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世界難民の日(6月20日)事務総長メッセージ

プレスリリース 17-028-J 2017年06月23日

©UNHCR/Andrew McConnell

「世界難民の日」は、戦争や迫害によって故郷を追われた人々との連帯を表明する日です。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の最新データによると、少なくとも世界の全人口113人に1人にあたる6,560万人が国内で、または国境を越えて避難を強いられています。

シリアは引き続き、世界最大の難民流出国ですが、新たに避難民の数が最も急速に増えているのは南スーダンであり、難民140万人と国内避難民190万人が生じるという緊急事態に発展しています。しかも、こうした避難民の大多数は18歳未満の子どもであるため、世界で最も若い国である南スーダンの将来的な見通しが、さらに暗くなっています。

こうした膨大な数の裏には、一人ひとりの避難民が抱える苦難、別離、喪失、命を危険にさらしながら安全を求める旅、そして困難な状況の中での生活再建というとてつもない苦闘のストーリーが隠されています。国境が閉ざされたり、人々が移動中に力尽きたり、人権と国際法に反し、難民と移民がともに除け者にされたりする様子は、見るに堪えません。数百万人の雇用が失われ、数百万人の子どもが学校から追い出され、生活にもトラウマや不寛容が常に付きまとうなど、人的な代償も大きくなっています。

新たな紛争の発生と激化を予防し、すでに壊滅的な影響を及ぼしている紛争を解決するため、私は平和のための外交の活性化を求めてきました。私はまた、加盟国に対し、命がけで避難している人々を保護し、国際的な保護体制を強化するとともに、人々が何年もの間、不安定な状況に置かれないよう解決策を探るため、はるかに多くの取り組みを行うよう訴えています。

9カ月前に採択された「ニューヨーク宣言」は、古くから確立されている法律と慣行を土台に、難民と移民に関する課題に取り組むための包括的かつ公平な方法を詳しく定めています。国連の「TOGETHER」キャンペーンは、難民と移民の安全と尊厳の尊重を促進するとともに、さらに重要なこととして、社会的一体性を高め、難民と受入先が直面する課題をさらに深刻にする誤った否定的な言説を変えるための場を提供するものです。

歴史を通じ、危機に見舞われた地域と隣接するコミュニティーだけでなく、前線からはるかに離れた地域社会も、故郷を追われた人々を歓迎し、避難場所を提供する一方で、難民もその好意に応えてきました。現在、全世界の難民の84%は、低・中所得国が受け入れています。世界の最貧国を多く含む少数の国々に、その責任を押しつけ続けることはできません。

ただし、これは負担を分かち合うという意味ではありません。私たちに共通の人道という幅広い理念だけでなく、国際法上の極めて具体的な義務にも基づき、グローバルな責任を共有するということです。問題の根源は戦争と憎悪にあり、避難する人々にはありません。事実、真っ先にテロリズムの犠牲となるのが難民なのです。

私はこの数週間から数カ月間で、アフガニスタンやソマリアをはじめ、世界各地の難民と避難民の方々にお会いしてきました。私はこうした男性、女性、そして子どもたちと膝を突き合わせながら、生活を破壊されながらも力強く生きる人々の不屈の精神に感動を覚えました。「世界難民の日」にあたり、私たち全員が難民の立場に立ち、その権利と私たちが共有する未来のために立ち上がろうではありませんか。

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