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日本語訳(非公式)ができましたのでお知らせします
国連事務総長、新たに
4人の国連ピース・メッセンジャーを任命

プレスリリース 07/070-J 2007年10月01日

潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は、2007年9月21日の国際平和デーに、ドバイ首長妃殿下でもあるヨルダン・ハシェミット王国のハヤ・ビント・アル・フセイン王女、イスラエル/アルゼンチンの指揮者ダニエル・バレンボイム氏、ブラジルの作家パウロ・コエーリョ氏、日系アメリカ人のバイオリニスト五嶋みどり氏の4人を新たに「国連ピース・メッセンジャー」に任命しました。国連の「ピース・メッセンジャー」は美術、文学、音楽、スポーツの分野で活躍する著名人で、その知名度を生かして、一般の人々が国連の理想と活動についての理解と認識を深めることができるようにさまざまな活動を行います。このたび新たに任命された4人のピース・メッセンジャーは、これまで任命された他の4人のピース・メッセンジャーとともにこうした国連の幅広い活動を支えてゆくことになっています。

ハヤ王女の人道的活動へのコミットメントはよく知られており、彼女は2005年から2007年までには世界食糧計画(WFP)の親善大使を務め、その間にマラウイとエチオピアを訪問し、飢餓とそれが両国にもたらしている影響に人々の注意を喚起しました。故フセイン・ヨルダン国王の王女であるハヤ王女は現在、アラブ首長国連邦副大統領兼首相であるドバイ首長シェイク・ムハンマド・ビン・ラーシド・アル・マクトゥーム殿下の妃殿下としてドバイに住んでいます。

ハヤ王女は、大陸、世界、オリンピックのレベルで馬術競技に参加した最初のアラブ人女性で、現在、国際馬術連盟会長および国際オリンピック委員会の委員を務めています。これまでアラブ諸国やイスラムの国々で若者の間に保健、教育、スポーツを促進する活動を進め、国際人道シティ(International Humanitarian City: IHC)理事会の議長も務めています。これは、グローバルな人道援助のためのハブとなっており、ドバイ政府が創設した独立したフリーゾーンの中にあります。IHCの目的は、現地や国際の人道援助機関に彼らが特に必要としている便益やサービスを提供することによって、人道的援助や開発活動を容易にすることです。ピース・メッセンジャーとして、ハヤ王女は極度の貧困および飢餓の撲滅など、ミレニアム開発目標(MDGs)についてグローバルな認識を高める活動に専念することになります。

事務総長は、ハヤ王女がこれまで積極的に人道的活動にコミットしてきたことを評価して、「依然として極度の貧困にある世界の10億人以上の人々の苦しみを終わらせるという私たちの共通の目標のための強力な支援者になるものと信じています」と述べました。

ハヤ王女は「ピース・メッセンジャー」になることに同意をし、この責任を引き受けることを名誉に思うと述べました。ヨルダンに設立された、アラブ世界における最初の食糧援助機関、“Tkiyet Um Ali”での仕事に触れ、これはヨルダンの故アリア妃殿下によって考え出され、妃殿下の死後に王女によって実現したものであると述べました。ハヤ王女は「貧困の計り知れない影響に苦しむ人々の窮状を緩和するように助けるのが私の生来の義務だと考えます」と述べました。

ダニエル・バレンボイム氏は名指揮者兼ピアニストとして高く評価されており、10歳の時にピアニストとしてウイーンとローマでデビューしました。その時から音楽界の巨匠としての道を歩んできました。バレンボイム氏は1991年から2006年6月までシカゴ交響楽団の音楽監督を務めたことでもよく知られており、また、ベルリン国立歌劇場管弦楽団など、他のオーケストラとも数多く共演し、世界的な賞賛を得ています。

1999年、パレスチナ人文学研究家のエドワード・サイード氏とともに「ウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラ (West-Eastern Divan Orchestra)」を設立しました。これは、イスラエルとアラブ諸国の若い音楽家を一堂に集め、中東におけるさまざまな文化間の対話が持てるようにすることを目的としたものです。このオーケストラは2005年にパレスチナのラマッラで初めてのコンサートを開き、2006年には国連やニューヨークのカーネギー・ホールで演奏しました。最近、バレンボイム氏はパレスチナで音楽教育のためのプロジェクトを開始し、音楽幼稚園やパレスチナ青少年オーケストラを創設しました。「ピース・メッセンジャー」としてバレンボイム氏は、音楽という共通の言語を通して平和と寛容の精神を推進していきます。

