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世界都市デー(10月31日)に寄せる アントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ

プレスリリース 19-098-J 2019年10月31日

現在、世界の人口の半分以上が都市部で暮らしています。2050年までに、その割合は3分の2に達すると見られています。この都市化の一途をたどる世界に必要な住宅とサービスを提供するために必要なものの多くは、まだ建設されておらず、さらに新しい都市を建設する必要さえあります。これによって、気候危機に取り組み、持続可能な未来への道を開くことができる解決策を開発、実施する大きな機会も生まれます。

都市は全世界のエネルギーの3分の2以上を消費し、二酸化炭素排出量の70%以上を占めています。今後数十年間に都市インフラ、すなわち都市計画やエネルギー効率、発電、輸送に関してなされる選択は、排出量の推移に決定的な影響を及ぼします。事実、気候変動との闘いの勝敗は、都市にかかっているといっても過言ではありません。

しかし、都市はその巨大な気候フットプリントに加え、全世界の国内総生産(GDP)の80%以上を生み出し、教育と起業の中心地として、イノベーションや創造性の拠点にもなっており、そこでは若者がしばしば先導的な役割を果たしています。

電気公共輸送から再生可能エネルギー、さらには廃棄物管理の改善に至るまで、持続可能な低炭素の未来に移行するために必要な答えの多くは、すでに実行可能です。全世界の都市が、こうした解決策を実践しています。その様子は心強い限りですが、私たちはこのビジョンを新たな規範にしていく必要があります。今こそ野心的な行動に取りかかる時なのです。

「世界都市デー」は、都市部の課題や成功、持続可能性に対する認識向上を目指す「アーバン・オクトーバー(Urban October)」月間の終わりに訪れます。この1カ月を締めくくるにあたり、将来世代により良い生活を確保し、すべての人に利益となる持続可能で包摂的な都市開発に向けた道筋をつけるためのイノベーションを進んで活用することを誓おうではありませんか。

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