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国際人種差別撤廃デー(3月21日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 22-011-J 2022年03月21日

「国際人種差別撤廃デー」は、この課題を認識する日であり、緊急の行動を呼びかける日でもあります。

人種主義は、あらゆる社会において、制度や社会構造、日常生活を蝕み続けています。

依然として、根強い不平等の原動力となっています。

不寛容による影響を受けない国もなければ、憎悪のない国もありません。

アフリカ人とアフリカ系の人々、アジア人とアジア系の人々、少数派のコミュニティー、先住民、移民、難民、そしてその他多くの人々すべてが依然として、スティグマ(偏見)や責任転嫁、差別、暴力に直面しています。

今年のテーマ「人種主義に反対する行動のために声を上げよう」は、私たちが声をより大きくし、しっかりと耳を傾け、決定的な行動を取ることを呼びかけています。

あらゆる場所における平等と人権を求める運動に連帯し、参画する責任が、私たち全員にあります。不公正を経験している人々の声に耳を傾け、そうした人々の懸念や要求を、差別的な構造を撤廃する取り組みの中心に置かなければなりません。

人種間の平等を実現し、何世紀にもわたる奴隷化と植民地主義の今なお残る遺産を償うためには、補償的正義も極めて重要です。

公正な未来を築くには、不公正な過去を改める必要があります。

私たちには、ダーバン宣言と行動計画、あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約、人種間の公正と平等のための変革に向けた4項目の課題という、断固とした行動に向けた青写真があります。国連もまた、人種主義への対処に関する自身の戦略的な内部行動計画 に着手しました。

人種主義や人種差別のない世界というビジョンを実現するには、あらゆる社会のあらゆるレベルにおいて、日々の行動が求められます。

私たちの共通の人間性を中心に団結し、すべての人の平等、公正、尊厳のために、声を一つにしようではありませんか。

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