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「アフガニスタンに関する東京会合」事務総長あいさつ

プレスリリース 12-032-J 2012年07月09日

(東京、2012年7月8日)

野田佳彦首相、
カルザイ大統領、
玄葉光一郎外務大臣、
アフガニスタンのラスール大臣、ザヒルワル大臣、
各国閣僚および代表の方々、
各国大使の方々、
皆様、

私はまず、アフガニスタンの和平に力を注ぎ、この会合を主宰していただいた日本政府に深い感謝の意を表します。

また、「変革の10年(Transformation Decade)」に向けたビジョンを定めたアフガニスタン政府の取り組みも称えたいと思います。

アフガニスタンに関する国際会合は、この3カ月でこれが3つ目になります。本会合のねらいはアフガニスタンと、その自立を支援するパートナーとの間の協力関係を定め、強化することにあります。

5月のシカゴ会合では、アフガニスタンの治安部隊の将来について、各国の公約が取り付けられました。

先月のカブール会合では、地域的支援の誓約に加え、共通の脅威に取り組み、共通の目標を達成するための協力を強化する措置に関する合意も生まれました。

きょう私たちは、もう一つの極めて重要な問題に焦点を当てます。それは、アフガニスタンの開発とガバナンスに関する優先課題と、同国のミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた取り組みです。

カルザイ大統領とアフガニスタン政府の指導下で、安全保障と裾野の広い開発に向けた真の進展が見られています。しかし、その成果はまだ確固たるものではありません。

ガバナンス、司法、人権、雇用、社会開発への投資がなければ、過去10年間の投資と犠牲は水泡に帰しかねません。

また、アフガニスタンの人道的ニーズと難民のことも忘れてはなりません。

5月にシカゴで行われた北大西洋条約機構(NATO)サミットでの発言をもう一度繰り返したいと思います。女児教育や女性の国政参加をはじめ、アフガニスタンの女性と子どものために、私たちはさらに多くの支援を行わねばならないのです。

私たちはアフガニスタンの歴史上、極めて重要な時期を迎えています。アフガニスタンの様々な制度や機構の確立を可能にした援助への依存から脱却し、機能する主権国家として国民や国際的パートナーとの関係を正常化するための移行期にあるからです。

しかし、はっきりさせておく必要があります。移行は単に短期的な対応を意味するものではありません。アフガニスタンの人々に、よりよい未来が訪れるという長期的見通しを与え、アフガニスタンが見放されるのではないかという不安を和らげるべきです。

国際社会は、アフガニスタンが約束したガバナンスの遂行と責任に関し、深刻な懸念を持っています。この問題には、アフガニスタン国民の利益となるように、また、ドナーの信頼を維持できるような形で取り組まなければなりません。

また、アフガニスタンの制度や機構が生まれて間もないことも十分に認識せねばなりません。それらの持続可能性を確保できる期待が最も高いプログラムに、厳しい前提条件を付けるべきではありません。

ドナーは、アフガニスタン国内の当事者意識と能力を実質的に高めるような形で、予測可能な援助を提供するという約束を果たすべきです。

その一方で、ボン、カブール、そしてロンドンでの誓約に沿い、国民によりよく奉仕するという義務を果たす主たる責任が、アフガニスタン自身にあることは言うまでもありません。

よって私は、相互責任に関する「東京フレームワーク」を歓迎します。これによって、アフガニスタンとドナーが相互に行った約束、そして、きょうこれから行う約束がモニタリングされ、実行されるという信頼感が生まれるはずです。

その中には、援助の有効性原則に沿った開発援助を確保することも含まれます。

この10年間にアフガニスタンに対する関心が高まるずっと前から、国連は数十年にわたり同国と関わってきました。

今後に向けて、国連が達成できること、そして達成できないことにつき、相応な期待を持とうではありませんか。

移行が進むにつれて生じかねない空白をアフガニスタンが埋めるための支援を提供すべく、国連は主な関係者との密接な協力により、そして私たちの限られた資源が許す範囲内で、全力を尽くしていきます。

そのためには「変革の10年」全体を通じ、同国の経済・社会開発、その制度的能力育成、基本的なサービスと社会的保護、そして雇用、司法、法の支配に対する強力な援助を提供しなければなりません。

私たちは全員、アフガニスタンの人々と力を合わせて、安全、安定、そして繁栄を求め続けなければなりません。

アフガニスタンが国内の平穏を取り戻せば、自分自身、そして子どもたちの生活を改善するという国民の希望にきっと応えられることでしょう。

そして、アフガニスタンが遠くも近くも、近隣諸国との友好関係を保てれば、地域、そして国際の平和と安全に大きく貢献することでしょう。

ここに申し上げたことは重要な課題であり、誰もが十分に認識しています。

最後に、数多くの加盟国、兵力提供国、ドナー、NATOその他各方面からの貢献に感謝の意を表したいと思います。

また、私の特別代表であるヤン・クビシュ氏、および、そのアフガニスタン支援団(UNAMA)のチームによる活動も称えたいと思います。

アフガニスタンが自ら望む進路をたどれるよう、この会議でも、そしてそれ以降も、力を合わせていこうではありませんか。

皆様のリーダーシップに感謝いたします。

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