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紛争と気候変動が持続可能な開発への取り組みに影響:持続可能な開発目標(SDGs)報告2018

2018年06月22日

干ばつの直撃を受けたソマリア北部の遊牧民。70頭いた羊のほぼ半数を失った© UNICEF/Sebastian Rich

2018620日— 本日発表された国連報告書によると、10年前よりも生活が改善した人は増えているものの、根強い貧困や飢餓、さらには急速な都市化は、より公正で公平な世界をつくるためのグローバルな取り組みに課題を投げかけています。

今回の調査は、約3年前に世界のリーダーたちが採択した17の持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた進捗状況を取りまとめたものです。

アントニオ・グテーレス国連事務総長は報告書の序文で、「2030年の達成期限まであと12年しか残されていない今、私たちは緊迫感を持って取り組まねばなりません」と述べています。

持続可能な開発目標報告2018は、紛争と気候変動が、飢餓や強制避難などの課題を助長する大きな要因となっていることを明らかにしています。【主な調査結果(日本語訳)はこちら

十分な食料が得られない人の数は十数年ぶりに上昇傾向に転じ、全世界で空腹を抱える人々は、2015年の7億7,700万人から翌年には8億1,500万人と、3,800万人増加しました。

 

 

その一方で、紛争は現在、ほぼ20カ国で食料不安を増大させる大きな要因の1つとなっています。

報告書では、1日2ドル未満で暮らす人々の数が大幅に減少したなど、いくつか朗報も紹介しています。

こうした人々の割合は、2000年の26.9%から2017年には9.2%へと低下しました。

5歳未満の幼児死亡率も低下し、世界の後発開発途上国では、50%近い減少も見られています。

しかし、陰の部分もまだ残っています。例えば、23億人が依然として基本的な衛生施設を利用できておらず、トイレがないために屋外排泄を強いられている人々の数も、全世界で8億9,000万人を超えています。

また、2013年には2億1,000万件となっていたマラリアの症例は、その3年後に2億1,600万件へと増大しています。

 

国連経済社会局(DESA)統計部のフランチェスカ・ペルッチ副部長は、進捗状況を監視するうえで、迅速なデータの収集と分析が必要なことも指摘しています。

「今回の報告書は、データの収集、作成および配給に利用できるツールをさらに拡大するための政治的なリーダーシップと十分な資源、そしてコミットメントにより、すべての国々が2030年に向けたプログラムと取り組みの指針として、正確なエビデンスと包括的なデータを得られるようにすることが必要だという点を明らかにしています」ペルッチ副部長はこのように述べています。

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原文(English)はこちらをご覧ください。