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世界エイズ・デー(12月1日)に寄せる
コフィー・アナン事務総長メッセージ

プレスリリース 01/100-J 2001年11月29日

~ HIV/エイズ対策は転換点に ~

 911日以降の世界の変貌で、私たちは皆、自分たちの子どものためにどのような世界を望むのかについて、より深く考えるようになりました。私たちは、新しく不確実な環境の中に押し込められており、平和と安全だけでなく、人間の安全保障というビジョンをも固守する必要性を、これまで以上により強く感じるようになりました。あらゆる場所の人々の生活を改善するという国連の使命は、今日ますます緊急性を増しています。このことはすなわち、HIV/エイズの蔓延を食い止める私たちの努力をさらに強化することを意味しています。

 HIV/エイズに冒された人々の生活と家庭には、不安が広がっています。それだけでなく、エイズは社会、コミュニティおよび経済全体の安全をも破壊します。それはまさに、発展自体に対する最大の障害の一つです。それは地域的な安全と地球的な安全に影響し、民主化を遅らせる恐れがあります。このように、エイズは現在を取り去るだけでなく、将来も取り去ります。これがエイズの代償なのです。

 この代償は増大しています。エイズ禍の現状に関する今年のデータを見ると、HIV感染者とエイズ患者の総数は上昇を続けています。毎日、1時間ごとに、ほぼ600人が新たな感染者となっています。そして、1時間ごとに、60人を超える子どもたちがエイズで命を失っています。

 今年の世界エイズ・デーのモットーは、「私には関心がある…。あなたは?」という問いかけになっています。自分の子どもたちが暮らすことになる世界に関心がある私たちすべてにとって、その答えは明らかにイエスでしょう。しかし、言葉だけではいけません。私たちすべてが力を合わせ、これに取り組まなければならないのです。

 緩慢で不十分な対応が何年も続いた末、昨年にはHIV/エイズ対策の転換点が訪れました。この災禍への対策は20年も続いていますが、政府、市民社会および民間セクターの間、そして財団、意見形成者およびエイズ当事者の間で、これほどまでに共通の決意と集団的可能性が盛り上がったことはありませんでした。エイズ、結核およびマラリア対策のためのグローバル基金は昨春に提案されたばかりですが、これに対する驚くほど多数の拠出表明は、コミットメントが新たな水準にまで高まったことを示しています。昨年6月の国連HIV/エイズ特別総会を受け、グローバルに合意された目標が出来上がりました。私たちすべてが、これら目標を達成するために役割を果たさなければなりません。今年の世界エイズ・デーを機に、私たちの関心を行動に移すことを誓うとともに、将来の世代のためにエイズのない世界を築き上げるべく、十分な注意を払うことを決意しようではありませんか。

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SG/SM/8030

AIDS/35

OBV/249