表、コソボのプリシュティナを訪問。同代表団は、コソボ、マケドニア、セルビアのプレセボ峡谷におけるアルバニア人過激派の武装襲撃に対し、厳しい警告を発した。
*日本はこのたび、大島賢三緊急援助調整官のアピールに応じ、アフガニスタンにおいて、紛争や干ばつに苦しむ人々に対し、700万ドルの追加資金援助を行った。
*東ティモール暫定内閣はきょう、東ティモールの初の警察および警察学校を正式に設置する法令を承認した。UNTAETがディリで声明を発表し、明らかにした。
*アフリカにおいて、NGOの西アフリカ米開発協会(WARDA)が新種の米を開発。この米は「アフリカのための新米(NERICA)」。肥料を使わずに、より大きな収穫をあげることが期待される。この研究を支援した国連開発計画(UNDP)がこのたび、発表した。なお、この研究費用は、日本の「人間開発基金」の下に設置された「南南協力基金」によって賄われた。
*ブルントラントWHO事務局長は、ナイロビのマタリ国立精神病院で演説し、精神神経疾患を患う人々に対する差別をなくすよう呼びかけた。4月7日は世界保健デー。今年は、精神病に対する偏見撤廃をテーマとして掲げる。
*世界において、約3900万人が癲癇を患っているが、そのうち4人に3人(3000万人)が何の治療も受られずにいる。WHOブレティン最新号に掲載された研究によって、明らかにされた。
2001年4月3日
- *事務総長、ウガンダ、ルワンダの両大統領と電話会談
*事務総長、ケニア大統領と会談
*マケドニア=コソボ境界、再開
*WFP、マラウィへの食糧援助開始
*ロビンソン人権高等弁務官、事務総長の説得に応じ、もう1年
*ソマリア:国連、拘束された職員とアクセスを有する
*イラク石油積み出し:輸送責任者の署名を必要とする書式を発行
*ボスニア:IPTF、警察官に政治と関係しないよう求める
*ブルンジ、WFP食糧輸送トラック襲撃される。3人負傷
*UNHCR、パキスタンから、アフガニスタン難民へのアクセス十分に得られず
*ポリオ根絶近し、最後の仕上げが困難
*アジア太平洋経済社会報告、発表
*ブラジル人写真家、ユニセフ特別代表任命される - *アナン事務総長はウガンダおよびルワンダ大統領と電話会談、両者がコンゴ民主共和国からの兵力撤退を継続するよう求めるとともに、国連としては、速やかな軍事監視員の展開に全力を尽くす旨述べた。
*アナン事務総長はナイロビで、モイ・ケニア大統領と会談し、アフリカ各地の紛争、エイズ禍の影響など、広範な地域的問題について話し合った。
*マケドニア・旧ユーゴスラビア共和国、コソボとの境界を再開。これにより、日用品や医薬品の輸送が可能となった。
*マラウィで、10年ぶりの大洪水が発生。世界食糧計画(WFP)は、洪水の被災者20万8500人に対して、3ヶ月間にわたる緊急食糧援助を開始した。
*先日、今期限りでの退任表明を行ったロビンソン人権高等弁務官はこのたび、アナン事務総長の説得に応じ、もう1年間、弁務官を務めることを決めた。アナン事務総長がナイロビで声明を発表し、明らかにした。事務総長と人権高等弁務官の2人は、同市で開催されている行政調整委員会に参加していた。
*アナン事務総長はナイロビで行われた記者会見において、ソマリアで先週誘拐され身柄を拘束された国連職員2人について触れ、解放交渉が続くなか、国連がこの職員2人へのアクセスを有し、職員に十分な水と食糧が与えられるよう図っている、と述べた。
*イラクの石油が正式な承認を受けた目的地以外には輸送されないようにするため、国連石油監視員は、輸送船の責任者による署名を必要とする証明書の発行をはじめた。
*月曜日、国際警察タスクフォース長官Vincent Coeurderoy氏は、ボスニア・ヘルツェゴビナの内務大臣との会談後、同国の警官たちに対し、政治とは関係しないよう警告。クロアチア自治政府樹立の考えは違憲であり、警官がこれを支持することは行動綱領で禁じられている、と強調した。
*月曜日、ブルンジの南東部Murizaにおいて、WFPの食糧輸送トラック3台が反政府武装勢力により襲われ、3人が負傷した。このうち1人は重傷。
*パキスタンのJalozaiにある仮設キャンプで1万8000人のアフガニスタン人が暴風雨に晒されているが、UNHCRは依然として、パキスタン政府から、これら人々に対する人道援助のための十分なアクセスを得ることができずにいる。
*WHOやユニセフが主導する「地球ポリオ根絶イニシアチブ」がきょう発表したところによれば、現在、ポリオの根絶は99%達成された。しかし、これからの仕事が非常に難しい。
*「アジア太平洋経済社会報告2001」がきょう、発表された。同報告によれば、1997年のアジア経済危機の後、アジア太平洋の経済はめざましい回復を遂げ、昨年も活発な経済活動をみせた。同地域開発途上国の経済成長率は1%、先進国は全体で、1.3%を記録した。
*ユニセフは、世界的に有名なブラジル人写真家Sabasti_o Salgado氏を、若者の権利に対する認識向上を支援するための特別代表に任命した。
2001年4月2日
- *事務総長、ミロシェビッチ大統領の逮捕を歓迎
*行政調整委、ナイロビで開催
*UNIKOMに関する事務総長の最新報告、発表
*今月の安保理議長国は、イギリス
*世銀総裁、絶対的貧困との世界的取り組みを求める
*ボスニア:国連本部での街頭デモ、平和的に終わる
*トラ密猟に関するタスクフォース、初会合
*ホテル、観光業界での低賃金を指摘
*コーデックス委タスクフォース:バイオ技術食品の基準設定に進展
*ボランティア国際年の促進役、ガーナ元大統領が活動を開始 - *ユーゴスラビア連邦共和国当局、自国の国内法の下、スロボダン・ミロシェビッチ氏を逮捕。アナン事務総長、ユーゴ国際刑事裁判所の所長および主任検察官は、同国政府に対して、ミロシェビッチ氏の身柄を同刑事裁判所に引き渡すよう促した。
*行政調整委員会(ACC)がナイロビでスタート。アナン事務総長は演説し、この委員会がアフリカで開催されるという事実そのものが、国連の同大陸への対応の重要性を示している、と述べた。
*国連イラク・クウェート監視団(UNIKOM)に関する事務総長報告がきょう、発表された。報告において、事務総長は、この半年間、UNIKOMがイラク・クウェート国境地帯の平穏に貢献したと述べ、今後もこの平穏が維持される必要を指摘した。
*イギリスのグリーンストック国連大使が、4月の安保理議長国となった。大使はきょう、記者会見し、安保理が紛争管理や紛争予防などの分野において、いかに経済社会理事会との間で、活動を調整するかについて、今月後半公開会合を開催して、討議する意向を示した。
*ウォルフェンソン世界銀行総裁はきょう、ドイツで開かれた公開フォーラムで演説し、絶対的貧困のなかで生きる人々の数を2015年までに半減するとの国際的目標の到達に向けた、国際社会の取り組みを求めた。
*ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボにおいて、ムスリム系市民の集団(150人から250人)が国連本部ビルを取り囲み、街頭デモを実施した。これら市民は、1995年当時、スレブレニツァを担当したボスニア司令官Naser Oric氏が起訴・逮捕されるとの情報に抗議の意を示し、デモに参加。しかし、後に、この情報は誤りで、同司令官は起訴されていないことがわかると、デモは平和的に終息した。
*タイガー・エンフォースメント・タスクフォースの初会合、ニューデリーで開催。日程は4月4日まで。政府関係者や法執行の専門家が参加。犯罪組織への対応を通じ、トラの密猟を防ぐ方策を考える。
*国際労働機関(ILO)がきょう発表した報告書によれば、ホテル・配膳・観光業界の労働者は、他の業界に従事する労働者に比べて、その賃金が20%低い。また、ほとんどの場合、これら業界の労働者は、熟練した技術もなく、パートタイムあるいは低賃金で雇われており、その半数近くが25歳未満、7割近くが女性である。
*コーデックス委員会の「バイオ技術食品・アドホック・政府間機関タスクフォース」はきょう、声明を発表、今会期において、バイオ技術食品の安全や消費者保護の基準設定に進展がみられた旨述べた。
*UNTAETのデメロ代表はこのたび、現在東ティモール内閣外相を務めるホセ・ラモス=ホルタ氏を、グスマン氏の後任として、東ティモール国民評議会・議長に任命した。
*ガーナ元大統領Jerry John Rawlings氏、ボランティア国際年の促進役としての活動を開始。同氏はきょう、ボツワナに到着し、同国大統領らと会談するなどし、エイズ禍との闘いにおいてボランティアが果たす役割について関心を喚起する。
2001年3月30日
- *安保理、UNAMSIL延長を決議
*事務総長、人権委で、反人種主義世界会議への支援訴える
*コンゴ:安保理、各兵力に撤退を予定どおり行うよう促す
*事務総長、コンゴ、フランス、ユーゴの首脳と会談
*UNMIK代表、マケドニア大統領らと会談
*ソマリア:武装集団、国連職員2人を解放
*エリトリア、緩衝地帯の兵力再配置を再開
*UNTAET代表、グスマン氏が国民評議会での役割を称賛
*悪化した国連財政、米国の支払いで一息:コナー事務次長
*ボスニアの地雷除去活動、資金不足で停止の恐れ
*グアテマラ、基本的人権の保障できず:MINUGUA
*気候変動政府間パネル、ナイロビで来週開催へ
*ILO管理理事会、終了
*ILO、若者の失業問題に関して、2つの研究報告を発表
*国連郵政部、イエール大学創立300周年記念切手を発行 - *安保理は決議を全会一致で採択し、国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)の任期を半年間延長するとともに、軍事部門の人員を1万7500人まで増員した。これには、すでに展開中の軍事監視員260人も含まれる。
*アナン事務総長は人権委員会で演説し、各国政府に対し、8月31日から9月7日までの予定で開催される反人種主義世界会議を支援するよう求めた。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、コンゴ民主共和国の紛争の全当事者に対し、安保理が決定した兵力引き離しと再配置を予定どおり行うよう要請した。
*アナン事務総長、ジュネーブで、カビラ・コンゴ民主共和国大統領と会談した。同会談には、後からシラク・フランス大統領が加わった。会談後、事務総長は記者会見し、コンゴの最近の軍事面での展開にとても勇気付けられている旨述べたが、同時に、政治的側面においても進展が図られなければならない、と付け加えた。
*国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)のヘケロップ代表は、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国を訪れ、同国の大統領、外相らと会談した。
*ソマリアにおいて、武装集団に身柄を拘束されていた国連職員4人のうち2人が今朝、無条件解放された。国連ソマリア人道調整官Randolph Kent氏は、残る2人の国連職員が速やかに無事解放されるよう全力を尽くす、と述べた。
*エリトリアはこのたび、自国とエチオピアの兵力との間に緩衝地帯を確立すべく、4月5日に自国部隊の再配置を再開する、と国連に通告した。当初、エリトリアは、兵力の再配置を4月3日に完了することになっていたが、暫定安全地帯の南側境界に関して、意義を申したて、再配置を一時中断していた。
*水曜日、シャナナ・グスマン氏、東ティモール国民評議会議長を辞任。UNTAETのデメロ代表は、グスマン氏が、選挙および政党登録に関する法令の評議会承認(3月16日)などで果たした重要な役割に賛辞を呈した。
*国連の財政状況は過去2年間、多くの側面において悪化してきたが、米国が約束どおり滞納金の支払いを行えば、国連にとっては一息つける状況となる。コナー管理担当事務次長がきょう、国連本部で、記者団に語った。
*ボスニア・ヘルツェゴビナにおける地雷除去活動が資金不足のため、5月上旬には停止を余儀なくされる可能性がある。国連開発計画(UNDP)のボスニア現地調整官Henrik Kolstrup氏が木曜日、援助国会合で参加者に訴えた。
*きのう、グアテマラ人権協定署名7周年。国連グアテマラ検証団(MINUGUA)は声明を発表し、いくつかの分野で進展は認められるものの、グアテマラ政府は依然として、同国市民の基本的人権を保障できていない、と指摘した。
*気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が来週、ナイロビで開催され、最新の科学的調査結果について検討する。
*国際労働機関(ILO)の管理理事会がきょう、3週間の会期を終了。ミャンマーの強制労働、コロンビアの労働組合の権利などを軸にして、政府、経営者、労働者の代表者間の話し合いが行われた。
*ILOはこのたび、管理理事会において、「若者の雇用という課題に挑む:経営者のためのガイド」と題する経営者用ガイドブック、「若者の失業と不完全雇用に関する政策:地球的視点」と題する研究報告を発表した。
*イエール大学の創立300周年を記念し、国連郵政部はきょう、発行日の消印付きはがきを発行した。
2001年3月29日
- *事務総長、中東の暴力事件に憂慮、当事者に自制求める
*クウェート人行方不明者問題:安保理、イラクの協力求める
*コソボ=マケドニア境界地帯で襲撃事件
*小国の貢献こそ、協力の接着剤:事務総長、スイスで
*スーダンでの食糧危機:WFPが警告
*東ティモール:UNTAET代表、東ティモール化の必要訴える
*麻薬委、不正薬物の需要低減の努力拡大求める
*コンゴ:兵力引き離し段階終わる、国連検証開始
*国連報告、グアテマラの男女不平等を指摘
*バーティーニ事務総長特使、エチオピア訪問開始
*対タリバン制裁、普通の市民を傷つけないように:国連報告
*WHOとユニセフ、はしか半減事業を開始
*WHO、多剤耐性結核の対応指針を発表 - *イスラエルとパレスチナ領土における暴力激化の事態を受け、アナン事務総長は、あらゆる方面からのテロリズムに対する非難する声明を発表。しかし、イスラエル治安部隊による過剰な武力行使に対し、強く反対する立場に変わりない旨強調した。
*安保理議長は理事国を代表して、報道声明を発表し、イラク政府に対し、クウェート人の行方不明者・戦争捕虜の問題を扱う全ての機関に全面的に協力するよう促した。
*コソボの村Krivenikにおいて、マケドニア軍から逃れたアルバニア人武装集団による襲撃事件が発生し、民間人2人が死亡、20人が負傷した。この事件の知らせを受けたUNMIKのヘケロップ代表は、民間人の命が失われたことに深い遺憾の意を表明した。
*アナン事務総長、スイスにあるビール農工業学校で演説。国連に加盟する小さな国々は、国際公共財のために協力する必要を他のいかなる国よりも理解しており、その意味で、それら小国の貢献こそ、国際協力の接着剤と呼ぶに相応しい、と述べた。
*スーダンにおいて、干ばつと紛争により、300万人にのぼる人々が飢餓に直面しており、今後、この状況はさらに悪化する、と世界食糧計画(WFP)が警告。
*UNTAETのデメロ代表は、東ティモールにおける権限移行に関する会議で演説、東ティモール人への政治・行政権限の移譲を加速化し、独立後の国力を確保する必要を強調した。ジュネーブ支援国会合(昨年12月)とキャンベラ支援国会合(今年6月)の中間会議として開かれた同会合には、暫定行政内閣、国民評議会、NGO、国連機関の代表が参加した。
*麻薬委員会、3月20日から始まった今会期を終了。各国に対し、薬物乱用およびリハビリにあらためて優先的に取り組むよう求める一方、国連としては、不正薬物の需給両面の低減努力を続けるとともに、アンフェタミン・タイプの刺激剤の使用が急激に高まっている状況を受け、対応をはかる国々への支援を拡大する必要がある、と指針を示した。
*コンゴ民主共和国において、紛争当事者の兵力引き離しプロセスがきょう、終了した。これを受けて、MONUCは、今年成立した協定にしたがって、紛争当事者が各自部隊を撤退ラインから15キロ引き離しているかどうか検証を開始した。
*国連グアテマラ検証団(MINUGUA)がきょう発表した報告書によれば、グアテマラにおいて、差別、資源の不足、長時間労働、低い教育レベルに関連し、男女不平等の問題が、同国女性の政治参加の権利を制限している。
*バーティーニWFP事務局長兼事務総長特使はきょう、4日間の日程で、エチオピア訪問を開始。昨年、同国において、干ばつによる飢餓を回避した後の人道状況を調査する。同氏が、アフリカの角拡大地域担当事務総長特使に任命されてから、エチオピアを訪れるのは今回が4回目。
*特別報告者Kamal Hossain氏はきょう、アフガニスタンの人権状況に関し、第5次報告書を発表し、対タリバン制裁がアフガニスタンの女性や子どもなど普通の人々を傷つけないよう、注意を払う必要を指摘した。
*WHOとユニセフはきょう、世界各地ではしかによる死亡者の数を2005年までに半減するため、「地球はしか戦略計画」と名づけた共同事業を開始する、と発表した。毎年、3000万人が、はしかに罹り、そのうち90万人が死亡している。
*薬が効かない多剤耐性結核が蔓延している事態を受けて、WHOはきょう、ロンドンで開かれた専門家会合において、この結核への対応をはかるための新しい指針“Guidelines for Establishing DOTS-Plus Pilot Projects for the Management of MDR-TB”を発表。
2001年3月28日
- *安保理:米国、パレスチナに関する決議案に拒否権
*人権高等弁務官、中東紛争の両当事者に緊張緩和を促す
*アナン:衛生問題解決における民間セクターの役割に期待
*ソマリア:国連職員2人解放、4人が依然拘束下
*国連とエチオピア、平和維持活動の兵力地位協定に署名
*東ティモール、UNTAET代表、併合派と会談
*UNMIK代表、マケドニア・スコピエ訪問
*ボスニア:UNMBIH、国境管理業務の確立を促す - *安保理はパレスチナ市民保護のための国連監視軍派遣を求める決議案の採決を行ったが、米国が拒否権を行使し、決議案は否決された。なお、この決議案の賛成国は、バングラデシュ、中国、コロンビア、ジャマイカ、マリ、モーリシャス、ロシア連邦、シンガポール、チュニジア。フランス、アイルランド、ノルウェー、英国の4カ国は棄権。ウクライナは投票に参加しなかった。
*ロビンソン人権高等弁務官は、人権委員会で演説、中東紛争の両当事者に対し、占領下にあるパレスチナ領土の緊張を緩和するよう訴えた。
*アナン事務総長は今夜、スイス経済界の約2000人集会(チューリッヒ)で演説し、世界の保健衛生問題の解決をはかるうえで、民間セクターが大きな役割を果たせる、また、果たすべきである、と述べた。
*ソマリアにおいて、きのう誘拐された国連の国際職員6人のうち2人と、ユニセフ現地職員1人、国境なき医師団のスタッフ4人が、昨夜遅く、解放された。他の職員4人は依然、拘束されたまま。
*国連とエチオピア政府はこのたび、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)のエチオピアにおける展開に関して、兵力地位協定に合意し、署名した。これについて、UNMEEは、平和維持兵の任務遂行を助ける重要な動きであるとして、歓迎の意を表明した。
*国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)のデメロ代表はきょう、ディリで、東ティモール視察訪問中の併合派グループとの会合をもった。会合において、デメロ代表は、すべての難民について、その帰還を歓迎するが、一方で、1999年の犯罪に対する免責は一切行わないとの国連の立場を明らかにした。
*国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)のヘケロップ代表はこのたび、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の首都スコピエを訪れた。きのう、同代表は、ソラナEU共通外交安全保障政策高等代表と会談し、マケドニア・コソボ境界を封鎖する問題について話し合った。
*UNMIBHおよび国際警察タスクフォースの代表2人はこのたび、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボを訪れたEU閣僚レベル視察団と会談し、不法移民と人身売買に対する国連の取り組みについて話し合った。ボスニアにおいて人身売買や密輸などと取り組むうえで、最善の対策は、国境管理業務を早急に確立すること、と国連側。
2001年3月27日
- *事務総長、アラブ連盟首脳会議で演説
*事務総長、イラク副大統領と会談
*安保理、中東情勢について非公開協議
*きょうは、拘束された国連職員との国際連帯デー
*WFP、大湖地域への食糧援助資金を求める
*ヘケロップ代表、コソボ全土の選挙延期報道を否定
*マケドニア、避難民が戻り始める
*世界銀行、「アフリカにおける援助と改革」報告を発表
*東ティモール国民評議会、憲法草案の協議会設置を否決 - *アナン事務総長はきょう、アラブ連盟首脳会議で演説、イスラエルとパレスチナ双方に対し、平和の道へと戻るよう促した。「暴力は何の解決にもならない、当事者が交渉のテーブルに戻る日を引き延ばすことに何の意味もない」
*アナン事務総長はアンマン(ヨルダン)で、イラク副大統領Izzat Ibrahim氏と会談し、イラクと国連との関係や制裁の見なおしなどについて、建設的な話し合いを行った。
*安保理は、中東情勢に関して、非公開協議を継続した。
*きょうは、「拘束された国連職員との連帯の国際デー」。この日、ソマリアとコンゴ民主共和国において、国連職員に対する暴力事件が起こった。ソマリアでは、「国境なき医師団」事務所が武装集団に襲撃され、国連の国際職員6人とユニセフの現地要員が拉致された。コンゴでは、UNHCRの職員1人が何者かに襲われ、殺害された。
*世界食糧計画(WFP)はきょう、アフリカ大湖地域における10万人単位の難民、避難民、干ばつの被災者に対する食糧援助を継続するため、9500万ドルを求めるアピールを発した。
*エコノミスト誌がこのたび、コソボ全土の選挙実施は今年行われず、2002年になるとの記事を掲載したことを受け、国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)のヘケロップ代表は、選挙は今年実施するつもりであり、この記事は正しくない、との反駁声明をだした。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の情勢が沈静化し始めるなか、テトボに戻る避難民の姿が見えるようになっている。UNHCRがきょう、発表した。
*世界銀行はこのたび、「アフリカにおける援助と改革 10件の事例からの教訓」と題する報告を発表した。海外援助が開発途上国における経済改革支援に役立つのは、受入国の政府と国民の間に、変化の必要への広い支持があるときだけである、と指摘。
*東ティモール国民評議会はきょう、東ティモール住民が、憲法草案において自分たちの意見を表明することを可能にする協議会を設置する法案について採決、その結果、同案は賛成5、反対7、棄権8で、否決された。
2001年3月26日
- *安保理、パレスチナに関する決議案検討
*事務総長、ヨルダンで、アブドラ国王と会談
*マケドニアにおける戦闘で、3万人を超える避難民
*グローバル・コンパクトに新たな賛同者
*事務総長、対リベリア制裁監視委員を任命
*事務総長特別代表、エリトリア大統領と会談
*市民的、政治的権利に関する国際規約、発効25周年
*世界環境デーの主要行事、今年はハバナ、トリノで
*豪雨が農業に与える損害の軽減を:FAO
*NBA選手ら、薬物の危険について、旧ユーゴ諸国の若者教育 - *安保理、パレスチナ問題を含む中東情勢に関して、非公開協議を開催。国連スポークスマンによれば、現在、安保理のなかで、欧州、非同盟の理事国が、市民保護メカニズムに関する部分の修正について、検討中。
*アラブ連盟首脳会議を前に、アナン事務総長はアンマンにおいて、アブドラ2世国王と会談し、中東情勢について話し合った。
