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持続可能な開発のための2030アジェンダ ー よくある質問

プレスリリース 18-093-J 2018年12月24日

私たちの世界を変えるための17の目標

2015年、各国は「持続可能な開発のための2030アジェンダ」とその17の「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択しました。2016年には気候変動に関するパリ協定が発効し、地球の気温上昇を抑える必要性に向けた取り組みが始まっています。ビジネスや政府、そして市民一人ひとりが、目標達成に向けてどのような取り組みを行っているのか、見てみましょう。

 

持続可能な開発アジェンダ

2015年9月の歴史的な国連サミットで世界のリーダーたちが採択した持続可能な開発のための2030アジェンダ【英語日本語(外務省仮訳)】に含まれる17の持続可能な開発目標(SDGs、エス・ディー・ジーズ)は、2016年1月1日に正式に取り組みがスタートしました。各国は以後15年間、すべての人に普遍的に適用されるこれら新たな目標の達成を目指し、あらゆる形態の貧困に終止符を打ち、不平等と闘い、気候変動に対処しながら、誰ひとり置き去りにしないための取り組みに向け、力を合わせていくことになります。

SDGsは、ミレニアム開発目標(MDGs)の成功を土台としつつ、あらゆる形態の貧困に終止符を打つために、さらに歩を進めることを目指しています。新たな目標の独創性は、貧しい国、豊かな国、中所得国を含め、すべての国に対し、繁栄を促進させつつも同時に地球を守るための行動を求めているという点にあります。貧困に終止符を打つためには、経済成長を高め、教育や保健、社会保障、雇用創出を含む幅広い社会的ニーズに取り組む一方で、気候変動と環境保護に対処する戦略が必要であることを、SDGsは認識しています。

 

よくある質問

「持続可能な開発」とは何ですか。

  • 「持続可能な開発」は、将来の世代がそのニーズを満たせる能力を損なうことなしに、現在のニーズを満たす開発と定義されています。
  • 持続可能な開発には、人間と地球にとって包摂的、持続可能かつレジリエント(強靭)な未来の構築に向けた協調的な取り組みが必要です。
  • 持続可能な開発を達成するためには、経済成長、社会的包摂、環境保護という3つの核となる要素の調和が欠かせません。これらの要素は相互に関連し、そのすべてが個人と社会の安寧にとって不可欠だからです。
  • あらゆる形態とあらゆる面の貧困をなくすことは、持続可能な開発の必須要件です。これを達成するためには、持続可能で包摂的かつ公平な経済成長を推進し、すべての人々のためにより多くの機会を作り出し、格差を縮め、基本的な生活水準を高め、公平な社会開発と包摂を促進するとともに、天然資源と生態系の統合的かつ持続可能な管理を推進しなければなりません。

 

持続可能な開発目標は、どのように実施に移されるのですか。

  • 第3回開発資金国際会議で採択されたアディスアベバ行動目標は、2030アジェンダの実施を裏づける具体的な政策と行動を定めました。
  • その実施と成功は、持続可能な開発に向けた国内的な政策、計画、プログラムに依存しており、各国が主導することになります。持続可能な開発目標(SDGs)は、各国の計画をそのグローバルな約束と整合させる羅針盤の役割を果たします。
  • 各国が当事者意識を持って持続可能な開発戦略を主導するためには、資源動員と資金調達の戦略が必要となります。
  • 政府や市民社会、民間セクターその他、すべてのステークホルダーが2030アジェンダの実現に貢献することを期待されています。
  • グローバルなレベルでパートナーシップを再び活性化し、各国による取り組みを支援する必要があります。このことは2030アジェンダでも認識されています。
  • マルチステークホルダー型のパートナーシップは、2030アジェンダを中心にすべてのステークホルダーの結集を図る戦略の重要な要素として認識されています。

 

