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報道解禁 2007年7月2日 現地時間午前12時1分
国連報告書、開発援助資金の深刻な不足を指摘
危機にあるミレニアム開発目標、事務総長の警告

プレスリリース 07/043-J 2007年06月26日

 7月2日、国連、ジュネーブ
 ミレニアム開発目標(MDGs)の達成年(2015年)に向けた中間点において、開発途上国およびパートナーが、百万人単位の人々を極貧から救い出すことを目的に作られたMDGsの達成に大きな歩みを進めてきたことが認められます。しかし、国連がこのたび発表したMDG進捗状況に関する報告書によれば、その成功は結局のところ、先進諸国が援助の約束を果たすか否かにかかっているのです。

 「世界はあらたな約束など必要としていません」潘基文事務総長は報告書のはしがきでこう訴えます。「すべてのステークホルダー」がミレニアムサミット(2000年)、開発資金調達会議(2002年)、世界サミット(2005年)の3つの首脳会議で行った「誓約を完全に実施することが不可欠なのです」。

 「ミレニアム開発目標報告2007」によれば、援助国のなかで、国民総所得(GNI)の0.7%を開発援助に割り当てるという長年の国連目標を果たしているか、あるいは、その目標を上回っている国は、デンマーク、ルクセンブルグ、オランダ、ノルウェー、スウェーデンの5カ国のみとなっています。

 また、政府開発援助(ODA)については、2005年から2006年にかけて、実質ベースで、5.1%減少しましたが、これは1997年以来初めてのことです。

 実際には、2005年のグレンイーグルス・サミットにおいて、主要先進諸国は2010年までに、アフリカへの援助を倍増することを誓っているのです。

 「政府開発援助(ODA)の大幅な増加が全くみられない状況では、たとえガバナンスが良好な国であったとしても、MDGの目標を達成するのは不可能である」と事務総長は報告書で述べています。報告書が明らかにしているとおり、国々が予測可能な方法で、効果的に投資の拡大を可能にするためには、適切な資源の入手が可能となる必要があります。

 8つのミレニアム開発目標(MDGs)の8つ目、あるいは最後の目標は、先進国と開発途上国の間で、開発のためのグローバルパートナーシップを確立することを求めています。その目標には、後発開発途上国(LDC)、内陸開発途上国、小島嶼国のニーズに対処するという具体的なターゲットが設定されています。しかし、報告書によれば、LDC諸国への援助は「2003年からほとんど増加していません」。

 ナイジェリアへの債務救済の低下がみられるなか、2005年から2006年にかけて、サハラ以南アフリカへの全体的な開発援助の増加率も2%に留まりました。

 全ての地域において、各国は若者の失業という問題の高まりへの対処に失敗し、あるいはその経済的可能性を浪費し、状況は悪化しました。1996年に若者の失業者数は7400万でしたが、2006年には8600万人に増えています。

 さらに、報告書によれば、「オープンでルールに基づいた、予測可能で差別のない貿易と財政システム」を発展させるというMDGの目標を果たす努力についても、落胆せざるを得ない状況です。

 開発途上国の貿易の見通し改善をめざし、2001年ドーハ会合で合意が成立した、一連の貿易交渉における進展は緩慢で期待を満たしていません。報告書によれば、援助のための適切なプログラムが欠落するなかでは、豊かな国々の市場の開放は必ずしも、すべての開発途上国の利益となるとは限りません。

 報告書の指摘する明るい側面としては、先進国の2つのプログラム、つまり、高債務貧困国イニシアチブと多国間債務救済イニシアチブによって、開発途上国の債務返済の負担が軽減されました。開発途上諸国の債務ストックの90%削減が予測されていますが、この削減において、2つのプログラムが重要な役割を果たしました。

 報告書によれば、経済成長のための重要なツールである、新情報技術の利益は、開発途上国において、急速に拡大しています。特に、携帯電話の入手可能性の拡大は顕著です。

 事務総長は報告書のはしがきで以下のように述べています。「一部の国々の成功で実証されたのは、政府の強い指導力、健全な政策、公共投資促進に向けた実践的戦略を、国際社会からの十分な財政、技術支援と組み合わせれば、MDGの実現に向けて、迅速かつ大幅な前進が可能であるということである」。

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