*UNHCRによれば、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国における最近の戦闘によって、避難民となった人々は、3万200人を超えた。そのほとんど(約1万6100人)は、マケドニア国内で移動し、その他は、トルコ、アルバニア、コソボへ流出した。
*ノルウェーに本社を置くエネルギー企業のStatoil社と、2000万人の労働組合員を擁する「化学、エネルギー、鉱山、総合労働者組合国際連合(ICEM)」は今月、人権、労働権、環境などにおける原則に関して、両者間の合意書に署名した。この合意について、ジョン・ラギー事務次長補は、アナン事務総長が開始したグローバル・コンパクトが、新たな賛同者を獲得したことを示すものである、と述べた。
*アナン事務総長はこのたび、リベリアのシエラレオネ反政府勢力RUFに対する支援の停止を監視する委員会の専門家5人を任命した。この制裁措置は、安保理が今月7日、それまでの対リベリア武器禁輸に代えて、科したもの。
*エチオピア・エリトリア担当事務総長特別代表Legwaila Joseph Legwaila氏はこのたび、エリトリアの首都アスマラで、同国大統領Isaias Afwerki氏と会談、暫定安全地帯など広範な問題について話し合った。
*市民的、政治的権利に関する国際規約がこのたび、発効から25年目を迎えた。ロビンソン人権高等弁務官はそのメッセージにおいて、全締約国が条約下の責務を真摯に捉え、それら国々における条約履行について集団的責任を負っていると考えるよう促した。
*今年の世界環境デーを祝う主要行事はキューバのハバナとイタリアのトリノで行われる、とUNEPが発表した。今年の国際デーのテーマは、「世界の生命体系とつなげて(Connect with World-Wide Web of Life)」。
*過去数年間、開発途上地域において、豪雨の影響で莫大な経済損失が生じたことを受け、FAOは第16回農業委員会に対する報告書において、豪雨のおそれが高い国々が、災害管理戦略を練るよう求め、また、その戦略については全体的開発プログラムに統合し、早期警報・豪雨予報システムを含んだものとするよう提案した。
*全米バスケット協会(NBA)の選手9人が6月29日‐7月2日、イタリアのトレビーゾで、ボスニア、クロアチア、マケドニア、スロベニア、ユーゴスラビア連邦共和国の若いバスケットボール選手ら(12歳‐14歳)のためにキャンプを行い、親善をはかるとともに、薬物使用の危険について教育的な指導を行う。国際薬物乱用防止デー(6月26日)を記念する一環として行われる。
2001年3月23日
- *米大統領、アナン事務総長の2期目立候補を支持
*安保理メンバー、アフガン国民の窮状に憂慮を表明
*事務総長: 異なる集団間の関係構築には平和教育が必須
*コソボの指導者、マケドニアの過激派に武装解除を促す
*マケドニアの戦闘により、2万人の避難民
*難民高等弁務官、西アフリカへの6500万ドル援助を求める
*西ティモールからディリへ難民送還:UNHCR
*事務総長、コートジボワール大統領と野党リーダーとの会談を歓迎
*事務総長、バーレーンとカタールのICJを通じた領土問題解決を歓迎
*事務総長個人代表、レバノン大統領らと会談
*ビル・ゲイツ財団、新・結核検査開発のため、1000万ドルを寄付
*「現代」創設者、死去。事務総長、弔意を表明 - *ジョージ・W・ブッシュ米大統領はきょう、アナン氏が事務総長として2期目に立候補することを支持する、と表明した。前日、アナン氏は、2期目を務める用意がある意思を明らかにしていた。
*安保理、アフガニスタン情勢に関して、非公開協議。大島賢三緊急援助調整官が、対タリバン制裁による人道援助への影響に関する初の事務総長報告について説明した。協議の後、安保理議長は、理事国を代表して報道声明を発表、戦闘激化、強制移住、深刻な干ばつ、厳冬、深刻な食糧不足に苦しむ同国民を支援すべく、国際社会が国連の援助要請に速やかに対応するよう促した。
*アナン事務総長は今朝、平和大学(コスタリカ)の研究プログラムに携わる専門家グループ会合で演説し、多様な人々の間に品位があり公正で平和的な関係をつくるためには、平和教育が不可欠である、と述べた。
*コソボの3大政党の指導者たちは、UNMIKのヘケロップ代表と会談。会談の後、これら指導者は宣言を発表し、マケドニア・旧ユーゴスラビアの過激派グループに対し、戦闘を即時終結し、自らの故郷へ平和的に戻るよう求めた。
*マケドニア・旧ユーゴスラビアのテトボにおいて、先週戦闘が発生して以来、これまでに2万2千人を超えるマケドニア人が故郷を離れた、と推定される。UNHCRがきょう、発表した。
*ルベルス難民高等弁務官はきょう、ギニア、シエラ・レオーネ、リベリア、コートジボワールにおいて人道危機に直面する300万人のため、国際社会が援助資金6500万ドルを拠出するよう求めた。
*UNHCRはきょう、西チモールのクパングから、東チモール人200人以上をディリに送還した。昨年9月、UNHCR職員の殺害事件発生に伴って、各援助機関が同地域から撤退して以降、組織化された難民帰還作業が行われるのは、これが4回目。
*コートジボワール大統領と野党代表がこのたび、トーゴで会談。アナン事務総長は、声明を発表し、この会談が政治的緊張を緩和し、国民和解に向けたコミットメントを示すものであるとして、歓迎の意を表明した。
*バーレーンとカタールがこのたび、国際司法裁判所を介し領土問題を解決したことについて、アナン事務総長はきょう、声明を発表、祝意を表した。「3月16日の国際司法裁判所の判決が受け入れられたことは、他の国々に向かって、同様の紛争の解決方法を示す素晴らしい模範例となる」。
*レバノン南部担当事務総長個人代表Staffan de Mistura氏はベイルートで、レバノン大統領と会談、この数日間のレバノン南部情勢や地雷除去作業について話しあった。
*ビル&メリンダ・ゲイツ財団は、開発途上国で毎年200万人の死亡者を出している結核の新しい診断・検査法を開発するため、国連に1000万ドルを寄付する、と発表した。あしたは、世界結核デー。
*「現代」の創設者・鄭周永氏の訃報を受け、アナン事務総長はこのたび、金大中韓国大統領に書簡を送付、韓国国民への弔意を伝えた。
2001年3月22日
- *アナン事務総長、2期目を務める用意がある、と表明
*ボスニアでクロアチア自治政府をつくる動き。安保理が非難
*安保理、アフリカにおける平和維持活動を強化へ
*エチオピア軍部隊、緩衝地帯に残留。UNMEEが抗議
*国連財政の安定、手の届くところに:コナー事務次長
*結核とエイズとの共同の闘いが必要:WHO
*医薬品会社、貧困国にエイズ薬を安価に提供。国連が歓迎
*外部の力を得て、「アフリカの角」の食糧問題解決可能:FAO
*ベルリンでの会議、貿易と環境の関係を強調 - *アナン事務総長は国連本部で記者会見し、事務総長として、2期目を務める用意があることを明らかにした。「私が事務総長として2期務めることを加盟国が望み決めるなら、深く感謝して、受けるつもりである」「アフリカ・グループやその他多くの国々から受けた励ましに心を打たれ、また感謝している」と。
*ボスニア・ヘルツェゴビナで、クロアチア民族会議がクロアチア自治政府をつくる動きをみせていることについて、安保理はきょう議長声明を発表、1995年の和平合意に違反するとして非難した。
*安保理は議長声明を発表し、今後、特にアフリカにおける平和と安全の維持していく上で、昨年9月7日採択した宣言に沿って、自らの役割を強化する措置を講じていく、と述べた。
*このたび、エチオピア・エリトリア間の暫定安全地帯内において、エチオピア軍部隊が撤退せず残っていることが確認された。国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)は、これについて抗議の意を表明し、同部隊の再配置を促した。
*コナー管理担当事務次長は総会第5委員会で演説、国連の財政状況について説明した。今年は米国の滞納金支払いが行われ、財政の安定性をどうにか確保できそう、と。
*WHOと国連エイズ合同計画(UNAIDS)は共同声明を発表し、結核がエイズ感染者の主な死亡原因となっていることを指摘し、エイズおよび結核と闘うための連帯を求めた。3月24日は、世界結核デー。
*医薬品会社Ciplaがこのたび、開発途上国において、エイズ関連の医薬品を安価な値段で販売すると申し出たことを受け、WHOとUNAIDSは共同声明を発表し、エイズ薬への人々のアクセス向上に医薬品メーカーが貢献することに歓迎の意を示した。
*FAOと世界銀行はローマで、「アフリカの角」地域援助国会合を開始。日程は2日間。会議では、同地域の食糧不足の事態を解消するため、アナン事務総長が昨年立ち上げた戦略について話し合う。FAOは会議のスタートにあたり、国際社会、および「アフリカの角」地域には、食糧問題を解決する能力がある、と表明した。
*このたびベルリンで、UNEPおよびドイツ環境省が開催した会議において、参加した70ヶ国以上の閣僚らは、今後、新しい貿易協定をつくる際には、環境に対する配慮がなされなければならない、と合意した。
2001年3月21日
- *事務総長、イスラエル首相と会談
*安保理、アブハジア紛争に関するヤルタ会議の成功を歓迎
*きょうは、国際人種差別撤廃デー
*加盟国の姿勢こそ、紛争予防の最大の障害:アナン
*国連とMTV、人種差別をなくすため若者を支援
*人種主義が難民増加の原因:UNHCR
*事務総長、ギニアビサウ全当事者に対話を求める
*口蹄疫、世界的な対処を:FAO
*東ティモールで、和解委員会設置
*旧ユーゴ刑事裁判所とユーゴ政府との協力関係に進展
*簡単な手段で人々にきれいな水を:WHO - *アナン事務総長、シャロン・イスラエル首相と会談。事務総長は、シャロン首相に対し、パレスチナ自治政府との緊張状態を緩和すべく、経済規制の緩和を促した。また、シャロン首相が今後、新たな入植地をつくることはないとしたことに対し、事務総長は、Har Hommaなどの既存入植地の拡張が進んでいると伝えられていることを指摘した。
*安保理は議長声明を発表し、アブハジア紛争当事者間の信頼情勢に関するヤルタ会議が成功裏に終わったことを歓迎するとともに、紛争当事者が今後、和平プロセスに新たな決意で取り組むよう求めた。ヤルタ会議は3月15日‐16日、グルジア、アブハジアの両紛争当事者が参加し、開催された。ウクライナが主催し、グルジア担当事務総長特別代表Dieter Bodenが議長を務めた。
*きょうは、国際人種差別撤廃デー。アナン事務総長はそのメッセージにおいて、今年開かれる「反人種主義世界会議」が、難民や先住民などに対する人種差別の問題に取り組む好機となる、と述べた。
*アナン事務総長は外交政策協会で演説、紛争予防において最大の障害となるのが加盟国の姿勢である、と指摘した。演説主題は「紛争予防のための国連強化」。同協会の「サイラス・バンス講演シリーズ」の一環として行われた。
*国連とミュージック・テレビジョン(MTV)が共同で、人種差別撤廃デー記念イベントを催した。10代の若者400人がフォーラムに参加し、自分たちのコミュニティーにおける不寛容と闘う方策について議論、また米国、ブラジル、フランス、南アフリカの革新的かつ偏見のないテレビ番組を視聴するなどした。このイベントは、インターネットを使い、ホームページ上で見ることができる(http://www.un.org/WCAR/21march/)
*ルベルス難民高等弁務官は人権委員会で演説し、人権侵害、暴力、人種主義、排外主義が難民や避難民の増加の原因となっている、と指摘した。
*ギニアビサウ情勢に関する事務総長報告がきょう発表された。報告において、事務総長は同国の全当事者に対し、国内の政治的緊張を緩和すべく、対話を行うよう促すとともに、不安定な状況の継続は同国の人々に一層の苦難を強いるだけでなく、同国の紛争後の管理能力に対する援助国の信頼を失わせる、と警告した。
*3月21日‐23日、FAO本部(ローマ)で、口蹄疫管理のための欧州委員会(EUFmd)・第34会期が開始した。FAO事務局長補は開幕演説し、世界における口蹄疫の管理改善のため、自らの機関が力を尽くす用意があること、EUFmdの活動に全面的な支援を提供し続けることを強調した。
*先週の暴力事件を受け、東ティモールのViquequeとUato Lari地区の代表約30人がVinquequeで会合を開き、17人構成の和解委員会設置を決めた。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の検察官Carla del Ponte氏は、ユーゴ政府高官との会談後、ハーグで記者会見し、裁判所とユーゴ政府との協力関係に進展があったことを明らかにした。同氏によれば、ユーゴ国内における同裁判所の調査活動をユーゴが認めた。
*あしたの世界水の日を前に、WHOは、“Water for Health -Taking Charge”と題する報告書を発表。同報告書は、簡単かつ安価な手段によって、今すぐ、きれいな水を百万単位の人々に提供することができる、と指摘した。
2001年3月20日
- *事務総長、ブッシュ米大統領と会談へ
*マケドニアおよびその周辺で、千人単位の人の移動:UNHCR
*ギニア:「オウムのくちばし」難民キャンプ破壊、備蓄食糧略奪
*東ティモール住民登録、6千人を超える:UNTAET
*エリトリアが、埋設地雷データをUNMEEに提供
*麻薬委員会、開始
*副事務総長、女性国連職員の地位向上について講演
*イラク、石油輸出量が拡大
*ターナー財団、新規プロジェクトへの資金拠出を決定
*UNEP、貿易自由化における環境評価の必要を指摘
*大島事務次長、コンゴ訪問へ
*ジャズ音楽家ウィントン・マーサリスさん、ピース・メッセンジャーに - *アナン事務総長は今週金曜日、ワシントンを訪れ、ブッシュ米大統領と会談する。24日には、ニューヨークを出発し、ヨルダン、スイス、ケニアへと向かう。アンマンでは、アラブ連盟首脳会議に出席し、演説する。アナン氏が同会議で演説するのは、初めて。
*国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)のスポークスマンはきょう、ジュネーブで記者ブリーフィングし、UNHCRが依然として、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国および同国周辺の情勢について、極めて憂慮している旨表明した。マケドニアで同国治安部隊とアルバニア分離派との間の戦闘が発生して以来、数千の人々が国内で、あるいは国境を越えて、避難している。
*このたび、ギニアの「オウムのくちばし」地域の状況を把握すべく、NGOの派遣団が現地に入って視察したところ、同地域に設営された難民キャンプは壊滅状態であることが明らかになった。またNongoaおよびその周辺において、国連が備蓄した食糧は略奪されていた。今月初め、反政府勢力による攻撃が行われ、1週間ほどの間に、推計10,000人の難民が近隣のMongo、Dandou、Katkama、Nongoa北部に追いやられた。
*先週金曜日、東ティモールにおいて、住民登録が開始。この3日間で、6,000人以上の東ティモール人が、住民登録した。国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)がきょう、発表した。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)はこのたび、エリトリア当局から、同国国内に埋設された地雷に関する情報の提供を受けた。この1週間、同国に展開する国連平和維持兵が地雷に触れ、負傷するなどの事件が相次いでいた。
*国連麻薬委員会、スタート。3月29日まで。1998年の薬物特別総会が決めた目標について、各国の到達状況を検討する。
*きょう、フィンランドの首都ヘルシンキで、Helvi Sipil轄u演会が行われた。Helvi Sipilaヘ女性として、初めて国連で上級職に就いたフィンランドの外交官。1972年から80年にかけて、女性、高齢者、障害者、青年の問題を担当する事務次長補を務めた。フレシェット副事務総長はこの講演会で演説し、国連における女性の地位向上に大きな進展がみられたことを指摘、一方で、さらに活動の全側面で、男女職員の平等な参加を確保していく必要を述べた。
*イラクプログラム部によれば、3月16日までの1週間において、イラクは石油1790万バレルを輸出し、3億6700万ユーロの収入を得た。この輸出量は、12月6日に今期が開始して以来、最大。
*テッド・ターナー氏が出資した10億ドルを管理している国連財団が3月16日、新たな資金提供先となる39件の新規プロジェクトを承認した。総額7260万ドル。今回承認されたプロジェクトのうち、10件は持続可能なエネルギーに関するもの、7件は生物多様性に関するものである。
*ベルリンにおいて、UNEP、ドイツ環境省の後援の下、各国の貿易・環境閣僚の参加を得て、「相互支援的な貿易および環境政策」と題する会合が開始した。3月22日まで。UNEPは同会合に対して声明を発表し、開発途上国の発展のため、貿易の自由化による利益を最大化を図るには、環境評価が不可欠である、と指摘した。
*大島賢三人道問題担当事務次長は来月、コンゴ民主共和国を訪問する予定。訪問目的は援助を必要とする人々へのアクセス、一般市民および援助活動要員の保護に関し、同国当局からの保証を得ること。
*アナン事務総長はきょう、ジャズ音楽家として著名なウィントン・マーサリスさんをピース・メッセンジャーに任命した。これまでに任命された8人のピース・メッセンジャーは、以下のとおり。Muhammad Ali、Vijay Amritraj、Anna Cataldi、Michael Douglas、Earvin “Magic” Johnson、Enrico Macias、Luciano Pavarotti、Elie Weisel。
2001年3月19日
- *事務総長、マケドニアにおける暴力再発を非難
*事務総長、UNAMSILの任期を延長
*ロビンソン人権高等弁務官、今期限りでの退任表明
*安保理、中東情勢について討論
*事務総長、南アジア歴訪から戻る
*東ティモール東部の治安情勢、沈静化
*小型武器会議の最終準備委、開始
*人口政策、持続可能な開発に不可欠:アナン
*副事務総長:制度建設こそ、平和維持活動の鍵
*新ホームページ立ち上げ“The UN Works”
*エリトリアで、平和維持兵が弾薬破裂事故で負傷
*煙草統制枠組み条約は公衆衛生を最優先に:アフリカ諸国
*東アフリカ、さんご礁保護の世界イニシアチブに参加 - *マケドニア旧ユーゴスラビア共和国において、戦闘が再発していることを背景にして、アナン事務総長はきょう、アルバニア人過激派による暴力行為が同国の領土保全だけでなく、地域全体に対して脅威を及ぼすものであるとする非難声明をだした。
*シエラレオネ情勢に関する安保理宛事務総長報告がきょう、発表された。報告において、アナン事務総長は国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)の任期を9月まで延長するとともに、その軍事要員を2万500人まで増員し、主要地域の支配権を掌握しようと務める同国政府を支援するよう勧告した。
*ロビンソン人権高等弁務官は、きょうスタートした第57回人権委員会において、今期限りで退任する意思を明らかにした。これについて、アナン事務総長は、非常に残念である、と述べた。
*安保理はきょう、先週木曜日にはじまった中東情勢に関する討論を終了した。
*アナン事務総長は、南アジア歴訪を終えて、ニューヨークに戻った。土曜日、ニューデリーを発つ前、事務総長は、ブルンジ和平交渉の促進役を務めるマンデラ前南ア大統領と会談した。
*東ティモール東部のVinqueque地区の情勢が沈静化した、とUNTAET。同地区では、3月12日、暴力事件が起き、死者が2人でたほか、約40棟の家屋が焼失、25軒が一部破壊された。その後、暴力事件は1件も報告されていない。
*小型武器に関する国連会議の最終準備会合がきょう、スタート。各国政府代表は、国連会議は、7月9日から20日まで行われる予定。
*「2001年:人口、環境、開発」と題する報告書がきょう、発表された。報告において、事務総長は、持続可能な開発を確保するため、人口政策の必要を強調した。
*フレシェット副事務総長はPaasikivi Society(フィンランドのヘルシンキ)で演説し、国連平和維持活動の成功においては、紛争再発防止のための制度構築が鍵を握る、と指摘した。
*国連はこのたび、新しいホームページモThe UN Worksモを立ち上げた。このページでは、世界各地の一般の人々にとって、国連の活動がどのように役立っているか、例をあげて説明する。アドレスは、http://www.un.org/works
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)のカナダ兵士3人が今朝、エリトリア中部のCamp Dunnにおいて、軽装甲車に乗っていたところ、車内で弾薬破裂事故が起こり、負傷した。UNMEEが発表した。こうした事故の再発を防ぐため、調査が行われる予定。
*煙草統制枠組み条約(FCTC)のアフリカ地域高位級諮問会議が3月13日‐14日、ヨハネスブルクで開催された。2030年までには、煙草関連で死亡する人々の70%が開発途上国に集中するとされるなか、アフリカの参加21カ国は、FCTCに対する支持を再確認し、同条約が公衆衛生を最優先し、アフリカ大陸の社会経済状況に特別の関心を向けるよう求めた。
*UNEPおよびケニア野生生物サービス(KWS)はこのたび、東アフリカのさんご礁を守るための世界的イニシアチブを開始した。
2001年3月16日
- *安保理、コソボの民族間暴力を非難
*事務総長、パキスタン・インドでカシミール問題協議
*新たな人道的危機、バルカンに脅威:UNHCR
*アブハジア紛争に関する話し合い、進展みられる
*東ティモール制憲議会選挙、8月30日に実施へ
*シエラレオネ:UNAMSIL司令官、RUF指導者と会談
*人道危機に備え、国連初の備蓄所、イタリアに開設
*婦人の地位委員会、終了
*国際司法裁、カタール・バーレーンの係争事件に判決
*UNEP、ハロンに関する企業間情報交換のためのウェブ開設 - *安保理は議長声明を発表し、コソボにおけるすべての暴力行為(特に、民族的な動機によるもの)の終結を求めるとともに、コソボの政治指導者に対して、そうした行為を非難し、民族間の寛容を創出するよう促した。声明は、NATOがユーゴ軍に対し、一定の制約の下、セルビア南部の安全地帯に戻ることを許したことを歓迎。国外からの支援の下、過激派がマケドニア旧ユーゴスラビア共和国の一部において、暴力を継続していることを非難するとともに、マケドニアがNATOと協力し、この暴力終結を図ろうとしていることに支援を表明した。
*アナン事務総長、インド入り。カシミール問題について、事務総長は、パキスタンおよびインドとの協議に勇気付けらていれる旨述べた。ニューデリーで、記者団に語った。「両者がオープンで、話し合いに乗り気であることに勇気付けられる」「近いうちに、両国が話し合いに乗り出すことを望んでいる」
*ルベルス難民高等弁務官はきょう、アルバニア人分離過激派とマケドニア政府軍の戦闘拡大が、大規模な避難民発生を引き起こし、地域全体の安定を脅かすことになる、と警告を発した。
*国連グルジア監視団(UNOMIG)は声明を発表し、このたびウクライナのヤルタで開かれ、きょう閉会した第3回信頼醸成絵措置会議において、グルジアおよびアブハジアの両者の対立解消に向けた大きな進展があった、と述べた。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)は、東ティモール制憲議会選挙が今年8月30日に開催され、憲法草案をつくる、との予定を発表した。デメロ代表がきょう、国民評議会の承認を経た制憲議会選挙に関する法令に署名し、発表した。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)はきょう、シエラレオネ東部の町、Kailahunにおいて、反政府勢力RUFの指導者Issa Sesay氏と会談した。
