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MDGサミットの主要メッセージ (9月20-22日、ニューヨーク国連本部)

プレスリリース 10-062-E 2010年09月15日

1.ミレニアム開発目標(MDGs)は達成可能ですが、今行動することが必要です。MDGsを達成する目標年まであと5年しか残されていません。MDGサミットは、世界の指導者が2015年までに開発目標を達成するための具体的な行動計画を約束する重要な時期に開かれることになります。

2.多くのことが達成されました。この10年間で多くの貧困国に大きな進展が見られました(次ページに成功例*)。MDGsは特にアフリカにおいて真の変革をもたらしました。援助国の投資は報われたといってよいでしょう。しかし、達成されたものは依然として脆弱で、するべきことはたくさん残されています。

3.それをどのようにして達成できるかを私たちは知っています。私たちにとっての朗報は、何が有効であるかを知っていることです。10年間に及ぶ経験は、MDGsを達成するための最善の政策は何であるか、また、どのようにすればその成果を維持していけるかを私たちに示しています。

4.私たちはもっとも効果のある分野に資金を投入しなければなりません。たとえば、
a.雇用を創出し、農業、食料・栄養の安全保障を向上させ、かつ女性の社会的地位を向上させる政策;
b.「女性と子どもの健康に関するグローバル戦略(9月22日に開始)や「世界エイズ・結核・マラリア対策基金」など、保健や医療制度への投資;
c.もっとも貧しい、脆弱な人々が貧困から抜け出せるように経済的、社会的、文化的障害を取り除くこと;
d.再生可能エネルギーなど、緑の成長を強化させる政策や投資。

5.私たちは共に取り組むことで、それを行うことができます。開発のためのパートナーシップは現地の国々に真の成果をもたらします。もし社会のすべての構成員、すなわち国際社会、政府、企業、慈善団体、任意団体、および市民社会が2015年に向けて共に力をあわせて行動するならば、MDGsの達成は可能となります。

6.リーダーシップと説明責任。MDGsは、すべての人に公平と繁栄をもたらすために、明確なビジョンと説明責任を持ったリーダーシップを呼びかけたものです。

7.MDGsに投資することは、世界経済の成長に投資することです。私たちは経済回復を一歩一歩進めていかなければなりません。予算の均衡を図るとともに、世界のもっとも貧しい人々を保護することに資源を振り向けなければなりません。世界経済の回復は開発途上国の経済成長にかかっています。もっとも脆弱な国々のニーズに焦点を合わせ、より持続可能で、かつ繁栄した未来のための基礎を築いてゆかなければなりません。

l開発先進国は、G-8やG-20のこれまでの首脳会議や国連の場ですでに約束したことを実施しなければなりません。
l必要な資金はささやかなものです。現在の政府開発援助(ODA)は年におよそ1,200億ドルです。国民総所得の0.7%をODAに当てることが国連の長年の目標となってきましたが、それを達成するには今後5年間にODAに対する割り当てを毎年350億ドルずつ増加させ、2015年までにおよそ3,000億ドルのレベルに達するようにしなければなりません。
l開発途上国にも守るべき約束があります。持続可能な開発を達成するには良い統治、人権、効果的な政策と制度の堅固な基盤を築かなければなりません。

いくつかの成功例*:
lマラウィの国家肥料助成金制度によってトウモロコシの生産が2005年の120万トンから2007年の320万トンに増えました。これによって自給自足が可能となり、かつ純食糧輸出国となりました。(目標1)
lガーナは全国的な肥料助成金制度によって40%の食糧増産を達成し、その結果、2003年から2005年までの間に飢餓人口は9%減少しました。(目標1)
lベトナムでは、農業やインフラ整備への投資によって貧困率は1991年の28%から2004~2006年の13%へと低下し、飢餓状況を半分以上もカットすることができました。(目標1)
lナイジェリアにおいては、仮想(バーチャル)貧困基金による債務救済が農業に向けられ、それによって農業生産と農民の収入が2倍になりました。(目標1)
l初等レベルでの学費の廃止によってエチオピア、ケニア、モザンビーク、ネパール、タンザニアで入学者の数が急増しました。(目標2)
lバーレーンにおいては、2001年の国民投票に全女性の98%が参加し、その結果バーレーンの女性に市民としてのすべての権利を与える立法改革への道が開かれました。(目標3)
lブルキナファソ、ガーナ、マリ、セネガルにおいては、バイオ(生物)燃料多機能プラットフォームの形による低コスト電力の供給によって、女性の収入を得る機会が創出され、同時に一日の労働時間は6時間も短縮されました。(目標3)
l南アフリカは「女性の福祉、労働、廃棄物、衛生」プロジェクトを通して女性が衛生施設を取り付けられるように訓練しました。また、同時にそれを通して追加収入も得られるようになりました。(目標3)
lアフリカでははしかによる死亡が2000年から2007年の間に89%も減少しました。(目標4)
lバングラデシュ、ボリビア、マラウィ、ネパールでは、1990年以来5歳未満の乳幼児の死亡率が50%以上も減少しました。(目標4)
lアフガニスタンは「保健サービス基本パッケージ」を通して保健所や病院の建設、医療従事者の養成、大規模な予防接種に力を入れています。紛争の中にあっても、5歳未満児の死亡率は2002年から2004年の間に大幅に減少しました。(目標4)
lエジプトでは、基本的な産科ケアや新生児サービスを容易に利用できるようにすることによって、妊産婦医療が大きく改善されました。1992年から2000年の間だけ見ても、妊産婦の死亡率が減少し、10万人中174人から55人となりました。(目標5)
lパナマの条件付送金計画は、2007年から2008年までの2年間に7万599世帯、すなわち貧困ラインのもとに生活する人口の95%の人々に対してプライマリー・ケア・サービス、予防接種、リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)・ケアを無料で提供しました。(目標5および6)
lカンボジアの100%コンドーム使用計画によって風俗店従業員のコンドーム使用は二倍になりました。また、HIV感染率は2003年から2008年にかけて1.2%から0.7%へと低下しました。(目標6)
lエチオピアは1990年から2008年の間に60%も増えたスラム居住者に対処するために中小企業と地域社会に密着した都市事業計画を推進し、8万戸以上の公営住宅を建設しました。(目標7)
lグアテマラは、安全な飲料水の利用率を1990年の79%から2006年の96%へと増加させました。(目標7)