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青空のためのきれいな空気の国際デー(9月7日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 20-059-J 2020年09月07日

©Romeo Ibrišević/WMO

世界では、10人に9人が汚れた空気を吸っています。

大気汚染は心臓病、脳卒中、肺がんやその他の呼吸器疾患の一因となります。

大気汚染によって早死する人々は、低・中所得国を中心に、毎年700万人に上ると見られています。

大気汚染は経済や食料の安定確保、環境も脅かします。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)からの復興を図る中で、世界はCOVID-19関連のリスクも高める大気汚染に対して、はるかに高い関心を向ける必要があります。

私たちはまた、気候変動というさらに大きな脅威にも緊急に取り組まねばなりません。

地球温暖化を1.5˚Cに食い止めれば、大気汚染やそれによる死亡、病気を減らすことにも役立ちます。

今年は都市封鎖(ロックダウン)によって温室効果ガス排出量が劇的に減少し、多くの都市で大気が浄化される様子も垣間見られました。

しかし、すでに排出量は再び増加を始めており、場所によっては、COVID-19パンデミック以前の水準を上回っています。

私たちには、劇的かつ組織的な変化が必要です。

環境関連の基準や政策、法律を強化することで、大気汚染物質の排出を妨げることが、これまで以上に求められています。

各国は化石燃料に対する補助金を打ち切る必要もあります。

そして国際レベルでは、各国がよりクリーンな技術への移行を図れるよう、お互いに助け合う必要があります。

私は、開発途上国での化石燃料関連プロジェクトに今でも資金を充当している政府に対し、その支援をクリーン・エネルギーや持続可能な輸送へとシフトさせるよう呼びかけます。

そして、すべての国に対し、COVID-19 後の復興策を活用し、より健康的で持続可能な雇用への移行を支援するよう、強く訴えます。

きょう9月7日は、初の「青空のためのきれいな空気の国際デー」です。

すべての人にとってきれいな空気がある、より良い未来をともに築いていこうではありませんか。

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