*世界食糧計画(WFP)は国連を代表し、イタリア政府とともに、国連人道対応貯蔵所(UN Humaritarian Response Depot = UNHRD)を正式に創設した。場所は、イタリアのBrindisi。緊急の人道危機に備えて、即時に搬送できる緊急人道物資を備蓄する。経費経費350万ドルについては、イタリア政府が拠出。
*婦人の地位委員会の委員長Dubravaka Simonovic氏はきょう、2週間にわたる会期の終了にあたり、記者会見し、世界じゅうの女性の脆弱性は、生まれつきの弱さではなく、社会における差別的待遇に由来するものである、と述べた。同委員会は今期、ジェンダーとエイズ、人種差別というテーマに焦点を当てた。
*国際司法裁判所は、カタールとバーレーンの領土紛争に関して、判決を下した。同判決は、ZubarahおよびJanan島について、カタールの主権を認めるとともに、Hawar諸島およびQitユat Jaradah島についてはバーレーンの主権を認めた。控訴審はなく、これにより、歴史上最も長く続いた論争に終止符が打たることとなった。
*国連環境計画(UNEP)はきょう、モントリオール議定書の実施を支援するためのポータルサイト“The Online Halon Trader”(http://www.halontrader.org)を立ち上げた。このサイトは、オゾン層を破壊するハロンについて、企業間の国際取引を促進し、新規生産したハロンの使用を削減することをめざす。
2001年3月15日
- *安保理、パレスチナ問題に関する討議
*アフリカ諸国、アナン氏に次期事務総長選への立候補を促す
*事務総長、カシミールに関し、インド・パキスタンの対話の重要性を強調
*安保理、UNMEEの半年延長を決定
*総会、旧ユーゴ刑事裁判所の判事14人を選出
*先進諸国、EUに続いて、最貧国への市場開放措置を:アナン
*イラク賠償委、23億ドルの賠償請求を承認
*気候変動に関する世界行動に米国の指導力が不可欠:UNEP
*国連セミナー、自治と分離の問題に関して
*エリトリア、国連車両が再び地雷による損傷
*東ティモール:UNTAET、コミュニティーの協力の必要を強調
*ギニア:UNHCR、Nongoaを流出する難民を援助
*森林に関する国連情報システム、京都議定書の下で重要な役割 - *安保理はパレスチナ問題などの中東情勢に関して、公開討議を開催。15理事国を含め、40カ国が討議に参加した。きょうの会合はパレスチナおよびアラブ連盟の要請を受けて開かれた。
*アフリカ諸国グループはこのたび、現事務総長のコフィー・アナン氏のこれまでの業績を称賛し、同氏が事務総長として2期目を務めるよう促した。同グループは今週、特別会合を開き、アナン氏が再選のため立候補するよう強く促し、同氏の意思が固まった場合には、全面的に支援することを決定した。同グループの議長(3月)、モーリシャス大使Anand Priyay Neewoorが事務総長に書簡(13日付)を送り、この旨伝えた。
*アナン事務総長、インド入り。ニューデリーの空港に到着した際、事務総長は、記者団からの質問に答え、インドが、カシミール紛争をめぐるパキスタンとの対話を再開し、またCTBTに調印することの重要性を強調した。
*安保理は決議を全会一致で採択し、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)の任期を今年9月15日まで延長した。
*総会はこのたび、旧ユーゴ国際刑事裁判所(ICTY)の次期判事14人を選出した。14人全員が決まるまで、7回の秘密投票が行われた。同裁判所は、安保理が1993年に設置。1997年、11人の判事が4年の任期で選出され、その後、追加されたTrial Chamberの判事3人が選ばれた。これらの判事14人の任期は11月16日、満了し、今回選出された14人がその後を継ぐことになる。
*EUは2月26日、武器を除いて、後発開発途上国のすべての輸出品に対する輸入枠や関税をなくし、市場を開放することを決定していたが、アナン事務総長はこのたび、米国や日本など、先進諸国の首脳に宛てて書簡を送付し、これら諸国がEUの後に続き、同様の措置を講じるよう促した。
*国連イラク賠償委員会の管理理事会はきょう、23億ドルを超える額の賠償請求を正当なものとして承認した。同委員会はこれまでに、今会期で承認された分を含めて、総額343億7500万ドルの賠償請求を承認している。
*オランダ訪問中の国連環境計画(UNEP)のテプファー事務局長はきょう、気候変動に関する実効的な世界行動は、米国のリーダーシップなしでは不可能である、と述べた。きのう、米国の現政権は電力発電所の2酸化炭素排出を規制しないとするブッシュ米国大統領の発言が報じられたことを受けて、その見解を述べた。
*「オーランド諸島、平和的統治の事例」と題したセミナーが、国連本部で開始。80年前、フィンランドとスウェーデンのオーランド諸島をめぐる紛争について、国際連盟が解決した経験に学び、分離に代わる自治について、プラスとマイナスの側面を論じる。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)によれば、エリトリアのTsorena北部の道路において、カナダ部隊所属の車両1台が地雷に触れ、損傷。カナダ人兵士が負傷した。この兵士は、同地できのう起こった地雷爆発事故について、調査していた。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)のデメロ代表はきょう、Viqueuqeを訪問し、人々が暴力に訴えず、連帯するように仕向けるのは、指導者、家族、教会といったコミュニティーの責任である、と強調した。
*UNHCRは現在、ギニア南部の町Nongoaを流出した夥しい数の難民に対する援助活動を行っている。先週金曜日、Nongoaにおいて、反政府勢力による襲撃事件が発生した後、これら難民は同地を流出した。
*国連食糧農業機関(FAO)の第15回森林委員会が今週、ローマで開催される。同委員会においては、京都議定書の下、「世界森林資源評価」を確立することが論点のひとつになっている。同機関の「森林情報システム」がこの確立において、しかるべき役割を果たせる、とFAO。
2001年3月14日
- *持続可能な開発は、新世紀における最大の課題:アナン
*事務総長、バングラデシュ訪問。大統領らと会談
*コソボのミトロビツァで、新たな暴力事件
*シエラレオネ:UNAMSIL、反政府勢力支配地域に兵力を初展開
*コンゴ:兵力引き離し開始へ
*アフガニスタン:紛争当事者、ポリオ予防接種のための停戦合意
*口蹄疫の発生、緊急行動を要する:FAO
*エリトリア:国連車両、地雷で損傷
*「軍縮におけるジェンダーの視点」、刊行
*パバロッティ、アフガン難民の子どもたちのためのコンサート
*インドネシアにいまだアジア経済危機の影響:ユニセフ報告
*バスケットボール選手、反麻薬親善大使に任命
*空の旅と静脈血栓症の関係について一層の調査必要:WHO - *アナン事務総長はダッカで、持続可能な開発に関して演説。同国が気候変動の最大の被害国になることが予想されるとし、持続可能な開発は新世紀において人類の最大の課題である、と述べた。、さらに来年、ヨハネスブルクで開かれる持続可能な開発に関する世界サミットが、各国の決意の度合いをはかるリトマス試験紙となる、と述べた。
*バングラデシュ訪問初日、アナン事務総長は同国の大統領、首相、外相らと会談、後発開発途上国の現状、世界貿易体制など、広範な問題について話し合った。
*コソボの分断都市ミトロビツァにおいて、きょう、再び暴力事件が発生した。昨夜、UNMIK警察官襲撃事件(3月1日)の容疑で2人のセルビア人がUNMIK警察により逮捕されたが、今朝、セルビア人群集がコソボ北部の警察官駐在所の前に集まり、この容疑者の釈放を要求したところから、騒ぎがはじまった。警察官の車両が焼かれ、損傷するなどした。なお、きょうUNMIKに関する事務総長報告が発表されたが、同報告において、事務総長は、暴力の継続こそがコソボの平和をつくるうえで、最も大きな障害となっている旨指摘している。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)が、反政府勢力RUFの支配地域、Lunsarに平和維持兵の先遣隊を派遣、同地域における部隊展開を開始した。今週後半には、同地域において、ナイジェリア部隊が完全駐留する予定。2000年5月、危機事態が発生して以来、UNAMSILが同地域に展開するのは、これが初めて。
*国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)によれば、明日、コンゴにおける兵力の引き離し・再配置計画が次の段階へと進み、各紛争当事者はそれぞれの兵力を3月28日までの間に、当事者間合意で定めた地点まで引き離し、再配置する。MONUCは翌29日から、検証作業を開始する。この計画は、昨年12月6日、ハラレで各当事者が合意し、署名したもの。コンゴ解放運動(MLC)は遅れて、2月に署名している。
*アフガニスタンにおいて、タリバンと北部同盟の双方が、3月中旬に国内で実施される今年初のポリオ予防接種活動のため、3月13日‐19日の期間中、停戦することに合意した。
*FAOはきょう、口蹄疫について警告を発信。昨今の口蹄疫の急激な広がりは、この疫病が広範な地域へと拡散し、これまで長い間それとは無縁だった国々にも感染をもたらす能力があることを明確に示しているとし、リスクの高い地域における感染防止策の拡大を勧告した。
*エリトリアの町Tsorenaにおいて、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)所属のカナダ平和維持部隊の軽装甲車2台が地雷に触れ、損傷した。死傷者はなかった。
*国連はきょう、「軍縮におけるジェンダーの視点」と題する本を刊行。ダナパラ事務次長は国連本部で行われた刊行記念イベントにおいて、この本の刊行が、軍縮と男女平等の両分野における国連活動の統合をはかるプロセスのはじまりとなる、と述べた。
*国連平和親善大使、男性テノール歌手のルチアノ・パバロッティさんはこのたび、パキスタンに滞在するアフガニスタン難民の子どもたちのため、チャリティー・コンサートを行うことに合意した。このコンサートは、5月29日、イタリアのモデナで、開かれる予定。
*ユニセフがこのたび発表した報告書によれば、1997年のアジア経済危機から約4年が経過した今、インドネシアは依然、様々な社会的問題を克服できずにいる。この報告書の題名は、“Beyond Krimson - the social legacy of Indonesia's financial crisis”。
*米国のバスケットボール選手、Eduardo Najeraさん(ダラス・マベリックス)がこのたび、「薬物に反対するスポーツのためのUNDCP親善大使」に任命された。国連薬物統制プログラム(UNDCP)と全米バスケットボール協会(NBA)がきょう、共同発表した。
*世界保健機関(WHO)はこのたび、国際専門家の会合を開催。航空旅客機内で起こる深部静脈血栓症について、空の旅との関連性を調査し、不明な点を明らかにし、今後の調査の優先事項を決定した。
2001年3月13日
- *事務総長、持続可能な開発について、ダッカで演説を予定
*エチオピアとエリトリアに平和をつくる用意あり、と国連特使
*事務総長、ネパールで、平和維持活動訓練センターへの支持表明
*寛容こそがタリバンの破壊を防ぐ鍵:アナン
*コソボ:劣化ウラン弾による健康被害を防ぐ予防的措置を:国連報告
*コソボ暫定評議会、マケドニアに国境再開を求める
*東ティモール国民評議会、制憲議会選挙に関する法令
*UNHCR、スーダンからのエチオピア難民帰還を完了
*UNHCR、オウムのくちばしの襲撃を逃れた難民援助へ
*石油食糧交換プログラムによるイラク収入、総額400億
*ルワンダ刑事裁判所で、Mukingo村・村長(当時)の裁判はじまる
*ユネスコ:旧ユーゴ裁判所によるクロアチア遺跡破壊の起訴を歓迎 - *アナン事務総長、ダッカ入り。明日、環境問題に関する演説を行い、持続可能な開発を抽象的概念から日常の現実的問題とすることの重要性を訴える。持続可能な開発に関する世界サミット(2002年、ヨハネスブルク)を視野に入れ、バングラデシュが温暖化と海面上昇の脅威に晒される国であることを念頭に置いた演説となる。
*事務総長個人代表Legwaila Joseph Legwaila氏は国連本部で記者会見し、エチオピアとエリトリアの和平プロセスについて、様々な問題が依然として未解決であるものの、和平プロセス自体が崩壊することはない、との楽観的な見方を示した。記者会見の前、同氏は、UNMEEに関する事務総長報告に関する非公開協議を行う安保理で、状況説明を行った。
*アナン事務総長、ネパール訪問を終了。同国の政府高官との会談において、ネパールが平和維持活動訓練センターをつくる計画をたてていることに対し、支持を表明した。
*タリバンによるバーミヤンの石仏破壊を受けて、アナン事務総長は、今後こうした行為をなくすためには、寛容こそが鍵となる、と述べた。ネパールの主要空港で、記者団からの質問に答えて。
*UNEPはきょう、コソボで使用された劣化ウラン弾の環境影響評価に関する調査を発表し、健康に対する影響はそれほど大きくないとしながらも、着弾地点付近の住民に対する健康被害の危険性を抑えるため、予防的措置を講じるよう勧告した。
*コソボ暫定行政評議会はきょう、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国当局に対し、国境通過地点を再開し、交通状態を速やかに平常に戻すよう要請した。
*東ティモール国民評議会はこのたび、88人構成の制憲議会選挙について規定する法令を承認した。同議会は、選挙実施から90日以内に、東ティモール初の憲法草案をつくることになる。
*UNHCRはきょう、1991年まで16年間続いた軍事政権下のエチオピアを逃れて、隣国スーダンに流出し、最後まで残っていた難民700人の帰還作業を完了した。
*先週金曜日、ギニアの町Nongoaで反政府勢力の襲撃事件が起こり、1500人がGueckedou北部の難民キャンプに向かって流出していることから、UNHCRはこれら難民を同国内部のより安全な地域に搬送すべく、現在、輸送部隊を送っている。
*イラクプログラム部によれば、イラクは1996年12月の石油食糧交換プログラム開始時以来、総額にして、400億ドルと20億ユーロの収入を得た。
*ルワンダ国際刑事裁判所において、ジェノサイドや人道に対するなどに問われている、ムキンゴ村・村長(当時)Juvenal Kajelijeli氏の裁判がはじまった。
*ユネスコはきょう、タリバンによるバーミヤン石仏破壊との関連で、旧ユーゴ国際刑事裁判所によるクロアチア遺跡破壊の起訴を歓迎した。旧ユーゴ国際刑事裁判所は2月22日、クロアチアの旧港湾都市Dubrovnikに対する襲撃事件(1991年)について訴追し、歴史的建造物の破壊の罪を裁くよう訴えていた。
2001年3月12日
- *事務総長、パキスタン北部のアフガン難民キャンプを訪問
*コンゴ:安保理、当事者に対し、兵力引き離し合意の尊重を求める
*MONUC、Equateur州の停戦違反を非難
*事務総長、パキスタン訪問を終了
*UNRWA事務局長、アラブ諸国からの一層の援助を求める
*対話こそ、中東情勢の緩和の希望:国連特使
*ウガンダ:WFP、難民および避難民に対する一層の援助を求める
*旧ユーゴ刑事裁判所に、ユーゴ人被告が初めて、自発的に出頭
*野生動物の乱獲、森林コミュニティーの食糧安保に危機 - *アナン事務総長はパキスタン北部のShamshatoo難民キャンプを訪れた際、そこに滞在するアフガニスタン人難民に対して、それら難民たちの苦境が忘れられてはいないこと、そして、国際社会が同国内外のアフガニスタン人を支援する決意でいることを伝えた。
*コンゴ民主共和国のBolombaにおいて、停戦違反があったと伝えられるなか、安保理は非公開協議を行い、平和維持活動担当事務次長から、同国情勢に関する説明を受けた。その後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、全当事者に対し、兵力引き離し合意を尊重し、国連コンゴ共和国ミッション(MONUC)に協力するよう促した。
*MONUCはきょう、Equateur州Bolombaにおける最近の停戦違反について非難声明を発表、その衝突事件は決して正当化できるものではない、として遺憾の意を表明した。
*アナン事務総長、パキスタン訪問を終了。事務総長は土曜日、パキスタンに到着した際、ムシャラフ将軍およびパキスタン政府がタリバンに対し、仏像・彫像破壊命令の実行回避を呼びかけていることを歓迎する意を表明した。
*パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のハンセン事務局長はアラブ連盟閣僚会議で演説、UNRWAの財政状況が逼迫していることを指摘し、アラブ援助諸国からの一層の資金拠出を求めた。
*中東における治安情勢が悪化していることから、このたび、イスラエルによる占領地閉鎖政策などの影響について話しあうためのイスラエル・パレスチナ間の会合が中止した。ラーセン中東和平プロセス特別調整官はきょう、ガザで声明を発表し、対話こそが、同地域の状況を緩和する唯一の方法である、と訴えた。
*国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)およびKFORの代表はきょう、ミトロビツァのセルビア系住民代表と会談し、アルバニア・セルビア人地区間の移動の自由拡大などについて話し合った。
*国連環境計画(UNEP)の専門家や担当官、アフリカの政府指導者、NGOなどがダカール(セネガル)に集い、「持続可能な開発に関する世界サミット」(2002年、ヨハネスブルク)の準備プロセスを開始した。
*世界食糧計画(WFP)はきょう、国際社会に対し、ウガンダにおける緊急活動のための資金拠出を通じ、WFPが同国に滞在する70万人の避難民および難民への食糧提供することを可能にするよう訴えた。
*ボスニア・ヘルツェゴビナの町Bosanski Samacの町長(当時)、Blagoje Simic氏がこのたび、旧ユーゴ国際刑事裁判所に自ら出頭した。同氏は、同裁判所により戦争犯罪を問われ、起訴されていた。同裁判所に起訴されたユーゴスラビア人被告で自発的に出頭するのは、同氏がはじめて。
*世界各地において、野生動物が乱獲され、その数が減少していることから、多くの森林コミュニティーの食糧安全保障が脅威を受けている、とFAOが警告。
2001年3月9日
- *総会、タリバンに遺跡破壊を止めるよう促す
*アナン、南アジア歴訪に出発
*UNMIK、マケドニア・コソボ境界封鎖に憂慮
*WFP、マラウィに食糧援助の用意
*アフガニスタン難民、パキスタンへの流入継続
*人権高等弁務官、チェチェンの人権侵害に憂慮
*UNHCR:ギニアのGueckedouで新たに襲撃事件
*コンゴに新たにアンゴラ難民2000人流入
*人権特使、コンゴにおける150人虐殺事件を調査へ
*Pemba・Zanzibarからケニアに逃れた難民、ハンガーストライキを中止 - *総会は決議を無投票で採択し、アフガニスタンのタリバンに対して、バーミヤンの石仏など同国の文化遺跡の破壊を即時に停止するよう求めた。同決議は、90カ国以上が提案国となって、総会に提出した。
*アナン事務総長はきょう、南アジア諸国歴訪に向けて、ニューヨークを出発した。パキスタンを皮切りに、ネパール、バングラデシュ、インドを訪問し、各国首脳と会談する。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国がこのたび、コソボとの境界を封鎖したことについて、国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)はきょう、深い憂慮を表明した。境界は3月4日に封鎖された後、きのう、UNMIK、KFOR治安部隊、NGOに対して再開されたが、民間人に対しては依然として封鎖されたまま。
*マラウィにおいて、豪雨による大洪水が発生。世界食糧計画(WFP)はきょう、約6万人の被災者に対して、速やかに緊急食糧援助を行う用意が整っている、と発表した。
*UNHCRによれば、数千人のアフガニスタン人が祖国の紛争や干ばつを逃れ、パキスタンに流入し続けている。今年に入ってから、パキスタンによる国境管理が厳しくなったことから、これら難民たちは、これまでのルートを使わずに入るようになった。
*ロビンソン人権高等弁務官はこのたび、チェチェン共和国情勢に関する報告書を発表し、同国において人権侵害の継続が伝えられることに深刻な懸念を表明し、この疑念に対処すべく、断固たる措置が講じられるよう促した。
*UNHCRによれば、昨夜からきょうにかけて、ギニアのNongoa地域(Gueckedouの西30キロ)において、新たな襲撃事件が発生した。UNHCRでは現在、ギニアの「オウムのくちばし」地域における人道援助活動を継続している。
*UNHCRとWFPの合同チームが先週、コンゴ民主共和国南部(アンゴラとの国境地域)を訪れたところ、新たに約2000人のアンゴラ難民が、Kimvula町近辺に流入したことがわかった。これら難民のうち一部の人々は、アンゴラ軍とUNITAの戦闘を逃れる際、銃弾を受け、負傷している。
*コンゴ民主共和国における人権状況を担当する特使Roberto Garreton氏は3月11日‐21日、コンゴ民主共和国を訪問する。ウガンダ軍の支援を受けたFLCの支配地域Ituriの町Buniaで1月19日、150人以上が虐殺された事件について調査する。
*1月にPembaおよびZanzibar島からケニアに逃れたタンザニア難民2000人以上は、月曜日以降、ケニア当局が難民指導者を引き離そうとしたことに抗議し、ハンガーストライキを続けていたが、このたびケニアのムスリム聖職者が説得介入し、水曜日、停止した。
2001年3月8日
- *きょうは、国際婦人デー。
*UNDPやUNIFEMなど国連機関、女性の平和創造への貢献を指摘
*難民高等弁務官、安保理にギニア難民支援を促す
*事務総長、モザンビークの洪水の闘いのため、資金拠出を求める
*イラク北部の援助活動のため、同国政府の協力を要求:国連高官
*事務総長、UNMEEの任期延長を勧告
*UNRWA、雇用創出のため、3900万ドルの拠出を求める
*ボスニア特使、幹部会議長の更迭を歓迎
*難民保護に関する協議、ジュネーブで開始:UNHCR
*レバノン:国連得し、撤退ラインの暴挙に懸念を表明
*事務総長、ビル・ゲイツ夫妻と会談
*旧ユーゴ刑事裁判所検察官、ミロシェビッチの送還を要求
*UNTAET、東ティモールのBaucauに調査団を派遣 - *国際婦人デー。アナン事務総長はメッセージを発し、女性たちが平和プロセスの全過程に貢献する技術や経験を有していると述べた。そして、より多くの女性を意思決定の場に参画させるため、国際社会が、政府、NGO、地域グループ、民間部門といった全てのアクターとのパートナーシップを築く必要を指摘した。
*国際婦人デーのこの日、UNDP、UNIFEM、ILOなどの国連機関は声明を発し、紛争予防、平和建設、和解促進における女性の重要な役割を指摘した。
*このたび西アフリカ諸国訪問を終えたルベルス難民高等弁務官はきょう、安保理に対し、この訪問に関するブリーフィングを行った。そのなかで、弁務官は、安保理に対して、ギニアに滞在する難民のための包括的解決を支援し、同国からシエラレオネへと帰還する難民に安全な通過を確保する可能性を探るよう求めた。
*アナン事務総長は声明を発表し、加盟各国に対し、洪水に襲われたモザンビークにおける救済活動を支援すべく、資金や輸送力を提供するよう訴えた。
