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安全保障理事会、決議2118(2013)を全会一致で採択

プレスリリース 13-066-J 2013年09月29日

シリアの化学兵器の計画的廃棄を要求

(ニューヨーク、2013年9月27日)

国連安全保障理事会(安保理)は2013年9月27日、8月21日のダマスカス近郊での化学兵器使用を国連調査チームが最終的に確認したことに憤り、シリアが保有する化学兵器の速やかな廃棄と、10月1日までの査察開始に支持を承認するとともに、これが遵守されない場合には、国連憲章第7章に基づく措置を講じることで合意しました。

緊急会合で決議2118(2013)を全会一致で可決した安保理は、どこで化学兵器が使用されようとも、国際の平和と安全にとって脅威となるとの判断のもと、化学兵器禁止機関(OPCW)による9月27日の決定の全面実施を求めました。この決定には、シリアが保有する化学兵器の迅速かつ検証可能な廃棄のための特別手続きが盛り込まれています。

安保理は具体的に、シリアによる化学兵器の使用、開発、生産、その他の方法による取得、備蓄または保持も、他国または非国家主体への移転も禁じるとともに、シリア国内のいかなる当事者も、化学兵器を使用、開発、生産、取得、備蓄、保持または移転すべきではないことを強調しています。

また、決議によると、シリアはとりわけ、OPCWまたは国連により指名された要員を受け入れ、あらゆる化学兵器関連施設への即座かつ自由な立ち入り、および、その査察を行う権利を認めることにより、OPCW決定の全側面を遵守すべきことになっています。

安保理はさらに、OPCW執行理事会決定とこの決議の実施状況を定期的に審査する決定を下し、国連事務総長を通じてOPCW事務局長に対し、30日以内に、およびその後毎月、報告を行うよう要請しました。安保理は2012年6月30日のジュネーブ・コミュニケに対する全面的な支持を表明するとともに、このコミュニケを実施に移すため、シリアに関する国際会議をできるだけ早く招集することを求めました。

潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、この決議の採択を「シリアに関する久しぶりに明るいニュース」として歓迎する一方で、重要なステップが達成されたとはいえ「私たちはシリアで爆弾や戦車、手りゅう弾や銃による数々の恐怖が続いていることを忘れてはならない」と述べました。そして、シリアが保有する化学兵器の廃棄が計画されているからといって「通常兵器なら自由に人を殺してもよいということにはならない」と釘を刺しました。

事務総長は、シリアにおける化学兵器攻撃の実行犯を裁きにかけなければならないとしたうえで、国連ミッションが事実関係調査を完了させるため、再びシリア入りしたことを明らかにしました。調査ミッションは来週中に作業を終える予定ですが、国連事務総長はその報告書を直ちに全加盟国に転達することになっています。

事務総長は安保理に対し、その団結が取り戻されたことを踏まえ、劣悪な人道状態と政治危機という、同じく重大な紛争の2つの側面に集中的に取り組むよう求めました。そして、シリアの両当事者が、民主国家の創設に向け建設的な関与を行わなければならない一方で、地域の関係者は、和平プロセスの頓挫を企てる者に対抗しなければならないと述べました。

安保理理事国はこれに続く討議で、バッシャール・アル・アサド大統領率いるシリア政権に拘束力を持つ義務を課し、その「恐怖の道具」を廃棄するよう要求した決議文を称賛しました。ジョン・ケリー米国務長官は、決議で定める期限を守る責任がアサド政権側にあることを明らかにしました。

一方、ロシア連邦のセルゲイ・ラブロフ外相は、決議の履行責任がシリアのみにあるわけではないことを強調しました。ラブロフ外相によれば、決議は国連憲章第7章に基づき採択されたものではなく、強制的措置も認めていません。決議文には、シリアの近隣国をはじめとするすべての国々が、非国家主体による化学兵器取得の動きについて報告しなければならないという要件も盛り込まれています。

討議では、英国、ルクセンブルク、フランス、アゼルバイジャン、韓国、中国、グアテマラ、モロッコおよびアルゼンチンの各国外相のほか、パキスタンの国家安全保障・外務担当首相顧問も発言を行いました。

また、ルワンダ、トーゴ、オーストラリアの各国代表からも発言がありました。

安保理会合は午後8時15分に開会し、午後9時45分に閉会しました。

* *** *

-国連本部発行のプレスリリース(英文オリジナル)は以下をご覧ください。

 背景資料と決議文も掲載されています。

 http://www.un.org/News/Press/docs/2013/sc11135.doc.htm

-事務総長の安全保障理事会報告(日本語)は以下をご覧ください。

 https://www.unic.or.jp/news_press/messages_speeches/sg/4811/

-国連広報局(DPI)シリア特集ページ

http://www.un.org/apps/news/infocusRel.asp?infocusID=146&Body=Syria&Body1=[別窓]

 

シリア情勢に関する安保理会合から、ケリー米国務長官(右)とヘイグ英外相©UN Photo/Amanda Vosard
パワー米国連常駐代表(左)とラブロフ露外相(右)©UN Photo/Paulo Filgueiras
決議の採択を受け、安保理メンバー国に対して発言する潘基文(パン・ギムン)事務組長(右から2人目)©UN Photo/Paulo Filgueiras
9月の安保理議長を務めるオーストラリアのクィンラン国連常駐代表(左)とフェルトマン国連政務担当次長©UN Photo/Paulo Filgueiras