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「私たちの国連、共に考えよう。
~ In Larger Freedom ~ より大きな自由を求めて」

プレスリリース 05/066-J 2005年08月04日

新しい国連へ向けて、学生たちが提言を発信

2005年7月1日、愛・地球博「国連館」に日本各地より14大学65名の大学生・大学院生が集い、コフィー・アナン国連事務総長が今年3月21日に発表した報告書In Larger Freedom:より大きな自由を求めて:すべての人のための開発、安全保障および人権』を題材に、国連の将来を考える討論会を行った。今年9月に国連本部(ニューヨーク)で開催されるサミットに先立ち、日本の若者たちが国連と国際社会をどのように捉えているかをまとめ、各方面へ発信するのが目的である。討論に参加した私たち学生からの提言を以下に報告したい。

今回の討論を通して私たちが至った総合的な見解は以下の通りである。

  1. In Larger Freedom”において取り上げられた課題は、いずれも長期的視点に立った地球全体の利益を目指すものであり、これはすべての加盟国によって協調的に実現されなければならない。
  2. 国連は加盟国代表との間だけでなく、市民社会との直接的な絆をより深め、地球市民全体に国連の理念を浸透させる必要がある。

この見解に立ち、私たちは以下の4点を各方面への提言として掲げたい。

提言1:国連加盟国に対して
この報告が求める地球全体の利益の実現は、長期的に見ればそのまま各加盟国の利益にもなる、すなわち各国の国益にもかなうものである。例えば先進国の積極的なODAの拠出は、途上国の経済発展が達成された暁には強固な経済協力体制を築くことへ繋がる。気候変動などの環境問題への対策は、国籍や地域を問わず次の世代へ健全な地球を引き継ぐために不可欠であり、協調的な軍備縮小が世界規模で達成されれば、各国は膨大な軍備維持費に煩わされることもなくなる。ゆえに、各加盟国はこの視点に立ち、グローバルかつ長期的に、アナン事務総長の報告が提示した課題の達成へ向けて協調した行動をとるべきである。

提言2:国連に対して
国連は上記理念に対する理解をより広い層に浸透させるため、加盟国代表に対してだけでなく、直接的な施策の対象である地球市民に対して、より大きな説明責任を果たし、密接な関わりを構築できるよう継続した努力を払うべきである。この目的のためには、今まで以上にNGOや民間セクターとの連携を強化することに加え、国際理解を深める教育の実施を各国の教育機関に働きかけたり、グローバル・コンパクト参加企業を通して広報活動を行うことなどが考えられる。

提言3:日本政府に対して
日本は安全保障理事会の常任理事国入りを目指しているが、それが実現したときに、日本として国連全体の活動、とりわけ開発・安全保障・人権の各分野でどのような貢献ができるのか、より具体的なヴィジョンを示すべきである。さらに私たちは、第1の提言で挙げたように、日本が長期的な地球全体の利益を見据えて国連の活動へ参加する意思があることを強くアピールすることを期待する。

提言4:メディアに対して
In Larger Freedom”に関して報道がなされた際、この報告の意義に沿って包括的に内容を取り上げた新聞は少なく、とりわけ日本の各紙は、国連改革、それも安保理の拡大ばかりに焦点を当てた結果、報告の全体像が読者に伝わりにくいものであった。各メディアは、この報告がテーマとして掲げている開発・安全保障・人権・国連改革の全てを包括的に取り上げ、その意義を正しく社会へ伝える責務を負うべきである。また、第2の提言で述べた、国連と市民の歩み寄りに向け、第3の提言で述べた政府の見解を一般市民へ正しく伝えるため、メディアとして積極的かつ効果的な役割を果たす必要があると考える。

複雑で多様な国々を一堂に抱える中で、現在国連が進めようとしている改革は大きな挑戦である。現実に目を向けた場合、各国が足並みを揃えて理想とする世界を追求することは困難であるように見えるが、今や時代はそれを切実に求めており、また決して不可能なことではない。私たちは、国連、加盟国そして地球市民のすべてが同じ理念を共有し、真に理想的な世界を構築、維持できるよう心から期待し、この提言を発信するものである。

 

本企画開催にあたり、以下の国連グローバル・コンパクト参加企業にご協力いただきましたことを感謝いたします。アミタ株式会社、株式会社アルファ・イーコー、株式会社エス・エス・アイ・ジェイ、坂口電熱株式会社、株式会社ジャパンエナジー、株式会社東芝、フルハシ工業株式会社、株式会社ミレアホールディングス/東京海上日動火災保険株式会社、株式会社らいふ(50音順)

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