*イラクプログラム部担当事務局長のベノン・セバン氏が安保理に対し、ブリーフィング。イラク北部の3州(Dahuk、Sulaymaniyah、Erbil)での人道援助活動における問題点を指摘、この解決のため、イラク政府の協力を要求した。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)に関する事務総長報告が、発表された。報告において、事務総長はエチオピアとエリトリアの和平プロセス支援を維持すべく、UNMEEの任期を6ヶ月延長した。
*パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のハンセン事務局長はこのたび、経済状態が急激に悪化するパレスチナ領土における緊急雇用創出活動に対して、援助国が3900万ドルの資金拠出するよう求めた。
*ボスニア・ヘルツェゴビナ担当事務総長特別代表Jacques Klein氏はきょう、高等代表Wolfgang Petrisch氏がボスニア幹部会議長Ante Jelavicの更迭を決定したことを歓迎する意を表明した。これより前、同幹部会議長はボスニア連邦とは別個に、独自の政府機構をつくる旨宣言していた。
*ジュネーブにおいて、きょう、難民の国際的保護に関する会議が開始した。UNHCR執行委員会の56カ国政府、35のオブザーバー国、15の国際機関、40のNGOなどの参加を得て、行われる。今年12月12日には、1951年難民の地位に関する条約と1967年議定書の締約国の閣僚を招いた大きな会議が開催されるが、きょう開始した会議ででた提案は、この12月の会議で取り上げられる。
*レバノン南部担当事務総長個人代表Staffan de Mistura氏はきょう、レバノン国防大臣Khalil Harawi氏と会談。きのう、撤退ライン地域で、レバノン人青年の集団が国連旗をはずそうとした事件があったが、代表はこうした事件の再発防止の必要を指摘した。
*アナン事務総長、ビル・ゲイツ夫妻と会談し、保健衛生分野の広範な問題について、話し合った。同夫妻が創始したビル&メリンダ・ゲイツ財団は、過去2年間で、世界の保健衛生関連活動に対し、14億ドルを寄付している。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の主任検察官Carla del Ponte氏は声明を発し、スロボダン・ミロシェビッチ容疑者を含む起訴された者の身柄はすべて、同裁判所に引き渡されなければならない、と述べた。
*東ティモールの町Baucauにおいて、火曜日と水曜日の2日間にわたり、一連の暴力事件が発生。UNTAETはきょう、この事件について調査すべく、政務担当閣僚Peter Galbraith氏や文民警察官代表で構成するチームを同地に派遣した。
2001年3月7日
- *安保理、平和維持の実行性向上を討論
*マケドニア:安保理、アルバニア人過激派の暴力行為を非難
*安保理、リベリアにシエラレオネ反政府勢力の支援停止を求める
*UNMEE、安全地帯におけるエチオピア兵力再配置を検証
*コンゴ:国連兵士1500人が今月末までに展開へ
*事務総長、バルカン特使2人の任期を更新
*UNHCR:マケドニアから250人がコソボに新たに流入
*国連制裁委、イラクへの住宅関連物資の搬送を一括承認
*モザンビーク洪水被災者援助のため、1070万ドル拠出アピール
*東ティモール:国連警察、学生会議の妨害者を逮捕
*ユニセフ、中国小学校での爆発事件に憤りを表明
*WFP、飢餓と貧困をなくすため、女児の学校教育を求める
*旧ユーゴ刑事裁判所:3人の被告が控訴へ
*ユニセフ:子どもの結婚をなくす運動を求める
*WHO、若者に対する保健衛生サービスの向上に関する会議 - *安保理は、公開会合を開催して、平和維持における国連の役割強化について討論した。アナン事務総長は冒頭演説し、各理事国に対し、昨年9月7日の首脳レベル会合で採択された決議1318、並びに2ヶ月後に採択された決議1327を誠実に履行するよう促した。
*安保理は議長声明を発表、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国北部の最近の情勢に深い憂慮を示すとともに、同地におけるアルバニア人過激派による暴力行為を強く非難し、すべての地域の安定に脅威を与えている戦闘の即時終結を求めた。
*安保理は決議1344を全会一致で採択し、リベリアに対し、シエラレオネ反政府勢力RUFへの支援を即時に中止するよう要求した。2ヶ月以内にリベリアが同決議を遵守しない場合、リベリアのダイヤモンド原石禁輸など、追加的制裁措置が発効する、とした。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)はこのたび、エチオピア軍隊が暫定的安全地帯(TSZ)の境界南側に再配置され、TSZから外にでたことを確認した。エリトリアの再配置が進まないため、緩衝地域はまだ宣言できない。
*コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)の兵士1500人以上が今月末までに、コンゴにおける駐留を開始する予定。MONUCは、安保理により1999年11月に設置された。その後2000年2月24日、兵力規模は最大5537人(最大500人の監視員含む)まで、拡大された。
*アナン事務総長は安保理に書簡を送り、バルカンの不安定な情勢に憂慮を示し、同地域のための特使、Carl Bildt氏とEduard Kukan氏の2人の任期を2001年半ばまで延長したことを通告。
*UNHCRがきょう発表したところによれば、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国の山岳地帯で起こった戦闘を逃れ、250人がコソボに流入した。これまでに同地帯から逃れてきた人々は、これで840人以上となった。
*対イラク制裁監視委員会は、イラクに対する援助物資搬送を急ぐべく、住宅関連の物資26点の輸送について、一括手続きで承認した。
*ロス・マウンテン緊急援助調整官補はマプト(モザンビーク)で記者会見し、このたび洪水に襲われたモザンビークの援助のため、国際社会に対し、1070万ドルの資金拠出を求めたことを明らかにした。同氏は、被災状況を調査するため、同国を訪れていたが、きょう、訪問を終了した。
*東ティモールの中心都市ディリにおいて、ティモール人指導者のひとり、グスマン氏がきょう、学生を対象にした演説をしていたところ、男性3人がこれを妨害しようとしたため、国連文民警察がこれら男性を逮捕、収監した。
*中国の紅西省にある小学校でこのたび、大量の爆竹が爆発し、少なくとも37人の子どもが死亡した。この学校では、学校経費を捻出するため、子ども達に爆竹をつくる作業を強制していたとされる。ユニセフはきょう、深い遺憾と憤りの念を表明した。
*国際婦人デーを前に、バーティーニWFP事務局長は、世界の飢餓と貧困をなくすうえで、女児教育が最も効率的であることを指摘し、国際社会に対し、開発途上国の女児が学校教育を受けるのを支援するよう求めた。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所において、去る2月22日、1992年‐1993年に犯した奴隷化の罪を問われ、それぞれ28年、20年、12年の禁固刑を言い渡されていたDragoljub Kunarac、Radomir Kovac、Zaran Vukovicの3人は、この事実認識に誤りがあるなどとして、控訴する見込み。きょう、裁判所スポークスマンが発表した。
*ユニセフはこのたび、「早期結婚:子ども妻」と題する報告書を発表。子どもの結婚のマイナス面を調査し、この慣行をなくすための世界的なキャンペーンを求めた。
*世界保健機関(WHO)はきょう、若者に対する保健衛生サービス向上をはかるため、ジュネーブで専門家会議を開始した。日程は3日間。
2001年3月6日
- *コソボ:安保理、国連とユーゴの関係改善を歓迎
*安保理、アフガニスタンの人道情勢に憂慮
*イラク石油食糧交換プログラムの政治化は避けよ、と事務総長
*ダーミヤン石仏の破壊回避に希望的観測:国連特使
*先進各国は、EUによる最貧国への市場開放を模範に:アナン
*マケドニア、安保理緊急会合を求める
*人種差別撤廃委員会、開始
*東ティモール:600人以上の難民帰還
*ボスニアで、人身売買の女性177人が解放される
*コソボ:専門家パネルが自治政府の定義のため作業開始
*人権高等弁務官、ジンバブエ大統領に人権保障のための介入を求める
*婦人の地位委員会、開始
*ギニア、2万9000人に援助物資が届く
*FAO、アフリカ南部の干ばつと洪水による不作に警鐘
*タンザニア難民、ケニア政府に抗議し、ハンガーストライキ
*UNAMSIL、女性の社会復帰を支援
*気候変動政府間パネルの報告、温暖化ガス削減解決法を提示
*事務局の情報技術利用に関し、事務総長報告発表される - *安保理議長は報道声明を発表し、ユーゴスラビア連邦共和国、UNMIK、KFORの関係改善の継続を歓迎する意を表明した。
*安保理において、大島賢三緊急援助調整官がアフガニスタン情勢を説明した。この後、安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、アフガニスタンの人道状況悪化に重大な憂慮を示した。また、タリバンに対し、人道援助が確実に妨害されずに人々に届くことを保証するよう求めた。
*国連イラク石油食糧交換プログラムに関する事務総長報告が発表された。報告において、アナン事務総長はイラク市民の窮状を指摘し、すべての当事者に対して、同計画を政治問題として扱わないよう求めた。
*ユネスコ特使Pierre Lafrance氏はこのたび、アフガニスタン国内の彫像や仏像の破壊令の撤回を求めて、アフガニスタンを訪問し、同国のタリバン外相と会談した。会談後、特使は、バーミヤンの石仏が破壊を免れる望みはまだある、と希望的観測を示した。
*アナン事務総長は今週月曜日、フィナンシャル・タイムズに投稿し、欧州連合が最近、最貧国に対する完全市場開放措置を実施したことを称賛するとともに、米国、日本、カナダなど、その他の先進国が欧州連合に続いて、同様の措置を講じるよう呼びかけた。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国はこのたび、安保理に書簡を送り、コソボとの国境地帯の緊迫する情勢に対処すべく、緊急会合を開催するよう要請した。
*人種差別撤廃委員会がきょう、開始した。副人権高等弁務官Bertrand Ramcharan氏はその演説において、昨年のミレニアムサミットや来る反人種主義世界会議が、人種差別撤廃条約の普遍的批准に向けた政治的弾みをつけることになった、と述べた。今後3週間にわたる会期において、委員会は、アルジェリア、アルゼンチン、バングラデシュ、グルジア、アイスランド、日本、ポルトガル、スーダンの国別報告書について審議する。
*西ティモールから、600人以上の難民たちが海路、東ティモールのディリに無事到着。UNTAET、UNHCR、国際移住機構(IOM)が共同で帰還作業にあたった。これら難民たちは現在、それぞれの故郷に移送されている。
*国連ボスニア・ヘルツェゴビナ・ミッション(UNMBIH)の支援の下、ボスニア連邦、セルビア共和国、ブルチコ地区の警察官500名以上が3日早朝、ブルチコにあるナイトクラブ38件を一斉に強制捜査し、身柄を拘束されていた女性たち177人を解放した。これら女性たちは、ルーマニア、モルドバ、ウクライナ、ロシア連邦、ユーゴスラビア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナから売られてきた、人身売買の犠牲者である。
*国連コソボ暫定統治ミッション(UNMIK)のヘケロップ代表はきょう、暫定法的枠組に関する作業部会の初会合を開始、コソボの暫定自治政府のあり方を決め、総選挙への道を開く。
*ロビンソン人権高等弁務官はこのたび、ジンバブエのムガベ大統領に書簡を送付、同国の裁判官独立の問題などに対する国際社会の懸念を伝えるとともに、同国において人権の行使が完全に確保されるよう、同大統領の個人的介入を求めた。
*第45回婦人の地位委員会がきょう、3月16日までの日程で開始した。今会期の焦点は、エイズと人種差別。
*UNHCRはきょう、声明を発表し、ギニアの「オウムのくちばし」地域へのアクセスが可能となり、この1週間で、約2万9000人に対し、400トン以上の食糧を提供した、と述べた。
*FAOはきょう、報告書を発表し、アフリカ南部諸国が、干ばつや洪水による食糧安保への脅威に晒されており、多くの人々が緊急に人道援助を必要とする事態に陥っている、と警鐘を鳴らした。
*タンザニアのPembaおよびZanzibarの双子島から流出してきた難民2000人がこのたび、ハンガー・ストライキを行った。ケニア政府が、海岸沿いの町シモニに到着した難民の中から、30人‐40人の指導者については、同国北東部の地域にあるキャンプに移送する意向を示したことに対し、抗議した。
*国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)はきょう、紛争の精神的後遺症を負った女性や女児たちの社会復帰などを支援するプロジェクト(6万6000ドル規模)を発表した。
*気候変動に間する政府間パネルの第3回(最終)報告がきのう、アクラ(ガーナ)で発表された。同報告は、温暖化ガス排出量増加への対処方法を提示するとともに、気候変動との取り組みにおいて成功を収めるために、各国政府が様々な障害を除去する必要性を指摘した。
*国連事務局の情報技術利用に関して、事務総長報告が発表された。報告は、この10年間の進展を指摘しながらも、今後さらに情報技術の利用を通じ、事務局の改革を図っていく決意を示した。
*米国の政治家Harold Stassen氏が死去。アナン事務総長は声明を発表し、深い悲しみを表明した。Stassen氏は、サンフランシスコ会議(1945年)の米国代表団の一員。他の代表団メンバーはすでに全員、死去している。
2001年3月2日
- *安保理、ブルンジ暴力事件を非難、全当事者の自制を要求
*安保理メンバー、マケドニア国境沿いにおける暴力事件を非難
*メトロポリタン美術館、バーミヤン遺跡の保護を申し出
*アンゴラで武力襲撃事件、数千人がコンゴに流出
*不正漁業禁止のため、行動計画が採択される
*人権高等弁務官、中国のA規約批准を歓迎
*事務総長、ネパールを訪問へ
*UNEP報告書、再生使用可能技術への投資を求める
*GlaxoSmithKline社とWHO、新しいマラリア治療薬の開発へ - *このたび、ブルンジに関するアルーシャ和平和解合意の締約国会議の開催中、ブルンジのブジュンブラにおいて、「民族解放勢力」が一般市民を対象にした武力襲撃を行った。安保理はきょう、この武力襲撃を強く非難するとともに、その即時停止を促し、すべての当事者に対し、自制を求めた。
*安保理議長は報道声明を発表し、このたびマケドニア旧ユーゴスラビア共和国間の国境沿いで起きた暴力事件を非難し、KFORが同地域の安定を図るために講じた措置を歓迎する意を表明した。また、KFORとUNMIKに対し、さらなる措置を講じるよう促した。
*アフガニスタンの彫像や仏像がタリバンによる破壊のおそれに晒される中、ニューヨークのメトロポリタン美術館はこのたび、アナン事務総長に対し、これら彫像のアフガニスタンからの搬送・移設を申し出た。
*アンゴラにおいて、反政府勢力UNITAによる襲撃事件が発生したと伝えられ、また、この襲撃を逃れ、数千人がコンゴ民主共和国に流出した。UNHCRが発表した。
*不正に、無規制、無報告で行われる漁業が環境悪化、海洋資源枯渇を招いているとして、このたび110カ国以上が、これを防ぐための行動計画を採択した。ただし、この計画には拘束力はなく、各国の自主規制を促すにとどまる。FAOがきょう、発表した。
*このたび、中国が経済的、社会的、文化的権利に関する国際規約に批准した。きょう、「第9回アジア太平洋地域・人権ワークショップ」で閉会演説したロビンソン人権高等弁務官は、これを歓迎。しかし、労働組合の権利に関する条文について、同国が留保を表明していることに失望の念を表明した。
*今月、アナン事務総長の南アジア訪問が予定されているが、当初発表されたパキスタン、インド、バングラデシュに加えて、ネパールにも立ち寄ることになった。きょう、事務総長付きスポークスマンが発表した。
*国連環境計画(UNEP)はこのたび、「当然の選択:再使用可能なエネルギー技術と政策」と題した報告書を発表し、再生可能なエネルギー技術への投資がより安全かつ強力、環境にやさしい経済を生むことになる、と強調した。
*GlaxoSmithKline社と世界保健機関(WHO)はこのたび、マラリアの新しい治療薬を開発していくことに合意した。
2001年3月1日
- *事務総長、中東の暴力停止のため政治的手腕とビジョンを求める
*事務総長、ブルンジの戦闘再発に憂慮、即時終結を促す
*イラクの協力ないまま、国連兵器検察団の準備進む
*国連特使、タリバンに対し、彫像破壊の取りやめを促す
*オタワ地雷禁止条約、2周年。多くの進展があった、と国連高官
*モザンビークと国連、洪水被災者の援助のため、3000万ドルを要請
*UNHCR、セルビア南部安全地帯の性急な改変について警鐘
*UNAMSILとRUF、初の地域接触グループ会合
*国連特使、レバノン南部の地雷除去強化の努力を称賛
*旧ユーゴ刑事裁判所検察官、Dubrovnik襲撃事件を起訴
*東ティモール:国連兵士、空港の管理権限を民間企業に移譲
*UNDPが職員募集開始、貧困対策活性化をめざす
*33カ国において、6000万人が食糧不足に苦しむ:国連報告
*地理学者、国連活動において重要な役割を果たす:アナン
*ボルネオ:Sampitの避難民にとって、保健衛生が最大の問題
*温暖化ガス削減、経済的に実現可能:国連高官
*学生、国連に集い、世界の諸問題について討議 - *パレスチナ委員会、開始。アナン事務総長は冒頭、演説し、地域の紛争当事者に対して、暴力の拡大防止のため、指導力を発揮するよう促した。
*このたび、ブルンジのブジュンブラおよびその周辺において戦闘が再発し、市民5万人が避難民となり、約40人が死亡した。これについて、アナン事務総長はきょう声明を発表し、この事態が人道状況の一層の悪化をもたらすとして、深い憂慮を表明、戦闘の即時停止を求めた。
*国連監視検証検査団(UNMOVIC)は、安保理に報告書を提出し、イラクからの協力が得られていないにもかかわらず、UNMOVICの現地活動の準備において、多くの作業が進んでいる、と指摘した。
*ベンドレル事務総長特使はタリバン外相と会談し、タリバンがこのたび発した非イスラム教遺跡破壊令を撤回するよう促した。
*きょう、対人地雷禁止条約発効から2年目。国連地雷除去サービス部・部長Martin Barber氏は、国連本部で記者会見し、この2年間に、対人地雷に関して、多くの前向きな動きがみられたものの、地雷全廃のためには今後、さらなる資金が必要である旨指摘した。
*モザンビークのZambezi峡谷でこのたび発生した洪水による被災者が、47万9000人を超えるともみられている。同国政府はきょう、国連人道問題調整部とともに、これらの人々を援助すべく、国際社会に対し、3000万ドルの資金拠出を求めた。
*NATOはこのたび、セルビア南部の安全地帯から、一定条件の下で段階的な撤退を図ると発表。UNHCRはきょう、声明をだし、同地帯に性急な変化をもたらすことに対して、警鐘を鳴らした。
*きのう、シエラレオネの町Mangeにおいて、同国反政府勢力RUFと国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)が、初の地域接触グループ会合を開催した。UNAMSILの司令官はこの会合について、司令官は永続的和平の模索における新たな一歩であると形容した。
*このたび米国がレバノン南部の地雷除去活動に対し、地雷感知犬8匹を寄与し、きょう、ベイルートにおいて、これを記念する式典が開催された。事務総長個人代表Staffan de Mistura氏はこの式典に出席し、米国の貢献を歓迎する意を表明した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所・検察官はこのたび、クロアチアのDubrovnikおよびその周辺地域で1991年に起こった一連の襲撃事件において、ジュネーブ条約などに対する違反があったとし、数人の個人の罪を問い、起訴状を発行した。
*東ティモールの中心都市ディリにあるコモロ空港の管理権限がきょう、国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)から、民間企業に移った。あした、この権限移譲を正式に記念する式典が行われる。
*国連開発計画(UNDP)はきょう、貧困と闘う世界的運動を活性化するため、民主的統治、危機事態の防止、復興、貧困者のための政策、環境、エイズなどの分野を専門とする人材の募集を開始した。募集要項は、http://www.undp.org/jobsで入手できる。
*食糧農業機関(FAO)はきょう、“Foodcrops and Shortages”と題する報告書を発表し、世界の33カ国において、約6000万人が食糧不足に直面しており、そのなかでもサブ・サハラ地域が最悪の事態に陥っていることを指摘した。
*アナン事務総長はきょう、米国地理学者協会の会合(ニューヨーク)で演説し、地理学者が国連活動において果たしている重要な役割を指摘。気候変動の問題を克服するため、また持続可能な開発という長期的目標に向けて歩みを進めるため、国連との密接な関係を活用するよう促した。
*ボルネオ島において、このたび発生した民族間衝突により、476人が死亡し、数万人が避難民となっているが、国連人道問題調整部(OCHA)はきょう、Sampitの難民キャンプにおいて保健衛生が最大の問題となっていることを明らかにした。
*ガーナの首都アクラにおいて、3-5日、外交官や専門家が集まり、「気候変動に関する政府間パネル」の評価報告・第3巻(最終)の完成をめざした作業を行なう。気候変動条約の事務局長Michael Zammit Cutajar氏はきのう、声明を発表し、各国政府に対し、気候にやさしい経済への早期移行による経済利益を認識するよう求めた。
*「第26回国連国際学校(UNIS)・模擬国連会議」が3月1‐2日、開催。技術と通信、医療、戦争と軍縮、民族闘争、人権などに焦点を当てた論議が行われる予定である。http://www.unis-un.orgで、生放映を視聴できる。
2001年2月28日
- *安保理、国連・イラク協議に勇気づけられる
*事務総長、コソボ・マケドニア国境の情勢に憂慮
*ボルネオで衝突事件、国連がニーズ調査団を派遣
*国連、エチオピア・エリトリア間の緩衝地帯での会議を主宰
*コンゴ:国連、ルワンダ兵力の撤退を検証
*世界人口、年率7700万人の増加
*WHO、ウガンダのエボラ出血熱の終息宣言
*元スイス大統領、開発・平和とスポーツに関する顧問に
*アフガニスタン:大島調整官、2億5000万ドルの拠出を求める
*気候変動交渉、ボンで今夏、再開へ
*米国の移民問題担当長官、難民高等弁務官補に
*東ティモール暫定内閣、真実委員会の設置を支持
*ジンバブエ:国連専門家、判事の独立の必要を強調 - *安保理、イラクに関する非公開協議を開催。アナン事務総長が、このたび行われた国連とイラクの高位級会合の内容についてブリーフィングした。協議後、アナン事務総長は記者団に対して、理事国がこの対話プロセスの開始に勇気付けられている、と語った。
*マケドニア旧ユーゴスラビア共和国とコソボ間の国境地帯で暴力事件が発生し、アルバニア系住民がコソボへと流出している事態について、アナン事務総長はきょう、声明を発表、重大な憂慮を表明した。
*ボルネオ島で起こった衝突事件による被害を受ける人々のニーズ調査を行うべく、人道問題調整部(OCHA)はこのたび、ボルネオ島の中部カリマンタンならびに、ジャワ島のマドゥラおよびスラバヤに、計2つの調査団を派遣した。前者は暴力事件の発生地であり、後者はこれを逃れて流出する人々の受け入れ地。
*国連主宰の下、エチオピアとエリトリア両国の高位級担当者を招いた軍事調整委員会が、現在提案中の25キロにわたる両国間緩衝地帯において、初めて会合を開いた。
