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国際防災の日(10月13日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長ビデオ・メッセージ

プレスリリース 21-056-J 2021年10月13日

次々と押し寄せる21世紀の課題に対応し、すべての人々の生命や健康、生活を守るために、私たちはシステミック・リスク(連鎖的に存在する多様なリスク)を軽減しなければなりません。

脆弱なガバナンス、貧困の拡大、生物多様性の喪失、生態系の崩壊、そして無計画で急速な都市化はいずれも、相互に関連している災害リスクの要因です。

これらを放置すると、災害は激甚化、頻発化し、人道支援のニーズが高まります。

そしてこれらの要因は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に打ち勝ち、気候変動に適応し、より良い社会へ前進するためのグローバルな取り組みの妨げとなります。

暴風雨や熱波のわずか24時間前に事前警報を出すことができれば、その後の被害を30パーセント軽減することができます。

しかし、多くの低・中所得国には適切な早期警報システムがありません。

そして、災害が発生すると、保健医療システムやインフラが脆弱なこれらの国々は一層脆弱な立場に追いやられます。

数十年にわたる開発の成果が一瞬にして台無しになりかねません。

気候変動へのレジリエンス(強靱性)を構築し、災害リスクと被害を軽減することは、生命と生活を守り、貧困と飢餓を撲滅し、持続可能な開発目標(SDGs)を達成するために不可欠です。

海洋が温暖化し、海水面が上昇し、暴風雨が激甚化する中、それは小島嶼開発途上国にとって存続に関わる問題です。

効果的な災害リスク削減は、国際協力とグローバルな連帯にかかっています。

それは、あらゆる場所で、すべての人々がワクチンに公平・公正にアクセスできるようにすることです。

気候変動への適応とレジリエンス構築への資金拠出と支援を劇的に増やすことです。

そして、「仙台防災枠組」を実行することです。

「国際防災の日」にあたり、より安全でレジリエント(強靱)な世界を築くために協力することを決意しようではありませんか。

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