持続可能な開発目標は、どのように監視されるのですか。

  • グローバルなレベルでは、17の持続可能な開発目標(SDGs)と169のターゲットは、一連のグローバルな指標を用いて監視、検証されます。このグローバル指標の枠組は、SDGs指標に関する機関間・専門家グループ(IAEA-SDGs)が策定し、2016年3月に国連統計委員会で合意される予定です。これを受け、経済社会理事会と総会がこれら指標を採択します。
  • SDGsとターゲットに関する進捗状況の監視に役立てるため、各国政府もそれぞれ、国内的な指標を策定することになっています。
  • 加盟国の統計責任者は、各ターゲットにつき2つずつの指標を設けるための作業を続けています。ターゲット全体につき、約300の指標が設けられる予定です。しかし、分野横断的な問題に取り組むターゲットもあるため、指標の総数はこれより少なくなる可能性があります。
  • フォローアップと検証のプロセスは、事務総長が作成する年次SDGs進捗状況報告書を参考に進められます。
  • 「持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラム」の年次会合は、グローバル・レベルでのSDGs達成に向けた進捗状況の検証に中心的な役割を果たします。SDGsの実施手段は、第3回開発資金国際会議の成果文書「アディスアベバ行動目標」の指針に従って監視、検証し、持続可能な開発のための2030アジェンダの支援に向けた資金の実効的な動員を確保します。

  

持続可能な開発のための2030アジェンダの実施には、どれだけのコストがかかりますか。

  • 持続可能な開発アジェンダの達成に向けた資金の動員方法を含む実施手段は、この新たなアジェンダの中心的な特長となっています。
  • 持続可能な開発目標(SDGs)を達成するためには、先進国、途上国の双方で多額の投資が必要となります。アジェンダ実施のためには、膨大な資金を動員しなければならず、その金額は数兆ドルに上ります。しかし、この資金はすでに存在しています。世界には、新たなアジェンダに資金を供給できる貯蓄が十分すぎるほどあるからです。いかにして投資を持続可能な開発に資する方向に誘導するかという問題は、私たちの目標を達成するうえで極めて重要となります。
  • 官民双方で国内的、国際的資金源を活用する必要があります。
  • 後発開発途上国をはじめ、最も困窮した国々が持続可能な開発を達成するためには、政府開発援助(ODA)が引き続き必要となります。

 

気候変動は持続可能な開発とどのように関係しているのですか。

  • 気候変動はすでに、公衆衛生や食料と水の安定確保、移住、平和と安全に影響を与えています。気候変動を野放しにすれば、数十年かけて私たちが達成した開発面の成果は台無しになり、それ以上の前進は不可能となってしまいます。
  • 持続可能な開発への投資は、温室効果ガス排出量の削減と気候に対するレジリエンス向上を通じ、気候変動対策にも役立ちます。
  • その逆に、気候変動対策も持続可能な開発を推進します。
  • 気候変動への取り組みと持続可能な開発の促進は、表裏一体の形でお互いを補強します。持続可能な開発は気候変動対策なしに達成できません。その一方で、SDGsには、気候変動の主因に取り組む目標が多く含まれています。

  

持続可能な開発目標に法的拘束力はありますか。

  • いいえ。持続可能な開発目標(SDGs)に法的拘束力はありません。
  • とはいえ、各国は17の目標の達成に当事者意識を持って取り組むとともに、そのための国内枠組を確立することが期待されています。
  • SDGsの実施と成否は、各国が独自に策定する持続可能な開発関連の政策、計画、プログラムにかかっています。
  • 今後15年間のSDGsとターゲットの達成に向けた進捗状況に関し、国内、地域、グローバルのレベルでフォローアップと検証を行う主たる責任は、各国にあります。
  • 国内レベルで進捗状況を監視するためには、良質かつアクセス可能な適時のデータ収集や、地域的なフォローアップと検証が必要となります。

 

持続可能な開発目標はミレニアム開発目標とどのように違うのですか。

  • 17の持続可能な開発目標(SDGs)は169のターゲットを伴い、貧困の根本的原因と、すべての人々に利益をもたらす開発の普遍的必要性に取り組むことにより、広さと深さの両面でミレニアム開発目標(MDGs)を上回っています。SDGsは経済成長、社会的包摂、環境保護という持続可能な開発の3つの面をすべてカバーしています。
  • 新たなグローバル目標は、MDGsの成果と勢いを土台としつつ、不平等や経済成長、働きがいのあるきちんとした仕事、都市と人間居住、工業化、海洋、生態系、エネルギー、気候変動、持続可能な消費と生産、平和と正義に取り組むという意欲から、さらに幅広い分野を対象とするものになっています。
  • SDGsは普遍的であり、すべての国々に適用されるのに対し、MDGsは開発途上国のみにおける対策を意図していました。
  • SDGsの中心的な特長として、実施手段、すなわち資金の動員や、能力の構築とテクノロジー、さらにはデータと制度を特に重視している点が挙げられます。
  • SDGsは、気候変動への対処が持続可能な開発と貧困の根絶に欠かせないことを認識しています。事実、目標13は、気候変動やその影響と闘う緊急対策の推進をねらいとしています。

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