*ルワンダ兵力がこのたび、コンゴ民主共和国の町Pwetoから予定通り撤退を開始した。約1週間前、安保理はコンゴ紛争当事者に対し、自国軍隊の撤退計画を立てるよう促していた。
*国連人口部はこのたび、「世界人口予測:2000年改訂版」を発行。これによれば、2000年半ばに61億に達した世界人口は現在、年率1.3%(7700万人)の増加を続けている。インド、中国、パキスタン、ナイジェリア、バングラデシュ、インドネシアの6カ国がこの増加人口の半分を占める。さらに報告書は、2050年までに、世界人口が最大109億人まで増加すると予測している。
*ウガンダにおいて、昨年10月発生して以降、224人の命を奪ったエボラ出血熱が終息。きょう、WHOが宣言した。
*アナン事務総長は、元スイス大統領のAdolf Ogi氏を、開発と平和のためのスポーツに関する特別顧問に任命した。Ogi氏は、スポーツ界と国連との協力関係構築をめざし、活動する。
*今月はじめ、アフガニスタンを視察訪問した大島賢三緊急援助調整官はきょう、国連本部で記者会見し、長く続く戦争と厳しい干ばつの結果として、大きな悲劇が同国の人々を襲っていると述べるとともに、国際社会に対し、これ以上の死者や避難民をださないようにするため、2億5000万ドルを拠出するよう求めた。
*昨年11月から中断していた気候変動枠組条約・締約国会議が、7月16日-27日にボンで再開する。締約国会議の議長を務めるオランダ環境大臣Jan Pronk氏がきょう、発表した。
*米国の移民帰化サービス担当長官代行を務めるMary Ann Wyrsch氏がこのたび、難民高等弁務官補に任命された。
*東ティモール暫定内閣はきょう、「受容・真実・和解委員会」の設置に関する法令草案を承認した。同委員会は、1974年4月25日から1999年10月25日の間に、同領土で起こった人権侵害について、真実を明らかにする役割を担う。
*ジンバブエの裁判長が、同国政府から、本日付で職を退き、3月9日までに公邸を立ち退くよう求められていることについて、国連特別報告者Dato' Cumaraswamy氏は政府に対し、こうした脅しを行わないよう促した。
2001年2月27日
- *国連とイラクのニューヨーク協議(2日間)、終了
*イラク石油輸出、昨年末から減少。収入源、22億ドルを超える
*タリバン、非イスラム教の遺産破壊を命じる。アナン、遺憾の意
*安保理、MINURSOを2ヶ月延長
*ユーゴ、コソボ・アルバニア人を大赦へ。UNMIK、歓迎の意
*WFP、窮乏生活を送るパレスチナ人の国際援助を訴える
*事務総長が来月、パキスタン、バングラデシュ、インドを訪問
*EU、最貧国に対し、市場を完全開放。国連が歓迎
*タンザニアの双子島からケニアに流出する難民続く
*ユニセフ、子ども兵士2500人を安全地域に搬送
*WHO、ギニア難民キャンプの子ども死亡率減少を報告
*旧ユーゴ刑事裁判所検察官、米国務長官と初会談
*開発財政フォーラムの開催地に、メキシコを提案
*人権専門家、各国に対し、移民条約の批准を促す
*内部監査部、国連調達刊行の改革における進展を報告 - *国連とイラクの間の高位級協議が、2日間の日程を終了。同協議で議長を務めたアナン事務総長は明日、安保理に対し、話し合いの内容について説明する予定。
*国連イラク石油食糧交換計画の下に行われているイラクの石油輸出量が昨年末から減少。これによる収入減は22億ドルを超えるとみられる。イラク・プログラム部がきょう、明らかにした。、本来であれば、今期の収入額として57億ドルが見込めたが、このまま輸出の減少が続けば、35億ドル程度となるであろう。
*アフガニスタンのタリバンがこのたび、バーミヤンの二大石仏など、同国にあるすべての彫像や非イスラム教寺院の破壊を命じる布告を発したことについて、アナン事務総長は遺憾の意を表明し、タリバン指導者が同国の文化遺産を保護するよう訴えた。
*安保理は決議を全会一致で採択し、国連西サハラ住民投票ミッション(MINURSO)の任期を4月30日まで2ヶ月間延長した。
*ユーゴ政府はこのたび、大赦法を採択し、セルビアの刑務所に拘束されている100人以上のコソボ・アルバニア人の釈放に道を開いた。国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)はきょう、これを歓迎する意を表明した。
*パレスチナ領土において、約5ヶ月前から危機的事態が続き、貧困ライン以下の生活を余儀なくされている25万の人々を救うべく、WFPはきょう、国際社会の援助を求める緊急アピールを発した。
*アナン事務総長は来月、南アジアを訪問し、パキスタン、バングラデシュ、インドの3カ国首脳と会談する予定。10日、イスラマバドに到着し、18日にニューヨークに戻る。きょう、事務総長付きスポークスマンが発表した。
*欧州連合(EU)の閣僚理事会はきのう、世界の最貧48カ国からの、武器を除く全ての産品に対し、輸入枠や関税を撤廃することを決定した。後発開発途上国に対し、市場を完全開放するのは、EUがはじめて。なお、アナン国連事務総長は以前から、EU各国首脳に書簡を送るなどし、最貧国に対する貿易障壁を低くするよう要望していた。
*タンザニアのZanzibarとPemba両島の平常化が伝えられる一方、今なお、両島を逃れた人々が、ケニアに到着し続けている。現在までに、2000人以上が流入した。UNHCR発表。
*ユニセフはこのたび、スーダン南部の紛争地域Bahr el Gazalから、元・子ども兵士2500人以上を空路、安全な地域に搬送した。ユニセフが同地域で、これまでに行った活動としては最大規模のもの。
*ギニアのカトゥカマ難民キャンプにおいて、5歳未満の子どもの死亡率(1万人に3.2人)が、2つめの保健所の開設、NGO職員の厳正な監視、高カロリービスケットの配給といった措置により、下がったように思われる、とWHOが発表。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所の検察官Carla de Ponte氏は、パウエル米国務長官と初会談し、同裁判所およびルワンダ裁判所に関連する最近の動きなど、お互いに関心ある諸問題について意見を交換した。
*月曜日、開発財政に関する国連フォーラム・準備委員会は会期終了にあたり、フォーラムの開催地をメキシコとするよう提案した。提案どおり、メキシコで開催するためには、国連総会による承認が必要である。
*2月15日、ウルグアイは、移民労働者およびその家族の権利の保護に関する条約を批准した。移民の権利に関する国連特別報告者Gabriela Rodriguez氏はこれを歓迎し、すべての国々に対し、来る反人種主義世界会議の開催までの条約発効をめざし、最後の努力を払うよう促した。
*内部監査部は報告書を発表し、国連物資調達の方法改善をねらった一連の勧告が、迅速に、また納得できる程度に、実施された、と述べた。
2001年2月26日
- *事務総長、伝説のクリケット選手の逝去に哀悼の意
*国連との協議のため、イラク代表団が国連に到着
*エイズ特別総会の準備協議、開始
*人権高等弁務官、中国に再教育労働キャンプの閉鎖を求める
*マケドニアからコソボに難民流出:UNHCR
*旧ユーゴ刑事裁判所、ボスニア民族浄化の2人に有罪判決
*国際刑事裁判所設置準備委、開始
*居住に関する特別総会・準備委、宣言案を採択し、終了
*UNDP総裁、世界の貧困測定システムの創設を求める
*世界高齢者会議・準備委、スタート
*ユニセフ事務局長、各国財務大臣に女子教育への投資を求める
*UNHCRが、ギニア南西部の難民に初の人道物資を搬送
*UNTAET、東西ティモール境界地帯で、民兵と衝突
*日本、UNRWAに680万ドルを拠出
*2000年、テッド・ターナー基金は主に、女性・人口問題へ - *きのう、オーストラリアの元クリケット選手、ドナルド・ブラッドマン卿が死亡した。この訃報を受けて、アナン事務総長は、同氏が世界で最も偉大なスポーツマンのひとりであったと述べ、悲しみを表明した。
*国連との協議のため、イラク代表団がニューヨーク国連本部に到着。アナン事務総長は今朝、国連本部に登庁した際、記者団に対し、この協議が現在の膠着状態の解決に道を開くことを期待している、と述べた。
*今年6月のエイズ特別総会に向けて、1週間にわたる非公式協議がきょう、国連本部で開始。フレシェット副事務総長は協議の冒頭、演説し、エイズの蔓延を防ぐための緊急行動を求めた。
*北京において、軽犯罪に対する罰則に関するワークショップ、開催。ロビンソン人権高等弁務官はその演説で、中国の再教育労働キャンプが、強制労働を禁止した国際原則に反するとして、その閉鎖を促した。
*コソボとマケドニア旧ユーゴスラビア共和国間の国境地帯の緊張激化が伝えられるなか、先週以降、300人以上がコソボ内に流入した。このうち100人はきのう、Debelde村とVitina地域などに到着した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所はきょう、ボスニア政府高官Dario Kordicと軍事司令官Mario Cerkezの2人に有罪判決を下した。1992年-1993年にボスニア・ヘルツェゴビナのLasva峡谷で起こった民族浄化事件で重大な役割を担い、人道に対する罪などを犯したことを問い、Kordicには25年の禁固刑を、Cerkezには15年の禁固刑を科した。
*国際刑事裁判所設置準備委員会、2週間の会期をスタート。同刑事裁判所規程の署名国は現在139カ国、批准国は29カ国。規程の発効には、60カ国の批准が必要である。
*居住に関する特別総会(イスタンブール+5)の準備委員会が「新千年紀における都市やその他の人間居住に関する宣言」の草案を採択し、最終会期を終了した。宣言草案は、各国が1996年に行った公約を新たにし、万人に住居を提供し、持続可能な人間居住の発展をはかるよう求めている。同特別総会は、国連本部で、6月6日-8日に開催される予定。
*ブラウンUNDP総裁は、子どもの貧困に関する国際会議(英国政府主催)で演説し、2015年までに世界の貧困者を半分に減らし、すべての子どもに対して、教育とヘルスケアへのアクセスを与えるという、ミレニアム宣言の目標を実現する運動の礎として、新たな貧困測定システムを創るよう求めた。
*第2回世界高齢者会議のための準備委員会としての役割を担い、社会開発委員会が会期をスタート。これが準備委としての初会合。日程は、2月26日から3月2日。同世界会議は2002年4月8日-12日、マドリッドで開催され、第1回世界高齢者会議(1982年)のその後の状況について検討する。
*ベラミー・ユニセフ事務局長はきょう、世界各国の財務担当大臣に向けた声明を発表し、子どもの貧困との闘いにおける協調行動の必要を訴え、女子教育に資金を振り向けるよう促した。
*ギニア南西部の「オウムのくちばし」地域に滞在する夥しい数の難民たちに、UNHCRの搬送する人道援助物資がきょう、届けられた。昨年9月、同地域において反政府勢力による度重なる襲撃事件が発生して以来、これら難民に援助物資が届くのは初めて。
*金曜日夜、東ティモールと西ティモールの境界近くの町Bilbaoから東6キロ地点で、UNTAETのオーストラリア部隊がパトロールしていたところ、2人の民兵と遭遇、銃撃戦となった。
*日本政府はこのたび、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に対し、約680万ドルを拠出した。この拠出金は、特に苛酷な生活を送る家族に向けた小麦粉の購入や、乳児をもつ母親や妊娠中の女性に対する栄養支援プログラムのために使われる予定。
*1998年にテッド・ターナー氏が拠出した10億ドルの基金から、昨年は7400万ドルが主に女性や人口問題に関連するプロジェクトのために使われた。アナン事務総長はきょう、「国際パートナーシップのための国連基金」に関する報告書を発表したが、この中で明らかにしている。
2001年2月23日
- *国連とイラクとの高位級会合、開催。アナンが議長役
*国連ラジオ、大湖地域に関する高位級円卓討論会を開催
*国連、エチオピア兵力の再配置を検証へ
*西岸とガザの状況悪化を受けて、UNRWAが資金要請
*コンゴ:国連チーム、ルワンダ兵力撤退監視のためPwetoへ
*ボスニア:事務総長特別代表、新閣僚理事会の樹立を歓迎
*UNTAET代表、ジャカルタで、人権裁判所について話し合い
*UNHCR、難民再定住手続きにおける清廉さを約束
*国連緊急援助調整官、スーダンへの緩慢な対応に警鐘
*UNHCR、ギニア南西部の難民に対する援助準備
*FAO、エルサルバドルの農民援助のため、243万ドルの拠出求める
*欧州連合、アフガニスタンの国連地雷除去活動に344万ドル
*WFP、ザンビアの難民援助のため、260万ドルを求める
*人権高等弁務官、反人種主義会議のロゴ発表
*UNMIK新代表、国際会議に初出席 - *来週月曜日と火曜日の両日にわたり、ニューヨーク国連本部で、国連とイラクの高位級会合が行われる。国連側は、アナン事務総長を筆頭に、コレル法務担当事務次長、軍縮担当事務次長、イラク・プログラム部担当事務局長、政治問題担当事務次長補、広報局担当事務次長代行らが参加する。イラク側は、外務大臣のMohamed Said al-Sahaf氏が代表団を率いる。
*きのう、国連ラジオは国連本部で、大湖地域情勢に関する高位級円卓討論会を開催。コンゴ民主共和国、ザンビア、ルワンダ、ブルンジから政府高官が参加した。なお、この日、安保理は決議を採択し、同地域紛争当事者に対し、5月15日までに、コンゴ民主共和国からの兵力撤退計画を準備するよう促した。
*国連はこのたび、エチオピア政府から、今月はじめ同国がエリトリアとの間で成立した暫定安全地帯に関する合意の下、自国軍隊の再配置を完了したとの通告を受けた。国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)は月曜日、この再配置の検証を開始する予定。
*イスラエル占領地区における対立が継続し、西岸およびガザ地区でイスラエルが制裁的規制策を講じているなか、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は今後3ヶ月間にわたって難民を援助すべく、国際社会に対し、3720万ドルの拠出を求めた。
*ルワンダ大統領がこのたび、コンゴ民主共和国のPwetoに駐留する自国軍隊を自国方向に200キロ撤退させると発表したことを受け、国連コンゴ共和国ミッション(MONUC)の軍事監視員チーム(4人)はこの兵力引き離し監視員の本格派遣準備のため、Pwetoに向けて、きょう、キンシャサを出発した。
*ボスニア・ヘルツェゴビナの下院がきのう、新しい閣僚評議会を承認した。ボスニアを担当する事務総長特別代表Jacques Paul Klein氏はサラエボで声明を発表し、評議会の樹立を歓迎する意を表明した。「ボスニアにおいて、初めて、同国の前進を真に進めようとする非民族主義的政党で構成する政府が作られた。ボスニアの将来は明るく見える」と。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)のデメロ代表はきのう、ジャカルタにおいて、インドネシア司法長官Marzuki Darusman氏と会談し、1999年に東ティモールで起こった残虐行為の責任者を裁く人権裁判所の設置について話し合った。
*ルベルス難民高等弁務官はきょう、ナイロビのUNHCR事務所職員が難民の地位決定や再定住プロセスをめぐり、不正を働いていたとされる事件について、徹底的な調査を行っていく強い決意を示した。この事件については、昨年、UNHCRが内部監査部に依頼して調査を実施したが、不十分な形で終わっていたことから、現在、外部の支援を得て、さらに調査を進めているところ。
*スーダンにおいて、約60万の人々が餓死する大惨事の恐れが迫っていることを指摘し、大島賢三緊急調整官はきょう、ドナー諸国の対応の遅さに深い憂慮を表明した。
*UNHCRは現在、ギニア南西部の「オウムのくちばし」と呼ばれる地域で身動きがとれず、滞在を余儀なくされている数万の人々に対し、援助物資を搬送する準備を行っている。暫定的に、トラック輸送の開始は日曜日に予定されている。
*このたびの2回の地震により、1000人が死亡し、百万人が負傷したエルサルバドルにおいて、貧しい農民やその家族に援助を提供すべく、国連職業農業機関(FAO)は国際社会に対し、243万ドルを拠出するようアピールを発信した。
*欧州連合(EU)は、アフガニスタン地雷除去プログラム(MAPA)に対し、344万ドル(380万ユーロ)の拠出を誓約した。国連アフガニスタン調整官がきょう、EUとともに、この合意書に署名した。
*WFPは、コンゴ民主共和国およびアンゴラにおける紛争を逃れ、ザンビアに流出した難民4万人に対する食糧援助を継続すべく、国際社会が260万ドルを拠出するよう緊急アピールを発信した。
*ロビンソン人権高等弁務官は、反人種主義世界会議(2001年8月31日-9月7日)の公式ロゴマークを発表した。このロゴは、南アフリカ政府が準備、提示した。白と黒で陰と陽を表したうえ、いくつもの影を加えて灰色の芸術的な動きをかたどり、多様性の大切さを強調する。中心部をつらぬく軸により、地球儀を模し、辿るべき道を羅針盤が示す図柄としている。
*国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)の新代表Hans Haekkerup氏はきょう、マケドニアのスコピエで開催されたバルカン経済協力サミットに出席した。この後、欧州連合、OSCEなどの会議に参加する予定。同代表としての国際会議への出席は、これが初めて。
2001年2月22日
- *安保理、コンゴ紛争当事者に対し、3月15日までの兵力引き離しを促す
*安保理、アンゴラ制裁の違反国に対する罰則の検討
*イラク飛行禁止区域における行動に対する評価を下すのは安保理:アナン
*国際刑事裁判所、レイプを人道に対する罪として、初の有罪判決
*中東和平プロセスは最悪の危機事態にある、と国連特使
*トーゴ:OAUと国連が、裁判外処刑・レイプ・行方不明などを確認
*国連、エリトリア支援のため、1億5750万ドルの拠出を求める
*デジタル・デバイド解消のためのタスクフォース設置戦略:国連報告書
*東ティモール国民評議会、制憲議会選挙の実施を求める
*MINUGUA、グアテマラの襲撃事件を非難
*国連会議、不法漁業を取り締まる行動計画案を作成へ - *安保理は決議を全会一致で採択し、コンゴ民主共和国における紛争当事者が3月15日、兵力引き離しを開始すること、またルサカ和平合意の調印国が5月15日までに、同国からの全外国軍隊の完全撤退をはかる計画を完成させることを要求した。また同決議は、事務総長が2月12日に行った提案を承認し、設置以来15ヶ月間の経験に照らして、MONUCの兵力規模などに変更を加えることとした。
*安保理はきょう午後、アンゴラ反政府勢力UNITAに対する制裁措置の違反状況に関し、討議を行った。違反状況を調査するパネルの勧告どおり、意図的に制裁破りをしていることが明らかになった国々に対し、制裁を実施すべきか否かを検討した。
*アナン事務総長はこのたび、イラクの飛行禁止区域における行動の合法性を決められるのは安保理だけである、と指摘した。イラク外相が今週、事務総長に書簡を送付、米英による攻撃(先週金曜日)を非難するよう求めたことに対し、事務総長はきのう、外相に宛て、上記の趣旨の書簡を送った。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所はきょう、ボスニア・ヘルツェゴビナのFoca地域におけるセルビアによる浄化作戦(1992‐1992年)に参加し、女性のレイプおよび奴隷化という人道に対する罪を犯した、Dragoljub Kunarac、Radomir Kovac、Zoran Vukovicの3被告に対し、有罪判決を下した。それぞれ28年、20年、12年の禁固刑とした。殺害行為がない、レイプ犯罪だけに対し、有罪判決がでたのは今回が初めて。
*ラーセン中東和平プロセス特別調整官が、ストックホルムにおいて、現EU議長のスウェーデン外相Anna Lindh氏と会談。その中で、調整官は外相に対し、中東情勢が、現在、最悪の危機的事態にある、と述べた。
*トーゴにおける人権侵害を調査する国際委員会(国連とOAUが合同設置)が、昨年11月と12月に行った調査の結果を報告、トーゴにおいて、野党勢力の人々が裁判外処刑を受け、女性のレイプ・誘拐されるなどの人権侵害が起こっている、とした。報告書は、同国政府に対し、責任者を明確にし、罰を与えるべく、国内調査を開始し、こうした人権侵害の再発を防ぐため法的手段を講じるよう勧告。また国連がトーゴの人権侵害に関する一層の調査を進めるべく、特別報告者を任命するよう提案した。
*国連は、戦争と干ばつで疲弊するエリトリアにおいて、約176万人を支援すべく、国際社会に対し、1億5750万ドルを拠出するよう求め、アピールを発した。WFP、UNHCR、WHOなどがそれぞれの分野で援助活動を進めるために必要な資金をカバーする。
*元コスタリカ大統領JosMaria Figueres-Olsen氏が率いる、情報通信技術(ICT)に関する諮問委員会が、「ICTに関する国連タスクフォース」の設置に関する戦略報告を事務総長に提出した。タスクフォースの性格について、加盟国、民間セクター、学界やNGO、国連システムなどとの戦略的パートナーシップ形成をはかるひとつの手段であるととらえ、開発途上国の情報技術力の強化作戦を練り、財政資源の動員を任務を与えている。構成については、各分野の代表の参加を求めている。
*東ティモール国民評議会は、同領土の独立移行に関する勧告を承認し、制憲議会選挙を8月30日までに実施し、憲法を12月15日までに発布するよう求めた。
*きのう、グアテマラにおいて、政治的な動機によると疑われる武装襲撃事件が発生し、死傷者がでた。国連グアテマラ検証団(MINUGUA)はこの襲撃事件を非難するとともに、同国当局が事件の再発防止のため、断固たる措置を講じるよう求めた。
*「不法かつ無報告、無規制の漁業に関する第2回FAO技術諮問委員会」が、FAO本部で開始。世界の漁業に大きな脅威を与えている不法漁業をなくすため、行動計画を作成する。同委員会で作成した計画案は、漁業に関するFAO委員会の第24会期(2月28日-3月2日)に提出される。
2001年2月21日
- *コンゴからの兵力撤退、機が熟した:アナン
*事務総長報告、西サハラ紛争当事者の間の不信を指摘
*INCB年次報告、薬物乱用の高まりの指摘
*パレスチナ経済困窮の深刻さについて、国連と米国の見解一致
*民主主義促進努力は普遍原則を基に:アナン
*反人種主義世界会議・アジア準備会合、宣言・行動計画を採択
*国連石油食糧交換プログラムの下、今週のイラク収益は2億5400万ユーロ
*人権専門家、ジンバブエにおける裁判官に対する脅威に憂慮
*WFP、アンゴラに対し、新援助戦略
*地球温暖化により、アフリカの疾病、飢餓、貧困が悪化へ
*ヨーロッパ、アルコールの若者への害を減らすべく行動 - *安保理、コンゴ民主共和国情勢に関する会合(2日間)を開始。アナン事務総長は冒頭、同国の戦闘地域において、この5週間、静穏が継続していることの重要性を指摘し、今こそ、当事者が兵力の撤退を進めるときである、と訴えた。
*西サハラ情勢に関する事務総長報告がきょう、発表された。報告において、事務総長は、同地域をめぐる紛争の当事者間の関係が悪化し、紛争解決案実施上の障害克服においても何も進展がみられないことを指摘。そのうえで、MINURSOの任期を4月30日まで、2ヶ月延長するよう勧告した。
*国連麻薬統制委員会(INCB)、年次報告を発表。主に先進国において、精神的あるいは社会的要因で病む人々に対し、向精神薬が安易に処方され、過度に使用されている状況がみられると指摘した。
*ラーセン中東和平プロセス特別調整官は、ワシントンで米政府高官との2日間にわたる協議を終了。同協議において、国連と米政府は、パレスチナ自治政府が直面する経済的窮状について、その状況は相当に深刻なものであるとの見解を共有した。
