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オリンピック停戦を呼びかける事務総長メッセージ(2012年7月)

プレスリリース 12-035-J 2012年07月26日

古代から続く「オリンピック停戦」の伝統は、競技に参加する選手たちが安全に渡航できるようにすることを目的としています。これにより、国家間の平和的な競争と優れた個人技という、真のオリンピック精神を体現できる環境が整ってきたのです。

今日では、スポーツやオリンピック、パラリンピックといったイベントが、全世界からあらゆる層の人々を集めることで、その垣根を取り払っています。参加者はそれぞれの国の旗を掲げてはいても、平等とフェアプレー、理解と相互尊重という共通の旗の下に集まっているのです。

私たちは、オリンピック停戦を通じ、世界各地の戦闘当事者に対して競技期間中、武器を置くよう呼びかけることにより、こうした価値に意味を与えます。このような形で戦闘が停止されれば、人命が救われます。また、人道援助要員が困窮した人々に手を差し伸べる助けにもなります。さらに、話し合いで恒久的な解決策を探るための外交の余地も生まれます。

オリンピック停戦をはじめ、より広い意味でのオリンピックの理念は、一つの力強いメッセージを秘めています。すなわち、人々や国々がその違いを乗り越え、調和の中で暮らし、協力することができるのだというメッセージです。こうしたことが一日だけでも、あるいは一つのイベントだけでも可能なら、永遠に可能であるはずです。これこそまさに、国連が寄って立つ夢であり、私たちの日々の活動の目標でもあるのです。

私はすべての戦闘当事者に対し、193のすべての国連加盟国が支持を表明しているオリンピック停戦を守るよう呼びかけます。苦しい闘いではありますが、私たちはオリンピック停戦を宣言することにこだわり、その遵守を勝ち取るために全力を尽くさなければなりません。今後数週間、ロンドン・オリンピック、そしてパラリンピックの聖火が、世界平和をもたらす希望の光となりますように。

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ロンドン・オリンピックの聖火リレーに参加する潘基文(パン・ギムン)事務総長(2012年7月26日)© UN Photo/Eskinder Debebe
沿道からの声援に手を振る潘事務総長(2012年7月26日)© UN Photo/Eskinder Debebe
写真は2012年4月18日にニューヨークの国連本部で行われた特別イベント「ロンドン・オリンピック100日カウントダウン」。国連インターナショナル・スクールに通う20数カ国からの子どもたちがフェンシングの実演を見守った© UN Photo/Rick Bajornas