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G7サミット・アウトリーチ会合1「アジアの安定と繁栄」における 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長発言 (伊勢志摩、2016年5月27日)

プレスリリース pr16-046-J 2016年05月27日

各国首脳の皆様、
ご列席の皆様、

安倍総理大臣、国連をご招待いただき、ありがとうございます。アジアの安定と繁栄に向けた総理のリーダーシップに感謝いたします。

持続的かつレジリエントな21世紀のインフラへのG7の投資は、持続可能な開発目標(SDGs)の全般に対する重要な貢献です。

都市、エネルギー施設、学校や病院、輸送システムのデザインと建設に関して、数々の緊急な決定がなされなければなりません。

多くの場所で、人口はインフラや基本的サービスを上回るペースで成長しています。

地球の気温上昇を摂氏2度未満に抑えようとするのであれば、正しい決定がなされなければなりません。

悪しき危険な慣行の継続を回避するためには、賢明な決定がなされなければなりません。

その変容は容易ではありません。すべての国とすべての部門が、資金と技術的専門知識を利用できるようにしなければなりません。

私は、以下のことを提言します。

第一に、すべてのインフラが経済的、社会的、環境的に持続可能なものとなるようにデザインされ、実施されることを確保すること。それが包摂的な成長と公平性に寄与することを確実にすること。その観点から、安倍総理が昨年3月に採択された仙台防災枠組に向けて発揮されたリーダーシップを称賛します。そして、同枠組への
総理の貢献に期待しています。

第二に、持続可能な開発のためのアジェンダ2030を、アカウンタビリティーのための共通の枠組みとして使うこと。それがすべての人のための安定と繁栄につながります。

第三に、世界銀行がこの4月に発足させた「グローバル・インフラストラクチャー・フォーラム」への取り組みを推進すること。皆様の支援は、その取り組みに強さと深みを与えます。

さて、これとは別箇の、しかし同様に喫緊の課題について申し述べます。現在、数多くのアジア諸国が同じ地域や海域の領有権を主張しています。

私はすべての当事者に対し、国連憲章や国連海洋法条約など、普遍的に認められた国際法の原則に沿って、平和的かつ友好的な方法で、対話を通じて、紛争の解決をはかるよう求めています。

東南アジア諸国連合(ASEAN)と中国は、「南シナ海関係国行動宣言」の枠組みのもとの「行動規範」について、早急に合意成立をはかるべきです。

第二に、また、より深刻で憂慮すべき情勢が朝鮮半島にあります。朝鮮民主主義人民共和国(DPRK)が核兵器、弾道ミサイル能力の強化をはかり、挑発的な行動を続けていることに対し、昨日協議され、発表されたG7の非常に堅固で連帯した立場を高く評価したいと思います。すべての関連する安保理決議、制裁措置が全面的に実施されるよう確保しなければなりません。北朝鮮は、挑発の継続と弾道ミサイルへの投資が状況を不安定にし、自国の人々を飢えに追いやるだけであることを理解すべきです。

同時に、朝鮮半島の緊張を緩和するため、私は関係当事国、特に6カ国協議のパートナーたちに対し、DPRKとの平和的対話に取り組み、緊張を緩和する道を模索し続けるよう促します。

皆様、

私は、皆様の事務総長として、― いかなるときでも ― 協力、対話、経済的補完性、公正な競争、国際法の尊重の精神のもとの協力を求めています。

ありがとうございました。