*民主国家共同体セミナー、2日間の日程を終了。アナン事務総長はメッセージを寄せ、世界のどこにおいても、民主的なルール確立の土台となる主要な原則があるとし、その代表的なものとして、法の支配の徹底、報道の自由、選挙実施、人権の文化の促進などをあげた。
*反人種主義世界会議・アジア地域準備会合(テヘラン)が宣言および行動計画を採択し、3日間の日程を終了した。
*イラク・プログラム部によれば、国連イラク石油食糧交換計画の下、この1週間で、イラクは1080万バレルの石油を輸出し、2億5400万ユーロの収益をあげた。
*非植民地化委員会がきょう、年次会期を開始。アナン事務総長は、米領サモアと英領ピトケルンに関する準備作業について合意が得られたことに留意し、施政国が同委員会の活動に協力するよう希望を表明した。
*ジンバブエにおいて、裁判官の独立を脅かす状況が悪化している事態を受け、裁判官の独立に関する特別報告者Dato' Param Cumaraswamy氏はジンバブエ政府に対して、緊急アピールを発し、憂慮の念を再度伝えた。
*WFPはルワンダで声明を発表し、対アンゴラ援助の内容を緊急援助型から自立支援型にシフトし、1億6800万ドル相当の新しいプロジェクトを立ち上げる、と述べた。このプロジェクトは4月1日に開始し、15ヶ月間継続する。推計裨益人口は100万人。
*UNEPはきょう、地球温暖化の結果として、特にアフリカにおける疾病、飢餓、貧困が悪化するとの予測を示し、警告を発した。
*若者とアルコールに関するWHO閣僚会議(ストックホルム)はきょう、宣言を採択し、今後、欧州大陸において、アルコールが若者に及ぼす否定的な影響をなくしていくため、しかるべき措置を講じていくことを誓った。
2001年2月20日
- *コンゴ関係当事者の間に「新しい精神」、平和への希望を生む:アナン
*安保理、各国の平和建設を支援する措置を約束
*エイズ対処には資源とリーダーシップが必要:事務総長
*今月下旬のイラクとの会談、予定どおり実施へ:アナン
*100万のアフガニスタン人が飢餓のおそれ、緊急援助調整官が警告
*パレスチナ経済崩壊により、大惨事のおそれも:アナン
*反人種主義世界会議・アジア準備委、開催中
*アナン、アフリカ指導者に対し、人身売買の撤廃に向け協力を促す
*ユニセフ、ウガンダの軍事学校で163人のコンゴ子ども兵士を発見
*アルコール、欧州若者の死亡原因第1位
*WFP、ブルンジ北部に蔓延する栄養不良に憂慮
*国連森林フォーラム、事務局をニューヨークに設置
*FAO、モンゴル遊牧民の援助のため、870万ドル拠出を求める
*シエラレオネのヘルスケア活動家、支援が必要:WHO
*国際母国語デー、世界の6700語を祝う
*国連とレバノン国営放送、女性問題に関するテレビ番組作成へ - *アナン事務総長は月曜日、ルワンダ大統領との電話会談。同国がコンゴ民主共和国のPwetoから撤退するとの通告を受けた。これを受けて、事務総長は、国連監視団および特別代表に対し、監視員を配置し、この撤退に協力するよう指示をだした。また同国に関する別の動きとして、カビラ・コンゴ民主共和国大統領はこのたび、ボツワナ大統領がコンゴ内対話促進者として活動することに合意した。アナン事務総長が今朝、国連本部登庁時、記者団に明らかにした。なお今週水曜日と木曜日の2日間、安保理はコンゴ民主共和国の情勢に関する会合を開催する。
*安保理、平和建設に関する公式会合を開催し、議長声明を採択。紛争に突入している国や紛争から抜けでようとする国を支援する方策として、平和建設を促進し、社会の正常化を援助するため、一連の措置を講じる意向を示した。
*エイズ特別総会(6月25日-27日)のための事務総長報告がきょう、発表された。同報告において、事務総長はエイズ危機に対処するための一連の提案を行い、目標達成のための適切な資金拠出とリーダーシップを求めた。
*アナン事務総長はきょう、このたびの英米によるイラク空爆にもかかわらず、今月下旬に予定された自らのイラク政府との会談を計画どおり実施する意向を示した。また事務総長は、今回の空爆に関して、英米から事前の相談は何も無かったことを指摘したうえで、空爆後、米国当局から、これが通常の活動の範囲を超えるものでない趣旨の説明があったことを明らかにした。
*アフガニスタンの人道状況視察を終えた大島賢三緊急援助調整官はきょう、ジュネーブで記者会見し、約100万のアフガニスタン人が飢餓状態に陥るおそれがあると警告し、人道援助のための拠出を求めた。
*パレスチナ人民支援に関する国連セミナー、ウィーンで開催。アナン事務総長は、そのメッセージにおいて、中東和平プロセス特別調整官がパレスチナ経済の崩壊を警告した最近の報告書を指摘し、現状改善を早急に図らない場合、その結末は破壊的となり得る、と述べた。
*反人種主義世界会議・アジア地域準備会合がきのう、テヘラン(イラン)で開始した。これが反人種主義会議(今年9月、ダーバン)に向けた、4つの地域会合の最後となる。これまでの地域会合は、ストラスブルグ、サンチアゴ(チリ)、ダカールで、それぞれ開催された。
*「人身売買に関する汎アフリカ会議」がこのたび、アブジャ(ナイジェリア)で開始。日程は、2月19日から23日まで。アナン事務総長はメッセージを送り、アフリカ諸国に対し、「人身売買に反対するアフリカ・イニシアチブ」を作成し、犠牲者の人権保障策などを打ち出すよう促した。
*ユニセフ主導で、ウガンダのKyankwanziを視察した派遣団がこのたび、3日間の訪問を終了。ユニセフによれば、派遣団はウガンダの政治教育学校において、コンゴ民主共和国を流出した子ども163人を発見した。これらの子どもたちはコンゴのBuniaにいる家族のもとに帰ることを希望しており、現在、ユニセフはその帰還準備を整えている。
*WHOはこのたび、「疾病による世界の負担、2000年報告」を発表。同報告によれば、ヨーロッパにおいて、4人に1人の男性(15歳-29歳)は、何らかの形でアルコールが原因となり死亡しており、この死亡率は一部の東欧諸国に限った場合、3人に1人のレベルにまで達する。
*WFPはきょう、ブルンジ北部で蔓延する飢餓および栄養不良に対する憂慮を再度表明。同地域においては、マラリアや干ばつ、不作の複合的原因により、数万の人々が窮状に陥っている。
*国連森林フォーラムはこのたび、ニューヨークに事務局を置くことを決定した。G77や中国が、開発途上国の参加を最大限に保障するためとして、ニューヨークへの設置を強く主張した。
*FAOはきのう、ローマ本部で声明を発表し、モンゴルにおいて今冬、50年ぶりの最悪の被害に苦しむ遊牧民たちを支援するため、国際社会が870万ドルの拠出を行うよう訴えた。
*WHOはきょう、フリータウンで声明をだし、シエラレオネにおいて、ヘルスケア活動に携わる人々が対処する帰還民や避難民の規模の大きさなどを指摘し、追加支援の必要を訴えた。
*国際母国語デー。ユネスコはこの国際デーを記念し、世界6700の言語のそれぞれが、伝統、情緒、創造性を背景にし、人間の生活と同様の価値や個性をもっているとして、多言語主義や文化の多様性の促進を呼びかけた。
*国連西アジア経済社会委員会(ESCWA)とレバノン国営放送(NBN)はきょう、女性のエンパワーメントに関する一連の番組作成を開始する、と発表した。
2001年2月16日
- *安保理メンバー、コソボのセルビア系住民に対する襲撃を非難
*事務総長、中東での暴力事件に深刻な憂慮、抑制と対話を促す
*事務総長、中東紛争当事者に暴力停止を求める
*中東特使、パレスチナ経済の崩壊が夥しい暴力を生む危険を指摘
*アフガニスタンの本当の悲劇はこれから、と大島緊急援助調整官
*国連による西アフリカ難民への安全なアクセス確保、リベリアが支持
*人権高等弁務官、イランで反人種主義会議準備委に参加へ
*コソボ:UNEP、劣化ウラン弾にプルトニウムを確認
*東ティモール:人道に対する罪を裁く、予審開始
*人権高等弁務官、アフガニスタンの人権侵害調査を求める
*人権特使、コロンビアに対し、人権擁護家の保護を促す
*ユニセフ事務局長、ベトナムに対し、エイズや人身売買への対処を促す
*WFP、モザンビークの洪水被災者への援助、準備万端
*人権専門家、トルコ訪問へ
*ユニセフ、インドの大地震による精神的後遺症への対処の難しさを指摘 - *コソボにおいて、セルビア系住民を乗せたバスが遠隔操作による爆弾破裂襲撃を受け、少なくとも7人が死亡、10人が重傷、その他10人以上が軽傷を負った。安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表、このテロ襲撃を非難するとともに、実行犯を法の裁きにかけるべく早急に調査を行うよう求めた。
*アナン事務総長は声明を発表し、中東における暴力の拡大に深刻な憂慮を表明、当事者が事態の悪化を防ぐとともに、対話を再開するよう訴えた。ラーセン中東和平プロセス特別調整官から、紛争およびイスラエルによる占領地閉鎖政策などの抑圧措置がパレスチナ経済や社会に与える影響に関して、ブリーフィングを受けた後、同声明を発表した。
*シャバ農地で、ヒズボラとイスラエル防衛軍間の暴力事件が発生。アナン事務総長は、憂慮を表明し、すべての関係者に対し、襲撃を停止するよう求めた。
*ラーセン中東和平プロセス特別調整官は、パレスチナ自治政府が数週間以内に、職員に対する給与を支払えず、主要機関を維持できなくなり、その結果、パレスチナ地域が再び混沌と無政府状態に陥る危険がある、と指摘した。きょう、ニューヨークで、記者団に対し語った。
*大島賢三緊急援助調整官は、アフガニスタンが世界最悪の生活の場となり、また、その状況は急速に悪化していると指摘、本当の悲劇はこれからだ、と警告を発した。きょう、3日間のアフガニスタン訪問を終え、イスラマバードで記者団に語った。
*UNHCRは、西アフリカ地域の難民に対する援助活動を実施するための安全なアクセスおよび通過ルートを確保すべく努力しているが、ルベルス難民高等弁務官はきのう、リベリアで、テーター大統領と会談し、同国がこのUNHCRの努力を全面的に支持する旨の合意に達した。
*2月19日-21日、反人種主義世界会議・アジア地域準備会議がテヘランで開催される。ロビンソン人権高等弁務官は同会議に出席し、冒頭演説を行うが、その内容は、移民と人身売買の問題に重点が置かれたものとなる予定。
*バルカン紛争時にコソボで使用された劣化ウラン弾の破片から、このたびプルトニウムが検出された。国連環境計画(UNEP)がきょう、発表した。UNEによれば、同調査結果は非常事態を警告するほどに危険な度合いを示すものではない。UNEPは、調査のため、昨年11月コソボを訪問し、サンプルを採取、その後、欧州各地の研究所で調査を進めていた。これらの研究所の完全な調査報告は3月上旬に発表される予定。
*東ティモールのディリ地裁において、人道に対する罪を裁く予審法廷が開かれた。これは1999年の住民投票に際して起こった犯罪に対する初めての裁判である。この裁判では、同年4月から9月までの間に、東ティモールのロスパロスで起こった殺害、拷問、強制立ち退きなどに罪について、独立派民兵を中心とした11人が起訴されている。
*ロビンソン人権高等弁務官は声明を発表し、アフガニスタンにおいて先月、100人以上の市民が略式処刑されたと伝えられることを含め、同国の紛争当事者が犯した虐殺などの重大な人権侵害状況について、独立の国際調査委を設置して真相を究明するよう求めた。
*コロンビアにおける人権活動家の殺害事件(2月12日)に鑑み、人権擁護活動家に関する事務総長特別代表Hina Jilani氏は2月15日、同国当局に書簡を送付、当局に対し、この事件の調査を実施し、こうした暗殺事件の防止措置を講じるよう促した。
*ベラミー・ユニセフ事務局長はきょう、4日間のベトナム訪問を終えるにあたり、ハノイで声明を発表し、同国政府に対し、子どものエイズに対処するための具体的な政策を講じるとともに、子どもの人身売買を規制する法律を改定するよう促した。
*モザンビークにおいて、このたび新たな洪水が発生したことについて、WFPは声明を発表、ほぼ1年前、同国で発生した洪水が南部・中部に氾濫、約700人が死亡、千人の単位の人々が家を失うなど、大被害が及んだ経験に学び、今回の洪水に対しては、すでに十分な援助食糧を用意している、と述べた。声明によれば、今回、想定される最悪のシナリオにおいても、25万人を1ヶ月間十分支援できるだけの食糧備蓄がある。
*裁判外、略式、恣意的な処刑に関する特別報告者Asma Jahangir氏はきょう、トルコ政府の招請に応じて、同国を訪問する計画を発表した。報告者は、トルコで起こったとされる人権侵害について調査するため、政府、NGO、人権活動家など、様々な人々との接触を行い、情報を得る。
*ユニセフは、このたび大地震に襲われたインドにおいて、人々の精神的後遺症への対処をはかることが、食糧や避難場所の確保に比べて、より一層難しい問題となっている、と指摘した。
*国連人口基金(UNFPA)は、このたびアイルランドとノルウェーが同基金に対する拠出金の増額を公約したことについて、これが開発途上国におけるリプロダクティブ・ヘルス事業の拡大を可能にするとして、歓迎の意を表明した。
2001年2月15日
- *WFP、エルサルバドル地震被災者援助の資金不足
*大島賢三援助調整官、アフガニスタンで、救済援助の必要を強調
*イラク賠償委員会の管理理事会、議長を選出
*ユニセフ視察団、コンゴからウガンダに流出した子どもの実態調査
*環境条約の整理統合で、実質的な環境保護活動の資金創出を:UNEP
*東ティモール:博物館建造プロジェクトでユネスコとUNTAETが協力
*ECE、移行経済諸国の女性企業家に関するウェブサイトを立ち上げ
*UNFPA、妊娠出産による女性死亡状況報告を発表
*2000年ミスユニバース、UNFPA親善大使に - *バーティーニWFP事務局長は、エルサルバドルの地震被災者に供給すべき食糧が不足している状況を指摘し、国際社会に対し、緊急に救援資金を拠出するよう求めた。
*アフガニスタン訪問中の大島賢三緊急援助調整官はきょう、ヘラト州を視察。同州において、避難民キャンプを訪れ、厳しい状況を耐え忍ぶ難民の声を聴いた。また同州知事との会談において、避難民に対する支援を急ぐ必要について話し合った。
*ノルウェー駐国連大使Sverre Bergh Johansen氏がきょう、国連イラク賠償委員会の管理理事会議長に選ばれた。任期は2年間。同委員会は、賠償委の政策立案機関であり、安保理の理事国で構成される。
*ユニセフの視察団がこのたび、ウガンダのキャンクワンジ国立政治教育学校同地を訪問。コンゴ民主共和国から流出し、同学校に滞在する難民の子どもたちの状況について調査する。
*国連環境計画(UNEP)は声明を発表し、現行の様々な環境条約を整理統合した場合、それぞれの条約の下に義務となっている国別報告の手間を省くことが可能となり、その結果、毎年数百万ドルの経費を、実質的な野生生物保護活動のための予算に振り向けることができる、と指摘した。
*東ティモール暫定行政機構(UNTAET)とユネスコはこのたび、ディリにある18世紀の建造物Uma Fukunを修復し、東ティモール文化センター・国立博物館とするうえで、協力していくことに合意した。
*欧州経済委員会(ECE)はこのたび、移行経済諸国の顕著な女性企業家たちを紹介するホームページを開設した。現在、アルバニア、アゼルバイジャン、ベラルーシ、ブルガリア、クロアチア、グルジア、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、ロシア、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国、ウクライナの12カ国で活躍する女性たち約50人が紹介されている。
*国連人口基金(UNFPA)はきょう、「妊娠・出産による女性死亡状況:1998‐1999年」を発表。1998‐1999年、妊娠や出産による合併症で、毎年約50万人の女性が死亡したが、UNFPAはこの事態に対応すべく、2年間で1億8400万ドルを費やした。報告は、国別に同機関の活動を紹介している。
*UNFPAはきょう、2000年ミス・ユニバースのLara Duttaさん(インド)を親善大使ならびに、リプロダクティブヘルスと家族計画アクセスの向上をねらう「女性対面キャンペーン」のスポークスパーソンに任命した、と正式に発表。
2001年2月14日
- *事務総長、パウエル米国務長官と会談
*事務総長、開発財政パネルに対し、現実的な対策を促す
*イラクの人道援助配分計画、承認得る
*エルサルバドルで再び地震発生。事務総長、国際社会の援助を促す
*RUF、ギニアからの難民帰還促進の可能性:UNHCR
*大島緊急援助調整官、アフガニスタンで高位級会談を継続
*事務総長特使、EU高官と会談。パレスチナ経済危機をめぐり
*コソボ暫定評議会、コソボのセルビア人に対する暴力を非難
*UNDP総裁、東ティモール独立に向けた措置を求める
*カリブ地域のエイズ対策事業、開始
*ODA減少により、UNVの開発プロジェクトへの比重低落
*ユニセフ事務局長、ベトナム入り - *アナン事務総長は、パウエル米国務長官と会談し、国連改革、世界各地の紛争解決など広範な問題について話し合い、国連と米国の強固な関係を確認しあった。
*「開発財政に関するハイレベル・パネル」が非公開会合を開催。アナン事務総長は冒頭、演説し、途上国の開発資金ニーズを充足するため、同パネルが実現可能な対策をたてるよう促した。パネルは5月までに勧告を作成し終える予定。
*アナン事務総長は、イラクが先日提出した人道援助配分計画(55億ドル相当、半年分)を承認した。書簡を通じて、国連イラク・プログラム部担当事務局長からイラク駐国連大使に伝えられた。
*エルサルバドルにおいて、先月13日の大地震に続いて、再び地震が発生。アナン事務総長は声明を発表し、国連の支援を約束するとともに、国際社会が同国の救援復興活動に対し、十分な援助を行うよう促した。
*ルベルス難民高等弁務官、シエラレオネ訪問2日目。同国政府担当者や難民たちと接触を続けた。UNHCRはギニア南西部からシエラレオネへと帰還する難民のための安全なルートの確保を求めているが、ルベルス氏はきょう、可能性として、反政府勢力RUFがこの求めに応じる感触を得た、と述べた。
*アフガニスタンにおいて急激に悪化する人道状況を視察すべく、同国に入った大島賢三人道問題担当事務次長はきょう、ラバニ大統領をはじめとする政府高官と会談した。
*中東和平プロセス事務総長特別調整官Terje Roed-Larsen氏は、パレスチナ当局支援のの資金を動員すべく欧州各国訪問を開始。きょう、皮切りに、ブリュッセルに入り、EU高官と会談、暴力継続や封鎖政策で損失を被るパレスチナ経済について話し合った。
*きのう、コソボ各地において、狙撃や地雷爆破など数件の暴力事件が発生し、セルビア人1人が死亡、数人が負傷した。コソボ暫定評議会(KTC)はきょう、声明を発表し、これら暴力事件を非難した。
*このたび東ティモール訪問を終了したブラウンUNDP総裁は声明を発表し、同領土の円滑な独立を確保するため、公務員の能力開発など、政府機能の強化やインフラ整備の加速化の必要を指摘した。
*国連支援の下で、カリブ地域のエイズ対策事業が立ち上がった。きょう、バルバドスで記念式典が行われた。「汎カリブ・エイズ対策パートナーシップ」はカリブ各国政府の主導で、CARICOMが調整役となって進められるもので、新規感染者数の大幅な削減、感染者に対するケアと支援、差別の防止などの対策をはかっていく。
*国連ボランティア(UNV)のアラキジャ事務局長は、国連本部で記者会見し、最近のODA減少を背景に、開発プロジェクトに携わるボランティアの割合が減り、緊急事態や平和維持活動など、他の分野にシフトしている、と指摘した。
*ベラミー・ユニセフ事務局長、ベトナム訪問を開始。同国において、子どもの権利保護の状況を調査する。
2001年2月13日
- *最近の危機的事態によるパレスチナ経済の損失、10億ドル
*安保理、コソボに関する公開会合
*アナン氏、西アフリカへ調査団派遣
*安保理メンバー、アフガン紛争当事者に交渉の開始を求める
*アナン氏、コンゴの国連兵力を3000人まで増強するよう勧告
*安保理、ハイチに和解努力の継続を促す
*難民高等弁務官、ギニア南西部の人道的窮状の緩和方策を模索
*ザンジバルとペンバ両島で、暴力的衝突後、難民が大量流出:UNHCR
*スーダンで、数百万人が深刻な飢餓に直面:WFP
*シエラレオネ反政府勢力、略奪武器を国連に返還
*イラク、石油食糧交換プログラムの下、資金配分計画を提出
*東ティモール、1999年の重大犯罪事件の裁判(2件目)が開始
*インド大地震:ユニセフが1万4000人の子どもに、はしか予防接種運動
*昨年11月に中断した気候変動交渉、今夏再開へ
*新・反テロ条約準備、国連本部で進む
*国連大学とウルスター大学、平和に関する新研究書を発表
*UNVとジョージメイソン大学、デジタル・デバイド解消のため協力
*2000年の特許請願件数、最高を記録:WIPO - *ラーセン中東和平プロセス事務総長特別調整官はきょう、中東における暴力継続がパレスチナ経済に及ぼす影響に関して、報告書を発表。これによれば、最近の危機的事態の発生以降、パレスチナ経済が被った損害は、およそ11億5000万ドルにのぼる。
*安保理、コソボに関する公開会合を開催。平和維持活動担当事務次長Jean Marie Guehenno氏は最新情勢についてブリーフィングを行い、コソボ選挙を年内に実施するためには、4月までに制度的枠組みの主要な内容を決めなければならない、と指摘した。
*アナン事務総長は、西アフリカの平和と安全、地域協力、人道問題、経済社会開発といった多分野における最優先ニーズを明確化すべく、来月、学際的な調査団を同地域に派遣する。きのう、ECOWAS代表団を交えて開催された安保理非公開会合において、事務総長が明らかにした。
*安保理議長は理事国を代表して報道声明を発表し、アフガニスタンにおける紛争継続に遺憾の意を示すとともに、紛争当事者が敵対行為を停止し、国連の仲裁下で、交渉を開始するよう呼びかけた。
*アナン事務総長はコンゴ民主共和国に関する報告書を安保理に提出、同国における和平達成の見込みに希望を表明し、安保理に対し、国連コンゴ民主共和国ミッション(MONUC)の兵力を3,000人まで増強するよう促した。
*ハイチ国際文民支援団(MICAH)は2月8日、その任務を終了したが、安保理議長はきょう、理事国を代表して報道声明を発表し、ハイチ当局が和解に向けた努力を継続し、対話を通じた対立点の解決に努めるよう求めた。
*ルベルス難民高等弁務官はきょう、2日間のギニア訪問を終了。滞在中、弁務官は同国南西部で身動きがとれなくなっている膨大な数の難民たちに対する人道援助の方策を模索した。
*UNHCRによれば、アフリカの双子島、PenbaとZanzibarにおいて、先月、示威運動や警官との暴力衝突が起こり、何人もの死傷者がでたが、その後、1000人以上の難民がケニアに流出している。
*スーダンの数百万の人々が、内戦の継続と干ばつの悪化により、深刻な飢餓に直面している、と世界食糧計画(WFP)が警告。同計画は、同国の政府および反政府勢力の支配地域双方にいる290万の人々に対し、年末まで食糧を提供するために、国際社会が1億3,500万ドルを拠出するよう呼びかけた。
*シエラレオネ・マケニにおいて、きのう、国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)と反政府勢力(RUF)の高位級会合が行われた。その後、RUFはこれまでにUNAMSILから略奪した56以上の武器や通信装備、9台の車両を返還。
*イラク政府はこのたび、国連の管理する対イラク人道援助資金配分計画(今後半年間で55億ドル)を提出した。この計画の発効には、事務総長の承認が必要である。
*東ティモールにおいて、1999年に発生した重大犯罪事件(2件目)に関する裁判が開始した。ディリ地裁でこのたび裁かれるのは、同年5月28日にErmera地区のAsulau村で起こった男性殺害事件の被告(36歳の男性)である。
*大地震に襲われたインドにおいて、ユニセフはこのたび、はしか予防接種運動を開始、最初の2日間で、5歳未満の子ども1万4000人以上にワクチン投与を実施した。
