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国際高齢者デー(10月1日)に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 04/089-J 2004年10月01日

今年の国際高齢者デーのテーマは「世代共存型社会と高齢者(Older Persons in an Intergenerational Society)」です。家族、コミュニティ、社会で、高齢者が果たす重要な役割を認識することを呼びかけています。このテーマはまた、国際家族年から10周年にあたる現在、これまでで人口のもっとも大きな割合を占めるに至った若者が、2050年には高齢者になるという事実の認識にも基づいています。これらの若者が高齢者となるとき、高齢者が全人口に占める割合も史上最大となるのです。

しかし、多くの場所では、若者と高齢者がともに、有意義な社会参加への道を閉ざされており、社会の発展に向けたその大きな貢献の可能性もしばしば無視されています。高齢者が疎んじられるのは、弱くて助けを必要とする人々だという時代遅れの考えがあるからです。このような紋切り型の思考には、助けを必要とするどころか、助ける側に回っている高齢者が多くいるという視点が欠落しています。例えば、親が働きに出ている間、子どもの世話をするのはおじいさんやおばあさんです。特に開発途上国では、このような一時的な子育てが常態化しているところも多くあります。親であるはずの「中間世代」が出稼ぎに出ていたり、HIV/エイズなどの病気で命を失ったりして不在となっているからです。

今世紀中に高齢化がもっとも急速に進むのは開発途上国です。しかし、途上国では高齢化社会に対応するために使える経済資源が限られています。ここでの大きな課題は、途上国が高齢化を重荷とすることなく、高齢者の積極的な参加を通じて付加価値とチャンスを得られるようにすることです。それは言い換えれば、途上国が世代共存型社会を構築する手助けを行うということでもあります。

2年前にマドリードで開催された第2回高齢者問題世界会議は、私たちの考え方の重要な転換点となりました。世界会議はグローバルな現象として高齢化をとらえ、これを国際的な開発アジェンダに取り入れることを支持しました。「マドリード行動計画」で出された多くの勧告の中には、世代間の公平性を確保し、社会発展の鍵を握る要素として互助と連帯という考え方を推進するため、政府に政策の見直しを促すものがあります。真の意味で世代共存型の社会を構築できるとすれば、この方法しかないでしょう。今年の国際高齢者デーにあたり、この任務を全うする決意を新たにしようではありませんか。