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新型コロナウイルスからの復興と気候変動・環境対策に関する 「オンライン・プラットフォーム」閣僚会合における アントニオ・グテーレス国連事務総長挨拶(ビデオ・メッセージ) (東京、2020年9月3日)

プレスリリース 20-058-J Rev1 2020年09月03日

安倍総理、
小泉大臣、
各国代表の方々、
皆様、

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)からの持続可能な復興の実現方法を検討するため、今回の会合を主催していただいた日本政府と、気候問題に真摯に取り組んでいる小泉大臣に感謝いたします。

いま下される決定は、今後数十年にわたって影響を及ぼします。

こうした理由から、私は復興の取り組みのあらゆる側面に有意義な気候変動対策を取り入れるよう、各国政府に強く訴えてきました。

より良い復興に向け、私は気候に配慮した6つの対策を提案しています。

グリーン・ジョブ に投資すること。

汚染産業を救済しないこと。

化石燃料への補助金を打ち切ること。

あらゆる財務・政策決定において気候変動リスクに配慮すること。

ともに力を合わせること。

そして最も大事な点として、誰一人取り残さないことです。

多くの国と都市が、ポストCOVID-19復興計画でグリーン投資を優先するようになっています。

ここ日本でも、7,100万人の住民を抱える151の地方自治体が、2050年までにカーボンニュートラルを達成するという目標に支持を表明していることを歓迎します。

気候行動に向けた勢いが世界的に高まっているのは、クリーン・エネルギーがより多くの雇用を生み、大気を浄化し、健康を増進し、経済成長を強化することを、各地のリーダーが認識しつつあるからです。

日本の投資家を含め、世界の名立たる投資家たちは、再生可能エネルギーがより安価で効率的であるという理由から、化石燃料に見切りをつけています。

日本のビジネス団体も、政府に断固とした気候行動を要請しています。

間もなく座礁資産になることがわかっている石炭火力発電所に大金を費やすことが、経済的にまったく理に適わないことを理解しているからです。

いかなる投資計画においても、石炭火力発電を擁護できる合理的な理由は一切ありません。

科学的知見によると、パリ協定の目標を達成するためには、世界の温室効果ガス排出量を2030年までに半減させるとともに、2050年までに全世界でカーボンニュートラルを達成しなければなりません。

これらの目標は達成可能ではあるものの、現時点でその目途は立っていません。

私は各国、特にG20メンバー国に対し、2050年までにカーボンニュートラルを達成することを約束するよう、強く訴えます。

また、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP 26)までに、地球温暖化を1.5˚Cに抑えるという目標を踏まえつつ、さらに野心的な「自国が決定する貢献」と、長期的戦略を提出することも各国に要請します。

日本は、これまで多くの分野で技術的発展を先導してきましたが、持続可能で強靭な復興においても、世界のリーダーとなることができます。

日本はまた、この移行が加速する中で、取り残されることを回避するためのイノベーション力も備えています。

私は、日本が海外の石炭火力発電所に対する融資に終止符を打ち、2050年までにカーボンニュートラルを達成することを約束し、国内の石炭使用の段階的廃止を早期に進めるとともに、再生可能エネルギーの割合を大幅に高めることを心から期待しています。

さらに、日本とその他のドナーに対しては、気候変動対策資金援助の約束を守り、最も脆弱な立場に置かれた人々への支援を継続することも、訴えたいと思います。

私たちは、新型コロナウイルス感染症と気候変動という、2つの重大な危機に直面しています。

この両方に取り組むことで、将来の世代に対し、この瞬間が人々と地球にとって真の転換点であるという希望を与えようではありませんか。

あらゆる国と部門に行動を鼓舞できる、実りある話し合いとなることを期待しています。

ありがとうございました。

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