*月曜日夜、オランダ環境大臣Jan Pronk氏が国連本部で発表したところによると、昨年11月に一時中断していた気候変動に関する交渉が今夏、再開する方向である。具体的な日程や場所は未定だが、おそらく6月中旬から7月下旬になる見込み。
*世界各地で発生するテロ行為の件数が増加するなか、総会アドホック委員会は来週、ニューヨークで会合を開き、現行の関連諸条約強化のため、新たな反テロ条約草案を煮詰める予定。
*国連大学とウルスター大学はこのたび、紛争後の平和構築に関する研究書を発表し、元兵士や準軍事組織要員たちの雇用確保が、平和を確実なものとするための不可欠な要素のひとつである、と指摘した。
*ジョージメイソン大学はこのたび、国連情報技術サービス(UNITeS)とパートナー関係を結び、同大学の大学院生をボランティアとして、開発途上諸国に派遣し、情報技術分野の支援を行っていく旨発表した。UNITeSは、途上国と先進国の間のデジタル・デバイドの解消をはかることをねらって、事務総長が提唱したもので、国連ボランティア(UNV)がその調整機関となっている。
*世界知的所有権機関(WIPO)によれば、2000年、特許協力条約の下において、特許請願件数は過去最高の9万件を記録した。この件数は、1999年に比べて23%多い。
2001年2月12日
- *開発財政に関するハイレベル国連会議に向けた準備、進む
*アフガニスタン:国連特使、交渉再開に希望を失わず
*コンゴ民主共和国:国連平和維持活動の展開計画に修正加わる
*国連ミッション、エチオピア・エリトリア間の緩衝地帯設置開始
*社会開発委、社会的保護に焦点を当てた審議へ
*ジンバブエ:国連人権専門家、裁判官への脅迫に憂慮
*後発開発途上国会議の準備作業、盛りあがる機運
*スラム街居住者の窮状緩和、人間居住委の再優先議題に
*子ども100人の生命、ビタミンA補助剤で救われる:ユニセフ
*WHO、第2次癲癇治療世界運動を開始
*東ティモール:国連支援の下、和解シンポが開始 - *「開発財政に関するハイレベル政府間イヴェント」(2002年)のための第2回準備委員会が2週間の日程で開始。アナン事務総長は演説し、ミレニアム・サミットの目標達成の成否において、同委員会が大きな責任を負っている旨指摘した。
*アフガニスタン担当事務総長個人代表Francesc Vendrell氏はきょう、国連本部で行った記者ブリーフィングにおいて、安保理による対タリバン制裁強化により、和平交渉が停滞したと指摘しながらも、近い将来の交渉再開に希望を失っていないと述べた。
*コンゴ民主共和国情勢の展開を受け、国連はこのたび、その好機をとらえて和平を促進すべく、同国における平和維持活動計画について、修正を加えるに至った。平和維持活動担当事務次長Jean‐Marie Guehenno氏がきょう国連本部で記者団に対し、国連コンゴ共和国ミッション(MONUC)に関する事務総長報告の説明を行った際、明らかにした。
*国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)はきょう、エリトリア・エチオピア両国間の暫定的安全地帯の設置を開始、和平プロセスにおける重要な一歩を進めた。
*社会開発委員会・第39会期が、2月13日‐23日の日程で開催される。国連経済社会問題局の経済問題上級担当官Sergei Zelenev氏は国連本部で記者会見し、経済社会開発を進めるうえで、社会的保護こそ、経済における構造改革を促進し、また長期的に社会の負担するコストを減らすことにもつながると指摘し、その重要性を訴えた。今会期の主要テーマは、「グローバル化する世界における社会的保護の拡大と脆弱性の緩和」。
*ジンバブエにおいて、先週に引き続き、最高裁の裁判官数人が新たに退任を強制されたとの情報を受け、裁判官の独立に関する特別報告者Dato' Param Cumaraswamy氏はジュネーブで声明を発表、同国政府に対して、裁判官への圧力をかけるのをやめるよう求めた。
*金曜日、国連後発開発途上国会議(今年5月14日-20日)のための第2回準備委員会が、2週間にわたる会期を終了。今会期においては、行動計画(2001年-2010年)の草案読会に焦点が当てられた。次回委員会は4月に予定されている。
*人間居住委員会、今期審議を開始。アナン事務総長はメッセージにおいて、2020年までにスラム街居住者1億人の生活向上をはかるとしたミレニアム・サミットの目標を達成すべく、同委員会が主導的役割を果たし、国際社会を支援するよう求めた。
*1998年以降、ビタミンA錠剤の配布運動を通じて、約100万の子どもの生命が救われた。ハノイで開催された第20回国際ビタミンA諮問グループの会合で、ユニセフが明らかにした。
- WHOはきょう、癲癇の診断・治療を向上すべく、医師訓練プロジェクト4件を開始。これにより、「癲癇治療のための世界運動」は第2段階に入った。
*東ティモールにおいて、人権・和解・選挙に関して、初の大きなシンポジウムが開催された。様々な分野から130人以上が参加した。国連暫定行政機構(UNTAET)とNGOフォーラムの協力の下、UNDPが主催した。 - WHOはきょう、癲癇の診断・治療を向上すべく、医師訓練プロジェクト4件を開始。これにより、「癲癇治療のための世界運動」は第2段階に入った。
2001年2月9日
- *エチオピアとエリトリアの暫定緩衝地帯に関する合意、安保理が歓迎
*事務総長中東特使とシャロン氏が会談、接触継続に合意
*国連調査パネル、占領下のパレスチナ領土へ出発
*アフガニスタン:6プラス2が当事者に対し、対話追求を促す
*人権高等弁務官、反人種主義会議に対する米政府の支援を求める
*アルラッキODCCP事務局長、プーチン大統領と会談
*グローバリゼーションが万人を利するための共同の努力を:副事務総長
*プリンストン大学教授、アナン事務総長の政策分析顧問に
*大地震に襲われたインド孤児の国際養子縁組、ユニセフが警告
*UNAIDS、タンザニア政府の迅速なエイズ対処を賞賛
*ウガンダがコンゴの子ども兵士引渡しに合意、ユニセフが賞賛
*WHO、低コストの抗エイズ薬を歓迎
*UNDP、東ティモールで腐敗防止プロジェクト立ち上げへ
*UNEP管理理事会が終了、水銀の影響調査を支援
*事務総長、元テニスプレイヤーVijay Amritrajさんをピース・メッセンジャーに - *安保理は議長声明を発表し、エチオピアとエリトリアがこのたび両国間に暫定的な緩衝地帯の設置を進めることに合意したことを歓迎するとともに、両当事者に対して、国連エチオピア・エリトリア・ミッション(UNMEE)と全面的に協力するよう促した。
*中東和平プロセス担当事務総長特別調整官Terje Roed-Larsen氏と、イスラエル次期首相Ariel Sharon氏が初会談し、広範な問題について話し合い、今後、直接、あるいはスタッフを通じて定期的に接触を継続することに合意した。
*3人の独立委員で構成する国連調査パネルが明日、イスラエル占領下のパレスチナ領土に向けて出発。9日間にわたり、昨年9月の暴力対立再開以降みられる人権侵害状況について調査する。人権委員会がきょう、ジュネーブで発表した。
*アフガニスタンの人道的危機事態が深刻化するなか、米ソおよび近隣諸国で構成するグループ「6プラス2」はきょう、国連本部で声明を発表し、同国の紛争当事者に対し、平和回復をめざす対話を追求するよう促した。
- ロビンソン人権高等弁務官はきのう、パウエル国務長官およびライス国家安全保障担当補佐官と個別会談し、来る反人種主義世界会議に対する米政府の支援を求めた。
*薬物統制犯罪防止事務所のアルラッキ事務局長はきょう、ウィーン訪問中のプーチン・ロシア大統領を会談し、ロシアと同事務所の協力関係など、広範な問題について話し合った。
*木曜日夜、フレシェット副事務総長はオタワで講演し、グローバリゼーションが万人を利するものとするため、共同の努力を呼びかけた。
*アナン事務総長はきょう、プリンストン大学のMichael W.Doyle教授を、政策分析・戦略立案担当の事務総長特別顧問に任命した。
*ユニセフはきょう、悪質な児童売買業者がインドのグジャラートで発生した大地震後の混乱時を利用する恐れについて警告を発し、インド孤児の国際養子縁組はあくまでも、最後の手段として考えるべきである旨訴えた。
*タンザニア訪問中のピオット国連エイズ合同計画事務局長はこのたび、タンザニア政府が、同国におけるエイズ蔓延を防止する機構を設置したことに賛辞を呈した。
*ウガンダ政府はこのたび、コンゴ民主共和国の子ども兵士を収容するキャンプに対する完全なアクセスを認めるとともに、18歳未満の兵士を保護のためユニセフに引き渡すことに合意した。ユニセフはきょう、ニューヨークで声明を発表、これを歓迎した。
*貧しい国々のエイズ感染者・患者に対して、今後、低コストの抗エイズ薬の提供が可能になるとの最近の情報について、WHOはきょう、歓迎の意を表明した。
*土曜日、UNDP事務局長が、東ティモール訪問。同地において、事務局長はUNTAETを支援し、汚職腐敗を防止するプロジェクトを立ち上げる。資金は、UNDPが拠出する。
*国連環境計画(UNEP)管理理事会はきょう、1週間の会期を終了するにあたり、水銀の健康および環境に与える影響に関し、地球規模の研究を開始する計画を発表した。
*アナン事務総長は、元テニスプレイヤーVijay Amritrajさんをピース・メッセンジャーに任命した。 - ロビンソン人権高等弁務官はきのう、パウエル国務長官およびライス国家安全保障担当補佐官と個別会談し、来る反人種主義世界会議に対する米政府の支援を求めた。
2001年2月6日
- *国連と地域機関は平和建設を共有すべき、とアナン氏
*エチオピアとエリトリア、緩衝地域の設置に合意
*人権高等弁務官、各国に対し、人種主義の台頭を注視するよう促す
*ハイチの国連文民支援団、任務終了
*先進国で毎年2万人以上の子ども、事故傷害死:ユニセフ
*ギニア:UNHCR、危険地域から難民を移送
*コロンビアで、襲撃事件発生の情報。難民がベネズエラに流出:UNHCR
*2月のイラク石油価格、承認される
*WFP、インドの大地震被災者に対し、緊急援助活動を計画
*東ティモール:1999年騒乱事態下の人道犯罪に対し、第2次訴追
*人権委、新・ミャンマー特別報告者を任命
*UNEP、新種の駱駝を発見
*エイズ感染者支援のため、国連のホームページとタイム誌が協力
*仏女優Elsa Zylbersteinさん、国連人口基金の親善大使に - *国連と地域機関の第4回ハイレベル会議が開始した。会期は2日間。テーマは、「平和建設のための協力」。アナン事務総長は開幕演説において、国連および地域機関に対し、平和建設に関するビジョンを共有し、それを進めるための具体的行動計画をつくるよう促した。
*ケニアの首都ナイロビにおいて、国連エリトリア・エチオピア・ミッション(UNMEE)の第3回軍事調整委員会が開催された。委員会に出席したエチオピアとエリトリア両国は、暫定的安全地帯の設置を進めることに合意し、具体的な日程を決めた。
*ロビンソン人権高等弁務官は国連本部で記者会見し、反人種主義世界会議(8月31日-9月7日)に関連して、ナチズムに類似した過激派の台頭を放置することは、将来、緊張と暴力の拡大を招くこともあり得る、と警告を発した。
*国際ハイチ文民支援団(MICAH)の任期がきょう、終了。ハイチにおける混沌とした政治状況、司法や治安の分野における2国間援助の減少といった要因により、支援団の任務遂行は困難となり、昨年11月、アナン事務総長が総会に報告書を提出、支援団の任務終了を勧告していた。
*ユニセフはこのたび、先進国の子どもの事故傷害死に関する調査報告を発表。同報告によれば、OECD加盟国においては、2万人以上の子ども(1歳-14歳)が、事故傷害により死亡している。交通事故死の割合が最も高いが、溺死、焼死、転落死なども多い。
*ギニア南西部の国境地域が不安定化していることから、UNHCRはこのたび、同地域の難民キャンプにいる数万人の難民たちを同国内陸部へと搬送し、再配置する作業を開始した。
*UNHCRによれば、このたび、コロンビア北部において、武装集団による襲撃事件の発生を伝える情報が流れたことから、この2週間において、同地域の先住民、約400人が隣国ベネズエラに流出した。
*対イラク安保理制裁監視委は、イラクの要請に応じて、石油食糧交換プログラムの下で売却される石油の改定価格(今月分)を承認した。
*世界食糧計画(WFP)は、インドの大地震の被災者30万人に対し、4ヶ月間にわたり、400万ドル相当の食糧援助活動を行う旨発表した。
*国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET)の検事総長はこのたび、東ティモールの住民投票後の騒乱状態下に人道に対する罪を犯した容疑者5人を起訴した。これら5人のうち、民兵2人と村長1人はすでに勾留されているが、インドネシア軍人と公務員の2人は依然、逃亡中である。
*Paulo Sergio Pinheiro氏(ブラジル)がこのたび、RajsoomerLallah氏(モーリシャス)の後任として、人権委員会のミャンマー担当特別報告者に任命された。Pinheiro氏は現在、人権小委員会のメンバー。これまでに、トーゴに関する国際調査委員会メンバーや、ブルンジの人権状況に関する特別報告者を務めたこともある。
*国連環境計画(UNEP)はこのたび、アジアの辺境地において、絶滅の危機に瀕する、新種の駱駝を発見したことを明らかにするとともに、この地域を荒らしまわる密猟者がこの種を絶滅に追いこむ危険を指摘した。
*Netaid.orgはこのたび、タイム誌と協力し、インターネット利用者に対して、アフリカおよび東南アジアのエイズ予防・治療支援のための簡便な方策を提供する、と発表した。Netaid.orgは、エイズとの闘いを支援するために、国連開発計画(UNDP)とシスコ・システムズが共同で立ち上げたホームページ。
*フランスの女優Elsa Zylbersteinさんが、国連人口基金(UNFPA)の親善大使に任命された。今後、Zylbersteinさんは、リプロダクティブ・ヘルス・サービスへのアクセス向上に向けた国際的支援を拡大すべく、啓発活動を行っていく。
2001年2月5日
- *安保理、平和建設に関して広範な討議
*貧困緩和は農村地域に焦点を絞って:国連報告
*インドの子どもたちに大地震の精神的後遺症:ユニセフ
*安保理改革に関する総会作業部会、今年の会期スタート
*後発開発途上国会議の準備委、ニューヨークで開始
*アナン氏、各国に対し、京都議定書の実施を促す
*コソボ:女性の人身売買に対する初の有罪判決
*気候変動のコスト、毎年3000億ドルを超えることも - *安保理、平和建設に関する公開討議を開催。アナン事務総長は冒頭、安保理が平和建設について、銃撃戦が終わった後に用いる道具としてばかりでなく、紛争の根本的要因を解決し、紛争勃発前に適用するものとして考えるよう促した。
*国際農業開発基金(IFAD)が、「農村の貧困報告2001」を発表。農村地域においては、教育やヘルスケアの欠如、僻遠、高出生率、女性に対する差別などの様々な要因により、人々が自らの社会経済開発の責任を担うことができずにいるが、貧困緩和政策はこれら地域に一層焦点を絞ったものとなるべきである、と指摘。
*ユニセフによれば、インドのグジャラート州において、14歳未満の子どもたち500万人が、1月26日の大地震による精神的後遺症に苦しんでいる。
*安保理改革に関する総会作業部会がきょう、2001年会期を開始。作業プログラムを採択し、最初の意見交換を行った。
*第3回国連後発開発途上国会議(5月14日-20日)のための政府間準備委員会、開始。2月5日から9日までの会期において、行動計画案の第1読解を実施する。
*国連環境計画(UNEP)が、第21回管理理事会を開始。アナン事務総長は、理事会にメッセージを送り、地球サミットから10年後、UNEP創設から30年後の2002年までに京都議定書を発効させるよう呼びかけた。
*コソボにおいて、女性の人身売買を行った罪で初めて起訴されていたアルバニア人男性の被告に対して、このたび3年半の禁固刑が科された。国連コソボ暫定行政ミッション(UNMIK)がきょう、発表した。
*UNEPが土曜日発表した報告書によれば、二酸化炭素など温暖化促進ガスの排出を抑制するための対応が早急になされない限り、地球の温暖化による年間コストは、約3000億ドルにのぼることもあり得る。
2001年2月2日
- *コンゴ大統領、国連訪問。対話・和解のために尽くす、と安保理で演説
*今こそ、コンゴ民主共和国の和平プロセスを進めるとき、とアナン氏
*事務総長、軍縮諮問委で演説。課題解決を急ぐよう訴えた
*イスラエル、撤退ライン上のフェンス構築中止の意向を通告
*緊急の対応なければ、アフガニスタン惨状悪化の恐れあり、とアナン氏。
*シエラレオネ戦争犯罪法廷:安保理、事務総長の提案に対し、見解を表明
*コソボ:ミトロビッツァで数日間、暴力事件が続いた後、静穏が戻る
*モンゴルにおいて、冬の到来による家畜の損害の危険:FAOが警鐘
*1991年以前に流出したエチオピア難民の半数、スーダンから帰還:UNHCR
*エチオピアとエリトリア、国境画定委のメンバーを任命
*東ティモール:国連、村民と民兵の和解会合を開催
*アナン氏、ハイチに対し、国連ミッション終了後の支援継続を約束
*UNHCR、中央アフリカ共和国のチャド難民帰還を終了 - *コンゴ民主共和国のジョセフ・カビラ新大統領、安保理公開会合で演説。国民のため、対話と和解を唱道する政策の実現する決意を示した。
*アナン事務総長は、コンゴ民主共和国の新しい政治情勢を弾みとして、大湖地域の和平プロセスを進める必要を指摘した。今朝、国連本部に登庁する際、記者団に語った。
*アナン事務総長、軍縮諮問委員会で演説。世界の軍備費が増加していること、CTBTが依然として未発効であることなど、最近の軍備取引問題を指摘した。
*レバノン南部担当事務総長個人代表Staffan de Mistura氏はこのたび、イスラエルが撤退ライン(レバノン側)にフェンスをたてたことに関し、同国に懸念を伝えたところ、その後、イスラエルから、これを中止するとの通告を受けた。同代表がきょう、ベイルートで発表した声明で明らかにした。
*アナン事務総長は声明を発表し、アフガニスタンの人道状況の悪化に深い懸念を表明し、精力的かつ即時の対応がなされない場合、この危機的事態がさらに悪化する恐れがある、と警告した。
*安保理は、シエラレオネ特別法廷設置に関する事務総長の提案に対し、回答書を発表。同回答書によれば、15歳から18歳の子どもが起訴の対象となる可能性は非常に低いと思われる。
*一連の暴力事件の発生後、きょう、コソボのミトロビツァの情勢は落ち着いている。UNMIK報道官は、コソボのアルバニア人指導者がきのう署名した宣言が同市の静穏の回復に役立つよう希望を表明した。
*モンゴルの冬の到来に際し、FAOが警鐘。厳寒と雪が家畜に被害をもたらし、遊牧民を飢えと貧困の危険にさらす、と述べた。
*1991年以前に、メンギスツ独裁政権下のエチオピアを流出し、スーダンに滞在していた難民のうち約半数が祖国に帰還した。これにより、世界で最も古い難民キャンプの一部が閉鎖となる。この帰還作業により祖国に帰る難民の数は、約1万3000人である。UNHCRがきょう発表した。
*UNMEEによれば、エチオピアとエリトリアはこのたび、両国間の国境画定や賠償問題を扱う中立の委員会を構成する委員を任命し、和平プロセスの歩みを大きく進めた。
*UNTAETはきょう、東ティモールのAinaro村の人々と民兵指導者の和解を進めるべく、タウンホール会合を開いた。この会合は、それぞれの地域で開かれているものひとつ。この村の会合には、150人以上の人々が参加した。
*アナン事務総長は、国連ハイチ文民支援団(MICAH)の任期終了後も、国連のハイチへの関与は終了せず、同国への支援を継続する旨述べた。今朝、国連本部に登庁する際、記者団に語った。
*15年以上、チャドを逃れ、中央アフリカに流出していた難民1万4000人がこのたび、UNHCRの支援を受け、祖国に帰還した。
2001年2月1日
- *事務総長と欧州理事会議長、中東問題当事者に対し、交渉の再開を促す
*暗礁に乗り上げたコロンビア和平交渉に憂慮。事務総長、当事者に対話を促す
*国連、ロッカビー事件で無罪となったリビア人被告を祖国に帰還させる
*コソボのアルバニア人指導者、ミトロビツァにおける暴力事件を非難
*WHO、劣化ウラン弾の調査費用200万ドルの資金拠出を求める
*コソボでの劣化ウラン弾使用と健康被害の関連を示す証拠なし:WHO中間報告
*アフガニスタンで、寒波が子どもたちの命を奪う。ユニセフ、一層の援助を約束
*UNTAET代表、ファリンティルの闘いに敬意を示す:東ティモール
*開発途上国で売られる農薬、人間の健康に深刻な脅威:WHOとFAO - *国連事務総長と欧州理事会議長は声明を発表し、中東和平プロセスに対する強固な支援の姿勢を繰り返すとともに、イスラエルとパレスチナが互いの相違点を乗り越え、交渉のテーブルに戻るよう希望を表明した。
*アナン事務総長は声明を発表し、コロンビア政府と反政府勢力FARC間の和平交渉が、暗礁に乗り上げている状況について、深い懸念を示した。そして両当事者に対し、誠実に交渉を続けるとともに、同国の人々の人権を尊重するよう促した。
*きのう、パンナム103機爆破事件(スコットランド上空)の裁判で無罪となったリビア人被告Al-Amin Khalifa Fhimah氏の祖国帰還のため、国連は必要な手はずを整えた。同氏は、国連のマークをつけたオランダ航空機で搬出された。
*コソボのアルバニア系住民指導者はきょう、ミトロビツァにおいて、UNMIKおよびKFOR代表と2時間にわたる会談を行った後、同市における最近の暴力事件を非難する声明を発表し、静穏の回復を求めた。
*ペルシャ湾、バルカン半島の紛争時に使用した劣化ウラン弾の健康被害について、調査を実施すべく、WHOはきょう、国際社会に対して、約200万ドルの資金拠出を求めるアピールを発した。
*UNMIKはこのたび、コソボでの劣化ウラン弾使用の健康への影響に関して、中間報告を発表。同報告によれば、これまでのところ、劣化ウラン弾とがんや先天異常などとの密接な関連性を示す証拠は発見されていない。
*ユニセフは、寒波の襲来によりアフガニスタンの国内避難民キャンプにおいて、多くの子どもたちが死亡していることに警鐘を鳴らし、これら子どもたちを救うべく、今後、一層の援助物資を提供する意向を表明した。
*UNTAETのデメロ代表はきょう、ファリンティル司令官Taur Matan Ruak氏を、東ティモール防衛軍の司令官に任命。これをもって、ファリンティルは、同防衛軍へと移行することになる。Aileuのおいて行われた式典において、デメロ氏は、独立派闘士の25年間の闘いに対し、敬意を表明した。
*WHOとFAOは共同声明を発表し、開発途上国で市場にだされる年間約9億ドル相当の低品質の農薬が、人間の健康と環境に甚大なる脅威を及ぼしている、と警告した。
2001年1月31日
- *パンナム機爆破事件に評決。しかるべき裁判が行われた、と事務総長
*安保理、東ティモールの担う役割の拡大を促す
*グルジア:安保理が国連ミッションの任期を延長。
*安保理、平和維持活動に関する作業部会を設置
*コソボ:UNMIK代表、ミトロビツァの住民指導者に対し、静穏化を促す
*国連特使、カビラ大統領暗殺後の混乱を回避したコンゴ政府に賛辞
*アフガニスタン:国連特使が対話再開・避難民支援のための交渉を継続
*シエラレオネ政府、劣悪な治安状況により、選挙を延期
*モロッコの法律家、旧ユーゴ刑事裁判所判事に任命される - *12年前のスコットランド上空でのパンナム機爆破事件に関する裁判において、きょう、2人のリビア人の被告に対する評決が下り、Abdel Basset al-Megrahiが有罪、Al-Amin Khalifa Fhimahが無罪となった。この評決を受け、アナン事務総長は声明を発表し、法的プロセスを尊重する必要を強調するとともに、これをもって癒しの作業へと移行するよう希望を表明した。
