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国連のガイド・ツアー発足50周年に寄せる
コフィー・アナン国連事務総長メッセージ

プレスリリース 02/096-J 2002年11月15日

(ニューヨーク、2002年11月6日)

「国際連合へようこそ。私の名前はコフィー・アナン。ガーナ出身です。きょうは皆様のガイドを務めさせていただきます。」

 私はいつも、このあいさつがしたいと思っていました。しかし、過去50年間にわたり、国連を何百万人もの人々に紹介してきたツアー・ガイドたちの能力に比べれば、私など足元にも及ばないでしょう。

 ツアー・ガイドは国連の友好的な顔として、世界各地からの訪問者を温かく迎えています。多くの言葉を話せることはもちろん、豊富な知識と意欲も備えています。

 ツアー・ガイドたちは、毎日、20カ国語のうちのいずれかで、平均3万語の言葉を話しています。合計すると、毎年ほぼ50万人の見学者に国連の案内をしていることになります。

 ツアー・ガイドは訪れる見学者に、この画期的な建物の歴史と特徴について話します。

 しかし、さらに大事なこととして、かれらは国連が実際に何をしているか、そして、それがなぜ重要なのかを説明しています。

 ツアー・ガイドは、どのような質問にも時には回答が不可能な質問にも答えなければなりません。20人ほどの人々を前にして、なぜ人間は戦争をするのか、総会議場には何頭の恐竜が入れるのか、などといった子どもたちからの質問に答えなければならない姿を想像してみてください。

 それでも、ツアー・ガイドは常に、私たちも見習うべき礼儀正しさ、落ち着き、そして冷静さをもって、質問に答えているのです。

 国連が、国連憲章に記載されている「われら人民」に対して開かれた存在となっているのは、まさにツアー・ガイドの方々のおかげなのです。

 昨年の出来事以来、私たちが生きる不穏な時代では、国連ビルに対するアクセスを制限しようとする誘惑も生じかねません。

 それでも私はあえて、こうした不透明な時代だからこそ、世界中の人々がここを訪れ、国連の活動と原則について学ぶことがさらに重要なのだと主張したいと思います。国連が世界の人々の組織だということ、国連が人々のために、そして、それに続く世代のために活動しているということを理解できる最善の方法は、これ以外にありません。

 今年は国連ビルが建設されてから50周年にあたることも思い起こしましょう。50歳を迎えた国連本部は、時の試練、スタイルの変化、そして技術の変革にもちこたえてきたのです。

 私たちはこれからも、ずっとそうありたいと考えています。国連ビルが健全に機能し続け、今日のような記念日を何度も迎えられるように、大規模な改修工事を提案している理由は、まさにここにあるのです。

 過去、現在、未来のツアー・ガイドの方々に対し、私は「50周年おめでとう。そして、国連で働くすべての仲間から、ありがとう」の言葉を贈りたいと思います。

 ありがとうございました。