バレンボイム氏による人類への貢献について、事務総長は、「ウェスト・イースタン・ディヴァン・オーケストラの創設者の一人としてのあなたの役割を考えた時に、あなたは非常に説得力のある、かつ強力なピース・メッセンジャーになるものと私は確信しています」と書きました。

既に決まっているスケジュールのために事務総長の招待に応えて「国際平和デー記念式典」に出席することはできないものの、バレンボイム氏は「音楽は、他者に耳を傾けながらも私たちを最大限に表現する方法を私たちに教えてくれます。このメッセージが世界中の人々に伝わるように、最善を尽くしたいと思います」、と述べました。

パウロ・コエーリョ氏は、『アルケミスト-夢を旅した少年』の作家として世界的に有名ですが、妻のクリスティナ・オイティチカ氏とともに創設した「パウロ・コエーリョ・インスティテュート(Paul Coelho Institute)」を通してブラジル社会の恵まれない人々を助ける活動を続けています。彼はまた、「文化間対話と精神的収束のための特別顧問」としてユネスコの活動も支援しており、それを通して文化がもつ多様性の擁護を訴えています。

若い時から政治活動を行ってきたコエーリョ氏は、「ピース・メッセンジャー」として異文化間の対話を引き続き推進していくと思われます。リオデジャネイロ生まれの作家は長年にわたって世界中の読者を魅了してきました。これまで数多くの文学賞を受賞し、その作品は65カ国語以上の言語に翻訳されています。

コエーリョ氏を任命するにあたり、事務総長は、「コエーリョ氏は、作家としての才能や国境や文化を越えて人々の生活に触れる類まれな才能を持っており、強力なメッセンジャーになってくれるでしょう」と述べました。

以前からの予定で「国際平和デー記念式典」には出席はできないものの、コエーリョ氏はこの任命を名誉なことだと述べました。「私は喜んでこの責任を引き受けます。そして、現在および将来の世代のより良い未来のために最善を尽くしたいと思います」

五嶋みどり氏は日系アメリカ人の名バイオリニストですが、25年以上も前にわずか11歳でバイオリニストとして歴史的なデビューを果たしました。それ以来、さまざまな業績を蓄積してきました。名演奏家として、音楽の革新者として、また子どもたちの音楽の才能を開発する推進者として彼女は際立った活躍をしてきました。その献身的な社会活動や支援活動は、世界中のマスタークラスの青少年バイオリニストの育成にまで及んでいます。

1992年、五嶋みどり氏は「みどり教育財団 (Midori & Friends)」を設立しました。この財団は毎年、何千人という恵まれない子どもたちに音楽教育のプログラムを提供しています。その後、アメリカや日本で同様の使命を持った4つの団体がさらに設立されました。「ピース・メッセンジャー」として、彼女はミレニアム開発目標(MDGs)の促進を助け、彼女の若者に対するコミットメントをさらに拡大するものと思われます。

五嶋みどり氏を任命するに当たり、事務総長は、「みどり教育財団」や他の団体を通して彼女が行った多大な貢献を考えた場合、彼女は思いやりのある、想像力豊かなピース・メッセンジャーになるものと確信した、と述べました。同時に、音楽を通して若者を鼓舞し、音楽教育を通してコミュニティ意識を育てているとして、彼女を称賛しました。

既に決まっていたスケジュールのために「国際平和デー記念式典」には出席できないものの、五嶋みどり氏は次のように述べました。「潘基文国連事務総長から国連ピース・メセンジャーになってほしいとの誘いを受けたことを私は非常に喜んでいます。これはミレニアム開発目標(MDGs)を有意義な方法で推進する機会であり、私自身の社会活動団体を通して、また国連プログラムとの協力のもとに、この目標実現のための唱道者となることを楽しみにしています」

上記以外の国連ピース・メッセンジャーと各人の担当分野は、ジェーン・グッドオール氏(環境)、マイケル・ダグラス氏(軍縮おび平和・安全保障)、ヨーヨーマ氏(青少年)、そしてエリー・ウイーゼル氏(人権とホロコースト)となっています。イタリアのオペラ歌手、ルチアーノ・パバロッティ氏も2007年9月6日にイタリアのモデナで亡くなるまで、10年近くにわたり「ピース・メッセンジャー」を務めていました。

*「ピース・メッセンジャー」プログラムの詳細については以下に問い合わせてください。

Kimberly Mann
Chief of the Advocacy Unit
電話: 212-963-6835
E-メール: mann@un.org
Paula Green
電話: 212-963-0047
E-メール: greenp@un.org
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