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貧困のない世界のために、スタンド・アップ! (実施報告)

2011年10月17日

国連広報センターは10月15日(土)、国連ミレニアム開発目標(MDGs)の達成をめざす市民社会のネットワーク、「動く→動かす」と共に「スタンド・アップ・テイク・アクション2011@国連大学 ~震災を通して見えた世界と日本~」を開催しました。

あいにくの雨模様にもかかわらず、大勢の皆さんが会場となった国連大学前に駆けつけ、ワールドミュージックのライブ演奏を楽しんだ後、MDGsの達成を目指して「スタンド・アップ」。その後、表参道周辺をパレードし、MDGs達成へ向けてアピールしました。続くトーク・セッションでは、「東日本大震災を通して見えた世界と日本」をテーマに熱心な意見が飛び交い、被災地で得た経験を世界と共有することの大切さを改めて確認しました。

山下真理 国連広報センター(UNIC)は開会挨拶を行い、貧困根絶に向けた国連のメッセージを次のように語りました。

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今年は東日本大震災という未曾有の災害を経験した日本をはじめ、ヨーロッパからは世界的な経済危機を思わせるニュース、アフリカからはソマリアをはじめ「アフリカの角」地域で飢饉が宣言されるなど、深刻な事態が続いています。誰もが不安を感じるなか、「世界の貧困問題を考える余裕なんてない」という声が聞こえてきます。

それでも私たちは忘れてはならないのです、世界の痛みを…。被災したからこそわかる他者の痛み、被災したからこそわかる「弱者」の置かれた立場と不安を忘れてはなりません。

世界では、今もあまりにも多くの人々が、失業の不安や家族を養えない不安、健康の不安、貧困から抜け出すことのできない不安の中で生活しています。

世界で、そして日本で、誰もが不安を抱えながら日々を生きていますが、それでも私たちは、人に対する投資を怠ってはなりません。マラリアを地球上からなくすこと、HIV/エイズのまん延を食い止めること、出産によるお母さんの死を防ぐこと、グリーンな投資によって雇用と経済成長を生み出すこと…。これらは夢物語ではありません。実際に今、起こっていることなのです。

今こそ、人々の願いに耳を傾け、彼らを不安から解放し、その夢と希望が実現されるように、スタンド・アップしましょう。貧困のない世界のために「スタンド・アップ!」

* *** *

「スタンド・アップ・テイク・アクション2011@国連大学」で開会の挨拶を行う山下真理 国連広報センター(UNIC)所長(10月15日)
コンゴ民主共和国出身のミュージシャンによるライブ演奏
掛け声にあわせて、一斉に「スタンド・アップ!」する参加者の皆さん
色とりどりのフラッグを掲げて表参道周辺をパレード
ウ・タント国際会議場で行われたトーク・セッションでは、被災地で得た経験を世界と共有することの大切さを改めて確認した