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国連平和維持要員の国際デー(5月29日)事務総長メッセージ

プレスリリース 16-045-J 2016年05月24日

「私たちの英雄に敬意を」

世界が国連平和維持活動に寄せる信頼の大きさは、近年の活動の急速な拡大と複雑化に映し出されています。15年前、国連の軍事・警察要員は4万人を下回っていました。現在では、124の兵員・警察官提供国から10万5,000人を超える制服要員が、国際・国内文民要員と国連ボランティア1万8,000人とともに、国連の青い旗の下で活動しています。これら平和維持要員は、グローバルな連帯を最もよく表す存在として、危険な環境の中で勇敢に活動し、世界で最も弱い立場に置かれた人々の多くに安全を提供しています。

この1年間、全世界16件の平和維持活動で展開された「ブルー・ヘルメット」は、数限りない数の人命を救い、平和を促進させ、希望を与えてきました。南スーダンでは、生命の危険を感じた市民20万人以上が国連の基地に避難しました。中央アフリカ共和国では、平和維持要員が、画期的な大統領・国会議員選挙を支援し、一度は深い混迷に陥った同国に平和と安定の道を歩ませることになりました。コンゴ民主共和国東部に展開する平和維持要員は、武装集団と対峙し、元戦闘員の武装解除を行いました。マリでは、平和維持要員が大きな損失を被りながらも、マンデートの遂行を続けています。ハイチでは、国連の警察官と文民専門家が、犯罪組織による暴力の抑制に協力しました。エボラの恐怖が世界中に広がる中で、リベリアの平和維持要員は、ウィルスの蔓延を食い止めようと取り組む国際専門家の安全を守りました。

国連地雷対策要員は多くの国々で、地雷やクラスター爆弾を含む爆発性戦争残存物が多く残る危険地帯を、学校や病院、農地として利用できる敷地に変えました。

平和維持の規模や複雑性が増し、成果が上がる一方で、残念なことに、そのリスクも増大しています。今新千年紀を迎えるまで、職務中に命を失う平和維持要員は毎年、30人あまりでしたが、現在ではその数が平均で120人へと急増しています。

昨年は、殉職者の数が128人に達しました。これら平和維持要員は、49カ国から派遣された兵員、警察官、国際公務員、国連ボランティアおよび国内職員でした。その背景は大きく異なるものの、これら要員は英雄的な資質を共有するとともに、国連平和維持とはグローバルに善を促進する力であり、かつ、そうであり続けなければならないという信念を共にしていました。

だからこそ、紛争地域に展開された国際部隊による性的な搾取と虐待という、極めて憂慮すべき事態に終止符を打つことが欠かせません。私は再三、被害者に関心を集中するよう求めてきました。そしてあらゆる機会を捉え、この深刻な問題に積極的に対処する傍ら、それぞれの部隊を罰する権限を唯一持っている加盟国に対し、厳しい処分を下すことで、被害を受けたコミュニティーに十分な正義と癒しを提供するよう呼びかけています。

私は昨年、既存の、そして生じつつある課題によりよく対応するため、国連平和活動をどのように強化できるかを検討するハイレベル独立パネルを設置しました。私たちは現在、国連平和活動がより迅速に展開し、より高い対応力を備え、国家、および私たちが奉仕する人々に対して、一層のアカウンタビリティーを果たすものとなるよう、それら活動の適応をはかるべく積極的に取り組んでいます。

今年の「国連平和維持要員の国際デー」にあたり、私たちは、1948年の初の展開以来、誇りと優秀な能力、そして勇気をもって国連のために活動した100万人を超える男女を、英雄として称えます。そして、これまでに殉職した3,400人以上の平和維持要員に対し、心からの敬意を表します。

私たちは永遠に、それら要員たちの犠牲に報い続けなければなりません。そして、私たちはきょう、よりよい将来の実現に向け、国連平和維持の潜在能力を全面的に活用していくことを誓います。

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