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広島市長および長崎副市長との会談後の記者会見における アントニオ・グテーレス国連事務総長発言 (広島市、2022年8月6日)

プレスリリース 22-040-J 2022年08月07日

UN Photo / Ichiro Mae

広島市の松井市長、長崎市の武田副市長、

報道関係者の皆様、

私が広島を訪問するのは、これが二度目です。

広島を訪れる時、この地で起きた出来事の重みを感じずにはいられません。

そして、核兵器の純然たる愚かさを明白に認識せざるえないのです。

本日交わした議論について、松井市長と武田副市長に感謝を申し上げます。とりわけ、松井市長には偉大な都市、広島市の特別名誉市民の称号を私に与えてくださったことに、感謝の意を表したいと思います。

平和は、私の国連事務総長としての職務の中核にあります。

そして、平和に関する教訓が、広島、長崎以上に明白である場所は他にありません。

今朝の平和記念式典で、私たちは改めて、77年前にこれら2つの都市で亡くなった数十万の人々が、何十年もの時を超えて私たちに語りかけていることを思い起こしました。

彼らは、本日私がお会いしたような勇敢な被爆者の方々を介して語りかけています。歴史上のあの恐るべき出来事についての被爆者の証言は、決して忘れられてはなりません。

彼らはまた、平和のメッセージを新しい世代へ伝える今日の若い活動家たちを介して、語りかけています。

さらに、彼らは、核兵器不拡散条約(NPT)と核兵器禁止条約(TPNW)の締約国による、核兵器のない世界を実現するための努力を通じて語りかけています。

今日、世界は77年前にこの地で得た教訓の忘却という危機に瀕しています。

世界には現在、約1万3,000発の核兵器が存在しています。

備蓄された兵器は日々改良されています。

そして、中東から朝鮮半島、ロシアによるウクライナ侵攻に至るまで、世界中で起きている地政学的危機には、核による壊滅の可能性という共通点が存在しています。

核兵器保有国が核戦争の可能性を認めることは、断じて許容できません。

危険を知らせる赤信号が、点滅しています。

私たちは、緊張を緩和し、核の脅威を取り除くために、あらゆる対話、外交、交渉の手段を用いなければなりません。

核兵器保有国は、核兵器の「先制不使用」を約束しなければなりません。また、非核兵器保有国に対しては、核兵器を使用しないこと、あるいは使用すると脅迫しないことを保証すべきです。さらに、核兵器保有国は、あらゆる面で透明性を確保しなければなりません。

核の脅威に対する唯一の解決策は、核兵器を一切持たないことです。

本日私が平和記念式典で申し上げたように、今こそが平和を広げる時なのです。

77年前にこの地で命を落とした人々の前に、私はこの目標に向けて不断に努力を続けることを誓います。

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