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潘基文(パン・ギムン)事務総長による第5回アフリカ開発会議(TICAD V)開会式挨拶

プレスリリース 13-024-J 2013年06月06日

(横浜、2013年6月1日)

皆様おはようございます(日本語で)。

今年で発足20周年にあたる「アフリカ開発会議(TICAD)」に参加できることを大変光栄に思います。私たちの多くは先日、アジスアベバで、設立50周年を迎えたアフリカ連合の会合に出席したばかりです。私たちの目標に向かって歩を進めるうえで、これは絶好のタイミングといえます。TICADの目標は国連の目標でもあるからです。

私はこの意味で、私たちを日本に招いていただいた安倍総理に特に感謝いたします。

日本はアフリカにとって、最強のパートナーの1つです。

福島が三重の災害に見舞われた2011年も、日本の方々はアフリカに対する支援の姿勢を崩しませんでした。日本は同年、国連に15億ドルを超える開発資金を提供したのです。私はこの寛容と連帯の精神に惜しみない拍手を送ります。

皆様、

アフリカ連合サミットは、楽観的な雰囲気の中で行われました。アフリカは幸先のよいスタートを切ったからです。

アフリカの経済成長率は年6%近くに達しています。今後2015年までに、最も高度な成長を遂げる10カ国のうち7カ国は、アフリカの国々になると見られます。また、ここ数年来、アフリカ大陸の貿易総額は1兆ドルを超えています。

皆様、

アフリカはミレニアム開発目標(MDGs)の達成に向け、大きな前進を遂げています。多くのアフリカ諸国政府は、人材への投資の価値を理解しています。

しかし、アフリカでは依然として、何百万もの人々が仕事、ヘルスケア、そして食料の不足に苦しんでいます。紛争による被害も、あまりにも多くの人々に及んでいます。

恒久的な解決策を見つけるためには、平和、安全、そして開発を結びつけることに取り組まねばなりません。

私が最近、ジム・ヨン・キム世界銀行総裁とともに、コンゴ民主共和国(DRC)をはじめとする大湖地域を訪問した目的も、まさにそこにあります。

私たちが行動を共にしたのは、開発こそが平和の礎であることを強調するためでした。

コンゴ東部でも、アフリカ全土でも、そして全世界でも、この事実に変わりはありません。

TICADは行動を呼びかける場です。私はTICAD V成果文書案が、具体的な解決策に重点を置いていることを歓迎します。私たちには、経済を多様化し、インフラを整備し、社会を強化するための優れたアイデアがあるのです。

すでに強調したとおり、TICADの目標は国連の目標でもあります。私たちは、アフリカのMDGs達成を支援することを約束しています。また、私たちのポスト2015年開発アジェンダにおいても、アフリカの優先課題が十分に反映されるようにします。私は、この重要なプロセスに関するセッションで議長を務めることを楽しみにしています。

私たちはグローバルな対話を通じ、持続可能性の経済的、社会的、環境的側面に関するダイナミックで普遍的なビジョンをつくり上げようとしています。

TICADでも、私たちはこの3本柱に取り組むべきです。

第1に、経済です。私たちはアフリカの貿易機会、高い投資収益率、そして大きな可能性をさらに活用する必要があります。

第2に、社会です。私たちは教育、健康、そして女性のエンパワーメントをさらに促進し、アフリカの元気な若者たちの力を解き放つべきです。

そして第3に、環境です。気候変動はアフリカで何百万もの人々に影響を及ぼしています。アフリカ諸国には、この問題を引き起こした責任はほとんどないにもかわらず、その影響に対処するための支援がさらに必要なのです。

こうした理由から、私は2015年までにグローバルな法的拘束力のある気候変動協定を成立させようと努めています。私は全世界の指導者に対し、来年9月、ニューヨークで開催予定の気候変動に関するハイレベル会合への出席をお願いしているところです。

同時に、私たちはアフリカが保有するクリーン・エネルギーの巨大な可能性を実現することによって、気候変動をチャンスへと変えることができます。

アフリカの大地と人々は、自分たちの未来を切り開こうとしています。そして私たちは、支援の手を差し伸べることできます。この会議のテーマにあるとおり、「躍動のアフリカと手を携えて」いくのです。

手を携えて雇用をつくり出すのです。

手を携えて社会的正義を実現するのです。

そして、アフリカでも世界でも、手を携えて持続可能な開発と平和を達成するのです。

どうもありがとうございました(日本語で)。

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第5回アフリカ開発会議で開会の挨拶を行う潘基文(パン・ギムン)国連事務総長(2013年6月1日、横浜)©UN Photo/Rick Bajornas