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貧困撲滅のための国際デー(10月17日)に寄せる
潘基文国連事務総長メッセージ

プレスリリース 07/083-J 2007年10月17日

新千年紀の幕開けにあたり、世界の指導者たちは世界の貧しい人々に思い切った約束をしました。

すべての子どもたちが初等教育を終えられる世界、人々が安全な飲み水を手にでき、マラリアなどの恐ろしい病気から家庭を守れる世界、各国が協力して、地球温暖化を助長する温室効果ガスの排出量を削減できる世界というのが、その約束でした。指導者たちはとりわけ、人々が極端かつ深刻な貧困生活を送らずに住む世界の実現を誓ったのです。

私たちはこの約束、すなわちミレニアム開発目標(MDGs)の達成期限である2015年に向けた折り返し点をちょうど過ぎたところで、今年の「貧困撲滅のための国際デー」を迎えました。これまでの前進を振り返り、取り組みに再び力を入れる上で重要な機会といえるでしょう。

全体的に見て、これまでの成果は一様ではありません。1日1ドル未満で暮らす人々の割合は低下しており、極端な貧困の半減というMDGs目標は達成できそうな状況が続いています。しかし、進捗状況には格差があり、サハラ以南をはじめとする一部の地域では、私たちの壮大な約束をひとつとして実現できる見通しが立っていません。

世界は今こそ、置き去りにされている地域や人々に対し、関心と資源を再び集中させなければなりません。と同時に、貧困の撲滅を最も望んでいるのは貧しい人々自身であることにも留意しなければなりません。貧しい人々にとって、この闘いに勝つための指針、方法、そして機会が欠けているだけだということも多いのです。

私たちにとっての課題は、このような点に取り組むことにあります。今年の国際デーのテーマからもわかるとおり、私たちは貧困の中で暮らす人々を変革の使者として捉えなければなりません。そのためには、各国の人々に開発戦略を主体的に遂行するよう働きかける必要があります。また、市民が政策立案に積極的に参加すること、そして、政府が市民への責任を全うできるような形でMDGs達成に取り組むことも必要です。しかし何よりも必要なのは、開発に向けた真の意味でのパートナーシップです。豊かな国々はその中で、貧しい人々が自らの生活をコントロールできるよう、市場アクセスを通じて資源と生産的な雇用機会を提供するという役割を果たさなければなりません。

私たちはきょう、集団的な取り組みの一環として、貧しい人々と手を携えます。この取り組みには世界中の市民社会、民間企業、そして個人が参加します。スポーツや文化のイベントで、そして大学や学校で、数千万人が貧困の撲滅に向けて立ち上がり、その声を響かせています。また、指導者にその約束を守るよう呼びかけるメッセージを送ったり、署名活動を行ったりしています。これらの人々は、先進国、途上国を問わず、政府が市民の行動に応え、MDGs達成の支援に向けた行動を起こすことを求めているのです。

20年目を迎えた「貧困撲滅のための国際デー」を機に、私たち全員が立ち上がろうではありませんか。そして、貧困という苦難の原因を今度こそ終わらせるという政治的意思を示そうではありませんか。