*安保理は決議を採択し、国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)の任期を2002年1月31日まで1年間延長し、東ティモールの独立に向けて、同領土の人々に対する一層の権限移譲を促した。
*安保理は決議1339を全会一致で採択し、国連グルジア監視団(UNOMIG)の任期を7月末まで延長した。また、次の任期期限を迎える際に、包括的解決の達成のため当事者が講じた措置に鑑みて、同活動を見なおす意向を示した。
*国連平和維持活動がますます複雑化するなか、安保理は、平和維持活動の一般的および技術的問題を検討する作業部会を設置した。安保理議長がきょう、理事国を代表して、公式声明を発表した。
*きょう、コソボのミトロビツァにおいて、手榴弾による襲撃事件が3件発生し、KFOR要員あわせて20人が負傷した。この一連の襲撃事件を受けて、UNMIK代表は、地元住民指導者に対し、緊張緩和のための措置を講じるよう促した。
*事務総長特別代表Kamel Morjane氏はキンシャサでの記者会見において、コンゴ民主共和国政府がカビラ大統領の暗殺後、状況を適切に処理し、混乱を回避したことを称賛した。
*きのうときょう、アフガニスタン事務総長個人代表Francesc Vendrell氏はドゥシャンベで、タジキスタンの首相および外相と会談し、和平プロセス進展や避難民支援のための方策を話し合った。一方、国連アフガニスタン調整官事務所によれば、1月29日夜、厳寒のなかで、ヘラト難民キャンプに収容された避難民の110人以上が死亡した。
*シエラレオネ政府は国会に対し、現政権の任期を6ヶ月延長するよう要請する意向を示した。UNAMSILによれば、同政府は劣悪な治安状況を理由に、来月の大統領選および議会選の延期を要請している模様。
*アナン事務総長はこのたび、モロッコの法律家El Habib Fassi Fihri氏を、旧ユーゴ国際刑事裁判所の判事に任命した。Mohamed Bennouna氏の後任として、3月1日に就任する。
2001年1月30日
- *アナン氏、世界の貧困者10億人の救済資金に関する報告を発表
*安保理メンバー、セルビア南部におけるアルバニア過激派の襲撃事件を非難
*安保理、UNIFILの任期を延長
*アナン氏、ストックホルムで、イスラエル・パレスチナ代表と接触を継続
*薬物密輸関連のマネー・ローンダリング、年間3000億ドルを超える:ODCCP
*国連、エチオピア・エリトリア間の安全地帯設置計画を提示
*コンゴ民主共和国の新大統領、国連本部訪問へ
*ギニア:UNHCRが紛争地帯から職員を撤収
*アナン氏、シエラレオネ平和維持活動の副代表を任命
*国連、「アフリカの角」支援のため、3億5300万ドルを求める
*モンゴルと国連が、寒波の被災者支援のため、資金を求める
*国連ボランティア、東ティモール入り。選挙登録業務の支援へ
*アフリカ食糧安保のため、低コストの水ポンプの使用を求める:FAO
*イラク、石油食糧交換プログラムの下、2億9300万ユーロの収入 - *アナン事務総長が、開発財政のための国際協力に関する報告書を発表した。報告書は、対外債務、通貨危機、海外援助の低減、先進国市場への参入規制などに関して、様々な提案を行っている。開発財政に関する世界会議(2002年)の準備委員会が2月12日-23日に開催されるが、報告書はこの準備委に提出される。
*安保理、ユーゴ連邦共和国の要請を受けて、セルビア南部における暴力事件について、非公開協議を開催。協議後、安保理議長は理事国を代表し、報道声明を発表、アルバニア人過激派によるこの暴力事件を非難し、実行犯を法の裁きにかける必要を強調した。
*安保理は決議を全会一致で採択し、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の任期を半年間延長するとともに、現行兵力5800人を1000人程度削減した。昨年、イスラエルのレバノン撤退への対処のため兵力が増強されていたが、これで、当初の兵力規模4500人に戻ることになる。
*アナン事務総長は、訪問先のスウェーデンにおいて、バラク・イスラエル首相とアラファト・パレスチナ自治政府議長との首脳会議の可能性を探り、すべての関係当事者と緊密な接触を継続中。
*アジア太平洋国際組織犯罪対策会議が東京で開始。国連薬物統制犯罪防止事務所担当のアルラッキ事務局長は会議冒頭、基調講演を行い、世界じゅうで毎年、1兆ドル規模のマネー・ロンダリングが行われており、そのうち3000億ドルから5000億ドルが薬物密輸に絡むものである、と述べた。
*UNMEEのレグワイラ代表はきょう、エチオピア、エリトリア両国の政府に対し、暫定安全地帯の設置のための再配置計画を提出した。緩衝地域は、両国の兵力を引き離し、両国の安全に関する合意をUNMEEが監視することを可能にする。平和維持兵4200人のほとんどがそこに配置されることになる。
*コンゴ民主共和国のジョセフ・カビラ新大統領が2月2日、国連本部を訪問し、アナン事務総長らと会談する予定。
*日曜日、ギニア南部のGueckedouにおいて、再び暴力事件が発生し、死者がでたとの情報を受け、UNHCRは同地から職員を撤退させ、その活動規模を縮小する旨発表した。
*アナン事務総長は、英国のAlan Doss氏を国連シエラレオネ・ミッション(UNAMSIL)の副代表に任命した。同副代表は、開発活動の専門家として、アデニジ代表を補佐する。
*「アフリカの角」における干ばつと飢餓の連鎖が続くなか、国連はきょう、その影響を受ける国々の1300万人のニーズを満たすべく、3億5300万ドルを求める機関間アピールを発した。
*UNDP、FAOなどの国連機関とモンゴル政府はきょう、大寒波に襲われた同国における緊急救済活動の展開のため、1170万ドルの資金を求めるアピールを発した。
*国連ボランティア81人がきょう、東ティモールのディリに到着。年内に予定される初の選挙に備えて、登録業務を担う。
*FAOは新しい報告書を発表し、アフリカの食糧安全保障を強化のためには、簡易かつ低コストなペダル式の水ポンプを使用することが有効であると述べた。エンジン型の灌漑装備は高価すぎて、多くの小規模農家には手が届かないと指摘した。
*1月20日から26日までの1週間、国連イラク石油食糧交換プログラムの下、イラクは1240万バレルの石油を輸出し、2億9300万ユーロの収入を得た。
2001年1月29日
- *ダボスで、アナン氏が経済界リーダーにグローバル・コンパクトへの参加を促す
*アナン氏、イスラエルとパレスチナ双方と接触。タバ交渉を生かすよう求める
*国連機関、大地震に襲われたインドのグジャラートへの支援を急ぐ
*安保理、セルビア南部での暴力事件に関する会合要請について協議
*ストックホルムで、アナン氏、欧州各国に対し、難民保護を促す
*総会、子どもの権利の促進における十年間の進展評価の準備
*事務総長特使、キプロス訪問終了。進展なし。
*東ティモール、初の防衛軍を設置
*国際的な著名人、ボランティア国際年の促進役になることを約束 - *日曜日、アナン事務総長は世界経済フォーラムで基調演説を行い、世界の経済界のリーダーたちに対し、グローバル・コンパクトへの参加を促した。
*アナン事務総長はダボスにおいて、イスラエルおよびパレスチナ双方の指導者と接触後、深夜になってから記者ブリーフィングし、国際社会に対し、両当事者の交渉継続を支援するよう促した。
*インドのグジャラートにおいて大地震に襲われた被災者に対し、ユニセフやWFPなど、各国連機関が現在、緊急援助を提供している。ユニセフはきょう、最低800万ドルの緊急援助を提供する旨発表。WFPはすでに20万ドルの緊急援助資金を使い、今後15日間で、高たんぱくビスケット300トンを10万人に提供する予定。
*ユーゴスラビア連邦共和国がこのたび、セルビア南部における最近の暴力事件について緊急会合を要請。安保理はきょう、この要請について、非公開協議を行った。引き続き、火曜日に協議を行う予定。
*「ストックホルム国際フォーラム:不寛容との闘い」の参加者のために、スウェーデン首相が主催した夕食会で、アナン事務総長は基調演説し、ヨーロッパが難民を保護する必要を強調した。
*「子どもに関する特別総会」(9月19日-21日)のための準備委員会が、ニューヨークで開始される。1990年世界子どもサミットで採択された、宣言および行動計画の達成度を評価し、特別総会で承認予定の成果文書を再検討する。
*デソト事務総長特別顧問、キプロス訪問を終了。きょう記者団に対し、今訪問においては、何ら進展は無かったが、今後も努力の継続を希望する、と述べた。
*東ティモール国民評議会はきょう、新しい法令を採択し、同領土初の防衛軍を設置した。なお、この軍隊には、数百人の元独立派兵士が含まれる。
*スペインのAsturias皇太子、ガーナのJerry J. Rawlings元大統領、Body Shopの創始者Anita Roddick氏が今後、ボランティア国際年(2001年)を促進していく旨誓約し、署名した。ボンに本部を置く国連ボランティア計画(UNV)がきょう発表した。
2001年1月26日
- *東ティモールには独立後も援助継続が必要:安保理で公開討論。
*アナン事務総長、グローバル・コンパクトの進捗状況を語る:ダボス会議
*国連、大地震に襲われたインドへ災害調査チームを派遣
*ボスニアが、初の複数民族混成の軍事監視員を、国連に派遣
*アフガニスタンの劣悪な状況を逃れて、難民がパキスタンに流出
*エルサルバドル:地震被害者支援のため、国連が3500万ドル拠出を求める
*チェチェン避難民支援のため、国連が資金拠出を求める
*コンゴ民主共和国の食糧・医薬品不足、UNHCRが警告
*UNHCR、ギニアを流出するシエラレオネ難民受け入れ準備を強化
*キプロスにおいて、事務総長特使が今後の活動計画について会談
*事務総長、ルワンダ国際刑事裁判所の新しい書記を任命
*欧州諸国に対する難民申請、昨年より2万件減少:UNHCR
*狂牛病、欧州諸国に限定されず。FAOが警鐘 - *安保理、東ティモール情勢に関する公開会合を開催。UNTAETのデメロ代表は、東ティモールが独立に向け、自らの政府を確立している状況について説明。デメロ代表によれば、2001年8月30日には総選挙が暫定的に予定されているが、正式な日程は、2月12日に再開される国民評議会が決定する。さらに同代表は、同領土が独立後、地域全体における政治・社会・経済面の役割を積極的に果たせるよう、国連の援助継続が必要である旨指摘した。
*日曜日、アナン事務総長は世界経済フォーラム(スイス、ダボス)で基調演説を行う。事務総長が2年前に提唱したグローバル・コンパクトについて、これまでの進捗状況を明らかにする。
*今朝早く、インドで大地震が発生。日曜日には、国連の災害評価調整チームがインドに入り、国連現地調整官の活動を支援する予定。
*ボスニア・ヘルツェゴビナから、ボスニア、セルビア、クロアチアの3民族混成の軍事監視員9人が国連エチオピア・エリトリア・ミッションに派遣される。同国から、民族混成の軍事監視部隊が国連に派遣されるのは初めて。
*UNHCRによれば、アフガニスタンにおいて、紛争、干ばつ、飢餓、栄養不良が深刻化し、数万人の人々が家を離れ、パキスタンに流出することを余儀なくされている。
*13日、エルサルバドルを襲った大地震の被害者20万人を支援すべく、国連人道問題調整部は今朝、国際社会に対し、3490万ドルの資金拠出を求めるアピールを発した。
*北カフカスにおいて、避難民となり極度な貧困に苦しんでいるチェチェンの人々33万5000人(チェチェン共和国にいる17万5000人を含む)に対して緊急食糧援助を行うべく、世界食糧計画(WFP)はこのたび、2400万ドルの資金拠出を求めて国際社会にアピールを発した。
*UNHCRによれば、コンゴ民主共和国北部から、武力衝突や兵士の襲撃が原因で援助を絶たれた難民数百人が、食糧や医薬品を求めて、コンゴ共和国に流出している。
*ギニアの治安情勢が悪化するなか、UNHCRでは、今後半年の間に、シエラレオネ難民5万人の帰還を受け入れるべく、現在、準備を進めている。
*デソト事務総長特別顧問が昨夜、キプロス入り。両当事者との間で、今後数週間の活動計画について協議するため。今朝、同顧問はGlafcos Clerides氏と会談。日曜日にはRauf Denktash氏と会談する予定。
*アナン事務総長は、ナイジェリアのAgwu Okali氏の後任として、セネガルのAdama Dieng氏を、ルワンダ国際刑事裁判所の新しい書記に任命した。
*UNHCRによれば、2000年に欧州25カ国になされた難民申請の数は約45万2000件。この数は、1999年より4%、2万件少ない。なお、最も多くの難民申請者をだした国は、第1位がユーゴスラビア連邦共和国(4万2,300件)、第2位がイラク(3万4,700件)、第3位がアフガニスタン(2万8,800件)であった。
*FAOはきょう、狂牛病の脅威が西欧諸国に限定されるものではない、と警鐘を鳴らした。FAOによれば、1980年代以降、西欧諸国から牛、牛肉、骨粉を輸入した国々はすべて、狂牛病発生の恐れがあり、監視措置を実施する必要がある。
2001年1月25日
- *安保理、シエラレオネとの取引禁止違反者に対する行動を求める意見を聴取
*事務総長、ミャンマー野党メンバーの解放を歓迎
*コンゴ民主共和国:新大統領、平和に向け、国連ミッションとの協力を約束
*ギニア難民キャンプで、難民たちが民兵組織に雇われる恐れあり:UNHCR
*国連チーム、イラクを訪問し、石油産業を調査する方向へ
*ユーゴの国際刑事裁判所に対する協力意向を確信、裁判所検察官語る
*東ティモールの裁判所、住民投票後初の判決を下す
*海上漁業で、1日あたり70人が死亡:国連報告書
*国連機関、劣化ウラン弾の共同研究を計画
*ブルンジ:栄養不良の割合が急激に上昇。国連、援助資金を求める
*WHO、ペルーにおける薬物耐性結核の蔓延防止を支援
*ナイロビ国連事務所長、事務所の拡張の利益を指摘 - *安保理、対シエラレオネ制裁・専門家パネルの報告書に関する公式会合を開催。パネル議長Anwarul Karim氏は、報告書の提案を真剣に検討するよう訴えた。同報告書は、ダイヤモンド取引禁止措置に違反している疑いのある国に対し、禁輸措置を講じること、紛争地域に武器を輸出する国々を名指しで非難することなどを提案している。
*きのう、ミャンマーにおいて、同国政府の拘束下にあった十余人の野党メンバーが解放された。アナン事務総長はこの解放を歓迎するとともに、同国の当事者双方に対して、今回のこの前向きな動きを、国民和解へとつなげていくよう促した。
*コンゴ民主共和国において、ジョゼフ・カビラ新大統領が、国連事務総長特別代表Kamel Morjane氏と会談。大統領は、同国の平和を達成するため、国連と密接な協力していく意向を示した。
*ギニア南部において、悪化した治安情勢の下、民兵の活動が活発化し、同地域の難民キャンプにいる難民たちの中から戦闘員となる者がでる恐れがでてきた。UNHCRがジュネーブで発表した声明で指摘した。
*イラク政府はこのたび、石油食糧交換プログラムで得られた収益を石油産業向上のために使う方法を探るため、国連が専門家チームを派遣することに合意した。同プログラムを延長し、第9期開始を決めた安保理決議1330により、求められた措置。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所のカーラ・デルポンテ検察官が、3日間のベオグラード訪問を終了。同氏はきょう、記者会見し、ユーゴ連邦共和国による裁判所への協力を確信している旨述べた。同時にまた、戦争犯罪容疑者たちの引き渡しを行うかどうかが、協力の内容を真に問うものとなる、とも述べた。
*東ティモールにおいて、ディリ地区裁判所の重大犯罪特別パネルがきょう、住民投票後の騒乱時に起こった犯罪について、最初の判決を下した。被告は当時民兵組織のメンバーであったJoao Fernandes。1999年9月8日Bobonaro地区で、村長のDomingos Gonsalves Pereira氏を殺害した罪に問われていた。
*FAOはこのたび、「世界漁業・水産養殖白書2000」を発表。海上漁業に従事する人々が、1日あたり70人の割合で死亡しているとし、この職業の危険な側面に注意を喚起した。
*UNEPとIAEAの両事務局長はきょう、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ユーゴスラビア連邦共和国、イラクに事実調査団を送り、劣化ウラン弾の影響調査を行う方法を検討することに合意した。なお、WHOがすでに、劣化ウラン弾の健康被害調査チームの派遣を決定しているが、両機関はWHOとの連携を図っていく。
*ブルンジにおいて、栄養不良の割合が急激に悪化、危機的事態に陥っている。この事態を受け、国連人道問題調整部の派遣チームは国際社会に対し、穀物収穫高の干ばつによる低下やマラリアを通じて罹る疾病に苦しむ同国への支援を強化するよう促した。
*ペルーなどの国において、様々な薬に耐性をもつ結核(MDR-TB)が急増している問題について、対策を練るための専門家会議がペルーで、開始された。WHO主催。会期は3日間。
*現在、ナイロビの国連事務所を拡張する案が検討されているが、テプファー事務所長(兼UNEP事務局長)はきょう、この事務所拡張により、新しい雇用が創出され、国連常設会議センターとしての地位が確立することになる、と述べた。
2001年1月24日
- *人種主義世界会議・アフリカ準備委が終了
*日本は真のグローバル・プレイヤー、とアナン事務総長。3日間の訪日を終える
*コンゴ民主共和国の治安情勢の悪化、難民援助を阻害する恐れあり:UNHCR
*UNMIK代表、ベオグラード政府に対し、全てのコソボ人捕虜の解放を促す
*モンゴル、厳冬による被害緩和のため、外国からの援助が必要:国連高官
*ILO、雇用におけるデジタル・デバイドの広がりを指摘
*ベオグラードにおいて、国連検察官が戦争犯罪容疑者の引き渡しを求める
*ユニセフ特別代表の女優ファーローさん、ポリオとの世界的な闘いを支援 - *セネガルで開かれていた「人種主義に関する世界会議」のためのアフリカ準備委員会がきょう、宣言および行動計画の草案を採択し、終了した。これら2つの文書は、奴隷制度や植民地主義、民族紛争、ジェンダー問題、人権侵害、民主化闘争などの諸問題をカバーした。
*アナン事務総長は、日本記者クラブで記者会見し、日本が国際舞台における真のグローバル・プレイヤーであると述べ、また同国の世界各地への援助に賛辞を呈した。あす、事務総長は世界経済フォーラムに出席すべく、スイスに向けて発つ。
*コンゴ民主共和国のカビラ大統領暗殺事件の後、同国の治安情勢の悪化が懸念される。そうした中、UNHCRはきょう、ジュネーブで声明を発表し、同国の政府支配下地域に滞在するアンゴラ難民10万人以上に対する援助活動が影響を受ける恐れがある、と憂慮を表明した。
*UNMIKのヘケロップ代表は、ユーゴスラビア連邦共和国議会に提出されている恩赦法への支持を表明するとともに、同国当局に対し、セルビアの拘留施設に収容された全てのコソボ人捕虜を遅滞なく帰還させるよう促した。
*国連緊急援助調整官Carolyn McAskie氏、モンゴルと北朝鮮の視察訪問から戻り、ニューヨークで記者会見。厳冬下のモンゴルにおける緊急人道援助の実施のため、国際支援の必要を指摘した。
*国際労働機関(ILO)は、「世界雇用報告2001:情報経済における労働者」と題する報告書を発表。情報技術革命により、インターネット・アクセスを持つ者と持たざる者の間の「デジタル・デバイド」が広がっている、と指摘した。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所のカーラ・デルポンテ検察官はきのう、ユーゴ連邦共和国訪問を開始。コシュトニツァ新大統領と会談した。きょうは、同連邦共和国およびセルビア共和国の両政府高官と会談する予定。戦争犯罪の容疑者の引き渡しを求める。
*ナイジェリア訪問から戻ったユニセフのポリオ特別代表、米女優のミア・ファーローさんはニューヨークで記者会見し、同国における予防接種活動の様子について報告した。
2001年1月23日
- *安保理、中央アフリカ共和国に対し、社会緊張の緩和を図るよう求める
*アナン事務総長、レバノンに展開する国連兵力の慎重な削減を提案
*コンゴ民主共和国における民族間の戦闘により、数千人がウガンダに流出:UNHCR
*チェチェンにおける不安定な情勢により、自発的帰還がストップ:UNHCR
*アフガニスタンのMazar市の子どもたち、栄養不良に苦しむ
*アナン事務総長、軍縮会議の膠着状態打破のため協調行動を促す
*国際刑事裁判所が逮捕状を再発行、ミロシェビッチ氏の資産凍結を求める
*UNTAET、東ティモールの人々に人権原則を教育訓練
*ユニセフ、ナイジェリアにおける少女公開鞭打ち刑を非難
*アナンとイラク外相の会談、2月下旬に予定
*エルサルバドル大地震による死者、700人を超える:国連 - *安保理、アフリカ共和国に関する公開会合を開催し、同国の政治的・社会的緊張が再び高まっている情勢について話し合った後、議長声明を採択し、同国政府に対して、民主制度の強化や経済改革の実施を通じ、静穏を回復する手だてを講じるよう求めた。
*国連レバノン暫定軍(UNIFIL)に関する事務総長報告が、発表された。報告のなかで、事務総長は、南レバノンに展開するUNIFIL兵力の削減を勧告。また同軍の任期の6カ月延長もあわせて勧告した。
*コンゴ民主共和国北部のLenduおよびHema両系住民の間で戦闘が発生し、1万人が西方のKisanganiに、また千人単位の人々が隣国ウガンダに向かうなど、多くの人々が自らの家を追われて流出している。UNHCRが、ジュネーブで発表した。
*UNHCRによれば、チェチェン情勢が不安定となり、同共和国への自発的帰還が実質的に止まっている。昨年12月、1500人がチェチェンからイングーシェチアに流出したが、同時期、チェチェンに帰還したのは、わずか40人から50人であった。
*アフガニスタン北部Balkh州のMazar市において、1万人の子どものうち5人が毎年、慢性および急性の栄養不良により死亡している。NGOのAction Contre la Faim(ACF)がWFPの協力を得て、調査を実施した結果判明した。
*ジュネーブ軍縮会議が、年次会期を開始。アナン事務総長は声明を寄せ、会議が3年間にわたり具体的な作業プログラムについて合意できない状況を打破するべく、「強固で協調した行動」を求めた。
*旧ユーゴ国際刑事裁判所David Hunt判事は昨日、戦争犯罪で起訴中のミロシェビッチ・ユーゴ連邦大統領および他4人の容疑者の逮捕状をあらたに発行した。またユーゴ政府に対して、それら容疑者が同国に有する資産の差し押さえを求めた。
*国連東ティモール暫定統治機構(UNTAET)はこのたび、東ティモール北部Baucauで、東ティモール住民を対象に行っていた、4日間にわたる人権原則教育訓練プログラムを終了した。
*19日、ナイジェリアにおいて、17歳の少女の公開鞭打ち刑が行われたことについて、ユニセフのベラミー事務局長は非難声明を発表、同国に対して、同問題の調査とともに、子どもに対するこうした暴力が行われないようにするため法律の修正を求めた。
*安保理は議長声明を発表し、コンゴ民主共和国天然資源不正搾取・調査パネルが各国に対して行った照会に対し、一部の国々が未回答であることに失望を表明。そのうえで、すべての政府に対し、調査を実施するパネルに十分協力するよう求めた。
*事務総長、北京から東京に到着。アナン氏は成田空港で記者団に対して、滞在中、日本政府高官との間で、安保理改革、平和維持活動、開発など国連改革の問題に焦点を当て、話し合いを行なうことになるであろう、と述べた。
*国連スポークスマンは国連本部で記者団に対し、国連とイラクの間の交渉が、2月26日と27日に行われる見通しであることを明らかにした。ただし、実際に2日間にわたる会談となるかどうかは不確定である。
*13日にエルサルバドルを襲った大地震に死亡した犠牲者は700人を超える、と国連人道問題調整事務所。国内緊急委員会(COEN)の発表した数値を紹介して。
2001年1月22日
- *アナン氏